開催中の会議

[今すぐ会議(Conference Now)]の概要

「開催中の会議」機能は小規模企業のお客様向けの基本的な音声会議ソリューションであり、内部と外部の発信者が集中型 IVR 経由で会議に参加できます。

会議を主催するには、設定済みのユーザが、会議の開始時に入力する必要のある会議 PIN と会議番号を設定する必要があります。 主催者は他の会議参加者に対し、関連する会議情報(時間枠、会議番号(通常はホストの内線番号)、セキュアな会議のためのオプションのアクセス コードなど)を通知します。 指定された時間になると、他の参加者は IVR にダイヤルし、プロンプトに会議情報を入力することで、コールに参加できます。

管理者は、[開催中の会議」機能で会議を主催できるようエンドユーザを設定する必要があります。 この機能を設定した後は、会議主催者がセルフケア ポータルで会議アクセス コードを編集できます。


(注)  


「開催中の会議」には IPVMS ソフトウェアベースの会議ブリッジを使用することをお勧めします。 他の会議ブリッジを使用する場合、会議の参加/退出トーンが参加者に再生されないことがあります。

開催中の会議の前提条件

「開催中の会議」を使用するには、以下のメディア リソースが設定されていること、会議を開始するデバイスからそれらを使用できることを確認する必要があります。

  • [会議ブリッジ(Conference Bridge)]:ユーザ エクスペリエンスを快適にするため、ソフトウェアベースの Cisco IPVMS 会議 ブリッジを使用することを推奨します。 他の会議ブリッジを使用すると、会議参加者の参加退出トーンが再生されない可能性があります。

  • 音声自動応答(IVR)(Interactive Voice Response (IVR))

リソースを設定した後、これらのリソースをデバイスで使用可能にすることができます。そうするには、これらのリソースを含むメディア リソース グループ リストを設定し、そのメディア リソース グループ リストを、デバイスが使用するデバイス プールまたは個々のデバイスに関連付けます。 Conference Bridges、Interactive Voice Response および Media Resource Groups の設定に関する詳細は、『Cisco Unified Communications Manager システム設定ガイド』の「メディア リソースの設定」項を参照してください。

Cisco IP Voice Media Streaming のアクティブ化

IVR サービスと開催中の会議を使用するには、Cisco IP Voice Media Streaming サービスが実行されている必要があります。

手順


ステップ 1

[Cisco Unified Serviceability] から、以下を選択します。[ツール(Tools)] > [サービス アクティベーション(Service Activation)] を選択します。

ステップ 2

[サーバ(Server)] ドロップダウン リストから、Cisco Unified Communications Manager パブリッシャ ノードを選択します。

ステップ 3

[Cisco IP Voice Media Streaming Application]が無効になっている場合は、対応するチェックボックスをオンにして、[保存(Save)]をクリックします。


開催中の会議の設定の構成

Unified Communications Manager で Conference Now システムを設定するには、次の手順を使用します。

手順


ステップ 1

[Cisco Unified CM 管理(Cisco Unified CM Administration)] から、以下を選択します。[コール ルーティング(Call Routing)] > [会議中(Conference Now)]

ステップ 2

外部の発信者がアクセスできるように、[開催中の会議の IVR ディレクトリ番号(Conference Now IVR Directory Number)] フィールドで、Unified Communications Manager クラスタの [DID(ダイヤルイン方式)(DID (Direct Inward Dial))] 番号を入力します。

ステップ 3

[ルート パーティション(Route Partition)] ドロップダウン リストからパーティションを選択します。

(注)  

 
番号とパーティションの組み合わせは、クラスタ内で一意である必要があります。

ステップ 4

[開催中の会議の設定(Conference NowConfiguration)]ウィンドウのその他のフィールドを入力します。 フィールドと設定オプションの詳細については、オンライン ヘルプを参照してください。

ステップ 5

[保存] をクリックします。


次のタスク

エンド ユーザに対してこの機能を次のように有効にします。

ユーザに対する開催中の会議の有効化

既存のエンド ユーザが「開催中の会議」を主催できるように設定するには、次の手順に従います。

(注)  


[一括管理(Bulk Administration)] の [ユーザの更新(Update Users)] を使用すると、多数のユーザに対して CSV ファイルを使用して開催中の会議を有効にできます。 次のタスクに示されているのと同じ内容を確実に設定する必要があります。 Update Users の使用方法に関しては、『Cisco Unified Communications Manager 一括管理ガイド』を参照してください。


手順


ステップ 1

[Cisco Unified CM 管理(Cisco Unified CM Administration)] から、以下を選択します。[ユーザ管理(User Management)] > [エンド ユーザ(End User)]

ステップ 2

[検索(Find)] をクリックして、開催中の会議を追加するユーザを選択します。

ステップ 3

[開催中の会議(Conference Now)] の [エンド ユーザによる会議のホストを有効化(Enable End User to Host Conference Now)] チェックボックスをオンにします。

ステップ 4

(任意) セキュア会議の場合は、参加者アクセス コードを入力します。 エンドユーザはセルフケア ポータルで各自のアクセス コード設定を変更できることに注意してください。

(注)  

 
ユーザにセルフサービス ユーザ ID が割り当てられている場合は、開催中の会議の会議番号セルフ サービス ユーザ ID の値が事前に取り込まれます。デフォルトではこの値はユーザのプライマリ内線です。

ステップ 5

[エンドユーザの設定(End User Configuration)]ウィンドウでその他のフィールドに入力します。 フィールドと設定オプションの詳細については、オンライン ヘルプを参照してください。

ステップ 6

[保存(Save)] をクリックします。


LDAP 経由での開催中の会議の有効化

LDAP ディレクトリをまだ同期していない場合は、同期対象ユーザで「開催中の会議」を有効にすることができます。有効にするには、機能グループ テンプレートにオプションを追加し、その機能グループ テンプレートを初回 LDAP 同期に追加します。 LDAP 同期によりプロビジョニングされる新しいユーザの場合は、開催中の会議が有効になります。

(注)  


初回同期がすでに発生した場合、LDAP ディレクトリ同期に機能グループ テンプレートの編集内容を適用することはできません。 編集内容を LDAP 同期に適用するには、初回同期がまだ発生していない必要があります。

手順


ステップ 1

[Cisco Unified CM 管理(Cisco Unified CM Administration)] から、以下を選択します。[ユーザ管理(User Management)] > [ユーザ電話/追加(User Phone/Add)] > [機能グループテンプレート(Feature Group Template)]

ステップ 2

次のいずれかを実行します。

  • [検索(Find)] を選択し、既存のテンプレートを選択します。
  • [新規追加(Add New)] をクリックして新しいテンプレートを作成します。

ステップ 3

ドロップダウン リストから [サービス プロファイル(Service Profile)] を選択します。

ステップ 4

ドロップダウン リストから [ユーザ プロファイル(User Profile)] を選択します。

ステップ 5

[エンド ユーザによる会議のホストを有効化(Enable End User to Host Conference Now)]チェックボックスをオンにします。

ステップ 6

[保存] をクリックします。


次のタスク

LDAP ディレクトリ同期にテンプレートを割り当てます。これにより、同期ユーザで「開催中の会議」を設定できます。 LDAP 同期の設定に関しては、『Cisco Unified Communications Manager システム設定ガイド』の「エンド ユーザ設定」項を参照してください。

あるいは、[ユーザ/電話のクイック追加(Quick User/Phone Add)] メニューを使用して新しいユーザを「開催中の会議」機能に追加することもできます。 プライマリ内線番号の割り当てに加えて、この機能グループ テンプレートを使用する新しいユーザを追加する必要があります。

開催中の会議の連携動作

機能

連携動作

モビリティ EFA(エンタープライズ機能アクセス)

モビリティ ユーザが、リモート接続先からエンタープライズ機能アクセス DID 番号にダイヤルします。 コールが接続されると、リモート接続先の電話を使用して DTMF 番号が PSTN ゲートウェイ経由で Unified Communications Manager に送信されます。

Unified Communications Manager では最初に、# キーの前に入力されるユーザ PIN が認証されます。 ユーザ PIN の認証が正常に完了したら、1 と # キーを押して 2 段階ダイヤル コールであることを示し、その後電話番号を入力します。 ダイヤルした電話番号が開催中の会議の IVR 電話番号であり、ユーザが会議ホストである場合、ユーザは PIN をもう一度入力する必要があります。

モビリティ MVA(モバイル音声アクセス)

コールはエンタープライズ PSTN H.323 または SIP ゲートウェイ経由で Unified Communications Manager に転送されます。 IVR がユーザに対し、ユーザ ID、# キー、PIN、# キー、番号 1(モバイル音声アクセス コールにするため)、該当する電話番号をこの順序で入力するよう指示します。 電話番号が開催中の会議の IVR 電話番号であり、ユーザが会議ホストである場合、ユーザは PIN をもう一度入力する必要があります。

(注)  

 

ユーザがリモート接続先から直接ダイヤルする場合、ユーザに対して PIN の入力は指示されません。 ただし、ユーザが異なる電話からモバイル音声アクセス電話番号にダイヤルすると、コール発信前に PIN を入力するよう指示されます。 ユーザが開催中の会議の IVR 電話番号をコールすると、PIN をもう一度入力するよう指示されます。

開催中の会議の制約事項

「開催中の会議」機能には次の制約事項があります。

  • ホストは参加者をミュートできません。

  • 参加者は DTMF 番号を入力して音声をミュートにすることはできません。

  • 開催中の会議の参加者のリストはサポートされていません。

  • 1 つの会議の最大参加者数は、既存の CallManager サービス パラメータ [最大ミートミー会議ユニキャスト(Maximum MeetMe Conference Unicast)] により制御されます。 これは内部と外部の両方の発信者に適用されます。

  • 同時に実行できる開催中の会議とミートミー会議インスタンスの合計最大数は、Unified Communications Manager CallManager ノードあたり 100 です。

  • 保留ビデオはサポートされません。

  • IPVMS ソフトウェア会議ブリッジでは、コーデック G.711(ALaw および ULaw)とワイドバンド 256k だけがサポートされています。 発信側デバイスとソフトウェア会議ブリッジの間でコーデックが一致していない場合、トランスコーダが割り当てられます。

  • 会議参加者の参加音と退出音を再生するには、次のうち 1 つ以上の条件を満たしている必要があります。

    • 少なくとも 1 人の会議参加者が Cisco IP 電話 を使用している。

    • 割り当てられているソフトウェア会議ブリッジが IPVMS である。

  • 会議ブリッジが設定されている場合、ホストが在席しているかどうかに関係なく、残りの参加者で会議が続行されます。 ホストが参加者アクセス コードを設定している場合、ホストが会議に再度参加しようとすると、参加者アクセス コードの入力を求めるアナウンスが再生されます。 ホストは参加者のスケジュールを設定することや、参加者をミュートにすることはできません。したがってホスト ステータスは無効になります。

  • ホストが会議に参加する最初のユーザである場合は、音声アナウンスは再生されません。 ただし、ホストが内部の IP フォンから開催中の会議にダイヤルすると、IP フォンに"会議(To Conference)"を示すビジュアルが表示されます。


    (注)  


    ホストが外部の電話から開催中の会議に参加する場合、電話にはビジュアルは表示されません。