L2omGRE の制約事項
• L2omGRE 機能は、VSS モードでサポートされています。
• L2omGRE をサポートするために使用される VLAN インターフェイスは、任意のレイヤ 3 機能もサポートするようには設定できません。
• 現在再学習されていない MAC レイヤ宛先アドレスにアドレス指定されているため VLAN でフラッディングされるレイヤ 2 トラフィックをポリシング(レート制限)するように QoS を設定できます(の「 match l2 miss 」を参照)。
L2omGRE について
L2omGRE 機能では、mGRE トンネルを介してレイヤ 2 ブロードキャスト ドメインのトポロジを拡張することにより、複数の個別ネットワーク サイト間のレイヤ 2 接続を提供します(図 42-1を参照)。
図 42-1 L2omGRE トポロジ
L2omGRE 機能は、VLAN インターフェイスを mGRE トンネル インターフェイスに関連付けます。L2omGRE 機能をサポートするように設定された mGRE トンネル インターフェイスは、VLAN のあらゆるタイプのトラフィックに対するレイヤ 2 スイッチング(ブリッジング)を提供するように、レイヤ 2 LAN ポートのように機能します。これにより、トンネルでは、この mGRE トンネルを介してアクセス可能なデバイスにアドレス指定されたトラフィックだけを伝送します、(を参照)。スイッチは mGRE トンネル経由でアクセスできる MAC アドレスを学習し、 show mac address-table コマンドは学習されたアドレスを表示します。
PFC および DFC は、ハードウェアで、ブリッジングおよび mGRE トンネルのカプセル化とカプセル開放をサポートします。
各トンネルは L2omGRE 接続された VLAN を複数伝送できます。トンネル カプセル化には VLAN ID が含まれます。トンネリングされたトラフィックがカプセル開放されると、トラフィックに適した VLAN を選択するために、トンネリング トラフィックに含まれている VLAN ID が使用されます。
L2omGRE の設定方法
• 「ループバック インターフェイスの設定」
• 「mGRE トンネル インターフェイスの設定」
• 「VLAN インターフェイスの設定」
• 「L2omGRE の設定例」
ループバック インターフェイスの設定
L2omGRE をサポートするようにループバック インターフェイスを設定するには、次の作業を行います。
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ステップ 1 |
Router> enable |
特権 EXEC モードをイネーブルにします。パスワードを入力します(要求された場合)。 |
ステップ 2 |
Router# configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 3 |
Router(config)# interface loopback number |
ループバック インターフェイスを作成し、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 4 |
Router(config-if)# ip address address mask |
インターフェイスの IP アドレスを設定します。 (注) 他のスイッチのトンネル インターフェイスは、このスイッチのこの IP アドレスを参照します。 |
ステップ 5 |
Router(config-if)# end |
グローバル コンフィギュレーション モードに戻ります。 |
mGRE トンネル インターフェイスの設定
mGRE トンネル インターフェイスを設定するには、次の作業を行います。
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ステップ 1 |
Router(config)# interface tunnel number |
トンネル インターフェイスを作成します。続いて、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。 (注) このスイッチの VLAN インターフェイスは、このトンネル番号を参照します。 |
ステップ 2 |
Router(config-if)# ip address address mask |
インターフェイスの IP アドレスを設定します。 |
ステップ 3 |
Router(config-if)# ip nhrp map tunnel_address loopback_address |
L2omGRE トンネル インターフェイスを持つ他のスイッチに設定されているループバック インターフェイスの IP アドレスに対して、IP/NBMA(非ブロードキャスト マルチアクセス)アドレス マッピングを設定します。 • 他の L2omGRE スイッチに設定されている tunnel_address loopback_address 値を入力します。 • 他の L2omGRE スイッチごとにこのコマンドを繰り返します。 |
ステップ 4 |
Router(config-if)# ip nhrp network-id ID |
mGRE トンネル用の Next Hop Resolution Protocol(NHRP)をイネーブルにします。すべての L2omGRE トンネル インターフェイスで同じ ID 値を使用します。 |
ステップ 5 |
Router(config-if)# tunnel source loopback number |
このトンネル インターフェイスを ループバック インターフェイス と関連付けます。 |
ステップ 6 |
Router(config-if)# tunnel mode gre multipoint |
トンネル モードとしてマルチポイント GRE を設定します。 |
ステップ 7 |
Router(config-if)# end |
グローバル コンフィギュレーション モードに戻ります。 |
VLAN インターフェイスの設定
L2omGRE をサポートするように VLAN インターフェイスを設定するには、次の作業を行います。
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ステップ 1 |
Router(config)# interface vlan number |
VLAN インターフェイスを作成し、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 |
Router(config-if)# no ip address |
インターフェイスに IP アドレスが設定されていないことを確認します。 |
ステップ 3 |
Router(config-if)# platform xconnect l2gre tunnel number |
VLAN インターフェイスを L2omGRE トンネル インターフェイスと関連付けます。 |
ステップ 4 |
Router(config-if)# end |
グローバル コンフィギュレーション モードに戻ります。 |
L2omGRE の設定例
L2omGRE コンフィギュレーション コマンドは次のように調整する必要があります。
• 各スイッチの ip nhrp map コマンドは、他の各スイッチのトンネルおよびループバック IP アドレスを指します。
• 各スイッチで、 tunnel source loopback コマンドは、そのスイッチに設定されているループバック インターフェイスを指します。
• 各スイッチで、 platform xconnect l2gre tunnel コマンドは、そのスイッチの L2omGRE トンネル インターフェイスを指します。
スイッチの L2omGRE コンフィギュレーションに関する情報を表示するには、 show platform l2transport gre summary コマンドを入力します。
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ip address 10.1.1.1 255.255.255.255
ip address 10.10.10.1 255.255.255.0
ip nhrp map 10.20.20.2 10.2.2.2
ip nhrp map 10.30.30.3 10.3.3.3
tunnel mode gre multipoint
platform xconnect l2gre tunnel 10
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ip address 10.2.2.2 255.255.255.255
ip address 10.20.20.2 255.255.255.0
ip nhrp map 10.10.10.1 10.1.1.1
ip nhrp map 10.30.30.3 10.3.3.3
tunnel mode gre multipoint
platform xconnect l2gre tunnel 10
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ip address 10.3.3.3 255.255.255.255
ip address 10.30.30.3 255.255.255.0
ip nhrp map 10.10.10.1 10.1.1.1
ip nhrp map 10.20.20.2 10.2.2.2
tunnel mode gre multipoint
platform xconnect l2gre tunnel 10
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