UDLD コマンド

この章は、次の項で構成されています。

show udld

管理および動作上の単一方向リンク検出プロトコル(UDLD)ステータスを表示するには、特権 EXEC モードで show udld コマンドを使用します。

構文

show udld [interface-id] [neighbors]

パラメータ

  • interface-id:イーサネット ポートのインターフェイス識別子。

  • neighbors:ネイバー情報のみを表示します。

コマンド モード

特権 EXEC モード

使用上のガイドライン

インターフェイス ID 値を入力しない場合は、UDLD が有効になっているすべてのインターフェイスの管理および動作上の UDLD ステータスが表示されます。

例 1:次に、すべてのインターフェイスの UDLD 状態を表示する例を示します。出力に表示されるフィールドのほとんどは説明がなくてもわかるようになっています。説明がなくてもわからないフィールドについては、以下で定義しています。

switchxxxxxx# show udld
Global UDLD mode: normal
Message Time: 15 sec(default)
Interface gi1/0/1
  Port UDLD mode: aggressive
  Port Current state: Bidirectional
  Number of detected neighbors: 1
  Port Neighbor Table
    Neighbor Device ID: 1234567893
      Neighbor MAC: 00:00:01:22:33:dd
      Neighbor Device name: switch A
      Neighbor Port ID: gi1/2/1
      Neighbor Message Time: 20 sec
      Neighbor Current State: Bidirectional
      Neighbor Expiration Time: 7 sec
    Neighbor Device ID: 1234544893
      Neighbor MAC: 00:00:01:22:33:ff
      Neighbor Device name: switch A
      Neighbor Port ID: gi1/2/1
      Neighbor Message Time: 15 sec
      Neighbor Current State: Undetermined
      Neighbor Expiration Time: 17 sec
Interface gi1/0/2
  Port UDLD mode: normal (default)
  Port Current state: Undetermined
  Number of detected neighbors: 1
    Neighbor Device ID: 1234567753
      Neighbor MAC: 00:00:01:22:33:fe
      Neighbor Device name: switch A
      Neighbor Port ID: gi1/2/1
      Neighbor Message Time: 15 sec
      Neighbor Current State: Undetermined
      Neighbor Expiration Time: 11 sec
Interface gi1/0/3
  Port UDLD mode: disabled
Interface gi1/0/4
  Port UDLD mode: normal (default)
  Port Current state: shutdown
Field Descriptions:
  • Global UDLD modeudld コマンドによって設定されたグローバル UDLD モード(通常またはアグレッシブ)。

  • Message Timeudld message time コマンドによって設定されたメッセージ時間。

  • Port UDLD mode:インターフェイス UDLD モード(通常またはアグレッシブ)。

  • Port Current state:UDLD 動作状態:インターフェイス UDLD モード(通常またはアグレッシブ)。

    • Disabled:UDLD は、udld port disable コマンドによってポートで無効になっています。

    • Shutdown:UDLD はポートで有効であり、ポートの動作状態は DOWN です。

    • Detection:UDLD がリンクの状況を検出しています。

    • Bidirectional:リンクは双方向です。

    • Undetermined:リンク ステートは不確定です。UDLD メッセージはポートで受信されていません。

  • Neighbor Device ID:ネイバーのデバイス ID。

  • Neighbor MAC:ネイバーの MAC アドレス。

  • Neighbor Device Name:ネイバーのデバイス名。

  • Neighbor Port ID:最新の UDLD メッセージを送信したネイバーのデバイスポート ID。

  • Neighbor Message Time:ネイバーのメッセージ時間。

  • Neighbor Current State:ネイバーの現在の状態。

    Bidirectional:ネイバーから受信した UDLD メッセージでは、Echo TLV にスイッチのデバイス ID およびポート ID が含まれています。

    Undetermined:ネイバーから受信した UDLD メッセージでは、Echo TLV にスイッチのデバイス ID およびポート ID が含まれていません。

  • Neighbor Expiration Time:現在のネイバー状態が期限切れになるまでの残り時間(秒単位)。

例 2:次に、ある特定のインターフェイスの UDLD ステートを表示する例を示します。

switchxxxxxx# show udld gi1/0/1
Global UDLD mode: normal
Message Time: 15 sec(default)
Interface gi1/0/1
  Port UDLD mode: aggressive
  Port Current state: Bidirectional
  Number of detected neighbors: 1
  Port Neighbor Table
    Neighbor Device ID: 1234567893
      Neighbor MAC: 00:00:01:22:33:dd
      Neighbor Device name: switch A
      Neighbor Port ID: gi1/2/1
      Neighbor Message Time: 20 sec
      Neighbor Current State: Bidirectional
      Neighbor Expiration Time: 7 sec
    Neighbor Device ID: 1234544893
      Neighbor MAC: 00:00:01:22:33:ff
      Neighbor Device name: switch A
      Neighbor Port ID: gi1/2/1
      Neighbor Message Time: 15 sec
      Neighbor Current State: Undetermined
      Neighbor Expiration Time: 17 sec

例 3:次に、ネイバー情報のみを表示する例を示します。

switchxxxxxx# show udld neighbors
Port      Device ID     Port-ID   Device Name     Message    Neighbor     Expiration
                                            Time(sec) State       Time (sec)
-------- -------------- --------- --------------- ---------  ----------   ---------
gi1/0/1  1234567893     gi1/0/1   SAL0734K5R2        15      Bidirect          11
gi1/0/2  3456750193     gi1/0/2   SAL0734K5R3        20      Undetermined      5

例 4:次に、単一のインターフェイスのネイバー情報だけを表示する例を示します。

switchxxxxxx# show udld gi1/0/1 neighbors
Port      Device ID     Port-ID   Device Name     Message    Neighbor     Expiration
                                            Time(sec) State       Time (sec)
-------- -------------- --------- --------------- ---------  ----------   ---------
gi1/0/1  1234567893    gi1/0/1   SAL0734K5R2        15      Bidirect          11

udld

単方向リンク検出(UDLD)プロトコルをグローバルに有効にするには、グローバル コンフィギュレーション モードで udld コマンドを使用します。UDLD を無効にするには、このコマンドの no 形式を使用します。

構文

udld aggressive | normal

no udld

パラメータ

  • aggressive:すべての光ファイバ インターフェイス上で、アグレッシブ モード UDLD をデフォルトで有効にします。

  • normal:すべての光ファイバ インターフェイス上で、標準モード UDLD をデフォルトで有効にします。

デフォルト設定

UDLD はすべての光ファイバ インターフェイスで無効です。

コマンド モード

グローバル コンフィギュレーション モード

使用上のガイドライン

このコマンドは、光ファイバ インターフェイスにだけ作用します。他のインターフェイス タイプで UDLD を有効にする場合は、udld port コマンドをインターフェイス コンフィギュレーション モードで使用します。

すべての光ファイバ ポートで UDLD を無効にするには、このコマンドの no 形式を使用します。

デバイスは、RFC 5171 で指定されている UDLD プロトコルをサポートしています。

UDLD は、通常とアグレッシブの 2 つの動作モードをサポートしています。アグレッシブ モードでは、デバイスはリンクが双方向であることを明示的に検出できない場合にはポートをシャットダウンします。通常モードでは、デバイスはリンクが単方向であることを明示的に検出した場合にはインターフェイスをシャットダウンします。ローカル デバイスが送信したトラフィックをネイバーが受信するにもかかわらず、ネイバーから送信されたトラフィックをローカル デバイスが受信しない場合に、単一方向リンクが発生します。

UDLD によってシャットダウンされたインターフェイスをリセットするのに、次のコマンドを使用します。

  • interface interface-id パラメータを指定した errdisable recover reset コマンド。特定のインターフェイスをリセットします。

  • udld パラメータを指定した errdisable recover reset コマンド。UDLD によってシャットダウンされたすべてのインターフェイスをリセットします。

  • udld パラメータを指定した errdisable recover cause コマンド。UDLD error-disabled ステートから自動的に回復します。

次に、すべての光ファイバ インターフェイスで UDLD を有効にする例を示します。

switchxxxxxx(config)# udld normal

udld message time

2 つのプローブ メッセージを送信する際の間隔のグローバル値を設定するには、グローバル コンフィギュレーション モードで udld message time コマンドを使用します。デフォルト値に戻すには、このコマンドの no 形式を使用します。

構文

udld message time seconds

no udld message time

パラメータ

seconds:2 つのプローブ メッセージを送信する際の間隔。有効な値は 1 ~ 90 秒です。

デフォルト設定

15 秒

コマンド モード

グローバル コンフィギュレーション モード

使用上のガイドライン

このコマンドは、メッセージ間隔(2 つのプローブ メッセージを連続して送信する際の間隔)のデフォルト値を変更する場合に使用します。

次の例では、間隔を 40 秒にグローバルに設定する方法を示します。

switchxxxxxx(config)# udld message time 40

udld port

イーサネット ポートで UDLD プロトコルを有効にするには、インターフェイス コンフィギュレーション モードで udld port コマンドを使用します。デフォルトに戻るには、no 形式のコマンドを使用します。

構文

udld port [aggressive | normal | disable]

no udld port

パラメータ

  • aggressive:このインターフェイスで UDLD をアグレッシブ モードで有効にします。

  • normal:このインターフェイスで UDLD を通常モードで有効にします。いずれのキーワードも指定しない場合、normal キーワードが適用されます。

  • disable:このインターフェイスで UDLD を無効にします。

デフォルト設定

デフォルトの設定は次のとおりです。

  • 光ファイバ インターフェイスは、udld コマンドによって設定された状態にあります。

  • 光ファイバ以外のインターフェイスは、Disable 状態にあります。

コマンド モード

インターフェイス(イーサネット)コンフィギュレーション モード

使用上のガイドライン

このコマンドは、光ファイバ ポートでグローバル udld コマンドの設定をオーバーライドする場合に使用します。

ポートが光ファイバ ポートから光ファイバ以外のポートに、またはその逆に変更された場合でも、プラットフォーム ソフトウェアによってモジュールまたはギガビット インターフェイス コンバータ(GBIC)の変更が検出されるため、すべての設定が維持されます。

例 1:この例では、現在のグローバル udld 設定に関係なく、イーサネット ポートで UDLD を通常モードで有効にする方法を示しています。

switchxxxxxx(config)# interface gi1/0/1
switchxxxxxx(config-if)# udld port normal
switchxxxxxx(config-if)# exit

例 2:この例では、デフォルト設定に戻す方法を示します。

switchxxxxxx(config)# interface gi1/0/1
switchxxxxxx(config-if)# no udld port
switchxxxxxx(config-if)# exit

例 3:この例では、現在のグローバル udld 設定に関係なく、イーサネット ポートで UDLD を無効にする方法を示します。

switchxxxxxx(config)# interface gi1/0/1
switchxxxxxx(config-if)# udld port disable
switchxxxxxx(config-if)# exit