14.1 CTC ソフトウェアの配布方法
ONS 15454、ONS 15454 M2、ONS 15454 M6 のプロビジョニングと管理は、CTC ソフトウェアを使用して実行します。CTC は、TCC2/TCC2P/TCC3/TNC/TSC コントロール カードに格納される Java アプリケーションです。CTC は、15454-DWDM、15454-M2、15454-M6 シェルフ アセンブリに、Web インターフェイスを使用した新しいソフトウェア リリースを使用して最初にログインするときにダウンロードされます。CTC ランチャ アプリケーション(StartCTC.exe)を使用して CTC にログインすることもできます。詳細については、「CTC ランチャ アプリケーションを使用した、複数の ONS ノードの管理」を参照してください。
14.1.1 TCC2/TCC2P/TCC3/TNC/TSC カードにインストールされる CTC ソフトウェア
CTC ソフトウェアは、TCC2/TCC2P/TCC3/TNC/TSC カードに事前にロードされています。このため、カードにソフトウェアをインストールする必要はありません。新しいバージョンの CTC ソフトウェアがリリースされた場合には、そのリリースに対応したソフトウェア アップグレード マニュアルを参照して、TCC2/TCC2P/TCC3/TNC/TSC カードの ONS 15454、15454-M2、または 15454-M6 ソフトウェアをアップグレードしてください。
CTC ソフトウェアをアップグレードすると、CTC の新バージョンはコントロール カードに CTC の保護バージョンとして保存されます。新しい CTC ソフトウェアを有効にすると、CTC の旧バージョンはコントロール カードに CTC の保護バージョンとして保存され、CTC の最新リリースが現用バージョンとなります。ONS 15454、15454-M2、または15454-M6 シェルフ アセンブリにインストールされているソフトウェア バージョンを、ノード ビュー(シングルシェルフ モード)またはマルチシェルフビュー(マルチシェルフ モード)で [Maintenance] > [Software] タブを選択します。
ネットワーク ビューで [Maintenance] > [Software] タブを選択すると、すべてのネットワーク ノードにインストールされているソフトウェア バージョンが表示されます。
14.1.2 PC または UNIX ワークステーションにインストールされる CTC ソフトウェア
新しいソフトウェア リリースがある ONS 15454、15454-M2、または 15454-M6 へ初めて接続すると、自動的に CTC ソフトウェアが TCC2/TCC2P/TCC3/TNC/TSC カードからダウンロードされ、コンピュータにインストールされます。CTC ソフトウェア ファイルが自動的にダウンロードされることにより、アクセス先の TCC2/TCC2P/TCC3/TNC/TSC カードと同じバージョンの CTC ソフトウェアがコンピュータで実行されます。CTC ファイルは、コンピュータのオペレーティング システムで指定された一時ディレクトリに格納されます。[Delete CTC Cache] ボタンをクリックすると、一時ディレクトリに格納されているファイルを削除できます。ファイルが削除されると、次に ONS 15454、15454-M2、または15454-M6 に接続したときにファイルがダウンロードされます。CTC の Java Archive(JAR)ファイルのダウンロードには数分かかります。ダウンロード時間は、ワークステーションと ONS 15454、15454-M2、15454-M6 間の接続の帯域幅に応じて変わります。たとえば、モデムまたは Data Communications Channel(DCC; データ通信チャネル)ネットワーク リンクから JAR ファイルをダウンロードする場合は、LAN 接続を介して JAR ファイルをダウンロードするよりも時間がかかります。
ネットワーク トポロジの検出中に、CTC ソフトウェアの最新バージョンを含むノードを判断するために、CTC はネットワーク内の各ノードをポーリングします。CTC は、現在実行しているバージョンよりも新しいバージョンの CTC ソフトウェアを使用するノードをネットワーク内で検出すると、CTC の最新バージョンがネットワーク内で検出されたことを示すメッセージを生成し、CTC ソフトウェア アップグレードのインストールを提示してきます。ノード ビューが表示されたあと、[Tools] > [UpdateCTC] メニュー オプションを使用して CTC をアップグレードできます。ネットワーク検出がディセーブルの場合、CTC はソフトウェアの最新バージョンを検索しません。アップグレード検出には、到達不可能なノードは含まれません。
(注) CTC ソフトウェアのアップグレードによって、既存のソフトウェアは上書きされます。アップグレードの完了後に CTC を再起動する必要があります。
14.2 CTC のインストールの概要
CTC を使用して ONS 15454、15454-M2、15454-M6 に接続するには Microsoft Internet Explorer の URL フィールドに IP アドレスを入力します。ONS 15454、15454-M2、15454-M6 に接続すると、次の処理が自動的に行われます。
1. CTC ランチャ アプレットが、TCC2/TCC2P/TCC3/TNC/TSC カードからコンピュータへダウンロードされます。
2. ランチャは、コンピュータの CTC リリースが、TCC2/TCC2P/TCC3/TNC/TSC カードに格納されているリリースと一致するかどうかを確認します。
3. コンピュータに CTC がインストールされていない場合、またはインストールされているリリースが TCC2/TCC2P/TCC3/TNC/TSC カードに格納されているバージョンよりも古い場合は、ランチャによって、CTC プログラム ファイルが TCC2/TCC2P/TCC3/TNC/TSC カードからダウンロードされます。
4. ランチャが CTC を起動します。CTC セッションは Web ブラウザのセッションとは別のものであるため、Web ブラウザは不要になります。必ず、最新のソフトウェア リリースがインストールされているノードにログインしてください。古いバージョンの CTC が存在する、あるいは Cisco ONS 15327 または Cisco ONS 15600 に接続されている ONS 15454、15454-M2、15454-M6 にログインすると、CTC ファイルが自動的にダウンロードされて、それらのノードと対話できるようになります。CTC ファイルのダウンロードは、初回ログイン時など必要な場合にしか行われません。CTC の起動に使用したノードよりも新しいソフトウェア バージョンが存在するネットワーク上のノードとは対話できません。
各 ONS 15454、15454-M2、15454-M6 は、5 つまでの CTC セッションを同時に処理できます。CTC のパフォーマンスは、各セッションのアクティビティ量、ネットワークの帯域幅、TCC2/TCC2P/TCC3/TNC/TSC カードの負荷に応じて変わります。
(注) VT100 端末または VT100 エミュレーション ソフトウェアからTL1 コマンドを使用して ONS 15454、15454-M2、15454-M6 と通信したり、TL1 ポート 2361 および 3083 を使用して ONS 15454、15454-M2、15454-M6 に Telnet 接続することもできます。TL1 コマンドの包括的なリストについては、『Cisco ONS SONET TL1 Command Guide』または『Cisco ONS 15454 SDH and Cisco ONS 15600 SDH TL1 Command Guide』を参照してください。
14.3 PC および UNIX ワークステーションの要件
ONS 15454、15454-M2、15454-M6 で CTC を使用する場合は、コンピュータに、適切な Java Runtime Environment(JRE; Java ランタイム環境)がインストールされている Web ブラウザが必要です。各 CTC ソフトウェア リリースに対応する適切な JRE は、ONS 15454、15454-M2、15454-M6 ソフトウェア CD に収録されています。ネットワーク上で複数の CTC ソフトウェア リリースを実行している場合は、コンピュータにインストールされている JRE と異なるソフトウェア リリースとの間で互換性がなければなりません。
JRE タブで JRE バージョンを変更した場合、CTC を終了して再起動しないと、JRE の新バージョンが有効になりません。 表 14-1 に、ONS 15454 ソフトウェア リリースと JRE の互換性を示します。
表 14-1 JRE の互換性
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ONS 15454 Release 4.5 |
なし |
あり |
なし |
なし |
なし |
ONS 15454 Release 4.6 |
なし |
あり |
あり |
なし |
なし |
ONS 15454 Release 4.7 |
なし |
なし |
あり |
なし |
なし |
ONS 15454 Release 5.0 |
なし |
なし |
あり |
なし |
なし |
ONS 15454 Release 6.0 |
なし |
なし |
あり |
なし |
なし |
ONS 15454 Release 7.0 |
なし |
なし |
あり |
あり |
なし |
ONS 15454 Release 7.2 |
なし |
なし |
あり |
あり |
なし |
ONS 15454 Release 8.0 |
なし |
なし |
なし |
あり |
なし |
ONS 15454 Release 8.5 |
なし |
なし |
なし |
あり |
なし |
ONS 15454 Release 9.0 |
なし |
なし |
なし |
あり |
なし |
ONS 15454 Release 9.1 |
なし |
なし |
なし |
あり |
なし |
ONS 15454 Release 9.2 |
なし |
なし |
なし |
なし |
あり |
表 14-2 は、PC および UNIX ワークステーションの要件を示しています。JRE に加え、Java のプラグインも ONS 15454 ソフトウェア CD に格納されています。
表 14-2 CTC のコンピュータ要件
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プロセッサ(PC のみ) |
Pentium 4 プロセッサまたはこれと同等のプロセッサ |
複数のアプリケーションを実行したり、多数のノードと回線があるネットワークを CTC で管理している場合は、これよりも速度の速い CPU を使用することを推奨します。 |
メモリ |
1 GB RAM 以上 |
複数のアプリケーションを実行したり、多数のノードと回線があるネットワークを CTC で管理している場合は、1 GB 以上を推奨します。 |
ハード ドライブ |
250 MB の空き容量がある 20 GB のハード ドライブ |
CTC アプリケーション ファイルは、TCC2/TCC2P/TCC3/TNC/TSC からコンピュータにダウンロードされます。アプリケーション ファイルは、ネットワークのバージョンに応じて、約 100 MB(250 MB の方が安全)以上の容量を使用します。 |
オペレーティング システム |
• PC:Windows 2000、Windows XP、Windows Vista、Windows 7、Windows Server 2003、Windows Server 2008 • ワークステーション:Solaris バージョン 9 または 10 で、UltraSPARC-III 以上のプロセッサ、1 GB のメモリ搭載で、ハード ドライブの空き容量が 250 MB あるもの • Apple Mac OS X。CTC は、CCO または ONS CD から入手できる CacheInstaller を使用してインストールする必要があります。 |
OS ベンダーからリリースされている、最新のパッチまたはサービス パックを使用してください。最新のパッチまたはサービス パックについては、ベンダーに確認してください。 |
Java ランタイム環境 |
JRE 1.6 |
ONS 15454、15454-M2、15454-M6 ソフトウェア CD に含まれている CTC Installation Wizard を使用して、JRE 1.6 をインストールします。JRE 1.6 では、特に回線数の多い大規模なネットワークに対して CTC のパフォーマンスが改善されています。 ソフトウェア リリース 9.2 ノードのあるネットワークでは、JRE 1.6 を使用することを推奨します。ソフトウェア リリース 7.0 または 7.2 のソフトウェアを実行しているノードから直接 CTC を起動しなければならない場合は、JRE 1.4.2 または JRE 5.0 を推奨します。ソフトウェア リリース 5.0 または R6.0 のソフトウェアを実行しているノードから直接 CTC を起動しなければならない場合は、JRE 1.4.2 を推奨します。ソフトウェア リリース 5.0 よりも前のソフトウェアを実行しているノードから直接 CTC を起動しなければならない場合は、JRE 1.3.1_02 を推奨します。 |
Web ブラウザ |
• PC:Internet Explorer 6.x、7.x、8.x • UNIX ワークステーション:Mozilla 1.7 • MacOS-X PC:Safari |
PC の場合、サポートしているどの Web ブラウザでも JRE 1.6 を使用してください。 Internet Explorer は次のサイトから入手できます。 http://www.microsoft.com Mozilla は次のサイトから入手できます。 http://www.mozilla.com Safari は次のサイトから入手できます。 http://www.apple.com |
ケーブル |
コンピュータを ONS 15454、15454-M2、15454-M6 に直接接続するかまたは LAN を経由して接続するための、両端に RJ-45 コネクタの付いた CAT-5 のストレート型ケーブル(ユーザが用意)。 ONS 15454 パッチ パネルの DCN ポートまたは Catalyst 2950(マルチシェルフ モード)に接続する CAT-5 クロス ケーブル(ユーザが用意)。 |
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14.4 ONS 15454 接続
ONS 15454、15454-M2、15454-M6 シェルフ アセンブリに接続するには、複数の方法があります。
(ONS 15454 の場合)TCC2/TCC2P/TCC3 カード前面プレートの RJ-45(LAN)ポートを使用するか、バックプレーン RJ-45 LAN ポートを使用して、PC と ONS 15454 シェルフを直接接続できます。
(ONS 15454 M6 の場合)TNC/TSC カードの前面プレートの RJ-45(LAN)ポート、EMS RJ-45 ポート、または RJ-45 Craft ポートのいずれかを使用して、PC と ONS 15454 M6 シェルフを直接接続できます。EMS RJ-45 ポートおよび RJ-45 Craft ポートは、External Connection Unit(ECU; 外部接続ユニット)にあります。
(ONS 15454 M2 の場合)TNC/TSC カードの前面プレートの RJ-45(LAN)ポートまたは電源モジュールの EMS RJ-45 ポートを使用して、PC と ONS 15454 M2 シェルフを直接接続できます。
ANSI シェルフの場合はバックプレーンの LAN ピンを使用して接続できます(ETSI シェルフの場合は、MIC-T/C/P Front Mount Electrical Connection(FMEC; フロント マウント電気接続)の RJ-45 ジャック経由で LAN 接続が可能です)。また、ONS 15454 に接続されたハブやスイッチに PC を接続することや、LAN やモデムを通じて ONS 15454 に接続することや、PC または TL1 端末から TL1 接続を確立することもできます。 表 14-3 に、ONS 15454、15454-M2、15454-M6 シェルフの接続方法と要件を示します。
(注) TNC/TSC カードは、ECU の 3 つの FE RJ45 接続を使用したマルチシェルフ接続をサポートしています。TNC カードは、カードの SFP ポートを使用した、CRS-1 ルータへの GE 接続をサポートしています。この SFP ポートは、FE および GE インターフェイスのみをサポートするセカンダリ OSC として動作可能です。
ONS 15454 M6 シェルフの TNC/TSC カードは、ECU の EMS RJ-45 ポートまたは Craft ポートを経由して接続できます。ONS 15454 M2 シェルフの TNC/TSC カードは、電源モジュールの EMS RJ-45 ポートを経由して接続できます。
表 14-3 ONS 15454、ONS 15454 M2、ONS 15454 M6 の接続方法
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ローカル クラフト |
次のいずれかを使用した、CTC コンピュータと ONS 15454、15454-M2、15454-M6 のオンサイト ネットワーク接続 • TCC2/TCC2P/TCC3/TNC/TSC カードの RJ-45(LAN)ポート • パッチ パネルの RJ-45(LAN)ポート(マルチシェルフ モード) • Catalyst 3560-V2-24TS-SD および 2950 のポート 23 またはポート 24(マルチシェルフ モード) • 15454-DWDM バックプレーンの LAN ピン(ANSI) • MIC-T/C/P FMEC 上の RJ-45 ジャック(ETSI) • (ONS 15454 M6 の場合)ECU の EMS RJ-45 ポート • (ONS 15454 M6 の場合)ECU の RJ-45 Craft ポート • (ONS 15454 M2 の場合)電源モジュールの EMS RJ-45 ポート • ONS 15454 接続先となるハブまたはスイッチ |
Dynamic Host Configuration Protocol(DHCP)を使用しない場合、コンピュータの IP アドレス、サブネット マスク、およびデフォルト ルータを変更するか、または自動ホスト検出を使用する必要があります。 |
企業 LAN |
企業 LAN または Network Operations Center(NOC; ネットワーク オペレーション センター)LAN による ONS 15454、15454-M2、または 15454-M6 への接続 |
• ONS 15454、15454-M2、または 15454-M6 は、LAN 接続用にプロビジョニングする必要があります(IP アドレス、サブネット マスク、デフォルト ゲートウェイなど)。 • ONS 15454、15454-M2、または 15454-M6 は、企業 LAN に物理的に接続されている必要があります。 • CTC コンピュータは、ONS 15454, 15454-M2、または 15454-M6 に接続可能な企業 LAN に接続されている必要があります。 |
TL1 |
CTC ではなく TL1 を使用した ONS 15454、15454-M2、または 15454-M6 への接続。TL1 セッションは CTC から開始できます。または、TL1 端末を使用することもできます。物理的な接続は、クラフト接続、企業 LAN、または TL1 端末になります。 |
『Cisco ONS SONET TL1 Reference Guide』または『Cisco ONS 15454 SDH and Cisco ONS 15600 SDH TL1 Reference Guide』を参照してください。 |
リモート |
モデムを使用した ONS 15454、15454-M2、または 15454-M6 への接続。 |
• モデムは ONS 15454、15454-M2、または 15454-M6 に接続する必要があります。 • モデムは ONS 15454、15454-M2、または 15454-M6 用にプロビジョニングする必要があります。CTC を実行するには、イーサネット アクセス用にモデムをプロビジョニングする必要があります。 |
14.5 [CTC] ウィンドウ
シングルシェルフ ONS 15454、15454-M2、15454-M6 にログインすると、[CTC] ウィンドウがノード ビューに表示されます(図 14-1)。マルチシェルフ ONS 15454 または 15454-M6 にログインする、つまり 2 つ以上の ONS 15454 または 15454-M6 シェルフが 1 つのノードとして動作するように設定されている場合、マルチシェルフ ビュー(図 14-2)が [CTC] ウィンドウに表示されます。このウィンドウには、メニュー バー、ツール バー、および上下のペインがあります。上部のペインには、選択されたオブジェクトに関するステータス情報と、現在のビューのグラフィックがあります。下部のペインには、タブとサブタブがあります。これらは、ONS 15454 情報を表示したり、ONS 15454 のプロビジョニングとメンテナンス作業を実行するために使用します。[CTC] ウィンドウから、ONS 15454 の他のビューを表示できます。シングルシェルフ モードでは、ネットワーク ビュー、ノード ビュー、カード ビューを表示できます。マルチシェルフ モードでは、ネットワーク ビュー、マルチシェルフ ビュー、シェルフ ビュー、カード ビューを表示できます。
図 14-1 ノード ビュー(シングルシェルフ モードでのデフォルトのログイン ビュー)
図 14-2 マルチシェルフ ビュー(マルチシェルフ モードでのデフォルトのログイン ビュー)
14.5.1 ノード ビュー(マルチシェルフ モード)、ノード ビュー(シングルシェルフ モード)、およびシェルフ ビュー(マルチシェルフ モード)
図 14-1 で示しているノード ビューは、シングルシェルフ ONS 15454 にログインすると最初に表示されるビューです。図 14-2 で示しているマルチシェルフ ビューは、マルチシェルフ ONS 15454 にログインすると最初に表示されるビューです。ログイン ノードは表示されている最初のノードで、セッションの「ホーム ビュー」になります。マルチシェルフ ビューとノード ビューを使用して、1 つの ONS 15454 ノードを管理できます。ステータス領域には、ノード名、IP アドレス、セッションのブート日時、クリティカル(CR)アラーム、メジャー(MJ)アラーム、およびマイナー(MN)アラームの数、現在ログインしているユーザの名前とセキュリティ レベル、ソフトウェア バージョン、およびネットワーク要素のデフォルト セットアップが表示されます。
(ONS 15454 および 15454-M6 の場合)マルチシェルフ モードでは、最大で 30 個のシェルフが単一ノードとして動作します。
(注) サブテンド シェルフの数を 30 までに増やす理由は、均一の帯域周波数グリッドで動作する新しい光カードおよび DWDM カードを収容して管理するためです。
マルチシェルフ ビューからシェルフを開くと、ノード ビューに似たシェルフ ビューが表示されますが、ノードレベル操作で使用されるタブやサブタブが含まれていません。
14.5.1.1 CTC カードの色
[CTC] ウィンドウのグラフィック領域には、ONS 15454 のシェルフ アセンブリが示されます。グラフィック領域に表示されるカードの色は、物理カードおよびスロットの実際のステータスをリアルタイムで表します( 表 14-4 を参照)。
表 14-4 マルチシェルフ ビュー(マルチシェルフ モード)、ノード ビュー(シングルシェルフ モード)、およびシェルフ ビュー(マルチシェルフ モード)カードの色
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グレー |
スロットがプロビジョニングされていません。カードは装着されていません。 |
バイオレット |
スロットはプロビジョニングされています。カードは装着されていません。 |
ホワイト |
スロットはプロビジョニングされています。機能しているカードが装着されています。 |
イエロー |
スロットはプロビジョニングされています。マイナー アラーム条件が存在します。 |
オレンジ |
スロットはプロビジョニングされています。メジャー アラーム条件が存在します。 |
レッド |
スロットはプロビジョニングされています。クリティカル アラームが存在します。 |
ONS 15454 ETSI では、FMEC カードの色は、物理 FMEC カードのステータスをリアルタイムで表します。 表 14-5 に、FMEC カードの色を示します。CTC に表示される FMEC ポートの色は変化しません。
(注) FMEC は事前にプロビジョニングできません。
表 14-5 マルチシェルフ ビュー(マルチシェルフ モード)およびノード ビュー(シングルシェルフ モード)の FMEC の色
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ホワイト |
機能しているカードが装着されています。 |
イエロー |
マイナー アラーム条件が存在します。 |
オレンジ |
メジャー アラーム条件が存在します。 |
レッド |
クリティカル アラームが存在します。 |
ノード ビュー(シングルシェルフ モード)またはシェルフ ビュー(マルチシェルフ モード)のカード上の文字は、カードのステータス(アクティブ、スタンバイ、ロード中、プロビジョニングされていない)を示しています。 表 14-6 に、カードのステータスを示します。
表 14-6 ノード ビュー(シングルシェルフ モード)またはシェルフ ビュー(マルチシェルフ モード)のカードのステータス
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Act |
カードはアクティブです。 |
Sty |
カードはスタンバイ モードです。 |
Ldg |
カードはリセット中です。 |
NP |
カードがありません。 |
カード ビュー、ノード ビュー(シングルシェルフ モード)、およびシェルフ ビュー(マルチシェルフ モード)のポートの色は、ポートのサービス ステートを示します。 表 14-7 に、ポートの色とそのサービス ステートを示します。ポートのサービス ステートの詳細については、 付録 B「管理ステートとサービス ステート」 を参照してください。
表 14-7 ノード ビュー(シングルシェルフ モード)またはシェルフ ビュー(マルチシェルフ モード)のカードのポートの色とサービス ステート
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シアン(ブルー) |
Out-of-Service and Management, Loopback(OOS-MA,LPBK)(ANSI) Locked-enabled,loopback(ETSI) |
ポートは、ループバック状態です。ノード ビューまたはシェルフ ビューで、カードのポート間に線が表示される場合、そのポートはターミナル ループバック状態かファシリティ ループバック状態にあります(図 14-3 および 図 14-4 を参照)。トラフィックは伝送されますが、アラームの報告は抑制されます。発生した障害状態は、アラームが報告されているかどうかに関係なく、CTC の [Conditions] タブまたは TL1 RTRV-COND コマンドを使用して確認できます。 |
シアン(ブルー) |
Out-of-Service and Management, Maintenance(OOS-MA,MT)(ANSI) Locked-enabled,maintenance(ETSI) |
ポートは、メンテナンスのため停止しています。トラフィックは伝送され、ループバックは許可されます。アラームの報告は抑制されます。発生した障害状態は、アラームが報告されているかどうかに関係なく、CTC の [Conditions] タブまたは TL1 RTRV-COND コマンドを使用して確認できます。テストを行ったりアラームを一時的に抑制する場合は、このサービス ステートを使用します。テストが完了したら、状態を IS-NR/Unlocked-enabled、OOS-MA,DSBLD/Locked-enabled,disabled、または OOS-AU,AINS/Unlocked-disabled,automaticInService に変更してください。 |
グレー |
Out-of-Service and Management, Disabled(OOS-MA,DSBLD)(ANSI) Locked-enabled,disabled(ETSI) |
ポートは停止中で、トラフィックを伝送できません。このサービス ステートでは、ループバックは許可されません。 |
グリーン |
In-Service and Normal(IS-NR)(ANSI) Unlocked-enabled(ETSI) |
ポートは正常に動作中で、プロビジョニングされたとおりに機能しています。ポートは信号を送信し、アラームを表示します。ループバックは許可されません。 |
バイオレット |
Out-of-Service and Autonomous, Automatic In-Service(OOS-AU,AINS)(ANSI) Unlocked-disabled,automaticInService(ETSI) |
ポートは停止中ですが、トラフィックは伝送されます。アラームの報告は抑制されます。ノードは、エラーのない信号がないかどうかポートをモニタリングします。エラーのない信号が検出されると、ソーク時間の間、ポートはこのサービス ステートのままになります。ソーク時間が終了すると、ポートのサービス ステートが IS-NR/Unlocked-enabled に変わります。 発生した障害状態は、アラームが報告されているかどうかに関係なく、CTC の [Conditions] タブまたは TL1 RTRV-COND コマンドを使用して確認できます。ソーク フィールドでプロビジョニングされた長さの時間、信号を受信すると、AINS ポートは自動的に IS-NR/Unlocked-enabled に移行します。 |
図 14-3 ターミナル ループバックの記号
図 14-4 ファシリティ ループバックの記号
14.5.1.2 マルチシェルフ ビューのカードのショートカット
マルチシェルフ ビューの図に表示されているカードの上にマウスを移動すると、該当のカードに関する詳細情報が表示されます。この情報には、カード タイプ、カードのステータス(アクティブまたはスタンバイ)、(存在する場合は)アラームのタイプ(クリティカル、メジャー、マイナー)、およびカードで使用されるアラーム プロファイルがあります。トランスポンダ(TXP)カードまたはマックスポンダ(MXP)カードの場合は、Dense Wavelength Division Multiplexing(DWDM; 高密度波長分割多重)ポートの波長も表示されます。
14.5.1.3 ノード ビュー(シングルシェルフ モード)またはシェルフ ビュー(マルチシェルフ モード)のカードのショートカット
ノード ビュー(シングルシェルフ モード)またはシェルフ ビュー(マルチシェルフ モード)の図に表示されているカードの上にマウスを移動すると、該当のカードに関する詳細情報が表示されます。この情報には、カード タイプ、カードのステータス(アクティブまたはスタンバイ)、(存在する場合は)アラームのタイプ(クリティカル、メジャー、マイナー)、およびカードで使用されるアラーム プロファイルがあります。TXP カードまたは MXP カードの場合は、DWDM ポートの波長も表示されます。カードを右クリックすると、ショートカット メニューが表示されます。このメニューを使用して、カードをオープン、リセット、削除、または変更できます。スロットを右クリックすると、カードを事前にプロビジョニングできます(つまり、カードを装着する前にスロットをプロビジョニングします)。
14.5.1.4 マルチシェルフ ビュー タブ
表 14-8 に、マルチシェルフ ビューに表示されるタブとサブタブを示します。これらのタブの動作は、マルチシェルフ ノードとそのサブテンド シェルフに適用されます。
表 14-8 マルチシェルフ ビューのタブとサブタブ
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Alarms |
マルチシェルフ ノードの現在のアラーム(CR、MJ、MN)を示し、それらのアラームをリアルタイムで更新します。 |
-- |
Conditions |
マルチシェルフ ノードの持続状態が一覧表示されます。 |
-- |
History |
各アラームの日付、タイプ、重大度など、マルチシェルフ ノードのアラームの履歴が表示されます。[Session] サブタブには現在のセッションのアラームとイベントが表示されます。[Node] サブタブには、ノード上の固定サイズのログから取得したアラームとイベントが表示されます。 |
Session、Node |
Circuits |
回線を作成、削除、編集、マップします。 |
Circuits、Rolls |
Provisioning |
ONS 15454 マルチシェルフ ノードをプロビジョニングします。 |
General、Network、OSI、Security、SNMP、Comm Channels、Alarm Profiles、Defaults、WDM-ANS |
Inventory |
マルチシェルフ ノードのすべてのシェルフに実装されているカードのインベントリ情報(部品番号、シリアル番号、Common Language Equipment Identification(CLEI)コード)を表示します。カードの削除とリセット、およびカードのサービス ステートの変更を実行できます。 |
-- |
Maintenance |
マルチシェルフ ノードのメンテナンス作業を実行します。 |
Database、Network、OSI、Software、Diagnostic、Audit、DWDM |
14.5.1.5 ノード ビュー(シングルシェルフ モード)またはシェルフ ビュー(マルチシェルフ モード)のタブ
表 14-9 に、ノード ビュー(シングルシェルフ モード)またはシェルフ ビュー(マルチシェルフ モード)で使用可能なタブとサブタブを示します。
表 14-9 ノード ビュー(シングルシェルフ モード)またはシェルフ ビュー(マルチシェルフ モード)のタブとサブタブ
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Alarms |
ノードのまたはシェルフの現在のアラーム(CR、MJ、MN)を示し、それらのアラームをリアルタイムで更新します。 |
-- |
Conditions |
ノードまたはシェルフの持続状態が一覧表示されます。 |
-- |
History |
各アラームの日付、タイプ、重大度など、ノードまたはシェルフのアラームの履歴が表示されます。[Session] サブタブには現在のセッションのアラームとイベントが表示されます。[Node] サブタブには、ノード上の固定サイズのログから取得したアラームとイベントが表示されます。 |
Session、Node |
Circuits |
回線を作成、削除、編集、マップします。 |
Circuits、Rolls |
Provisioning |
ONS 15454 シングルシェルフまたはマルチシェルフ ノードをプロビジョニングします。 |
シングルシェルフ モード:General、Network、OSI、Security、SNMP、Comm Channels、Alarm Profiles、Defaults、WDM-ANS マルチシェルフ モード:General、Protection、Timing、Alarm Profiles |
Inventory |
シングルシェルフ ノードまたはマルチシェルフ ノードに実装されているカードのインベントリ情報(部品番号、シリアル番号、CLEI コード)を表示します。カードの削除とリセット、およびカードのサービス ステートの変更を実行できます。 (注) 各コードには、ブートストラップとブート コードがあります。カードをブート コードでのアップグレード手順を使用してアップグレードした後、ブートストラップのバージョンが CTC の [Inventory] タブに表示されますが、ブート コード バージョンは [Inventory] タブには表示されません。 |
-- |
Maintenance |
シングルシェルフ ノードまたはマルチシェルフ ノードのメンテナンス作業を実行します。 |
シングルシェルフ モード:Database、Network、OSI、Software、Diagnostic、Audit、DWDM マルチシェルフ モード:Protection、Overhead XConnect、Diagnostic、Timing |
14.5.2 ネットワーク ビュー
ネットワーク ビューでは、ログインしたノードおよび選択したログイン ノード グループに DCC 接続している ONS 15454、15454-M2、15454-M6 を表示および管理できます(図 14-5)。
図 14-5 CTC ネットワーク ビューに表示されたネットワーク
(注) [Login] ダイアログボックスで [Disable Network Discovery] チェックボックスをオンにした場合には、ログイン ノードに DCC 接続しているノードは表示されません。
グラフィック領域には、色分けされた ONS 15454 アイコンが使用されたバックグラウンド イメージが表示されます。スーパーユーザは論理ネットワーク ビュー機能を設定して、各ユーザが同じネットワーク ビューを参照できるようにすることができます。
14.5.2.1 ネットワーク ビュー タブ
表 14-10 に、ネットワーク ビューに表示されるタブとサブタブを示します。
表 14-10 ネットワーク ビューのタブとサブタブ
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Alarms |
ネットワークの現在のアラーム(CR、MJ、MN)を示し、それらのアラームをリアルタイムで更新します。 |
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Conditions |
ネットワークの持続状態が一覧表示されます。 |
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History |
各アラームの日付、タイプ、重大度など、ネットワークのアラームの履歴が表示されます。 |
-- |
Circuits |
ネットワーク回線を作成、削除、編集、フィルタ処理、および検索します。 |
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Provisioning |
セキュリティ、アラーム プロファイル、Bidirectional Line Switched Ring(BLSR)(ANSI)、Multiplex Section-shared Protection Ring(MS-SPRing; 多重化セクション共有保護リング)(ETSI)、およびオーバーヘッド回線をプロビジョニングします。 |
Security、Alarm Profiles、BLSR(ANSI)、MS-SPRing(ETSI)、Overhead Circuits、Provisionable Patchcords |
Maintenance |
ネットワーク内の機器のタイプと各ノードのステータスを表示します。現用ソフトウェアと保護ソフトウェアのバージョンを表示し、ソフトウェアをダウンロードできるようにします。 |
Software |
14.5.2.2 CTC ノードの色
表 14-11 に示すネットワーク ビューのノードの色は、ノードのアラーム ステータスを表します。
表 14-11 ネットワーク ビューに表示されるノードのステータス
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グリーン |
アラームなし |
イエロー |
マイナー アラーム |
オレンジ |
メジャー アラーム |
レッド |
クリティカル アラーム |
グレー(Unknown#) |
最初の初期化中のノード(CTC では Unknown# と表示されます。これは、CTC がノードの名前をまだ検出していないためです) |
14.5.2.3 DCC リンク
線は、ノード間の DCC 接続を表します( 表 14-12 )。DCC 接続はグリーン(アクティブ)またはグレー(障害)で示されます。また、実線(このリンクによる回線のルーティングが可能)か破線(このリンクによる回線のルーティングは不可)のどちらかで示されます。回線のプロビジョニングでは、アクティブ/ルーティング可能な状態にあるリンクを使用します。グラフィック領域でノードまたはスパンを選択すると、ステータス領域に選択したノードとスパンに関する情報が表示されます。
表 14-12 ネットワーク ビューで DCC の状態を示す色
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グリーンの実線 |
アクティブ/ルーティング可能 |
グリーンの破線 |
アクティブ/ルーティング不可 |
グレーの実線 |
障害/ルーティング可能 |
グレーの破線 |
障害/ルーティング不可 |
14.5.2.4 リンク統合
CTC には、ネットワーク ビューで表示される DCC、Generic Communication Channel(GCC; 汎用通信チャネル)、Optical Transmission Section(OTS; 光伝送セクション)、PPC リンクをより簡素化したビューに統合する機能があります。リンク統合を使用することにより、複数のノード間リンクを単一のリンクに統合することができます。リンク統合ではクラスによってリンクをソートします。つまり、たとえばすべての DCC リンクが 1 つに統合されます。右クリックのショートカット メニューを使用して統合されたリンク内にある個別のリンクにアクセスできます。各リンクには関連するアイコンがあります( 表 14-13 )。
表 14-13 リンク アイコン
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DCC アイコン |
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GCC アイコン |
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OTS アイコン |
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PPC アイコン |
(注) リンク統合は、非詳細マップ上でのみ使用できます。非詳細マップは、詳細形式ではなくアイコンの形でノードを表示します。つまりノードは長方形で表示され、その横にはポートが表示されます。統合リンクの詳細については、『Cisco ONS 15454 DWDM Procedure Guide』を参照してください。
14.5.3 カード ビュー
カード ビューには、個々の ONS 15454 のカードに関する情報が表示されます。このウィンドウを使用して、カードに固有のメンテナンスとプロビジョニングを実行します。グラフィック領域には、カードのポートを示す図が表示されます。ステータス領域には、ノード名、スロット、アラーム数、カード タイプ、機器タイプ、カードのステータス(アクティブまたはスタンバイ)、カードのサービス ステート(カードがある場合のみ)、およびポートのサービス ステート(表 14-7 で説明)が表示されます。表示される情報および実行できる作業はカードによって異なります。カードのサービス ステートの詳細については、 付録 B「管理ステートとサービス ステート」 を参照してください。
(注) CTC は、TCC2/TCC2P/TCC3/TSC カードを除くすべてのカードでカード ビューを用意しています。
表 14-14 に示すカード ビューのタブおよびサブタブを使用して、ONS 15454 のプロビジョニングと管理を行います。各タブに表示されるサブタブ、フィールド、情報は、選択したカードのタイプによって異なります。
表 14-14 カード ビューのタブとサブタブ
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Alarms |
カードの現在のアラーム(CR、MJ、MN)を示し、それらのアラームをリアルタイムで更新します。 |
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Conditions |
カードの持続状態が一覧表示されます。 |
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History |
各アラームの日付、オブジェクト、ポート、重大度など、カードのアラームの履歴が表示されます。 |
Session(現在のセッションのアラームとイベントを表示)、Card(カードの固定サイズのログから取得したアラームとイベントを表示) |
Circuits |
回線を作成、削除、編集、検索します。 |
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Provisioning |
ONS 15454 カードをプロビジョニングします。 |
DS-N および OC-N カード:Line、Line Thresholds(DS-N カードと OC-N カードでは異なるしきい値オプションが使用可能)、Elect Path Thresholds、SONET Thresholds、SONET STS、Alarm Profiles TXP および MXP カード:Card、Line、Line Thresholds、Optics Thresholds、OTN、Alarm Profiles DWDM カード(サブタブはカード タイプによって異なる):Optical Line、Optical Chn、Optical Amplifier、Parameters、Optics Thresholds、Alarm Profiles |
Maintenance |
カードのメンテナンス作業を実行します。 |
Loopback、Info、Protection、J1 Path Trace、AINS Soak(オプションはカード タイプによって異なる)、Automatic Laser Shutdown |
Performance (AIC-I カードでは使用できません) |
カードのパフォーマンス モニタリングを実行します。 |
DS-N および OC-N カード:サブタブなし TXP および MXP カード:Optics PM、Payload PM、OTN PM DWDM カード(サブタブはカード タイプによって異なる):Optical Line、Optical Chn、Optical Amplifier Line、OC3 Line、Parameters、Optics Thresholds |
Inventory |
(40-WSS, 40-WXC, OPT-PRE and OPT-BST カードの場合)ポートのインベントリ画面を表示します。 |
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14.6 CTC ランチャ アプリケーションを使用した、複数の ONS ノードの管理
CTC ランチャ アプリケーションは、Cisco ONS 製品向けソフトウェア リリース 9.2 CD で提供される実行ファイル StartCTC.exe です。ブラウザを使用しなくても、CTC ランチャを使用して、CTC ソフトウェア リリース 3.3 以上を実行している複数の ONS ノードにログインできます。CTC ランチャ アプリケーションは、使用可能なすべての CTC ソフトウェア バージョンから選択できるため、ネットワーク上に複数の NE バージョンがある場合に特に有益です。また、CTC のブラウザ バージョンよりすばやく起動し、専用のノード履歴リストがあります。
CTC ランチャには、2 つの接続オプションがあります。1 つめのオプションは、CTC コンピュータとの IP 接続を持つ ONS NE に接続するために使用します。2 つめのオプションは、サードパーティの背後に存在する ONS NE である OSI ベースの GNE に接続するために使用します。このオプションでは、CTC ランチャは TL1 トンネルを作成し、OSI ベースの GNE を通して TCP トラフィックを転送します。
TL1 トンネルは、OSI ベースの GNE を通して、TCP トラフィックを ONS ENE との間で転送します。TL1 トンネルは、CTC を使用して ONS NE で作成できる既存のスタティック IP-over-CLNS トンネル、GRE、および Cisco IP と似ています(スタティック IP-over-CLNS トンネルの詳細については、Cisco ONS 製品のマニュアルを参照してください)。ただし、スタティック IP-over-CLNS トンネルとは異なり、TL1 トンネルでは、ONS ENE、サードパーティ製 GNE、または DCN ルータでのプロビジョニングが不要です。CTC ランチャが起動すると、CTC コンピュータですべてのプロビジョニングが発生します。
図 14-6 に、2 つのスタティック IP-over-CLNS トンネルの例を示します。スタティック Cisco IP トンネルは、ENE 1 から他のベンダー製 GNE 1 を経由して DCN ルータへと作成され、スタティック GRE トンネルは、ONS ENE 2 からもう 1 つのベンダー製 GNE 2 へと作成されます。両方のスタティック トンネルで、ONS ENE でのプロビジョニングが必要です。さらに、Cisco IP トンネルは DCN ルータでプロビジョニングする必要があり、GRE トンネルは GNE 2 でプロビジョニングする必要があります。
図 14-6 スタティック IP-Over-CLNS トンネル
図 14-7 に、TL1 トンネルを使用した同じネットワークを示します。トンネルが CTC ランチャにより作成されると、CTC コンピュータでトンネルのプロビジョニングが発生します。ONS NE、GNE、またはルータでは、プロビジョニングは不要です。
図 14-7 TL1 トンネル
TL1 トンネルには、スタティック IP-over-CLNS トンネルより有利な点がいくつかあります。トンネルのプロビジョニングが必要なのは CTC コンピュータのみであるため、すばやく設定できます。TCP の転送に TL1 を使用するため、よりセキュアです。また、TL1 トンネルでは、フロー制御がより良くなります。一方、IP-over-CLNS トンネルは、オーバーヘッドをあまり必要とせず、通常では TL1 トンネルよりもパフォーマンスがわずかに優れています(ネットワークの状態による)。TL1 トンネルは、SNMP および RADIUS 認証などのすべての IP アプリケーションをサポートしているわけではありません。 表 14-15 に、この 2 つのタイプのトンネルの比較を示します。
表 14-15 TL1 とスタティック IP-Over-CLNS トンネルの比較
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セットアップ |
複雑 |
単純 |
ONS NE、GNE、および DCN ルータでは、プロビジョニングが必要です。TL1 トンネルの場合、CTC コンピュータでプロビジョニングが必要です。 |
パフォーマンス |
最良 |
平均的~良好 |
スタティック トンネルは、一般的に TL1 トンネルよりパフォーマンスが良好です(使用する TL1 の符号化による)。LV+Binary は最良のパフォーマンスを実現します。他の符号化を使用した場合、TL1 トンネルのパフォーマンスはわずかに遅くなります。 |
すべての IP アプリケーションのサポート |
あり |
なし |
TL1 トンネルは、SNMP または RADIUS サーバ IP アプリケーションをサポートしません。 |
ITU 標準 |
あり |
なし |
スタティック IP-over-CLNS トンネルのみが ITU 標準を満たしています。TL1 トンネルはまだ適合していません。 |
トンネル トラフィック制御 |
良好 |
きわめて良好 |
両方のトンネル タイプで、良好なトラフィック制御が提供されます。 |
セキュリティ設定 |
複雑 |
設定不要 |
スタティック IP-over-CLNS トンネルでは、注意深い計画が必要です。TL1 トンネルは TL1 により伝送されるため、セキュリティ プロビジョニングは不要です。 |
IP を使用する DCC により DCN に違反する可能性 |
可能性あり |
可能性なし |
IP を使用する DCC により、DCN に違反する可能性があります。TL1 トンネルには、このような可能性はありません。 |
IP ルート管理 |
費用がかかる |
自動 |
スタティック IP-over-CLNS トンネルの場合、ルート変更には、ネットワーク ルータ、GNE、および ENE での手動のプロビジョニングが必要です。TL1 トンネルの場合、ルート変更は自動です。 |
フロー制御 |
弱い |
強い |
TL1 トンネルは最良のフロー制御を提供します。 |
複数のアプリケーション間で共有する帯域幅 |
弱い |
最良 |
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トンネルのライフサイクル |
固定 |
CTC セッション |
TL1 トンネルは、CTC セッションが終了すると終了します。スタティック IP-over-CLNS トンネルは、CTC で削除されるまで存在します。 |
TL1 トンネルの仕様および一般的な機能には、次のものがあります。
• 各トンネルは、ENE でのトンネル数に応じて、一般的に 6 ~ 8 個の ENE 間でサポートします。
• 各 CTC セッションは、最大 32 個のトンネルをサポートできます。
• TL1 トンネル データベースは、CTC Preferences ファイルにローカルで保存されます。
• トンネルがダウンすると、トンネルは自動的に再接続されます。
• 各 ONS NE は、少なくとも 16 個のトンネルを同時にサポートできます。
14.7 TCC2/TCC2P/TCC3/TNC/TSC カードのリセット
TCC2/TCC2P/TCC3/TNC/TSC カードは、CTC を使用してソフト リセットするか、物理的にカードを装着しなおしてハード リセットすることができます。ソフト リセットを実行すると、TCC2/TCC2P/TCC3/TNC/TSC カードが再起動し、OS とアプリケーション ソフトウェアがリロードされます。また、カードをハード リセットすると、TCC2/TCC2P/TCC3/TNC/TSC カードの電源が一時的に切断され、すべてのバッファ メモリがクリアされます。
CTC からソフト リセットを実行すると、トラフィックに影響を与えずに、アクティブまたはスタンバイ TCC2/TCC2P/TCC3/TNC/TSC カードをリセットできます。アクティブな TCC2/TCC2P/TCC3/TNC/TSC カードをハード リセットする必要がある場合は、最初にソフト リセットを実行して TCC2/TCC2P/TCC3/TNC/TSC カードをスタンバイ モードにします。
(注) また、ハード リセットは CTC および TL 1 インターフェイスを使用して TNC/TSC カードで実行することもできます。ハード リセットを実行する前に、TNC/TSC カードをメンテナンス モードにしてください。
スタンバイ TCC2/TCC2P/TCC3/TNC/TSC カードをリセットしても、システムのトラフィックに影響はありません。アクティブな TCC2/TCC2P/TCC3/TNC/TSC カードをリセットすると、スタンバイ カードが存在し、スタンバイ状態への準備ができている場合は、トラフィックはスタンバイ カードに切り替わります。スタンバイ カードがスタンバイ準備状態になっていない場合、トラフィックは切り替わらず、カードが完全に再起動するまで、システム トラフィックや管理接続の損失が発生します。
注意 シンプレックス制御モードで ONS 15454 または 15454-M6 シェルフの TNC/TSC カードをリセットすると、カードが再起動されるまで管理接続が失われます。ライン カードとトラフィック タイプによって、システム トラフィックの損失が発生する場合があります。
(注) (Cisco ONS 15454 シェルフのみ)アクティブな TCC2/TCC2P/TCC3 カードを CTC でリセットすると、AIC-I カードでは初期化プロセスが実行され、またリセットも行われます。これは、AIC-I カードがアクティブな TCC2/TCC2P/TCC3 カードによって制御されているためです。
14.8 TCC2/TCC2P/TCC3/TNC/TSC カードのデータベース
ONS 15454、15454-M2、15454-M6 シェルフにデュアル TCC2/TCC2P/TCC3/TNC/TSC カードを装着している場合には、各 TCC2/TCC2P/TCC3/TNC/TSC カードはそれぞれ別のデータベースを使用します。これにより、現用の TCC2/TCC2P/TCC3/TNC/TSC のデータベースに障害が発生した場合は、保護カードのデータベースが利用できます。また、CTC を実行しているワークステーションにデータベースのバックアップ バージョンを格納することもできます。データベースのバックアップ作業は、約 1 週間ごとの定期的な ONS 15454、15454-M2、15454-M6 メンテナンス プログラムの一部として行う必要があります。また、浸水や火災などの自然災害に対し、ONS 15454、15454-M2、15454-M6 を備えるために必要に応じてバックアップ作業を行ってください。
TNC カードは、通信、プロビジョニング、システム制御用に 4 GB の不揮発性データベース ストレージを備えています。これにより、電源障害中も、完全にデータベースを復元できます。
構成の詳細は、TCC2/TCC2P/TCC3/TNC/TSC カードのデータベースに格納されます。TNC カードから TSC カード、あるいはその逆へのデータベースの復元はサポートされません。
(注) ノード名、IP アドレス、マスクおよびゲートウェイ、Internet Inter-ORB Protocol(IIOP)ポートは、バックアップおよび復元の対象になりません。ノード名を変更してから、バックアップしたデータベースを別のノード名で復元すると、回線は新しいノード名にマッピングされます。古いノード名と新しいノード名を記録しておくことを推奨します。
14.9 ソフトウェアの復元
ソフトウェアをアップグレードしたあとに [Activate] ボタンをクリックすると、TCC2/TCC2P/TCC3/TNC/TSC カードによって現在の現用データベースがコピーされ、TCC2/TCC2P/TCC3/TNC/TSC カードのフラッシュ メモリ内の予約された場所に保存されます。あとのアップグレード時に保護ソフトウェア ロードから元の現用ソフトウェア ロードに復元する必要がある場合は、保存されているデータベースが自動的にインストールされます。データベースを手動で復元したり、回線を再作成する必要はありません。
復元機能は、CTC ソフトウェアのアップグレードの実行中に、更新を実行していたメンテナンス ウィンドウが閉じた場合に有効です。この機能を使用すると、トラフィックを失うことなく、保護ソフトウェア ロードに復元できます。次のメンテナンス ウィンドウで、アップグレードを完了させ、新しいソフトウェア ロードを有効にできます。
新しいソフトウェア ロードを有効化した(つまり、新しいリリースへアップグレードされた)あとに作成された回線または実行されたプロビジョニングは、復元によって失われます。有効化された時点のデータベース構成は、復元後に元の状態に戻ります(ソフトウェア R5.0.1 から R5.0.2 のような、メンテナンス復元にはあてはまりません。これは、メンテナンス用のリリースでは、有効化の最中にもデータベースが保持されるためです)。
注意 ノードでプロビジョニングを変更したあとの復元は推奨しません。この場合、変更したプロビジョニングによってはトラフィックに影響することもあります。
有効化したばかりのソフトウェア リリースからサポートされている(サービスに影響しない)復元を実行するには、復元するリリースがそのノードで新しいソフトウェアを最初に起動した時点で動作している必要があります。サポートされている復元では、前回の有効化の際のノード設定を自動的に復元するため、有効化後に加えた設定の変更は、ソフトウェアの復元の際に失われます。新しいリリースのロードをいったん有効化したあとにアップグレードするソフトウェア リリースをダウンロードすると、実質的に、以前のロードへの復元はできなくなります(TCC2/TCC2P/TCC3/TNC/TSC はリセットされますが、トラフィックへの影響はなく、データベースも変更されません)。
(注) サポートされているソフトウェアのアップグレードや復元を実行するには、アップグレード(復元)しようとしているリリースの特定のアップグレード マニュアルおよびリリース ノートを参照する必要があります。