コントローラソフトウェアのアップグレードの概要
この項では、Cisco Catalyst 9800 シリーズ ワイヤレス コントローラ ソフトウェアのアップグレードプロセスとアップグレード方法について説明します。
コントローラソフトウェアの新しいバージョンが、定期的にリリースされます。これには、メジャーリリースと、バグ修正に焦点を当てたリビルドリリースがあります。AP ソフトウェアのバージョンも、コントローラ ソフトウェア リリースに関連付けられています。各メジャー Cisco IOS XE ソフトウェアリリースには、エンタープライズクラスのお客様に不可欠な新しい機能セットが含まれています。
各 Cisco IOS XE ソフトウェアリリースは、標準サポートリリースと延長サポートリリースのいずれかに分類されます。
標準サポートリリース
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お客様向け出荷開始(FCS)から連続 12 ヵ月のサポート期間。2 回の定期的なリビルドが含まれます
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リビルドは通常、FCS の後に 6 ヵ月間隔でリリースされます。
延長サポートリリースの詳細
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FCS から連続 36 ヵ月のサポート期間。10 回の定期的なリビルドが含まれます。
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これらのリビルドは、FCS の後に 3、4、4、6、7 ヵ月の間隔で行われるか、SMU サポートを介して行われます。最後の 12 ヵ月間のサポートは、SMU を介して提供されます。
フルイメージのアップグレードやバグに対するソフトウェアパッチの適用などの要件に基づいて、GUI または CLI を使用して、適切なソフトウェアアップグレードを実行することができます。
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コントローラソフトウェアのアップグレード(GUI)
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コントローラソフトウェアのアップグレード(CLI)
ソフトウェア アップグレード オプション
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ソフトウェア メンテナンス アップグレード:この方法では、システムにソフトウェアパッケージをインストールして、パッチ修正またはセキュリティ解決をリリースされたイメージに提供します。このアップグレードパッケージはリリースごとおよびコンポーネントごとに提供され、プラットフォームに固有です。
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ヒットレスアップグレード:この方法では、同じコントローラに接続している間も AP を段階的にアップグレードできます。これにより、N+1 ネットワークの場合でもアップグレードのダウンタイムを回避できます。
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インサービス ソフトウェア アップグレード:この方法では、ネットワークがパケットを転送している間に、ワイヤレス コントローラ イメージを新しいリリースにアップグレードします。この機能は、メジャーリリース内およびメジャーリリース間でのみサポートされています。
(注)
イメージ全体またはコールドコントローラ SMU をアップグレードする場合は、インサービス ソフトウェア アップグレードを推奨します。ソフトウェアパッチまたはバグ修正には、ソフトウェア メンテナンス アップグレードを使用します。
大規模なネットワークの場合、ソフトウェアのアップグレード時間は 6 時間未満と推定されます。ただし、アップグレード時間は、AP の数、各反復におけるアップグレードする AP の割合、コントローラのタイプ(9800-80、9800-L など)、コントローラと AP 間の接続などの要因によって決まります。
デバイス アップグレード オプション
次のデバイス アップグレード オプションを使用できます。
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NBAR プロトコルパックの動的アップグレード:プロトコルパックは、デバイスのシスコソフトウェアを置き換えることなく、デバイスでの Network-Based Application Recognition(NBAR)エンジンプロトコルのサポートを更新するソフトウェアパッケージです。プロトコル パックには、NBAR によって公式にサポートされている、コンパイル済みでパック済みのアプリケーションに関する情報が含まれています。
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フィールド プログラマブル アップグレード:ハードウェア プログラマブル ファームウェアをアップグレードするためにシスコがリリースした、ハードウェア プログラマブル パッケージです。ハードウェア プログラマブル パッケージ アップグレードは、いずれかのフィールド プログラマブル デバイスにアップグレードが必要であることがシステムメッセージで示された場合、またはシスコのテクニカルサポートの担当者がアップグレードを提案した場合にのみ必要になります。