ワイヤレス QoS

CleanAir

CleanAir について

Cisco CleanAir は、共有ワイヤレス スペクトラムに関する問題に予防的に対応するスペクトラム インテリジェンス ソリューションです。この機能を使用すると、共有スペクトラムの全ユーザを確認できます(ネイティブ デバイスと外部干渉源の両方)。また、ネットワークにおいて、これらの情報に基づいて対処できるようになります。たとえば、干渉デバイスを手動で排除することや、システムによって自動的にチャネルを変更して干渉を受けないようにすることができます。CleanAir は、スペクトラム管理と RF 可視性を提供します。

Cisco CleanAir システムは CleanAir 対応アクセス ポイント、Cisco ワイヤレス LAN コントローラおよび Cisco Prime Infrastructure で構成されます。アクセス ポイントでは工業、科学、医療用(ISM)帯域で動作しているすべてのデバイスの情報を収集し、これらの情報を潜在的な干渉源として特定および評価し、Cisco WLC に転送します。Cisco WLC は、アクセス ポイントを制御してスペクトラムのデータを収集し、これらの情報を要求に応じて Cisco Prime Infrastructure または Cisco Mobility Services Engine(MSE)に転送します。

Cisco CleanAir では、ライセンス不要の帯域で動作している各デバイスについて、その種類、場所、ワイヤレス ネットワークに与える影響の程度、取るべき対策を提示します。これによって RF がシンプルになり、管理者が RF のエキスパートである必要がなくなります。

ワイヤレス LAN システムは、ライセンスが不要の 2.4 GHz および 5 GHz ISM 帯域で動作します。この帯域では電子レンジ、コードレス電話、Bluetooth デバイスなどの多数の機器が動作しているため、Wi-Fi の動作に悪影響が生じる可能性があります。

Voice over Wireless や IEEE 802.11n 無線通信などの非常に高度な WLAN サービスの一部は、ISM 帯域を合法的に使用する他の機器からの干渉によって、重大な影響を受ける可能性があります。この無線周波数(RF)の干渉に関する問題は、Cisco Unified Wireless Network に Cisco CleanAir 機能を組み込むことによって解決できます。

CleanAir は、5 GHz の無線メッシュでメッシュ AP のバックホールでサポートされます。CleanAir をバックホール無線機で有効にして、レポート インターフェイスの詳細と電波品質を提供できます。

Cisco CleanAir システムの Cisco ワイヤレス LAN コントローラの役割

Cisco WLC は、Cisco CleanAir システムにおいて次の処理を実行します。

  • アクセス ポイントにおける Cisco CleanAir 機能を設定する。

  • Cisco CleanAir の機能の設定やデータ収集のためのインターフェイスを提供する(GUI、CLI、SNMP)。

  • スペクトラム データを表示する。

  • アクセス ポイントから電波品質レポートを収集して処理し、電波品質データベースに保存する。電波品質レポート(AQR)には、特定されたすべての発生源からの干渉全体に関する情報(電波品質の指標(AQI)で表す)や、最も重大な干渉カテゴリの概要が記載されます。また CleanAir システムでは、干渉の種類ごとのレポートに未分類の干渉情報を含めることができ、未分類の干渉デバイスによる干渉が頻繁に生じる場合に対処することができます。

  • アクセス ポイントから干渉デバイス レポート(IDR)を収集して処理し、干渉デバイス データベースに保存する。

  • スペクトラム データを Prime インフラストラクチャおよび MSE に転送する。

Cisco CleanAir で検出できる干渉の種類

Cisco CleanAir では、干渉を検出し、その干渉の発生箇所や重大度をレポートし、さまざまな緩和方法を推奨することができます。これらの緩和方法には、Persistent Device Avoidance(PDA)と Event Driven RRM(EDRRM)という 2 つの方法があります。

Wi-Fi チップをベースとする RF 管理システムには、次のような共通の特性があります。

  • Wi-Fi 信号として識別できない RF エネルギーはノイズとして報告される。

  • チャネル計画の割り当てに使用するノイズの測定値は、一部のクライアント デバイスに悪影響を及ぼす可能性のある不安定さや急速な変化を避けるために、一定の期間において平均化される傾向がある。

  • 測定値が平均化されることで、測定値の精度が低下する。そのため、平均化された後、クライアントに混乱をもたらす信号が緩和を必要とするものに見えない場合がある。

  • 現在使用できる RF 管理システムは、本質的にはすべて事後対応型である。

Cisco CleanAir はこれらと異なり、ノイズの発生源だけでなく、その場所や WLAN に対する潜在的な影響まで明確に特定することができます。このような情報を入手することにより、ネットワーク内におけるノイズを考慮し、理にかなった、可能であれば予防的な判断を行うことができます。CleanAir では、次の 2 種類の干渉イベントが一般的です。

  • 永続的干渉

  • 突発的干渉

永続的干渉イベントは、本質的に固定型のデバイスから発生し、断続的ではあるものの、干渉が大規模に反復して繰り返されるものを指します。たとえば、休憩室に設置してある電子レンジの場合を考えます。このような装置が動作するのは、1 回につき 1 ~ 2 分程度です。しかし一旦動作すると、ワイヤレス ネットワークと、関係するクライアントのパフォーマンスに非常に大きな影響が生じます。Cisco CleanAir を使用すると、電子レンジなどの装置を無秩序なノイズとしてではなく明確に識別できるようになります。また、その装置によって影響を受ける帯域の部分を正確に特定できます。そして、その設置場所も特定できるため、最も大きな影響を受けるアクセス ポイントを判別することができます。そして、この情報を使用して RRM に指示し、範囲内にあるアクセス ポイントに対してこの干渉源を避けるようなチャネル計画を選択させることができます。この干渉は 1 日の大部分にわたって発生するものではないため、既存の RF 管理アプリケーションによって、影響を受けるアクセス ポイントのチャネルの再変更が試みられている場合もあります。しかし、永続的デバイスの回避は、干渉源が周期的に検出されて永続的な状態が新たに発生する限り影響があり続けるという点で独特です。Cisco CleanAir システムでは、電子レンジが存在することを認識し、それを将来のすべての計画に取り込みます。電子レンジまたはその近くのアクセス ポイントを移動させた場合は、このアルゴリズムによって RRM が自動的に更新されます。


(注)  

イベント駆動型 RRM は、Cisco CleanAir 対応でローカル モードにあるアクセス ポイントによってのみ動作します。


突発的干渉は、ネットワーク上に突然発生する干渉であり、おそらくは、あるチャネル、またはある範囲内のチャネルが完全に妨害を受けます。Cisco CleanAir のイベント駆動型 RRM 機能を使用すると、電波品質(AQ)に対してしきい値を設定できます。しきい値を超過した場合には、影響を受けたアクセス ポイントに対してチャネル変更がただちに行われます。ほとんどの RF 管理システムでは干渉を回避できますが、この情報がシステム全体に伝搬するには時間を要します。Cisco CleanAir では AQ 測定値を使用してスペクトラムを連続的に評価するため、対応策を 30 秒以内に実行します。たとえば、アクセス ポイントがビデオ カメラからの干渉を受けた場合は、そのカメラが動作し始めてから 30 秒以内にチャネル変更によってアクセス ポイントを回復させることができます。Cisco CleanAir では干渉源の識別と位置の特定も行うため、後からその装置の永続的な緩和処理も実行できます。

Bluetooth デバイスの場合、Cisco CleanAir 対応のアクセス ポイントで干渉の検出と報告を行うことができるのは、そのデバイスがアクティブに送信しているときだけです。Bluetooth デバイスには、さまざまなパワー セーブ モードがあります。たとえば、接続されたデバイス間でデータまたは音声がストリーム化されている最中に干渉が検出されます。

永続的デバイス

屋外型ブリッジや電子レンジなどの一部の干渉デバイスは、必要な場合にのみ送信を行います。通常の RF 管理基準では短時間の定期的な動作はたいていは検出されないままになるため、このようなデバイスによってローカルの WLAN に対する大規模な干渉が引き起こされる可能性があります。CleanAir を使用すると、RRM DCA アルゴリズムによって、この影響が検出、測定、登録、記録され、DCA アルゴリズムが調整されます。このため、その干渉源と同じ場所にあるチャネル計画によって、その永続的デバイスによって影響を受けるチャネルの使用が最小限に留められます。Cisco CleanAir では、永続的デバイスの情報を検出して Cisco WLC に保存し、チャネルの干渉の緩和に利用します。

永続的デバイスの検出

CleanAir 対応の監視モードのアクセス ポイントでは、設定されているすべてのチャネルで永続的デバイスに関する情報を収集して、この情報を Cisco WLC に保存します。ローカル/ブリッジ モードの AP は、稼働チャネルでのみ干渉デバイスを検出します。

永続的デバイスの伝搬

ローカル モードまたは監視モードのアクセス ポイントによって検出された永続的デバイス情報は、同じ Cisco WLC に接続されている隣接アクセス ポイントに伝播されます。この機能により、永続的デバイスの制御や回避がより適切に行えるようになります。CleanAir 対応アクセス ポイントによって検出された永続的デバイスは、CleanAir 非対応の隣接アクセス ポイントにも伝搬されるため、チャネル選択の品質が向上します。

アクセス ポイントによる干渉源の検出

CleanAir 対応のアクセス ポイントで干渉デバイスが検出されると、複数のセンサーによる同じデバイスの検出をマージして、クラスタが作成されます。各クラスタには一意の ID を割り当てます。一部のデバイスは、実際に必要になるまで送信時間を制限することによって電力を節約しますが、その結果、スペクトラム センサーでのそのデバイスの検出が一時的に停止します。その後、このデバイスはダウンとして適正にマークされます。ダウンしたデバイスは、スペクトラム データベースから適正に削除されます。ある特定のデバイスに対する干渉源検出がすべてレポートされる場合は、クラスタ ID を長期間にわたって有効とし、デバイス検出が増大しないようにします。同じデバイスが再度検出された場合は、元のクラスタ ID とマージして、そのデバイスの検出履歴を保持します。

たとえば、Bluetooth 対応のヘッドフォンが電池を使用して動作している場合があります。このようなデバイスでは、実際に必要とされていない場合には送信機を停止するなど、電力消費を減らすための方法が採用されています。このようなデバイスは、分類処理の対象として現れたり、消えたりを繰り返すように見えます。CleanAir では、このようなデバイスを管理するために、クラスタ ID をより長く保持し、検出時には同じ 1 つのレコードに再度マージされるようにします。この処理によってユーザ レコードの処理が円滑になり、デバイスの履歴が正確に表現されるようになります。

CleanAir の前提条件

Cisco CleanAir は、CleanAir 対応のアクセス ポイントにのみ設定できます。

次のアクセス ポイント モードを使用して、Cisco CleanAir スペクトラム モニタリングを実行できるのは、Cisco CleanAir 対応のアクセス ポイントだけです。

  • Local:このモードでは、Cisco CleanAir 対応の各アクセス ポイント無線によって、現在の動作チャネルだけに関する電波品質と干渉検出のレポートが作成されます。

  • FlexConnect:FlexConnect アクセス ポイントがコントローラに接続しているとき、その Cisco CleanAir 機能はローカル モードと同じになります。

  • Monitor:Cisco CleanAir が監視モードで有効になっていると、そのアクセス ポイントによって、モニタされているすべてのチャネルに関する電波品質と干渉検出のレポートが作成されます。

    次のオプションを使用できます。

    • All:すべてのチャネル

    • DCA:DCA リストによって管理されるチャネル選択

    • Country:規制ドメイン内で合法なすべてのチャネル


      (注)  

      AP が 2 台あり、一方が FlexConnect モード、もう一方が監視モードであると仮定します。また、802.1x 認証に対する EAP 攻撃を有効にするプロファイルが作成されていると仮定します。Airmagnet(AM)ツールは、さまざまな種類の攻撃を発生させることのできるツールですが、有効な AP MAC アドレスおよび STA MAC アドレスを指定していても、攻撃の発生に失敗します。しかし、AM ツールで AP MAC アドレスと STA MAC アドレスを交換すると(つまり、AP MAC アドレスを STA MAC フィールドに指定し、STA MAC アドレスを AP MAC フィールドに指定すると)、攻撃を発生させることができ、監視モードの AP でこれを検出できるようになります。



      (注)  

      アクセス ポイントは Prime インフラストラクチャでは AQ ヒートマップに参加しません。


  • SE-Connect:このモードを使用すると、外部の Microsoft Windows XP または Vista PC で実行されている Spectrum Expert アプリケーションを Cisco CleanAir 対応のアクセス ポイントに接続して、詳細なスペクトラム データを表示および分析できるようになります。Spectrum Expert アプリケーションは、controllerをバイパスしてアクセス ポイントに直接接続します。SE-Connect モードのアクセス ポイントからは、Wi-Fi、RF、スペクトラム データがcontrollerに提供されません。すべての CleanAir システム機能は、AP がこのモードになっていて、クライアントが実行されていない間、一時停止状態になります。このモードは、リモート トラブルシューティングのみを対象としています。Spectrum Expert のアクティブな接続は最大で 3 つまで可能です。

CleanAir の制約事項

  • 監視モードのアクセス ポイントは、Wi-Fi トラフィックまたは 802.11 パケットを送信しません。これらは無線リソース管理(RRM)計画から除外され、隣接アクセス ポイントのリストに含まれません。IDR クラスタリングは、controllerがネットワーク内の隣接アクセス ポイントを検出する機能に依存しています。複数のアクセス ポイントから関係する干渉デバイスを検出する機能を使用できるのは、監視モードのアクセス ポイント間に限られます。

  • Spectrum Expert(SE)の接続機能は、ローカル、FlexConnect、ブリッジ、および監視の各モードでサポートされています。アクセス ポイントは、Spectrum Expert に現在のチャネルに関するスペクトラム情報だけを提供します。ローカル、FlexConnect、およびブリッジの各モードでは、スペクトラム データは現在アクティブなチャネル(複数可)に対して有効です。また監視モードでは、共通の監視対象チャネル リストを使用できます。アクセス ポイントは AQ(電波品質)レポートと IDR(干渉デバイス レポート)をcontrollerに送り続け、現在のモードに応じて通常の処理を実行します。スニファおよび不正検出のアクセス ポイント モードは、CleanAir のスペクトラム モニタリングのすべてのタイプと互換性がありません。

  • スロット 2 のモニタ モード アクセス ポイントは 2.4 GHz でのみ動作します。

  • ローカル モード アクセス ポイント 5 つに対してモニタ モード アクセス ポイント 1 つという比率をお勧めします。これは、最適なカバレッジに関するネットワーク設計やエキスパートのガイダンスによって異なる場合があります。

  • SE Connect モードでは、Cisco 2500 シリーズの Cisco WLC の物理ポートにアクセス ポイントを直接接続しないでください。

  • Spectrum Expert(Windows XP ラップトップ クライアント)と AP 間では ping が可能である必要があります。不可能な場合は正しく動作しません。

コントローラでの Cisco CleanAir の設定

Cisco WLC での Cisco CleanAir の設定(GUI)

手順


ステップ 1

[Wireless] > [802.11a/n/ac] または [802.11b/g/n] > [CleanAir] の順に選択して、[802.11a(または 802.11b)> CleanAir] ページを開きます。

ステップ 2

[CleanAir] チェックボックスをオンにして、802.11a/n または 802.11b/g/n ネットワークで Cisco CleanAir の機能を有効にします。Cisco WLC がスペクトラム干渉を検出しないようにするには、このチェックボックスをオフにします。デフォルトでは、この機能は無効な状態です。

ステップ 3

[Report Interferers] チェックボックスをオンにして、Cisco CleanAir システムで検出した干渉源をレポートできるようにします。Cisco WLC が干渉源をレポートしないようにするには、このチェックボックスをオフにします。デフォルトでは、この機能は有効な状態です。

(注)   

[Report Interferers] が無効の場合は、デバイス セキュリティ アラーム、イベント駆動型 RRM、および Persistent Device Avoidance(PDA)アルゴリズムは機能しません。

ステップ 4

CleanAir で検出できる永続型デバイスに関する情報を伝達できるようにするには、[Persistent Device Propagation] チェックボックスをオンします。 永続型デバイスの伝達を有効にすると、同じ Cisco WLC に接続されているネイバー AP に永続型デバイスの情報を伝達できます。永続型の干渉源は、検出されない場合でも、常に存在し、WLAN の動作に干渉します。

ステップ 5

Cisco CleanAir システムによって検出およびレポートされる必要のある干渉源が [Interferences to Detect] ボックスに表示されていて、検出される必要のない干渉源は [Interferences to Ignore] ボックスに表示されていることを確認します。デフォルトでは、すべての干渉源が検出されます。選択できる干渉源の候補には、次のものがあります。

  • [Bluetooth Paging Inquiry]:Bluetooth の検出(802.11b/g/n のみ)
  • [Bluetooth Sco Acl]:Bluetooth リンク(802.11b/g/n のみ)
  • [Generic DECT]:Digital Enhanced Cordless Communication(DECT)デジタル コードレス電話
  • [Generic TDD]:時分割複信(TDD)トランスミッタ
  • [Generic Waveform]:連続トランスミッタ
  • [Jammer]:電波妨害デバイス
  • [Microwave]:電子レンジ(802.11b/g/n のみ)
  • [Canopy]:Canopy ブリッジ デバイス
  • [Spectrum 802.11 FH]:802.11 周波数ホッピング デバイス(802.11b/g/n のみ)
  • [Spectrum 802.11 inverted]:スペクトラム反転 Wi-Fi 信号を使用するデバイス
  • [Spectrum 802.11 non std channel]:非標準の Wi-Fi チャネルを使用するデバイス
  • [Spectrum 802.11 SuperG]:802.11 SuperAG デバイス
  • [Spectrum 802.15.4]:802.15.4 デバイス(802.11b/g/n のみ)
  • [Video Camera]:アナログ ビデオ カメラ
  • [WiMAX Fixed]:WiMAX 固定デバイス(802.11a/n/ac のみ)
  • [WiMAX Mobile]:WiMAX モバイル デバイス(802.11a/n/ac のみ)
  • [XBox]:Microsoft Xbox(802.11b/g/n のみ)
(注)   

[Interferences to Detect] リストに BLE ビーコン含めると、2.4 GHz を提供する無線がスキャンのために定期的にオフチャネルになります。

(注)   

Cisco WLC に関連付けられている AP は、[Interferences to Detect] ボックスに表示されている干渉源に関する干渉レポートだけを送信します。この機能によって、対象としない干渉源のほか、ネットワークにフラッディングを発生させたり、Cisco WLC や Prime Infrastructure にパフォーマンスの問題を引き起こす可能性のある干渉源をフィルタで除去することができます。フィルタリングによって、システムが通常のパフォーマンス レベルに戻ることができます。

ステップ 6

Cisco CleanAir のアラームを次のように設定します。

  1. [Enable AQI (Air Quality Index) Trap] チェックボックスをオンにして、電波品質アラームのトリガーを有効にします。この機能を無効にするには、このチェックボックスをオフにします。デフォルトでは、この機能は有効な状態です。

  2. ステップ a で [Enable AQI Trap] チェックボックスをオンにした場合は、1 ~ 100(両端の値を含む)の値を [AQI Alarm Threshold フィールドに入力して、電波品質アラームをトリガーするしきい値を指定します。電波品質がしきい値レベルを下回ると、アラームが生成されます。値 1 は最低の電波品質を表し、100 は最高を表します。デフォルト値は 35 です。

  3. [AQI Alarm Threshold (1 to 100)] に任意の値を設定します。電波品質がしきい値に達した場合にアラームが生成されます。デフォルトは 35 です。有効な範囲は 1 ~ 100 です。

  4. [Enable trap for Unclassified Interferences] チェックボックスをオンにして、[AQI Alarm Threshold] フィールドで指定した重大度しきい値を超える未分類の干渉が検出されたときに AQI アラームが発生するようにします。未分類の干渉とは、検出されたものの、識別可能な干渉のタイプに該当しないものです。

  5. [Threshold for Unclassified category trap (1 to 99)] に値を入力します。1 ~ 99 の範囲で値を入力します。デフォルトは 20 です。これは未分類の干渉のカテゴリに対する重大度の指標となるしきい値です。

  6. [Enable Interference Type Trap] チェックボックスをオンにして、指定したデバイス タイプが Cisco WLC によって検出されたときに干渉源アラームをトリガーするようにします。この機能を無効にするには、このチェックボックスをオフにします。デフォルトでは、この機能は有効な状態です。

  7. 干渉源アラームをトリガーする必要のある干渉源が [Trap on These Types] ボックスに表示され、干渉源アラームをトリガーする必要のない干渉源は [Do Not Trap on These Types] ボックスに表示されていることを確認します。デフォルトでは、すべての干渉源が干渉アラームを生成します。

    たとえば、Cisco WLC が電波妨害デバイスを検出したときにアラームを送信するようにするには、[Enable Interference Type Trap] チェックボックスをオンにして、電波妨害デバイスを [Trap on These Types] ボックスに移動します。

ステップ 7

[Apply] をクリックします。

ステップ 8

Cisco CleanAir 対応の AP で非常に高いレベルの干渉が検出された場合、次の手順で、イベント駆動型無線リソース管理(RRM)の実行をトリガーするように設定します。

  1. [EDRRM] フィールドを見て、Event Driven RRM(EDRRM)の現在の状態を確認します。これが有効である場合は、[Sensitivity Threshold] フィールドを見て、イベント駆動型 RRM が起動されるしきい値レベルを確認します。

  2. イベント駆動型 RRM の現在の状態や感度のレベルを変更する場合は、[Change Settings] をクリックします。[802.11a(または 802.11b)] > [RRM] > [Dynamic Channel Assignment (DCA)] ページが表示されます。

  3. [EDRRM] チェックボックスをオンにして、AP が一定のレベルの干渉を検出した場合に RRM の実行がトリガーされるようにします。この機能を無効にするにはチェックボックスをオフにします。デフォルトでは、この機能は有効な状態です。

  4. ステップ c で [EDRRM] チェックボックスをオンにした場合、[Sensitivity Threshold] ドロップダウン リストから、[Low]、[Medium]、[High] 、または [Custom] を選択して、RRM をトリガーするしきい値を指定します。 AP の干渉がしきい値レベルを上回ると、RRM はローカルの動的チャネル割り当て(DCA)の実行を開始し、ネットワーク パフォーマンスを改善できる場合は影響を受ける AP 無線のチャネルを変更します。[Low] は、環境の変更に対する感度を下げることを表すのに対して、[High] は、感度を上げることを表します。

    EDRRM の感度のしきい値に [Custom] を選択した場合は、[Custom Sensitivity Threshold] フィールドにしきい値を設定する必要があります。デフォルトの感度は 35 です。

    EDRRM AQ のしきい値は、感度が [Low] の場合は 35、[Medium] の場合は 50、[High] の場合は 60 です。

  5. 不正デューティ サイクルを設定するには、[Rogue Contribution] チェックボックスをオンにしてから、[Rogue Duty-Cycle] でパーセント値を指定します。[Rogue Duty-Cycle] のデフォルト値は 80% です。

  6. 設定を保存します。


Cisco WLC での Cisco CleanAir の設定(CLI)

手順


ステップ 1

次のコマンドを入力して、802.11 ネットワークで Cisco CleanAir 機能を設定します。

config {802.11a | 802.11b } cleanair {enable | disable } all

この機能を無効にすると、Cisco WLC はスペクトル データをまったく受信しなくなります。デフォルトでは、この機能は無効な状態です。

ステップ 2

ネットワーク上のすべての関連するアクセス ポイントの CleanAir を有効にします。

config {802.11a | 802.11b } cleanair enable network

メッシュ アクセス ポイントの 5 GHz 無線で、CleanAir を有効にできます。

ステップ 3

次のコマンドを入力して、干渉検出を設定し、Cisco CleanAir システムで検出する必要がある干渉源を指定します。

config {802.11a | 802.11b } cleanair device {enable | disable } type

ここで、type には次のいずれかを選択します。

  • 802.11-fh:802.11 周波数ホッピング デバイス(802.11b/g/n のみ)

  • 802.11-inv:スペクトラム反転 Wi-Fi 信号を使用するデバイス
  • 802.11-nonstd:非標準の Wi-Fi チャネルを使用するデバイス
  • 802.15.4:802.15.4 デバイス(802.11b/g/n のみ)
  • all:すべての干渉デバイス タイプ(これがデフォルト値です)
  • bt-discovery:Bluetooth の検出(802.11b/g/n のみ)
  • bt-link:Bluetooth リンク(802.11b/g/n のみ)
  • canopy:Canopy デバイス
  • cont-tx:連続トランスミッタ
  • dect-like:Digital Enhanced Cordless Communication(DECT)デジタル コードレス電話
  • jammer:電波妨害デバイス
  • mw-oven:電子レンジ(802.11b/g/n のみ)
  • superag:802.11 SuperAG デバイス
  • tdd-tx:時分割複信(TDD)トランスミッタ
  • video camera:アナログ ビデオ カメラ
  • wimax-fixed:WiMAX 固定デバイス
  • wimax-mobile:WiMAX モバイル デバイス
  • xbox:Microsoft Xbox(802.11b/g/n のみ)
(注)   

Cisco WLC にアソシエートされているアクセス ポイントは、このコマンドで指定された干渉の種類についてのみ干渉レポートを送信します。この機能によって、ネットワークにフラッディングを発生させたり、Cisco WLC や Prim Infrastructure にパフォーマンスの問題を引き起こす可能性のある干渉源をフィルタで除去することができます。フィルタリングによって、システムが通常のパフォーマンス レベルに戻ることができます。

ステップ 4

次のコマンドを入力して、電波品質アラームのトリガーを設定します。

config {802.11a | 802.11b } cleanair alarm air-quality {enable | disable }

デフォルト値はイネーブルです。

ステップ 5

次のコマンドを入力して、電波品質アラームをトリガーするしきい値を指定します。

config {802.11a | 802.11b } cleanair alarm air-quality threshold threshold

threshold の値は、1 ~ 100(両端の値を含む)です。電波品質が閾値レベルを下回ると、アラームが生成されます。値 1 は最低の電波品質を表し、100 は最高を表します。デフォルト値は 35 です。

ステップ 6

次のコマンドを入力して、干渉源アラームのトリガーを有効にします。

config {802.11a | 802.11b } cleanair alarm device {enable | disable }

デフォルト値は enable です。

ステップ 7

次のコマンドを入力して、アラームをトリガーする干渉源を指定します。

config {802.11a | 802.11b } cleanair alarm device type {enable | disable }
ここで、type には次のいずれかを選択します。
  • 802.11-fh:802.11 周波数ホッピング デバイス(802.11b/g/n のみ)

  • 802.11-inv:スペクトラム反転 Wi-Fi 信号を使用するデバイス

  • 802.11-nonstd:非標準の Wi-Fi チャネルを使用するデバイス
  • 802.15.4:802.15.4 デバイス(802.11b/g/n のみ)

  • all:すべての干渉デバイス タイプ(これがデフォルト値です)

  • bt-discovery:Bluetooth の検出(802.11b/g/n のみ)

  • bt-link:Bluetooth リンク(802.11b/g/n のみ)

  • canopy:Canopy デバイス

  • cont-tx:連続トランスミッタ

  • dect-like:Digital Enhanced Cordless Communication(DECT)デジタル コードレス電話

  • jammer:電波妨害デバイス

  • mw-oven:電子レンジ(802.11b/g/n のみ)

  • superag:802.11 SuperAG デバイス

  • tdd-tx:時分割複信(TDD)トランスミッタ

  • video camera:アナログ ビデオ カメラ

  • wimax-fixed:WiMAX 固定デバイス

  • wimax-mobile:WiMAX モバイル デバイス

  • xbox:Microsoft Xbox(802.11b/g/n のみ)

ステップ 8

次のコマンドを入力して、未分類のデバイスに対する電波品質アラームのトリガーを設定します。

config {802.11a | 802.11b } cleanair alarm unclassified {enable | disable }

ステップ 9

次のコマンドを入力して、未分類のデバイスに対して電波品質アラームをトリガーするしきい値を指定します。

config {802.11a | 802.11b } cleanair alarm unclassified threshold threshold

threshold の値は、1 ~ 99 バイト(両端の値を含む)です。電波品質が閾値レベルを下回ると、アラームが生成されます。値 1 は最低の電波品質を表し、100 は最高を表します。デフォルト値は 35 です。

ステップ 10

次のコマンドを入力して、Cisco CleanAir 対応のアクセス ポイントで非常に高いレベルの干渉が検出された場合に、Event Driven Radio Resource Management(RRM)の実行がトリガーされるよう設定します。

config advanced {802.11a | 802.11b } channel cleanair-event {enable | disable } :スペクトル イベント駆動型 RRM を有効または無効にします。デフォルト値は [disabled] です。

config advanced {802.11a | 802.11b } channel cleanair-event sensitivity {low | medium | high | custom } :RRM をトリガーするしきい値を指定します。アクセス ポイントに対してしきい値レベルを上回るレベルの干渉が発生すると、RRM によってローカルの動的チャネル割り当て(DCA)の実行が開始され、可能であればネットワークのパフォーマンスが向上するように、影響を受けているアクセス ポイント無線のチャネルが変更されます。low は、この環境内で変更が行われる感度を下げることを表し、high はこの感度を上げることを表します。感度の値に custom を設定して、任意のレベルを選択することもできます。デフォルトは medium です。

config advanced {802.11a | 802.11b } channel cleanair-event sensitivity threshold thresholdvalue :しきい値感度を custom に設定した場合は、カスタムしきい値を設定する必要があります。デフォルトは 35 です。

ステップ 11

次のコマンドを入力して、干渉認識を設定して監視します。

  • config advanced {802.11a | 802.11b } channel cleanair-event {enable | disable }
  • config advanced {802.11a | 802.11b } channel cleanair-event rogue-contribution {enable | disable }
  • config advanced {802.11a | 802.11b } channel cleanair-event rogue-contribution duty-cycle value
  • show {802.11a | 802.11b } cleanair config
  • debug airewave-director profile enable
  • debug airewave-director channel enable
ステップ 12

次のコマンドを入力して、永続的デバイスの伝搬を有効にします。

config advanced {802.11a | 802.11b } channel pda-prop {enable | disable }

ステップ 13

次のコマンドを入力して、変更を保存します。

save config

ステップ 14

次のコマンドを入力して、802.11a/n または 802.11b/g/n ネットワークに対する Cisco CleanAir の設定を確認します。

show {802.11a | 802.11b } cleanair config

以下に類似した情報が表示されます。


(Cisco Controller) >show 802.11a cleanair config

Clean Air Solution............................... Disabled
Air Quality Settings:
    Air Quality Reporting........................ Enabled
    Air Quality Reporting Period (min)........... 15
    Air Quality Alarms........................... Enabled
      Air Quality Alarm Threshold................ 35
      Unclassified Interference.................. Disabled
      Unclassified Severity Threshold............ 20
Interference Device Settings:
    Interference Device Reporting................ Enabled
    Interference Device Types:
        TDD Transmitter.......................... Enabled
        Jammer................................... Enabled
        Continuous Transmitter................... Enabled
        DECT-like Phone.......................... Enabled
        Video Camera............................. Enabled
        WiFi Inverted............................ Enabled
        WiFi Invalid Channel..................... Enabled
        SuperAG.................................. Enabled
        Canopy................................... Enabled
        WiMax Mobile............................. Enabled
		WiMax Fixed.............................. Enabled
Interference Device Alarms................... Enabled
    Interference Device Types Triggering Alarms:
        TDD Transmitter.......................... Disabled
        Jammer................................... Enabled
        Continuous Transmitter................... Disabled
        DECT-like Phone.......................... Disabled
        Video Camera............................. Disabled
        WiFi Inverted............................ Enabled
        WiFi Invalid Channel..................... Enabled
        SuperAG.................................. Disabled
        Canopy................................... Disabled
        WiMax Mobile............................. Disabled
        WiMax Fixed.............................. Disabled
Additional Clean Air Settings:
    CleanAir ED-RRM State........................ Disabled
    CleanAir ED-RRM Sensitivity.................. Medium
    CleanAir ED-RRM Custom Threshold............. 50
    CleanAir Persistent Devices state............ Disabled
    CleanAir Persistent Device Propagation....... Enabled
ステップ 15

次のコマンドを入力して、802.11a/n/ac または 802.11b/g/n ネットワークに対するスペクトル イベント駆動型 RRM の設定を確認します。

show advanced {802.11a | 802.11b } channel

以下に類似した情報が表示されます。


Automatic Channel Assignment
  Channel Assignment Mode........................ AUTO
  Channel Update Interval........................ 600 seconds [startup]
  Anchor time (Hour of the day).................. 0
  Channel Update Contribution.................... SNI
  CleanAir Event-driven RRM option.............. Enabled
CleanAir Event-driven RRM sensitivity...... Medium

アクセス ポイントに対する Cisco CleanAir の設定

アクセス ポイントに対する Cisco CleanAir の設定(GUI)

手順


ステップ 1

[Wireless] > [Access Points] > [Radios] > [802.11a/n] または [802.11b/g/n] を選択して、[802.11a/n/ac(または 802.11b/g/n)Radios] ページを開きます。

ステップ 2

カーソルを目的のアクセス ポイントの青いドロップダウン矢印の上に置いて [Configure] をクリックします。[802.11a/n/ac(または 802.11b/g/n)Cisco APs > Configure] ページが表示されます。

[CleanAir Capable] フィールドには、このアクセス ポイントが CleanAir の機能に対応しているかどうかが表示されます。対応している場合は、次の手順に進み、このアクセス ポイントに対して CleanAir を有効または無効にします。アクセス ポイントが CleanAir の機能に対応していない場合は、このアクセス ポイントに対して CleanAir を有効にすることはできません。

(注)   

デフォルトでは、Cisco CleanAir の機能は無線に対して有効になっています。

ステップ 3

[CleanAir Status] ドロップダウン リストから [Enable] を選択して、このアクセス ポイントに対して Cisco CleanAir の機能を有効にします。このアクセス ポイントで CleanAir の機能を無効にするには、[Disable] を選択します。デフォルト値は [Enable] です。この設定は、このアクセス ポイントに対するグローバルな CleanAir の設定より優先します。

[Number of Spectrum Expert Connections] テキスト ボックスには、このアクセス ポイント無線に現在接続している Spectrum Expert アプリケーションの数が表示されます。アクティブな接続は最大で 3 つまで可能です。

ステップ 4

[Apply] をクリックします。

ステップ 5

[Save Configuration] をクリックします。

ステップ 6

[Back] をクリックして、[802.11a/n/ac(または 802.11b/g/n)Radios] ページに戻ります。

ステップ 7

[802.11a/n/ac(または 802.11b/g/n)Radios] ページの [CleanAir Status] テキスト ボックスを見て、各アクセス ポイント無線の Cisco CleanAir ステータスを確認します。

Cisco CleanAir のステータスは次のいずれかになります。

  • [UP]:アクセス ポイント無線に対するスペクトラム センサーが現在正常に動作中です(エラー コード 0)。
  • [DOWN]:アクセス ポイント無線に対するスペクトラム センサーは、エラーが発生したために現在動作していません。最も可能性の高いエラーの原因は、アクセス ポイント無線が無効になっていることです(エラー コード 8)。このエラーを修正するには、無線を有効にしてください。
  • [ERROR]:アクセス ポイント無線に対するスペクトラム センサーがクラッシュしており(エラー コード 128)、この無線に対する CleanAir のモニタリングが機能していません。このエラーが発生した場合は、アクセス ポイントをリブートしてください。エラーが引き続き発生する場合は、この無線に対して Cisco CleanAir の機能を無効にすることもできます。
  • [N/A]:このアクセス ポイント無線は Cisco CleanAir の機能に対応していません。
(注)   

フィルタを作成して、Cisco CleanAir の特定のステータス(UP、DOWN、ERROR、N/A など)を持つアクセス ポイント無線だけを表示する [802.11a/n/ac Radios] ページや [802.11b/g/n Radios] ページを作成することもできます。この機能は、アクセス ポイント無線のリストが複数ページに渡るために一目ですべてを確認できない場合に特に役立ちます。フィルタを作成するには、[Change Filter] をクリックして [Search AP] ダイアログボックスを開き、[CleanAir Status] チェックボックスを 1 つ以上選択して、[Find] をクリックします。検索基準に一致するアクセス ポイント無線のみが [802.11a/n/ac Radios] ページまたは [802.11b/g/n Radios] ページに表示されます。また、ページ上部の [Current Filter] パラメータには、リストの作成に使用したフィルタが表示されます(たとえば、CleanAir Status:UP)。


アクセス ポイントに対する Cisco CleanAir の設定(CLI)

手順


ステップ 1

次のコマンドを入力して、特定のアクセスポイントに Cisco CleanAir の機能を設定します。

config {802.11a | 802.11b } cleanair {enable | disable} Cisco_AP

ステップ 2

次のコマンドを入力して、変更を保存します。

save config

ステップ 3

次のコマンドを入力して、802.11a/n/ac または 802.11b/g/n ネットワークにある特定のアクセス ポイントの Cisco CleanAir の設定を確認します。

show ap config {802.11a | 802.11b} Cisco_AP

以下に類似した情報が表示されます。


Cisco AP Identifier.............................. 0
Cisco AP Name.................................... CISCO_AP3500
...
Spectrum Management Information
        Spectrum Management Capable.............. Yes
        Spectrum Management Admin State.......... Enabled
        Spectrum Management Operation State...... Up
        Rapid Update Mode........................ Disabled
        Spectrum Expert connection............... Disabled
	 	Spectrum Sensor State................. Configured (Error code = 0)


干渉デバイスのモニタリング

干渉デバイスをモニタリングするための前提条件

Cisco CleanAir は、CleanAir 対応のアクセス ポイントにのみ設定できます。

干渉デバイスのモニタリング(GUI)

手順


ステップ 1

[Monitor] > [Cisco CleanAir] > [802.11a/n] または [802.11b/g/n] > [Interference Devices] の順に選択して、[CleanAir > Interference Devices] ページを開きます。

このページには、次の情報が表示されます。

  • [AP Name]:干渉デバイスが検出されたアクセス ポイントの名前

  • [Radio Slot #]:無線が取り付けられているスロット。

  • [Interferer Type]:干渉源のタイプ。

  • [Affected Channel]:デバイスから影響を受けているチャネル。

  • [Detected Time]:干渉が検出された時刻。

  • [Severity]:干渉デバイスの重大度の指標。

  • [Duty Cycle (%)]:干渉デバイスが動作している間の時間の割合。

  • [RSSI]:アクセス ポイントの受信信号強度表示(RSSI)。

  • [DevID]:一意に識別できる干渉デバイスのデバイス識別番号。

  • [ClusterID]:デバイスのタイプを一意に識別できるクラスタ識別番号。

ステップ 2

ある基準に基づいて干渉デバイスに関する情報を表示するには、[Change Filter] をクリックします。

ステップ 3

フィルタを削除して、アクセス ポイントのリスト全体を表示するには、[Clear Filter] をクリックします。

次に示すパラメータに基づいて干渉デバイスのリストを表示するフィルタを作成することができます。

  • [Cluster ID]:クラスタ ID に基づいてフィルタリングを行うには、このチェックボックスをクリックして、このフィールドの隣にあるテキスト ボックスにクラスタ ID を入力します。

  • [AP Name]:アクセス ポイントの名前に基づいてフィルタリングを行うには、このチェックボックスをクリックして、このフィールドの隣にあるテキスト ボックスにアクセス ポイントの名前を入力します。

  • [Interferer Type]:干渉デバイスのタイプに基づいてフィルタリングを行うには、このチェックボックスをクリックして、オプションから干渉デバイスを選択します。

    次のいずれかの干渉デバイスを選択します。

    • BT Link

    • MW Oven

    • 802.11 FH

    • BT Discovery

    • TDD Transmit

    • Jammer

    • Continuous TX

    • DECT Phone

    • Video Camera

    • 802.15.4

    • WiFi Inverted

    • WiFi Inv. Ch

    • SuperAG

    • Canopy

    • XBox

    • WiMax Mobile

    • WiMax Fixed

    • WiFi ACI

    • Unclassified

  • Activity Channels

  • Severity

  • Duty Cycle (%)

  • RSSI

ステップ 4

[Find] をクリックします。

現在選択されているフィルタ パラメータは、[Current Filter] フィールドに表示されます。


干渉デバイスのモニタリング(CLI)

アクセス ポイントによる干渉源の検出

手順

コマンドまたはアクション 目的

802.11a/n/ac または 802.11b/g/n 無線帯域の特定のアクセス ポイントによって検出されたすべての干渉源の情報を表示するには、次のコマンドを入力します。

show {802.11a | 802.11b } cleanair device ap Cisco_AP

CleanAir 対応のアクセス ポイントで干渉デバイスが検出されると、複数のセンサーによる同じデバイスの検出をマージして、クラスタが作成されます。各クラスタには一意の ID を割り当てます。一部のデバイスは、実際に必要になるまで送信時間を制限することによって電力を節約しますが、その結果、スペクトラム センサーでのそのデバイスの検出が一時的に停止します。その後、このデバイスはダウンとして適正にマークされます。ダウンしたデバイスは、スペクトラム データベースから適正に削除されます。ある特定のデバイスに対する干渉源検出がすべてレポートされる場合は、クラスタ ID を長期間にわたって有効とし、デバイス検出が増大しないようにします。同じデバイスが再度検出された場合は、元のクラスタ ID とマージして、そのデバイスの検出履歴を保持します。

たとえば、Bluetooth 対応のヘッドフォンが電池を使用して動作している場合があります。このようなデバイスでは、実際に必要とされていない場合には送信機を停止するなど、電力消費を減らすための方法が採用されています。このようなデバイスは、分類処理の対象として現れたり、消えたりを繰り返すように見えます。CleanAir では、このようなデバイスを管理するために、クラスタ ID をより長く保持し、検出時には同じ 1 つのレコードに再度マージされるようにします。この処理によってユーザ レコードの処理が円滑になり、デバイスの履歴が正確に表現されるようになります。

デバイスのタイプによる干渉源の検出

手順

コマンドまたはアクション 目的

802.11a/n/ac または 802.11b/g/n 無線帯域について、特定のデバイス タイプのすべての干渉源の情報を表示するには、次のコマンドを入力します。

show {802.11a | 802.11b } cleanair device type type

ここで、type には次のいずれかを選択します。

  • 802.11a

    • 802.11-inv:スペクトラム反転 Wi-Fi 信号を使用するデバイス

    • 802.11-nonstd:非標準の Wi-Fi チャネルを使用するデバイス

    • canopy:Canopy ブリッジ デバイス

    • cont-tx:連続トランスミッタ

    • dect-like:Digital Enhanced Cordless Communication(DECT)デジタル コードレス電話

    • jammer:電波妨害デバイス

    • superag:802.11 SuperAG デバイス

    • tdd-tx:時分割複信(TDD)トランスミッタ

    • video:ビデオ デバイス

    • wimax-fixed:WiMAX 固定デバイス

    • wimax-mobile:WiMAX モバイル デバイス

  • 802.11b

    • bt-link:Bluetooth リンク デバイス

    • bt-discovery:Bluetooth 検出デバイス

    • ble-beacon:BLE ビーコン デバイス

    • mw-oven:電子レンジ デバイス

    • 802.11-fh:802.11 周波数ホッピング デバイス

    • 802.15.4:802.15.4 デバイス

    • tdd-tx:時分割複信(TDD)トランスミッタ

    • jammer:電波妨害デバイス

    • cont-tx:連続トランスミッタ

    • dect-like:Digital Enhanced Cordless Communication(DECT)デジタル コードレス電話

    • video:ビデオ デバイス

    • 802.11-inv:スペクトラム反転 Wi-Fi 信号を使用するデバイス

    • 802.11-nonstd:非標準の Wi-Fi チャネルを使用するデバイス

    • superag:802.11 SuperAG デバイス

    • canopy:Canopy ブリッジ デバイス

    • wimax-mobile:WiMAX モバイル デバイス

    • wimax-fixed:WiMAX 固定デバイス

    • msft-xbox:Microsoft Xbox デバイス

(注)   
Cisco AP で検出できる干渉源は最大で 25 個です。

永続的干渉源の検出

手順


802.11a/n/ac または 802.11b/g/n 無線帯域にある特定のアクセス ポイントに対する永続的干渉源の一覧を表示するには、次のコマンドを入力します。

show ap auto-rf {802.11a | 802.11b } Cisco_AP


永続的デバイスのモニタリング(GUI)

手順


[Wireless] > [Access Points] > [Radios] > [802.11a/n] または [802.11b/g/n] を選択して、[802.11a/n/ac(または 802.11b/g/n)Radios] ページを開きます。カーソルを目的のアクセス ポイントの青いドロップダウン矢印の上に置いて [Detail] をクリックします。[802.11a/n/ac(または 802.11b/g/n)AP Interfaces] > [Detail] ページが表示されます。

このページには、アクセス ポイントの詳細と、このアクセス ポイントによって検出された永続的デバイスのリストが表示されます。永続的デバイスの詳細は、[Persistent Devices] セクションの下に表示されます。

それぞれの永続的デバイスについて、次の情報が表示されます。

  • [Class Type]:永続的デバイスの分類タイプ。

  • [Channel]:このデバイスが影響を与えているチャネル。

  • [DC(%)]:永続的デバイスのデューティ サイクル(パーセンテージ)。

  • [RSSI(dBm)]:永続的デバイスの RSSI インジケータ。

  • [Last Seen Time]:このデバイスが最後にアクティブになったときのタイムスタンプ。


永続的デバイスのモニタリング(CLI)

手順

コマンドまたはアクション 目的

CLI を使用して永続的デバイスの一覧を表示するには、次のコマンドを入力します。

show ap auto-rf {802.11a | 802.11b } ap_name

以下に類似した情報が表示されます。


Number Of Slots.................................. 2
AP Name.......................................... AP_1142_MAP
MAC Address...................................... c4:7d:4f:3a:35:38
  Slot ID........................................ 1
  Radio Type..................................... RADIO_TYPE_80211a
  Sub-band Type.................................. All
  Noise Information
. . ..
. . . .
Power Level.................................. 1
    RTS/CTS Threshold............................ 2347
    Fragmentation Threshold...................... 2346
    Antenna Pattern.............................. 0

Persistent Interference Devices
  Class Type                 Channel  DC (%%)  RSSI (dBm)  Last Update Time
  -------------------------  -------  ------  ----------  ------------------------
  Video Camera               149      100     -34         Tue Nov  8 10:06:25 2011

それぞれの永続的デバイスについて、次の情報が表示されます。

  • [Class Type]:永続的デバイスの分類タイプ。

  • [Channel]:このデバイスが影響を与えているチャネル。

  • [DC(%)]:永続的デバイスのデューティ サイクル(パーセンテージ)。

  • [RSSI(dBm)]:永続的デバイスの RSSI インジケータ。

  • [Last Seen Time]:このデバイスが最後にアクティブになったときのタイムスタンプ。

無線帯域の電波品質のモニタリング

この項では、Cisco WLC の GUI と CLI の両方を使用して、802.11a/n/ac および 802.11b/g/n 無線帯域の電波品質をモニタする方法について説明します。

無線帯域の電波品質のモニタリング(GUI)

手順


[Monitor] > [Cisco CleanAir] > [802.11a/n/ac] または [802.11b/g/n] > [Air Quality Report] を選択して、[CleanAir > Air Quality Report] ページを開きます。

このページには、802.11a/n/ac と 802.11b/g/n の両方の無線帯域の電波品質が表示されます。特に、次の情報が表示されます。

  • [AP Name]:802.11a/n/ac または 802.11b/g/n 無線帯域において、電波品質が最悪と報告されているアクセス ポイントの名前。

  • [Radio Slot]:無線が取り付けられているスロットの番号。

  • [Channel]:電波品質をモニタしている無線チャネル。

  • [Minimum AQ]:この無線チャネルの最低電波品質。

  • [Average AQ]:この無線チャネルの平均電波品質。

  • [Interferer]:802.11a/n/ac または 802.11b/g/n 無線帯域で無線によって検出された干渉源の数。

  • [DFS]:動的周波数選択。DFS が有効かどうかを表します。


無線帯域の電波品質のモニタリング(CLI)

電波品質のサマリーの表示

手順


802.11a/n/ac または 802.11b/g/n 無線帯域の電波品質のサマリーを表示するには、次のコマンドを入力します。

show {802.11a | 802.11b } cleanair air-quality summary


ある無線帯域のすべてのアクセス ポイントの電波品質の表示

手順


802.11a/n/ac または 802.11b/g/n のアクセス ポイントとその電波品質の情報を表示するには、次のコマンドを入力します。

show {802.11a | 802.11b } cleanair air-quality


ある無線帯域のアクセス ポイントの電波品質の表示(CLI)

手順


802.11a/n/ac または 802.11b/g/n 無線帯域にある特定のアクセス ポイントの電波品質に関する情報を表示するには、次のコマンドを入力します。

show {802.11a | 802.11b } cleanair air-quality Cisco_AP


無線帯域の電波品質(ワースト ケース)のモニタリング(GUI)

手順


ステップ 1

[Monitor] > [Cisco CleanAir] > [Worst Air-Quality] の順に選択して、[CleanAir > Worst Air Quality Report] ページを開きます。

このページには、802.11a/n/ac と 802.11b/g/n の両方の無線帯域の電波品質が表示されます。特に、次の情報が表示されます。

  • [AP Name]:802.11 無線帯域において、電波品質が最悪と報告されているアクセス ポイントの名前。

  • [Channel Number]:電波品質が最悪と報告された無線チャネル。

  • [Minimum Air Quality Index(1 to 100)]:この無線チャネルの最低電波品質。電波品質の指標(AQI)の値は、100 が最高で、1 が最悪です。

  • [Average Air Quality Index(1 to 100)]:この無線チャネルの平均電波品質。電波品質の指標(AQI)の値は、100 が最高で、1 が最悪です。

  • [Interference Device Count]:802.11 無線帯域で無線によって検出された干渉源の数。

ステップ 2

特定のアクセス ポイント無線に対する永続的干渉源の一覧を確認するには、次の手順を実行します。

  1. [Wireless] > [Access Points] > [Radios] > [802.11a/n/ac] または [802.11b/g/n] の順に選択して、[802.11a/n/ac(または 802.11b/g/n)Radios] ページを開きます。

  2. カーソルを目的のアクセス ポイント無線の青いドロップダウン矢印の上に置いて [CleanAir-RRM] をクリックします。[802.11a/n/ac(または 802.11b/g/n)Cisco APs > Access Point Name > Persistent Devices] ページが表示されます。このページには、このアクセス ポイント無線によって検出された干渉源のデバイス タイプが一覧されます。また、干渉が検出されたチャネル、干渉がアクティブだった時間のパーセンテージ(デューティ サイクル)、干渉源の受信信号強度(RSSI)、および干渉が最後に検出された日付と時刻も表示されます。


無線帯域の電波品質(ワースト ケース)のモニタリング(CLI)

この項では、802.11 無線帯域の電波品質のモニタに使用できるコマンドについて説明します。

電波品質のサマリーの表示(CLI)

802.11a/n/ac または 802.11b/g/n 無線帯域の電波品質のサマリーを表示するには、次のコマンドを入力します。

show {802.11a | 802.11b } cleanair air-quality summary

特定の無線帯域におけるすべてのアクセス ポイントの中で最も悪い電波品質に関する情報の表示(CLI)

802.11a/n/ac または 802.11b/g/n のアクセス ポイントとその電波品質(ワースト ケース)についての情報を表示するには、次のコマンドを入力します。

show {802.11a | 802.11b } cleanair air-quality worst

特定の無線帯域のアクセス ポイントの電波品質の表示(CLI)

次のコマンドを入力して、802.11 無線帯域の特定のアクセス ポイントに関する電波品質情報を表示します。

show {802.11a | 802.11b } cleanair air-quality Cisco_AP

デバイス タイプごとのアクセス ポイントの電波品質の表示(CLI)

  • 802.11a/n/ac または 802.11b/g/n 無線帯域の特定のアクセス ポイントによって検出されたすべての干渉源の情報を表示するには、次のコマンドを入力します。

    show {802.11a | 802.11b} cleanair device ap Cisco_AP

  • 802.11a/n または 802.11b/g/n 無線帯域について、特定のデバイス タイプのすべての干渉源の情報を表示するには、次のコマンドを入力します。

    show {802.11a | 802.11b} cleanair device type type

    ここで、type には次のいずれかを選択します。

    • 802.11a

      • 802.11-inv:スペクトラム反転 Wi-Fi 信号を使用するデバイス

      • 802.11-nonstd:非標準の Wi-Fi チャネルを使用するデバイス

      • canopy:Canopy ブリッジ デバイス

      • cont-tx:連続トランスミッタ

      • dect-like:Digital Enhanced Cordless Communication(DECT)デジタル コードレス電話

      • jammer:電波妨害デバイス

      • superag:802.11 SuperAG デバイス

      • tdd-tx:時分割複信(TDD)トランスミッタ

      • video:ビデオ デバイス

      • wimax-fixed:WiMAX 固定デバイス

      • wimax-mobile:WiMAX モバイル デバイス

    • 802.11b

      • bt-link:Bluetooth リンク デバイス

      • bt-discovery:Bluetooth 検出デバイス

      • ble-beacon:BLE ビーコン デバイス

      • mw-oven:電子レンジ デバイス

      • 802.11-fh:802.11 周波数ホッピング デバイス

      • 802.15.4:802.15.4 デバイス

      • tdd-tx:時分割複信(TDD)トランスミッタ

      • jammer:電波妨害デバイス

      • cont-tx:連続トランスミッタ

      • dect-like:Digital Enhanced Cordless Communication(DECT)デジタル コードレス電話

      • video:ビデオ デバイス

      • 802.11-inv:スペクトラム反転 Wi-Fi 信号を使用するデバイス

      • 802.11-nonstd:非標準の Wi-Fi チャネルを使用するデバイス

      • superag:802.11 SuperAG デバイス

      • canopy:Canopy ブリッジ デバイス

      • wimax-mobile:WiMAX モバイル デバイス

      • wimax-fixed:WiMAX 固定デバイス

      • msft-xbox:Microsoft Xbox デバイス

永続的干渉源の検出(CLI)

802.11a/n/ac または 802.11b/g/n 無線帯域にある特定のアクセス ポイントに対する永続的干渉源の一覧を表示するには、次のコマンドを入力します。

show ap auto-rf {802.11a | 802.11b } Cisco_AP

メディアと EDCA

アグレッシブ ロード バランシング

アグレッシブ ロード バランシングの 設定について

コントローラ上でアグレッシブ ロード バランシングを有効にすると、ワイヤレス クライアントの負荷を Lightweight アクセス ポイント間で分散することができます。アグレッシブ ロード バランシングはコントローラを使用して有効にできます。


(注)  

クライアントの負荷は、同じコントローラ上のアクセス ポイント間で分散されます。別のコントローラ上のアクセス ポイントとの間では、ロード バランシングは行われません。


ワイヤレス クライアントが Lightweight アクセス ポイントへのアソシエートを試みると、アソシエーション応答パケットとともに 802.11 応答パケットがクライアントに送信されます。この 802.11 応答パケットの中にステータス コード 17 があります。コード 17 は AP がビジー状態であることを示します。AP のしきい値に達成しなければ、AP からは「success」を示すアソシエーション応答は返りません。AP 使用率のしきい値を超えると、コード 17(AP ビジー)が返り、処理能力に余裕がある別の AP がクライアント要求を受け取ります。

たとえば、AP1 上のクライアント数が、AP2 のクライアント数とロード バランシング ウィンドウの和を上回っている場合は、AP1 の負荷は AP2 よりも高いと判断されます。クライアントが AP1 にアソシエートしようとすると、ステータス コード 17 が含まれている 802.11 応答パケットがクライアントに送信されます。アクセス ポイントの負荷が高いことがこのステータス コードからわかるので、クライアントは別のアクセス ポイントへのアソシエーションを試みます。

コントローラは、クライアント アソシエーションを 10 回まで拒否するように設定できます(クライアントがアソシエーションを 11 回試みた場合、11 回目の試行時にアソシエーションが許可されます)。また、特定の WLAN 上でロード バランシングを有効にするか、無効にするかも指定できます。これは、特定のクライアント グループ(遅延に敏感な音声クライアントなど)に対してロード バランシングを無効にする場合に便利です。


(注)  

300 ミリ秒を超えて遅延を設定すると、音声クライアントは認証しません。これを避けるには、中央認証(CCKM による WLAN のローカル スイッチング)を設定し、さらに AP と WLC 間に遅延 600 ms(UP と DOWN それぞれ 300 ms)の Pagent ルータを設定して、音声クライアントをアソシエートします


パッシブ スキャン クライアントは、ロード バランシングが有効か無効かに関係なく、AP に関連付けられます。


(注)  

Cisco 600 シリーズ OfficeExtend アクセス ポイントはクライアント ロード バランシングをサポートしません。

7.4 リリースでは、FlexConnect アクセス ポイントはクライアント ロード バランシングをサポートします。


隣接 AP の WAN インターフェイスの使用率を分析するようにコントローラを設定して、負荷が軽い AP 間のクライアントをロード バランスすることができます。これを設定するには、ロード バランシングしきい値を定義します。しきい値を定義することによって、WAN インターフェイスの使用率(%)を測定できます。たとえば、50 というしきい値を設定すると、AP-WAN インターフェイスで 50% 以上の使用率を検出した場合にロード バランシングがトリガされます。


(注)  

FlexConnect AP の場合は、アソシエーションがローカルに処理されます。ロード バランシングの判断は、Cisco WLC で行われます。FlexConnect AP は、Cisco WLC の計算結果を確認する前に、まず、クライアントに応答を返します。FlexConnect AP がスタンドアロン モードの場合は、ロード バランシングが適用されません。

FlexConnect AP は、ローカル モードの AP と同様にロード バランシング用のステータス 17 で(再)アソシエーション応答を送信しません。代わりに、ステータス 0(成功)で(再)アソシエーションを送信してから、理由 5 で認証解除を送信します。


アグレッシブなロード バランシングの設定(GUI)

手順


ステップ 1

[Wireless] > [Advanced] > [Load Balancing] を選択して、[Load Balancing] ページを開きます。

ステップ 2

[Client Window Size] テキスト ボックスに、1 ~ 20 の値を入力します。

このウィンドウ サイズは、アクセス ポイントの負荷が高すぎてそれ以上はクライアント アソシエーションを受け付けることができないかどうかを判断するアルゴリズムで使用されます。

ロード バランシング ウィンドウ + 最も負荷が低いアクセス ポイント上のクライアント アソシエーション数 = ロード バランシングしきい値

特定のクライアント デバイスからアクセス可能なアクセス ポイントが複数ある場合に、アクセス ポイントはそれぞれ、アソシエートしているクライアントの数が異なります。クライアントの数が最も少ないアクセス ポイントは、負荷が最も低くなります。クライアント ウィンドウ サイズと、負荷が最も低いアクセス ポイント上のクライアント数の合計がしきい値となります。クライアント アソシエーションの数がこの閾値を超えるアクセス ポイントはビジー状態であるとみなされ、クライアントがアソシエートできるのは、クライアント数が閾値を下回るアクセス ポイントだけとなります。

ステップ 3

[Maximum Denial Count] テキスト ボックスに、0 ~ 10 の値を入力します。

拒否数は、ロード バランシング中のアソシエーション拒否の最大数を設定します。

ステップ 4

[Apply] をクリックします。

ステップ 5

[Save Configuration] をクリックします。

ステップ 6

特定の WLAN 上でアグレッシブ ロード バランシングを有効または無効にするには、次の手順を実行します。

  1. [WLANs] > [WLAN ID] を選択します。[WLANs > Edit] ページが表示されます。

  2. [Advanced] タブで、[Client Load Balancing] チェックボックスをオンまたはオフにします。

  3. [Apply] をクリックします。

  4. [Save Configuration] をクリックします。


アグレッシブなロード バランシングの設定(CLI)

手順


ステップ 1

次のコマンドを入力して、アグレッシブ ロード バランシング用のクライアント ウィンドウを設定します。

config load-balancing window client_count

client_count パラメータには、0 ~ 20 の範囲内の値を入力できます。

ステップ 2

次のコマンドを入力して、ロード バランシング用の拒否回数を設定します。

config load-balancing denial denial_count

denial_count パラメータには、1 ~ 10 の範囲内の値を入力できます。

ステップ 3

次のコマンドを入力して、変更を保存します。

save config
ステップ 4

次のコマンドを入力して、特定の WLAN 上のアグレッシブ ロード バランシングを有効または無効にします。

config wlan load-balance allow {enable | disable } wlan_ID

wlan_ID パラメータには、1 ~ 512 の範囲内の値を入力できます。

ステップ 5

次のコマンドを入力して、設定を確認します。

show load-balancing

ステップ 6

次のコマンドを入力して、変更を保存します。

save config
ステップ 7

次のコマンドを入力して、WLAN のロード バランシング モードを設定します。

config wlan load-balance mode {client-count | uplink-usage} wlan-id

この機能では、AP がコントローラにアップリンクの使用状況の統計情報を定期的にアップロードする必要があります。次のコマンドを入力して、これらの統計を確認してください。

show ap stats system cisco-AP


メディア セッションとスヌーピング

メディア セッション スヌーピングおよびレポートについて

この機能により、アクセス ポイントは Session Initiation Protocol(SIP)の音声コールの確立、終了、および失敗を検出し、それをコントローラおよび Cisco Prime Infrastructure にレポートできます。各 WLAN に対して、Voice over IP (VoIP)のスヌーピングおよびレポートを有効または無効にできます。

VoIP Media Session Aware(MSA)スヌーピングを有効にすると、この WLAN をアドバタイズするアクセス ポイント無線は、SIP RFC 3261 に準拠する SIP 音声パケットを検索します。非 RFC 3261 準拠の SIP 音声パケットや Skinny Call Control Protocol(SCCP)音声パケットは検索しません。ポート番号 5060 に宛てた、またはポート番号 5060 からの SIP パケット(標準的な SIP シグナリング ポート)はいずれも、詳細検査の対象として考慮されます。アクセス ポイントでは、Wi-Fi Multimedia(WMM)クライアントと非 WMM クライアントがコールを確立している段階、コールがアクティブになった段階、コールの終了処理の段階を追跡します。両方のクライアント タイプのアップストリーム パケット分類は、アクセス ポイントで行われます。ダウンストリーム パケット分類は、WMM クライアントはコントローラで、非 WMM クライアントはアクセス ポイントで行われます。アクセス ポイントは、コールの確立、終了、失敗など、主要なコール イベントをコントローラと Cisco Prime Infrastructure に通知します。

VoIP MSA コールに関する詳細な情報がコントローラによって提供されます。コールが失敗した場合、コントローラはトラブルシューティングで有用なタイムスタンプ、障害の原因(GUI で)、およびエラー コード(CLI で)が含まれるトラップ ログを生成します。コールが成功した場合、追跡用にコール数とコール時間を表示します。Cisco Prime Infrastructure の [Event] ページに、失敗した VoIP コール情報が表示されます。

メディア セッション スヌーピングおよびレポートの制約事項

コントローラ ソフトウェア リリース 6.0 以降では、Voice over IP(VoIP)Media Session Aware(MSA)スヌーピングおよびレポートをサポートしています。

メディア セッション スヌーピングの設定(GUI)

手順


ステップ 1

[WLANs] を選択して、[WLANs] ページを開きます。

ステップ 2

メディア セッション スヌーピングを設定する WLAN の ID 番号をクリックします。

ステップ 3

[WLANs > Edit] ページで [Advanced] タブをクリックします。

ステップ 4

[Voice] の下の [Media Session Snooping] チェックボックスをオンしてメディア セッション スヌーピングを有効にするか、オフにしてこの機能を無効にします。デフォルト値はオフです。

ステップ 5

[Apply] をクリックします。

ステップ 6

[Save Configuration] をクリックします。

ステップ 7

次の手順で、アクセス ポイント無線の VoIP 統計情報を表示します。

  1. [Monitor] > [Access Points] > [Radios] > [802.11a/n/ac] または [802.11b/g/n] の順に選択して、[802.11a/n/ac(または 802.11b/g/n)Radios] ページを開きます。

  2. 右にスクロールし、VoIP 統計を表示したいアクセス ポイントの [Detail] リンクをクリックします。[Radio > Statistics] ページが表示されます。

    [VoIP Stats] セクションには、このアクセスポイント無線について、音声コールの累積の数と長さが表示されます。音声コールが正常に発信されるとエントリが自動的に追加され、コントローラからアクセス ポイントが解除されるとエントリが削除されます。

ステップ 8

[Management] > [SNMP] > [Trap Logs] の順に選択して、コールが失敗した場合に生成されるトラップを表示します。[Trap Logs] ページが表示されます。

たとえば、図のログ 0 はコールが失敗したことを示しています。ログでは、コールの日時、障害の内容、障害発生の原因が示されます。


メディア セッション スヌーピングの設定(CLI)

手順


ステップ 1

特定の WLAN で VoIP スヌーピングを有効または無効にするには、次のコマンドを入力します。

config wlan call-snoop {enable | disable } wlan_id

ステップ 2

次のコマンドを入力して、変更を保存します。

save config

ステップ 3

特定の WLAN のメディア セッション スヌーピングのステータスを表示するには、次のコマンドを入力します。

show wlan wlan_id

以下に類似した情報が表示されます。


WLAN Identifier.................................. 1
Profile Name..................................... wpa2-psk
Network Name (SSID).............................. wpa2-psk
Status........................................... Enabled
...
	FlexConnect Local Switching........................ Disabled
   	FlexConnect Learn IP Address....................... Enabled
   	Infrastructure MFP protection.............. Enabled (Global Infrastructure MFP
Disabled)
	Client MFP.................................... Optional
   	Tkip MIC Countermeasure Hold-down Timer....... 60
Call Snooping.................................. Enabled

ステップ 4

メディア セッション スヌーピングが有効であり、コールがアクティブである場合の MSA クライアントのコール情報を表示するには、次のコマンドを入力します。

show call-control client callInfo client_MAC_address

以下に類似した情報が表示されます。


Uplink IP/port...................................... 192.11.1.71 / 23870
Downlonk IP/port.................................... 192.12.1.47 / 2070
UP.................................................. 6
Calling Party....................................... sip:1054
Called Party........................................ sip:1000
Call ID............................................. 58635b00-850161b7-14853-1501a8
Number of calls for given client is.............. 1

ステップ 5

コールが成功した場合のメトリックまたはコールが失敗した場合に生成されるトラップを表示するには、次のコマンドを入力します。

show call-control ap {802.11a | 802.11b } Cisco_AP {metrics | traps}

show call-control ap {802.11a | 802.11b } Cisco_AP metrics を入力すると、次のような情報が表示されます。


Total Call Duration in Seconds................... 120
Number of Calls.................................. 10

show call-control ap {802.11a | 802.11b } Cisco_AP traps を入力すると、次のような情報が表示されます。


Number of traps sent in one min.................. 2
Last SIP error code.............................. 404
Last sent trap timestamp...................... Jun 20 10:05:06


トラブルシューティングに役立つように、このコマンドの出力には失敗したコールすべてのエラー コードが示されます。次の表では、失敗したコールの考えられるエラー コードについて説明します。

表 1. 失敗した Voice over IP(VoIP)コールのエラー コード

エラー コード

整数

説明

1

unknown

不明なエラー。

400

badRequest

構文が不正であるため要求を認識できませんでした。

401

unauthorized

要求にはユーザ認証が必要です。

402

paymentRequired

将来的な使用のために予約されています。

403

forbidden

サーバは要求を認識しましたが、実行を拒否しています。

404

notFound

サーバは、このユーザが Request-URI に指定されたドメインに存在しないという情報を持っています。

405

methodNotallowed

Request-Line で指定されたメソッドが認識されているものの、Request-URI で指定されたアドレスでは許可されていません。

406

notAcceptabl

要求によって指定されたリソースは、送信された要求内の [Accept] ヘッダー テキスト ボックスによって許容されないコンテンツ特性を持つ応答エンティティしか生成できません。

407

proxyAuthenticationRequired

クライアントは、最初にプロキシで認証される必要があります。

408

requestTimeout

サーバは、時間内にユーザのロケーションを確認できなかったため、適切な時間内に応答を作成できませんでした。

409

conflict

リソースの現在の状態と競合したために、要求を完了できませんでした。

410

gone

要求されたリソースがサーバで使用できず、転送アドレスが不明です。

411

lengthRequired

要求のエンティティ自体が、サーバが処理を想定しているサイズ、または処理できるサイズより大きいため、サーバが要求の処理を拒否しています。

413

requestEntityTooLarge

要求のエンティティ自体が、サーバが処理を想定しているサイズ、または処理できるサイズより大きいため、サーバが要求の処理を拒否しています。

414

requestURITooLarge

Request-URI がサーバが解釈を想定している長さよりも長いために、サーバが要求の処理を拒否しています。

415

unsupportedMediaType

要求されたメソッドについて、要求のメッセージ本文の形式がサーバでサポートされていないために、サーバが要求の処理を拒否しています。

420

badExtension

Proxy-Require または Require ヘッダー テキスト ボックスで指定されたプロトコル拡張が、サーバで認識されませんでした。

480

temporarilyNotAvailable

着信側のエンド システムが正常に通信できるものの、着信側が現在、利用不能です。

481

callLegDoesNotExist

User-Agent Server(UAS; ユーザ エージェント サーバ)が既存のダイアログまたはトランザクションと一致していない要求を受け取りました。

482

loopDetected

サーバはループを検出しました。

483

tooManyHops

サーバは Max-Forwards ヘッダー テキスト ボックスの値が 0 である要求を受信しました。

484

addressIncomplete

サーバは Request-URI が不完全である要求を受信しました。

485

ambiguous

Request-URI があいまいです。

486

busy

着信側のエンド システムは正常に接続されましたが、着信側は現在、このエンド システムで追加のコールを受け入れようとしないか、受け入れることができません。

500

internalServerError

サーバで、要求の処理を妨げる予期しない状態が発生しました。

501

notImplemented

サーバは要求を処理するために必要な機能をサポートしていません。

502

badGateway

ゲートウェイまたはプロキシとして機能しているサーバが、要求を処理するためにアクセスしたダウンストリーム サーバから無効な応答を受信しました。

503

serviceUnavailable

一時的な過負荷またはメンテナンスのために、サーバが一時的に要求を処理できなくなっています。

504

serverTimeout

サーバは、要求を処理するためにアクセスした外部サーバから時間内に応答を受信しませんでした。

505

versionNotSupported

サーバは、要求で使用された SIP プロトコルのバージョンをサポートしていないか、サポートを拒否しています。

600

busyEverywhere

着信側のエンド システムは正常に接続されましたが、着信側はこの時点でビジーであるか、コールに応答しようとしていません。

603

decline

着信側のマシンは正常に接続されましたが、ユーザが参加しようとしていないか、参加できません。

604

doesNotExistAnywhere

サーバには、Request-URI で示されたユーザが存在しないという情報があります。

606

notAcceptable

ユーザのエージェントは正常に接続されましたが、セッションの説明の一部(要求されるメディア、帯域幅、アドレス指定形式など)が受け入れられませんでした。

(注)   

メディア セッション スヌーピングに関する問題が発生した場合は、debug call-control {all | event } {enable | disable } コマンドを入力して、すべてのメディア セッション スヌーピング メッセージまたはイベントをデバッグしてください。


QoS Enhanced BSS

QoS Enhanced BSS について

QoS Enhanced Basis Service Set(QBSS)情報要素(IE)により、アクセス ポイントはそのチャネル使用率を無線デバイスに通知できます。チャネル使用率が高いアクセス ポイントではリアルタイム トラフィックを効率的に処理できないため、7921 または 7920 電話では、QBSS 値を使用して、他のアクセス ポイントにアソシエートするべきかどうかが判断されます。次の 2 つのモードで QBSS を有効にできます。

  • 802.11E QBSS 規格を満たすデバイス(Cisco 7921 IP Phone など)をサポートしている、Wi-Fi Multimedia(WMM)モード

  • 802.11b/g ネットワーク上で Cisco 7920 IP Phone をサポートしている 7920 サポート モード

    7920 サポート モードには、次の 2 つのオプションが含まれています。

    • Call Admission Control(CAC; コール アドミッション制御)がクライアント デバイス上で設定され、クライアント デバイスによってアドバタイズされている必要がある 7920 電話のサポート(通常、旧式の 7920 電話)

    • CAC がアクセス ポイント上で設定され、アクセス ポイントによってアドバタイズされている必要がある 7920 電話のサポート(通常、新式の 7920 電話)

      アクセス ポイントで制御される CAC が有効になっている場合、アクセス ポイントは、シスコが所有する CAC Information Element(IE;情報要素)を送信し、標準の QBSS IE を送信しません。

Cisco 7921 および 7920 Wireless IP Phone で QoS Enhanced BSS を使用するための前提条件

Cisco 7921 および 7920 Wireless IP Phone をコントローラで使用する場合は、次のガイドラインに従ってください。

  • 各コントローラで、アグレッシブなロード バランシングが無効にされている必要があります。無効化されていない場合、電話による初期ローミングが失敗し、オーディオ パスが中断されることがあります。

  • ダイナミック伝送パワーコントロール(DTPC)情報要素(IE)は、config 802.11b dtpc enable コマンドを使用して有効にする必要があります。DTPC IE は、アクセス ポイントがその送信電力で情報をブロードキャストすることを可能にする、ビーコンおよびプローブの情報要素です。7921 または 7920 電話は、この情報を使用して、その送信電力を、アソシエート先のアクセス ポイントと同じレベルに自動的に調整します。このようにして、両方のデバイスが同じレベルで送信するようになります。

  • 7921 と 7920 電話のおよびコントローラの両方で、Cisco Centralized Key Management(CCKM)高速ローミングがサポートされます。

  • WEP を設定する際、コントローラおよび 7921 または 7920 電話によって、用語上の違いがあります。7921 または 7920 で 128 ビット WEP を使用する場合は、コントローラを 104 ビットに設定してください。

  • スタンドアロンの 7921 電話では、load-based の CAC が有効にされ、また WLAN 上で WMM Policy が Required に設定されている必要があります。

  • コントローラでは、ファームウェア バージョン 1.1.1 を使用して 7921 電話から送られるトラフィック分類(TCLAS)がサポートされます。この機能により、7921 電話への音声ストリームを正しく分類することができます。

  • 1242 シリーズ アクセス ポイントの 802.11a 無線で 7921 電話を使用する場合は、24-Mbps データ レートを Supported に設定して、それよりも小さい Mandatory データ レート(12 Mbps など)を選択します。さもないと、電話の音声品質が低下するおそれがあります。

QoS Enhanced BSS の制約事項

  • OEAP 600 シリーズ アクセス ポイントでは、CAC はサポートされません。

  • デフォルトで、QBSS は無効になっています。

  • 7920 電話は、CAC 機能が制限された、非 WMM 電話です。電話は、アソシエート先のアクセス ポイントのチャネル使用率を確認し、それをアクセス ポイントからビーコンにより通知されたしきい値と比較します。チャネル使用率がしきい値より低い場合は、7920 は電話をかけます。対照的に、7921 電話は、完全な機能を備えた WMM 電話で、Traffic Specifications(TSPEC)を使用して、電話をかける前に音声キューにアクセスします。7921 電話は、load-based の CAC と適切に連動します。load-based の CAC では、音声に取り分けられたチャネルの割合を使用して、それに応じて通話を制限しようとします。

    7921 電話は WMM をサポートし、7920 電話はサポートしないため、これらの電話を混合環境で使用する場合に両方の電話を適切に設定していないと、キャパシティと音声品質の問題が生じる可能性があります。7921 および 7920 電話の両方を有効にして同じネットワーク上で共存させるには、load-based の CAC と 7920 AP CAC の両方がコントローラで有効にされ、WMM Policy が Allowed に設定されていることを確認してください。7921 ユーザより、7920 ユーザの方が多い場合に、これらの設定は特に重要になります。

  • 音声をサポートしているすべての無線ネットワークでは、ベンダーに関係なく、コントローラ GUI または CLI を使用して、アグレッシブ ロード バランシングを常にオフにすることを推奨します。アグレッシブ ロード バランシングがオンになっていると、ハンドセットが最初の再アソシエーション試行で拒否されたとき、音声クライアントはローミングすると可聴アーティファクトを聞くことができます。

QBSS の設定(GUI)

手順


ステップ 1

[WLANs] を選択して、[WLANs] ページを開きます。

ステップ 2

WMM モードを設定する WLAN の ID 番号をクリックします。

ステップ 3

[WLANs > Edit] ページが表示されたら、[QoS] タブを選択して [WLANs > Edit(QoS)] ページを開きます。

ステップ 4

7921 電話および WMM 規格を満たすその他のデバイスに対して WMM モードを有効にするかどうかに応じて、[WMM Policy] ドロップダウン リストから次のオプションのいずれかを選択してください。

  • [Disabled]:WLAN 上で WMM を無効にします。これはデフォルト値です。

  • [Allowed]:WLAN 上でクライアント デバイスに WMM の使用を許可します。

  • [Required]:クライアント デバイスで WMM の使用を必須にします。WMM をサポートしていないデバイスは WLAN に接続できません。

ステップ 5

アクセス ポイントで制御される CAC を必要とする電話で 7920 サポート モードを有効にする場合は、[7920 AP CAC] チェックボックスをオンにします。デフォルト値はオフです。

ステップ 6

クライアントで制御される CAC を必要とする電話で 7920 サポート モードを有効にする場合は、[7920 Client CAC] チェックボックスをオンにします。デフォルト値はオフです。

(注)   

1 つの WLAN で、WMM モードとクライアントにより制御された CAC モードの両方を有効にすることはできません。

ステップ 7

[Apply] をクリックして、変更を確定します。

ステップ 8

[Save Configuration] をクリックして、変更を保存します。


QBSS の設定(CLI)

手順


ステップ 1

QBSS サポートを追加する WLAN の ID 番号を決定するには、次のコマンドを入力します。

show wlan summary

ステップ 2

次のコマンドを入力して、WLAN を無効にします。

config wlan disable wlan_id

ステップ 3

7921 電話および WMM 規格を満たすその他のデバイスで WMM モードを設定するには、次のコマンドを入力します。

config wlan wmm {disabled | allowed | required } wlan_id

値は次のとおりです。

  • disabled は、WLAN 上の WMM モードを無効にします。

  • allowed は、WLAN 上のクライアント デバイスに WMM の使用を許可します。

  • required は、クライアント デバイスに WMM の使用を要求します。WMM をサポートしていないデバイスは WLAN に接続できません。

ステップ 4

クライアントで制御される CAC を必要とする電話で 7920 サポート モードを有効または無効にするには、次のコマンドを入力します。

config wlan 7920-support client-cac-limit {enable | disable } wlan_id

(注)   

1 つの WLAN で、WMM モードとクライアントにより制御された CAC モードの両方を有効にすることはできません。

ステップ 5

アクセス ポイントで制御される CAC を必要とする電話で 7920 サポート モードを有効または無効にするには、次のコマンドを入力します。

config wlan 7920-support ap-cac-limit {enable | disable } wlan_id

ステップ 6

次のコマンドを入力して、WLAN を再び有効にします。

config wlan enable wlan_id

ステップ 7

次のコマンドを入力して、変更を保存します。

save config

ステップ 8

WLAN が有効であり、[Dot11-Phone Mode (7920)] テキスト ボックスがコンパクト モードに設定されていることを確認するには、次のコマンドを入力します。

show wlan wlan_id


ローミングしている音声クライアントのリアンカー

ローミングしている音声クライアントのリアンカーについて

音声クライアントが、最も適切で最も近くの使用可能コントローラにアンカーされるようにすることができます。この機能は、コントローラ間ローミングが発生したときに役立ちます。この機能を使用することにより、トラフィックの伝送に外部コントローラとアンカー コントローラ間のトンネルを使用せずに済み、ネットワークから不要なトラフィックを削除できます。

ローミング中のコールは影響を受けず、問題なく継続できます。トラフィックは、外部コントローラとアンカー コントローラ間に確立される適切なトンネルを通過します。アソシエーション解除は、コールの終了後のみに行われ、その後、クライアントは新規のコントローラに再アソシエートされます。


(注)  

WLAN ごとに音声クライアントのローミングのリアンカーが可能です。


ローミングしている音声クライアントのリアンカーの設定に関する制約事項

  • 継続中のデータ セッションは、アソシエーション解除とその後の再アソシエーションによる影響を受ける場合があります。

  • この機能は、アドミッション制御を有効にしている場合のみ、TSPEC-based コールおよび非 TSPEC SIP-based コールに対してサポートされます。

  • この機能を Cisco 792x 電話機で使用することは推奨されません。

ローミングしている音声クライアントのリアンカーの設定(GUI)

手順


ステップ 1

[WLANs] を選択して、[WLANs] ページを開きます。

ステップ 2

ローミングしている音声クライアントのリアンカーを設定する WLAN の ID 番号をクリックします。

ステップ 3

[WLANs > Edit] ページが表示されたら、[Advanced] タブを選択して [WLANs > Edit]([Advanced])ページを開きます。

ステップ 4

[Voice] エリアで、[Re-anchor Roamed Clients] チェックボックスを選択します。

ステップ 5

[Apply] をクリックして、変更を確定します。

ステップ 6

[Save Configuration] をクリックして、変更を保存します。


ローミングしている音声クライアントのリアンカーの設定(CLI)

手順


ステップ 1

特定の WLAN に対して、ローミングしている音声クライアントのリアンカーを有効または無効にするには、次のコマンドを入力します。

config wlan roamed-voice-client re-anchor { enable | disable } wlan id

ステップ 2

次のコマンドを入力して、変更を保存します。

save config

ステップ 3

特定の WLAN におけるローミングしている音声クライアントのリアンカーのステータスを表示するには、次のコマンドを入力します。

show wlan wlan_id

以下に類似した情報が表示されます。


WLAN Identifier.................................. 1
Profile Name..................................... wpa2-psk
Network Name (SSID).............................. wpa2-psk
Status........................................... Enabled
...
Call Snooping.................................... Enabled
Roamed Call Re-Anchor Policy..................... Enabled
Band Select...................................... Disabled
Load Balancing................................... Disabled
ステップ 4

次のコマンドを入力して、変更を保存します。

save config


Call Admission Control(コール アドミッション制御)

音声パラメータとビデオ パラメータの設定について

コントローラには、音声またはビデオ、あるいはその両方の品質に影響を及ぼす次の 3 つのパラメータがあります。

  • Call admission control

  • Expedited bandwidth requests

  • Unscheduled automatic power save delivery

これらのパラメータはそれぞれ、Cisco Compatible Extensions(CCX)v4 および v5 でサポートされています。


(注)  

音声の品質に関する問題の監視およびレポートには、Traffic Stream Metrics(TSM)を使用します。


コール アドミッション制御

Call Admission Control(CAC; コール アドミッション制御)を使用すると、無線 LAN で輻輳が発生したときに、アクセス ポイントは制御された Quality of Service(QoS)を維持できます。CCX v3 で展開される Wi-Fi Multimedia(WMM)プロトコルにより、無線 LAN に輻輳が発生しない限り十分な QoS が保証されます。ただし、ネットワークの負荷が変化するときに QoS を維持するには、CCX v4 の CAC が必要です。帯域幅ベースの CAC と load-based の CAC という 2 種類の CAC が使用できます。


(注)  

FlexConnect local auth では CAC をサポートしていません。そのため、音声トラフィックにはタグを正しく付けることができません。


Expedited Bandwidth Requests

Expedited Bandwidth Request 機能を使用すると、CCXv5 クライアントは WLAN への緊急の WMM Traffic Specifications(TSPEC)要求(e911 コールなど)を示すことができるようになります。コントローラがこの要求を受信すると、コントローラは、処理中の他の TSPEC コールの質を変えることなく、緊急のコールに対応しようとします。

Expedited Bandwidth Requests は、帯域幅ベースの CAC と load-based の CAC の両方に適用できます。Expedited Bandwidth Requests はデフォルトでは無効になっています。この機能が無効の場合、コントローラはすべての緊急の要求を無視し、TSPEC 要求は通常の TSPEC 要求として処理します。

この表に、通常の TSPEC 要求と Expedited Bandwidth Requests の TSPEC 要求処理の例を示します。

表 2. TSPEC 要求処理の例

CAC モード

音声コール用に予約されている帯域幅

使用率

通常の TSPEC 要求

Expedited Bandwidth Request を 使用した TSPEC

帯域幅ベースの CAC

75%(デフォルト設定)

75% 未満

許可

許可

75% ~ 90%(音声コール用に予約された帯域幅が消費される)

却下

許可

90% 以上

却下

却下

load-based の CAC

75% 未満

許可

許可

75% ~ 85%(音声コール用に予約された帯域幅が消費される)

却下

許可

85% 以上

却下

却下

1 帯域幅ベースの CAC では、音声コールの帯域幅利用率はアクセス ポイント単位となり、共通チャネル アクセス ポイントは考慮されません。load-based の CAC の場合、音声コールの帯域幅利用率は、チャネル全体に対して測定されます。
2 帯域幅ベースの CAC(消費された音声帯域幅とビデオ帯域幅)または load-based の CAC(チャネル使用率 [Pb])

(注)  

TSPEC g711-40ms コーデック タイプのアドミッション制御がサポートされます。



(注)  

ビデオ ACM が有効になっている場合、TSPEC 内の非 MSDU サイズが 149 より大きい、または平均データ レートが 1 Kbps よりも大きいと、コントローラがビデオ TSPEC を拒否します。


U-APSD

Unscheduled automatic power save delivery(U-APSD)は、モバイル クライアントのバッテリ寿命を延ばす IEEE 802.11e で定義されている QoS 機能です。バッテリ寿命を延ばすだけでなく、この機能は無線メディアで配送されるトラフィック フローの遅延時間を短縮します。U-APSD は、アクセス ポイントでバッファされる個々のパケットをポーリングするようにクライアントに要求しないため、単一のアップリンク トリガー パケットを送信することにより、複数のダウンリンク パケットの送信が許可されます。WMM が有効化されると、U-APSD は自動的に有効化されます。

Traffic Stream Metrics

voice-over-wireless LAN(VoWLAN)展開では、クライアントとアクセス ポイント間のエア インターフェイスでの音声関連のメトリクスの測定には、Traffic Stream Metrics(TSM)が使用されます。TSM ではパケット遅延とパケット損失の両方がレポートされます。これらのレポートを調べることにより、劣悪な音声品質の問題を分離できます。

このメトリクスは、CCX v4 以降のリリースをサポートするアクセス ポイントとクライアント デバイス間のアップリンク(クライアント側)統計とダウンリンク(アクセス ポイント側)統計の集合から成ります。クライアントが CCX v4 または CCXv5 に準拠していない場合、ダウンリンク統計のみが取得されます。クライアントとアクセス ポイントで、これらのメトリクスが測定されます。アクセス ポイントではまた、5 秒おきに測定値が収集されて、90 秒のレポートが作成された後、レポートがコントローラに送信されます。コントローラは、アップリンクの測定値はクライアント単位で保持し、ダウンリンクの測定値はアクセス ポイント単位で保持します。履歴データは 1 時間分を保持します。このデータを格納するには、アップリンク メトリクス用に 32MB、ダウンリンク メトリクス用に 4.8MB の追加のメモリがコントローラに必要です。

無線帯域別ベースで(たとえば、すべての 802.11a ラジオ)、GUI または CLI により TSM を設定できます。コントローラは、リブート後も持続するように、フラッシュ メモリに設定を保存します。アクセス ポイントにより、コントローラからの設定が受信された後、指定された無線帯域で TSM が有効化されます。


(注)  

アクセス ポイントでは、ローカル モードと FlexConnect モードの両方で TSM エントリがサポートされます。


表 3. Cisco 5508 および Flex 7510 WLC の TSM エントリ

TSM エントリ

5508

Flex 7510

最大 AP TSM エントリ数

100

100

最大クライアント TSM エントリ数

250

250

最大 TSM エントリ数

100*250=25000

100*250=25000


(注)  

上限に到達すると、追加の TSM エントリを保存し、Cisco Prime Infrastructure に送信することができなくなります。クライアント TSM エントリが満杯で、AP TSM エントリにまだ空きがある場合、AP エントリのみが保存されます(逆もまた同様)。これにより、出力が不完全になります。TSM クリーンアップは、1 時間ごとに行われます。エントリは、対応する AP とクライアントがシステム内に存在しない場合にのみ削除されます。


音声パラメータの設定

音声パラメータの設定(GUI)

手順


ステップ 1

WMM と Platinum QoS レベルに対して WLAN が設定されていることを確認してください。

ステップ 2

WMM が有効になっている WLAN をすべて無効にして、[Apply] をクリックします。

ステップ 3

[Wireless] を選択してから [802.11a/n/ac] または [802.11b/g/n] の下の [Network] を選択し、[802.11a(または 802.11b/g)Network Status] チェックボックスをオフにし、[Apply] をクリックして無線ネットワークを無効にします。

ステップ 4

[Wireless] > [802.11a/n/ac] または [802.11b/g/n] > [Media] の順に選択します。[802.11a(または 802.11b)> Media] ページが表示されます。デフォルトで [Voice] タブが表示されます。

ステップ 5

この無線帯域で帯域幅ベースの CAC を有効にするには、[Admission Control (ACM)] チェックボックスをオンにします。デフォルト値は [disabled] です。

ステップ 6

次の選択肢の中から使用する [Admission Control (ACM)] を選択します。

  • [Load-based]:チャネルベースの CAC を有効にします。これがデフォルトのオプションです。

  • [Static]:無線ベースの CAC を有効にします。

ステップ 7

[Max RF Bandwidth] テキスト ボックスに、この無線帯域で音声アプリケーション用にクライアントに割り当てられる最大帯域幅の割合を入力します。指定された値に達すると、アクセス ポイントはこの無線帯域での新しいコールを拒否します。

範囲は 5 ~ 85% です。音声とビデオが最大帯域幅に占める割合の合計が 85% を超えることはできません。

デフォルトは 75 % です。

ステップ 8

[Reserved Roaming Bandwidth] テキスト ボックスに、ローミングする音声クライアント用に割り当てられる最大帯域幅の割合を入力します。コントローラは、割り当てられた最大帯域幅のうち、この割合の帯域幅をローミングする音声クライアント用に予約します。

範囲は 0 ~ 25% です。

デフォルトは 6 % です。

ステップ 9

Expedited Bandwidth Requests を有効にするには、[Expedited Bandwidth] チェックボックスをオンにします。デフォルトでは、このチェックボックスは無効になっています。

ステップ 10

SIP CAC サポートを有効にするには、[SIP CAC Support] チェックボックスをオンにします。デフォルトでは、SIP CAC サポートは無効になっています。

ステップ 11

[SIP Codec] ドロップダウン リストから、次のいずれかのオプションを選択してコーデック名を設定します。デフォルト値は [G.711] です。オプションは次のとおりです。

  • User Defined

  • G.711

  • G.729

ステップ 12

[SIP Bandwidth (kbps)] テキスト ボックスに、キロビット/秒の単位で帯域幅を入力します。

有効な範囲は 8 ~ 64 です。

デフォルト値は 64 です。

(注)   

[SIP Bandwidth (kbps)] テキスト ボックスは、SIP コーデックに [User-Defined] を選択した場合にのみ強調表示されます。SIP コーデックに [G.711] を選択すると、[SIP Bandwidth (kbps)] テキスト ボックスに 64 が設定されます。SIP コーデックに [G.729] を選択すると、[SIP Bandwidth (kbps)] テキスト ボックスに 8 が設定されます。

ステップ 13

[SIP Voice Sample Interval (msecs)] テキスト ボックスに、サンプル インターバルの値を入力します。

ステップ 14

[Maximum Calls] テキスト ボックスに、この無線で実行可能なコールの最大数を入力します。最大コール数の制限には、直接コールとローミングイン コールの両方が含まれます。最大コール制限に達すると、新規またはローミング コールは失敗します。

有効な範囲は 0 ~ 25 です。

デフォルト値は 0 です。この場合、最大コール数の制限はチェックされません。

(注)   

SIP CAC がサポートされていて、CAC 方式が [Static] の場合、[Maximum Possible Voice Calls] フィールドと [Maximum Possible Roaming Reserved Calls] フィールドが表示されます。

ステップ 15

[Metrics Collection] チェックボックスをオンにして、トラフィック ストリーム メトリックを収集します。デフォルトでは、このボックスはオフになっています。つまり、トラフィック ストリーム メトリックは、デフォルトでは収集されません。

ステップ 16

[Apply] をクリックします。

ステップ 17

すべての WMM WLAN を有効にし、[Apply] をクリックします。

ステップ 18

[802.11a/n/ac] または [802.11b/g/n] の下の [Network] を選択し、[802.11a(または 802.11b/g)Network Status] チェックボックスをオンにし、[Apply] をクリックして無線ネットワークを再度有効にします。

ステップ 19

[Save Configuration] をクリックします。

ステップ 20

別の無線帯域に対して音声パラメータを設定する場合は、この手順を繰り返します。


音声パラメータの設定(CLI)

始める前に

SIP ベースの CAC が設定されていることを確認します。

手順


ステップ 1

次のコマンドを入力して、コントローラ上に設定されているすべての WLAN を表示します。

show wlan summary

ステップ 2

次のコマンドを入力して、変更を行う WLAN が WMM に対して設定されており、QoS レベルが Platinum に設定されていることを確認します。

show wlan wlan_id

ステップ 3

次のコマンドを入力して、音声パラメータの変更前に、WMM が有効になっている WLAN をすべて無効にします。

config wlan disable wlan_id

ステップ 4

次のコマンドを入力して、無線ネットワークを無効にします。

config {802.11a | 802.11b } disable network

ステップ 5

次のコマンドを入力して、設定を保存します。

save config

ステップ 6

次のコマンドを入力して、802.11a または 802.11b/g ネットワークに対する帯域幅ベースの音声 CAC を有効または無効にします。

config {802.11a | 802.11b } cac voice acm {enable | disable }

ステップ 7

次のコマンドを入力して、802.11a または 802.11b/g ネットワーク上で音声アプリケーション用にクライアントに割り当てられた最大帯域幅の割合を設定します。

config {802.11a | 802.11b } cac voice max-bandwidth bandwidth

bandwidth の範囲は 5 ~ 85% で、デフォルト値は 75% です。クライアントが指定値に達すると、このネットワーク上での新しいコールはアクセス ポイントで拒否されます。

ステップ 8

次のコマンドを入力して、ローミングする音声クライアント用に割り当てられている最大帯域幅の割合を設定します。

config {802.11a | 802.11b } cac voice roam-bandwidth bandwidth

bandwidth の範囲は 0 ~ 25% で、デフォルト値は 6% です。コントローラは、割り当てられた最大帯域幅のうち、この割合の帯域幅をローミングする音声クライアント用に予約します。

ステップ 9

次のコマンドを入力して、コーデック名とサンプル インターバルをパラメータで設定し、コールあたりの必要な帯域幅を計算するようにします。

config {802.11a | 802.11b } cac voice sip codec {g711 | g729 } sample-interval number_msecs

ステップ 10

次のコマンドを入力して、1 コールに必要な帯域幅を設定します。

config {802.11a | 802.11b } cac voice sip bandwidth bandwidth_kbps sample-interval number_msecs

ステップ 11

次のコマンドを入力して、WMM が有効になっている WLAN をすべて有効にします。

config wlan enable wlan_id

ステップ 12

次のコマンドを入力して、無線ネットワークを有効にします。

config {802.11a | 802.11b } enable network

ステップ 13

次のコマンドを入力して、TSM 音声メトリックを表示します。

show [802.11a | 802.11b] cu-metrics AP_Name

このコマンドでは、チャネル使用率メトリックも表示されます。

ステップ 14

save config コマンドを入力して、設定を保存します。


ビデオ パラメータの設定

ビデオ パラメータの設定(GUI)

手順


ステップ 1

WMM と Gold QoS レベルに対して WLAN が設定されていることを確認してください。

ステップ 2

WMM が有効になっている WLAN をすべて無効にして、[Apply] をクリックします。

ステップ 3

[Wireless] を選択してから [802.11a/n/ac] または [802.11b/g/n] の下の [Network] を選択し、[802.11a(または 802.11b/g)Network Status] チェックボックスをオフにし、[Apply] をクリックして無線ネットワークを無効にします。

ステップ 4

[Wireless] > [802.11a/n/ac] または [802.11b/g/n] > [Media] を選択します。[802.11a(または 802.11b)> Media] ページが表示されます。

ステップ 5

[Video] タブで、 [Admission Control (ACM)] チェックボックスをオンにして、この無線帯域のビデオ CAC を有効にします。デフォルト値は [disabled] です。

ステップ 6

[CAC Method] ドロップダウン リストで、[Static] および [Load Based] の方式から選択します。

静的な CAC 方式は無線に基づいており、負荷ベースの CAC 方式はチャネルに基づきます。

(注)   

ビデオ通話用の TSpec ベースおよび SIP ベースの CAC の場合は、静的な方式のみがサポートされます。

ステップ 7

[Max RF Bandwidth] テキスト ボックスに、この無線帯域でビデオ アプリケーション用にクライアントに割り当てられる最大帯域幅の割合を入力します。指定された値に達すると、アクセス ポイントはこの無線帯域での新しい要求を拒否します。

範囲は 5 ~ 85% です。音声とビデオが最大帯域幅に占める割合の合計が 85% を超えることはできません。デフォルトは 0 % です。

ステップ 8

[Reserved Roaming Bandwidth] テキスト ボックスに、ビデオのローミング クライアント用に予約される最大 RF 帯域幅の割合を入力します。

ステップ 9

[SIP CAC Support] チェックボックスをオンまたはオフにして、SIP CAC サポートを設定します。

SIP CAC は、SIP スヌーピングが有効になっている場合にのみサポートされます。

(注)   

負荷ベースの CAC 方式を選択した場合は、SIP CAC を有効にできません。

ステップ 10

[Apply] をクリックします。

ステップ 11

すべての WMM WLAN を有効にし、[Apply] をクリックします。

ステップ 12

[802.11a/n/ac] または [802.11b/g/n] の下の [Network] を選択し、[802.11a(または 802.11b/g)Network Status] チェックボックスをオンにし、[Apply] をクリックして無線ネットワークを再度有効にします。

ステップ 13

[Save Configuration] をクリックします。

ステップ 14

別の無線帯域に対してビデオ パラメータを設定する場合は、この手順を繰り返します。


ビデオ パラメータの設定(CLI)

始める前に

SIP ベースの CAC が設定されていることを確認します。

手順


ステップ 1

次のコマンドを入力して、コントローラ上に設定されているすべての WLAN を表示します。

show wlan summary

ステップ 2

次のコマンドを入力して、変更を行う WLAN が WMM に対して設定されており、QoS レベルが Gold に設定されていることを確認します。

show wlan wlan_id

ステップ 3

次のコマンドを入力して、ビデオ パラメータの変更前に、WMM が有効になっている WLAN をすべて無効にします。

config wlan disable wlan_id

ステップ 4

次のコマンドを入力して、無線ネットワークを無効にします。

config {802.11a | 802.11b } disable network

ステップ 5

次のコマンドを入力して、設定を保存します。

save config

ステップ 6

次のコマンドを入力して、802.11a または 802.11b/g ネットワークに対するビデオ CAC を有効または無効にします。

config {802.11a | 802.11b } cac video acm {enable | disable }

ステップ 7

静的または負荷ベースとして CAC 方式を設定するには、次のコマンドを入力します。

config {802.11a | 802.11b } cac video cac-method {static | load-based }

ステップ 8

次のコマンドを入力して、802.11a または 802.11b/g ネットワーク上でビデオ アプリケーション用にクライアントに割り当てられている最大帯域幅の割合を設定します。

config {802.11a | 802.11b } cac video max-bandwidth bandwidth

bandwidth の範囲は 5 ~ 85 % で、デフォルト値は 5% です。ただし、音声とビデオを加算した最大 RF 帯域幅が 85 % を超えてはなりません。クライアントが指定値に達すると、このネットワーク上での新しいコールはアクセス ポイントで拒否されます。

(注)   

このパラメータがゼロ(0)に設定されている場合、コントローラは、帯域割り当てが行われないものと想定して、すべての帯域幅の要求を許可します。

ステップ 9

ビデオのローミング クライアントに予約されている最大 RF 帯域幅の割合を設定するには、次のコマンドを入力します。

config {802.11a | 802.11b } cac video roam-bandwidth bandwidth

ステップ 10

SIP ベースのビデオ通話用の CAC パラメータを設定するには、次のコマンドを入力します。

config {802.11a | 802.11b } cac video sip {enable | disable }

ステップ 11

次のコマンドを入力して、アクセス ポイントから受信した TSPEC 無活動タイムアウトを処理または無視します。

config {802.11a | 802.11b } cac video tspec-inactivity-timeout {enable | ignore }

ステップ 12

次のコマンドを入力して、WMM が有効になっている WLAN をすべて有効にします。

config wlan enable wlan_id

ステップ 13

次のコマンドを入力して、無線ネットワークを有効にします。

config {802.11a | 802.11b } enable network

ステップ 14

save config コマンドを入力して、設定を保存します。


音声設定とビデオ設定の表示

音声設定とビデオ設定の表示(GUI)

手順


ステップ 1

[Monitor] > [Clients] の順に選択して、[Clients] ページを開きます。

ステップ 2

目的のクライアントの MAC アドレスをクリックして、[Clients > Detail] ページを開きます。

このページでは、このクライアントの U-APSD ステータス(有効になっている場合)が [Quality of Service Properties] の下に表示されます。

ステップ 3

[Clients] ページに戻るには、[Back] をクリックします。

ステップ 4

次の手順に従って、特定のクライアントと、このクライアントがアソシエートされているアクセス ポイントに対する TSM 統計を表示します。

  1. カーソルを目的のクライアントの青のドロップダウン矢印の上に置いて、[802.11aTSM] または [802.11b/g TSM] を選択します。[Clients > AP] ページが表示されます。

  2. 目的のアクセス ポイントの [Detail] リンクをクリックして [Clients > AP > Traffic Stream Metrics] ページを開きます。

    このページには、このクライアントと、このクライアントがアソシエートされているアクセス ポイントの TSM 統計が表示されます。統計は、90 秒間隔で表示されます。[timestamp] テキスト ボックスには、統計が収集された期間が表示されます。

ステップ 5

次の手順に従って、特定のアクセス ポイントと、このアクセス ポイントにアソシエートされている特定のクライアントに対する TSM 統計を表示します。

  1. [Wireless] > [Access Points] > [Radios] > [802.11a/n/ac] または [802.11b/g/n] を選択します。[802.11a/n/ac Radios] ページまたは [802.11b/g/n Radios] ページが表示されます。

  2. カーソルを目的のアクセス ポイントの青のドロップダウン矢印の上に置いて、[802.11aTSM] または [802.11b/g TSM] を選択します。[AP > Clients] ページが表示されます。

  3. 目的のクライアントの [Detail] リンクをクリックして [AP > Clients > Traffic Stream Metrics] ページを開きます。

    このページには、このアクセス ポイントと、このアクセス ポイントにアソシエートされているクライアントの TSM 統計が表示されます。統計は、90 秒間隔で表示されます。[timestamp] テキスト ボックスには、統計が収集された期間が表示されます。


音声設定とビデオ設定の表示(CLI)

手順


ステップ 1

次のコマンドを入力して、802.11 ネットワークの CAC 設定を表示します。

show ap stats {802.11a | 802.11b }

ステップ 2

次のコマンドを入力して、特定のアクセス ポイントの CAC 統計を表示します。

show ap stats {802.11a | 802.11b} ap_name

以下に類似した情報が表示されます。


Call Admission Control (CAC) Stats
  Voice Bandwidth in use(% of config bw)......... 0
Total channel MT free........................ 0
Total voice MT free.......................... 0
Na Direct.................................... 0
Na Roam...................................... 0
  Video Bandwidth in use(% of config bw)......... 0
  Total num of voice calls in progress........... 0
  Num of roaming voice calls in progress......... 0
  Total Num of voice calls since AP joined....... 0
  Total Num of roaming calls since AP joined..... 0
	Total Num of exp bw requests received.......... 5
  Total Num of exp bw requests admitted.......... 2

Num of voice calls rejected since AP joined...... 0
  Num of roam calls rejected since AP joined..... 0
  Num of calls rejected due to insufficient bw....0
  Num of calls rejected due to invalid params.... 0
  Num of calls rejected due to PHY rate.......... 0
  Num of calls rejected due to QoS policy..... 0


この例では、「MT」はメディア時間、「Na」は追加コールの数、「exp bw」は緊急用帯域幅です。

(注)   

音声クライアントがアクティブ コールのときに、そのアソシエート先の AP でリブートが必要になったとします。AP がリブートされた後も、そのコールはクライアントで維持され続けます。また、その AP がダウンしている間、コントローラによってデータベースが更新されることはありません。そのため、AP がダウン状態になる前に、すべてのアクティブ コールを終了させることをお勧めします。

ステップ 3

次のコマンドを入力して、特定のクライアントの U-APSD ステータスを表示します。

show client detail client_mac

ステップ 4

次のコマンドを入力して、特定のクライアントと、このクライアントがアソシエートされているアクセス ポイントに対する TSM 統計を表示します。

show client tsm {802.11a | 802.11b } client_mac {ap_ma c | all }

オプションの all コマンドは、このクライアントが関連付けられているすべてのアクセス ポイントを表示します。以下に類似した情報が表示されます。


Client Interface Mac:               00:01:02:03:04:05
Measurement Duration:               90 seconds

  Timestamp                           1st Jan 2006, 06:35:80
    UpLink Stats
    ================
       Average Delay (5sec intervals)............................35
       Delay less than 10 ms.....................................20
       Delay bet 10 - 20 ms......................................20
       Delay bet 20 - 40 ms......................................20
       Delay greater than 40 ms..................................20
      Total packet Count.........................................80
      Total packet lost count (5sec).............................10
      Maximum Lost Packet count(5sec)............................5
      Average Lost Packet count(5secs)...........................2
    DownLink Stats
    ================
       Average Delay (5sec intervals)............................35
       Delay less than 10 ms.....................................20
       Delay bet 10 - 20 ms......................................20
       Delay bet 20 - 40 ms......................................20
       Delay greater than 40 ms..................................20
      Total packet Count.........................................80
      Total packet lost count (5sec).............................10
      Maximum Lost Packet count(5sec)............................5
      Average Lost Packet count(5secs)...........................2

(注)   

統計は、90 秒間隔で表示されます。[timestamp] テキスト ボックスには、統計が収集された期間が表示されます。

(注)   

clear client tsm {802.11a | 802.11b } client_mac {ap_mac | all } コマンドを入力して、このクライアントが関連付けられている特定のアクセス ポイントまたはすべてのアクセス ポイントの TSM 統計情報をクリアします。

ステップ 5

次のコマンドを入力して、特定のアクセス ポイントと、このアクセス ポイントにアソシエートされている特定のクライアントに対する TSM 統計を表示します。

show ap stats {802.11a | 802.11b } ap_name tsm {client_mac | all }

オプションの all コマンドは、このアクセス ポイントに関連付けられているすべてのクライアントを表示します。以下に類似した情報が表示されます。


AP Interface Mac:                   00:0b:85:01:02:03
Client Interface Mac:               00:01:02:03:04:05
Measurement Duration:               90 seconds

  Timestamp                           1st Jan 2006, 06:35:80
    UpLink Stats
    ================
       Average Delay (5sec intervals)............................35
       Delay less than 10 ms.....................................20
       Delay bet 10 - 20 ms......................................20
       Delay bet 20 - 40 ms......................................20
       Delay greater than 40 ms..................................20
      Total packet Count.........................................80
      Total packet lost count (5sec).............................10
      Maximum Lost Packet count(5sec)............................5
      Average Lost Packet count(5secs)...........................2
    DownLink Stats
    ================
       Average Delay (5sec intervals)............................35
       Delay less than 10 ms.....................................20
       Delay bet 10 - 20 ms......................................20
       Delay bet 20 - 40 ms......................................20
       Delay greater than 40 ms..................................20
      Total packet Count.........................................80
      Total packet lost count (5sec).............................10
      Maximum Lost Packet count(5sec)............................5
      Average Lost Packet count(5secs)...........................2

(注)   

統計は、90 秒間隔で表示されます。[timestamp] テキスト ボックスには、統計が収集された期間が表示されます。

ステップ 6

次のコマンドを入力して、コール アドミッション制御(CAC)のメッセージ、イベント、またはパケットのデバッグを有効または無効にします。

debug cac {all | event | packet }{enable | disable }

all はすべての CAC メッセージのデバッグを設定し、event はすべての CAC イベントのデバッグを設定し、packet はすべての CAC パケットのデバッグを設定します。

ステップ 7

次のコマンドを使用して、最大 2 台の 802.11 クライアント間の音声診断を実行し、デバッグ メッセージを表示します。

debug voice-diag {enable | disable } mac-id mac-id2 [verbose ]

verbose モードはオプションの引数です。verbose オプションを使用すると、すべてのデバッグ メッセージがコンソールに表示されます。このコマンドを使用して、最大 2 台の 802.11 クライアントを監視できます。一方のクライアントが非 WiFi クライアントの場合、802.11 クライアントのみがデバッグ メッセージについて監視されます。

(注)   

監視対象のクライントがコール中であることを前提にしています。

(注)   

このデバッグ コマンドは、60 分後に自動停止します。

ステップ 8

次のコマンドを使用して、音声関連の各種パラメータを表示します。

  • show client voice-diag status

    音声診断が有効になっているか無効になっているかについて表示されます。有効になっている場合は、ウォッチ リスト内のクライアントに関する情報と音声コール診断の残り時間も表示されます。

    音声診断が無効になっている場合、次のコマンドが実行されると、音声診断が無効になっていることを示すメッセージが表示されます。

  • show client voice-diag tspec

    音声診断が有効になっているクライアントから送信された TSPEC 情報が表示されます。

  • show client voice-diag qos-map

    QoS/DSCP マッピングに関する情報と 4 つのキュー(VO、VI、BE、BK)それぞれのパケット統計が表示されます。各種 DSCP 値も表示されます。

  • show client voice-diag avrg_rssi

    音声診断が有効になっている場合、クライアントの過去 5 秒間の RSSI 値が表示されます。

  • show client voice-diag roam-history

    過去 3 回のローミング コールに関する情報が表示されます。出力には、タイムスタンプ、ローミングに関連したアクセス ポイント、およびローミングの理由が含まれ、ローミングに失敗した場合にはその理由も含まれます。

  • show client calls {active | rejected} {802.11a | 802.11bg | all}

    このコマンドにより、コントローラ上のアクティブな TSPEC および SIP コールの詳細が一覧表示されます。

ステップ 9

次のコマンドを使用して、ビデオ デバッグ メッセージと統計をトラブルシューティングします。

  • debug ap show stats {802.11b | 802.11a} ap-name multicast :アクセス ポイントでサポートされるマルチキャスト レートを表示します。

  • debug ap show stats {802.11b | 802.11a} ap-name load :アクセス ポイントの QBSS とその他の統計情報を表示します。

  • debug ap show stats {802.11b | 802.11a} ap-name tx-queue :アクセス ポイントの送信キュー トラフィック統計情報を表示します。

  • debug ap show stats {802.11b | 802.11a} ap-name client {all | video | client-mac} :アクセス ポイントのクライアント メトリックを表示します。

  • debug ap show stats {802.11b | 802.11a} ap-name packet :アクセス ポイントのパケット統計情報を表示します。

  • debug ap show stats {802.11b | 802.11a} ap-name video metrics :アクセス ポイントのビデオ メトリックを表示します。

  • debug ap show stats video ap-name multicast mgid number :アクセス ポイントのレイヤ 2 MGID データベース番号を表示します。

  • debug ap show stats video ap-name admission :アクセス ポイントのアドミッション コントロール統計情報を表示します。

  • debug ap show stats video ap-name bandwidth :アクセス ポイントのビデオ帯域幅を表示します。


SIP ベースの CAC の設定

SIP ベースの CAC の制限

  • SIP CAC は、ステータス コード 17 をサポートし、TSPEC ベースのアドミッション制御をサポートしない電話に対してのみ使用してください。

  • SIP CAC は、SIP スヌーピングが有効になっている場合にのみサポートされます。

SIP ベースの CAC の設定(GUI)

始める前に

  • 音声が Platinum QoS レベルに設定されていることを確認します。

  • WLAN のコール スヌーピングが有効になっていることを確認します。

  • この無線のアドミッション制御(ACM)が有効になっていることを確認します。

手順


ステップ 1

[Wireless] > [Advanced] > [SIP Snooping] を選択して、[SIP Snooping] ページを開きます。

ステップ 2

開始ポートおよび終了ポートを入力して、コール スヌーピング ポートを指定します。

ステップ 3

[Apply] をクリックし、[Save Configuration] をクリックします。


SIP ベースの CAC の設定(CLI)

手順


ステップ 1

次のコマンドを入力して、音声を Platinum QoS レベルに設定します。

config wlan qos wlan-id Platinum

ステップ 2

次のコマンドを入力して、特定の WLAN に対してコール スヌーピングの機能を有効にします。

config wlan call-snoop enable wlan-id

ステップ 3

次のコマンドを入力して、この無線に対する ACM を有効にします。

config {802.11a | 802.11b } cac {voice | video } acm enable

ステップ 4

コール スヌーピング ポートを設定するには、次のコマンドを入力します。

config advanced sip-snooping-ports starting-port ending-port

ステップ 5

SIP ベースの CAC イベントをトラブルシューティングするには、次のコマンドを入力します。

debug sip event {enable | disable }


メディア パラメータの設定

メディア パラメータの設定(GUI)

手順


ステップ 1

WMM と Gold QoS レベルに対して WLAN が設定されていることを確認してください。

ステップ 2

WMM が有効になっている WLAN をすべて無効にして、[Apply] をクリックします。

ステップ 3

[Wireless] を選択してから [802.11a/n/ac] または [802.11b/g/n] の下の [Network] を選択し、[802.11a(または 802.11b/g)Network Status] チェックボックスをオフにし、[Apply] をクリックして無線ネットワークを無効にします。

ステップ 4

[Wireless] > [802.11a/n/ac] または [802.11b/g/n] > [Media] の順に選択します。[802.11a(または 802.11b)> Media > Parameters] ページが表示されます。

ステップ 5

[Media] タブを選択して、[Media] ページを開きます。

ステップ 6

[Unicast Video Redirect] チェックボックスをオンにして、ユニキャスト ビデオ リダイレクトを有効にします。デフォルト値は [disabled] です。

ステップ 7

[Maximum Media Bandwidth (0-85%)] テキスト ボックスに、この無線帯域でメディア アプリケーション用に割り当てられる最大帯域幅の割合を入力します。クライアントが指定値に達すると、アクセス ポイントはこの無線帯域での新しいコールを拒否します。

デフォルト値は 85 % です。有効な値は 0 ~ 85 % です。

ステップ 8

[Client Phy Rate] テキスト ボックスに、クライアントの動作レートをキロビット/秒の値で入力します。

ステップ 9

[Maximum Retry Percent (0-100%)] テキスト ボックスに、最大再試行の割合を入力します。デフォルト値は 80 です。

ステップ 10

[Multicast Direct Enable] チェックボックスをオンにして、[Multicast Direct Enable] テキスト ボックスを有効にします。デフォルト値はイネーブルです。

ステップ 11

[Max Streams per Radio] ドロップダウン リストから、無線あたりのマルチキャスト ダイレクト ストリームの最大許可数を選択します。1 ~ 20 の値または [No Limit] を選択します。デフォルト値は [No Limit] に設定されています。

ステップ 12

[Max Streams per Client] ドロップダウン リストから、無線あたりのクライアントの最大許可数を選択します。1 ~ 20 の値または [No Limit] を選択します。デフォルト値は [No Limit] に設定されています。

ステップ 13

この無線に対して最良の無線キューを有効にする場合は、[Best Effort QoS Admission] チェックボックスをオンにします。デフォルト値は [disabled] です。


優先コール番号を使用した音声優先制御の設定について

TSPEC ベースのコールをサポートしないクライアントからのコールをサポートするようにコントローラを設定できます。この機能は、音声優先制御と呼ばれています。これらのコールは、音声プールを利用している他のクライアントよりも優先されます。音声優先制御は、SIP ベースのコールに対してのみ使用可能であり、TSPEC ベースのコールには使用できません。帯域幅が利用可能な場合は、通常のフローが使用され、それらのコールに帯域幅が割り当てられます。

最大 6 個の優先コール番号を設定できます。設定されている優先番号のうちの 1 つにコールが着信した場合、コントローラは、最大コール数の制限をチェックしません。優先コール用の帯域幅を割り当てるように、CAC が実行されます。帯域割り当ては、帯域幅プール全体(設定された最大音声プールからだけではない)の 85 % になります。帯域割り当ては、ローミング コールの場合であっても同じです。

優先コール番号を使用した音声優先制御の設定の前提条件

音声優先制御を設定する前に、次の設定を実行しておく必要があります。

  • WLAN QoS を Platinum に設定します。

  • 無線の ACM を有効にします。

  • WLAN 上で SIP コール スヌーピングを有効にします。

優先コール番号の設定(GUI)

手順


ステップ 1

WLAN QoS プロファイルを Platinum に設定します。

ステップ 2

WLAN 無線の ACM を有効にします。

ステップ 3

WLAN の SIP コール スヌーピングを有効にします。

ステップ 4

[Wireless] > [Advanced] > [Preferred Call] の順に選択して、[Preferred Call] ページを開きます。

コントローラ上に設定されているすべてのコールが表示されます。

(注)   

優先コールを削除するには、青いドロップダウン矢印の上にカーソルを置いて、[Remove] を選択します。

ステップ 5

[Add Number] をクリックして、新しい優先コールを追加します。

ステップ 6

[Call Index] テキスト ボックスに、コールに割り当てるインデックスを入力します。有効な値は 1 ~ 6 です。

ステップ 7

[Call Number] テキスト ボックスに、番号を入力します。

ステップ 8

[Apply] をクリックして、新しい番号を追加します。


優先コール番号の設定(CLI)

手順


ステップ 1

次のコマンドを入力して、音声を Platinum QoS レベルに設定します。

config wlan qos wlan-id Platinum

ステップ 2

次のコマンドを入力して、この無線に対する ACM を有効にします。

config {802.11a | 802.11b} cac {voice | video} acm enable

ステップ 3

次のコマンドを入力して、特定の WLAN に対してコール スヌーピングの機能を有効にします。

config wlan call-snoop enable wlan-id

ステップ 4

次のコマンドを入力して、新しい優先コールを追加します。

config advanced sip-preferred-call-no call_index {call_number | none }

ステップ 5

次のコマンドを入力して、優先コールを削除します。

config advanced sip-preferred-call-no call_indexnone

ステップ 6

次のコマンドを入力して、優先コールの統計を表示します。

show ap stats {802.11{a | b} | wlan} ap_name

ステップ 7

次のコマンドを入力して、優先コール番号の一覧を表示します。

show advanced sip-preferred-call-no


InformationEnhanced Distributed Channel Access(EDCA)パラメータについて

Enhanced Distributed Channel Access(EDCA; 拡張型分散チャネル アクセス)パラメータは、音声、ビデオ、およびその他の Quality of Service(QoS)トラフィックに優先的な無線チャネル アクセスを提供するように設計されています。

EDCA パラメータの設定(GUI)

手順


ステップ 1

[Wireless] を選択してから [802.11a/n/ac] または [802.11b/g/n] の下の [Network] を選択し、[802.11a(または 802.11b/g)Network Status] チェックボックスをオフにし、[Apply] をクリックして無線ネットワークを無効にします。

ステップ 2

[802.11a/n/ac] または [802.11b/g/n] の下の [EDCA Parameters] をクリックします。

ステップ 3

[802.11a (or 802.11b/g)] > [EDCA Parameters] ページが表示されます。

ステップ 4

[EDCA Profile] ドロップダウン リストで、次のいずれかのオプションを選択します。

  • [WMM]:Wi-Fi Multimedia(WMM)のデフォルト パラメータを有効にします。これはデフォルト値です。音声サービスまたはビデオ サービスがネットワーク上に展開されていない場合に、このオプションを選択します。

  • [Spectralink Voice Priority]:Spectralink 音声優先パラメータを有効にします。コールの品質を向上させるためにネットワーク上で SpectraLink の電話を展開する場合に、このオプションを選択します。

  • [Voice Optimized]:音声用に最適化された Enhanced Distributed Channel Access(EDCA)プロファイル パラメータを有効にします。ネットワーク上で SpectraLink 以外の音声サービスを展開する場合に、このオプションを選択します。

  • [Voice & Video Optimized]:音声およびビデオ用に最適化された EDCA プロファイル パラメータを有効にします。ネットワーク上で音声サービスとビデオ サービスを両方とも展開する場合に、このオプションを選択します。

  • [Custom Voice]:802.11a 用のカスタム音声 EDCA パラメータを有効にします。このオプションの EDCA パラメータは、このプロファイルが適用された場合、6.0 WMM EDCA パラメータとも一致します。

    (注)   

    ビデオ サービスを展開する場合は、アドミッション制御を無効にする必要があります。

  • [Fastlane]:Fastlane EDCA パラメータを有効にします。

ステップ 5

音声用の MAC の最適化を有効にする場合は、[Enable Low Latency MAC] チェックボックスをオンにします。デフォルトでは、このチェックボックスはオフになっています。この機能は、音声性能を向上させるために、パケットの再送信を制御するとともに、Lightweight アクセス ポイント上の音声パケットを適切にエージング アウトさせるというものです。その結果、アクセス ポイントあたりの処理可能な音声コール数が増加します。

(注)   

低遅延 MAC を有効にすることをお勧めします。WLAN で WMM クライアントが許可されている場合のみ、低遅延 MAC を有効にする必要があります。WMM が有効になっている場合は、低遅延 MAC を任意の EDCA プロファイルと共に使用できます。

ステップ 6

[Apply] をクリックして、変更を確定します。

ステップ 7

無線ネットワークを再度有効にするには、[802.11a/n/ac] または [802.11b/g/n] の下で [Network] をクリックし、[802.11a(または 802.11b/g)Network Status] チェックボックスをオンにして、[Apply] をクリックします。

ステップ 8

[Save Configuration] をクリックします。


EDCA パラメータの設定(CLI)

手順


ステップ 1

次のコマンドを入力して、無線ネットワークを無効にします。

config {802.11a | 802.11b } disable network

ステップ 2

次のコマンドを入力して、設定を保存します。

save config

ステップ 3

次のコマンドを入力して、特定の EDCA プロファイルを有効にします。

config advanced {802.11a | 802.11b } edca-parameters {wmm-default | svp-voice | optimized-voice | optimzed-voice-video | custom-voice |fastlane }

  • wmm-default:Wi-Fi Multimedia(WMM)のデフォルト パラメータを有効にします。これはデフォルト値です。音声サービスまたはビデオ サービスがネットワーク上に展開されていない場合に、このオプションを選択します。

  • svp-voice:SpectraLink 音声優先パラメータを有効にします。コールの品質を向上させるためにネットワーク上で SpectraLink の電話を展開する場合に、このオプションを選択します。

  • optimized-voice:音声用に最適化された EDCA プロファイル パラメータを有効にします。ネットワーク上で SpectraLink 以外の音声サービスを展開する場合に、このオプションを選択します。

  • optimized-video-voice:音声とビデオ用に最適化された EDCA プロファイル パラメータを有効にします。ネットワーク上で音声サービスとビデオ サービスを両方とも展開する場合に、このオプションを選択します。

  • custom-voice:802.11a 用のカスタム音声 EDCA パラメータを有効にします。このオプションの EDCA パラメータは、このプロファイルが適用された場合、6.0 WMM EDCA パラメータとも一致します。

    (注)   

    ビデオ サービスを展開する場合は、アドミッション制御(Admission Control Managment(ACM))を無効にする必要があります。

  • Fastlane:Fast Lane EDCA パラメータを有効にします。

ステップ 4

次のコマンドを入力して、音声用の MAC 最適化の現在のステータスを表示します。

show {802.11a | 802.11b }

次の例のような情報が表示されます。


Voice-mac-optimization...................Disabled

ステップ 5

次のコマンドを入力して、音声用の MAC 最適化を有効または無効にします。

config advanced {802.11a | 802.11b } voice-mac-optimization {enable | disable}

(注)   

この機能は、音声性能を向上させるために、パケットの再送信を制御するとともに、Lightweight アクセス ポイント上の音声パケットを適切にエージング アウトさせるものです。その結果、アクセス ポイントあたりの処理可能な音声コール数が増加します。デフォルト値は [disabled] です。

ステップ 6

次のコマンドを入力して、無線ネットワークを再度有効にします。

config {802.11a | 802.11b } enable network

ステップ 7

save config コマンドを入力して、設定を保存します。


Key Telephone System-Based CAC について

Key Telephone System-based CAC は、NEC MH240 ワイヤレス IP 電話で使用されるプロトコルです。KTS-based SIP クライアントで CAC をサポートし、そのようなクライアントからの帯域幅要求メッセージを処理し、AP 無線で要求された帯域幅を割り当て、プロトコルの一部であるその他のメッセージを処理するように、コントローラを設定できます。

コールが開始されると、KTS-based CAC クライアントが帯域幅要求メッセージを送信し、それに対してコントローラが、帯域幅が割り当てられるかどうかを示す帯域幅確認メッセージで応答します。帯域幅が利用可能な場合のみ、コールが許可されます。クライアントは、AP から別の AP にローミングする場合、別の帯域幅要求メッセージをコントローラに送信します。

帯域幅の割り当ては、帯域幅要求メッセージからのデータ レートとパケット化間隔を使用して計算されるメディア時間によって異なります。KTS-based CAC クライアントの場合、パケット化間隔が 20 ミリ秒の G.711 コーデックが、メディア時間の計算に使用されます。

コントローラは、クライアントからの帯域幅リリース メッセージを受信したあと、帯域幅を解放します。コントローラ内ローミングとコントローラ間ローミングのいずれの場合も、クライアントが別の AP にローミングすると、コントローラは前の AP の帯域幅を解放し、新規の AP に帯域幅を割り当てます。クライアントのアソシエーションが解除された場合、または非アクティブの状態が 120 秒間続いた場合、コントローラは帯域幅を解放します。クライアントの非アクティビティまたはディスアソシエーションによって、クライアント用の帯域幅が解放された場合、コントローラからクライアントへの通知はありません。

Key Telephone System-Based CAC の制約事項

  • コントローラは、クライアントからの SSID Capability Check Request メッセージを無視します。

  • KTS CAC クライアントには、優先コールはサポートされていません。

  • コントローラ間ローミングには、理由コード 17 はサポートされていません。

  • KTS-based CAC 機能を有効にするには、次の作業を行ってください。

    • WLAN 上で WMM を有効にします。

    • 無線レベルで ACM を有効にします。

    • 無線レベルでの TSPEC 非アクティブ タイムアウトの処理を有効にします。

KTS-based CAC の設定(GUI)

始める前に

WLAN に対して KTS-based CAC を有効にするには、次の作業を実行します。

  • WLAN の QoS プロファイルを Platinum に設定します。

  • WLAN を無効な状態に設定します。

  • WLAN に対する FlexConnect ローカル スイッチングを無効な状態にします([WLANs > Edit] ページの [Advanced] タブをクリックし、[FlexConnect Local Switching] チェックボックスをオフにします)。

手順


ステップ 1

[WLANs] を選択して、[WLANs] ページを開きます。

ステップ 2

KTS-based CAC ポリシーを設定する WLAN の ID 番号をクリックします。

ステップ 3

[WLANs > Edit] ページで [Advanced] タブをクリックします。

ステップ 4

[Voice] の下の [KTS based CAC Policy] チェックボックスをオンまたはオフにして、WLAN に対する KTS-based CAC を有効または無効にします。

ステップ 5

設定を保存します。


KTS-based CAC の設定(CLI)

始める前に

WLAN に対して KTS-based CAC を有効にするには、次の作業を実行します。

  • WLAN の QoS プロファイルを Platinum に設定するには、次のコマンドを入力します。

    config wlan qos wlan-id platinum

  • WLAN を無効にするには、次のコマンドを入力します。

    config wlan disable wlan-id

  • WLAN に対する FlexConnect ローカル スイッチングを無効にするには、次のコマンドを入力します。

    config wlan flexconnect local-switching wlan-id disable

手順


ステップ 1

WLAN に対して KTS-based CAC を有効にするには、次のコマンドを入力します。

config wlan kts-cac enable wlan-id

ステップ 2

KTS-based CAC 機能を有効にするには、次の作業を行ってください。

  1. WLAN 上で WMM を有効にするには、次のコマンドを入力します。

    config wlan wmm allow wlan-id

  2. 無線レベルで ACM を有効にするには、次のコマンドを入力します。

    config 802.11a cac voice acm enable

  3. 無線レベルで TSPEC 非アクティブ タイムアウトの処理を有効にするには、次のコマンドを入力します。

    config 802.11a cac voice tspec-inactivity-timeout enable


関連コマンド

  • クライアントが KTS-based CAC をサポートするかどうかを確認するには、次のコマンドを入力します。

    show client detail client-mac-address

    以下に類似した情報が表示されます。

    
    Client MAC Address............................... 00:60:b9:0d:ef:26
    Client Username ................................. N/A
    AP MAC Address................................... 58:bc:27:93:79:90
    
    QoS Level........................................ Platinum
    802.1P Priority Tag.............................. disabled
    KTS CAC Capability............................... Yes
    WMM Support...................................... Enabled
    Power Save....................................... ON
    
  • KTS-based CAC に関する問題をトラブルシューティングするには、次のコマンドを入力します。

    debug cac kts enable

  • CAC に関する他の問題をトラブルシューティングするには、次のコマンドを入力します。

    • debug cac event enable

    • debug call-control all enable

Application Visibility and Control(アプリケーションの可視性およびコントロール)

Application Visibility and Control について

Application Visibility and Control(AVC)は、ネットワークベースのアプリケーション認識(NBAR)エンジンによるディープ パケット インスペクション技法でアプリケーションを分類し、無線ネットワークにアプリケーション レベルの可視性と制御(QoS)を提供します。アプリケーションの認識後は、AVC 機能によってデータ トラフィックをドロップ、マーク、またはポリシングできます。

AVC を使用して、1000 以上のアプリケーションを検出できます。AVC により、リアルタイム分析を実施し、ネットワークの輻輳、コストの掛かるネットワーク リンクの使用、およびインフラストラクチャの更新を削減するためのポリシーを作成することができるようになります。


(注)  

UI の [Monitor Summary] セクションで、[Top Applications] に 30 のアプリケーションのリストを表示できます。

AVC DSCP は、コントローラ内の元のパケットの DSCP のみを両方向(アップストリームおよびダウンストリーム)でマークします。これは外部 CAPWAP DCSP には影響しません。アプリケーションが分類された場合にのみ AVC DSCP を適用できます。たとえば、AVC プロファイル設定に基づいて、アプリケーションが ftp または http に分類される場合、対応する DSCP マーキングは WLAN QoS にかかわらず適用されます。ダウンストリームの場合、外部 CAPWAP ヘッダーの DSCP 値および内部パケットの DSCP が AVC DSCP から取得されます。WLAN QoS は CAPWAP を介した WLC から AP へのすべてのトラフィックに対してのみ適用されます。元のパケットの DSCP は変更されません

AVC ルールを使用すれば、WLAN 上で join されたすべてのクライアントの特定アプリケーションの帯域幅を制限できます。この帯域幅コントラクトは、アプリケーション単位のレート制限より優先されるクライアント単位のダウンストリーム レート制限と共存します。


(注)  

コントローラを 8.0 からそれより前のバージョンにダウングレードすると、AVC レート制限ルールにはアクションがドロップとして表示されます。コントローラ バージョン 8.0 で AVC レート制限ルールが導入されたため、このアクションが想定されます。


AVC は、次のコントローラ プラットフォームの中央スイッチング モードでサポートされています。 Cisco 2504 WLC、Cisco 5508 WLC、Cisco Flex 7510 WLC、Cisco 8510 WLC、Cisco Wireless Services Module 2(WiSM2)。

8.0 リリース用のさまざまなコントローラ プラットフォーム上の AVC 分類でサポートされる同時フロー数を次の表に示します。1 つのプラットフォームでサポートされるフローの絶対最大数は、次の表に示す数値の 110% を超えることはなく、この 10% の余分なフロー サポートはシステム内の空きメモリ容量に基づいて実施されます。

Cisco WLC プラットフォーム フロー
Cisco 2504 WLC 26,250
Cisco 5508 WLC 183,750
Cisco WiSM2 393,750
Cisco 8510 WLC 336,000
Cisco 5520 WLC 336,000
Cisco 8540 WLC 336,000

Application Visibility and Control プロトコル パック

プロトコル パックとは、コントローラ ソフトウェアのリリース トレーニング以外のプロトコル アップデートを配布する方法です。コントローラ ソフトウェアを交換せずにコントローラにロードできます。

Application Visibility and Control プロトコル パック(AVC プロトコル パック)は、複数のプロトコル記述言語(PDL)ファイルとマニフェスト ファイルを含む単一の圧縮ファイルです。必要なプロトコルのセットをロードすることができ、ネットワークでの分類のために追加プロトコルを認識する際に役立ちます。マニフェスト ファイルは、プロトコル パックの名前、バージョン、およびプロトコル パック内の利用可能な PDL の情報など、プロトコル パックに関する情報を提供します。

AVC プロトコル パックは、特定の AVC エンジン バージョン向けにリリースされています。コントローラ プラットフォームのエンジン バージョンがプロトコル パックに必要なバージョン以降であれば、プロトコル パックをロードできます。

AVC プロファイルの AAA オーバーライド

クライアントまたはユーザ プロファイルの AAA 属性は、RADIUS サーバ、Cisco ACS、または Cisco ISE からの認証を使用している AAA サーバ上で設定されます。AAA 属性は、レイヤ 2 またはレイヤ 3 認証中にコントローラによって処理され、WLAN 上の設定によってオーバーライドされます。

AAA AVC プロファイルは、Cisco AV ペアとして定義されます。文字列オプションは avc-profile-name として定義され、この値をコントローラで利用可能な AVC プロファイルに設定する必要があります。

Application Visibility and Control の制限

  • IPv6 パケットの分類はサポートされていません。

  • レイヤ 2 ローミングは、コントローラでサポートされていません。

  • マルチキャスト トラフィックはサポートされていません。

  • AVC プロトコル パック機能にコントローラ GUI サポートはありません。

  • AVC プロトコル パックのダウンロードは、Cisco 2504 WLC ではサポートされていません。

  • レート制限に適用できるアプリケーションの数は 3 です。

  • 1 つのアプリケーションに設定できるルールは 1 つです。アプリケーションに、レート制限とマーク ルールを両方設定することはできません。

  • ペアリングの前に、スタンバイ コントローラでインストールされているプロトコル パックのバージョンが異なる場合は、HA 環境におけるアクティブ コントローラとスタンバイ コントローラは、ペアリング後に異なるプロトコル パックのバージョンを持つことになります。スタンバイ コントローラでは、転送されたプロトコル パックは、デフォルトのプロトコル パックよりも優先されます。

    たとえば、リリース 8.0 のソフトウェアを備えているコントローラに、デフォルトでプログラム パックのバージョン 9.0 が含まれています。ペアリングの前に、コントローラの中の 1 つにプロトコル パックのバージョン 11.0 がインストールされていると、ペアリング後は、1 つのコントローラにプロトコル パック バージョン 9.0 が含まれ、他のコントローラにはプロトコル パック 11.0 がインストールされます。

  • AVC のレート制限は、Cisco 2504 WLC ではサポートされません。

Application Visibility and Control の設定(GUI)

手順


ステップ 1

次の手順に従って、AVC プロファイルを作成して設定します。

  1. [Wireless] > [Application Visibility and Control] > [AVC Profiles] を選択します。

  2. [New] をクリックします。

  3. AVC プロファイル名を入力します。

  4. [Apply] をクリックします。

  5. [AVC Profile Name] ページで、対応する AVC プロファイル名をクリックします。

    [AVC Profile > Edit] ページが表示されます。

  6. [Add New Rule] をクリックします。

  7. 各ドロップダウン リストから、アプリケーション グループとアプリケーション名を選択します。

    [Wireless] > [Application Visibility and Control] > [AVC Applications] を選択して、使用可能なデフォルト AVC アプリケーションのリストを表示します。

  8. [Action] ドロップダウン リストから、次のいずれかを選択します。

    • [Drop]:選択したアプリケーションに対応するアップストリーム パケットとダウンストリーム パケットをドロップします。

    • [Mark]:[DSCP (0 to 63)] ドロップダウン リストで指定した DiffServ コード ポイント(DSCP)の値を使用して、選択したアプリケーションに対応するアップストリームおよびダウンストリーム パケットをマークします。DSCP 値を使用して、QoS レベルに基づいて Differentiated Services を提供できます。

      (注)   

      デフォルト アクションでは、すべてのアプリケーションを許可します。

  9. [Action] ドロップダウン リストから [Mark] を選択した場合は、[DSCP (0 to 63)] ドロップダウン リストから DSCP 値を選択します。

    DSCP 値はインターネットで QoS を定義するために使用される、パケット ヘッダー コードです。DSCP 値は次の QoS レベルにマッピングされます。
    • [Platinum (Voice)]:無線を介して転送される音声のために、高品質のサービスを保証します。

    • [Gold (Video)]:高品質のビデオ アプリケーションをサポートします。

    • Silver (Best Effort):クライアントの通常の帯域幅をサポートします。

    • [Bronze (Background)]:ゲスト サービス用の最小の帯域幅を提供します。

    [Custom] を選択して、DSCP 値を指定することもできます。有効な範囲は 0 ~ 63 です。

  10. [Apply] をクリックします。

  11. [Save Configuration] をクリックします。

ステップ 2

次の手順に従って、WLAN に AVC プロファイルを関連付けます。

  1. [WLANs] を選択して、対応する WLAN ID をクリックします。

    [WLANs > Edit] ページが表示されます。

  2. [QoS] タブをクリックします。

  3. [AVC Profile] ドロップダウン リストから AVC プロファイルを選択します。

  4. [Apply] をクリックします。

  5. [Save Configuration] をクリックします。


Application Visibility and Control の設定(CLI)

  • 次のコマンドを入力して、AVC プロファイルを作成または削除します。

    config avc profile avc-profile-name {create | delete }
  • 次のコマンドを入力して、AVC プロファイルのルールを追加します。

    config avc profile avc-profile-name rule add application application-name {drop | mark dscp-value | ratelimit Average Ratelimit value Burst Ratelimit value}
  • 次のコマンドを入力して、AVC プロファイルのルールを排除します。

    config avc profile avc-profile-name rule remove application application-name
  • 次のコマンドを入力して、WLAN に AVC プロファイルを設定します。

    config wlan avc wlan-id profile avc-profile-name {enable | disable }
  • 次のコマンドを入力して、WLAN に対してアプリケーション可視性を設定します。

    config wlan avc wlan id visibility {enable |disable }

    (注)  

    アプリケーションの可視性は、AVC プロファイルのサブセットです。このため、WLAN に AVC プロファイルを設定すると、可視性が自動的に有効になります。


  • 次のコマンドを入力して、コントローラに AVC プロトコル パックをダウンロードします。

    1. transfer download datatype avc-protocol-pack

    2. transfer download start

  • 次のコマンドを入力して、すべての AVC プロファイルまたは特定の AVC プロファイルに関する情報を表示します。

    show avc profile {summary | detailed avc-profile-name}
  • 次のコマンドを入力して、 AVC アプリケーションに関する情報を表示します。

    • show avc applications [application-group] :アプリケーション グループに対してサポートされているすべての AVC アプリケーションを表示します。
    • show avc statistics application application_name top-users [ downstream wlan | upstream wlan | wlan ] [ wlan_id ]} : アプリケーションの上位ユーザの AVC 統計情報を表示します。
    • show avc statistics top-apps [ upstream | downstream ] :最も使用されているアプリケーションの AVC 統計情報を表示します。
    • show avc statistics wlan wlan_id { application application_name | top-app-groups [ upstream | downstream ] | top-apps [ upstream | downstream ]} :アプリケーション、上位アプリケーション、または上位アプリケーション グループ単位の WLAN の AVC 統計情報を表示します。
    • show avc statistics client client_MAC { application application_name | top-apps [ upstream | downstream ]} :アプリケーション単位または上位アプリケーション単位のクライアント AVC 統計情報を表示します。

    (注)  

    show avc applications および show avc statistics コマンドを使用して、30 個のアプリケーションのリストを表示できます。
  • 次のコマンドを入力して、コントローラで使用するプロトコル パックを表示します。

    show avc protocol-pack version
  • 次のコマンドを入力して、AVC エンジンのバージョン情報を表示します。

    show avc engine version
  • 次のコマンドを入力して、AVC イベントのトラブルシューティングを設定します。

    debug avc events {enable | disable }
  • 次のコマンドを入力して、AVC エラーのトラブルシューティングを設定します。

    debug avc error {enable | disable }

AVC ベースの選択的リアンカー

AVC ベースのリアンカーについて

この機能は、クライアントが 1 つの Cisco WLC から別の Cisco WLC にローミングしている場合に、クライアントをリアンカーするように設計されています。Apple クライアントをリアンカーすると、Cisco WLC の新しいクライアントで使用可能な IP アドレスの減少を防げます。AVC プロファイル ベースの統計情報は、クライアントをリアンカーするか、保留するかを決めるために使用されます。これは、クライアントが AVC ルールで定義されている音声またはビデオ アプリケーションをアクティブに実行しているときに便利です。

クライアントは、WLC 間をローミングしている時に、AVC ルールにリストされているアプリケーションのトラフィックを送信していない場合、認証を解除されます。

AVC ベースのリアンカーの制約事項

  • この機能は、中央スイッチ モードでのみサポートされます。

  • 別の Cisco WLC にローミングしている一部の Apple クライアントは、新しい Cisco WLC と新しい IP アドレスとの再関連付けに失敗します。それらのクライアントは古い IP アドレスを解放しないため、現在の Cisco WLC と再関連付けできません。

  • いずれかのアプリケーションで Wi-Fi 発信側の署名が変更され、AVC がこの署名を認識できない場合、このルールは動作を停止します。

  • WLC 間をローミングするクライアントの場合:

    • WLC は同じモビリティ グループに存在する必要があります。

    • ローミングは同じ SSID 内に限定されます。

  • 更新された設定を CLI または GUI を介して使用可能にする場合は、インターフェイスを更新することをお勧めします。ただし、GUI の [Monitoring] ページに更新された情報をするために更新する必要ありません。

AVC ベースの選択的リアンカーの設定(GUI)

手順


ステップ 1

[WLANs] を選択して、WLAN ID をクリックします。

ステップ 2

[QoS] タブをクリックします。

ステップ 3

[Application Visibility] チェックボックスをオンにします。

ステップ 4

[Advanced] タブをクリックします。

ステップ 5

[Mobility] セクションで、[AVC Based Reanchor] チェックボックスをオンにします。

ステップ 6

[Apply] をクリックして、設定を保存します

ステップ 7

(オプション)AVC プロファイルにルールを追加するには、次の手順を実行します。

  1. [Wireless] > [Application Visibility and Control] > [AVC Profiles] ページを選択します。

  2. AVC プロファイル AVC_BASED_REANCHOR を選択します。

    このプロファイルには、デフォルトで、Jabber-Audio、 Jabber-Video、WebEx、および Wi-Fi 通話のアプリケーションが含まれています。

  3. [Add New Rule] をクリックします。

  4. [Application Group] ドロップダウン リストで、選択可能なさまざまなオプションからアプリケーションを選択します。

  5. [Application Name] ドロップダウン リストで、選択可能なさまざまなオプションからアプリケーション名を選択します。

  6. [Apply] をクリックします。

    (注)   

    AVC ベースのリアンカーを有効にすると、アプリケーション プロファイルのアクション機能は無効になります。

ステップ 8

(オプション)AVC プロファイルからルールを削除するには、次の手順を実行します。

  1. [Wireless] > [Application Visibility and Control] > [AVC Profiles] ページを選択します。

  2. ルールの青いドロップダウン矢印にマウス オーバーします。

  3. [Remove] をクリックします。

    (注)   

    AVC_BASED_REANCHOR AVC プロファイルには、ルールとして最大 32 のアプリケーションを含めることができます。


AVC ベースの選択的リアンカーの設定(CLI)

手順


ステップ 1

WLAN でのアプリケーションの可視性を有効にします。

config wlan avc wlan-idvisibility enable

ステップ 2

WLAN での選択的リアンカー機能を有効にします。

config wlan mobility selective re-anchoring enable wlan-id

ステップ 3

WLAN での選択的リアンカー機能を無効にします。

config wlan mobility selective re-anchoring disable wlan-id

ステップ 4

選択的リアンカーのステータスを表示します。

show wlan wlan-id

ステップ 5

リアンカーの統計情報を表示します。

show mobility statistics


FlexConnect のアプリケーション可視性制御

リリース 8.1 では、FlexConnect AP 上で WLAN をローカルに切り替えるための Application Visibility and Control のサポートが導入されました。Application Visibility Control(AVC)は、ワイヤレス ネットワークのアプリケーション対応制御を提供し、管理性と生産性を向上させます。FlexConnect AP に組み込まれた AVC のサポートが広がっているのは、これがネットワーク内のアプリケーションの完全な可視化を実現し、管理者が必要な操作を実行できるようにするエンドツーエンド ソリューションだからです。

サポート対象ハードウェア

  • サポート対象アクセス ポイント:1600、1700、2600、2700、3600、3700、1532、1570

  • サポート対象 WLC:3504、5508、Flex 7510、8510、WiSM2、5520、8540、および vWLC

  • サポートされるモード:FlexConnect とフレックス + ブリッジ モード

FlexConnect の AVC に関する制限

  • IPv6 パケットの分類はサポートされていません。

  • Cisco Aironet 1570 アクセス ポイントはサポートされません。

  • マルチキャスト トラフィックはサポートされていません。

  • FlexConnect AP 上での AVC プロトコル パックのダウンロードはサポートされません。

  • レート制限に適用できるアプリケーションの数は 3 です。

  • 1 つのアプリケーションに設定できるルールは 1 つです。アプリケーションに、レート制限とマーク ルールを両方設定することはできません。

  • 1 つのプロファイルで最大 31 のルールを設定できます。システム全体で最大 16 のプロファイルを設定できます。

  • AVC プロファイルの AAA オーバーライドはサポートされません。

  • Cisco 2504 シリーズ WLC では FlexConnect AVC 機能をサポートしていません。

  • 設計上、WLAN レベルの FlexConnect AVC 統計はサポートされません。

  • AP が FLexGroup 内に存在し、FlexGroup に FlexConnect AVC が設定されていない場合は、FlexConnect AVC の設定が WLC から AP にプッシュされません。

  • WLC からの NetFlow エクスポートはサポートされません。

  • WLC 上では、統計内の DHCP 情報がサポートされません。

  • 外部アンカー シナリオ:FlexConnect 統計の AVC は外部 WLC 上でのみ表示できます。

  • FlexConnect グループ AVC の設定:

    • WLAN AVC の設定は、AP が FlexConnect グループに属している場合に継承されません。

    • AP が FlexConnect グループに属しており、FlexConnect 用の AVC の設定を AP にプッシュしたい場合は、FlexConnect グループでの FlexConnect 用の AVC の設定が必須です。

    • FlexConnect AP が FlexConnect グループに属していない場合は、ローカル スイッチング WLAN AVC の設定が FlexConnect AP にプッシュされます。

  • 以前のリリースから 8.1 以降のリリースへのアップグレードでは:

    • ローカル スイッチング WLAN 上で AVC を有効にすると、FlexConnect AP 上でパフォーマンスの問題が発生する可能性があります。

    • 8.1 以降のリリースにアップグレードすると、WLAN の AVC の設定が FlexConnect グループに属していないすべての FlexConnect AP にプッシュされます。WLAN レベルで AVC 設定を無効にしてから、それを要件に基づいて FlexConnect グループ レベルで設定できます。


(注)  

AP 上ではどの設定も直接変更しないことをお勧めします。変更した場合は、予期せぬ動作が発生する可能性があります。

FlexConnect の Application Visibility and Control の設定(GUI)

手順


ステップ 1

FlexConnect AVC プロファイルを作成して、ルールを追加するには:

  1. [Wireless] > [Application Visibility and Control] > [FlexConnect AVC Profiles] の順に選択して、[New] をクリックします。

  2. FlexConnect プロファイル名を指定して、[Apply] をクリックします。

  3. プロファイル名をクリックして、[Add New Rule] をクリックします。

  4. [Application Group] 、[Application Name] 、および [Action] を指定して、[Apply] をクリックします。

ステップ 2

FlexConnect グループ上のすべての WLAN の可視性をグローバルにチェックするには、 [Monitor] > [Applications] > [FlexConnect Groups] の順に選択して、以前作成した FlexConnect グループを選択します。

このページでは、FlexConnect グループごとのよりきめ細かな可視性が提供され、最後の 90 秒間の上位 10 のアプリケーションと、上位 10 のアプリケーションの累積統計が列挙されます。同じページに FlexConnect グループごとのアップストリーム統計情報とダウンストリーム統計情報を個別に表示するには、[Upstream] タブと [Downstream] タブをクリックします。

このページに表示されるアプリケーションの数を設定するには、[Max Number of Records] ドロップダウン リストを使用します。デフォルト値は 10 です。

ステップ 3

AVC 可視性が有効になっているローカルにスイッチされる WLAN 上のクライアント単位の上位 10 のアプリケーションのよりきめ細かな可視性を指定するには、 [Monitor] > [Applications] > [FlexConnect Groups] の順に選択して、FlexConnect グループ名を選択し、[Client] タブをクリックします。次に、ページに表示された個別のクライアント MAC アドレス エントリをクリックします。

このページでは、WLAN 自体または FlexConnect グループ上で AVC 可視性が有効になっているローカルにスイッチされた WLAN 上で関連付けられているクライアント単位のよりきめ細かな可視性が提供され、最後の 180 秒間の上位 10 のアプリケーションと、上位 10 のアプリケーションの累積統計が列挙されます。同じページからクライアントごとのアップストリーム統計情報とダウンストリーム統計情報を個別に表示するには、[Upstream] タブと [Downstream] タブをクリックします。このページに表示されるアプリケーションの数を設定するには、[Max Number of Records] ドロップダウン リストを使用します。デフォルト値は 10 です。

設定例

手順

ステップ 1

オープン WLAN を作成します。

オープン WLAN はレイヤ 2 セキュリティが [None] に設定されています。

ステップ 2

WLAN 上の FlexConnect ローカル スイッチングを有効にして、[Apply] をクリックします。

  1. [WLANs] ページで、WLAN ID をクリックします。

  2. [WLANs > Edit] ページで [Advanced] タブをクリックします。

  3. [FlexConnect] 領域で、[FlexConnect Local Switching] チェックボックスをオンにします。

ステップ 3

この WLAN に接続された AP がこの機能に対してサポートされているアクセス ポイントのリスト内に存在することを確認します。AP を FlexConnect モードに設定します。

  1. [Wireless] > [Access Points] > [All APs] を選択します。

  2. AP 名をクリックします。

  3. [AP Mode] ドロップダウン リストから、[FlexConnect] を選択して、[Apply] をクリックします。

ステップ 4

FlexConnect グループを作成して、AP をその FlexConnect グループに追加します。

  1. [Wireless] > [FlexConnect Groups] を選択します。

  2. [New] をクリックして、FlexConnect グループの名前を入力してから、[Apply] をクリックします。

  3. [FlexConnect Groups] > [Edit] ページの [FlexConnect APs] 領域で、[Add AP] をクリックします。

  4. WLC に関連付けられた AP のリストから AP を選択することも、WLC に関連付けられた AP のイーサネット MAC アドレスを直接指定することもできます。

  5. [Add] をクリックします。

    (注)   
    識別、分類、および制御が可能なアプリケーションは、 [Wireless] > [Application Visiblity and Control] > [FlexConnect AVC Applications] に一覧表示されます。アクセス ポイントは、プロトコル パック バージョン 8.0 と NBAR エンジン バージョン 16 をサポートします。
ステップ 5

AVC プロファイルを作成して、ルールを追加します。

(注)   
FlexConnect ACL プロファイルには最大 32 のルールを設定できます。
  1. [Wireless] > [Application Visibility and Control] > [FlexConnect AVC Profiles] の順に選択して、[New] をクリックします。

  2. FlexConnect プロファイル名を指定して、[Apply] をクリックします。

  3. プロファイル名をクリックして、[Add New Rule] をクリックします。

  4. [Application Group] 、[Application Name] 、および [Action] を指定して、[Apply] をクリックします。

ステップ 6

FlexConnect グループ上で AVC を有効にして、FlexConnect AVC プロファイルを FlexConnect グループに適用します。

  1. [Wireless] > [FlexConnect Group] の順に選択して、FlexConnect グループ名をクリックします。

  2. [WLAN VLAN Mapping] タブをクリックします。

  3. [Application Visibility] ドロップダウン リストで WLAN ID を指定して、[Enable] を選択します。

  4. [Flex AVC Profile] ドロップダウン リストから、FlexConnect AVC プロファイルを選択して、[Add] をクリックします。

  5. [Apply] をクリックします。

ステップ 7

FlexConnect グループ上でアプリケーション可視性を有効にしたら、Cisco Jabber、Skype、Yahoo Messenger、HTTP、HTTPS/SSL、YouTube、Ping、Trace route などのアプリケーション(すでにインストールされている)を使用して(アソシエートされた無線クライアントから)さまざまな種類のトラフィックを開始できます。

トラフィックが無線クライアントから開始されたら、FlexConnect グループ単位とクライアント単位で別々のトラフィックの可視性を確認できます。これにより、管理者は、ネットワーク帯域幅の使用状況やネットワーク内のトラフィックの種類をクライアント単位とブランチ サイト単位で確認できます。
ステップ 8

FlexConnect グループ上のすべての WLAN の可視性をグローバルにチェックするには、 [Monitor] > [Applications] > [FlexConnect Groups] の順に選択して、以前作成した FlexConnect グループを選択します。

このページでは、FlexConnect グループごとのよりきめ細かな可視性が提供され、最後の 90 秒間の上位 10 のアプリケーションと、上位 10 のアプリケーションの累積統計が列挙されます。同じページに FlexConnect グループごとのアップストリーム統計情報とダウンストリーム統計情報を個別に表示するには、[Upstream] タブと [Downstream] タブをクリックします。

このページに表示されるアプリケーションの数を設定するには、[Max Number of Records] ドロップダウン リストを使用します。デフォルト値は 10 です。

ステップ 9

AVC 可視性が有効になっているローカルにスイッチされる WLAN 上のクライアント単位の上位 10 のアプリケーションのよりきめ細かな可視性を指定するには、 [Monitor] > [Applications] > [FlexConnect Groups] の順に選択して、FlexConnect グループ名を選択し、[Client] タブをクリックします。次に、ページに表示された個別のクライアント MAC アドレス エントリをクリックします。

このページでは、WLAN 自体または FlexConnect グループ上で AVC 可視性が有効になっているローカルにスイッチされた WLAN 上で関連付けられているクライアント単位のよりきめ細かな可視性が提供され、最後の 180 秒間の上位 10 のアプリケーションと、上位 10 のアプリケーションの累積統計が列挙されます。同じページからクライアントごとのアップストリーム統計情報とダウンストリーム統計情報を個別に表示するには、[Upstream] タブと [Downstream] タブをクリックします。このページに表示されるアプリケーションの数を設定するには、[Max Number of Records] ドロップダウン リストを使用します。デフォルト値は 10 です。
ステップ 10

特定のクライアントのすべての AVC 統計情報をクリアするには、[Clear AVC Stats] をクリックします。


FlexConnect のアプリケーション可視性および制御の設定(CLI)

手順

  • FlexConnect AVC プロファイルを設定するには、次のコマンドを入力します。

    config flexconnect avc profile profile-name {create | delete }
  • FlexConnect AVC プロファイルのルールを追加するには、次のコマンドを入力します。

    config flexconnect avc profile profile-name rule add application app-name {drop | { mark dscp-value {upstream | downstream }}}
  • FlexConnect AVC プロファイルのルールを削除するには、次のコマンドを入力します。

    config flexconnect avc profile profile-name rule remove application app-name
  • FlexConnect AVC プロファイルにルール変更を適用するには、次のコマンドを入力します。

    config flexconnect avc profile profile-name apply
  • FlexConnect グループ AVC プロファイルを WLAN に適用するには、次のコマンドを入力します。

    config flexconnect group group-name avc wlan-id visibility wlan-specific
  • FlexConnect AVC プロファイルの概要または特定の FlexConnect AVC プロファイルの詳細情報を表示するには、次のコマンドを入力します。

    • show flexconnect avc profile summary
    • show flexconnect avc profile detailed profile-name

    (注)  

    ルールの状態が「適用済み」になっている場合にのみ、FlexConnect AVC プロファイル ルールが AP にプッシュされます。


  • トラブルシューティング コマンド:

    debug flexconnect avc {event | error | detail } {enable | disable }
  • AP コンソールで入力するモニタリング コマンド:

    1. FlexConnect AVC プロファイルが AP 上に存在するかどうかを確認するには、次のコマンドを入力します。

      show policy-map
    2. FlexConnect AVC プロファイル内の各アプリケーションの統計情報を表示するには、次のコマンドを入力します。

      show policy-map target
    3. FlexConnect AVC プロファイル内に存在するアプリケーションを確認するには、次のコマンドを入力します。

      show class-map
    4. AP 上の WLAN と FlexConnect AVC マッピングを表示するには、次のコマンドを入力します。

      show dot11 qos

設定例

始める前に

オープン WLAN が作成されていることを確認します。

手順

ステップ 1

WLAN 上で FlexConnect ローカル スイッチングを有効にします。

config wlan flexconnect local-switching wlan-id
ステップ 2

この WLAN に接続された AP がこの機能に対してサポートされているアクセス ポイントのリスト内に存在することを確認します。AP を FlexConnect モードに設定します。

config ap mode flexconnect submode none
ステップ 3

FlexConnect グループを作成して、AP をその FlexConnect グループに追加します。

  1. config flexconnect group group-name add

  2. config flexconnect group group-name ap add ap-mac-addr

ステップ 4

FlexConnect AVC プロファイルを作成して、ルールを追加します。

(注)   
FlexConnect ACL プロファイルには最大 32 のルールを設定できます。
  1. config flexconnect avc profile profile-name create

  2. config flexconnect avc profile profile-name rule add application app-name {drop | mark }

ステップ 5

FlexConnect グループ上で AVC を有効にして、FlexConnect AVC プロファイルを FlexConnect グループに適用します。

  1. config flexconnect group group-name avc wlan-id visibility enable

  2. config wlan avc wlan-id visibility enable

  3. config wlan avc wlan-id flex-profile profile-name enable

ステップ 6

ローカル スイッチング モードで、WLAN に FlexConnect グループ AVC を設定します。

config flexconnect group group-name avc wlan-id visibility wlan-specific
ステップ 7

FlexConnect グループ上でアプリケーション可視性を有効にしたら、Cisco Jabber、Skype、Yahoo Messenger、HTTP、HTTPS/SSL、YouTube、Ping、Trace route などのアプリケーション(すでにインストールされている)を使用して(アソシエートされた無線クライアントから)さまざまな種類のトラフィックを開始できます。

トラフィックが無線クライアントから開始されたら、FlexConnect グループ単位とクライアント単位で別々のトラフィックの可視性を確認できます。これにより、管理者は、ネットワーク帯域幅の使用状況やネットワーク内のトラフィックの種類をクライアント単位とブランチ サイト単位で確認できます。
ステップ 8

FlexConnect グループ上のすべての WLAN に対する可視性をグローバルにチェックするには:

show flexconnect avc statistics
ステップ 9

FlexConnect プロファイルの AVC の概要または FlexConnect プロファイルの特定の AVC に関する詳細情報を表示するには:

  • show flexconnect avc profile summary
  • show flexconnect avc profile detailed profile-name
(注)   

AVC プロファイル ルールは「適用済み」状態になっている場合にのみ AP にプッシュされます。

ステップ 10

FlexConnect の AVC をトラブルシューティングするには:

debug flexconnect avc {event | error | detail } {enable | disable }
ステップ 11

AP コンソールで入力するモニタリング コマンド:

  1. FlexConnect AVC プロファイルが AP 上に存在するかどうかを確認するには、次のコマンドを入力します。

    show policy-map
  2. FlexConnect AVC プロファイル内の各アプリケーションの統計情報を表示するには、次のコマンドを入力します。

    show policy-map target
  3. FlexConnect AVC プロファイル内に存在するアプリケーションを確認するには、次のコマンドを入力します。

    show class-map
  4. AP 上の WLAN と FlexConnect AVC マッピングを表示するには、次のコマンドを入力します。

    show dot11 qos

NetFlow

NetFlow 情報

NetFlow はワイヤレス ネットワーク フローを特徴づけるために Cisco WLC ソフトウェアに組み込まれた機能です。NetFlow は、各 IP フローを監視し、集約したフロー データを外部の NetFlow コレクタにエクスポートします。

NetFlow アーキテクチャは、次のコンポーネントで構成されています。

  • コレクタ:さまざまな NetFlow 要素からすべての IP トラフィックの情報を収集するエンティティ。

  • エクスポータ:IP トラフィック情報とともにテンプレートをエクスポートするネットワーク エンティティ。Cisco WLC は、エクスポータとして機能します。


    (注)  

    NetFlow のエクスポータとして機能するとき、Cisco WLC は IPv6 アドレス形式をサポートしていません。
NetFlow は、リリース 8.2 ではバージョン 9 エクスポート形式により拡張テンプレートを追加しました。これで、フローに関する 17 のフィールド情報を提供します。このレポートは Lancope などサードパーティの NetFlow コレクタと互換性があります。サポート対象の最低プロトコル パック バージョンは、NBAR エンジン バージョン 23 で 14 です。現在、拡張テンプレートは、Cisco 5520、Cisco 8510、および Cisco 8540 WLC などの特定のモデルでサポートされています。既存のテンプレートは、引き続き、以下のシスコ モデルのデータをエクスポートします。
  • Cisco 2504 WLC

  • Cisco 3504 WLC

  • Cisco 5508 WLC

  • Cisco 5520 WLC

  • Cisco Flex 7510 WLC

  • Cisco 8510 WLC

  • Cisco 8540 WLC

  • Cisco WiSM2

次に示すのは、NetFlow バージョン 9 のテンプレートの拡張機能です。
  • 新規機能は、既存の実装を損ねることなく、NetFlow にすみやかに追加できます。

  • NetFlow バージョン 9 は新しいプロトコルや開発中のプロトコルに対応する用意があるので、NetFlow はこれらのプロトコルに対して将来的に保障されています。

  • NetFlow バージョン 9 は、情報エクスポートの IETF 標準機能です。

  • NetFlow のコレクタを提供するアプリケーションや、サービスを表示するアプリケーションを作成するサードパーティ ビジネス パートナーは、新規の NetFlow 機能が追加されるたびにアプリケーションを再コンパイルする必要はありません。

表 4. NetFlow テンプレートのデータ ポイントのリスト

既存テンプレート3:ipv4_client_app_flow_record

拡張テンプレート4:ipv4_client_src_dst_flow_record

applicationTag

applicationTag

ipDiffServCodePoint

staMacAddress

octetDeltaCount

wtpMacAddress

packetDeltaCount

WlanID

postIpDiffServCodePoint

Source IP

staIPv4Address

Dest IP

staMacAddress

Source Port

wlanSSID

Dest Port

wtpMacAddress

Protocol

Start Time

End Time

Direction

Packet count

Byte count

VLAN id

TOS

Client username

3 Cisco 2504、5508、WiSM2、Flex 7510、8510、 5520、8540 WLC でサポート
4 Cisco 5520、8510、および 8540 WLC でサポート

NetFlow の使用に関する制限事項

  • 拡張テンプレートは、Cisco 3504、5520、8510、および 8540 WLC でのみサポートされています。

  • 拡張テンプレートは、Cisco 2504、5508、7510、および WiSM2 WLC ではサポートされていません。

  • NetFlow は、Cisco Virtual Wireless Controller(vWLC)ではサポートされていません。

  • FlexConnect モードはサポートされていません。

  • IPv6 トラフィックはサポートされていません。

  • それぞれコレクタおよびエクスポータ 1 つずつのみ設定できます。

NetFlow の設定(GUI)

手順


ステップ 1

次の手順に従って、エクスポータを設定します。

  1. [Wireless] > [Netflow] > [Exporter] の順に選択します。

  2. [New] をクリックします。

  3. エクスポータ名、IP アドレス、およびポート番号を入力します。

    ポート番号の有効範囲は 1~65535 です。

  4. [Apply] をクリックします。

  5. [Save Configuration] をクリックします。

ステップ 2

次の手順に従って、NetFlow モニタを設定します。

  1. [Wireless] > [Netflow] > [Monitor] の順に選択します。

  2. [New] をクリックして、モニタ名を入力します。

  3. [Monitor List] ウィンドウで、モニタ名をクリックし、[Netflow Monitor] > [Edit] ウィンドウを開きます。

  4. 各ドロップダウン リストからエクスポータ名とレコード名を選択します。

    • [Client App Record]:優れたパフォーマンス
    • [Client Source and Destination Record]:高い可視性
      (注)   

      このオプションは、Cisco 5508 WLC では使用できません。

  5. [Apply] をクリックします。

  6. [Save Configuration] をクリックします。

ステップ 3

次の手順に従って、WLAN に NetFlow モニタを関連付けます。

  1. [WLANs] を選択し、WLAN ID をクリックして [WLANs] > [Edit ] ページを開きます。

  2. [QoS] タブで、[NetFlow Monitor] ドロップダウン リストから NetFlow モニタを選択します。

  3. [Apply] をクリックします。

  4. [Save Configuration] をクリックします。


NetFlow の設定(CLI)

  • 次のコマンドを入力して、エクスポータを作成します。

    config flow create exporter exporter-name ip-addr port-number
  • 次のコマンドを入力して、NetFlow モニタを作成します。

    config flow create monitor monitor-name
  • 次のコマンドを使用して、NetFlow モニタをエクスポータに関連付けるか、関連付けを解除します。

    config flow {add | delete } monitor monitor-name exporter exporter-name
  • 次のコマンドを使用して、NetFlow モニタをレコードに関連付けるか、関連付けを解除します。

    config flow {add | delete } monitor monitor-name record ipv4_client_app_flow_record
  • 次のコマンドを使用して、NetFlow モニタを新規テンプレート レコードに関連付けるか、関連付けを解除します。

    config flow {add | delete } monitor monitor-name record ipv4_client_src_dst_flow_record
  • 次のコマンドを使用して、NetFlow モニタを WLAN に関連付けるか、関連付けを解除します。

    config wlan flow wlan-id monitor monitor-name {enable | disable }
  • 次のコマンドを入力して、NetFlow モニタの概要を表示します。

    show flow monitor summary
  • 次のコマンドを入力して、エクスポータに関する情報を表示します。

    show flow exporter {summary | statistics }
  • 次のコマンドを入力して、NetFlow のデバッグを設定します。

    debug flow {detail | error | info } {enable | disable }

QoS プロファイル

QoS プロファイルについて

Cisco UWN ソリューション WLAN では、Platinum/音声、Gold/ビデオ、Silver/ベスト エフォート(デフォルト)、Bronze/バックグラウンドの 4 つのレベルの QoS をサポートしています。音声転送 WLAN で Platinum QoS を使用するよう設定したり、低帯域幅 WLAN で Bronze QoS を使用するよう割り当てたり、その他すべてのトラフィックに残りの QoS レベルを割り当てたりすることができます。

WLAN QoS レベルは、無線トラフィックの特定の 802.11e User Priority(UP)を定義します。この UP は、WMM 以外の有線トラフィックの優先順位を導出すると同時に、さまざまな優先レベルの WMM トラフィックを管理する際の上限値としても機能します。

ワイヤレス レート制限は、アップストリームおよびダウンストリーム トラフィックの両方に定義できます。レート制限は SSID ごとに定義するか、または最大レート制限としてすべてのクライアントに対して指定できます(あるいは両方を行えます)。これらのレート制限は個別に設定できます。

アクセス ポイントは、次の表の値に従ってこの QoS プロファイル固有の UP を使用することで、無線 LAN 上で確認可能な IP DSCP 値を導出します。

表 5. アクセス ポイントの QoS 変換値

AVVID トラフィック タイプ

AVVID IP DSCP

QoS プロファイル

AVVID 802.1p

IEEE 802.11e UP

ネットワーク制御

56(CS7)

Platinum

7

7

ネットワーク間制御(CAPWAP 制御、802.11 管理)

48(CS6)

Platinum

6

7

音声

46(EF)

Platinum

5

6

インタラクティブ ビデオ

34(AF41)

Gold

4

5

ミッション クリティカル

26(AF31)

Gold

3

4

トランザクション

18(AF21)

Silver

2

3

バルク データ

10(AF11)

Bronze

1

2

ベスト エフォート

0(BE)

Silver

0

0

スカベンジャー

2

Bronze

0

1


(注)  

表に記載されていない DSCP 値に対する IEEE 802.11e UP 値は、DSCP の上位(MSB)3 ビットを考慮して算出されます。

たとえば、DSCP 32(バイナリ 100 000)に対する IEEE 802.11e UP 値は、10 進数に相当する MSB(100)値で、これは 4 になります。DSCP 32 の 802.11e UP 値は 4 です。


Quality of Service プロファイルの設定

QoS プロファイルの設定(GUI)

手順


ステップ 1

QoS プロファイルを設定できるように、802.11a および 802.11b/g ネットワークを無効にします。

無線ネットワークを無効にするには、[Wireless] > [802.11a/n/ac](または [802.11b/g/n]) > [Network] の順に選択し、[802.11a(または 802.11b/g)Network Status] チェックボックスをオフにして、[Apply] をクリックします。

ステップ 2

[Wireless] > [QoS] > [Profiles] の順に選択して [QoS Profiles] ページを開きます。

ステップ 3

設定するプロファイルの名前をクリックして [Edit QoS Profile] ページを開きます。

ステップ 4

[Description] テキスト ボックスの内容を変更して、プロファイルの説明を変更します。

ステップ 5

次の手順で、ユーザごとのデータ レートを定義します。

  1. [Average Data Rate] テキスト ボックスに Kbps 単位でレートを入力して、ユーザごとの TCP トラフィックの平均データ レートを定義します。0 の値は、選択した QoS プロファイルで指定された値が有効であることを示します。

  2. [Burst Data Rate] テキスト ボックスに Kbps 単位でレートを入力して、ユーザごとの TCP トラフィックのピーク データ レートを定義します。0 の値は、選択した QoS プロファイルで指定された値が有効であることを示します。

    (注)   

    バースト データ レートは平均データ レート以上でなければなりません。それ以外の場合、QoS ポリシーにより、ワイヤレス クライアントとのトラフィックがブロックされることがあります。

    バースト データ レートを設定する前に平均データ レートを設定してください。

  3. [Average Real-Time Rate] テキスト ボックスに Kbps 単位でレートを入力して、ユーザごとの UDP トラフィックの平均リアルタイム レートを定義します。0 の値は、選択した QoS プロファイルで指定された値が有効であることを示します。

    (注)   
    平均リアルタイム レートが UDP トラフィック用に使用されているとき、平均データ レートは TCP トラフィックの測定に使用されます。すべてのエントリに対してキロビット/秒の単位で測定されます。平均データ レートと平均リアルタイム レートは、TCP や UDP などの上位層プロトコルに適用さているので、これらの値は異なる場合があります。これらの異なるレートの値は帯域幅に影響を与えません。
  4. [Burst Real-Time Rate] テキスト ボックスに Kbps 単位でレートを入力して、ユーザごとの UDP トラフィックのピーク リアルタイム レートを定義します。0 の値は、選択した QoS プロファイルで指定された値が有効であることを示します。

    (注)   
    バースト リアルタイム レートは平均リアルタイム レート以上でなければなりません。それ以外の場合、QoS ポリシーにより、ワイヤレス クライアントとのトラフィックがブロックされることがあります。
ステップ 6

次の手順で、SSID ごとのデータ レートを定義します。

  1. [Average Data Rate] テキスト ボックスに Kbps 単位でレートを入力して、SSID ごとの TCP トラフィックの平均データ レートを定義します。0 の値は、選択した QoS プロファイルで指定された値が有効であることを示します。

  2. [Burst Data Rate] テキスト ボックスに Kbps 単位でレートを入力して、SSID ごとの TCP トラフィックのピーク データ レートを定義します。0 の値は、選択した QoS プロファイルで指定された値が有効であることを示します。

    (注)   
    バースト データ レートは平均データ レート以上でなければなりません。それ以外の場合、QoS ポリシーにより、WLAN のトラフィックがブロックされることがあります。
  3. [Average Real-Time Rate] テキスト ボックスに Kbps 単位でレートを入力して、SSID ごとの UDP トラフィックの平均リアルタイム レートを定義します。0 の値は、選択した QoS プロファイルで指定された値が有効であることを示します。

  4. [Burst Real-Time Rate] テキスト ボックスに Kbps 単位でレートを入力して、SSID ごとの UDP トラフィックのピーク リアルタイム レートを定義します。0 の値は、選択した QoS プロファイルで指定された値が有効であることを示します。

    (注)   
    バースト リアルタイム レートは平均リアルタイム レート以上でなければなりません。それ以外の場合、QoS ポリシーにより、WLAN のトラフィックがブロックされることがあります。
ステップ 7

QoS プロファイルを WLAN に割り当てる場合、ユニキャストおよびマルチキャスト トラフィックに対する最大およびデフォルトの QoS レベルを定義します。

  1. [Maximum Priority] ドロップダウン リストから、WLAN 内で AP から任意のステーションに送信される任意のデータ フレームに対する最大 QoS 優先度を選択します。

    たとえば、ビデオ アプリケーションをターゲットにした「gold」という名前の QoS プロファイルでは、デフォルトで最大優先度が video に設定されます。

  2. [Unicast Default Priority] ドロップダウン リストから、WLAN 内で AP から非 WMM ステーションに送信されるユニキャスト データ フレームに対する QoS 優先度を選択します。

  3. [Multicast Default Priority] ドロップダウン リストから、WLAN 内で AP からステーションに送信されるマルチキャスト データ フレームに対する QoS 優先度を選択します。

    (注)   
    混合 WLAN 内の非 WMM クライアントに対してデフォルトのユニキャスト優先度を使用することはできません。
ステップ 8

[Protocol Type] ドロップダウン リストから [802.1p] を選択し、[802.1p Tag] テキスト ボックスに最大優先値を入力して、このプロファイルに該当するパケットに関連付けられる優先タグの最大値(0 ~ 7)を定義します。

タグが付けられるパケットには、CAPWAP データ パケット(アクセス ポイントとコントローラの間)や、コア ネットワークに向けて送信されるパケットなどがあります。

(注)   
802.1p タギングが設定された QoS プロファイルが、コントローラ上のタグ付けなしのインターフェイスを使用する WLAN に割り当てられると、クライアント トラフィックがブロックされます。
ステップ 9

[Apply] をクリックします。

ステップ 10

[Save Configuration] をクリックします。

ステップ 11

802.11 ネットワークを再度有効にします。

無線ネットワークを有効にするには、[Wireless] > [802.11a/n/ac] または [802.11b/g/n] > [Network] の順に選択し、[802.11a(または 802.11b/g)Network Status] チェックボックスをオンにして、[Apply] をクリックします。

ステップ 12

[WLANs] を選択して、WLAN ID を選択し、それに新しい QoS プロファイルを適用します。

ステップ 13

[WLAN] > [Edit] ページで、[QoS]タブに移動し、[Quality of Service] ドロップダウン リストから [QoS Profile] タイプを選択します。QoS プロファイルは、WLAN 単位、無線単位、および AP ベース単位でコントローラに設定されたレート制限値を追加します。

たとえば、5 Mbps のアップストリーム レート制限が Silver タイプの QoS プロファイルに設定されている場合は、Silver プロファイルが割り当てられたすべての WLAN でトラフィックがその WLAN を適用可能な無線単位および AP 単位で 5 Mbps(wlan ごとに 5 Mbps)に制限されます。

ステップ 14

[Apply] をクリックします。

ステップ 15

[Save Configuration] をクリックします。


QoS プロファイルの設定(CLI)

手順


ステップ 1

次のコマンドを入力して、802.11a および 802.11b/g ネットワークを無効にし、QoS プロファイルを設定できるようにします。

config 802.11 {a | b } disable network

ステップ 2

次のコマンドを入力して、プロファイルの説明を変更します。

config qos description {bronze | silver | gold | platinum }description

ステップ 3

次のコマンドを入力して、ユーザまたは SSID ごとの TCP トラフィックの平均データ レートを定義します。

config qos average-data-rate {bronze | silver | gold | platinum } {per-ssid | per-client } {downstream | upstream } rate

(注)   

rate パラメータには、0 ~ 512,000 Kbps(両端の値を含む)の値を入力できます。値 0 を指定すると、QoS プロファイルに対する帯域幅の制限は行われません。

ステップ 4

このコマンドを入力して、ユーザまたは SSID ごとの TCP トラフィックのピーク データ レートを定義します。

config qos burst-data-rate {bronze | silver | gold | platinum } {per-ssid | per-client } {downstream | upstream } rate

ステップ 5

次のコマンドを入力して、ユーザまたは SSID ごとの UDP トラフィックの平均リアルタイム データ レートを定義します。

config qos average-realtime-rate {bronze | silver | gold | platinum } {per-ssid | per-client } {downstream | upstream } rate

ステップ 6

このコマンドを入力して、ユーザまたは SSID ごとの UDP トラフィックのピーク リアルタイム データ レートを定義します。

config qos burst-realtime-rate {bronze | silver | gold | platinum } {per-ssid | per-client } {downstream | upstream } rate

ステップ 7

QoS プロファイルを WLAN に割り当てる場合、次のコマンドを入力して、ユニキャストおよびマルチキャスト トラフィックに対する最大およびデフォルトの QoS レベルを定義します。

config qos priority {bronze | gold | platinum | silver } {maximum priority} {default unicast priority} {default multicast priority}

maximum priority default unicast priority 、および default multicast priority パラメータは、次のオプションの中から選択します。

  • besteffort

  • background

  • video

  • voice

ステップ 8

次のコマンドを入力して、このプロファイルに該当するパケットに関連付けられる優先タグの最大値(0 ~ 7)を定義します。

config qos protocol-type {bronze | silver | gold | platinum } dot1p

config qos dot1p-tag {bronze | silver | gold | platinum } tag

タグが付けられるパケットには、CAPWAP データ パケット(アクセス ポイントとコントローラの間)や、コア ネットワークに向けて送信されるパケットなどがあります。
(注)   

802.1p タギングは、有線パケットに対してのみ影響します。ワイヤレス パケットは、QoS プロファイルに設定された最大優先レベルによってのみ影響を受けます。

(注)   

802.1p タギングが設定された QoS プロファイルが、コントローラ上のタグ付けなしのインターフェイスを使用する WLAN に割り当てられると、クライアント トラフィックがブロックされます。

ステップ 9

次のコマンドを入力して、802.11a および 802.11b/g ネットワークを有効にし、QoS プロファイルを設定できるようにします。

config 802.11 {a | b } enable network

ステップ 10

次のコマンドを入力して、新しい QoS プロファイルを WLAN に適用します。

config wlan qos <WLAN ID> {bronze | silver | gold | platinum }

WLAN ごとの QoS プロファイル

WLAN への QoS プロファイルの割り当て(GUI)

始める前に

まだ設定していない場合は、「QoS プロファイルの設定(GUI)」セクションの指示に従って 1 つ以上の QoS プロファイルを設定してください。

手順


ステップ 1

[WLANs] を選択して、[WLANs] ページを開きます。

ステップ 2

QoS プロファイルを割り当てる WLAN の ID 番号をクリックします。

ステップ 3

[WLANs > Edit] ページが表示されたら、[QoS] タブを選択します。

ステップ 4

[Quality of Service(QoS)] ドロップダウン リストから、次のいずれかを選択します。

  • Platinum (音声)

  • Gold(ビデオ)

  • Silver(ベスト エフォート)

  • Bronze (バックグラウンド)

    (注)   
    Silver(ベスト エフォート)がデフォルト値です。
ステップ 5

データ レートをユーザ単位で定義するには、次の手順を実行します。

  1. [Average Data Rate] テキスト ボックスに Kbps 単位でレートを入力して、SSID ごとの TCP トラフィックの平均データ レートを定義します。0 の値は、選択した QoS プロファイルで指定された値が有効であることを示します。

  2. [Burst Data Rate] テキスト ボックスに Kbps 単位でレートを入力して、SSID ごとの TCP トラフィックのピーク データ レートを定義します。0 の値は、選択した QoS プロファイルで指定された値が有効であることを示します。

    (注)   
    バースト データ レートは平均データ レート以上でなければなりません。それ以外の場合、QoS ポリシーにより、WLAN のトラフィックがブロックされることがあります。
  3. [Average Real-Time Rate] テキスト ボックスに Kbps 単位でレートを入力して、SSID ごとの UDP トラフィックの平均リアルタイム レートを定義します。0 の値は、選択した QoS プロファイルで指定された値が有効であることを示します。

  4. [Burst Real-Time Rate] テキスト ボックスに Kbps 単位でレートを入力して、SSID ごとの UDP トラフィックのピーク リアルタイム レートを定義します。0 の値は、選択した QoS プロファイルで指定された値が有効であることを示します。

    (注)   
    バースト リアルタイム レートは平均リアルタイム レート以上でなければなりません。それ以外の場合、QoS ポリシーにより、WLAN のトラフィックがブロックされることがあります。
ステップ 6

データ レートを SSID 単位で定義するには、次の手順を実行します。

  1. [Average Data Rate] テキスト ボックスに Kbps 単位でレートを入力して、ユーザごとの TCP トラフィックの平均データ レートを定義します。0 の値は、選択した QoS プロファイルで指定された値が有効であることを示します。

  2. [Burst Data Rate] テキスト ボックスに Kbps 単位でレートを入力して、ユーザごとの TCP トラフィックのピーク データ レートを定義します。0 の値は、選択した QoS プロファイルで指定された値が有効であることを示します。

    (注)   

    バースト データ レートは平均データ レート以上でなければなりません。それ以外の場合、QoS ポリシーにより、ワイヤレス クライアントとのトラフィックがブロックされることがあります。

    バースト データ レートを設定する前に平均データ レートを設定してください。

  3. [Average Real-Time Rate] テキスト ボックスに Kbps 単位でレートを入力して、ユーザごとの UDP トラフィックの平均リアルタイム レートを定義します。0 の値は、選択した QoS プロファイルで指定された値が有効であることを示します。

    (注)   
    平均リアルタイム レートが UDP トラフィック用に使用されているとき、平均データ レートは TCP トラフィックの測定に使用されます。すべてのエントリに対してキロビット/秒の単位で測定されます。平均データ レートと平均リアルタイム レートは、TCP や UDP などの上位層プロトコルに適用さているので、これらの値は異なる場合があります。これらの異なるレートの値は帯域幅に影響を与えません。
  4. [Burst Real-Time Rate] テキスト ボックスに Kbps 単位でレートを入力して、ユーザごとの UDP トラフィックのピーク リアルタイム レートを定義します。0 の値は、選択した QoS プロファイルで指定された値が有効であることを示します。

    (注)   
    バースト リアルタイム レートは平均リアルタイム レート以上でなければなりません。それ以外の場合、QoS ポリシーにより、ワイヤレス クライアントとのトラフィックがブロックされることがあります。
ステップ 7

設定を保存します。


WLAN への QoS プロファイルの割り当て(CLI)

まだ設定していない場合は、「QoS プロファイルの設定(CLI)」セクションの指示に従って 1 つ以上の QoS プロファイルを設定してください。

手順


ステップ 1

QoS プロファイルを WLAN に割り当てるには、次のコマンドを入力します。

config wlan qos wlan_id{bronze |silver |gold |platinum }

Silver がデフォルト値です。

ステップ 2

QoS プロファイルのレート制限パラメータを無効にするには、次のコマンドを入力します。

config wlan override-rate-limit wlan-id {average-data-rate | average-realtime-rate | burst-data-rate | burst-realtime-rate } {per-ssid | per-client } {downstream | upstream } rate

ステップ 3

save config コマンドを入力します。

ステップ 4

QoS プロファイルを WLAN に適切に割り当てたことを確認するには、次のコマンドを入力します。

show wlan wlan_id

以下に類似した情報が表示されます。


WLAN Identifier.................................. 1
Profile Name..................................... test
Network Name (SSID).............................. test
Status........................................... Enabled
MAC Filtering.................................... Disabled
Broadcast SSID................................... Enabled
AAA Policy Override.............................. Disabled
Number of Active Clients......................... 0
Exclusionlist.................................... Disabled
Session Timeout.................................. 0
Interface........................................ management
WLAN ACL......................................... unconfigured
DHCP Server...................................... 1.100.163.24
DHCP Address Assignment Required................. Disabled
Quality of Service............................... Silver (best effort)
WMM.............................................. Disabled
...


Air Time Fairness

Cisco Air Time Fairness について

High Density Experience(HDX)向けの Cisco Air Time Fairness(ATF)を利用してネットワーク管理者は、定義したカテゴリでデバイスをグループにまとめて、一部のグループに、他のグループよりも頻繁に WLAN からトラフィックを受信させることができます。これにより、一部のグループには他のグループよりも長い通信時間を利用する権利が与えることができます。

Cisco ATF には次の機能があります。

  • ユーザ グループまたはデバイス カテゴリに Wi-Fi の通信時間を割り当てる

  • Air Time Fairness は、ネットワークではなくネットワーク管理者が定義する

  • 簡単な仕組みで通信時間を割り当てることができる

  • WLAN の状態の変化に動的に対応できる

  • サービス レベル契約を効率的に実行できる

  • 各種の標準規格に準拠した Wi-Fi QoS のメカニズムを強化できる

環境内でクライアント グループごとの通信中時間面の公平さの意味するものを定義する能力をネットワーク マネージャに与えることで、トラフィック量も制御することができます。

通信時間をパーセンテージ単位で制御するために、クライアント/SSID アップリンクとダウンリンク送信の両方が含まれる通信時間を継続的に測定します。

AP が正確に制御できるのは、ダウンリンク方向(AP からクライアント方向)の通信時間のみです。アップリンク方向(クライアントから AP 方向)の通信時間は測定できますが、正確に制御することはできません。AP は、クライアントに発信するパケットの通信時間を制限できますが、AP が測定できるのはその AP がクライアントから受信したパケットの通信時間のみです。これは、AP は受信時の通信時間を正確には制限できないためです。

Cisco ATF は通信時間の限度(全通信時間に対する割合)を設定し、その限度を SSID 単位で適用します。このとき、SSID はクライアント グループを定義するパラメータとして使用します。他のパラメータも、クライアント グループの定義に利用できます。さらに、1 つの通信時間の限度(全通信時間に対する割合)をそれぞれのクライアントに適用できます。

SSID(またはクライアント)の通信時間の限度を超えると、ダウンリンク方向のパケットはドロップされます。ダウンリンク パケット(AP からクライアント方向)をドロップすると通信時間が解放されます。これに対して、アップリンク パケット(クライアントから AP 方向)をドロップしても、通信時間の解放にはつながりません。これは、そのパケットがクライアントによって無線で送信済みであるためです。

クライアント フェア シェアリング

Cisco Wireless Release 8.2 では、Cisco Air Time Fairness を SSID/WLAN に関連付けられたクライアントで実施できます。これにより、SSID/WLAN 内のすべてのクライアントは、それぞれの無線帯域幅の使用率に応じて均等に処理されます。この機能は、1 つまたは 2、3 のクライアントが、SSID/WLAN に割り当てられたすべての通信時間を消費して、同じ SSID/WLAN に関連付けられた他のクライアントの Wi-Fi エクスペリエンスを奪ってしまう状況で便利です。

  • 各クライアントに割り当てる通信時間の割合は、クライアントの接続や切断のたびに計算し直されます。

  • クライアント フェア シェアリングを適用できるのは、ダウンストリーム トラフィックのみです。

  • クライアントはポリシー レベルで、低、中、高の使用率グループに分類できます。

  • クライアントベースの ATF メトリックは、送信完了ルーチンで累積します。これにより、使用率が中から低のグループのクライアントが未使用の通信時間をシェア プール バケットに累積して、使用率が高いクライアントに通信時間を融通することができます。

サポート対象のアクセス ポイント プラットフォーム

Cisco ATF は、次のアクセス ポイントでサポートしています。

  • Cisco Aironet 1260 シリーズ アクセス ポイント

  • Cisco Aironet 1260 シリーズ アクセス ポイント

  • Cisco Aironet 1570 シリーズ アクセス ポイント

  • Cisco Aironet 1700 シリーズ アクセス ポイント

  • Cisco Aironet 2600 シリーズ アクセス ポイント

  • Cisco Aironet 2700 シリーズ アクセス ポイント

  • Cisco Aironet 3500 シリーズ アクセス ポイント

  • Cisco Aironet 3600 シリーズ アクセス ポイント

  • Cisco Aironet 3700 シリーズ アクセス ポイント


(注)  

Cisco ATF はローカル モードと FlexConnect モードの AP でのみサポートしています。

Cisco ATF モード

Cisco ATF は以下のモードで動作します。

  • 次の操作をユーザが実行できる監視モード:

    • 通信時間の表示

    • すべての AP 送信の通信時間の報告

    • レポートの表示

      • SSID/WLAN 単位

      • AP グループ単位

      • AP 単位

      • クライアントごと

    • 通信時間の使用量の定期報告

    • ブロック ACK は報告しません

    • モニタ モードの一部としての適用なし

  • 次の操作をユーザが実行できるポリシー適用モード:

    • 設定したポリシーに基づいて通信時間を適用

    • 次の項目に通信時間を適用

      • 単独の WLAN

      • Cisco WLC ネットワーク内で接続されているすべての AP

      • 単独の AP グループ

      • 単独の AP

      • 単独のクライアント

    • 複数のポリシーを持った複数の WLAN を 1 つの AP に設定できます(1:16)

    • WLAN 単位の厳密な適用:無線 WLAN で使用する通信時間は、ポリシーの設定限度を上限として厳密に適用されます

    • WLAN 単位の最適な適用:他の SSID が未使用の通信時間を共有します

    • すべてのポリシーを合計すると、100 パーセントになります。これを超過することはありません。

Cisco Air Time Fairness の制限

  • ATF を実装できるのはダウン ストリーム方向のデータ フレームのみです。

  • SSID 単位モードで ATF を設定すると、すべての WLAN を無効にしないと ATF 設定コマンドを入力できません。すべての ATF コマンドを入力したら WLAN を有効にできます。

Cisco Air Time Fairness (ATF)の使用例

公共ホットスポット(スタジアム/空港/会議場/その他)

この場合、パブリック ネットワークは 2 社以上のサービス プロバイダー側や施設側と WLAN を共有しています。各サービス プロバイダーのサブスクライバをグループに分けて、各グループに一定割合の通信時間を割り当てることができます。

教育機関

たとえば大学では、学生、教員、およびゲスト間で WLAN を共有しています。ゲスト ネットワークは、サービス プロバイダーによってさらに分割できます。各グループに一定割合の通信時間を割り当てることができます。

エンタープライズ/サービス/小売

この場合、施設は、従業員とゲスト間で WLAN を共有しています。ゲスト ネットワークは、サービス プロバイダーによってさらに分割できます。これらのゲストをサービスの種類別の層でさらに細分化したサブグループに分けて、一定割合の通信時間を割り当てることができます。たとえば、有料グループには、無料グループより多くの通信時間が与えられます。

時間を共有する管理型ホットスポット

この場合、サービス プロバイダーや企業などのホットスポットを管理するビジネス エンティティは、通信時間を割り当てて他のビジネス エンティティにリースすることができます。

次に、Cisco ATF の設定手順の概要を示します。

  1. モニタ モードを有効にして、ネットワーク使用量を測定します(オプション)。

  2. Cisco ATF ポリシーを作成します。

  3. ネットワーク、AP グループ、または個別の AP 単位で WLAN ATF ポリシーを追加します。AP または AP グループに設定したポリシーは、ネットワークポリシーごとにオーバーライドします。

  4. 最適化を有効にするかどうかを決定します。

  5. Cisco ATF の統計情報を定期的に確認します。

関連資料

Air Time Fairness の詳細については、『Air Time Fairness(ATF) Phase1 and Phase 2 Deployment Guide』を参照してください。

Cisco Air Time Fairness の設定(GUI)

Cisco ATF モニタ モードの設定(GUI)

手順


ステップ 1

[Wireless] > [ATF] > [Monitor Configuration] の順に選択します。

ステップ 2

[ATF Monitor Mode Configuration] ページで、AP、AP グループ、またはネットワーク全体を選択します。ネットワーク全体を選択した場合、無線タイプを指定します。

ステップ 3

[Enable] をクリックします。

ステップ 4

設定を保存します。


Cisco ATF ポリシーの設定(GUI)

手順


ステップ 1

[Wireless] > [ATF] > [Policy Configuration] の順に選択します。

ステップ 2

[ATF Policy Configuration] ページで、ATF ポリシーの ID、名前、またはウェイトを指定して、[Create] をクリックします。

合計が 100 を超えるできるよう、パーセンテージではなくウェイト比率が使用されます。設定可能なウェイトの最小値は 10 です。

ステップ 3

ポリシーに Client Fair Sharing を適用するには [Client Fair Sharing] チェックボックスをオンにします。

ステップ 4

設定を保存します。


Cisco ATF Enforcement SSID の設定(GUI)

手順


ステップ 1

[Wireless] > [ATF] > [Enforcement SSID Configuration] の順に選択します。

ステップ 2

[ATF Enforcement SSID Configuration] ページで、作成された ATF ポリシーを無線タイプが指定された AP、AP グループ、またはネットワーク全体に適用します。

ステップ 3

適用タイプとして [Optimized] または [Strict] を選択します。

ステップ 4

[Enable] をクリックします。

ステップ 5

WLAN および ATF ポリシーを選択し、[Add] をクリックして WLAN に ATF ポリシーを適用します。

ステップ 6

設定を保存します。


ATF 統計情報のモニタリング(GUI)

手順


使用された時間のパーセンテージで AP ATF 統計情報あたり WLAN ごとにモニタするには、[Wireless] > [ATF] > [ATF Statistics] の順に選択します。統計情報を表示するには、ドロップダウン リストの AP 名を選択します。

  • abs:SSID ごとに使用される通信時間単位の数

  • 相対時間:SSID ごとに使用される時間のパーセンテージ

  • 合計通信時間:SSID ごとに使用される通信時間の合計


Cisco Air Time Fairness の設定(CLI)

手順

  • 次のコマンドを入力して、ネットワーク レベル(グローバル)で Cisco ATF を設定します。

    • config atf 802.11 {a | b } mode disable
    • config atf 802.11 {a | b } mode monitor
    • config atf 802.11 {a | b } mode enforce-policy
    • config atf 802.11 {a | b } optimization {enable | disable }
  • 次のコマンドを入力して、AP グループごとに Cisco ATF を設定します。

    • config wlan apgroup atf 802.11 {a | b } mode disable ap-group-name
    • config wlan apgroup atf 802.11 {a | b } mode monitor ap-group-name
    • config wlan apgroup atf 802.11 {a | b } mode enforce-policy ap-group-name
    • config wlan apgroup atf 802.11 {a | b } optimization {enable | disable } ap-group-name
  • 次のコマンドを入力して、AP の無線ごとに Cisco ATF を設定します。

    • config ap atf 802.11 {a | b } mode disable ap-name
    • config ap atf 802.11 {a | b } mode monitor ap-name
    • config ap atf 802.11 {a | b } mode enforce-policy ap-name
    • config ap atf 802.11 {a | b } optimization {enable | disable } ap-name
  • 次のコマンドを入力して、ATF ポリシーを設定します。

    • config atf policy create policy-id policy-name policy-weight
    • config atf policy modify { weight policy-weight policy-name} | {client-sharing {enable | disable } policy-name}
    • config atf policy delete policy-name
  • 次のコマンドを入力して、ポリシー ID のある WLAN を設定します。

    • config wlan atf wlan-id policy policy-id
  • 次のコマンドを入力して、WLAN で Cisco ATF ポリシーの AP グループ レベルの Override を設定します。

    • config wlan apgroup atf 802.11 {a | b } policy ap-group-name wlan-id policy-name override {enable | disable }
  • 次のコマンドを入力して、WLAN で Cisco ATF ポリシーの AP レベルの Override を設定します。

    • config ap atf 802.11 {a | b } policy wlan-id policy-name ap-name override {enable | disable }
  • 次のコマンドを入力して、Cisco ATF 設定をモニタします。

    • show atf config all
    • show atf config ap-name ap-name
    • show atf config apgroup ap-group-name
    • show atf config 802.11 {a | b }
    • show atf config policy
    • show atf config wlan
    • show atf statistics ap ap-name 802.11 {a | b } summary
    • show atf statistics ap ap-name 802.11 {a | b } wlan wlan-id
    • show atf statistics ap ap-name 802.11 {a | b } policy policy-name