分離 LSP パスの最適化
LSP および LSP パスは、インターフェイスやノードなどの共通オブジェクトを介してルーティングされない場合、「分離」されます。LSP 分離パス最適化ツール([アクション(Actions)] > [ツール(Tools)] > [LSP最適化(LSP optimization)] > [LSP分離パス最適化(LSP disjoint path optimization)])は、RSVP LSP および SR LSP の分離 LSP パスを作成し、ユーザー指定の制約に基づいてこれらのパスを最適化します。
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LSP 分離パス最適化ツールは、エリア間機能と AS 間機能の両方をサポートしています。 |
この最適化の一般的なユースケースの一つは、分離 LSP により、ネットワーク障害が発生したときにサービスの復元力が高いことを保証できることです。たとえば、このツールを使用すると、可能な限り最小の遅延メトリックを使用するように最適化された分離プライマリおよびセカンダリパスを持つように LSP をルーティングできます。
ルーティングの選択、パス要件、および制約によって定義された最適化を実現できない場合、ツールは、可能な限り最適な分離パスと最適化を提供します。
完了すると、デフォルトでは Cisco Crosswork Planning は、LSP に「DSJOpt」というのタグを付け、最適化の結果を含むレポートを作成します。
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オプティマイザは RSVP LSP と SR LSP の両方に適用されますが、一度に最適化できるのは、これらのタイプの LSP のいずれか 1 つだけです。 |
最適化入力の指定
分離ルーティングの選択
Cisco Crosswork Planning では、既存の LSP パスのみが再ルーティングされます。新しい LSP パスは作成されません。
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RSVP LSP の場合は明示的なホップが変更または作成されます。
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SR LSP の場合はセグメントリストホップが変更または作成されます。最後のホップは、リモートノードが LSP の接続先であるノードホップまたはインターフェイスのいずれかです。
セグメントリストは LSP パスに対してのみ作成され、LSP パスセグメントリストのみが更新されます。セグメントリストが LSP に(LSP パスではなく)関連付けられている場合、その LSP セグメントリストは削除されます。
ルーティングオプションには、次のものがあります。
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[LSPの分離プライマリおよびセカンダリパスを作成(Create disjoint primary and secondary paths for LSPs)]:すべての LSP について、分離グループに含まれているかどうかに関係なく、すべての LSP パスがルーティングされ、その LSP に属する他のすべてのパスから分離されます。この分離は、プライマリパスとセカンダリパスを超えて拡張され、他のすべてのパスオプション(たとえば、ターシャリ)が含まれます。
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[分離グループの LSP 間に分離パスを作成(Create disjoint paths between LSPs in disjoint groups)]:分離グループに含まれるすべての LSP について、すべての LSP パスがルーティングされ、その分離グループに含まれる LSP に属する他のすべてのパスから分離されます。この分離は、プライマリパスとセカンダリパスを超えて拡張され、他のすべてのパスオプション(たとえば、ターシャリ)が含まれます。
例:分離グループ East に含まれるすべての LSP は、相互に分離されるように再ルーティングされます。分離グループ Southeast に含まれるすべての LSP は、相互に分離されるように再ルーティングされます。ただし、East グループの LSP パスは、Southeast グループの LSP パスから分離されるように再ルーティングされません。
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[分離グループのLSPの分離プライマリパスを作成(Create disjoint primary paths for LSPs in disjoint groups)]:分離グループに含まれるすべての LSP について、プライマリパスだけが再ルーティングされ、相互に分離されます。
分離パスの要件
分離パスの要件は、パス全体で分離を作成するための優先順位を識別します。分離優先順位の [1]、[2]、[3]、[無視(Ignore)] を、回線、SRLG、ノード、およびサイトに使用できます。このツールは、[無視(Ignore)] 以外の優先順位が設定されているすべてのオブジェクトに対して分離の作成を試みます。完全な分離を実現できない場合、ツールは、これらの値に基づいて分離に優先順位を付けます。
たとえば、分離パスの要件 では、回線の優先順位は 1、SRLG の優先順位は 2、その他のオブジェクトは無視されます。ツールが、回線と SRLG の両方で完全な分離を実現できない場合、SRLG よりも回線の分離が優先されます。
例
この例は、プライマリおよびセカンダリ RSVP LSP パスに対して分離ルートを作成する方法と、設定されたパス要件に応じてそれらのルートがどのように異なるのかを示しています。LSP には、cr2.sjc から cr2.wdc への同じルートを使用するプライマリ LSP パスとセカンダリ LSP パスがあります。LSP は、分離グループのメンバーではありません。
分離回線要件に基づくプライマリパスとセカンダリパスは、cr2.sjc から cr2.wdc への異なるルートを示しています。分離パスの要件は回線のみであるため、プライマリパスとセカンダリパスは、結果として生成されるレポートに示されているように、異なる回線を介してルーティングされます。
制約
[制約(Constraints)] セクションには、次のオプションがあります。
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[パスメトリックの最小化(Minimize path metric)]:遅延、TE、または IGP メトリックに関して、パスに沿ったメトリックの合計を最小化するようにパスが最適化されます。これらのプロパティはすべて、インターフェイスの [プロパティ(Properties)] ウィンドウから設定でき、遅延は回線の [プロパティ(Properties)] ウィンドウで設定することもできます。
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[LSPパスを固定(Fix LSP Paths)]:選択またはタグ付けされた LSP パスは再ルーティングされません。この制約は、ネットワーク内の特定の LSP を以前に最適化しており、それらのルートを維持する必要がある場合に役立ちます。
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[要件に違反するLSPパスのみ更新(Only update LSP Paths that violate requirements)]:分離パスの要件 ウィンドウのエリアで指定された要件に違反する場合にのみ、パスが変更されます。
例
次に、同じ送信元(sjc)と接続先(kcy)を使用して、2 つの SR LSP に関して分離ルートを最適化する例を示します。
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両方の LSP が同じ分離グループに属し、両方の LSP に LSP パスがあります。
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sjc と kcy の間の回線には、他の回線よりも大幅に大きい遅延があります。
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選択される分離パス要件は、回線だけです。
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SR LSP のルーティングの例 には、次のことが示されています。
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LSP 分離パス最適化ツールを使用する前は、両方の LSP パスが同じルートを使用します。セグメントリストホップはありません。
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同じ分離グループ内の LSP 間に分離パスを作成するオプションを選択し、最短パス計算に TE メトリックを使用すると、2 つの分離 LSP パスルートが作成されます。両方とも、接続先ノードにセグメント リスト ノード ホップ(ノードを囲むオレンジ色の円で示される)があります。一方には、別のルートを強制するために sea に追加のセグメント リスト ノード ホップがあります。
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同じ分離オプションを選択し、最短パス計算に遅延メトリックを使用すると、一方の LSP が高遅延の sjc-kcy 回線から移行します。これは、その回線を通過することが最短遅延パスではないためです。
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分離グループの作成
始める前に
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ネットワークモデルには、プライマリ LSP パスがすでに含まれている必要があります。分離プライマリおよびセカンダリパスを作成するオプションを使用する場合は、少なくともセカンダリ LSP パスも含める必要があります。ただし、ターシャリなどの他のパスオプションを含めることもできます。
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同じ分離グループ内の LSP 間に分離パスを作成する場合は、最初に LSP を分離グループに追加する必要があります。
手順
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ステップ 1 |
プランファイルを開きます(プランファイルを開くを参照)。[ネットワーク設計(Network Design)] ページに表示されます。 |
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ステップ 2 |
右側にある [ネットワークサマリー(Network Summary)] パネルで、[LSP(LSPs)] テーブルから 1 つ以上の LSP を選択します。 |
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ステップ 3 |
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ステップ 4 |
[詳細(Advanced)] タブをクリックします。 |
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ステップ 5 |
[明示的ルート選択(Explicit route selection)] パネルを展開し、分離グループ名を入力します。 |
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ステップ 6 |
必要に応じて、これらのグループ内の LSP に優先順位を割り当てます。優先順位のより高い LSP には、選択したメトリックに基づいて、より短いルートが割り当てられます。数字が大きいほど、プライオリティは低くなります。 例:同じ分離グループに、分離優先順位が異なる 2 つの LSP があります。LSP 分離パス最適化ツールを実行して、TE メトリックを制約として使用して同じ分離グループ内の LSP の分離パスを作成します。分離優先順位が 1 の LSP は、最も低い TE メトリックを使用してルーティングし、分離優先順位が 2 の LSP は、2 番目に低い TE メトリックを使用してルーティングします。 |
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ステップ 7 |
[保存(Save)] をクリックします。 |
LSP 分離パス最適化ツールの実行
手順
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ステップ 1 |
プランファイルを開きます(プランファイルを開くを参照)。[ネットワーク設計(Network Design)] ページに表示されます。 |
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ステップ 2 |
ツールバーから、次のいずれかのオプションを選択します。
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ステップ 3 |
分離パスを最適化する LSP を選択します。 |
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ステップ 4 |
[Next] をクリックします。 |
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ステップ 5 |
[分離ルーティングの選択(Disjoint routing selection)] セクションで、分離パスのルーティング方法を選択します。詳細については、分離ルーティングの選択 を参照してください。 |
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ステップ 6 |
[分離パスの要件(Disjoint path requirements)] セクションで、分離パスの要件と優先順位を選択します。詳細については、分離パスの要件 を参照してください。 |
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ステップ 7 |
[制約(Constraints)] セクションで、制約を選択します。詳細については、制約 を参照してください。 |
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ステップ 8 |
[次へ(Next)] をクリックします。 |
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ステップ 9 |
(オプション)[実行設定(Run Settings)] ページの [更新されたLSPパスのタグ付け(Tag updated LSP Paths with)] フィールドで、LSP パスのタグ付け方法のデフォルト(DSJopt)を上書きします。 |
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ステップ 10 |
[実行設定(Run Settings)] ページで、タスクを今すぐ実行するか、後で実行するようにスケジュールするかを選択します。次の [実行(Execute)] オプションから選択します。
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ステップ 11 |
(オプション)新しいプランファイルに結果を表示する場合は、[結果の表示(Display results)] セクションで新しいプランファイルの名前を指定します。
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ステップ 12 |
[送信(Submit)] をクリックします。 |
次のタスク
分離レポートの分析 を参照してください。
分離レポートの分析
最適化ツールを実行するたびに、レポートが自動的に生成されます。この情報には、[アクション(Actions)] > [レポート(Reports)] > [生成されたレポート(Generated reports)] の順に選択し、右側のパネルで [LSP分離パス最適化(LSP Disjoint Path Optimization)] リンクをクリックすることで、いつでもアクセスできます。以前のレポートは新しいレポートに置き換わることに注意してください。
結果として生成されるレポートには、LSP の数と更新された LSP パスの数が要約されます。選択した分離オプションに応じて、一意に区別できる属性(LSP 名や分離グループ名など)がレポートに要約されます。
[LSP分離(LSP Disjointness)] エリアと [パス分離(Path Disjointness)] エリアには、最適化前後の共通オブジェクト(分離パス要件として選択された)の数と、それらの要件に基づく最適化前後の分離違反がすべて一覧表示されます。

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