IPv6 に関する情報
IPv4 ユーザは IPv6 に移行することができ、エンドツーエンドのセキュリティ、Quality of Service(QoS)、およびグローバルに一意なアドレスのようなサービスを利用できます。IPv6 アドレス スペースによって、プライベート アドレスの必要性が低下し、ネットワーク エッジの境界ルータで Network Address Translation(NAT; ネットワーク アドレス変換)処理を行う必要性も低下します。
このセクションでは、スイッチでの IPv6 実装について説明します。次のトピックから構成されます。
■IPv6 形式のアドレス
■サポート対象の IPv6 ユニキャスト ルーティング機能
■サポートされていない IPv6 ユニキャスト ルーティング機能
IPv6 形式のアドレス
スイッチがサポートするのは、IPv6 ユニキャスト アドレスだけです。スイッチはサイトローカルなユニキャスト アドレス、エニキャスト アドレス、またはマルチキャスト アドレスをサポートしません。
IPv6 の 128 ビット アドレスは、コロンで区切られた一連の 8 つの 16 進フィールド(n:n:n:n:n:n:n:n. の形式)で表されます。次に、IPv6 アドレスの例を示します。
2031:0000:130F:0000:0000:09C0:080F:130B
実装を容易にするために、各フィールドの先行ゼロは省略可能です。上記アドレスは、先行ゼロを省略した次のアドレスと同じです。
2031:0:130F:0:0:9C0:80F:130B
2 つのコロン(::)を使用して、ゼロが連続する 16 進フィールドを表すことができます。ただし、この短縮形を使用できるのは、各アドレス内で 1 回のみです。
2031:0:130F::09C0:080F:130B
IPv6 アドレス形式、アドレスタイプ、および IPv6 パケットヘッダーの詳細については、『 IPv6 Configuration Library, Cisco IOS Release 15M&T』の「 IPv6 Addressing and Basic Connectivity Configuration Guide, Cisco IOS Release 15M&T 」を参照してください。
「Information About Implementing Basic Connectivity for IPv6」の章では、次の項の内容がスイッチに適用されます。
■IPv6 アドレス形式
■IPv6 アドレス タイプ:ユニキャスト
■IPv6 アドレスの出力表示
■簡易 IPv6 パケット ヘッダー
128 ビット幅のユニキャスト アドレス
スイッチは集約可能なグローバル ユニキャスト アドレスおよびリンクに対してローカルなユニキャスト アドレスをサポートします。サイトに対してローカルなユニキャスト アドレスはサポートされていません。
■集約可能なグローバル ユニキャスト アドレスは、集約可能グローバル ユニキャスト プレフィックスの付いた IPv6 アドレスです。このアドレス構造を使用すると、ルーティング プレフィックスを厳格に集約することができ、グローバル ルーティング テーブル内のルーティング テーブル エントリ数が制限されます。これらのアドレスは、組織を経由して最終的にインターネット サービス プロバイダーに至る集約リンク上で使用されます。
これらのアドレスはグローバル ルーティング プレフィックス、サブネット ID、およびインターフェイス ID によって定義されます。現在のグローバル ユニキャスト アドレス割り当てには、バイナリ値 001(2000::/3)で開始するアドレス範囲が使用されます。プレフィックスが 2000::/3(001)~ E000::/3(111)のアドレスには、Extended Unique Identifier(EUI)64 フォーマットの 64 ビット インターフェイス ID を設定する必要があります。
■リンクに対してローカルなユニキャスト アドレスをすべてのインターフェイスに自動的に設定するには、修飾 EUI フォーマット内で、リンクに対してローカルなプレフィックス FE80::/10(1111 1110 10)およびインターフェイス ID を使用します。ネイバー探索プロトコル(NDP)およびステートレス自動設定プロセスでは、リンクに対してローカルなアドレスが使用されます。ローカル リンク上のノードは、リンクに対してローカルなアドレスを使用します。通信する場合に、グローバルに一意なアドレスは不要です。IPv6 ルータは、リンクに対してローカルな送信元または宛先アドレスを持つパケットをその他のリンクに転送しません。
IPv6 の DNS
IPv6 は、ドメイン ネーム システム(DNS)のレコード タイプを、DNS 名前/アドレスおよびアドレス/名前の検索プロセスでサポートします。DNS AAAA リソース レコード タイプは IPv6 アドレスをサポートし、IPv4 の A アドレス レコードと同等です。スイッチは IPv4 および IPv6 の DNS 解決をサポートします。
IPv6 ユニキャストのパス MTU ディスカバリ
スイッチはシステム最大伝送単位(MTU)の IPv6 ノードへのアドバタイズおよびパス MTU ディスカバリをサポートします。パス MTU ディスカバリを使用すると、ホストは指定されたデータ パスを通るすべてのリンクの MTU サイズを動的に検出して、サイズに合せて調整できます。IPv6 では、パスを通るリンクの MTU サイズが小さくてパケット サイズに対応できない場合、パケットの送信元がフラグメンテーションを処理します。スイッチは、マルチキャスト パケットのパス MTU ディスカバリをサポートしません。
ICMPv6
IPv6 のインターネット制御メッセージ プロトコル(ICMP)は、ICMP 宛先到達不能メッセージなどのエラー メッセージを生成して、処理中に発生したエラーや、その他の診断機能を報告します。IPv6 では、ネイバー探索プロトコルおよびパス MTU ディスカバリに ICMP パケットも使用されます。
ネイバー探索
スイッチは、IPv6 対応の NDP、ICMPv6 の最上部で稼働するプロトコル、および NDP をサポートしない IPv6 ステーション対応のスタティック ネイバー エントリをサポートします。IPv6 ネイバー探索プロセスは ICMP メッセージおよび送信請求ノード マルチキャスト アドレスを使用して、同じネットワーク(ローカル リンク)上のネイバーのリンク層アドレスを判別し、ネイバーに到達できるかどうかを確認し、近接ルータを追跡します。
スイッチは、マスク長が 64 未満のルートに対して ICMPv6 リダイレクトをサポートしています。マスク長が 64 ビットを超えるホスト ルートまたは集約ルートでは、ICMP リダイレクトがサポートされません。
ネイバー探索スロットリングにより、IPv6 パケットをルーティングするためにネクスト ホップ転送情報を取得するプロセス中に、スイッチ CPU に不必要な負荷がかかりません。IPv6 パケットのネクスト ホップがスイッチによってアクティブに解決しようとしている同じネイバーである場合は、そのようなパケットが追加されると、スイッチはそのパケットをドロップします。このドロップにより、CPU に余分な負荷がかからないようになります。
DRP
スイッチは、ルータのアドバタイズメント メッセージの拡張機能である、IPv6 Default Router Prefernce(DRP)をサポートします。DRP では、特にホストがマルチホーム構成されていて、ルータが異なるリンク上にある場合に、ホストが適切なルータを選択する機能が向上しました。スイッチは、Route Information Option(RFC 4191)をサポートしません。
IPv6 ホストは、オフリンク宛先へのトラフィック用にルータを選択する、デフォルト ルータ リストを維持します。次に、宛先用に選択されたルータは、宛先キャッシュに格納されます。IPv6 NDP では、到達可能であるルータまたは到達可能性の高いルータが、到達可能性が不明または低いルータよりも優先されます。NDP は、到達可能または到達可能の可能性があるルータとして、常に同じルータを選択するか、またはルータ リストから繰り返し使用できます。DRP を使用することにより、IPv6 ホストが、両方ともが到達可能または到達可能の可能性がある 2 台のルータを差別化するように設定できます。
IPv6 のステートレス自動設定および重複アドレス検出
スイッチではステートレス自動設定が使用されているため、ホストやモバイル IP アドレスの管理のような、リンク、サブネット、およびサイト アドレス指定の変更を管理することができます。ホストはリンクに対してローカルな独自アドレスを自動的に設定します。起動元ノードはルータに送信請求を送信して、インターフェイス設定をアドバタイズするようルータに要求します。
IPv6 アプリケーション
■ping、traceroute、Telnet、TFTP、および FTP
■IPv6 トランスポートによるセキュア シェル(SSH)
■IPv6 トランスポートによる HTTP サーバ アクセス
■IPv4 トランスポートによる AAAA の DNS レゾルバ
■IPv6 アドレスの Cisco Discovery Protocol(CDP)サポート
デュアル IPv4 および IPv6 プロトコル スタック
IPv4 および IPv6 プロトコルの両方でハードウェア メモリの使用を割り当てるには、デュアル IPv4 および IPv6 テンプレートを使用する必要があります。
インターフェイス上での IPv4/IPv6 のデュアル サポート に、IP パケットおよび宛先アドレスに基づいて、同じインターフェイスを介して IPv4 および IPv6 トラフィックを転送するルータを示します。
図 107 インターフェイス上での IPv4/IPv6 のデュアル サポート
デュアル IPv4 および IPv6 スイッチ データベース管理(SDM)テンプレートを使用して、IPv6 のルーティング デュアル スタック環境(IPv4 および IPv6 の両方をサポートする)をイネーブルにします。
■デュアル IPv4/IPv6 テンプレートを最初に選択しないで IPv6 を設定しようとすると、警告メッセージが表示されます。
■IPv4 専用環境のスイッチは、IPv4 パケットをルーティングし、IPv4 の QoS および ACL をハードウェアで適用します。IPv6 パケットはサポートされません。
■デュアル IPv4/IPv6 環境のスイッチは、IPv4 および IPv6 パケットをルーティングし、IPv4 QoS をハードウェアで適用します。
■IPv6 QoS はサポートされません。
■デュアル スタック テンプレートを使用すると、各リソースのハードウェア メモリ容量が少なくなるため、IPv6 を使用する予定がない場合はこのテンプレートを使用しないでください。
DHCP for IPv6 アドレスの割り当て
DHCPv6 により、DHCP サーバは IPv6 ネットワーク アドレスなどの設定パラメータを IPv6 クライアントに渡すことができます。アドレス割り当て機能により、ホストが接続されているネットワークに基づいた適切なプレフィックスで重複のないアドレス割り当てが行われます。アドレスは、1 つまたは複数のプレフィックス プールから割り当てることができます。デフォルトのドメインおよび DNS ネーム サーバ アドレスなど、その他のオプションは、クライアントに戻すことができます。アドレス プールは、特定のインターフェイス、複数のインターフェイス上で使用する場合に割り当てられます。または、サーバが自動的に適切なプールを検出できます。
IPv6 のスタティック ルート
スタティック ルートは手動で設定され、2 つのネットワーキング デバイス間のルートを明示的に定義します。スタティック ルートが有効なのは、外部ネットワークへのパスが 1 つしかない小規模ネットワークの場合、または大規模ネットワークで特定のトラフィック タイプにセキュリティを設定する場合です。
RIP for IPv6
IPv6 の Routing Information Protocol(RIP)は、ルーティング メトリックとしてホップ カウントを使用するディスタンスベクトル プロトコルです。IPv6 アドレスおよびプレフィックスのサポート、すべての RIP ルータを含むマルチキャスト グループ アドレス FF02::9 を RIP アップデート メッセージの宛先アドレスとして使用する機能などがあります。
IPv6 の OSPF の設定
スイッチは、IP のリンクステート プロトコルの 1 つである、IPv6 の Open Shortest Path First(OSPF)をサポートしています。
EIGRP IPv6
スイッチは、IPv6 の Enhanced Interior Gateway Routing Protocol(EIGRP)をサポートしています。IPv6 の EIGRP は稼働するインターフェイス上で設定されるため、グローバルな IPv6 アドレスは不要です。
EIGRP IPv6 インスタンスでは、実行する前に暗示的または明示的なルータ ID が必要です。暗示的なルータ ID はローカルの IPv4 アドレスを基にして作成されるため、すべての IPv4 ノードには常に使用可能なルータ ID があります。ただし、EIGRP IPv6 は IPv6 ノードだけが含まれるネットワークで稼働するため、使用可能な IPv4 ルータ ID がない場合があります。
IPv6 のマルチプロトコル BGP
マルチプロトコル ボーダー ゲートウェイ プロトコル(BGP)は、IPv6 でサポートされている外部ゲートウェイ プロトコル(EGP)です。IPv6 のマルチプロトコル BGP 拡張では、IPv4 BGP と同じ機能がサポートされています。マルチプロトコル BGP に対する IPv6 機能拡張では、IPv6 アドレス ファミリとネットワーク層到着可能性情報(NLRI)および IPv6 アドレスを使用するネクスト ホップ(パス内の宛先に向かう次のルータ)属性がサポートされています。
スイッチでは、IPv6 または BGP IPv6 のマルチキャスト BGP や Non-stop Forwarding(NSF)がサポートされていません。
IPv6 上の SNMP および Syslog
IPv4 と IPv6 の両方をサポートするには、IPv6 のネットワーク管理で IPv4 および IPv6 のトランスポートが必要になります。IPv6 による Syslog は、このトランスポートのアドレス データ タイプをサポートします。
IPv6 による SNMP および Syslog は、次の機能を提供します。
■IPv4 と IPv6 両方のサポート
■SNMP に対する IPv6 トランスポート、および SNMP 変更による IPv6 ホストのトラップのサポート
■IPv6 アドレス指定をサポートするための SNMP および Syslog に関連する MIB
■IPv6 ホストをトラップ レシーバとして設定
IPv6 に関連するサポートでは、SNMP は既存の IP トランスポート マッピングを変更して、IPv4 と IPv6 を同時にサポートします。次の SNMP 動作は、IPv6 トランスポート管理をサポートします。
■デフォルト設定のユーザ データグラム プロトコル(UDP)SNMP ソケットを開く
■SR_IPV6_TRANSPORT と呼ばれる新しいトランスポート メカニズムを提供
■IPv6 トランスポートによる SNMP 通知の送信
■IPv6 トランスポートの SNMP 名のアクセス リストのサポート
■IPv6 トランスポートを使用した SNMP プロキシ転送のサポート
■SNMP マネージャ機能と IPv6 トランスポートの連動確認
IPv6 上の HTTP(S)
HTTP クライアントは要求を IPv4 HTTP サーバと IPv6 HTTP サーバの両方に送信し、これらのサーバは IPv4 HTTP クライアントと IPv6 HTTP クライアントの両方からの要求に応答します。IPv6 アドレスを含む URL は、16 ビット値をコロンで区切った 16 進数で指定する必要があります。
受信ソケット コールは、IPv4 アドレス ファミリまたは IPv6 アドレス ファミリを選択します。受信ソケットは、IPv4 ソケットまたは IPv6 ソケットのいずれかです。リスニング ソケットは、接続を伝える IPv4 信号および IPv6 信号の両方の受信を待機します。IPv6 リスニング ソケットは、IPv6 ワイルドカード アドレスにバインドされています。
基本 TCP/IP スタックは、デュアル スタック環境をサポートします。HTTP には、TCP/IP スタック、およびネットワーク層相互作用を処理するためのソケットが必要です。
HTTP 接続が確立するためには、基本ネットワーク接続(ping)がクライアントとサーバ ホストとの間に存在する必要があります。
サポートされていない IPv6 ユニキャスト ルーティング機能
■IPv6 ポリシーベース ルーティング
■IPv6 バーチャル プライベート ネットワーク(VPN)ルーティングおよび転送(VRF)テーブルのサポート
■Intermediate System-to-Intermediate System(IS-IS)ルーティングのサポート
■サイトローカルなアドレス宛ての IPv6 パケット
■IPv4/IPv6 や IPv6/IPv4 などのトンネリング プロトコル
■IPv4/IPv6 または IPv6/IPv4 トンネリング プロトコルをサポートするトンネル エンドポイントとしてのスイッチ
■IPv6 ユニキャスト Reverse-Path Forwarding
■IPv6 の汎用プレフィックス
■HSRP for IPv6
注意事項と制約事項
スイッチでは IPv6 はハードウェアに実装されるため、ハードウェア メモリ内の IPv6 圧縮アドレスによる制限がいくつか発生します。これらのハードウェア制限により、機能の一部が失われたり制限されます。
■IPv6 関連機能でユーザネットワーク インターフェイス(UNI)または拡張ネットワーク インターフェイス(ENI)ポートを使用している場合、IPv6 ルーティングを使用していなくても、最初に ip routing および ipv6 unicast-routing グローバル コンフィギュレーション コマンドを入力し、スイッチでの IP ルーティングおよび IPv6 ルーティングをグローバルでイネーブルに設定する必要があります。
■ICMPv6 リダイレクト機能は、IPv6 ホスト ルート(特定のホストに到達するのに使用されるルート)、またはマスク長が 64 ビットを超える IPv6 ルートではサポートされません。スイッチは、ホスト ルートまたはマスク長が 64 ビットを超えるルートを介して到達可能な特定の宛先へのより最適なファーストホップ ルータに、ホストをリダイレクトできません。
■マスク長が 64 ビットを超える IPv6 ホスト ルートまたは IPv6 ルートでは、等価コストおよび不等価コスト ルートを使用するロード バランシングはサポートされません。
■スイッチは、SNAP カプセル化 IPv6 パケットを転送できません。
SNAP カプセル化された IPv4 パケットでも同様の制限がありますが、パケットはスイッチで破棄されます。
■スイッチは、IPv6/IPv4 および IPv4/IPv6 パケットをハードウェアでルーティングしますが、スイッチを IPv6/IPv4 または IPv4/IPv6 トンネル エンドポイントにはできません。
■ホップバイホップの拡張ヘッダーを持つブリッジング済みの IPv6 パケットは、ソフトウェアで転送されます。IPv4 の場合、これらのパケットはソフトウェアでルーティングされ、ハードウェアでブリッジングされます。
■ソフトウェア コンフィギュレーション ガイドで定義された標準の SPAN および RSPAN 制限のほかに、次のような IPv6 パケット固有の制限事項があります。
–RSPAN IPv6 ルーテッド パケットを送信した場合、SPAN 出力パケット内の送信元 MAC アドレスが間違っている場合があります。
–RSPAN IPv6 ルーテッド パケットを送信した場合、宛先 MAC アドレスが間違っている場合があります。標準トラフィックは影響を受けません。
■スイッチはソースルート IPv6 パケットに関する QoS 分類または PBR をハードウェアで適用できません。
■スイッチはマルチキャスト パケットに対して ICMPv6 Packet Too Big メッセージを生成できません。
IPv6 の設定
■IPv6 アドレッシングの設定と IPv6 ルーティングのイネーブル化
■DRP の設定
■IPv4 および IPv6 プロトコル スタックの設定
■DHCP for IPv6 アドレス割り当ての設定
■IPv6 ICMP レート制限の設定
■IPv6 の CEF の設定
■IPv6 のスタティック ルーティングの設定
■IPv6 RIP の設定
■IPv6 OSPF の設定
■IPv6 の EIGRP の設定
■IPv6 の BGP の設定
IPv6 アドレッシングの設定と IPv6 ルーティングのイネーブル化
インターフェイス上の IPv6 トラフィックを転送するには、そのインターフェイス上でグローバル IPv6 アドレスを設定する必要があります。インターフェイス上で IPv6 アドレスを設定すると、リンクに対してローカルなアドレスの設定、およびそのインターフェイスに対する IPv6 のアクティブ化が自動的に行われます。設定されたインターフェイスは、次に示す、該当リンクの必須マルチキャスト グループに自動的に参加します。
■インターフェイスに割り当てられた各ユニキャストアドレスの送信要求ノード マルチキャスト グループ FF02:0:0:0:0:1:ff00::/104(このアドレスはネイバー探索プロセスに使用される)
■すべてのノードを含む、ルータリンクに対してローカルなマルチキャスト グループ FF02::1
■すべてのルータを含む、リンクに対してローカルなマルチキャスト グループ FF02::2
IPv6 ルーティングの設定の詳細については、『 IPv6 Implementation Guide, Cisco IOS Release 15.2M&T 』の「Implementing Addressing and Basic Connectivity for IPv6」の章を参照してください。
はじめる前に
■必ずデュアル IPv4/IPv6 SDM テンプレートを選択してください。
■スイッチでは、この章で説明されたすべての機能がサポートされるわけではありません。サポートされていない IPv6 ユニキャスト ルーティング機能を参照してください。
■ ipv6 address インターフェイス コンフィギュレーション コマンドでは、16 ビット値を使用したコロン区切りの 16 進形式で指定したアドレスで指定した ipv6-address 変数および ipv6-prefix 変数を入力する必要があります。 prefix-length 変数(スラッシュ(/)で始まる)は、プレフィックス(アドレスのネットワーク部分)を構成するアドレスの上位連続ビット数を示す 10 進値です。
手順の詳細
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1. |
configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
2. |
sdm prefer dual-ipv4-and-ipv6 { default | routing | vlan } |
IPv4 および IPv6 をサポートする SDM テンプレートを選択します。 ■ default :スイッチをデフォルト テンプレートに設定して、システム リソースを均衡化します。 ■ routing :IPv4 PBR などの IPv4 および IPv6 ルーティングをサポートするためにスイッチをルーティング テンプレートに設定します。 ■ vlan :ハードウェアでのルーティングをサポートしないスイッチでの VLAN 設定を最適化します。 |
3. |
end |
特権 EXEC モードに戻ります。 |
4. |
reload |
OS(オペレーティング システム)をリロードします。 |
5. |
configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
6. |
interface interface-id |
インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始し、設定するレイヤ 3 インターフェイスを指定します。インターフェイスは物理インターフェイス、スイッチ仮想インターフェイス(SVI)、またはレイヤ 3 EtherChannel に設定できます。 |
7. |
no switchport |
レイヤ 2 コンフィギュレーション モードからインターフェイスを削除します(物理インターフェイスの場合)。 |
8. |
ipv6 address ipv6-prefix/prefix length eui-64 または ipv6 address ipv6-address link-local または ipv6 enable |
IPv6 アドレスの下位 64 ビットの拡張固有識別子(EUI)を使用して、グローバル IPv6 アドレスを指定します。ネットワーク プレフィックスだけを指定します。最終の 64 ビットは、スイッチの MAC アドレスから自動的に計算されます。これにより、インターフェイス上で IPv6 処理がイネーブルになります。 インターフェイスで IPv6 がイネーブルな場合に自動設定される、リンクに対してローカルなアドレスでなく、インターフェイス上の特定の、リンクに対してローカルなアドレスを使用するように指定します。このコマンドにより、インターフェイス上で IPv6 処理がイネーブルになります。 インターフェイスに IPv6 リンクに対してローカルなアドレスを自動設定し、インターフェイスでの IPv6 処理をイネーブルにします。リンクに対してローカルなアドレスを使用できるのは、同じリンク上のノードと通信する場合だけです。 |
9. |
exit |
グローバル コンフィギュレーション モードに戻ります。 |
10. |
ip routing |
スイッチ上で IP ルーティングをイネーブルに設定します。 |
11. |
ipv6 unicast-routing |
IPv6 ユニキャスト データ パケットの転送をイネーブルにします。 |
12. |
end |
特権 EXEC モードに戻ります。 |
13. |
show ipv6 interface interface-id |
入力内容を確認します。 |
14. |
copy running-config startup-config |
(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。 |
インターフェイスから IPv6 アドレスを削除するには、 no ipv6 address ipv6-prefix/prefix length eui-64 または no ipv6 address ipv6-address link-local インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用します。インターフェイスから手動で設定したすべての IPv6 アドレスを削除するには、 no ipv6 address インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを引数なしで使用します。IPv6 アドレスで明示的に設定されていないインターフェイスで IPv6 処理をディセーブルにするには、 no ipv6 enable インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用します。IPv6 ルーティングをグローバルにディセーブルにするには、 no ipv6 unicast-routing グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。
例
次に、IPv6 プレフィックス 2001:0DB8:c18:1::/64 に基づく、リンクに対してローカルなアドレスおよびグローバル アドレスを使用して、IPv6 をイネーブルにする例を示します。EUI-64 インターフェイス ID が、両方のアドレスの下位 64 ビットで使用されます。 show ipv6 interface EXEC コマンドの出力は、インターフェイスのリンクに対してローカルなプレフィックス FE80::/64 にインターフェイス ID(20B:46FF:FE2F:D940)を付加する方法を示すために追加されています。
Switch(config)# sdm prefer dual-ipv4-and-ipv6 default
Switch(config)# ipv6 unicast-routing
Switch(config)# interface gigabitethernet0/2
Switch(config-if)# no switchport
Switch(config-if)# ipv6 address 2001:0DB8:c18:1::/64 eui 64
Switch# show ipv6 interface gigabitethernet0/11
GigabitEthernet0/2 is up, line protocol is up
IPv6 is enabled, link-local address is FE80::20B:46FF:FE2F:D940
Global unicast address(es):
2001:0DB8:c18:1:20B:46FF:FE2F:D940, subnet is 2001:0DB8:c18:1::/64 [EUI]
Joined group address(es):
ICMP error messages limited to one every 100 milliseconds
ICMP redirects are enabled
ND DAD is enabled, number of DAD attempts: 1
ND reachable time is 30000 milliseconds
ND advertised reachable time is 0 milliseconds
ND advertised retransmit interval is 0 milliseconds
ND router advertisements are sent every 200 seconds
ND router advertisements live for 1800 seconds
Hosts use stateless autoconfig for addresses.
DRP の設定
ルータ アドバタイズメント(RA)メッセージは、 ipv6 nd router-preference インターフェイス コンフィギュレーション コマンドによって設定される DRP とともに送信されます。DRP が設定されていない場合、ルータ アドバタイズメントは中小規模のプリファレンスとともに送信されます。
リンク上の 2 つのルータが等価ではあっても、等コストではないルーティングを提供する可能性がある場合、およびポリシーでホストがいずれかのルータを選択するよう指示された場合は、DRP が有効です。
手順の詳細
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1. |
configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
2. |
interface interface-id |
インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始して、DRP を指定するレイヤ 3 インターフェイスを入力します。 |
3. |
ipv6 nd router-preference { high | medium | low } |
スイッチ インターフェイス上のルータに DRP を指定します。 |
4. |
end |
特権 EXEC モードに戻ります。 |
5. |
show ipv6 interface |
設定を確認します。 |
6. |
copy running-config startup-config |
(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。 |
IPv6 DRP をディセーブルにするには、 no ipv6 nd router-preference インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用します。
例
次に、インターフェイス上のルータに 高い DRP を設定する例を示します。
Switch# configure terminal
Switch(config)# interface gigabitethernet0/1
Switch(config-if)# ipv6 nd router-preference high
IPv4 および IPv6 プロトコル スタックの設定
IPv4 および IPv6 を両方サポートし、IPv6 ルーティングがイネーブルになるようにレイヤ 3 インターフェイスを設定するには、次の手順を実行します。
はじめる前に
IPv6 ルーティングを設定する前に、IPv4 および IPv6 をサポートする SDM テンプレートを選択する必要があります。まだ設定していない場合、 sdm prefer dual-ipv4-and-ipv6 { default | routing | vlan} global コンフィギュレーション コマンドを使用して、IPv6 をサポートするテンプレートを設定します。新規テンプレートを選択する場合は、 reload 特権 EXEC コマンドを使用してスイッチをリロードし、テンプレートを有効にする必要があります。
手順の詳細
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1. |
configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
2. |
sdm prefer dual-ipv4-and-ipv6 { default | routing | vlan } |
IPv4 および IPv6 をサポートする SDM テンプレートを選択します。 ■ default :スイッチをデフォルト テンプレートに設定して、システム リソースを均衡化します。 ■ routing :IPv4 PBR などの IPv4 および IPv6 ルーティングをサポートするためにスイッチをルーティング テンプレートに設定します。 ■ vlan :ハードウェアでのルーティングをサポートしないスイッチでの VLAN 設定を最適化します。 |
3. |
end |
特権 EXEC モードに戻ります。 |
4. |
reload |
OS(オペレーティング システム)をリロードします。 |
5. |
configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
6. |
ip routing |
スイッチ上で IPv4 ルーティングをイネーブルにします。 |
7. |
ipv6 unicast-routing |
スイッチ上で IPv6 データ パケットの転送をイネーブルにします。 |
8. |
interface interface-id |
インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始し、設定するレイヤ 3 インターフェイスを指定します。 |
9. |
no switchport |
レイヤ 2 コンフィギュレーション モードからインターフェイスを削除します(物理インターフェイスの場合)。 |
10. |
ip address ip-address mask [ secondary ] |
インターフェイスのプライマリまたはセカンダリ IPv4 アドレスを指定します。 |
11. |
ipv6 address ipv6-prefix/prefix length eui-64 または ipv6 address ipv6-address link-local または ipv6 enable |
グローバルな IPv6 アドレスを指定します。ネットワーク プレフィックスだけを指定します。最終の 64 ビットは、スイッチの MAC アドレスから自動的に計算されます。 インターフェイスで IPv6 がイネーブルな場合に自動設定される、リンクローカルなアドレスでなく、インターフェイス上の特定の、リンクローカルなアドレスを使用するように指定します。 インターフェイスに IPv6 リンクに対してローカルなアドレスを自動設定し、インターフェイスでの IPv6 処理をイネーブルにします。リンクに対してローカルなアドレスを使用できるのは、同じリンク上のノードと通信する場合だけです。 |
12. |
end |
特権 EXEC モードに戻ります。 |
13. |
show interface interface-id show ip interface interface-id show ipv6 interface interface-id |
入力内容を確認します。 |
14. |
copy running-config startup-config |
(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。 |
IPv4 ルーティングをディセーブルにするには、 no ip routing グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。IPv6 ルーティングをディセーブルにするには、 no ipv6 unicast-routing グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。インターフェイスから IPv4 アドレスを削除するには、 no ip address ip-address mask インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用します。インターフェイスから IPv6 アドレスを削除するには、 no ipv6 address ipv6-prefix/prefix length eui-64 または no ipv6 address ipv6-address link-local インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用します。インターフェイスから手動で設定したすべての IPv6 アドレスを削除するには、 no ipv6 address インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを引数なしで使用します。IPv6 アドレスで明示的に設定されていないインターフェイスで IPv6 処理をディセーブルにするには、 no ipv6 enable インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用します。
例
次に、インターフェイス上で IPv4 および IPv6 ルーティングをイネーブルにする例を示します。
Switch(config)# sdm prefer dual-ipv4-and-ipv6 default
Switch(config)# ip routing
Switch(config)# ipv6 unicast-routing
Switch(config)# interface gigabitethernet0/2
Switch(config-if)# no switchport
Switch(config-if)# ip address 192.168.99.1 244.244.244.0
Switch(config-if)# ipv6 address 2001:0DB8:c18:1::/64 eui 64
DHCPv6 アドレス割り当てのデフォルト設定
デフォルトでは、スイッチに Dynamic Host Configuration Protocol for IPv6(DHCPv6)機能は設定されていません。
DHCPv6 アドレス割り当ての設定時の注意事項
DHCPv6 アドレス割り当てを設定するときは、次の注意事項に従ってください。
■以下の手順では、次に示すレイヤ 3 インターフェイスの 1 つを指定する必要があります。
–DHCPv6 IPv6 ルーティングは、レイヤ 3 インターフェイス上でイネーブルである必要があります。
–SVI: interface vlan vlan_id コマンドを使用して作成された VLAN インターフェイスです。
–レイヤ 3 モードの EtherChannel ポート チャネル: interface port-channel port-channel-number コマンドを使用して作成されたポートチャネル論理インターフェイス。
■DHCPv6 を設定する場合は、事前に IPv4 および IPv6 をサポートする SDM テンプレートを選択する必要があります。
■スイッチは、DHCPv6 クライアント、サーバ、またはリレー エージェントとして動作できます。DHCPv6 クライアント、サーバ、およびリレー機能は、インターフェイスで相互に排他的です。
手順の詳細
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1. |
configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
2. |
ipv6 dhcp pool poolname |
DHCP プール コンフィギュレーション モードを開始して、IPv6 DHCP プールの名前を定義します。プール名は、記号文字列(Engineering など)または整数(0 など)です。 |
3. |
address prefix IPv6-prefix lifetime {t1 t1 | infinite } |
(任意)アドレス割り当て用のアドレス プレフィックスを指定します。 このアドレスは、16 ビット値をコロンで区切った 16 進数で指定する必要があります。 ■ lifetime t1 t1 :IPv6 アドレス プレフィックスが有効ステートを維持するタイム インターバル(秒)を指定します。指定できる範囲は 5 ~ 4294967295 秒です。間隔を指定しない場合は、 infinite を指定します。 |
4. |
link-address IPv6-prefix |
(任意)リンクアドレスの IPv6 プレフィックスを指定します。 着信インターフェイス上のアドレスまたはパケットのリンクアドレスが指定した IPv6 プレフィックスに一致する場合、サーバは設定情報プールを使用します。 このアドレスは、16 ビット値をコロンで区切った 16 進数で指定する必要があります。 |
5. |
vendor-specific vendor-id |
(任意)ベンダー固有のコンフィギュレーション モードを開始して、ベンダー固有の ID 番号を入力します。この番号は、ベンダーの IANA プライベート エンタープライズ番号です。指定できる範囲は 1 ~ 4294967295 です。 |
6. |
suboption number { address IPv6-address | ascii ASCII-string | hex hex-string} |
(任意)ベンダー固有のサブオプション番号を入力します。指定できる範囲は 1 ~ 65535 です。IPv6 アドレス、ASCII テキスト、または 16 進文字列をサブオプション パラメータで定義されているように入力します。 |
7. |
exit |
DHCP プール コンフィギュレーション モードに戻ります。 |
8. |
exit |
グローバル コンフィギュレーション モードに戻ります。 |
9. |
interface interface-id |
インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始し、設定するインターフェイスを指定します。 |
10. |
ipv6 dhcp server [ poolname | automatic ] [ rapid-commit ] [ preference value] [ allow-hint ] |
インターフェイスで DHCPv6 サーバ機能をイネーブルにします。 ■ poolname :(任意)IPv6 DHCP プールのユーザ定義の名前プール名は、記号文字列(Engineering など)または整数(0 など)です。 ■ automatic :(任意)システムが、クライアントにアドレスを割り当てる際に使用するプールを自動的に決定できるようにします。 ■ rapid-commit :(任意)2 つのメッセージの交換方法を許可します。 ■ preference value :(任意)サーバによって送信されるアドバタイズメント メッセージ内のプリファレンス オプションで指定されるプリファレンス値範囲は 0 ~ 255 です。デフォルトのプリファレンス値は 0 です。 ■ allow-hint :(任意)サーバが、SOLICIT メッセージ内のクライアントからの指示を考慮するかどうかを指定します。デフォルトでは、サーバはクライアントのヒントを無視します。 |
11. |
end |
特権 EXEC モードに戻ります。 |
12. |
show ipv6 dhcp pool または show ipv6 dhcp interface |
DHCPv6 プール設定を確認します。 DHCPv6 サーバ機能がインターフェイス上でイネーブルであることを確認します。 |
13. |
copy running-config startup-config |
(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。 |
DHCPv6 プールを削除するには、 no ipv6 dhcp pool poolname グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。DHCPv6 プールの特性を変更するには、 no 形式の DHCP プール コンフィギュレーション モード コマンドを使用します。インターフェイスに対して DHCPv6 サーバ機能をディセーブルにするには、 no ipv6 dhcp server インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用します。
例
次の例では、 engineering という IPv6 アドレスプレフィックスを持つプールを設定する方法を示します。
Switch# configure terminal
Switch(config)# ipv6 dhcp pool engineering
Switch(config-dhcpv6)#address prefix 2001:1000::0/64
Switch(config-dhcpv6)# end
次に、3 リンクアドレスおよび IPv6 アドレス プレフィックスを持つ testgroup と呼ばれるプールを設定する例を示します。
Switch# configure terminal
Switch(config)# ipv6 dhcp pool testgroup
Switch(config-dhcpv6)# link-address 2001:1001::0/64
Switch(config-dhcpv6)# link-address 2001:1002::0/64
Switch(config-dhcpv6)# link-address 2001:2000::0/48
Switch(config-dhcpv6)# address prefix 2001:1003::0/64
Switch(config-dhcpv6)# end
次の例では、 350 というベンダー固有オプションを持つプールを設定する方法を示します。
Switch# configure terminal
Switch(config)# ipv6 dhcp pool 350
Switch(config-dhcpv6)# address prefix 2001:1005::0/48
Switch(config-dhcpv6)# vendor-specific 9
Switch(config-dhcpv6-vs)# suboption 1 address 1000:235D::1
Switch(config-dhcpv6-vs)# suboption 2 ascii "IP-Phone"
Switch(config-dhcpv6-vs)# end
手順の詳細
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1. |
configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
2. |
interface interface-id |
インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始し、設定するインターフェイスを指定します。 |
3. |
ipv6 address dhcp [ rapid-commit ] |
インターフェイスで、DHCPv6 サーバから IPv6 アドレスを取得するようにします。 rapid-commit:(任意)アドレス割り当てで、2 つのメッセージの交換方法を許可します。 |
4. |
ipv6 dhcp client request [ vendor-specific ] |
(任意)インターフェイスでベンダー固有のオプションを要求するようにします。 |
5. |
end |
特権 EXEC モードに戻ります。 |
6. |
show ipv6 dhcp interface |
DHCPv6 クライアント機能がインターフェイス上でイネーブルであることを確認します。 |
DHCPv6 クライアント機能をディセーブルにするには、 no ipv6 address dhcp インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用します。DHCPv6 クライアント要求を削除にするには、 no ipv6 address dhcp client request インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用します。
例
次に、IPv6 アドレスを取得して、rapid-commit オプションをイネーブルにする例を示します。
Switch(config)# interface gigabitethernet0/1
Switch(config-if)# ipv6 address dhcp rapid-commit
IPv6 ICMP レート制限の設定
ICMP レート制限はデフォルトでイネーブルです。エラー メッセージのデフォルト間隔は 100 ミリ秒、デフォルト バケット サイズ(バケットに格納される最大トークン数)は 10 です。
手順の詳細
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1. |
configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
2. |
ipv6 icmp error-interval interval [ bucketsize ] |
IPv6 ICMP エラー メッセージの間隔およびバケット サイズを設定します。 ■ interval: バケットに追加されるトークンの間隔(ミリ秒)。指定できる範囲は 0 ~ 2147483647 ミリ秒です。 ■ bucketsize :(任意)バケットに格納される最大トークン数。指定できる範囲は 1 ~ 200 です。 |
3. |
end |
特権 EXEC モードに戻ります。 |
4. |
show ipv6 interface [ interface-id ] |
入力内容を確認します。 |
5. |
copy running-config startup-config |
(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。 |
デフォルト設定に戻すには、 no ipv6 icmp error-interval グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。
例
次に、IPv6 ICMP エラーメッセージ間隔を 50 ミリ秒に、バケットサイズを 20 トークンに設定する例を示します。
Switch(config)#ipv6 icmp error-interval 50 20
IPv6 の CEF の設定
シスコ エクスプレス フォワーディング(CEF)は、パケット転送により多くの CPU 処理能力を割り当てることが可能な、レイヤ 3 IP スイッチング テクノロジーです。デフォルトでは、IPv4 CEF はイネーブル化されています。IPv6 CEF はデフォルトではディセーブルに設定されていますが、IPv6 ルーティングを設定すると自動的にイネーブルになります。
IPv6 ユニキャストパケットをルーティングするには、最初に ipv6 unicast-routing グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用して、IPv6 ユニキャストパケットの転送をグローバルに設定します。また、 ipv6 address インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用し、インターフェイスでの IPv6 アドレスおよび IPv6 処理を設定する必要があります。
IPv6 CEF をディセーブルにするには、 no ipv6 cef グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。IPv6 CEF を再びイネーブルに設定するには、 ipv6 cef グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。IPv6 ステートを確認するには、 show ipv6 cef 特権 EXEC コマンドを入力します。
CEF の設定の詳細については、『 IPv6 Implementation Guide, Cisco IOS Release 15.2M&T 』の「Implementing IPv6 Addresses and Basic Connectivity」の章を参照してください。
はじめる前に
スタティック IPv6 ルートの設定前には、次の処理を実行する必要があります。
■ ip routing グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用してルーティングをイネーブルにします。
■ ipv6 unicast-routing グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用して IPv6 パケットの転送をイネーブルにします。
■インターフェイスに IPv6 アドレスを設定して、少なくとも 1 つの IPv6 をレイヤ 3 インターフェイスでイネーブルに設定します。
手順の詳細
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1. |
configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
2. |
ipv6 route ipv6-prefix/prefix length { ipv6-address | interface-id [ ipv6-address ]} [ administrative distance ] |
スタティック IPv6 ルートを設定します。 ■ ipv6-prefix :スタティック ルートの宛先となる IPv6 ネットワーク。スタティック ホスト ルートを設定する場合は、ホスト名も設定できます。 ■ /prefix length :IPv6 プレフィックスの長さ。プレフィックスの(アドレスのネットワーク部)の上位連続ビット数を示す 10 進値です。10 進値の前にスラッシュ記号を付ける必要があります。 ■ ipv6-address : 指定したネットワークに到達するために使用可能なネクスト ホップの IPv6 アドレス。ネクスト ホップは直接接続する必要はありません。再帰処理が実行されて、直接接続されているネクスト ホップの IPv6 アドレスを検出します。このアドレスは、16 ビット値をコロンで区切った 16 進数で指定する必要があります。 ■ interface-id :Point-To-Point(ポイントツーポイント)インターフェイスおよびブロードキャスト インターフェイスからのダイレクト スタティック ルートを指定します。ポイントツーポイント インターフェイスの場合は、ネクスト ホップの IPv6 アドレスを指定する必要はありません。ブロードキャスト インターフェイスの場合は、ネクスト ホップの IPv6 アドレスを常に指定するか、または、リンクに対するローカル アドレスをネクスト ホップとして指定し、指定したプレフィックスがリンクに割り当てられるよう設定する必要があります。パケットの送信先となるネクスト ホップの IPv6 アドレスを指定することもできます。 注: リンクに対するローカルアドレスをネクストホップとして使用する場合は、 interface-id を指定する必要があります。リンクに対するローカル ネクスト ホップは、隣接ルータに設定する必要があります。 ■ administrative distance :(任意)アドミニストレーティブ ディスタンス。指定できる範囲は 1 から 254 です。デフォルト値は 1 で、接続されたルートを除くすべてのルートよりもスタティック ルートが優先されます。フローティング スタティック ルートを設定する場合は、ダイナミック ルーティング プロトコルよりも大きなアドミニストレーティブ ディスタンスを使用します。 |
3. |
end |
特権 EXEC モードに戻ります。 |
4. |
show ipv6 static [ ipv6-address | ipv6-prefix/prefix length ] [ interface interface-id ] [ recursive ] [ detail ] または show ipv6 route static [ updated ] |
IPv6 ルーティング テーブルを表示し、エントリを確認します。 ■ interface interface-id :(任意)出力インターフェイスとして指定されたインターフェイスを含むスタティック ルートのみを表示します。 ■recursive:(任意)再帰スタティック ルートのみを表示します。 recursive キーワードは interface キーワードと相互に排他的です。ただし、コマンド構文に IPv6 プレフィックスが指定されているかどうかに関係なく、使用することができます。 ■detail:(任意)次に示す追加情報を表示します。 –有効な再帰ルートの場合、出力パス セットおよび最大分解深度 –無効なルートの場合、ルートが無効な理由 |
5. |
copy running-config startup-config |
(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。 |
設定されたスタティック ルートを削除するには、 no ipv6 route ipv6-prefix/prefix length { ipv6-address | interface-id [ ipv6-address ]} [ administrative distance ] グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。
スタティック IPv6 ルーティングの設定の詳細については、『 IPv6 Implementation Guide, Cisco IOS Release 15.2M&T 』の「Implementing Static Routes for IPv6」の章を参照してください。
例
次に、フローティング スタティック ルートをインターフェイスに設定する例を示します。このルートのアドミニストレーティブ ディスタンスは 130 です。
Switch(config)# ipv6 route 2001:0DB8::/32 gigabitethernet0/1 130
はじめる前に
IPv6 RIP を実行するようにスイッチを設定する前には、次の処理を実行する必要があります。
■ ip routing グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用してルーティングをイネーブルにします。
■ ipv6 unicast-routing グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用して IPv6 パケットの転送をイネーブルにします。
■IPv6 RIP をイネーブルに設定するレイヤ 3 インターフェイス上で IPv6 をイネーブルに設定する必要があります。
手順の詳細
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1. |
configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
2. |
ipv6 router rip name |
IPv6 RIP ルーティング プロセスを設定し、このプロセスに対してルータ コンフィギュレーション モードを開始します。 |
3. |
maximum-paths number-paths |
(任意)IPv6 RIP がサポートできる等コスト ルートの最大数を定義します。指定できる範囲は 1 ~ 64 で、デフォルトは 4 ルートです。 |
4. |
exit |
グローバル コンフィギュレーション モードに戻ります。 |
5. |
interface interface-id |
インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始し、設定するレイヤ 3 インターフェイスを指定します。 |
6. |
ipv6 rip name enable |
指定された IPv6 RIP ルーティング プロセスをインターフェイス上でイネーブルにします。 |
7. |
ipv6 rip name default-information { only | originate } |
(任意)IPv6 デフォルト ルート(::/0)を RIP ルーティング プロセス アップデートに格納して、指定インターフェイスから送信します。 注: 任意のインターフェイスから IPv6 デフォルトルート(::/0)を送信したあとに、ルーティングループが発生しないようにするために、ルーティングプロセスは任意のインターフェイスで受信したすべてのデフォルトルートを無視します。 ■ only :デフォルト ルートを送信し、現在のインターフェイスで送信されたアップデート内のその他のすべてのルートを抑制するように選択します。 ■ originate :デフォルト ルート、および現在のインターフェイスで送信されたアップデート内のその他のすべてのルートを送信するように選択します。 |
8. |
end |
特権 EXEC モードに戻ります。 |
9. |
show ipv6 rip [ name ] [ interface interface-id ] [ database ] [ next-hops ] または show ipv6 route rip [ updated ] |
IPv6 RIP プロセスに関する情報を表示します。 IPv6 ルーティング テーブルの現在の内容を表示します。 |
10. |
copy running-config startup-config |
(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。 |
RIP ルーティング プロセスをディセーブルにするには、 no ipv6 router rip name グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。特定のインターフェイスに対して RIP ルーティング プロセスをディセーブルにするには、 no ipv6 rip name インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用します。
IPv6 の RIP ルーティングの設定の詳細については、『 IPv6 Implementation Guide, Cisco IOS Release 15.2M&T 』の「Implementing RIP for IPv6」の章を参照してください。
例
次に、最大 8 の等コスト ルートにより RIP ルーティング プロセス cisco をイネーブルにし、インターフェイス上でこれをイネーブルにする例を示します。
Switch(config)# ipv6 router rip cisco
Switch(config-router)# maximum-paths 8
Switch(config)# interface gigabitethernet0/3
Switch(config-if)# ipv6 rip cisco enable
IPv6 OSPF の設定
ネットワークでは、IPv6 の OSPF をカスタマイズできます。ただし、デフォルト設定でほとんどのカスタマー要件と機能要件を満たします。
IPv6 コマンドのデフォルト設定を変更する場合は注意してください。変更することにより、IPv6 ネットワークの OSPF に悪影響を与える場合があります。
はじめる前に
インターフェイスで IPv6 OSPF をイネーブルにする前に、次の処理を実行する必要があります。
■ ip routing グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用してルーティングをイネーブルにします。
■ ipv6 unicast-routing グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用して IPv6 パケットの転送をイネーブルにします。
■IPv6 OSPF をイネーブルにするレイヤ 3 インターフェイスで IPv6 をイネーブルにします。
手順の詳細
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1. |
configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
2. |
ipv6 router ospf process-id |
プロセスに対して OSPF ルータ コンフィギュレーション モードをイネーブルにします。プロセス ID は、IPv6 OSPF ルーティング プロセスをイネーブルにする場合に管理上割り当てられる番号です。この ID はローカルに割り当てられ、1 ~ 65535 の正の整数を指定できます。 |
3. |
area area-id range { ipv6-prefix/prefix length } [ advertise | not-advertise ] [ cost cost ] |
(任意)エリア境界でルートを統合し、サマライズします。 ■ area-id :ルートをサマライズするエリアの ID。10 進数または IPv6 プレフィックスのどちらかを指定できます。 ■ ipv6-prefix/prefix length :宛先 IPv6 ネットワーク、およびプレフィックス(アドレスのネットワーク部分)を構成するアドレスの上位連続ビット数を示す 10 進数。10 進値の前にスラッシュ(/)を付加する必要があります。 ■ advertise :(任意)Type 3 サマリー リンクステート アドバタイズメント(LSA)をアドバタイズおよび生成するように、アドレス範囲ステータスを設定します。 ■ not-advertise :(任意)アドレス範囲ステータスを DoNotAdvertise に設定します。Type3 サマリー LSA は抑制され、コンポーネント ネットワークは他のネットワークから隠された状態のままです。 ■ cost cost :(任意)現在のサマリー ルートのメトリックまたはコスト。宛先への最短パスを判別する場合に、OSPF SPF 計算で使用します。指定できる値は 0 ~ 16777215 です。 |
4. |
maximum paths number-paths |
(任意)IPv6 OSPF がルーティング テーブルに入力する必要がある、同じ宛先への等コスト ルートの最大数を定義します。指定できる範囲は 1 ~ 64 で、デフォルトは 16 です。 |
5. |
exit |
グローバル コンフィギュレーション モードに戻ります。 |
6. |
interface interface-id |
インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始し、設定するレイヤ 3 インターフェイスを指定します。 |
7. |
ipv6 ospf process-id area area-id [ instance instance-id ] |
インターフェイス上で IPv6 OSPF をイネーブルにします。 ■ instance instance-id :(任意)インスタンス ID |
8. |
end |
特権 EXEC モードに戻ります。 |
9. |
show ipv6 ospf [ process-id ] [ area-id ] interface [ interface-id ] または show ipv6 ospf [ process-id ] [ area-id ] |
OSPF インターフェイスの情報を表示します。 OSPF ルーティング プロセスに関する一般的な情報を表示します。 |
10. |
copy running-config startup-config |
(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。 |
OSPF ルーティング プロセスをディセーブルするには、no ipv6 router ospf process-id グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。特定のインターフェイスに対して OSPF ルーティング プロセスをディセーブルにするには、 no ipv6 ospf process-id area area-id インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用します。
IPv6 の OSPF ルーティングの設定の詳細については、『 IPv6 Implementation Guide, Cisco IOS Release 15.2M&T 』の「Implementing OSPF for IPv6」の章を参照してください。
IPv6 の EIGRP の設定
デフォルトで、IPv6 の EIGRP はディセーブルです。IPv6 の EIGRP は、インターフェイスで設定できます。EIGRP 用にルータおよびインターフェイスを設定したあとで、 no shutdown 特権 EXEC コマンドを入力して、EIGRP を開始します。
注: IPv6 の EIGRP がシャットダウンモードでない場合、EIGRP ルータモードコマンドを入力してルータおよびインターフェイスを設定する前に、EIGRP が稼働を開始する場合があります。
明示的なルータ ID を設定するには、 show ipv6 eigrp コマンドを使用して設定済みのルータ ID を確認してから、 router-id コマンドを使用します。
EIGRP IPv4 の場合と同様に、EIGRPv6 を使用して EIGRP IPv4 インターフェイスを指定し、これらのサブセットを受動インターフェイスとして選択できます。 passive-interface default コマンドを使用して、すべてのインターフェイスをパッシブに設定してから、選択されたインターフェイスで no passive-interface コマンドを使用し、これらのインターフェイスをアクティブにします。受動インターフェイスでは、EIGRP IPv6 を設定する必要がありません。
設定手順の詳細については、『 IPv6 Implementation Guide, Cisco IOS Release 15.2M&T 』の「Implementing EIGRP for IPv6」の章を参照してください。
IPv6 の BGP の設定
IPv6 のマルチプロトコル BGP 拡張を設定する場合は、BGP ルーティング プロセスを作成し、ピアリング関係を設定して特定ネットワークの BGP をカスタマイズする必要があります。IPv6 の BGP 機能は IPv4 の BGP 機能と同じです。
はじめる前に
IPv6 の BGP を実行するようにルータを設定する前に、 ipv6 unicast-routing コマンドを使用して、グローバルに IPv6 ルーティングをイネーブルにしておく必要があります。
手順の詳細
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1. |
configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
2. |
router bgp as-number |
BGP ルーティング プロセスを設定し、指定した自律システム番号に対して BGP ルータ コンフィギュレーション モードを開始します。 |
3. |
no bgp default ipv4-unicast |
前の手順で指定した BGP ルーティング プロセスの IPv4 ユニキャスト アドレス ファミリをディセーブルにします。 neighbor remote-as コマンドを設定する前にこのコマンドを入力していない限り、デフォルトでは IPv4 ユニキャスト アドレス ファミリのルーティング情報が各 BGP ルーティングセッションにアドバタイズされます。 |
4. |
bgp router-id ip-address |
(任意)BGP を実行するローカル ルータの ID として 32 ビット固定のルータ ID を設定します。デフォルトのルータ ID は、ルータ ループバック インターフェイスの IPv4 アドレスです。IPv6 だけがイネーブルな(IPv4 アドレスのない)ルータでは、BGP ルータ ID を手動で設定する必要があります。 注: このコマンドを使用してルータ ID を設定すると、アクティブな BGP ピアリングセッションがすべてリセットされます。 |
5. |
neighbor { ip-address | ipv6-address[%] interface-type interface-number | peer-group-name } remote-as as-number |
指定した自律システム内のネイバーの IPv6 アドレスを、ローカル ルータの IPv6 マルチプロトコル BGP ネイバー テーブルに追加します。 注: ipv6-address は、コロンで区切られた 16 ビット値を使用した 16 進数形式にする必要があります。 |
6. |
address-family ipv6 |
IPv6 アドレス ファミリを指定して、アドレス ファミリ コンフィギュレーション モードを開始します。 |
7. |
neighbor { ip-address | peer-group-name | ipv6-address } activate |
IPv6 アドレス ファミリのプレフィックスをネイバーがローカル ルータと交換できるようにします。 |
8. |
end |
特権 EXEC モードに戻ります。 |
9. |
show bgp ipv6 |
IPv6 BGP 設定の情報を表示します。 |
10. |
copy running-config startup-config |
(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。 |
設定手順の詳細については、『 IPv6 Implementation Guide, Cisco IOS Release 15.2M&T 』の「Implementing Multiprotocol BGP for IPv6」の章を参照してください。
スイッチでは、マルチキャスト IPv6 BGP、IPv6 BGP の Nonstop Forwarding(NSF)、6PE マルチパス(EoMPLS)、または IPv6 VRF がサポートされていません。
例
no bgp default ipv4-unicast
!--- Without configuring ""no bgp default ipv4-unicast"" only IPv4 will be
neighbor 2010:AB8:0:2:C601:10FF:FE58:0 remote-as 2
neighbor 2010:AB8:0:2:C601:10FF:FE58:0 activate