オプションのインターフェイス機能の設定方法
• 「イーサネット インターフェイス速度およびデュプレックス モードの設定」
• 「ジャンボ フレーム サポートの設定」
• 「IEEE 802.3x フロー制御の設定」
• 「ポート デバウンス タイマーの設定」
速度およびデュプレックス モード設定上のガイドライン
通常、イーサネット ポート速度およびデュプレックス モード パラメータは auto に設定し、ポート間で速度およびデュプレックス モードをネゴシエーションできるようにします。ポート速度およびデュプレックス モードを手動で設定する場合には、次の点について考慮してください。
• デュプレックス モードが自動( no duplex コマンド)に設定されていない場合、イーサネット ポート速度を自動(no speed コマンド)に設定できません。
• イーサネット ポート速度を auto 以外の値(10 Mbps、100 Mbps、1000 Mbps など)に設定する場合は、それに合わせて接続先ポートを設定してください。接続先ポートが速度をネゴシエーションするように設定しないでください。
• イーサネット ポート速度を 10 Mbps または 100 Mbps のいずれかに手動で設定すると、ポートにデュプレックス モードを設定するように求めるプロンプトが表示されます。
(注) 接続先ポートが auto 以外の値に設定されている場合、LAN ポートはイーサネット ポート速度およびデュプレックス モードを自動的にネゴシエーションできません。
注意 イーサネット ポート速度およびデュプレックス モードの設定を変更すると、再設定時にインターフェイスがシャットダウンされてから再びイネーブルになる場合があります。
イーサネット インターフェイス速度の設定
(注) 10/100/1000 Mbps イーサネット ポートでイーサネット ポート速度を auto に設定すると、速度とデュプレックスの両方が自動ネゴシエートされます。10 ギガビット イーサネット ポートは自動ネゴシエーションをサポートしません。
10/100/1000 Mbps イーサネット ポートのポート速度を設定するには、次の作業を行います。
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ステップ 1 |
Router(config)# interface gigabitethernet slot/port |
設定するイーサネット ポートを選択します。 |
ステップ 2 |
Router(config-if)# speed { 10 | 100 | 1000 | { auto [ 10 100 [ 1000 ]]}} |
イーサネット インターフェイス速度を設定します。 |
10/100/1000 Mbps イーサネット ポートのポート速度を設定する場合は、以下に注意してください。
• ネゴシエーション速度を 10 Mbps または 100 Mbps に制限するには、 auto 10 100 キーワードを入力します。
• auto 10 100 1000 キーワードには、 auto キーワードと同じ効果があります。
次に、ギガビット イーサネット ポート 1/4 の速度を 100 Mbps に設定する例を示します。
Router(config)# interface gigabitethernet 1/4
Router(config-if)# speed 100
インターフェイスのデュプレックス モードの設定
(注) • 10 ギガビット イーサネットおよびギガビット イーサネットは全二重通信専用です。ギガビット イーサネット用に設定された 10 ギガビット イーサネット ポート、ギガビット イーサネット ポート、または 10/100/1000 Mbps ポート上では、デュプレックス モードを変更できません。
• 10/100/1000 Mbps イーサネット ポートでポート速度を auto に設定すると、速度とデュプレックスの両方が自動ネゴシエートされます。自動ネゴシエーション ポートのデュプレックス モードは変更できません。
イーサネット ポートまたはギガビット イーサネット ポートのデュプレックス モードを設定するには、次の作業を行います。
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ステップ 1 |
Router(config)# interface gigabitethernet slot/port |
設定するイーサネット ポートを選択します。 |
ステップ 2 |
Router(config-if)# duplex [ auto | full | half ] |
イーサネット ポートのデュプレックス モードを設定します。 |
次に、ギガビット イーサネット ポート 1/4 のデュプレックス モードを full に設定する例を示します。
Router(config)# interface gigabitethernet 1/4
Router(config-if)# duplex full
ギガビット イーサネット ポート上のリンク ネゴシエーションの設定
(注) リンク ネゴシエーションでは、ポート速度のネゴシエーションは行われません。
ギガビット イーサネット ポートでは、リンク ネゴシエーションによってフロー制御パラメータ、リモート障害情報、およびデュプレックス情報が交換されます。リンク ネゴシエーションはデフォルトでイネーブルです。
リンクの両端のポートは同じ設定にする必要があります。リンクの両端で設定が矛盾している場合(一方のポートでリンク ネゴシエーションがイネーブルで、他方のポートではディセーブルの場合)、リンクはアクティブになりません。
表 10-1 に、設定可能な 4 種類のリンク ネゴシエーションと各設定のリンク ステータスを示します。
表 10-1 リンク ネゴシエーションの設定および可能なリンク ステータス
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Off |
Off |
Up |
Up |
On |
On |
Up |
Up |
Off |
On |
Up |
Down |
On |
Off |
Down |
Up |
特定のポート上でリンク ネゴシエーションを設定するには、次の作業を行います。
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ステップ 1 |
Router(config)# interface gigabitethernet slot/port |
設定するポートを選択します。 |
ステップ 2 |
Router(config-if)# speed nonegotiate |
リンク ネゴシエーションをディセーブルにします。 |
次に、ギガビット イーサネット ポート 1/4 上でリンク ネゴシエーションをイネーブルにする例を示します。
Router(config)# interface gigabitethernet 1/4
Router(config-if)# no speed nonegotiate
速度およびデュプレックス モードの設定の表示
ポート速度およびデュプレックス モードの設定を表示するには、次の作業を行います。
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Router# show interfaces type slot/port [ transceiver properties ] |
速度およびデュプレックス モードの設定を表示します。速度およびデュプレックスの自動ネゴシエーション ステータスを表示するには、 transceiver properties オプションを追加します。 |
ジャンボ フレーム サポートの概要
ジャンボ フレームは、デフォルトのイーサネット サイズよりも大きなフレームです。ポートや VLAN インターフェイスにデフォルト値よりも大きい最大伝送単位(MTU)サイズを設定し、グローバル LAN ポート MTU サイズを設定することにより、ジャンボ フレームのサポートをイネーブルにします。
(注) • ジャンボ フレームのサポートは、ルート プロセッサ(RP)上のソフトウェアのルーテッド トラフィックをフラグメント化します。
• ジャンボ フレームのサポートは、ブリッジド トラフィックをフラグメント化しません。
入力 10/100 Mbps、100 Mbps イーサネットおよび 10 ギガビット イーサネット ポートでのブリッジドおよびルーテッド トラフィック サイズのチェック
ジャンボ フレームのサポートは、デフォルト値以外の MTU サイズが設定された入力 10/100 Mbps、100 Mbps イーサネットおよび 10 ギガビット イーサネット LAN ポートで、入力トラフィック サイズとグローバルな LAN ポート MTU サイズを比較します。ポートでは、サイズを超えているトラフィックがドロップされます。グローバルな LAN ポートの MTU サイズを設定できます(「グローバルな出力 LAN ポート MTU サイズの設定」を参照)。
入力ギガビット イーサネット ポートでのブリッジドおよびルーテッド トラフィック サイズのチェック
ギガビット イーサネット LAN ポートにデフォルト値以外の MTU サイズを設定すると、パケット サイズが 64 バイトよりも大きい場合に、フレームを許可します。デフォルト値以外の MTU サイズが設定されている場合、ギガビット イーサネット LAN ポートはサイズを越えている入力フレームを調べません。
PFC でのルーテッド トラフィック サイズのチェック
ルーティングする必要があるトラフィックの場合、PFC のジャンボ フレームのサポートは設定された MTU サイズとトラフィック サイズを比較し、そのトラフィックに対応できる MTU サイズが設定されたインターフェイス間のジャンボ トラフィックに、レイヤ 3 スイッチングを行います。MTU サイズが十分な大きさに設定されていないインターフェイス間では、「do not fragment」ビットが設定されていない場合、PFC はトラフィックを RP に送信して、フラグメント化およびソフトウェアでのルーティングを行います。「do not fragment」ビットが設定されていれば、PFC はトラフィックをドロップします。
出力 10 Mbps、10/100 Mbps、100 Mbps イーサネット ポートでのブリッジドおよびルーテッド トラフィック サイズのチェック
10 Mbps、10/100 Mbps、100 Mbps イーサネット LAN ポートにデフォルト値以外の MTU サイズを設定すると、パケット サイズが 64 バイトよりも大きいフレームが送信されます。デフォルト値以外の MTU サイズが設定されている場合、10 Mbps、10/100 Mbps、100 Mbps イーサネット LAN ポートはサイズが大きい出力フレームを調べません。
出力ギガビット イーサネットおよび 10 ギガビット イーサネット ポートでのブリッジドおよびルーテッド トラフィック サイズのチェック
ジャンボ フレームのサポートは、デフォルト値以外の MTU サイズが設定されたギガビット イーサネットおよび 10 ギガビット イーサネット出力 LAN ポート上で、出力トラフィック サイズとグローバルな出力 LAN ポート MTU サイズを比較します。ポートでは、サイズを超えているトラフィックがドロップされます。グローバルな LAN ポートの MTU サイズを設定できます(「グローバルな出力 LAN ポート MTU サイズの設定」を参照)。
イーサネット ポートのデフォルト以外の MTU サイズ
• 「イーサネット ポートの概要」
• 「レイヤ 3 イーサネット ポート」
• 「レイヤ 2 イーサネット ポート」
イーサネット ポートの概要
デフォルト値以外の MTU サイズを 10 Mbps、10/100 Mbps、または 100 Mbps イーサネット ポートに設定すると、入力パケットはグローバルな LAN ポートの MTU サイズに制限され、64 バイトよりも大きいサイズの出力トラフィックが許可されます。
ギガビット イーサネット ポートでデフォルト値以外の MTU サイズを設定すると、64 バイトよりも大きいすべてのサイズの入力パケットが許可され、出力トラフィックはグローバルな LAN ポートの MTU サイズに制限されます。
デフォルト値以外の MTU サイズを 10 ギガビット イーサネット ポートに設定すると、入出力パケットはグローバルな LAN ポートの MTU サイズに制限されます。
いずれのイーサネット ポートでも MTU サイズを設定できます。
レイヤ 3 イーサネット ポート
レイヤ 3 ポートでは、レイヤ 3 イーサネット ポートごとにグローバルな LAN ポート MTU サイズとは異なる MTU サイズを設定できます。
(注) デフォルト値以外の MTU サイズが設定されているレイヤ 3 イーサネット LAN ポートを経由するトラフィックは、グローバルな LAN ポートの MTU サイズにも影響を受けます(「グローバルな出力 LAN ポート MTU サイズの設定」を参照)。
レイヤ 2 イーサネット ポート
レイヤ 2 ポートでは、グローバルな LAN ポート MTU サイズと一致する MTU サイズだけを設定できます(「グローバルな出力 LAN ポート MTU サイズの設定」を参照)。
VLAN インターフェイス
レイヤ 3 VLAN インターフェイスごとに異なる MTU サイズを設定できます。VLAN インターフェイスにデフォルト値以外の MTU サイズを設定すると、トラフィックはデフォルト値以外の MTU サイズに制限されます。ジャンボ フレームをサポートするように VLAN インターフェイスに MTU サイズを設定できます。
MTU サイズの設定
MTU サイズを設定するには、次の作業を行います。
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ステップ 1 |
Router(config)# interface {{ vlan vlan_ID } | {{ type slot/port } | { port-channel port_channel_number } slot/port }} |
設定するインターフェイスを選択します。 |
ステップ 2 |
Router(config-if)# mtu mtu_size |
MTU サイズを設定します。 |
ステップ 3 |
Router(config-if)# end |
コンフィギュレーション モードを終了します。 |
MTU サイズを設定するときは、以下に注意してください。
• VLAN インターフェイスとレイヤ 3 イーサネット ポートについては、サポートされている MTU 値は 64 ~ 9216 バイトです。
• レイヤ 2 イーサネット ポートについては、グローバルな出力 LAN ポート MTU サイズだけ設定可能です(「グローバルな出力 LAN ポート MTU サイズの設定」を参照)。
次に、ギガビット イーサネット ポート 1/2 上で MTU サイズを設定する例を示します。
Router# configure terminal
Router(config)# interface gigabitethernet 1/2
Router(config-if)# mtu 9216
次に、設定を確認する例を示します。
Router# show interface gigabitethernet 1/2
GigabitEthernet1/2 is administratively down, line protocol is down
Hardware is C6k 1000Mb 802.3, address is 0030.9629.9f88 (bia 0030.9629.9f88)
MTU 9216 bytes, BW 1000000 Kbit, DLY 10 usec,
グローバルな出力 LAN ポート MTU サイズの設定
グローバルな出力 LAN ポート MTU サイズを設定するには、次の作業を行います。
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ステップ 1 |
Router(config)# system jumbomtu mtu_size |
グローバルな出力 LAN ポートの MTU サイズを設定します。 )。 |
ステップ 2 |
Router(config)# end |
コンフィギュレーション モードを終了します。 |
IEEE 802.3x フロー制御の設定
ギガビット イーサネット ポートおよび 10 ギガビット イーサネット ポートは、指定時間のあいだポートへのフレーム送信を停止するためにフロー制御を使用します。他のイーサネット ポートは、フロー制御要求に応答するためにフロー制御を使用します。
ギガビット イーサネット ポートまたは 10 ギガビット イーサネット ポートの受信バッファがいっぱいになると、指定時間のあいだフレーム送信処理を遅らせるようにリモート ポートに要求する IEEE802.3x ポーズ フレームを送信するように、ポートを設定できます。すべてのイーサネット ポートは他の装置からの IEEE 802.3x ポーズ フレームに応答するように設定できます。
イーサネット ポート上でフロー制御を設定するには、次の作業を行います。
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ステップ 1 |
Router(config)# interface type slot/port |
設定するポートを選択します。 |
ステップ 2 |
Router(config-if)# flowcontrol { receive | send } { desired | off | on } |
ポーズ フレームを送信またはポーズ フレームに応答するように、ポートを設定します。 |
フロー制御を設定するときは、以下に注意してください。
• 10 ギガビット イーサネット光ファイバ ポートでは自動ネゴシエーションが機能しないため、デフォルトでポーズ フレームに応答します。10 ギガビット イーサネット光ファイバ ポートでは、フロー制御動作モードは常に管理モードと同じです。
• ポートがポーズ フレームに応答する方法を設定する場合、次の情報に注意してください。
– ギガビット イーサネット ポートでは、リモート ポートの設定が不明な場合は、 receive desired キーワードを使用して、受信したポーズ フレームに応答するようにギガビット イーサネット ポートを設定できます (ギガビット イーサネット ポートだけでサポートされます)。
– receive on キーワードを使用すると、受信したポーズ フレームに応答するようにポートが設定されます。
– receive off キーワードを使用すると、受信したポーズ フレームを無視するようにポートが設定されます。
• ポート上のポーズ フレームの送信を設定する場合は、次の情報に注意してください。
– ギガビット イーサネット ポートでは、リモート ポートの設定が不明な場合は、 send desired キーワードを使用して、ポーズ フレームを送信するようにギガビット イーサネット ポートを設定できます (ギガビット イーサネット ポートだけでサポートされます)。
– send on キーワードを使用すると、ポーズ フレームを送信するようにポートが設定されます。
– send off キーワードを使用すると、ポーズ フレームを送信しないようにポートが設定されます。
次に、フロー制御の受信を有効にし、フロー制御設定を確認する例を示します。
Router# configure terminal
Router(config)# interface gigabitethernet 1/2
Router(config-if)# flowcontrol receive on
Router# show interfaces flowcontrol
ポート デバウンス タイマーの設定
ポート デバウンス タイマーはリンク変更の通知を遅らせ、ネットワークの再設定によるトラフィック損失を減らすことができます。ポート デバウンス タイマーは、各 LAN ポートに、個別に設定できます。
注意 ポート デバウンス タイマーをイネーブルにすると、リンクダウンの検出が遅れることになり、デバウンス期間中のトラフィック損失につながります。この状況は、一部のレイヤ 2 とレイヤ 3 プロトコルのコンバージェンスと再コンバージェンスに影響する可能性があります。
ポート上でデバウンス タイマーを設定するには、次の作業を行います。
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ステップ 1 |
Router(config)# interface type slot/port |
設定するポートを選択します。 |
ステップ 2 |
Router(config-if)# link debounce [ time debounce_time ] |
デバウンス タイマーを設定します。 |
ポートにデバウンス タイマーを設定する場合、次の点に注意してください。
• time キーワードは、光ファイバ 1000 Mpbs よりも高速なイーサネット ポート上だけでサポートされます。
• 銅製メディア上で 1000Mpbs で動作するポートでは、ポート デバウンス タイマー値を 5000 ミリ秒まで 100 ミリ秒単位で増やすことができます。
• デバウンス タイマーは 10 Gbps 銅製メディアを認識し、メディアだけの変更を検出します。
表 10-2 は、リンク変更の通知前に発生する時間遅延を一覧表示します。
表 10-2 デフォルトのポート デバウンス タイマー遅延時間
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10 Mpbs または 100 Mbps で動作するポート: |
300 ミリ秒 |
3100 ミリ秒 |
銅製メディア上で 1000 Mpbs または 10 Gbps で動作するポート: |
300 ミリ秒 |
3100 ミリ秒 |
ファイバ メディアを通じて 1000 Mbps または 10 Gbps で動作するポート: |
10 ミリ秒 |
100 ミリ秒 |
(注) show interfaces debounce コマンドは、ポート デバウンス タイマーがディセーブルの場合 10 ギガビット イーサネット ポートのデフォルト値を表示しません。 |
(注) すべての 10 ギガビット イーサネット ポートで、デバウンス タイマーがディセーブル値の場合は 10 ミリ秒、デバウンス タイマーがイネーブル値の場合は 100 ミリ秒になります。
次に、ギガビット イーサネット ポート 1/12 のポート デバウンス タイマーをイネーブルにする例を示します。
Router(config)# interface gigabitethernet 1/12
Router(config-if)# link debounce
次に、ポート デバウンス タイマーの設定を表示する例を示します。
Router# show interfaces debounce | include enable
活性挿抜に関する情報
Catalyst 6500 シリーズ スイッチでは活性挿抜(OIR)機能がサポートされており、システムをオンラインにしたままモジュールの取り外しおよび交換を行うことができます。モジュールを取り外す前にシャットダウンし、取り付けたあとで再起動しても、他のソフトウェアまたはインターフェイスはシャットダウンされません。
(注) 取り外しおよび取り付けを行うモジュールは、一度に 1 つだけにしてください。モジュールの取り外しおよび取り付け後に、LED を確認してから次の作業を始めます。モジュールの LED については、『Catalyst 6500 Series Switch Installation Guide』を参照してください。
モジュールの取り外しおよび取り付けを行うと、Catalyst 6500 シリーズ スイッチはモジュールのトラフィック処理を停止し、設定の変更がないかどうかシステムを走査します。各インターフェイス タイプがシステム コンフィギュレーションと照らし合わせてチェックされます。そのあと、システムは新しいモジュールに関して診断を実行します。モジュールの取り付けおよび取り外し中に、通常の動作が中断されることはありません。
スイッチがオンラインにできるのは、同等の交換モジュール 1 つだけです。同一モジュールの OIR をサポートするために、モジュールを取り外すときにモジュールの設定は running-config ファイルから削除されません。
交換モジュールと取り外したモジュールが異なる場合は、交換モジュールを設定してからでないと、スイッチはモジュールをオンラインにできません。
レイヤ 2 MAC アドレスは Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory(EEPROM; 電気的消去再書き込み可能 ROM)上に保存され、システムがスイッチング テーブルおよびデータ構造を更新しなくても、モジュールをオンラインで交換できます。レイヤ 2 MAC アドレスは、インストールされているモジュールのタイプとは関係なく、スーパーバイザ エンジンを交換しない限り変更されません。スーパーバイザ エンジンを交換すると、 すべての ポートのレイヤ 2 MAC アドレスが、新しいスーパーバイザ エンジン上のアドレス アロケータで指定されるアドレスに変更されます。
インターフェイスのモニタ方法およびメンテナンス方法
• 「インターフェイス ステータスのモニタ」
• 「インターフェイスのカウンタのクリア」
• 「インターフェイスのリセット」
• 「インターフェイスのシャットダウンおよび再起動」
インターフェイス ステータスのモニタ
インターフェイスに関する情報(ソフトウェア/ハードウェアのバージョン、インターフェイス統計情報など)を表示するためのコマンドが準備されています。これらのコマンドは、EXEC プロンプトで入力します。次の表に、インターフェイスをモニタリングするためのコマンドをいくつか紹介します ( show コマンドのすべてのリストを表示するには、EXEC プロンプトで show ? コマンドを入力します)。これらのコマンドについての詳細は、『 Cisco IOS Interface Command Reference 』を参照してください。
インターフェイスに関する情報を表示するには、次の作業を行います。
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Router# show ibc |
現在の内部ステータス情報を表示します。 |
Router# show eobc |
現在の内部帯域外情報を表示します。 |
Router# show interfaces [ type slot/port ] |
すべてのインターフェイスまたは特定のインターフェイスについて、ステータスおよび設定を表示します。 |
Router# show running-config |
現在の実行コンフィギュレーションを表示します。 |
Router# show rif |
現在の Routing Information Field(RIF; ルーティング情報フィールド)キャッシュの内容を表示します。 |
Router# show protocols [ type slot/port ] |
設定されている任意のプロトコルについて、グローバル(システム全体)およびインターフェイス固有のステータスを表示します。 |
Router# show version |
ハードウェア設定、ソフトウェア バージョン、コンフィギュレーション ファイルの名前と送信元、およびブート イメージを表示します。 |
インターフェイスのカウンタのクリア
show interfaces コマンドで表示されるインターフェイス カウンタをクリアするには、次の作業を行います。
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Router# clear counters {{ vlan vlan_ID } | { type slot/port } | { port-channel channel_ID }} |
インターフェイス カウンタをクリアします。 |
次に、ギガビット イーサネット ポート 1/5 のカウンタをクリアしてリセットする例を示します。
Router# clear counters gigabitethernet 1/5
Clear "show interface" counters on this interface [confirm] y
*Sep 30 08:42:55: %CLEAR-5-COUNTERS: Clear counter on interface GigabitEthernet1/5
clear counters コマンドを実行すると、オプションの引数を使用して特定のインターフェイスを指定しない限り、現在のすべてのインターフェイス カウンタがクリアされます。
(注) clear counters コマンドでは、SNMP を使用して取得したカウンタはクリアされず、show interfaces EXEC コマンドで表示されるカウンタだけがクリアされます。
インターフェイスのリセット
インターフェイスをリセットするには、次の作業を行います。
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Router# clear interface type slot/port |
インターフェイスをリセットします。 |
次に、ギガビット イーサネット ポート 1/5 をリセットする例を示します。
Router# clear interface gigabitethernet 1/5
インターフェイスのシャットダウンおよび再起動
インターフェイスをシャットダウンすると、指定したインターフェイス上のすべての機能がディセーブルになり、そのインターフェイスはすべてのモニタ コマンド出力で使用不能として表示されます。この情報は、すべてのダイナミック ルーティング プロトコルを通じて、他のネットワーク サーバに伝達されます。そのインターフェイスは、あらゆるルーティング アップデートに含まれなくなります。
インターフェイスをシャットダウンしたあとで再起動するには、次の作業を行います。
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ステップ 1 |
Router(config)# interface {{ vlan vlan_ID } | { type slot/port } | { port-channel channel_ID }} |
設定するインターフェイスを選択します。 |
ステップ 2 |
Router(config-if)# shutdown |
インターフェイスをシャットダウンします。 |
ステップ 3 |
Router(config-if)# no shutdown |
インターフェイスを再びイネーブルにします。 |
次に、ギガビット イーサネット ポート 1/5 をシャットダウンする例を示します。
Router(config)# interface gigabitethernet 1/5
Router(config-if)# shutdown
(注) リンク ステート メッセージ(LINK-3-UPDOWN および LINEPROTO-5-UPDOWN)は、デフォルトではディセーブルに設定されています。このメッセージをイネーブルにするには、対象となる各インターフェイスに対して logging event link status コマンドを使用します。
次に、ギガビット イーサネット ポート 1/5 を再びイネーブルにする例を示します。
Router(config-if)# no shutdown
インターフェイスがディセーブルになったかどうかを確認するには、 show interfaces EXEC コマンドを使用します。シャットダウンされたインターフェイスは、 show interfaces コマンドの出力では [administratively down] と表示されます。
TDR を使用してケーブルのステータスを確認する方法
Time Domain Reflectometer(TDR; タイム ドメイン リフレクトメータ)を使用して、銅製ケーブルのステータスを確認できます。TDR はケーブルを介して信号を送信し、反射され戻ってきた信号を読み取ることで、ケーブル障害を検出します。信号のすべてまたは一部は、ケーブル不良の数によって、またはケーブルの終端によって反射されて戻ってきます。
TDR を使用して、リンクを確立できない場合にケーブル配置に障害が発生しているかどうかを判断します。特に既存のスイッチを交換する、ギガビット イーサネットにアップグレードする、または新しいケーブルを敷く場合に、このテストは重要です。
(注) • TDR では、最大で 115 m の長さのケーブルをテストできます。
• TDR の結果は、正常に動作しているリンクには意味がありません。
• TDR テストを実行する前に、ポートはアップである必要があります。ポートがダウンしている場合、 test cable-diagnostics tdr コマンドを入力できず、次のメッセージが表示されます。
Router# test cable-diagnostics tdr interface gigabitethernet2/12
% Interface Gi2/12 is administratively down
% Use 'no shutdown' to enable interface before TDR test start.
TDR テストを開始または中止するには、次の作業を行います。
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test cable-diagnostics tdr interface { interface interface_number } |
TDR テストを開始または中止します。 |
次に、TDR ケーブル診断を実行する例を示します。
Router # test cable-diagnostics tdr interface gigabitethernet2/1
TDR test started on interface Gi2/1
A TDR test can take a few seconds to run on an interface
Use 'show cable-diagnostics tdr' to read the TDR results.
ヒント Cisco Catalyst 6500 シリーズ スイッチの詳細(設定例およびトラブルシューティング情報を含む)については、次のページに示されるドキュメントを参照してください。
http://www.cisco.com/en/US/products/hw/switches/ps708/tsd_products_support_series_home.html
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