はじめに
Rf インターフェイスは、課金トリガー機能(CTF)(例:P-GW、P-CSCF)と課金収集機能(CCF)間のオフライン課金インターフェイスです。LTE/GPRS/eHRPD オフライン課金の Rf インターフェイス仕様は、3GPP TS 32.299 V8.6.0、3GPP TS 32.251 V8.5.0、およびその他の 3GPP 仕様に基づいています。IP マルチメディアサブシステム(IMS)オフライン課金の Rf インターフェイス仕様は、3GPP TS 32.260 V8.12.0 および 3GPP TS 32.299 V8.13.0 に基づいています。
オフライン課金は、定期的に支払うネットワーク サービスに使用されます。たとえば、あるユーザーが、月単位で支払う音声通話のサブスクリプションを持っているとします。Rf プロトコルを使用すると、CTF(Diameter クライアント)は、課金データ機能(CDF)(Diameter サーバー)にオフライン課金イベントを発行できます。課金イベントは、1 回限りのイベントか、セッションベースにすることができます。
システムは、展開されたアプリケーションが Rf プロトコルに基づく課金イベントを生成するために使用できる、Diameter オフライン課金アプリケーションを提供します。オフライン課金アプリケーションは、基本的な Diameter プロトコルの実装を使用して、シャーシ上に展開された任意のアプリケーションが、設定済みの CDF に対する CTF として機能できるようにします。
一般に、課金システムが、提供される各サービスについて統合レコードを生成できるようにするために、コアネットワーク要素からアカウント情報を収集する必要があります。
CDF および課金ゲートウェイ機能(CGF)を備えた CCF は、コア ネットワーク アプリケーションの一部として実装されます。CDF 機能はさまざまな CTF から Rf メッセージを収集して集約し、CDR を作成します。CGF は CDF から CDR を収集し、請求用のデータ仲介/請求システムの課金データレコードファイルを生成します。
オフライン課金アーキテクチャ
次の図は、3GPP 32.240 で指定されている課金アーキテクチャの概要を示しています。CCF を使用した CSCF、P-GW、および GGSN 間のインターフェイスは Rf インターフェイスです。EPC ドメインの RF インターフェイスは、PS ドメインに適用される 3GPP 標準規格(32.240、32.251、32.299 など)に準拠しています。

次の図は、CTF と CDF 間の Rf インターフェイスを示しています。

Rf オフライン課金アーキテクチャは主に 3 つのネットワーク要素(CCF、CTF、および Diameter ダイナミック ルーティング エージェント(DRA))で構成されます。
課金収集機能
CCF は CDF と CGF を実装します。CCF は、Rf インターフェイスの Diameter サーバーとして機能します。CTF 機能をサポートするすべてのネットワーク要素は、DRA への TCP 接続で、Diameter ベースの Rf インターフェイスを確立する必要があります。DRA 機能は、TCF への TCP 接続で Rf インターフェイス接続を確立します。
CCF は主に、定義されたインターフェイスを介してすべてのアカウンティング情報を受信し、ローカルストレージ内にある CDR(別名 UDR と FDR)レコードを生成する役割を担います。このデータは、他のインターフェイスを使用して請求システムに転送されます。また、CCF には、そのような CDR の形式が請求システムの要件と一致していることを保証する役割もあります。CCF 内の CDF 機能が CDR を生成し、CGF が CDR を請求システムに転送します。
CCF の CDF 機能は、課金情報を収集し、3GPP 標準に従った GTP ベースのインターフェイスを介して適切な CGF に渡します。CGF は SCP を介して課金中間システムに CDR ファイルを渡します。
課金トリガー機能(CTF)
CTF は CDR レコードを生成し、それを CCF に渡します。P-GW サービスが CTF として設定されている場合、PCRF を介して示されているとおりに、フローデータレコード(FDR)情報が生成されます。P-GW は、PDN セッションごとに Rf メッセージを生成します。P-GW によって、 UE ごと、またはベアラーごとに生成される課金メッセージはありません。
IP-CAN ベアラーデータトラフィック内のサービスデータフローは、複数のキーフィールド(Rating Group、Rating Group および Service -Identifier)の組み合わせに基づいて分類されます。各 Service-Data-Container は、Rating Group または Rating Group と Service-Identifier によって定義された単一の双方向フローまたは単一双方向フローのグループをキャプチャします。
ダイナミック ルーティング エージェント(DRA)
DRA により、CTF から CCF への Rf トラフィックについて、セッション単位で負荷が分散されます。DRA は、ゲートウェイに対しては Diameter サーバーのように機能します。DRA は、CCF に対しては Diameter クライアントのように機能します。DRA は、CTF には CCF のように、CCF には CTF のように見えます。
DRA により、Diameter の課金セッションごとに Rf トラフィックがルーティングされます。DRA では、負荷分散アルゴリズム(ラウンドロビン、重み付け分散など)を設定できます。1 つの Diameter 課金セッションにおけるすべてのアカウンティングレコード(ACR)が、DRA によって同じ CCF にルーティングされます。1 つの CCF に障害が発生すると、DRA は、CCF のプールから代替 CCF を選択します。
ライセンス要件
Rf インターフェイスのサポートは、ライセンス供与されたシスコの機能です。別の機能ライセンスが必要になる場合があります。特定のライセンス要件の詳細については、シスコのアカウント担当者にお問い合わせください。ライセンスのインストールと確認の詳細については、『システム管理ガイド』の「ソフトウェア管理操作」の「ライセンスキーの管理」の項を参照してください。
サポートされる標準
RF インターフェイスのサポートは次の標準に基づいています。
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IETF RFC 4006:Diameter Credit Control Application(2005 年 8 月)
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3GPP TS 32.299 V9.6.0 (2010-12) 3rd Generation Partnership Project; Technical Specification Group Services and System Aspects; Telecommunication management; Charging management; Diameter charging applications (Release9)