このドキュメントでは、CallManager サーバから別の Microsoft 構造化照会言語(SQL)のデータベース サーバに呼詳細レコード(CDR)データベース(DB)をコピーする方法を説明します。 CDR データベースは QoS、トラフィック、ユーザのコール量、課金、およびゲートウェイの情報を保持します。
次の項目に関する知識が推奨されます。
Cisco CallManager
Microsoft SQL Server
このドキュメントの情報は、次のソフトウェアのバージョンに基づくものです。
Microsoft Windows 2000 Server
Cisco CallManager
Microsoft SQL Server バージョン 7 以降
本書の情報は、特定のラボ環境にあるデバイスに基づいて作成されたものです。 このドキュメントで使用するすべてのデバイスは、初期(デフォルト)設定の状態から起動しています。 稼働中のネットワークで作業を行う場合、コマンドの影響について十分に理解したうえで作業してください。
ドキュメント表記の詳細は、『シスコ テクニカル ティップスの表記法』を参照してください。
データ変換サービス(DTS)インポート/エクスポート ウィザードを使用すると、OLE DB(Object Linking and Embedding DB)データ ソース間でのデータのコピーが、最も簡単に行えます。 送信元と宛先に接続してから、インポートまたはエクスポートするデータを選択し、コピーするデータに変換を適用できます。
DTS インポート/エクスポート ウィザードを使用すると、以下のデータ ソースに接続できます。
ユーザ指定の OLE DB データ ソース、およびほとんどの OLE DB およびオープン データベース コネクティビティ(ODBC)データ ソース
テキスト ファイル
Microsoft SQL Server の 1 つ以上のインスタンスへの他の接続
Oracle および Informix データベース(Oracle または Informix のクライアント ソフトウェアをインストールする必要があります)
Microsoft Excel スプレッドシート
Microsoft Access および Microsoft FoxPro データベース
dBase または Paradox データベース
このドキュメントでは、データ ソースは Cisco CallManager サーバ(名称:DOC2)で、データの宛先は Cisco CallManager がインストールされていない Microsoft SQL Server(名称:DOC 4)です。 両方のシステムで Microsoft Windows 2000 Server が稼動しています。
図 1:データの送信元とデータの宛先
CDR データベースをコピーするには、DTS インポート/エクスポート ウィザードを実行します。 この操作は、次の 2 つの手順からなります。
CDR データベースを縮小する。
CDR データベースをエクスポートする。
CDR データベースを縮小する方法の 1 つは、dbcc shrinkdatabase SQL コマンドを発行することです。
図 2:CDR データベースの縮小
[Start] > [Run] を選択します。
[Open] フィールドに「cmd 」と入力し、Enter を押します。
[MS-DOS] ウィンドウが表示されます。
osql -E コマンドを発行します(図 2 の矢印 A を参照)。
-E パラメータで、現在の Windows ログイン アカウントを使用した Windows 認証接続を要求します。 SQL Server のインスタンスに接続する場合、これが最も安全な方法です。
use cdr コマンドを発行して、CDR データベースを指定します(図 2 の矢印 B を参照)。
backup log cdr with no_log コマンドを発行して、CDR トランザクション ログをバックアップします(図 2 の矢印 C を参照)。
dbcc shrinkdatabase (cdr) コマンドを発行して、CDR データベースを縮小します(図 2 の矢印 D を参照)。
注: DBCC にエラー メッセージが表示された場合は、システム管理者にお問い合わせください。
CDR データベースの縮小には、さらに 2 つの方法があります。 詳細は、「ART/CDR データベース サイズの縮小」を参照してください。
CallManager サーバ上にある CDR データベースをエクスポートするには、DTS インポート/エクスポート ウィザードを実行します。
[Start] > [Programs] > [Microsoft SQL Server] > [Import and Export Data] の順に選択します。
DTS インポート/エクスポート ウィザードの最初の画面が表示されます。
[Next] をクリックします。
[Choose a Data Source] ウィンドウが表示されます。
図 3:[Choose a Data Source] ウィンドウ
[Data Source] ドロップダウン リストから、[Microsoft OLD DB Provider for SQL Server] を選択します(図 3 の矢印 A を参照)。
[Server] ドロップダウン リストから、[(local)] を選択します(図 3 の矢印 B を参照)。
次のいずれかの認証を選択します。
[Database] ドロップダウン リストから、[CDR] を選択します(図 3 の矢印 E を参照)。
[Next] をクリックします。
[Choose a Destination] ウィンドウが表示されます。
図 4:[Choose a Destination] ウィンドウ
[Destination] ドロップダウン リストから、[Microsoft OLD DB Provider for SQL Server] を選択します(図 4 の矢印 A を参照)。
[Server] ドロップダウン リストから、[DOC4] を選択します(図 4 の矢印 B を参照)。
認証について、[Use Windows Authentication] または [Use SQL Server Authentication] のどちらかをサーバ設定に応じて選択します(図 4 の矢印 C を参照)。 [Use SQL Server Authentication] を選択した場合は、[Username] フィールドおよび [Password] フィールドに値を入力します。
[Database] ドロップダウン リストから、[<new>] を選択します(図 4 の矢印 D を参照)。
[Create Database] ウィンドウが表示されます。
図 5:[Create Database] ウィンドウ
[Name] フィールドに「CDR」と入力します(図 5 の矢印 A を参照)。
ソース CDR のサイズに応じて、データ ファイル サイズおよびログ ファイル サイズを調整します(図 5 の矢印 B を参照)。
[OK] をクリックします。
[Next] をクリックします。
[Specify Table Copy or Query] ウィンドウが表示されます。
図 6:[Specify Table Copy or Query] ウィンドウ
[Copy table(s) and view(s) from the source database] ラジオ ボタンをクリックします(図 6 の矢印 A を参照)。
[Next] をクリックします。
[Select Source Tables and Views] ウィンドウが表示されます。
図 7:[Select Source Tables and Views] ウィンドウ
一覧表示されているテーブルすべてを選択するには、[Select All] をクリックします(図 7 の矢印 A を参照)。
[Next] をクリックします。
[Save, Schedule, and Replicate Package] ウィンドウが表示されます。
図 8:[Save, Schedule and Replicate Package] ウィンドウ
すぐに実行してデータを複製することも、パッケージを後で実行するようにスケジュールすることもできます。 このドキュメントの例では、[Run immediately] をクリックします(図 8 の矢印 A を参照)。
[Next] をクリックします。
[Completing the DTS Import/Export Wizard] が表示されます。
図 9:[Completing the DTS Import/Export Wizard] ウィンドウ
[Summary] テキスト ボックスの情報が正しいことを確認します。 情報が正しい場合は、[Finish] をクリックします。 正しくない場合は、修正しなければならないウィンドウが表示されるまで、[Back] を必要な数だけクリックします。
実行が成功すると、2 つのウィンドウが表示されます。 [Executing Package] ウィンドウ(図 10 を参照)と、[successful copy] ウィンドウ(図 11 を参照)です。
図 10:[Executing Package] ウィンドウ
図 11 の [OK] をクリックします。
図 10 の [Done] をクリックします。