概要
このドキュメントでは、Cisco CallManager を使用せずに、サードパーティ製 Trivial File Transfer Protocol(TFTP)サーバを使用して Cisco IP Phone ファームウェアをアップデートする手順を説明します。
著者:Cisco TAC エ ンジニア、Sankalp Jain
前提条件
要件
このドキュメントに関しては個別の要件はありません。
使用するコンポーネント
このドキュメントの情報は、次のソフトウェアとハードウェアのバージョンに基づくものです。
- Cisco IP Phone モデル 7841
- Cisco IP Phone ファームウェア sip78xx.11-5-1-18
- サードパーティ製 TFTP サーバ SolarWinds TFTP サーバ 10.4.1
本書の情報は、特定のラボ環境にあるデバイスに基づいて作成されたものです。 このドキュメントで使用するすべてのデバイスは、初期(デフォルト)設定の状態から起動しています。 稼働中のネットワークで作業を行う場合、コマンドの影響について十分に理解したうえで作業してください。
背景説明
Cisco CallManager を使用しない、サードパーティ製 TFTP サーバによる Cisco IP Phone ファームウェアのアップデートは、Cisco IP Phone をサードパーティ製コール制御システムと併用していて、Cisco CallManager による
従来のファームウェア アップデート方式を使用できない場合に役立ちます。 この手順は、電話機が離れた場所にあって、
ネットワーク帯域幅の不足により、従来のファームウェア アップデート方式がタイムアウトする場合にも役立ちます。
手順
ステップ 1:電話機のファームウェア ファイル(.ZIP 拡張子)を Cisco.com からダウンロードします。

手順 2:Cisco CallManager から Cisco IP Phone のデフォルト コンフィギュレーション ファイルをダウンロードします。 Cisco CallManager を使用できない場合は、Cisco TAC に連絡してこのファイルを取得できます。 Cisco IP Phone のデフォルト コンフィギュレーション ファイルの名前は XMLDefault.cnf.xml です。
Windows マシンの場合は、Windows コンピュータのコマンド プロンプトで次のコマンドを使用すると、このファイルをダウンロードできます。
tftp - i <ip address of call manager’s TFTP server> get XMLDefault.cnf.xml
ステップ 3 Cisco IP Phone のデフォルト コンフィギュレーション ファイルをダウンロードしたら、テキスト エディタでファイルを編集して、各電話機のロード名の値をファームウェア ロード ファイルの名前に変更します。

手順 4:ファームウェア ファイルとデフォルト コンフィギュレーション ファイルをサードパーティ製 TFTP サーバのルート ディレクトリに転送します。 画像に示すように、TFTP のルート ディレクトリにある .ZIP ファームウェア ファイルを展開します。

ステップ 5:Cisco IP Phone の [Network settings] に移動し、TFTP IP アドレスをサードパーティ製 TFTP サーバの IP アドレスに変更して、電話機をリセットします。
確認
リセットされた電話機はサードパーティ製 TFTP サーバに接続します。 そして、デフォルト コンフィギュレーション ファイルをダウンロードしてから、次にその他の必要なファームウェア ファイルをダウンロードします。
電話機のパケット キャプチャを実行すると、電話機は最初に MAC アドレスを使用してコンフィギュレーション ファイルを要求したものの、TFTP サーバからエラー コード「file not found」を返されたことがわかります。 その後、電話機はデフォルト コンフィギュレーション ファイル(XMLDefault.cnf.xml)を要求し、その結果、ファームウェア ロードを TFTP サーバからダウンロードする必要があることを通知されています。
トラブルシューティング
現在のところ、この設定に関する特定のトラブルシューティング情報はありません。