明示的および戦術的な RSVP-TE 最適化の実行

明示的 RSVP-TE LSP 最適化ツールは、選択した RSVP LSP のプライマリパスとセカンダリパスの配置を最適化することで、輻輳を最小化します。デフォルトでは、Cisco Crosswork Planning は、通常動作時のプライマリパス間の使用率を最小化し、分離セカンダリパスを作成するため、1 つの障害が発生しても両方のパスを同時に中断することはありません。

また、デフォルトでは、それらのインターフェイス上のすべての RSVP LSP を使用して、すべてのインターフェイスの使用率が最適化されます。もう一つのデフォルトは、アフィニティやホップ制限などの CSPF 制約を削除することです。たとえば、Cisco Crosswork Planning はセットアップ帯域幅を 0 に設定するため、これらの明示パスを設定する際に最大限の柔軟性が提供されます。

完了すると、Cisco Crosswork Planning は、最適化の結果を含むレポートを作成します。後でこの情報にアクセスするには、[アクション(Actions)] > [レポート(Reports)] > [生成されたレポート(Generated reports)] を選択します。

ここでは、次の内容について説明します。

明示的 RSVP-TE LSP 最適化の実行

明示的 RSVP-TE LSP 最適化ツールを実行するには、次の手順を実行します。

手順


ステップ 1

プランファイルを開きます(プランファイルを開くを参照)。[ネットワーク設計(Network Design)] ページに表示されます。

ステップ 2

ツールバーから、次のいずれかのオプションを選択します。

  • [アクション(Actions)] > [ツール(Tools)] > [RSVP LSP最適化(RSVP LSP optimization)] > [明示的最適化(Explicit optimization)] の順に選択します。

    または

  • [プリセットワークフロー(Preset workflows)] > [最適化の実行(Perform optimization)] の順に選択し、最適化タイプとして [RSVP LSP最適化(RSVP LSP Optimization)] を選択して、ドロップダウンリストから [明示的最適化(Explicit optimization)] を選択してから、[起動(Launch)] をクリックします。

ステップ 3

最適化するインターフェイスを選択し、[次へ(Next)] をクリックします。

デフォルトでは、どのインターフェイスも選択されていません。ただし、限られた数のインターフェイスを最適化したり、事前に選択することで一連の RSVP LSP を指定することができます。

ステップ 4

最適化する RSVP LSP を選択し、[次へ(Next)] をクリックします。

ステップ 5

プライマリ、セカンダリ、およびターシャリパスの目的を指定します。フィールドの説明については、表 1を参照してください。

図 1. 明示的 RSVP-TE LSP 最適化のオプション

ステップ 6

(オプション)必要な詳細設定を指定します。フィールドの説明については、表 1を参照してください。

ステップ 7

[次へ(Next)] をクリックします。

ステップ 8

[実行設定(Run Settings)] ページで、タスクを今すぐ実行するか、後で実行するようにスケジュールするかを選択します。次の [実行(Execute)] オプションから選択します。

  • [今すぐ(Now)]:ジョブをすぐに実行するには、このオプションを選択します。ツールが実行され、変更がネットワークモデルにすぐに適用されます。また、サマリーレポートが表示されます。[アクション(Actions)] > [レポート(Reports)] > [生成されたレポート(Generated reports)] オプションを使用して、後でいつでもレポートにアクセスできます。

  • [スケジュールされたジョブとして(As a scheduled job)]:タスクを非同期ジョブとして実行するには、このオプションを選択します。このオプションを選択した場合は、タスクの優先順位を選択し、ツールを実行する時間を設定します。ツールは、スケジュールされた時間に実行されます。[Job Manager] ウィンドウを使用して、いつでもジョブのステータスを追跡できます(メインメニューから、[Job Manager] を選択)。ジョブが完了したら、出力ファイル(.tar ファイル)をダウンロードして解凍し、更新されたプランファイルをユーザースペースにインポートしてアクセスします(詳細については、ローカルマシンからのプランファイルのインポートを参照)。

    (注)  

     
    ジョブをスケジュールする前に、必ず、プランファイルを保存してください。スケジュールされたジョブとしてツールを実行する場合、プランファイルの保存されていない変更は考慮されません。

ステップ 9

(オプション)新しいプランファイルに結果を表示する場合は、[結果の表示(Display results)] セクションで新しいプランファイルの名前を指定します。

前の手順での選択により、次のようになります。
  • タスクをすぐに実行することを選択した場合、デフォルトでは、変更が最新のプランファイルに適用されます。結果を新しいファイルに表示する場合は、[新しいプランファイルで結果を表示(Display results in a new plan file)] チェックボックスをオンにして、新しいプランファイルの名前を入力します。

  • 後で実行するようにタスクをスケジュールした場合、デフォルトでは、結果は Plan-file-1 に表示されます。必要に応じて、名前を更新します。

ステップ 10

[送信(Submit)] をクリックします。


最適化のオプション

次の表では、明示的 RSVP-TE LSP 最適化ツールおよび戦術的な明示的 RSVP-TE LSP 最適化ツール([アクション(Actions)] > [ツール(Tools)] > [RSVP LSP最適化(RSVP LSP Optimization)] > [明示的最適化(Explicit optimization)] または [戦術的な明示的最適化(Tactical explicit optimization)])の実行中に使用可能なオプションについて説明します。

表 1. 明示的 RSVP-TE LSP 最適化のオプション

フィールド

説明

[プライマリパスオプション(Primary Path Options)]

[プライマリパス(Primary paths)]

プライマリ RSVP LSP パスを再ルーティングするかどうかを定義します。

  • [最適化(Optimized)]:選択した目標に基づいて、最適化された明示的なプライマリパスを作成します。

  • [保持(Keep)]:既存のプライマリパスに沿って RSVP LSP をルーティングします。

    プライマリパスは、次の 3 つの目標を優先順位に従って使用して、最適化されます。最初の 2 つの目標は、RSVP LSP を最短遅延パスから遠ざけ、ネットワーク内で最も使用率の高いインターフェイスの使用率を低下させようとします。

[使用率が ___ % を超えるインターフェイスの数を最小化(Minimize # of interfaces with utilization > ___ %)]

パーセンテージを指定し、通常動作時にそのパーセンテージを超える使用率を持つ選択されたインターフェイスの数を最小化します(デフォルト)。

[最大インターフェイス使用率を最小化(Minimize maximum interface utilization)]

選択したすべてのインターフェイスにわたる最大インターフェイス使用率が通常動作時に最小化されるように、プライマリパスをルーティングします。

[等遅延パス間で調整(Balance across equal latency paths)]

使用率の低いインターフェイス間で使用率を調整します。たとえば、2 つのインターフェイスの遅延が同じである場合に、この 2 つのノード間にある並列インターフェイスの使用率を調整するときに、このオプションを使用します。

  • [使用率しきい値(Utilization threshold)]:プライマリパスの遅延を大幅に増加させることなく、使用率がこの値を超えるインターフェイスの数を可能な限り少なくします。

  • [遅延許容度(Latency tolerance)]:このパーセンテージの追加遅延を許可します。

[遅延境界の適用(Enforce latency bounds)]

プランファイルに含まれる一部またはすべてのデマンドに指定できる遅延境界を適用します。オンにすると、このオプションは前述のすべての目標よりも優先されます。

[セカンダリパスオプション(Secondary Path Options)]

[セカンダリパス(Secondary paths)]

セカンダリパスをルーティングするかどうかと、ルーティング方法を定義します。オプションは次のとおりです。

  • [最適化(Optimized)]:選択した目標に基づいて、最適化された明示的なセカンダリパスを作成します。

  • [動的(Dynamic)]:セカンダリパスを動的にルーティングします。このパスに対して明示的なホップは作成されません。

  • [なし(None)]:セカンダリパスは作成されません。既存のパスは削除されます。

最適化されたセカンダリパスの場合、目的は、一覧表示されている優先順位に従って使用されます。

[ホットスタンバイ(Hot standby)]

セカンダリパスを「ホット」スタンバイに設定します。つまり、プライマリパスで障害が発生した後ではなく、プライマリパスと同時に確立されます。

[1. 次の点に関して、プライマリ/セカンダリパス分離を最大化:(1. Maximize primary/secondary path disjointness with respect to:)]

選択内容に応じて、回線、SRLG、およびノードに関して分離されている各 RSVP LSP のプライマリパスとセカンダリパスを定義します。

  • [回線(Circuits)]:プライマリパスとセカンダリパスの両方で回線が使用されません(デフォルト = 1)。

  • [SRLG(SRLGs)]:プライマリパスとセカンダリパスの両方で SRLG が使用されません(デフォルト = 2)。

  • [ノード(Nodes)]:プライマリパスとセカンダリパスの両方でノードが使用されません(デフォルト = 3)。

  • [トラフィック分離のみ(Traffic disjointness only)]:障害発生時に RSVP LSP を介してトラフィックがルーティングされない限り、他のパスと同様の回線、SRLG、またはノードを使用するパスでも許容されます。

    プライマリパスとセカンダリパスの分離度を指定できます。数値が小さいほど、分離優先順位が高くなります。たとえば、パスがノード分離であることが重要であり、SRLG 分離がそれほど重要でない場合は、設定を回線 1、ノード 2、SRLG 3 に変更できます。

    ネットワークトポロジによっては、選択されたすべての分離要件を満たすことができない場合があることに注意してください。この場合、最大限に分離されたパスが選択されます。つまり、可能な限り多くの回線、SRLG、およびノードに対して分離されます。

[2. 使用率が ___ % を超えるインターフェイスの数を最小化(2. Minimize # of interfaces with utilization > ___ %)]

オプション 2 とオプション 3 はどちらも、3 に一覧表示される [考慮すべき障害(Failures to consider)] オプションに示される選択された障害シナリオ(回線、SRLG、およびノード)で動作します。これらの選択肢は、最適化の最後にシミュレーションが実行される障害シナリオです。この障害シナリオの選択は、分離目的 1 に対して選択された障害シナリオとは異なることに注意してください。

選択されたすべての障害シナリオで、指定されたパーセンテージを超える使用率を持つインターフェイスの数を最小化するには、オプション 2 を使用します。

[3. 最大インターフェイス使用率を最小化(3. Minimize maximum interface utilization)]

すべてのインターフェイスおよび選択されたすべての障害シナリオで最大インターフェイス使用率を最小化するには、オプション 3 を使用します。

[考慮すべき障害(Failures to consider)]

考慮するオブジェクトを選択します。

[ターシャリパスオプション(Tertiary Path Options)]

[ターシャリパス(Tertiary paths)]

ターシャリパスを作成するかどうかを定義します。

  • [動的(Dynamic)]:動的ターシャリパスを作成します。

  • [なし(None)]:ターシャリパスは作成されません。

[ホットスタンバイ(Hot standby)]

ターシャリパスをホットスタンバイパスに設定します。つまり、プライマリパスで障害が発生した後ではなく、プライマリパスとともに起動することを意味します。

表 2. 明示的 RSVP-TE LSP 最適化の高度なオプション

フィールド

説明

[最適化されていないインターフェイス(Non-optimized interfaces)]

最適化されていないインターフェイスを無視するかどうかを指定したり、それらの使用率の許容レベルを設定することができます。

許容可能な使用率レベルが設定され、両方のオプションが選択されている場合、Cisco Crosswork Planning は、2 つのうち高い方を使用します。これらの設定は、インターフェイスごとに計算されます。

  • [最適化されたインターフェイスの許容使用率:___%(Acceptable utilization of optimized interfaces: ___%)]:この値は、[プライマリパス(Primary path)] エリアで設定される使用率しきい値([使用率が ___% を超えるインターフェイスの数を最小化(Minimize # of interfaces with utilization > ___%)]、デフォルトは 80)と同じです。この値を変更するには、[プライマリパス(Primary path)] エリアで変更する必要があります。

    戦術的な明示的 RSVP-TE LSP 最適化ツールを使用している場合、このフィールドは、[許容使用率___%(Acceptable utilization ___%)] フィールドと同等であるため、そのフィールドでのみ変更できます。

  • [現在の使用率+ ___%(Current utilization + ___%)]:最適化されていないインターフェイスの現在の使用率に、追加されるパーセンテージを加えた値。

例:2 つの最適化されていないインターフェイスがあります。cr1.chi_cr1.mia の使用率は 60% で、cr2.sjc_cr2.okc の使用率は 78% です。

最適化されていないインターフェイスの許容可能な使用率の設定は、次のとおりです。

  • プライマリパスの使用率しきい値は 80% です。

  • 現在の使用率に 5% が追加されます。

結果:各インターフェイスの最大使用率が個別に計算されます。cr1.chi_cr1.mia の使用率の許容レベルは 80% で、cr2.sjc_cr2.okc の使用率の許容レベルは 83%(78 + 5)です。

LSP 設定

デフォルトでは、Cisco Crosswork Planning は、最適化の目的を達成するために再ルーティングが必要な場合に、選択された RSVP LSP 全体にわたる名前付きパスを作成します。たとえば、選択された動的にルーティングされる RSVP LSP に許容可能なルートがある場合、Cisco Crosswork Planning は、そのルートの名前付きパスを作成しません。

このデフォルトを変更するには、[選択されたすべてのLSP(All selected LSPs)] をクリックします。Cisco Crosswork Planning は、選択されたすべての RSVP LSP の完全に明示的な名前付きパスを作成してルーティングします。

デフォルトでは、Cisco Crosswork Planning は、[セットアップ帯域幅(Setup BW)] をゼロに設定し、明示的なルートを作成するときに最大限の柔軟性を提供します。また、すべてのアフィニティおよびホップ制限が削除され、セットアップと保持の優先順位が 7 に設定されます。これらの変更は、明示的な名前付きパスが新しく作成または変更された RSVP LSP にのみ適用されます。

これらのデフォルトはオフにできます。また、[LSPパスの編集(Edit LSP Path)] ウィンドウを使用して、最適化の実行後に個別に設定することもできます。これらのデフォルトをオフにすると、元のパラメータが保持されます。

[トラフィックレベル(Traffic level)]

使用率の計算と最適化で使用されるトラフィックレベル。トラフィックレベルについては、デマンドを使用した送信元から接続先へのトラフィックフローのシミュレーションを参照してください。

[再ルーティング設定(Rerouting preference)]

デフォルトでは、再ルーティングする RSVP LSP の設定は、トラフィック量に基づいていません。[高トラフィック(high-traffic)] オプションまたは [低トラフィック(low-traffic)] オプションを選択して、トラフィックの多いまたは少ない RSVP LSP に順番に優先順位を付けることができます。

戦術的な明示的 RSVP-TE LSP 最適化の実行

[戦術的な明示的最適化(Tactical explicit optimization)] ツールは、明示的 RSVP-TE LSP 最適化ツールの縮小版です。このツールは、使用率を許容レベル未満にするために必要な最小回数のパス変更を使用して、プライマリパスのみを最適化します。これは、限られた回数の RSVP LSP 再設定でネットワークの特定エリアの輻輳を軽減する必要がある場合に役立ちます。

最適化を問題のあるエリアに限定するために、特定のインターフェイスまたは RSVP LSP をターゲットにする必要がある場合は、最初にそれらのインターフェイスまたは RSVP LSP を選択します。その後、ツールバーから次のいずれかのオプションを選択します。

  • [アクション(Actions)] > [ツール(Tools)] > [RSVP LSP最適化(RSVP LSP optimization)] > [戦術的な明示的最適化(Tactical explicit optimization)] の順に選択します。

    または

  • [プリセットワークフロー(Preset workflows)] > [最適化の実行(Perform optimization)] の順に選択し、最適化タイプとして [RSVP LSP最適化(RSVP LSP Optimization)] を選択して、ドロップダウンリストから [戦術的な明示的最適化(Tactical explicit optimization)] を選択してから、[起動(Launch)] をクリックします。