18.1 概要
CTC は、Cisco ONS 15454 およびより大規模なネットワークで生成されたアラームを検出して報告します。CTC を使用して、カード、ノード、ネットワーク レベルでのアラームをモニタおよび管理できます。アラームのデフォルトの重大度は Telcordia GR-474-CORE 標準に準拠していますが、カスタマイズされたアラーム プロファイルでアラームの重大度を設定したり、CTC のアラームの報告を抑止できます。Optical Networking System(ONS)ノードで採用されている標準 Telcordia カテゴリの詳しい説明については、 『 Cisco ONS 15454 DWDM Troubleshooting Guide 』 を参照してください。
(注) ONS 15454 アラームも Transaction Language One(TL1)または Network Management System(NMS; ネットワーク管理システム)を通じてモニタおよび管理できます。
18.2 ノード、スロット、ポートの LCD 上のアラーム カウント
ノード、スロット、またはポートレベルのアラーム カウントと要約を、ONS 15454 LCD パネル上のボタンを使用して参照できます。Slot ボタンと Port ボタンを押すと表示の種類が切り替わります。Slot ボタンを押すとノード表示とスロット表示が切り替わり、Port ボタンを押すとスロット ビューとポート ビューが切り替わります。表示モードを選択した後で Status ボタンを押すと、表示がアラーム カウントからアラームの要約に変わります。
ONS 15454 では、頻繁に参照するいくつかのアラーム カウントをボタン 1 つで更新できます。Slot ボタンを 1 回押して 8 秒間待つと、表示がスロット アラーム カウントからスロット アラームの要約に自動的に変わります。Port ボタンを押してポートレベルの表示に切り替えると、Port ボタンを使用して特定のスロットに切り替え、各ポートのポートレベルのアラーム カウントを参照できます。図 18-1 に LCD パネルのレイアウトを示します。
(注) ONS 15454 M2 シェルフ アセンブリでは、LCD パネルと Slot、Port、および Status ボタンがファントレイ アセンブリにあります。ONS 15454 M6 シェルフ アセンブリの LCD は、External Connection Unit(ECU)の上に取り付けられている個別のユニットです。Slot、Port、および Status ボタンは LCD ユニットにあります。
図 18-1 ONS 15454 シェルフの LCD パネル
18.3 アラーム表示
カード、ノード、またはネットワークの CTC ビューで [Alarms] タブをクリックすると、そのカード、ノード、またはネットワークのアラームが表示されます。[Alarms] ウィンドウには、Telcordia GR-253-CORE に準拠したアラームが表示されます。つまり、ネットワークの問題により、Loss of Frame(LOF; フレーム損失)や Loss of Signal(LOS; 信号消失)などの 2 個のアラームが発生した場合、LOF が LOS で置き換えられるため、このウィンドウには LOS アラームのみが表示されます。
[Alarms] タブと [Conditions] タブの [Path Width] カラムには、Access Identifier(AID; アクセス ID)文字列(「STS-4-1-3」など)に含まれているアラーム オブジェクトの情報が詳しく表示され、アラーム パスに含まれている STS の数が表示されます。たとえば、[Path Width] は、重大なアラームが STS1 と STS48c のどちらに適用されるかを示します。このカラムは、幅を「STS- N 」として解釈し、適宜 1、3、6、12、48 などとして報告します。
表 18-1 にカラムの見出しと各カラムに記録される情報の一覧を示します。
表 18-1 [Alarms] のカラムの説明
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Num |
元のアラームのシーケンス番号(このカラムはデフォルトでは非表示になっています。表示するには、カラムを右クリックし [Show Column] > [Num] の順に選択します)。 |
Ref |
元のアラームの参照番号(このカラムはデフォルトでは非表示になっています。表示するには、カラムを右クリックし [Show Column] > [Ref] の順に選択します)。 |
New |
新しいアラームを示します。このステータスを変更するには、[Synchronize] ボタンまたは [Delete Cleared Alarms] ボタンをクリックします。 |
Date |
アラームの日時。 |
Node |
条件またはアラームが発生したノードの名前を示します(ネットワーク ビューで表示されます)。 |
Object |
アラーム オブジェクトの TL1 アクセス ID(AID)。STSmon または VTmon の場合、これはモニタ対象 STS または VT です。 |
Eqpt Type |
アラームがカードに対して発生した場合、このスロットのカード タイプ。 |
Slot |
アラームがカードに対して発生した場合、アラームが発生したスロット(ネットワーク ビューおよびノード ビュー(シングルシェルフ モード)またはシェルフ ビュー(マルチシェルフ モード)のみで表示されます)。 |
Port |
アラームがカードに対して発生した場合、アラームが発生したポート。STSTerm および VTTerm の場合、ポートはパートナーになっているアップストリーム カードを指します。 |
Path Width |
アラーム パスに含まれている STS の数を示します。この情報は、『 Cisco ONS 15454 DWDM Troubleshooting Guide 』で説明されているアラーム オブジェクトの表記を補足します。 |
Sev |
重大度レベル:CR(Critical)、MJ(Major)、MN(Minor)、NA(Not Alarmed)、NR(Not Reported)。 |
ST |
ステータス:R(raised)、C(clear)、T(transient)。 |
SA |
オンの場合、サービスに影響するアラームを示します。 |
Cond |
エラー メッセージまたはアラーム名。これらの名前は、『 Cisco ONS 15454 DWDM Troubleshooting Guide 』でアルファベット順に定義されています。 |
Description |
アラームの説明。 |
表 18-2 に、アラームと条件の重大度のカラー コードの一覧を示します。
表 18-2 アラームと条件の重大度のカラー コード
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レッド |
発生した Critical(CR)アラーム |
オレンジ |
発生した Major(MJ)アラーム |
イエロー |
発生した Minor(MN)アラーム |
マゼンタ(ピンク) |
発生した Not Alarmed(NA)条件 |
ブルー |
発生した Not Reported(NR)条件 |
ホワイト |
Cleared(C)アラームまたは条件 |
18.3.1 時間帯ごとのアラームの表示
デフォルトでは、アラームと条件はそれを表示している CTC ワークステーションのタイムスタンプを使用して表示されます。しかし、ノードがある場所の時間帯を使用してアラーム(および条件)を報告するようにノードを設定できます。
18.3.2 アラーム表示の制御
[Alarms] ウィンドウに表示されるアラームの表示を制御できます。 表 18-3 に [Alarms] ウィンドウで実行できる操作を示します。
表 18-3 アラーム表示
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[Filter] ボタン |
特定の重大度レベルを満たすアラーム、指定した期間内に発生したアラーム、または特定の条件を反映したアラームを表示するように、[Alarms] ウィンドウの表示を変更できます。たとえば、重大なアラームのみをウィンドウに表示するようにフィルタを設定できます。 ノード ビュー(シングルシェルフ モード)やシェルフ ビュー(マルチシェルフ モード)などの 1 つの CTC ビューで [Filter] ボタンをクリックしてフィルタ機能をイネーブルにすると、他のビュー(カード ビューやネットワーク ビュー)でもイネーブルになります。 |
[Synchronize] ボタン |
アラーム表示を更新します。CTC ではアラームがリアルタイムに表示されますが、[Synchronize] ボタンを使用すると、アラーム表示を確認できます。これは、プロビジョニングやトラブルシューティングの際に特に便利です。 |
[Delete Cleared Alarms] ボタン |
クリアしたアラームをビューから削除します。 |
[AutoDelete Cleared Alarms] チェックボックス |
オンにすると、CTC はクリアされたアラームを自動的に削除します。 |
[Filter] ツール |
カード、ノード、またはネットワーク ビューでアラーム フィルタリングをイネーブルまたはディセーブルにします。イネーブルまたはディセーブルにすると、この状態はそのノードと、ネットワーク内の他のすべてのノードの他のビューに適用されます。たとえば、[Filter] ツールをノード(デフォルト ログイン)ビューの [Alarms] ウィンドウでイネーブルにした場合、ネットワーク ビューの [Alarms] ウィンドウとカード ビューの [Alarms] ウィンドウでもツールがイネーブルになります。ネットワーク内のその他すべてのノードでもツールがイネーブルになります。 |
18.3.3 アラームのフィルタリング
特定の重大度のアラームや、特定の日時の間に発生したアラームを表示しないように、アラーム表示をフィルタできます。フィルタリング パラメータは、[Alarms] ウィンドウの左下にある [Filter] ボタンをクリックすることで設定できます。ウィンドウの右下にある [Filter] ツールをクリックすることで、フィルタをオンまたはオフにできます。CTC では、フィルタのアクティブ化設定が保持されます。たとえば、フィルタをオンにしてログ アウトすると、次回ログインしたときにフィルタがアクティブなままになります。
18.3.4 [Conditions] タブ
[Conditions] ウィンドウには、取得した障害条件が表示されます。条件は、ONS 15454 ハードウェアまたはソフトウェアで検出された障害またはステータスです。ある条件が発生し、最短期間にわたって継続した場合、CTC は条件を発生します。これは、この条件が現在 ONS 15454 に存在することを示すフラグです。
[Conditions] ウィンドウには、置き換えられた条件を含め、発生したすべての条件が表示されます。たとえば、ネットワークの問題により、LOF と LOS などの 2 個のアラームが発生した場合、LOS によって LOF が置き換えられても、CTC のこのウィンドウには LOF と LOS の両方の条件が表示されます。すべての条件を表示しておくと、ONS 15454 をトラブルシューティングするときに便利です。根本原因階層に従う条件を取得する場合(つまり、LOS が LOF を置き換えた場合)、ウィンドウで [Exclude Same Root Cause] チェックボックスをオンにすることで、同じ根本原因を除外できます。
障害条件には、報告されたアラームと、Not Reported 状態または Not Alarmed 状態が含まれます。アラームと条件の分類の詳細については、『 Cisco ONS 15454 DWDM Troubleshooting Guide 』の障害通知情報を参照してください。
18.3.5 条件表示の制御
[Conditions] ウィンドウの条件の表示を制御できます。 表 18-4 に、ウィンドウで実行できる操作を示します。
表 18-4 条件表示
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Retrieve |
ONS 15454 から、アラーム マネージャによって保持されている、存在する最新のすべての障害条件を取得します。 |
Filter |
[Conditions] ウィンドウの表示を、特定の重大度レベルを満たす条件か、指定した期間内に発生した条件のみを表示するように変更できます。たとえば、重大な条件のみをウィンドウに表示するようにフィルタを設定できます。 ウィンドウの右下に、フィルタ機能をイネーブルまたはディセーブルにするための [Filter] ボタンがあります。 |
Exclude Same Root Cause |
根本原因階層に従う条件を取得します(LOS により LOF が置き換えられます)。 |
18.3.5.1 条件の取得と表示
[Retrieve] ボタンをクリックすると、アラーム マネージャで保持されている、存在する最新のすべての条件が表示されます。取得される条件は、CTC ビューに関係します。たとえば、ノード ビュー(シングルシェルフ モード)またはシェルフ ビュー(マルチシェルフ モード)を表示しているときにボタンをクリックすると、ノード固有の条件が表示されます。ネットワーク ビューを表示しているときにボタンをクリックすると、ネットワーク(ONS 15454 ノードとその他の接続されているノードを含みます)のすべての条件が表示され、カード ビューにはカード固有の条件のみが表示されます。
また、条件を表示している PC の時間帯ではなく、ノードがある場所の時間帯を使用して条件を表示するようにノードを設定することもできます。
18.3.5.2 [Conditions] のカラムの説明
表 18-5 に、[Conditions] ウィンドウのカラムの見出しと各カラムに記録される情報の一覧を示します。
表 18-5 [Conditions] のカラムの説明
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Date |
条件の日時。 |
Node |
条件またはアラームが発生したノードの名前を示します(ネットワーク ビューで表示されます)。 |
Object |
条件オブジェクトの TL1 AID。STSmon または VTmon の場合はオブジェクト。 |
Eqpt Type |
このスロット中のカードの種類。 |
Slot |
条件が発生したスロット(ネットワーク ビューとノード ビューのみで表示されます)。 |
Port |
条件が発生したポート。STSTerm および VTTerm の場合、ポートは、パートナーになっているアップストリーム カードを指します。 |
Path Width |
データ パスの幅。 |
Sev |
重大度レベル:CR(Critical)、MJ(Major)、MN(Minor)、NA(Not Alarmed)、NR(Not Reported)。 |
SA1 |
サービスに影響するアラームを示します(オンの場合)。 |
Cond |
エラー メッセージまたはアラーム名。これらの名前は、 『 Cisco ONS 15454 DWDM Troubleshooting Guide 』 でアルファベット順に定義されています。 |
Description |
条件の説明。 |
18.3.5.3 条件のフィルタリング
特定の重大度の条件(アラームを含む)や、特定の日付の間に発生した条件を表示しないように、条件表示をフィルタできます。フィルタリング パラメータは、[Conditions] ウィンドウの左下にある [Filter] ボタンをクリックすることで設定できます。ウィンドウの右下にある [Filter] ツールをクリックすることで、フィルタをオンまたはオフにできます。CTC では、フィルタのアクティブ化設定が保持されます。たとえば、フィルタをオンにしてログ アウトすると、次回ユーザ ID をアクティブにしたときにフィルタがアクティブなままになります。
18.3.6 履歴の表示
[History] ウィンドウには、ノードまたはログイン セッションのアラームまたは条件の履歴データが表示されます。[History] > [Shelf] ウィンドウのチェックボックスをオンにすることで、アラーム履歴のみ、イベントのみ、またはその両方を表示することを選択できます。ネットワーク ビューに表示されているすべてのノードについて、回線など、ネットワークレベルのアラームと条件の履歴を表示できます。ノード レベルで、そのノードのすべてのポート(ファシリティ)、カード、STS、およびシステムレベルの履歴エントリを表示できます。たとえば、保護スイッチング イベントまたはパフォーマンス モニタリングしきい値超過がここに表示されます。カードをダブルクリックすると、カードに直接影響するすべてのポート、カード、および STS のアラームまたは条件の履歴が表示されます。
(注) [Preference] ダイアログの [General] タブで、[Maximum History Entries] の値は [Session] ウィンドウのみに適用されます。
CTC 表示のビューごとにさまざまな種類の履歴が表示されます。
• [History] > [Session] ウィンドウは、ネットワーク ビュー、ノード ビュー(シングルシェルフ モード)、またはシェルフ ビュー(マルチシェルフ モード)、およびカード ビューに表示されます。このウィンドウには、現在のユーザ CTC セッション中に発生したアラームと条件が表示されます。
• [History] > [Shelf] ウィンドウは、ノード ビュー(シングルシェルフ モード)またはシェルフ ビュー(マルチシェルフ モード)のみに表示されます。このウィンドウには、ノードでの CTC ソフトウェアの操作以降にノードで発生したアラームと条件が表示されます。
• [History] > [Card] ウィンドウは、カード ビューのみで表示されます。このウィンドウには、ノードへの CTC ソフトウェアのインストール以降にカードで発生したアラームと条件が表示されます。
ヒント [History] ウィンドウでアラームをダブルクリックすると、対応するビューが表示されます。たとえば、カード アラームをダブルクリックするとカード ビューが表示されます。ネットワーク ビューでノード アラームをダブルクリックすると、ノード ビュー(シングルシェルフ モード)またはシェルフ ビュー(マルチシェルフ モード)が表示されます。
[History] ウィンドウの [Alarms] チェックボックスをオンにすると、アラームのノード履歴が表示されます。[Events] チェックボックスをオンにすると、Not Alarmed イベントおよび移行イベント(条件)のノード履歴が表示されます。両方のチェックボックスをオンにすると、両方のノード履歴が表示されます。
18.3.6.1 [History] のカラムの説明
表 18-6 に、[History] ウィンドウのカラムの見出しと各カラムに記録される情報の一覧を示します。
表 18-6 [History] のカラムの説明
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Num |
[Num](数)は、受信したアラーム メッセージの数を示し、アラームが発生すると自動的に増加し、受信したエラー メッセージの現在の総数が表示されます(このカラムはデフォルトでは非表示になっています。表示するには、カラムを右クリックし [Show Column] > [Num] の順に選択します)。 |
Ref |
[Ref](参照)は、各アラームに割り当てられた一意の ID 番号であり、表示される特定のアラーム メッセージを指します(このカラムはデフォルトでは非表示になっています。表示するには、カラムを右クリックし [Show Column] > [Ref] の順に選択します)。 |
Date |
条件の日時。 |
Node |
条件またはアラームが発生したノードの名前を示します(ネットワーク ビューで表示されます)。 |
Object |
条件オブジェクトの TL1 AID。STSmon または VTmon の場合はオブジェクト。 |
Slot |
条件が発生したスロット(ネットワーク ビューおよびノード ビュー(シングルシェルフ モード)またはシェルフ ビュー(マルチシェルフ モード)のみで表示されます)。 |
Port |
条件が発生したポート。STSTerm および VTTerm の場合、ポートは、パートナーになっているアップストリーム カードを指します。 |
Path Width |
データ パスの幅。 |
Sev |
重大度レベル:Critical(CR)、Major(MJ)、Minor(MN)、Not Alarmed(NA)、Not Reported(NR)。 |
ST |
ステータス:raised(R)、cleared(C)、または transient(T)。 |
SA |
サービスに影響するアラームを示します(オンの場合)。 |
Cond |
条件名。 |
Description |
条件の説明。 |
Eqpt Type |
このスロット中のカードの種類。 |
18.3.6.2 アラームと条件の履歴の取得と表示
CTC の [History] ウィンドウでは、移行条件(処理が発生したときにその通知を渡すこと)を含め、アラームと条件の履歴を取得および表示できます。このウィンドウの情報は、それを表示しているビューに固有です(つまり、ネットワーク ビューではネットワーク履歴、ノード ビュー(シングルシェルフ モード)またはシェルフ ビュー(マルチシェルフ モード)ではノード履歴、カード ビューではカード履歴)。
ノード履歴ビューとカード履歴ビューは、それぞれ 2 つのタブに分割されています。ノード ビュー(シングルシェルフ モード)またはシェルフ ビュー(マルチシェルフ モード)で、[Retrieve] ボタンをクリックすると、ノードで発生したアラーム、条件、移行の履歴が [History] > [Node] ウィンドウに表示され、ログイン セッション中にノードで発生したアラーム、条件、移行の履歴が [History] > [Session] ウィンドウに表示されます。カードビューの履歴ウィンドウで、カード履歴を取得した後、カード上のアラーム、条件、および移行の履歴が [History] > [Card] ウィンドウに表示され、ログイン セッション中に発生したアラーム、条件、移行の履歴が [History] > [Session] ウィンドウに表示されます。また、これらの履歴ウィンドウ中で重大度と発生期間をフィルタすることもできます。
18.3.7 アラーム履歴とログ バッファ機能
TCC2/TCC2P/TCC3/TNC/TSC RSA メモリに格納されている ONS 15454 アラーム履歴ログには、4 つのカテゴリのアラームが含まれています。これには次のものが含まれます。
• 重大度 CR のアラーム
• 重大度 MJ のアラーム
• 重大度 MN のアラーム
• cleared、重大度 Not Alarmed、および重大度 Not Reported のアラームを組み合わせたグループ
各カテゴリには、4 ~ 640 個のアラーム チャンク(エントリ)を格納できます。各カテゴリの上限に達すると、カテゴリ内の最も古いエントリが削除されます。ユーザは容量をプロビジョニングできません。
CTC には、アラーム履歴ログとは別にログ バッファもあります。これは、[Alarms]、[Conditions]、および [History] ウィンドウに表示されるエントリの総数に関係します。合計容量は最大 5,000 エントリまでプロビジョニングできます。上限に達すると、最も古いエントリが削除されます。
18.4 アラームの重大度
ONS 15454 のアラームの重大度は Telcordia GR-474-CORE 標準に従っているため、条件は Alarmed(重大度 Critical(CR)、Major(MJ)、または Minor(MN))、Not Alarmed(NA)、または Not Reported(NR)になります。これらの重大度は、すべてのレベル(ネットワーク、シェルフ、およびカード)で、CTC ソフトウェアの [Alarms]、[Conditions]、および [History] ウィンドウで報告されます。
ONS 機器は、Default という名前の標準プロファイルを提供しており、Telcordia GR-474-CORE およびその他の標準に基づく重大度設定を使用してすべてのアラームと条件が一覧表示されますが、ユーザが一部またはすべての条件について異なる設定を持つ独自のプロファイルを作成し、必要に応じて適用できます(「アラーム プロファイル」を参照してください)。たとえば、カスタム アラーム プロファイルで、イーサネット ポート上の搬送波消失(CARLOSS)アラームのデフォルトの重大度を、Major から Critical に変更できます。プロファイルでは、3 個のアラーム重大度に加えて、Not Reported または Not Alarmed への設定が可能です。
重大度 Critical および Major はサービスに影響するアラームのみで使用されます。プロファイルで条件が Critical または Major に設定されている場合、次の状況で Minor アラームが発生します。
• 保護グループで、アラームがスタンバイ エンティティ(トラフィックを伝送していない側)にある場合
• アラーム エンティティ上でトラフィックがプロビジョニングされておらず、サービスが失われていない場合
このように 2 つの異なるレベルで発生する可能性があることから、アラーム プロファイル ペインでは、Critical が [CR / MN] と表示され、Major が [MJ / MN] と表示されます。
18.5 アラーム プロファイル
アラーム プロファイル機能を使用すると、個々の ONS 15454 ポート、カード、またはノードに固有のアラーム プロファイルを作成することで、デフォルト アラーム重大度を変更できます。作成したアラーム プロファイルは、ネットワーク上のどのノードにも適用できます。アラーム プロファイルは、ファイルに保存してネットワーク内の別の場所でインポートできますが、ノード、そのカード、そのカードのポートにプロファイルを適用する前に、ノードでローカルにプロファイルを保存する必要があります。
CTC は、ノードに適用するために、一度に最大 10 個のアクティブ アラーム プロファイルを保存できます。カスタム プロファイルは、これらアクティブ プロファイルのうち 8 個を占めることができます。残りの 2 個のプロファイルである Default プロファイルと Inherited プロファイルは NE によって予約されており編集できません。予約済みの Default プロファイルには、Telcordia GR-474-CORE の重大度が格納されています。予約済みの Inherited プロファイルを使用すると、ポート アラームの重大度をカードレベルの重大度で管理したり、カード アラームの重大度をノードレベルの重大度で決定できます。
1 つ以上のアラーム プロファイルが、ネットワーク内の他の場所から、CTC があるローカル PC またはサーバのハード ドライブにファイルとして保存された場合、一度に 8 個だけがアクティブになるように CTC でローカルに削除および置換することで、物理的に格納できる範囲で何個でもプロファイルを使用できます。
18.5.1 アラーム プロファイルの作成と変更
アラーム プロファイルは、ネットワーク ビューで、ノード ビュー(シングルシェルフ モード)またはシェルフ ビュー(マルチシェルフ モード)の [Provisioning] > [Alarm Profiles] タブを使用して作成します。Telcordia GR-474-CORE 標準に従うデフォルトのアラームの重大度は、すべてのアラームに対してプレプロビジョニングされます。デフォルト プロファイルまたは別のプロファイルをノードにロードした後、プロファイルを複製してカスタム プロファイルを作成できます。新しいプロファイルを作成した後、[Alarm Profiles] ウィンドウに元のプロファイル(多くの場合 Default)と新しいプロファイルが表示されます。
(注) アラーム プロファイル リストには、混在ノード ネットワークで使用される、アラームのマスター リストが含まれています。これらのアラームの一部は、すべての ONS ノードでは使用されない場合があります。
(注) Default アラーム プロファイル リストには、Telcordia GR-474-CORE で規定されているデフォルト値に対応するアラームと条件の重大度が格納されています(適用される場合)。
(注) Telcordia GR-474 の規定に従い、すべての Critical(CR)または Major(MJ)のデフォルトまたはユーザ定義重大度設定は、Non-Service-Affecting(NSA)の状況では Minor(MN)に降格されます。
ヒント ロードまたは複製に使用できるプロファイルを含め、すべてのプロファイルの一覧を表示するには、[Available] ボタンをクリックします。プロファイルを複製するには、その前にロードする必要があります。
(注) 2 個の予約済みプロファイル(Inherited と Default)を含め、最大 10 個のプロファイルを CTC に保存できます。
該当する場合には常に、Default アラーム プロファイルが標準の Telcordia GR-474-CORE 設定に重大度を設定します。Inherited プロファイルでは、次に高いレベルから重大度が継承(コピー)されます。たとえば、Inherited アラーム プロファイルのカードでは、カードが搭載されているノードが使用している重大度がコピーされます。ネットワーク ビューから Inherited プロファイルを選択した場合、より低いレベル(ノードとカード)の重大度はこの選択内容からコピーされます。
1 つの重大度プロファイルをノード、カード、およびポートレベルのアラームに適用する必要はありません。レベルごとに異なるプロファイルを適用できます。ノードおよびすべてのカードとポートで継承したプロファイルまたはデフォルト プロファイルを使用し、特定のカードでアラームをダウングレードさせるカスタム プロファイルを適用できます。たとえば、OC-N 未実装パス アラーム(UNEQ-P)を、光カード上で Critical(CR)から Not Alarmed(NA)にダウングレードできます。これは、このアラームが回線を作成するたびに発生およびクリアされるためです。カスタム プロファイルを使用したカードの UNEQ-P アラームは [Alarms] タブに表示されません(ただし、[Conditions] タブと [History] タブには記録されます)。
アラーム プロファイルで重大度を変更すると、次のようになります。
• Telcordia GR-474 の規定に従い、すべての Critical(CR)または Major(MJ)のデフォルトまたはユーザ定義重大度設定は、Non-Service-Affecting(NSA)の状況では Minor(MN)に降格されます。
• 新しいプロファイルを作成して適用するまで、デフォルトの重大度がすべてのアラームと条件で使用されます。
取得ユーザとメンテナンス ユーザは、[Load] ボタンと [Store] ボタンを使用できません。
[Delete] オプションと [Store] オプションには、ユーザがノードに対するプロビジョニング権限を持っている場合のみ、プロファイルの削除元または保存先としてそれらのノードが表示されます。ユーザが適切な権限を持っていない場合、ボタンがグレーアウトされ、ユーザが使用できなくなります。
18.5.2 アラーム プロファイルのボタン
[Alarm Profiles] ウィンドウには、画面の下部に 6 個のボタンがあります。 表 18-7 に、アラーム プロファイルの各ボタンの一覧とその機能の説明を示します。
表 18-7 アラーム プロファイルのボタン
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New |
新しいプロファイルを作成します。 |
Load |
ノードまたはファイルにプロファイルをロードします。 |
Store |
ノードまたはファイルにプロファイルを保存します。 |
Delete |
プロファイルをノードから削除します。 |
Compare |
アラーム プロファイル同士の違いを表示します(たとえば、プロファイル間で同じように設定されていない個別のアラーム)。 |
Available |
各ノードで使用可能なすべてのプロファイルを表示します。 |
Usage |
ネットワーク内に存在するすべての要素(ノードとアラーム サブジェクト)と、そのアラームを含むプロファイルを表示します。印刷が可能です。 |
18.5.3 アラーム プロファイルの編集
表 18-8 に、プロファイル カラム([Default] など)でアラーム項目を右クリックしたときに選択可能な、5 個のプロファイル編集オプションについて説明します。
表 18-8 アラーム プロファイルの編集オプション
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Store |
プロファイルをノードまたはファイルに保存します。 |
Rename |
プロファイル名を変更します。 |
Clone |
複製元のプロファイルと同じアラーム重大度設定を含むプロファイルを作成します。 |
Reset |
プロファイルを以前の状態または元の状態(まだ適用されていない場合)に戻します。 |
Remove |
プロファイルをテーブル エディタから削除します。 |
18.5.4 アラーム重大度オプション
アラーム重大度を変更または割り当てるには、アラーム プロファイル カラムで変更するアラーム重大度を左クリックします。アラームについては次の 7 個の重大度レベルが表示されます。
• Not Reported(NR)
• Not Alarmed(NA)
• Minor(MN)
• Major(MJ)
• Critical(CR)
• Use Default
• Inherited
重大度レベル Inherited と Use Default は、アラーム プロファイルのみに表示されます。アラーム、履歴、条件を参照するときには表示されません。
18.5.5 行表示オプション
ネットワークまたはノード ビュー(シングルシェルフ モード)またはシェルフ ビュー(マルチシェルフ モード)で、[Alarm Profiles] ウィンドウ(コード ビューの [Alarm Profile Editor])には、ウィンドウの下部に 3 個のチェックボックスが表示されます。
• [Only show service-affecting severities]:オフにすると、エディタに重大度が sev1 / sev2 の形式で表示されます。ここで、 sev1 はサービスに影響する重大度で、 sev2 はサービスに影響しない重大度です。オンにした場合、エディタに sev1 アラームのみが表示されます。
• [Hide reference values]:デフォルトの重大度を持つアラーム セルをクリアすることで、デフォルト以外の重大度を持つアラームを強調表示します。
• [Hide identical rows]:各プロファイルについて同じ重大度を含むアラームの行を非表示にします。
18.5.6 アラーム プロファイルの適用
CTC ノード ビュー(シングルシェルフ モード)またはシェルフ ビュー(マルチシェルフ モード)では、[Alarm Behavior] ウィンドウにノードのアラーム プロファイルが表示されます。カード ビューでは、[Alarm Behavior] ウィンドウに選択したカードのアラーム プロファイルが表示されます。階層からのアラーム プロファイル。ノードレベルのアラーム プロファイルは、ノード内の、独自のプロファイルを持つカードを除くすべてのカードに適用されます。カードレベルのアラーム プロファイルは、カード上の、独自のプロファイルを持つポートを除くすべてのポートに適用されます。
ノード レベルでは、カード単位でプロファイルの変更を適用するか、ノード全体のプロファイルを設定できます。カードレベル ビューでは、プロファイルの変更をポート単位で適用するか、そのカード上のすべてのポートのアラーム プロファイルを設定できます。
18.6 外部アラームと制御
Alarm Interface Controller-International(AIC-I)カードでは、ドア オープン センサーやフラッド センサーなどの外部センサー、温度センサー、その他の環境条件用に、外部アラーム入力をプロビジョニングできます。これら 2 つのカード上での外部制御出力を使用すると、ベルやライトなどの外部可視デバイスや可聴デバイスを駆動できます。ジェネレータ、ヒーター、ファンなどのその他のデバイスを制御できます。
AIC-I カードでは、最大 12 個の外部アラーム入力と 4 個の外部制御を使用できます。Alarm Extension Panel(AEP)を併せてプロビジョニングした場合、32 個の入力と 16 個の出力が使用できます。AEP は ONS 15454 ANSI シェルフのみと互換性があります。ONS 15454 ETSI シェルフとは互換性がありません。
18.6.1 外部アラーム
各アラーム入力は個別にプロビジョニングできます。外部アラーム入力のプロビジョニング可能な特性には、次のものがあります。
• [Alarm Type]:アラーム タイプのリスト。
• [Severity]:CR、MJ、MN、NA、および NR。
• [Virtual Wire]:アラームに関連付けられている仮想ワイヤ。
• [Raised When]:「open」は、通常状態で電流が接点を流れず、電流が流れたときにアラームが生成されることを意味します。「closed」は、通常状態で電流が設定を流れており、電流が停止したときにアラームが生成されることを意味します。
• [Description]:CTC アラームのログの説明(最大 63 文字)。
(注) 接点が開いたときに外部アラームが発生するようにプロビジョニングし、アラーム ケーブルを接続していない場合、アラーム ケーブルを接続するまでアラームが発生し続けます。
(注) 外部アラームをプロビジョニングする場合、アラーム オブジェクトは ENV-IN-nn です。変数 nn は、割り当てた名前にかかわらず、外部アラームの番号を指します。
18.6.2 外部制御
各アラーム出力は個別にプロビジョニングできます。アラーム出力のプロビジョニング可能な特性には、次のものがあります。
• 制御タイプ
• トリガー タイプ(アラームまたは仮想ワイヤ)
• CTC 表示用の説明
• クローズ設定(手動またはトリガー)出力クローズをトリガーするようにプロビジョニングする場合、次の特定をトリガーとして使用できます。
– ローカル NE アラームの重大度:選択したアラーム重大度(たとえば Major)とそれよりも重大度が高いすべてのアラーム(この場合は Critical)により出力がクローズされます。
– リモート NE アラームの重大度:ローカル NE アラームの重大度トリガー設定に似ていますが、リモート アラームに適用されます。
– 仮想ワイヤ エンティティ:仮想ワイヤへの入力であるアラームを、外部制御出力をトリガーするようにプロビジョニングできます。
18.6.3 仮想ワイヤ
AIC および AIC-I カードのプロビジョニングには、さまざまなノードからの外部アラームと制御を 1 つ以上のアラーム収集センターにルーティングするために使用する「仮想ワイヤ」オプションがあります。図 18-2 で、ノード 1、2、3、および 4 の煙検出は仮想ワイヤ #1 に割り当てられ、仮想ワイヤ #1 はノード 1 の外部ベルのトリガーとしてプロビジョニングされています。
図 18-2 仮想ワイヤを使用した外部アラームと制御
AIC 仮想ワイヤを使用すると、次のことが可能です。
• さまざまな外部デバイスを同じ仮想ワイヤに割り当てる。
• 仮想ワイヤをさまざまな外部制御のトリガー タイプとして割り当てる。
18.7 アラーム抑制
次の各項では、ONS 15454 のアラーム抑制機能について説明します。
18.7.1 メンテナンスのためのアラーム抑制
ポートを OOS,MT 管理ステートにすると、メンテナンスのためのアラーム抑制(AS-MT)アラームが [Conditions] ウィンドウおよび [History] ウィンドウで発生し、そのポートで以降発生したアラームが抑制されます。
(注) [Filter] ダイアログ ボックスで重大度 NA のイベントを表示するように設定している場合、AS-MT は、[Alarms] ウィンドウでも参照できます。
ファシリティが OOS,MT 状態にある間、そのファシリティで発生し抑制されたアラームまたは条件(たとえば送信障害(TRMT)アラーム)は、[Conditions] ウィンドウで報告され、[Sev] カラムに通常の重大度が表示されます。抑制されたアラームは [Alarms] ウィンドウと [History] ウィンドウに表示されます(これらのウィンドウには AS-MT のみが表示されます)。ポートを管理ステート IS,AINS に戻すと、AS-MT アラームは 3 つのウィンドウすべてで解決されます。抑制されたアラームは、クリアされるまで [Conditions] ウィンドウで発生し続けます。
18.7.2 ユーザ コマンドによって抑制されたアラーム
ONS 15454 には、ノード ビュー(シングルシェルフ モード)またはシェルフ ビュー(マルチシェルフ モード)の [Provisioning] > [Alarm Profiles] タブ > [Alarm Behavior] タブに、ノード、シャーシ、1 つ以上のスロット(カード)、または 1 つ以上のポートで発生したアラーム メッセージをクリアするアラーム抑制オプションがあります。このオプションを使用すると、ユーザ コマンドによるアラーム抑制(AS-CMD)アラームが発生します。AS-CMD アラームは、AS-MT アラームと同様に、[Conditions] ウィンドウと [History] ウィンドウに表示されます。抑制された条件(アラームを含む)は、[Conditions] ウィンドウのみに表示され、通常の重大度が [Sev] カラムに表示されます。[Suppress Alarms] チェックボックスをオフにした場合、AS-CMD アラームが 3 つのウィンドウすべてからクリアされます。
(注) [Filter] ダイアログ ボックスで重大度 NA のイベントを表示するように設定している場合、AS-MT は、[Alarms] ウィンドウでも参照できます。
より上位で適用された抑制コマンドにより、下位で適用したコマンドが置き換えられることはありません。たとえば、ノードレベルのアラーム抑制コマンドを適用すると、ノードで発生したすべてのアラームがクリアされますが、カードレベルまたはポートレベルの抑制は取り消されません。これらの各条件は独立して存在でき、個別にクリアする必要があります。
注意 アラーム抑制は注意して使用してください。複数の CTC または TL1 セッションが開かれている場合、1 つのセッションでアラームを抑制すると、他の開かれているすべてのセッションでアラームが抑制されます。
18.8 マルチシェルフ構成アラーム
マルチシェルフ システムは、シェルフ間で 1 個の IP アドレスを共有し、光信号アラームを相互に関連付けることができます。この構成のイーサネット アラームの発生も、シングルシェルフ構成のアラーム発生と異なります。ここでは、マルチシェルフ構成でアラームを参照する方法、アラームの位置が決定される方法、マルチシェルフ アラームとシングルシェルフ アラームの違いについて説明します。
18.8.1 マルチシェルフ アラーム エンティティの表示
CTC のマルチシェルフ ビューには、構成の各シェルフで占有されているスロットが表示されます(図 18-3)。
図 18-3 マルチシェルフ ビューからシェルフ ビューへの移行
[Object] カラムを参照することで、アラームが発生した場所を特定できます。そのエントリ(たとえば FAC-1-3-1)により、エンティティ(「fac」またはファシリティ)、シェルフ、スロット、およびポートがわかります。シェルフ ビューでは、[Alarms] タブと [Conditions] タブにも [Shelf] カラムがあり、アラーム カードがある場所が示されます。
18.8.2 マルチシェルフ固有のアラーム
次の各項では、イーサネット通信アラームと関連付けられたマルチシェルフ アラームが ONS 15454 DWDM システムで処理される方法について説明します。
18.8.2.1 イーサネット通信アラーム
マルチシェルフ構成で必要なイーサネット インターフェイス カード(MS-ISC)では、CARLOSS などの、トランスポンダ(TXP)またはマックスポンダ(MXP)クライアント ポートに適用される従来のイーサネットアラームが発生しません。代わりに、MS-ISC カードのアラームはシェルフ上で EQPT アラームとして発生します。これらのアラームには Duplicate Shelf ID(DUP-SHELF-ID)と Shelf Communication Failure(SHELF-COMM-FAIL)が含まれます。
18.8.2.2 マルチシェルフ相関アラーム
ITU-T G.798 ベースのアラーム相関では、DWDM チャネルのアラームの報告が単純化されます。Loss of Signal(LOS)、Loss of Signal Payload(LOS-P)、および Optical Power Receive Fail-Loss of Light(OPWR-LFAIL)を含む通信障害が発生すると、影響のある各ノードとチャネルで複数の条件が生成されます。相関により、各根本原因について 1 つのアラームが報告されるため、トラブルシューティングが単純になります(元のアラームの重大度は [Conditions] ウィンドウに保持されます)。
Optical Multiplex Section(OMS)と Optical Transmission Section(OTS)通信障害を相関させるために、Payload Missing Indication(PMI)条件が遠端で発生します。集約されたポート上のすべてのチャネルが失われた場合、つまりサービス ステートのパススルー チャネルやアクティブな追加チャネルがない場合、1 つの PMI 条件が送信されます。ノード上に追加チャネルがある場合、サービス ステートのパススルー光チャネル(OCH)がないことを示すために、近端で Forward Defect Indication(FDI)条件が発生します。
18.9 しきい値超過アラートの抑制
ここでは、TXP カードおよび MXP カードが DWDM ノードに搭載されている場合の、それらのカードでの Threshold Crosssing Alert(TCA; しきい値超過アラート)の抑制について説明します。
18.9.1 概要
しきい値のデフォルト設定はデフォルトの累積値(しきい値)を定義し、それを超えると TCA が発生します。TCA を使用すると、ネットワークをモニタし、エラーを早期に検出できます。
TXP カードと MXP カードでは次のしきい値がモニタされます。
• 光しきい値
• ITU-T G.709 しきい値
• SONET および SDH しきい値
• FEC しきい値
しきい値のデフォルトは、近端または遠端で、15 分または 1 日間隔で定義されています。
LOS-P、LOS、または LOF アラームが TXP カードまたは MXP カードで発生した場合、異なる TCA が抑制されます。アラームで抑制される TCA は、トランクの設定によって変わります(ITU-T G.709、SONET、または SDH)。アラームが発生した後で TCA を抑制する理由は、システム障害後の TCA のフラッドを防ぐためです。
TCA の抑制が Optical Power Received(OPR)などのしきい値に及ぶことはありません。光しきい値の TCA は、しきい値を最大値に設定することで事実上抑制できます。TCA の抑制もクライアント ポートにまで及ぶことはなく、TXP および MXP のトランク ポートのみに、ITU-T G.709、SONET、または SDH として設定されている場合に適用されます。TCA の抑制は 10GE ペイロードに及びません。
(注) 抑制された TCA は、Not Reported(NR)条件として報告されません。その結果、抑制された TCA は CTC の [Conditions] タブに表示されず、RTRV-COND TL1 コマンドで取得できません。
18.9.2 G.709、SONET、および SDH TCA グループ
ここでは、各アラームで抑制される TCA の一覧を示します。TCA の抑制は、TXP および MXP トランクでフレーミングがどのように設定されているかで決まります。
表 18-9 に、各種のトランク フレーミングとアラームの TCA の一覧を示します。
表 18-9 TCA 抑制グループ
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LOS-P および LOF |
G.709 |
BBE-SM ES-SM SES-SM UAS-SM FC-SM ESR-SM SESR-SM BBER-SM BBE-PM ES-PM SES-PM UAS-PM FC-PM ESR-PM SESR-PM BBER-PM BIT-EC UNC-WORDS |
LOS または LOF |
SONET |
ES-S SES-S SEFS-S CV-S ES-L SES-L UAS-L CV-L FC-L |
LOS または LOF |
SDH |
RS-ES RS-ESR RS-SES RS-SESR RS-BBR RS-BBER RS-UAS RS-EB MS-ES MS-ESR MS-SES MS-SESR MS-BBR MS-BBER MS-UAS MS-EB |