Ethernet over GRE トンネル

Ethernet over GRE トンネルについて

Ethernet over GRE(EoGRE)は、ホットスポットから送信された Wi-Fi トラフィックを集約するための新しいアグリゲーション ソリューションです。このソリューションでは、顧客宅内機器(CPE)デバイスで、エンド ホストから届いたイーサネット トラフィックをブリッジし、そのトラフィックを IP GRE トンネルでイーサネット パケットにカプセル化できます。IP GRE トンネルがサービス プロバイダーのブロードバンド ネットワーク ゲートウェイで終わると、エンド ホストのトラフィックは終了し、エンド ホスト用にサブスクライバ セッションが開始します。

Cisco WLC と Cisco FlexConnect AP の EoGRE の設計と導入に関する詳細は、『EoGRE Deployment Guide』を参照してください。

802.1X 認証ベースの WLAN の EoGRE

図 1. 802.1X 認証ベースの WLAN の EoGRE ワークフロー

802.1X 認証

スイッチング

AP モード

EoGRE

SimpleIP

Central+No FlexConnect バックアップ RADIUS サーバ

ローカル

接続済み

クライアントは EoGRE として参加できます

クライアントは SimpleIP として参加します

Central+No FlexConnect バックアップ RADIUS サーバ

ローカル

スタンドアロン

新しいクライアントは参加できません。既存のクライアントが機能します

新しいクライアントは参加できません。既存のクライアントが機能します

Central+No FlexConnect バックアップ RADIUS サーバ

ローカル

スタンドアロンのブート

クライアントは参加できません

クライアントは参加できません

ローカル AP Auth+No FlexConnect バックアップ RADIUS サーバ

ローカル

接続済み

クライアントは SimpleIP になります

クライアントは SimpleIP として参加します

ローカル AP Auth+No FlexConnect バックアップ RADIUS サーバ

ローカル

スタンドアロン

クライアントは SimpleIP になります

既存のクライアントと新規クライアントが予定どおりに動作します

ローカル AP Auth+No FlexConnect バックアップ RADIUS サーバ

ローカル

スタンドアロンのブート

クライアントは SimpleIP になります

クライアントが参加できます

Central+FlexConnect バックアップ RADIUS サーバ

ローカル

接続済み

クライアントは EoGRE として参加します

既存のクライアントと新規クライアントが予定どおりに動作します

Central+FlexConnect バックアップ RADIUS サーバ

ローカル

スタンドアロン

既存のクライアントは引き続き EoGRE であり、新規クライアントは SimpleIP として参加します

既存のクライアントと新規クライアントが予定どおりに動作します

Central+FlexConnect バックアップ RADIUS サーバ

ローカル

スタンドアロンのブート

クライアントは SimpleIP になります

既存のクライアントと新規クライアントが予定どおりに動作します

オープン認証ベースの WLAN の EoGRE

図 2. オープン認証ベースの WLAN の EoGRE ワークフロー




(注)  


オープンな WLAN では、プロファイルは * ルールという 1 つのルールのみ持つことができます。オープン認証 WLAN に複数のルールがあるプロファイルのマッピングはサポートされていません。すべてのクライアントが EoGRE クライアントです。


オープン認証

スイッチング

AP モード

EoGRE

中央

ローカル

接続済み

クライアントは EoGRE として参加します

中央

ローカル

スタンドアロン

新規クライアントは参加できません。既存クライアントが参加します

中央

ローカル

スタンドアロンのブート

クライアントは参加できません

トンネル送信元の変更

リリース 8.2 以前は、管理 IP アドレスをトンネル エンドポイントとして使用していました。リリース 8.2 では、必要に応じて、管理インターフェイス以外の任意の L3 動的インターフェイスをトンネル エンドポイントとして指定できるようになりました。

その他の参考資料

EoGRE トンネリングに関する制約事項

  • EoGRE-AP 機能は、Cisco 700 シリーズ アクセス ポイントではサポートされていません。

  • プロファイルが WLAN に関連付けられている場合、トンネル プロファイルを編集または削除することはできません。WLAN からプロファイルの関連付けを解除してから、プロファイルを編集または削除します。
  • ゲートウェイがすでにドメインに関連付けられている場合、トンネル ゲートウェイを編集または削除することはできません。ドメインからトンネル ゲートウェイの関連付けを解除してから、トンネル ゲートウェイを編集または削除します。

  • ドメインがすでにトンネル プロファイル ルールに関連付けられている場合、ドメインを編集または削除することはできません。トンネル プロファイル ルールからドメインの関連付けを解除してから、ドメインを編集または削除します。

  • ドメインがすぐに変更される場合、ドメインに関連付けられているクライアントは認証解除されます。

  • ICMP パケットをブロックする可能性があるファイアウォールは設定しないことをお勧めします。

  • AAA としてのトンネル ゲートウェイ(TGW)および RADIUS レルム機能は同時に使用してはなりません。

  • AAA としてのトンネル ゲートウェイ(TGW)は、FlexConnect AP の EoGRE ではサポートされていません。

  • FlexGroup name DHCP オプション 82 は、第 1 世代タイプ AP シリーズでは機能しません。

  • オープンな WLAN では、プロファイルは * ルールという 1 つのルールのみ持つことができます。オープン認証 WLAN に複数のルールがあるプロファイルのマッピングはサポートされていません。

  • EoGRE クライアントはローカル スイッチング VLAN から IPv6 アドレスを取得します。

  • ローカル スイッチング VLAN のブロードキャスト/マルチキャスト トラフィックは EoGRE クライアントに到達します。

  • FlexConnect+Bridge モードはサポートされていません。

  • スタンドアロン モード:EoGRE クライアントの高速ローミングはサポートされていません。

  • WebAuth はサポートされていません。

  • FlexConnect AP ローカル認証はサポートされていません。

  • FlexConnect AP バックアップ RADIUS サーバはサポートされていません。

  • スタティック IP を持つ EoGRE クライアントはサポートされていません。

  • WLAN の FlexConnect ACL は EoGRE クライアントでは動作しません。

  • 耐障害性の後、クライアント タイプは SimpleIP です。これは、30 秒後に EoGRE に変更されます。

  • パス MTU ディスカバリは FlexConnect AP ではサポートされていません。AP ゲートウェイの MTU は 1500 バイトです。

Cisco WLC での EoGRE の設定(GUI)


    ステップ 1   トンネル ゲートウェイを作成し、ハートビートを設定します。
    1. [Controller] > [Tunneling] > [EoGRE] の順に選択します。
    2. [Interface Name] を入力します。

      トンネルの送信元として使用するコントローラにあるインターフェイス。

    3. [Heartbeat Interval] を設定します。デフォルト インターバルは 60 秒です。

      シスコ ワイヤレス コントローラ(WLC)はキープアライブ ping を 60 秒ごとに送信します。

    4. [Max Heartbeat Skip Count] を設定します。デフォルト値は 3 に設定されています。

      3 つのキープアライブ ping の後に TGW が応答しない場合、Cisco WLC は TGW を動作不能にマークします。スキップ カウント数により TGW が動作不能であると認識される前に、TWG が何回連続で応答をスキップできるか決定します。

    5. [TGW Name] を指定します。
    6. [TGW IP Address] を指定します。

      IPv4 アドレス形式のみサポートされています。該当のトンネル ゲートウェイは、最大 10 個作成できます。

    7. [Domain Name] を指定します。
    8. 作成したトンネルとして [TGW-1] をプライマリ トンネル ゲートウェイとして指定し、[Add] をクリックします。

      トンネル ゲートウェイが到達可能であれば、状態が [TGW List] で UP として表示されるはずです。

      ドメインは、冗長性の目的で使用されている 1 つ以上のトンネルの仮想コレクションを表しています。最大 16 のトンネルがドメインに存在できます。1 つのトンネルで障害が発生すると、トラフィックは別の TGW にリダイレクトされます。

    ステップ 2   ネットワーク プロファイルを作成します。
    1. [Controller] > [Tunneling] > [Profiles] の順に選択します。
    2. プロファイル名を指定して、[Add] をクリックします。

      プロファイル名は [Profile List] の下に表示されます。

    ステップ 3   トンネル プロファイル ルールを定義します。
    1. 作成したトンネル プロファイルをクリックします。
    2. [Rule] タブで、特定のレルムをプロファイルにマッピングするために、レルム名を入力します。レルムは user_name@realm など、@ の後の文字列です。[Realm] に一致させるには、* を使用し、すべてのレルムは受け入れます。
    3. [EoGRE] として [Tunnel Type] を選択します。
    4. [VLAN] を [0] に設定します。
    5. ステップ 1 で作成した [Gateway Domain] を選択します。
    6. [Add] をクリックして、このルールをトンネル プロファイルに追加します。
    ステップ 4   トンネル パラメータを指定します。
    1. [Tunnel Parameters] タブで、[Gateway as AAA Proxy] および [Gateway as Accounting Proxy](任意)チェックボックスをオンにして、トンネル ゲートウェイを AAA プロキシおよびアカウンティング プロキシとして設定します。
    2. (任意)[DHCP Option-82] チェックボックスをオンにします。
      (注)     

      DHCP オプション 82 の設定は、IPv6 クライアントではサポートされていません。

    3. DHCP オプション 82 の形式として [Binary] または [ASCII] を選択します。
    4. [DHCP Option 82 Delimiter] を指定します。デフォルトは「;」です。
    5. [Circuit-ID] および [Remote-ID] 情報を指定します。それぞれフィールドを最大 5 つまで選択し、適宜ソートできます。
    6. [Apply] をクリックします。
    ステップ 5   ステップ 1 で指定したトンネル ゲートウェイの IP アドレスをサーバの IP アドレスとして指定して RADIUS 認証サーバまたはアカウンティング サーバ、あるいはその両方を作成し、[Tunnel Proxy] を有効にします。

    RADIUS サーバを作成する方法については、『Security Solutions』の「Configuring RADIUS」の章を参照してください。

    ステップ 6   WLAN にトンネル プロファイルを関連付けます。
    1. [WLANs] を選択し、トンネル プロファイルを関連付ける必要がある WLAN ID をクリックします。
    2. [Tunneling] の [Advanced] タブで、[Tunnel Profile] を選択します。
    3. (任意)WLAN に AAA Override を有効にするよう選択できます。つまり、Cisco WLC が RADIUS サーバから返される属性を受け入れることができます。
    4. 設定を保存します。
    ステップ 7   トンネルが正しく設定されているかどうか確認します。
    1. [Controller] > [Tunneling] > [Profiles] の順に選択します。
    2. プロファイル名が正しい WLAN にマッピングされているかどうか確認します。

    WLC での EoGRE の設定(CLI)

    • 次のコマンドを入力して、キープアライブ ping パラメータを設定します。

      • config tunnel eogre heart-beat intervalseconds
      • config tunnel eogre heart-beat max-skip-countnumber

    • 次のコマンドを入力して、新しい EoGRE トンネル ゲートウェイを追加する、または既存のゲートウェイを削除または変更します。

      • config tunnel eogre gateway addnameipv4-addressip-addr

      • config tunnel eogre gateway deletename

      • config tunnel eogre gateway modifynameipv4-addressip-addr

    • 次のコマンドを入力して、EoGRE トンネル ゲートウェイ ドメインを設定します。

      • config tunnel eogre domain {create | delete} domain-name
      • config tunnel eogre domain {add | remove} domain-namegateway-name

    • 次のコマンドを入力して、トンネル プロファイルを設定します。

      • config tunnel eogre profile {create | copy | delete | rule | eogre}

      CLI に表示される手順に従って各パラメータを設定します。

    • 次のコマンドを入力して、ゲートウェイを AAA プロキシとして設定します。

      • config tunnel profile eogreprofile-namegateway-radius-proxy {enable | disable}

      • config tunnel profile eogreprofile-namegateway-radius-proxy accounting {enable | disable}

    • 次のコマンドを入力して、トンネル プロファイルの DHCP オプション 82 を設定します。


      (注)  


      DHCP オプション 82 の設定は、IPv6 クライアントではサポートされていません。


      • config tunnel profile eogreprofile-nameDHCP-Opt-82 {enable | disable}
      • config tunnel profile eogreprofile-nameDHCP-Opt-82 format {binary | ascii}
      • config tunnel profile eogreprofile-nameDHCP-Opt-82 delimitercharacter
      • config tunnel profile eogreprofile-nameDHCP-Opt-82 {circuit-id | remote-id} supported-parameter

    • 次のコマンドを入力して、EoGRE トンネル インターフェイスを設定します。

      • config tunnel eogre interfaceinterface-name

      (注)  


      トンネル送信元のインターフェイスを設定する前に、インターフェイスに関連付けられた WLAN を無効にします。


    • 次のコマンドを入力して、EoGRE トンネリングの詳細を表示します。

      • show tunnel eogre {domain | gateway} summary
      • show tunnel eogre summary
      • show tunnel eogre statistics
      • show tunnel profile summary
      • show tunnel profile detailprofile-name

    FlexConnect AP の EoGRE の設定(GUI)

    • AP が FlexConnect モードになっていることを確認します。

    • Cisco WLC のトンネル設定は、トンネル プロファイルが WLAN に関連付けられている場合、Cisco FlexConnect AP にも適用されます。


      ステップ 1   [WLANs] > [WLANs] の順に選択します。
      ステップ 2   [WLAN ID] をクリックします。
      ステップ 3   [FlexConnect] の [Advanced] タブで、[FlexConnect Local Switching] を有効にします。
      (注)      FlexConnect ローカル スイッチング オプションのみ FlexConnect AP または FlexConnect グループで設定し、FlexConnect AP トンネルを有効にします。
      ステップ 4   設定を保存します。

      FlexConnect AP の EoGRE の設定(CLI)

      • AP が FlexConnect モードになっていることを確認します。

      • Cisco WLC のトンネル設定は、トンネル プロファイルが WLAN に関連付けられている場合、Cisco FlexConnect AP にも適用されます。


        ステップ 1   次のコマンドを入力して、WLAN に関連付けられた FlexConnect AP のローカル スイッチングを有効にします。 config wlan flexconnect local-switchingwlan-idenable
        ステップ 2   次のコマンドを入力して、EoGRE 設定をモニタします。 show ap eogre {domain | gateway} ap-name