Cisco Unified Communications Manager リリース 11.5(1) システム コンフィギュレーション ガイド
マニュアルのコンテンツ
- システム設定の概要
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章のタイトル: トラステッド リレー ポイントの設定
トラステッド リレー ポイントの設定
トラステッド リレー ポイントの概要
トラステッド リレー ポイント(TRP)はメディア ストリームに挿入可能なデバイスで、そのストリームのコントロール ポイントとして機能します。TRP を使用すると、そのストリームにさらに処理を加えることができます。また、ストリームが特定のパスを通るようにする手段として TRP を使用することも可能です。TRP の機能には 2 つのコンポーネントがあります。
Cisco Unified Communications Manager は、個々の電話デバイスに設定パラメータを提供します。このパラメータにより、その電話機から発信される、または電話機に着信するすべてのコールで TRP が呼び出されます。TRP リソースの管理には、メディア リソース プール メカニズムが利用されます。その電話機のメディア リソース プールには、TRP として呼び出し可能なデバイスが含まれている必要があります。
トラステッド リレー ポイントのタスク フロー
手順 | コマンドまたはアクション | 目的 |
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ステップ 1 | デバイスのトラステッド リレー ポイントの設定.
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メディアが終端する 1 つ以上のデバイスにトラステッド リレー ポイント(TRP)を設定し、TRP を Cisco Unified Communications Manager に挿入します。
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ステップ 2 | メディア ターミネーション ポイントのトラステッド リレー ポイントの設定.
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デバイスをトラステッド リレー ポイントとして使用できるように、メディア ターミネーション ポイント(MTP)を設定します。(注)
| Cisco Unified Communications Manager に TRP として設定されているデバイスが、TRP とコールに関与するエンドポイントとの間に適切なネットワーク接続と設定を保持していることを確認します。 |
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ステップ 3 | トランスコーダに対するトラステッド リレー ポイントの設定.
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デバイスをトラステッド リレー ポイントとして使用できるように、トランスコーダを設定します。
(注)
| Cisco Unified Communications Manager に TRP として設定されているデバイスが、TRP とコールに関与するエンドポイントとの間に適切なネットワーク接続と設定を保持していることを確認します。 |
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ステップ 4 | トラステッド リレー ポイントのサービス パラメータの有効化.
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TRP リソースが使用できない場合に、TRP を必要とするコールのさらなる処理を許可するかどうかを決定するには、TRP サービス パラメータを有効にします。
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デバイスのトラステッド リレー ポイントの設定
メディアの終端である 1 つまたは複数のデバイスのトラステッド リレー ポイント(TRP)を設定したり、Cisco Unified Communications Manager に TRP を挿入できます。デバイスの TRP を設定することによって、デバイスは、そのストリームでさらに処理を実行したり、ストリームが特定のパスをたどっていることを確認できます。
手順
ステップ 1
| Cisco Unified CM の管理から、 の順に選択します。 |
ステップ 2
| 既存デバイスのトラステッド リレー ポイントを設定するには、[共通デバイス設定の検索と一覧表示(Find and List Common Device Configurations)] ウィンドウから、適切なフィルタを指定して [検索(Find)] をクリックします。 |
ステップ 3
| 新規デバイスのトラステッド リレー ポイントを設定するには、[共通デバイス設定(Common Device Configuration)] ウィンドウから、[新規追加(Add New)] をクリックします。 |
ステップ 4
| [共通デバイス設定(Common Device Configuration)] ウィンドウのフィールドを設定します。フィールドとその設定オプションの詳細については、オンライン ヘルプを参照してください。 |
ステップ 5
| [共通デバイス設定情報(Common Device Configuration Information)] セクションで、[トラステッド リレー ポイントを使用(Use Trusted Relay Point)] チェック ボックスをクリックします。 |
ステップ 6
| [保存(Save)] をクリックします。 |
次の作業
メディア ターミネーション ポイントのトラステッド リレー ポイントの設定.
メディア ターミネーション ポイントのトラステッド リレー ポイントの設定
デバイスをトラステッド リレー ポイント(TRP)として利用できるようにメディア ターミネーション ポイント(MTP)を設定できます。
手順
ステップ 1
| Cisco Unified CM の管理で、 を選択します。 |
ステップ 2
| 既存のメディア ターミネーション ポイントに TRP を設定するには、[メディアターミネーションポイントの検索と一覧表示(Find and List Media Termination Points)] ウィンドウから、該当するフィルタを指定し、[検索(Find)] をクリックします。 |
ステップ 3
| 新しいメディア ターミネーション ポイントに TRP を設定するには、[新規追加(Add New)] をクリックします。 |
ステップ 4
| [メディア ターミネーション ポイントの設定(Media Termination Point Configuration)] ウィンドウで各フィールドを設定します。フィールドとその設定オプションの詳細については、オンライン ヘルプを参照してください。 |
ステップ 5
| [メディア ターミネーション ポイント情報(Media Termination Point Information)] セクションで、[トラステッド リレー ポイントを使用(Use Trusted Relay Point)] チェックボックスをオンにします。 |
ステップ 6
| [保存(Save)] をクリックします。 |
次の作業
トランスコーダに対するトラステッド リレー ポイントの設定.
トランスコーダに対するトラステッド リレー ポイントの設定
トラステッド リレー ポイント(TRP)としてデバイスを使用できるようにトランスコーダを設定できます。
手順
ステップ 1
| Cisco Unified CM の管理で、 の順に選択します。 |
ステップ 2
| 既存のトランスコーダに対する TRP を設定するには、[トランスコーダの検索と一覧表示(Find and List Trancoder)] ウィンドウから、該当するフィルタを指定し、[検索(Find)] をクリックします。 |
ステップ 3
| 新しいトランスコーダに対して TRP を設定するには、[新規追加(Add New)] をクリックします。 |
ステップ 4
| [トランスコーダの設定(Transcoder Configuration)] ウィンドウで各フィールドを設定します。フィールドとその設定オプションの詳細については、オンライン ヘルプを参照してください。 |
ステップ 5
| [メディア サーバ トランスコーダ情報(Media Server Transcoder Info)] セクションで、[トラステッド リレーポイントを使用(Use Trusted Relay Point)] チェックボックスをオンにします。 |
ステップ 6
| [保存(Save)] をクリックします。 |
次の作業
トラステッド リレー ポイントのサービス パラメータの有効化.
トラステッド リレー ポイントのサービス パラメータの有効化
TRP サービス パラメータを有効にすると、TRP リソースが使用できない場合に、TRP を必要とするコールの続行を許可するかどうかを決定できます。
手順
ステップ 1
| Cisco Unified CM の管理から、 の順に選択します。
[サーバ(Server)] ドロップダウン リストのみが表示されます。
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ステップ 2
| [サービス パラメータ設定(Service Parameter Configuration)] ウィンドウで、[サーバ(Server)] ドロップダウン リストからサーバを選択します。 [サービス(Service)] ドロップダウン リストが表示されます。 |
ステップ 3
| [サーバ(Server)] ドロップダウン リストから、Cisco Unified Communications Manager サーバを選択します。 選択されたサーバおよびサービスに基づいて、サービス パラメータが表示されます。 |
ステップ 4
| [クラスタ全体のパラメータ(デバイス - 全般)(Clusterwide Parameters (Device - General))] セクションから、[トラステッド リレー ポイントの割り当てが失敗するとコールは失敗する(Fail Call If Trusted Relay Point Allocation Fails)] ドロップダウン リストの [True(True)] を選択します。フィールドとその設定オプションについては、「関連項目」の項を参照してください。 |
ステップ 5
| [クラスタ全体のパラメータ(デバイス - H323)(Clusterwide Parameters (Device - H323))] セクションから、[MTP の割り当てが失敗するとコールは失敗する(Fail Call If MTP Allocation Fails)] ドロップダウン リストの [True(True)] を選択します。フィールドとその設定オプションについては、「関連項目」の項を参照してください。 |
ステップ 6
| [保存(Save)] をクリックします。 |
MTP および TRP サービス パラメータを選択したときのコール ステータス
エンドポイントの [メディア ターミネーション ポイントが必要(Media Termination Point Required)] および [信頼されるリレー ポイントを使用(Use Trusted Relay Point)] の両方のチェックボックスをオンにすると、Cisco Unified Communications Manager は、トラステッド リレー ポイント(TRP)でもあるメディア ターミネーション ポイント(MTP)を割り当てます。管理者がこのような MTP または TRP の割り当てに失敗すると、コール ステータスが表示されます。
次の表は、コールが失敗したときに [トラステッド リレー ポイントの割り当て失敗時にコールが失敗(Fail Call If Trusted Relay Point Allocation Fails)] および [MTP の割り当て失敗時にコールが失敗(Fail Call if MTP Allocation Fails)] のサービス パラメータ値を備えたコール ステータスを示します。
[TRP の割り当て失敗時にコール失敗(Fail Call If TRP Allocation Fails)]
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[MTP の割り当て失敗時にコール失敗(Fail Call If MTP Allocation Fails)]
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コール失敗?
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[はい(True)]
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[はい(True)]
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○
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[はい(True)]
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いいえ(False)
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○
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いいえ(False)
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[はい(True)]
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[MTP が H.323 エンドポイントで必要な場合、はい(Yes, if MTP is required for H.323 endpoint)][MTP が SIP エンドポイントで必要な場合、いいえ(No, if MTP is required for SIP endpoint)]
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いいえ(False)
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いいえ(False)
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なし
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MTP と TRP サービス パラメータが選択されない場合のコール ステータス
[トラステッド リレー ポイントの割り当てに失敗した場合コールを失敗させる(Fail Call If Trusted Relay Point Allocation Fails)] サービス パラメータ、および [MTP の割り当てに失敗した場合コールを失敗させる(Fail Call If MTP Allocation Fails)] サービス パラメータの両方が、False に設定されている場合に、MTP が必要かどうか、[トラステッド リレー ポイントを使用(Use Trusted Relay Point)] の設定、およびリソースの割り当て状況に関係するコールの動作を、次の表に示します。
MTP が必要かどうか
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TRP の使用
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リソースの割り当て状況
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コールの動作
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Y
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Y
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TRP の割り当てあり
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パススルー サポートがないため音声通話のみです。
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Y
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[Y] または [N]
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MTP のみ
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音声通話のみです。TRP のサポートはありません。
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Y
|
[Y] または [N]
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割り当てなし
|
H.323 エンドポイントで MTP を必要とする設定にしている場合、補足サービスは無効になります。
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N
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Y
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TRP の割り当てあり
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エンドポイントの機能、またはコール アドミッション制御(CAC)に応じて、音声またはビデオ通話のどちらかになります。補足サービスは動作します。
|
N
|
Y
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割り当てなし
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音声またはビデオ通話。補足サービスは動作しますが、TRP のサポートはありません。
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トラステッド リレー ポイントの連携動作と制約事項
トラステッド リレー ポイントの連携動作
機能
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データのやり取り
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リソース予約プロトコル(RSVP)
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RSVP がコールに対して有効な場合、Cisco Unified Communications Manager は最初に TRP としてもラベル付けされている RSVPAgent の割り当てを試みます。それ以外の場合は、別の TRP デバイスが RSVPAgent とエンドポイントの間に挿入されます。
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コール用のトランスコーダ
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コールにトランスコーダが必要で、TRP を必要とするエンドポイントと同じ側にトランスコードを割り当てる必要がある場合、Cisco Unified Communications Manager は最初に TRP としてもラベル付けされたトランスコードの割り当てを試みます。それ以外の場合は、別の TRP デバイスがトランスコーダとエンドポイントの間に挿入されます。
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トラステッド リレー ポイントの制限事項
表 1 トラステッド リレー ポイントの制限事項
制約事項
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説明
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エンドポイント向けトラステッド リレー ポイントの挿入
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エンドポイントまたはデバイスに関連付けられているデバイス プールのいずれかで、[トラステッド リレー ポイントを使用(Use Trusted Relay Point)] チェックボックスをオンにした場合、Cisco Unified Communications Manager はそのエンドポイント向けに TRP を挿入する必要があります。[トラステッドリレーポイントの割り当てに失敗した場合コールを失敗させる(Fail Call If Trusted Relay Point Allocation Fails)] サービス パラメータが、True に設定されている場合、Cisco Unified Communications Manager が TRP の割り当てに失敗すると、コールが失敗することがあります。
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エンドポイント向けメディア ターミネーション ポイントの割り当て
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エンドポイント向けに、[メディア ターミネーション ポイントが必須(Media Termination Point Required)] チェックボックスおよび [トラステッド リレー ポイントを使用(Use Trusted Relay Point)] チェックボックスをオンにすると、Cisco Unified Communications Manager は、TRP を兼ねる MTP を割り当てます。管理者がそのような MTP または TRP の割り当てに失敗すると、コールの状態が表示されます。
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トラステッド リレー ポイントの割り当て
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ほとんどのインスタンスでは、ユーザがコールに応答した後に、TRP が割り当てられるため、TRP の割り当ての失敗によりコールが失敗する場合、ユーザがコールに応答すると短い間隔の話中音を受信する可能性があります(MTP が必要な SIP アウトバウンド レッグ、つまり H.323 アウトバウンド FastStart は例外です)。
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