クラウドソーシングの最適化

機能の概要と変更履歴

要約データ

該当製品または機能エリア

P-GW

該当プラットフォーム

  • ASR 5500

  • VPC-DI

  • VPC-SI

機能のデフォルト

無効:ライセンスが必要

このリリースでの関連する変更点

N/A

関連資料

  • P-GW Administration Guide

  • Command Line Interface Reference

  • Statistics and Counters Reference

マニュアルの変更履歴

改訂の詳細

リリース

最初の導入。

21.23

機能説明

クラウドソーシング最適化機能は、履歴データセッションを使用して、アクティブなエレファントフローからの回復キャパシティを増やします。このとき、プロファイルをシーティングして、セルの状態や機能を迅速に学習します。

クラウドソーシングの最適化機能により、以下のことが可能です
  • トラフィックフローのパフォーマンスをキャプチャするリアルタイムセルと履歴セルの特性を報告する。

  • 同じセッションマネージャによる同じサブスクライバからのトラフィックを処理する。

  • 場所の更新を有効にする。

  • ULI の変更ではなく ECGI の変更に基づいて Cisco Ultra Traffic Optimization ライブラリに報告する。

  • 各 VPP インスタンスに情報をクラウドソーシングする。


(注)  


クラウドソーシング最適化機能は、P-GW がユーザーの場所について(たとえば MME から)学習する場合にのみ機能します。そのため、ユーザーロケーション情報の更新を有効にする必要があります。

他の機能との関係性

クラウドソーシング最適化機能は、Cisco Ultra Traffic Optimization 機能に関連しています。詳細については、『P-GW Administration GuideP』の「Cisco Ultra Traffic Optimation」の章 [英語] を参照してください。

ライセンス

クラウドソーシング最適化機能には、機能パック 1 のライセンスが必要です。特定のライセンス要件の詳細については、シスコのアカウント担当者にお問い合わせください。ライセンスのインストールと確認の詳細については、『システム管理ガイド』の「ソフトウェア管理操作」の「ライセンスキーの管理」の項を参照してください。

機能の仕組み

クラウドソーシングの最適化手順では、次のことが記述されます。

  • ECGI 情報の処理

  • 強化されたエレファント検出メカニズム

  • トライアルモードメカニズム

ECGI 情報の処理

以下は、ECGI データを処理するためのワークフローです。

  • P-GW は、ULI 情報を記録するときにセッション作成要求を受信します。

  • P-GW ではトラフィックが発生し、記録された ULI 情報がフローの作成中に CUTO に報告されます。

  • ロケーションの更新中に、フロー途中のベアラー変更要求で新しい ULI 情報が受信されます。各サブスクライバのすべてのフローがオンロードされ、新しい ULI 情報が CUTO ストリーム変更で報告され、ルールが一致するとストリームが再度オフロードされます。

    「CUTO アップグレードパック 1」ライセンスで以下が実行されます。

    • CUTO アルゴリズムに基づいて、ULI 情報のレポートが生成されます。

    • ULI タイプと ECGI 情報は、複数のフェーズでのフローの終了後に TODR でキャプチャされます。スケールシナリオでのフローの分析に役立ちます。

強化されたエレファント検出メカニズム

バイト単位、時間単位、またはバイトと時間の両単位のしきい値に基づくエレファントロジックの検出が追加されました。これは、設定 CLI で次のように使用します。

  • 検出メカニズムは、次の 2 つのモードにグループ分けされます。

    • 基本モード:基本モードでは、しきい値バイトパラメータ値が考慮されます。

    • 拡張モード:拡張モードでは、しきい値バイト値とシード時間値の組み合わせが考慮されます。

    これらのいずれかの値を初めて通過したときに、フローがエレファントになります。


    (注)  


    シード時間は、拡張モードでの検出に適用できます。CLI のすべてのパラメータを表示するために、CUTO アップグレードパック 1 ライセンスでシード時間と検出モードの CLI オプションを必ずアクティブにしてください。
  • エレファントフローの検出は、CUTO ベースポリシーの設定パラメータ(シード時間、検出モード)に基づいており、検出アルゴリズムの拡張ベースのポリシーパラメータは考慮しません。CLI により次のような主旨の警告が表示されます。

    設定されたシード時間は検出には反映されません。設定する場合は、ヘビーセッション下で設定してください。
  • 検出原因(時間またはバイト)と cuto モード(アクティブまたはパッシブ)が TODR に記録されます。これは規模の大きいフローの分析に役立ちます。検出原因は「CUTO アップグレードパック 1」ライセンスで記録され、cuto モードはライセンスなしで記録されます。これは、基本 CUTO ライセンスでも同様です。

トライアルモード

トライアルモードでは、アクティブモードとパッシブモードを定期的に切り替えて CUTO のネットワークの有効性を示す A/B テストキャンペーンを P-GW 内からスケジュール設定する機能が使用できます。トライアルモードは、traffic-optimization ライセンスまたは Cisco Ultra Traffic Optimization 抑制ライセンスで動作します。ただし、これをオンにするために「CUTO 機能パック 1」ライセンスは必要ありません。トライアルモードはアクティブなシャーシにのみ適用されるため、サービスリクエスト(SR)はサポートされていますが、ICSR はサポートされていません。


重要


トライアルモード中に cuto-profile を変更することはできないため、cuto-profile に変更を加える前に必ずトライアルモードを無効にしてください。

エレファント検出メカニズムの検出モードの設定

バイト単位、時間単位、またはバイトと時間の両単位のしきい値に基づくエレファントロジックの検出は、次のようにして設定 CLI に追加します。

configure 
   active-charging service service_name 
      [ no ] traffic-optimization-policy policy_name[extended] 
         default detection-mode 
         detection-mode 
         [ no ] heavy-session { standard-flow-timeout  standard_flow-timeout_value  threshold threshold_value  seed-time seed_time_value } 
         end 

  • default :検出モードのデフォルト設定。

  • detection-mode :ヘビーセッション検出モードを設定します。検出モードのデフォルト値は「enhanced」です。

  • heavy-session :ヘビーセッション検出関連のパラメータを設定します。

  • seed-time :エレファントフローの検出時間をミリ秒単位で設定します。このパラメータは enhanced 検出モードで使用します。

トライアルモードでのクラウドソース最適化の設定

次の CLI コマンドを使用して、トライアルモードでクラウドソーシング最適化機能を有効にします。

configure 
   require active-charging 
   active-charging service service_name 
      traffic-optimization-profile  
         trial-mode  start-time YYYYMMDDHHMM end-time YYYYMMDDHHMM mode-toggle-interval mode_toggle_interval initial-mode initial_active | initial_passive 
         end 

  • trial-mode :トライアルモードでクラウドソーシング最適化機能を有効にします。

  • start-time :トライアルを開始する現地時刻(YYYY:MM:DD:HH:MM)。

  • end-time :トライアルを終了する現地時刻(YYYY:MM:DD:HH:MM)。

  • toggle-mode-interval :CUTO モードを周期的にアクティブとパッシブで切り替える間隔を分単位で指定します。間隔には 15、30、60 分を指定できます。開始間隔は 15 分です。

  • initial-mode :トライアルが開始されたときの初期モードを、アクティブまたはパッシブに設定します。

    • active:CUTO モードをアクティブにしてトライアルモードを開始します。

    • passive:CUTO モードをパッシブにしてトライアルモードを開始します。

モニタリングおよびトラブルシューティング

ここでは、P-GW 上のクラウドソーシング最適化ソリューションのモニタリングとトラブルシューティングに使用できるコマンドについて説明します。

コマンドと出力の表示

このセクションでは、Crowd Sourcing Optimization をサポートするために導入された show コマンドとフィールドについて説明します。

show active-charging traffic-optimization policy all

アクティブな課金サービスレベルでのヘビーセッション、拡張ヘビーセッション、およびトラフィック最適化ポリシーの設定値を表示します。

表 1.

フィールド

説明

Heavy-Session:ヘビーセッション検出関連のパラメータを表示します。

Seed-Time

エレファントフローの検出時間をミリ秒単位で表示します。

Detection-Mode:ヘビーセッション検出モードを示します(デフォルト:enhanced)。

Extended Heavy-Session:拡張ポリシーのヘビーセッション検出関連のパラメータを表示します。

Seed-Time

エレファントフローの検出時間をミリ秒単位で表示します。