2.3 TCC2 カード
(Cisco ONS 15454 のみ)
(注) TCC2 カードの仕様については、「TCC2 カードの仕様」を参照してください。
Advanced Timing, Communications, and Control(TCC2)カードは、ONS 15454 のシステムの初期化、プロビジョニング、アラーム報告、メンテナンス、診断、IP アドレスの検出と解決、SONET Section Overhead(SOH; セクション オーバーヘッド)Data Communications Channel/Generic Communications Channel(DCC/GCC; データ通信チャネル/汎用通信チャネル)の終端、Optical Service Channel(OSC; 光サービス チャネル)DWDM データ通信ネットワーク(DCN; Data Communications Network)の終端、およびシステム障害検出を行います。また、TCC2 は、システムがストラタム 3(Telcordia GR-253-CORE)タイミング要件を維持していることを確認します。システムの供給電圧をモニタします。
(注) TCC2 カードの LAN インターフェイスは、32 ~ 149 ºF(0 ~ 65 ºC)でケーブル長 328 フィート(100 メートル)をサポートすることで、標準のイーサネット仕様を満たしています。
図 2-2 に、TCC2 の前面プレートとブロック図を示します。
図 2-2 TCC2 の前面プレートとブロック図
2.3.1 TCC2 の機能
TCC2 カードは、最大 32 の DCC を終端します。TCC2 ハードウェアは、将来のソフトウェア リリースで利用可能となる最大 84 の DCC に対応します。
ノード データベース、IP アドレス、システム ソフトウェアは、TCC2 不揮発性メモリに保存され、停電やカードの障害が発生した場合に迅速なリカバリが可能です。
TCC2 は、各 ONS 15454 にすべてのシステムタイミング機能を提供します。TCC2 は、各トラフィック カードからの再生クロックと 2 つの Building Integrated Timing Supply(BITS)ポートで周波数の正確さをモニタします。TCC2 は、システムタイミング基準として、再生クロック、BITS、または内部ストラタム 3 基準を選択します。プライマリまたはセカンダリのタイミング ソースとして、任意のクロック入力をプロビジョニングできます。低速のタイミング基準トラッキング ループでは、TCC2 は、基準が失われたときにホールドオーバーを提供する再生クロックと同期できます。
TCC2 は、シェルフ上の両方の供給電圧入力をモニタします。供給電圧入力の 1 つで指定範囲外の電圧になると、アラームが生成されます。
TCC2 カードは、スロット 7 と 11 に装着して、冗長性を確保します。アクティブな TCC2 で障害が発生すると、トラフィックは保護 TCC2 に切り替えられます。
TCC2 カードには、システムへのアクセス用に 2 つの内蔵インターフェイス ポートがあります。RJ-45 10BaseT LAN インターフェイスと、ローカル クラフト アクセス用の EIA/TIA-232 ASCII インターフェイスです。バックプレーンにはユーザ インターフェイス用の 10BaseT LAN ポートもあります。
2.3.2 冗長 TCC2 カードの装着
シスコは、TCC2 カード 1 枚のみを使用した ONS 15454 の運用はサポートしていません。機能をフルに活用し、システムを保護するために、必ず 2 枚の TCC2 カードで動作させてください。
別の TCC2 カードをノードに装着すると、ソフトウェア、バックアップ ソフトウェアおよびデータベースがアクティブな TCC2 と同期されます。新しい TCC2 のソフトウェア バージョンがアクティブな TCC2 のバージョンと一致しない場合、新しく挿入された TCC2 はアクティブな TCC2 からコピーします。完了までの所要時間は 15 ~ 20 分です。新しい TCC2 のバックアップ ソフトウェア バージョンがアクティブな TCC2 のバージョンと一致しない場合、新しく挿入した TCC2 はこの場合もアクティブな TCC2 からバックアップ ソフトウェアをコピーします。所要時間は 15 ~ 20 分です。アクティブな TCC2 からのデータベースのコピーに要する時間は 3 分程度です。新しい TCC2 の起動に使用されたソフトウェア バージョンとバックアップ バージョンに応じて、プロセス全体に 3 ~ 40 分かかります。
2.3.3 TCC2 カードレベル インジケータ
TCC2 前面プレートには 10 個の LED があります。 表 2-2 では、TCC2 前面プレートの 2 つのカードレベル LED について説明します。
表 2-2 TCC2 カードレベル インジケータ
|
|
レッドの FAIL LED |
この LED はリセット中に点灯し、ブート中および書き込みプロセス中に点滅します。FAIL LED が消灯しない場合は、カードを交換してください。 |
ACT/STBY LED グリーン(アクティブ) イエロー(スタンバイ) |
TCC2 がアクティブ モード(グリーン)かスタンバイ モード(イエロー)かを示します。ACT/STBY LED は、タイミング基準とシェルフ制御も提供します。アクティブな TCC2 が自分のデータベースまたはスタンバイ TCC2 のデータベースに書き込んでいる場合、カードの LED が点滅します。メモリの破損を避けるために、アクティブまたはスタンバイの LED が点滅しているときに TCC2 を取り外さないでください。 |
2.3.4 ネットワークレベル インジケータ
表 2-3 では、TCC2 前面プレートの 6 つのネットワークレベル LED について説明します。
表 2-3 TCC2 ネットワークレベル インジケータ
|
|
レッドの CRIT LED |
ローカル端末でのネットワークの重大なアラームを示します。 |
レッドの MAJ LED |
ローカル端末でのネットワークのメジャー アラームを示します。 |
イエローの MIN LED |
ローカル端末でのネットワークのマイナー アラームを示します。 |
レッドの REM LED |
第 1 レベル アラーム分離を提供します。1 つまたは複数のリモート端末にアラームが存在する場合、リモート(REM)LED がレッドで点灯します。 |
グリーンの SYNC LED |
ノード タイミングが外部基準に同期されていることを示します。 |
グリーンの ACO LED |
アラーム カットオフ(ACO)ボタンを押すと、ACO LED はグリーンで点灯します。ACO ボタンにより、バックプレーンの可聴アラーム クローズ機能が動作します。新しいアラームが発生すると ACO は停止します。発信元のアラームがクリアされると、ACO LED および可聴アラーム制御はリセットされます。 |
2.3.5 電力レベル インジケータ
表 2-4 では、TCC2 前面プレートの 2 つの電力レベル LED について説明します。
表 2-4 TCC2 電力レベル インジケータ
|
|
グリーン/オレンジ/レッドの PWR A LED |
供給入力 A の電圧が、低バッテリ電圧(LWBATVG)と高バッテリ電圧(HIBATVG)のしきい値の間に収まっている場合、PWR A LED はグリーンです。供給入力 A の電圧が高バッテリ電圧と超高バッテリ電圧(EHIBATVG)のしきい値の間に収まっている場合、または低バッテリ電圧と超低バッテリ電圧(ELWBATVG)のしきい値の間に収まっている場合、LED はオレンジです。供給入力 A の電圧が超高バッテリ電圧のしきい値を上回るか、超低バッテリ電圧のしきい値を下回る場合、LED はレッドです。 |
グリーン/オレンジ/レッドの PWR B LED |
供給入力 B の電圧が、低バッテリ電圧と高バッテリ電圧のしきい値の間に収まっている場合、PWR B LED はグリーンです。供給入力 B の電圧が高バッテリ電圧と超高バッテリ電圧のしきい値の間に収まっている場合、または低バッテリ電圧と超低バッテリ電圧のしきい値の間に収まっている場合、LED はオレンジです。供給入力 B の電圧が超高バッテリ電圧のしきい値を上回るか、超低バッテリ電圧のしきい値を下回る場合、LED はレッドです。 |
(注) ONS 15454 ETSI シェルフの場合、電力レベル LED はグリーンまたはレッドです。供給入力の電圧が、超低バッテリ電圧と超高バッテリ電圧のしきい値の間に収まっている場合、LED はグリーンです。供給入力の電圧が超高バッテリ電圧のしきい値を上回るか、超低バッテリ電圧のしきい値を下回る場合、LED はレッドです。
2.4 TCC2P カード
(Cisco ONS 15454 のみ)
(注) TCC2P カードの仕様については、「TCC2P カードの仕様」を参照してください。
Advanced Timing, Communications, and Control Plus(TCC2P)カードは、TCC2 カードの機能を強化したバージョンです。機能強化された主な機能は、イーサネット セキュリティ機能と 64K 複合クロック BITS タイミングです。
TCC2P カードは、ONS 15454 のシステムの初期化、プロビジョニング、アラーム報告、メンテナンス、診断、IP アドレスの検出と解決、SONET SOH DCC/GCC の終端、システム障害検出を行います。また、TCC2P は、システムがストラタム 3(Telcordia GR-253-CORE)タイミング要件を維持していることを確認します。システムの供給電圧をモニタします。
TCC2P カードはマルチシェルフ管理をサポートします。TCC2P カードは、ONS 15454 のシェルフ コントローラおよびノード コントローラとして動作します。TCC2P カードは、MSM-ISC カードまたは外部スイッチを使って最大 12 のサブテンド シェルフをサポートします。マルチシェルフ構成では、M6 シェルフがサブテンド シェルフの場合、TCC2P カードを使用すれば、ONS 15454 ノードをノード コントローラとして使用できます。
TCC2P カードは、次の規格に準拠しています。
• TCC2P カードの LAN インターフェイスは、32 ~ 149 ºF(0 ~ 65 ºC)でケーブル長 328 フィート(100 メートル)をサポートすることで、標準のイーサネット仕様を満たしています。インターフェイスは、-40 ~ 32 ºF(-40 ~ 0 ºC)の温度で、最大 32.8 フィート(10 メートル)のケーブル長で動作させることができます。
• TCC2P カードは、Restriction of Use of Hazardous Substances(RoHS;有害物質の使用制限)に準拠しています。RoHS 規制は、新しい電子および電気設備における鉛、カドミウム、多臭素化ビフェニル(PBB)、水銀、六価クロム、ポリ臭素化ジフェニルエーテル(PBDE)難燃剤などの特定物質の使用を制限または禁止しています。
図 2-3 に、TCC2P カードの前面プレートとブロック図を示します。
図 2-3 TCC2P の前面プレートとブロック図
2.4.1 TCC2P の機能
TCC2P カードは、DCC のマルチチャネル、High-level Data Link Control(HDLC; ハイレベル データ リンク制御)処理をサポートします。最大 84 の DCC を、TCC2P カード経由でルーティングでき、最大 84 のセクション DCC を TCC2P カードで終端させることができます(利用できる光デジタル通信チャネルによる)。TCC2P は 84 の DCC を選択および処理して、リモート システム管理インターフェイスの処理を促進します。
また、TCC2P カードを、モジュールにわたって運ばれるセル バスの起点および終端にすることができます。セル バスは、ノード内にある任意の 2 枚のカード間のリンクをサポートします。これはピアツーピア通信に必須です。ピアツーピア通信は冗長カードの保護スイッチングを加速します。
ノード データベース、IP アドレス、システム ソフトウェアは、TCC2P カードの不揮発性メモリに保存され、停電やカードの障害が発生した場合に迅速なリカバリが可能です。
TCC2P カードは、各 ONS 15454 にすべてのシステムタイミング機能を提供します。TCC2P カードは、各トラフィック カードからの再生クロックと 2 つの BITS ポートで周波数の正確さをモニタします。TCC2P カードは、システムタイミング基準として、再生クロック、BITS、または内部ストラタム 3 基準を選択します。プライマリまたはセカンダリのタイミング ソースとして、任意のクロック入力をプロビジョニングできます。低速のタイミング基準トラッキング ループでは、TCC2P カードは、基準が失われたときにホールドオーバーを提供する再生クロックと同期できます。
TCC2P カードは、64/8K 複合クロックと 6.312 MHz タイミング出力をサポートします。
TCC2P カードは、シェルフ上の両方の供給電圧入力をモニタします。供給電圧入力の 1 つで指定範囲外の電圧になると、アラームが生成されます。
TCC2P カードは、スロット 7 と 11 に装着して、冗長性を確保します。アクティブな TCC2P カードで障害が発生すると、トラフィックは保護 TCC2P カードに切り替えられます。すべての TCC2P カード保護スイッチは、ビット エラー レート(BER)カウントが 1 * 10 exp - 3 を超えず、完了時間が 50 ms 未満の場合、保護スイッチング規格に準拠しています。
TCC2P カードには、システムにアクセスするための内蔵イーサネット インターフェイス ポートが 2 つあります。1 つはフロント前面プレートにあるオンサイト クラフト アクセス用の内蔵 RJ-45 ポートで、もうひとつはバックプレーンにあります。背面のイーサネット インターフェイスは、常時 LAN アクセスと TCP/IP 経由のすべてのリモート アクセス、および Operations Support System(OSS; オペレーション サポート システム)のアクセス用です。前面および背面のイーサネット インターフェイスは、CTC を使用して、異なる IP アドレスでプロビジョニングできます。
前面プレートとバックプレーンに 1 つずつ、2 つの EIA/TIA-232 シリアル ポートを搭載し、TL1 モードのクラフト インターフェイスに対応しています。
(注) バックプレーンにあるシリアル ポート クラフト インターフェイスのワイヤラップ ピンを使用するには、バックプレーン ポートのワイヤラップ ピンの DTR 信号回線を接続し、アクティブにする必要があります。
2.4.2 冗長 TCC2P カードの装着
シスコは、TCC2P カード 1 枚のみを使用した ONS 15454 の運用はサポートしていません。機能をフルに活用し、システムを保護するために、常に 2 枚の TCC2P カードで動作させてください。
別の TCC2P カードをノードに装着すると、ソフトウェア、バックアップ ソフトウェアおよびデータベースがアクティブな TCC2P カードと同期されます。新しい TCC2P カードのソフトウェア バージョンがアクティブな TCC2P カードのバージョンと一致しない場合、新しく挿入された TCC2P カードはアクティブな TCC2P カードからコピーします。完了までの所要時間は 15 ~ 20 分です。新しい TCC2P カードのバックアップ ソフトウェア バージョンがアクティブな TCC2P カードのバージョンと一致しない場合、新しく挿入した TCC2P カードはこの場合もアクティブな TCC2P カードからバックアップ ソフトウェアをコピーします。所要時間は 15 ~ 20 分です。アクティブな TCC2P カードからのデータベースのコピーに要する時間は 3 分程度です。新しい TCC2P カードの起動に使用されたソフトウェア バージョンとバックアップ バージョンに応じて、プロセス全体に 3 ~ 40 分かかります。
2.4.3 TCC2P カードレベル インジケータ
TCC2P 前面プレートには 10 個の LED があります。 表 2-5 では、TCC2P 前面プレートの 2 つのカードレベル LED について説明します。
表 2-5 TCC2P カードレベル インジケータ
|
|
レッドの FAIL LED |
この LED はリセット中に点灯し、ブート中および書き込みプロセス中に点滅します。FAIL LED が消灯しない場合は、カードを交換してください。 |
ACT/STBY LED グリーン(アクティブ) オレンジ(スタンバイ) |
TCC2P がアクティブ モード(グリーン)かスタンバイ モード(オレンジ)かを示します。ACT/STBY LED は、タイミング基準とシェルフ制御も提供します。アクティブな TCC2P が自分のデータベースまたはスタンバイ TCC2P のデータベースに書き込んでいる場合、カードの LED が点滅します。メモリの破損を避けるために、アクティブまたはスタンバイの LED が点滅しているときに TCC2P を取り外さないでください。 |
2.4.4 ネットワークレベル インジケータ
表 2-6 では、TCC2P 前面プレートの 6 つのネットワークレベル LED について説明します。
表 2-6 TCC2P ネットワークレベル インジケータ
|
|
レッドの CRIT LED |
ローカル端末でのネットワークの重大なアラームを示します。 |
レッドの MAJ LED |
ローカル端末でのネットワークのメジャー アラームを示します。 |
オレンジの MIN LED |
ローカル端末でのネットワークのマイナー アラームを示します。 |
レッドの REM LED |
第 1 レベル アラーム分離を提供します。1 つまたは複数のリモート端末にアラームが存在する場合、リモート(REM)LED がレッドで点灯します。 |
グリーンの SYNC LED |
ノード タイミングが外部基準に同期されていることを示します。 |
グリーンの ACO LED |
ACO ボタンを押すと、ACO LED はグリーンで点灯します。ACO ボタンにより、バックプレーンの可聴アラーム クローズ機能が動作します。新しいアラームが発生すると ACO は停止します。発信元のアラームがクリアされると、ACO LED および可聴アラーム制御はリセットされます。 |
2.4.5 電力レベル インジケータ
表 2-7 では、TCC2P 前面プレートの 2 つの電力レベル LED について説明します。
表 2-7 TCC2P 電力レベル インジケータ
|
|
グリーン/オレンジ/レッドの PWR A LED |
供給入力 A の電圧が、低バッテリ電圧(LWBATVG)と高バッテリ電圧(HIBATVG)のしきい値の間に収まっている場合、PWR A LED はグリーンです。供給入力 A の電圧が高バッテリ電圧と超高バッテリ電圧(EHIBATVG)のしきい値の間に収まっている場合、または低バッテリ電圧と超低バッテリ電圧(ELWBATVG)のしきい値の間に収まっている場合、LED はオレンジです。供給入力 A の電圧が超高バッテリ電圧のしきい値を上回るか、超低バッテリ電圧のしきい値を下回る場合、LED はレッドです。 |
グリーン/オレンジ/レッドの PWR B LED |
供給入力 B の電圧が、低バッテリ電圧と高バッテリ電圧のしきい値の間に収まっている場合、PWR B LED はグリーンです。供給入力 B の電圧が高バッテリ電圧と超高バッテリ電圧のしきい値の間に収まっている場合、または低バッテリ電圧と超低バッテリ電圧のしきい値の間に収まっている場合、LED はオレンジです。供給入力 B の電圧が超高バッテリ電圧のしきい値を上回るか、超低バッテリ電圧のしきい値を下回る場合、LED はレッドです。 |
(注) ONS 15454 ETSI シェルフの場合、電力レベル LED はグリーンまたはレッドです。供給入力の電圧が、超低バッテリ電圧と超高バッテリ電圧のしきい値の間に収まっている場合、LED はグリーンです。供給入力の電圧が超高バッテリ電圧のしきい値を上回るか、超低バッテリ電圧のしきい値を下回る場合、LED はレッドです。
2.5 TCC3 カード
(Cisco ONS 15454 のみ)
(注) TCC3 カードの仕様については、「TCC3 カードの仕様」を参照してください。
Timing, Communications, and Control Three(TCC3)カードは、TCC2P カードの機能を強化したバージョンです。強化された主な機能には、メモリ サイズおよびコンパクト フラッシュ スペースの増加が含まれます。TCC3 カードは、古いリリースでは TCC2P カードとして、リリース 9.2 以降では TCC3 カードとしてブートアップします。
TCC3 カードは、ONS 15454 のシステムの初期化、プロビジョニング、アラーム報告、メンテナンス、診断、IP アドレスの検出と解決、SONET SOH DCC/GCC の終端、システム障害検出を行います。また、TCC3 は、システムがストラタム 3(Telcordia GR-253-CORE)タイミング要件を維持していることを確認します。システムの供給電圧をモニタします。
TCC3 カードはマルチシェルフ管理をサポートします。TCC3 カードは、ONS 15454 のシェルフ コントローラおよびノード コントローラとして動作します。TCC3 カードは、MSM-ISC カードまたは外部スイッチから最大 30 のサブテンド シェルフをサポートできます。マルチシェルフ構成では、M6 シェルフがサブテンド シェルフの場合、TCC3 カードを使用すれば、ONS 15454 ノードをノード コントローラとして使用できます。サブテンド シェルフの数が 12 を超える場合は、TCC3 カードをノード コントローラとして使用することを推奨します。
TCC3 カードは、次の規格に準拠しています。
• TCC3 カードの LAN インターフェイスは、32 ~ 149 ºF(0 ~ 65 ºC)でケーブル長 328 フィート(100 メートル)をサポートすることで、標準のイーサネット仕様を満たしています。インターフェイスは、-40 ~ 32 ºF(-40 ~ 0 ºC)の温度で、最大 32.8 フィート(10 メートル)のケーブル長で動作させることができます。
• TCC3 カードは、Restriction of Use of Hazardous Substances(RoHS;有害物質の使用制限)に準拠しています。RoHS 規制は、新しい電子および電気設備における鉛、カドミウム、多臭素化ビフェニル(PBB)、水銀、六価クロム、ポリ臭素化ジフェニルエーテル(PBDE)難燃剤などの特定物質の使用を制限または禁止しています。
図 2-4 に、TCC3 カードの前面プレートとブロック図を示します。
図 2-4 TCC3 の前面プレートとブロック図
2.5.1 TCC3 の機能
TCC3 カードは、DCC のマルチチャネル、High-level Data Link Control(HDLC; ハイレベル データ リンク制御)処理をサポートします。最大 84 の DCC を、TCC3 カード経由でルーティングでき、最大 84 のセクション DCC を TCC3 カードで終端させることができます(利用できる光デジタル通信チャネルによる)。TCC3 は 84 の DCC を選択および処理して、リモート システム管理インターフェイスの処理を促進します。
また、TCC3 カードを、モジュールにわたって運ばれるセル バスの起点および終端にすることができます。セル バスは、ノード内にある任意の 2 枚のカード間のリンクをサポートします。これはピアツーピア通信に必須です。ピアツーピア通信は冗長カードの保護スイッチングを加速します。
ノード データベース、IP アドレス、システム ソフトウェアは、TCC3 カードの不揮発性メモリに保存され、停電やカードの障害が発生した場合にデータの迅速なリカバリが可能です。
TCC3 カードは、ONS 15454 にすべてのシステムタイミング機能を提供します。TCC3 カードは、各トラフィック カードからの再生クロックと 2 つの BITS ポートで周波数の正確さをモニタします。TCC3 カードは、システムタイミング基準として、再生クロック、BITS、または内部ストラタム 3 基準を選択します。プライマリまたはセカンダリのタイミング ソースとして、任意のクロック入力をプロビジョニングできます。低速のタイミング基準トラッキング ループでは、TCC3 カードは、基準が失われたときにホールドオーバーを提供する再生クロックと同期できます。
TCC3 カードは、64/8K 複合クロックと 6.312 MHz タイミング出力をサポートします。
TCC3 カードは、シェルフ上の両方の供給電圧入力をモニタします。供給電圧入力の 1 つで指定範囲を上回る電圧になると、アラームが生成されます。
TCC3 カードには、システムにアクセスするための内蔵イーサネット インターフェイス ポートが 2 つあります。1 つはフロント前面プレートにあるオンサイト クラフト アクセス用の内蔵 RJ-45 ポートで、もうひとつはバックプレーンにあります。背面のイーサネット インターフェイスは、常時 LAN アクセスと TCP/IP 経由のすべてのリモート アクセス、および Operations Support System(OSS; オペレーション サポート システム)のアクセス用です。前面および背面のイーサネット インターフェイスは、CTC を使用して、異なる IP アドレスでプロビジョニングできます。
前面プレートとバックプレーンに 1 つずつ、2 つの EIA/TIA-232 シリアル ポートを搭載し、TL1 モードのクラフト インターフェイスに対応しています。
(注) バックプレーンにあるシリアル ポート クラフト インターフェイスのワイヤラップ ピンを使用するには、バックプレーン ポートのワイヤラップ ピンの DTR 信号回線を接続し、アクティブにする必要があります。
2.5.2 冗長 TCC3 カードの装着
ONS 15454 を 1 枚の TCC3 カードのみで運用することは推奨しません。機能をフルに活用し、システムを保護するために、常に 2 枚の TCC3 カードで動作させてください。
TCC3 カードは、スロット 7 と 11 に装着して、冗長性を確保します。アクティブな TCC3 カードで障害が発生すると、トラフィックは保護 TCC3 カードに切り替えられます。すべての TCC3 カード保護スイッチは、Bit Error Rate(BER; ビット エラー レート)カウントが 1 * 10 exp - 3 を超えず、完了時間が 50 ms 未満の場合、保護スイッチング規格に準拠しています。
別の TCC3 カードをノードに装着すると、ソフトウェア、バックアップ ソフトウェアおよびデータベースがアクティブな TCC3 カードのそれらと同期されます。新しい TCC3 カードのソフトウェア バージョンがアクティブな TCC3 カードのバージョンと一致しない場合、新しく挿入された TCC3 カードはアクティブな TCC3 カードからコピーします。完了までの所要時間は 15 ~ 20 分です。アクティブな TCC3 カードからのデータベースのコピーに要する時間は 3 分程度です。新しい TCC3 カードの起動に使用されたソフトウェア バージョンとバックアップ バージョンに応じて、プロセス全体に 3 ~ 40 分かかります。
2.5.3 TCC3 カードレベル インジケータ
TCC3 前面プレートには 10 個の LED があります。 表 2-8 では、TCC3 前面プレートの 2 つのカードレベル LED について説明します。
表 2-8 TCC3 カードレベル インジケータ
|
|
レッドの FAIL LED |
TCC3 カードがリセットされていることを示します。ブート中および書き込みプロセス中に点滅します。FAIL LED が消灯しない場合は、カードを交換してください。 |
ACT/STBY LED グリーン(アクティブ) オレンジ(スタンバイ) |
TCC3 がアクティブ モード(グリーン)かスタンバイ モード(オレンジ)かを示します。ACT/STBY LED は、タイミング基準とシェルフ制御も提供します。アクティブな TCC3 が自分のデータベースまたはスタンバイ TCC3 のデータベースに書き込んでいる場合、カードの LED が点滅します。メモリの破損を避けるために、アクティブまたはスタンバイの LED が点滅しているときに TCC3 を取り外さないでください。 |
2.5.4 ネットワークレベル インジケータ
表 2-9 では、TCC3 前面プレートの 6 つのネットワークレベル LED について説明します。
表 2-9 TCC3 ネットワークレベル インジケータ
|
|
レッドの CRIT LED |
ローカル端末でのネットワークの重大なアラームを示します。 |
レッドの MAJ LED |
ローカル端末でのネットワークのメジャー アラームを示します。 |
オレンジの MIN LED |
ローカル端末でのネットワークのマイナー アラームを示します。 |
レッドの REM LED |
第 1 レベル アラーム分離を示します。1 つまたは複数のリモート端末にアラームが存在する場合、リモート(REM)LED がレッドで点灯します。 |
グリーンの SYNC LED |
ノード タイミングが外部基準に同期されていることを示します。 |
グリーンの ACO LED |
可聴アラームを示します。ACO ボタンを押すと、ACO LED はグリーンで点灯します。ACO ボタンにより、バックプレーンの可聴アラーム クローズ機能が動作します。新しいアラームが発生すると ACO は停止します。発信元のアラームがクリアされると、ACO LED および可聴アラーム制御はリセットされます。 |
2.5.5 電力レベル インジケータ
表 2-10 では、TCC3 前面プレートの 2 つの電力レベル LED について説明します。
表 2-10 TCC3 電力レベル インジケータ
|
|
グリーン/オレンジ/レッドの PWR A LED |
供給入力 A での電圧を示します。供給入力 A の電圧が、低バッテリ電圧(LWBATVG)と高バッテリ電圧(HIBATVG)のしきい値の間に収まっている場合、PWR A LED はグリーンです。供給入力 A の電圧が高バッテリ電圧と超高バッテリ電圧(EHIBATVG)のしきい値の間に収まっている場合、または低バッテリ電圧と超低バッテリ電圧(ELWBATVG)のしきい値の間に収まっている場合、LED はオレンジです。供給入力 A の電圧が超高バッテリ電圧のしきい値を上回るか、超低バッテリ電圧のしきい値を下回る場合、LED はレッドです。 |
グリーン/オレンジ/レッドの PWR B LED |
供給入力 B での電圧を示します。供給入力 B の電圧が低バッテリ電圧と高バッテリ電圧のしきい値の間にある場合、PWR B LED はグリーンです。供給入力 B の電圧が高バッテリ電圧と超高バッテリ電圧のしきい値の間に収まっている場合、または低バッテリ電圧と超低バッテリ電圧のしきい値の間に収まっている場合、LED はオレンジです。供給入力 B の電圧が超高バッテリ電圧のしきい値を上回るか、超低バッテリ電圧のしきい値を下回る場合、LED はレッドです。 |
(注) ONS 15454 ETSI シェルフの場合、電力レベル LED はグリーンまたはレッドです。供給入力の電圧が、超低バッテリ電圧と超高バッテリ電圧のしきい値の間に収まっている場合、LED はグリーンです。供給入力の電圧が超高バッテリ電圧のしきい値を上回るか、超低バッテリ電圧のしきい値を下回る場合、LED はレッドです。
2.6 TNC カード
(Cisco ONS 15454 M2 および ONS 15454 M6 のみ)
TNC カードは、TCC2P、OSCM、ISC、AIC-I などの複数のカードの機能を組み合わせています。カードのルック アンド フィールは TCC2/TCC2P/TCC3 カードと似ています。
(注) TNC カードの仕様については、「TNC カードの仕様(Cisco ONS 15454 M2 と Cisco ONS 15454 M6)」を参照してください。
TNC カードは、15454-M6 シェルフではマスターおよびスレーブとして、15454-M2 シェルフではスタンドアロン カードとしてプロビジョニングされます。TNC カードは、ノードのプロセッサ カードとして機能します。
15454-M6 シェルフで、スロット 1 と 8 に冗長 TNC カードを装着します。アクティブな TNC カードで障害が発生すると、システムのトラフィックは冗長 TNC カードに切り替えられます。カードは、スロット 2 ~ 7 でラインカードをサポートします。
15454-M2 シェルフのスロット 1 にスタンドアロン TNC カードを装着します。TNC カードは、スロット 2 と 3 でラインカードをサポートします。
TNC カードは、15454-M6 シェルフ上の両方の供給電圧入力をモニタします。供給電圧入力の 1 つで指定範囲外の電圧になると、アラームが生成されます。15454-M2 シェルフには、デュアル電源があります。
システムがオンラインの場合でも、システム トラフィックに影響を与えることなく TNC カードを装着したり取り外したりすることができます。
TSC カードを TNC カードにアップグレードできます。アップグレード中、TNC カードは、UDC、VoIP、DCC、タイミング機能などの OSC 機能をサポートしません。ただし、アップグレード中も TNC カードで SFP ポートをプロビジョニングできます。TNC カードと TSC カードは同じシェルフに装着できません。
(注) TNC カードから TSC カードへのダウングレード手順はサポートされていません。TSC カードから TNC カードへのアップグレードについては、『Cisco ONS 15454 DWDM Procedure Guide』の「Upgrade, Add, and Remove Cards and Nodes」を参照してください。
TNC カードは、TCC2P および AIC-I カードでサポートされているすべてのアラームをサポートします。カードは、温度に従ってファン速度を調整し、ファン障害アラームを報告します。
(注) TNC カードの LAN インターフェイスは、32 ~ 149 ºF(0 ~ 65 ºC)でケーブル長 328 フィート(100 メートル)をサポートすることで、標準のイーサネット仕様を満たしています。インターフェイスは、-40 ~ 32 ºF(-40 ~ 0 ºC)の温度で、最大 32.8 フィート(10 メートル)のケーブル長で動作させることができます。
2.6.1 TNC の機能
次の項からは、TNC カードの機能について説明します。
2.6.1.1 通信と制御
TNC カードは、ノード コントローラおよびシェルフ コントローラとして機能します。制御タスクには、システムの初期化、プロビジョニング、アラーム報告、メンテナンス、診断、IP アドレスの検出と解決が含まれます。また、制御タスクには、15454-M2 および 15454-M6 シェルフの SONET および SDH Data Communications Channel(DCC; データ通信チャネル)の終端、84 のセクション SDCC およびマルチプレックス セクション MSDCC の終端、28 の SDCC トンネルまたは SDCC からライン LDCC の終端、システム障害の検出も含まれます。
システムの初期化タスクには、システムへのネットワーク パラメータの割り当て、およびシステムへのデータベースに保存されているプロビジョニング データのロードも含まれます。システムのライン カードは、TNC カードがないとブートしません。
TNC カードは、次のものをサポートし、提供します。
• 光 DCN、ユーザ データ チャネル、Voice over IP インターフェイスを実装するための OSC 通信。
• ノード間の通信の Supervisory Data Channel(SDC; 監視データ チャネル)。
• Voice over IP トラフィックを送信する 2 つの 10 Mbps のポイントツーポイント チャネル。
• UDC トラフィックを送信する 2 つの 10/100 Mbps のポイントツーポイント チャネル。
• 15454-M2 および 15454-M6 シェルフでの外部デバイスのパッシブ インベントリ。
• OSC、UDC、および VoIP トラフィックのサポート。2 つの UDC/VoIP ポートが外部接続ユニットにあり、UDC/VoIP トラフィックを送信するように設定可能。
(注) OSC がポートで設定されている場合のみ、TNC カードは、UDC および VoIP 設定をサポートします。ポートで OSC チャネルを削除するには、そのポート上の UDC および VoIP 設定を削除します。詳細については、『Cisco ONS 15454 DWDM Procedure Guide』の「Install the Cisco ONS 15454 Shelf Assembly」を参照してください。
15454-M2 および 15454-M6 シェルフでは、TNC カードは SDCC/LDCC の割り当てについて次のルールに従う必要があります。
• SDCC + SDCC トンネル <= 68
• LDCC <= 28
• IP トンネル <= 10
• SDCC + SDCC トンネル + (LDCC * 3) <= 84
2.6.1.2 光サービス チャネル
TNC カードは、2 つの Small-Form Factor Pluggable(SFP; 着脱可能小型フォーム ファクタ)ポート経由で 2 つの光サービス チャネルをサポートします。2 つの SFP ポートの名前は SFP1 と SFP2 です。TNC ポートでサポートされる SFP は、ONS-SC-OSC-ULH、ONS-SE-155-1510、および ONS-SC-Z3-1510 です。
(注) TNC カードの SFP を交換する場合、新しい SFP を接続する前に、現在の SFP のプロビジョニングを削除する必要があります。
SFP1 は次のペイロードをサポートします。
• OC-3/STM-1
• ファスト イーサネット(FE)
• ギガビット イーサネット(GE)
SFP2 は次のペイロードをサポートします。
• ファスト イーサネット(FE)
• ギガビット イーサネット(GE)
2.6.1.3 タイミングと同期
TNC カードは、15454-M2 および 15454-M6 シェルフのすべてのシステムタイミング機能を実行します。この機能には、短期クロックリカバリが含まれ、停電後のカレンダおよび時間帯設定をリセットする必要性が低減されます。
TNC カードは、システムがストラタム 3(Telcordia GR-253-CORE)タイミングおよび同期要件を維持していることを確認します。TNC カードは、外部、ライン、および内部タイミング入力をサポートします。
TNC カードは、64KHz+8KHz 複合クロックと 6.312 MHz タイミング出力をサポートします。
(注) TNC カードは、ONS 15454 M6 シェルフで BITS-1 および BITS-2 外部タイミング インターフェイスをサポートします。カードは、ONS 15454 M2 シェルフで BITS-1 インターフェイスをサポートします。
TNC カードは、各トラフィック カードから受信したクロックと Building Integrated Timing Supply(BITS-1 および BITS-2)ポートをモニタして、周波数の正確さを確認します。カードは、システムタイミング基準として、再生クロック、OC-N/STM-N、または内部ストラタム 3 基準を選択します。プライマリまたはセカンダリのタイミング ソースとして、任意のクロック入力をプロビジョニングできます。低速のタイミング基準トラッキング ループでは、TNC カードは、基準が失われたときにホールドオーバーを提供する再生クロックと同期できます。
カードは、システムのリブート、カードのリセット、ソフトウェアのアップグレード後に、ノードでシステム クロックを基準 SNMP サーバと自動的に同期させることができる SNTP 操作をサポートしています。
タイミング機能の詳細については、 「タイミング リファレンス」 を参照してください。
2.6.1.4 マルチシェルフの管理
TNC カードは、ノード コントローラを含む最大 30 のシェルフのマルチシェルフ管理をサポートします。カードは最大 29 のサブテンド シェルフをサポートします。サブテンド シェルフは、ONS 15454 M6 または ONS 15454 シェルフです。これで、ネットワーク管理者は、障害を分離し、DWDM ネットワーク全体にわたって新しいサービスをプロビジョニングできます。
ONS 15454 M6 シェルフでは、ECU 上に 6 つの FE RJ45 ポートを搭載し、各 TNC カードは、サブテンド シェルフに接続する 3 つの FE RJ45 接続をサポートします。
2.6.1.5 データベース ストレージ
TNC カードは、通信、プロビジョニング、システム制御用に 4 GB の不揮発データベース ストレージ(IDE コンパクト フラッシュ モジュール)を提供します。これにより、電源障害中も、完全にデータベースを復元できます。
TNC カードは、外部の不揮発性メモリ デバイスとの間での読み書きをサポートします。また、カードは、USB 2.0 標準インターフェイスを通して不揮発性メモリ デバイスと通信します。
コンパクト フラッシュと USB フラッシュとの間で同期が行われると、TNC カードで USB-WRITE-FAIL アラームが発生することがあります。このアラームが 20 分経過しても消えない場合は、TAC にお問い合わせください。
USB-WRITE-FAIL アラームの詳細については、『 Cisco ONS 15454 DWDM Troubleshooting Guide 』を参照してください。
(注) 設定の詳細は、TNC カードのデータベースに保存されます。TNC カードから TSC カード、あるいはその逆へのデータベースの復元はサポートされません。
2.6.1.6 インターフェイス ポート
TNC カードには、3 つの内蔵インターフェイス ポートがあります。
• RJ-45 LAN ポート
• RJ-45 コンソール ポート
• RS-232 ポート(シリアル ポート)
RJ-45 LAN ポートと RS-232 ポートは、TNC カードの前面プレートにあります。RJ-45 コンソール ポートは、TNC カードの前面プレートの後ろにあります。
フロント アクセスの RJ-45 LAN ポートは、システムに 10/100 BASE-T イーサネット接続を提供します。RJ-45 LAN ポートには、リンクおよびアクティビティのステータスを示す LED があります。RJ-45 LAN ポートは、共通 Web インターフェイスを通して Cisco Transport Controller へのローカルおよびリモート アクセスを提供します。
RJ-45 コンソール ポートは、TNC カードでのデバッグ セッションの起動に使用されます。
RS-232 ポートは、Transaction Language 1(TL1)管理インターフェイスへの接続に使用されます。TL1 モードでは、RS-232 ポートは、フロー制御なしで 9.6 Kbps で動作します。
フロント アクセス LAN ポートおよび RJ-45 EMS LAN ポートは、CTC を使用してセキュア モードで TNC カードを設定することで、異なる IP アドレスでプロビジョニングできます。15454 M2 では、EMS ポートは電源モジュールにあります。15454 M6 では、EMS ポートは ECU にあります。
プライマリおよびセカンダリ OSC 接続には 2 つの SFP ポート(SFP1 と SFP2)が使用されます。SFP1 は OC-3/STM-1、FE、または GE ペイロードをサポートします。SFP2 は FE または GE ペイロードをサポートします。
ペイロードの作成中、TNC カードの 2 つの SFP ポートは、IS,AINS 管理ステートになります。この状態では、次のアラームだけが起動されます。
• PPM で AS-MT アラーム
• PPM および施設で AS-CMD アラーム
• PPM で Prov-Mismatch アラーム
超長距離 SFP の場合、TX 電力は -40、RX 電力は -50 です。その他の SFP の場合、TX 電力は -40、RX 電力は -40 です。OSC の作成時、2 つの SFP ポートは IS 状態に移行します。この状態では、サポートされているすべてのアラームが起動されます。
(注) VLAN タグ付きトラフィックは、外部接続ユニットにある UDC または VoIP ポートではサポートされません。
2.6.1.7 外部アラームと制御
TNC カードは、ONS 15454 M6 シェルフで、ユーザ定義(環境)アラームと外部制御を提供します。カードには、入出力アラーム接点があります。TNC カードは次の 2 つのモードで動作します。
• 外部アラーム モード:デフォルト モードです。最大 14 のアラーム入力ポートを設定できます。外部アラーム(入力接点)は、一般に開いたドア、温度センサー、洪水センサーなどの外部センサーやその他の環境条件に使用されます。
• 外部制御モード:最大 10 の入力ポートと 4 つのアラーム出力ポートを設定できます。外部制御(出力接点)は、一般に、ベルやライトなどの視覚または可聴デバイスの駆動に使用されますが、ジェネレータ、ヒータ、ファンなどの他のデバイスも制御できます。
外部アラームと外部制御を設定するには、CTC ノードのビューで [Provisioning] > [Alarm Extenders] タブを選択します。外部アラームと外部制御を表示するには、CTC ノードのビューで [Maintenance] > [Alarm Extenders] タブを選択します。外部アラームと外部制御の設定および表示方法の詳細については、『 Cisco ONS 15454 DWDM Procedure Guide 』の「 Manage Alarms 」を参照してください。
(注) ECU、ファントレイ アセンブリ、電源モジュールからアラームをプロビジョニングするには、ONS 15454 M6 シェルフ アセンブリに LCD モジュールが必要です。
外部アラームおよび外部制御のピン配置の詳細については、『 Cisco ONS 15454 Hardware Installation Guide 』の「ONS 15454 ANSI Alarm, Timing, LAN, and Craft Pin Connections」を参照してください。
2.6.1.8 デジタル イメージ署名(DIS)
TNC カードは、Cisco ONS 15454 M2 および Cisco ONS 15454 M6 プラットフォームで実行されるソフトウェアの作成者を認証するサービスを提供します。「デジタル イメージ署名」を参照してください。
2.6.2 前面プレートとブロック図
TNC カードの前面プレートは、イーサネット ポートや SFP ポートにアクセスしながらケーブルを挿入したり取り外したりできる十分なスペースを確保できるように設計されています。
TNC カードは、ONS 15454 M6 シェルフのスロット 1 または 8、および ONS 15454 M2 シェルフのスロット 1 のみに装着できます。TNC カードの前面プレートには、シェルフの識別子と一致する識別子があります。また、シェルフの識別子として、バックプレーン インターフェイス コネクタにはキーも提供されています。
TNC カードは、バックプレーン インターフェイス用の Field Programmable Gate Array(FPGA)もサポートしています。TNC カードには、TCCA、SYNTIDE、FRAMPOS の 3 つの FPGA があります。
図 2-5 に、TNC カードの前面プレートとブロック図を示します。
図 2-5 TNC の前面プレートとブロック図
2.6.3 ランプ テスト
TNC カードは、前面プレートまたは CTC から Lamp Test ボタンを押すと起動されるランプ テスト機能をサポートしています。ランプ テスト機能では、ユーザは LED の作動状態をテストし、すべての LED が機能していることを確認できます。ランプ テスト機能を起動すると、すべてのポート LED が数秒間同時に点灯します。
2.6.4 TNC カードの装着(ONS 15454 M6)
ONS 15454 M6 シェルフで、TNC カードはシンプレックスまたはデュプレックス(冗長)制御モードで動作します。冗長制御モードでは、ハイ アベイラビリティが得られます。
冗長 TNC カードをノードに装着すると、ソフトウェア、バックアップ ソフトウェアおよびデータベースがアクティブな TNC カードと同期されます。ソフトウェア バージョンが一致しない場合は、冗長 TNC カードがアクティブな TNC カードからコピーします。完了までの所要時間は 15 ~ 20 分です。ソフトウェア バージョンが一致する場合、冗長 TNC カードは、アクティブな TNC カードからバックアップ ソフトウェアをコピーします。所要時間は 15 ~ 20 分です。アクティブな TNC カードからのデータベースのコピーに要する時間は 3 分程度です。冗長 TNC カードの起動に使用されたソフトウェア バージョンとバックアップ バージョンに応じて、プロセス全体に 3 ~ 40 分かかります。
2.6.5 カードレベル インジケータ
TNC 前面プレートには 12 個の LED があります。 表 2-11 では、TNC 前面プレートの 2 つのカードレベル LED について説明します。
表 2-11 TNC カードレベル インジケータ
|
|
レッドの FAIL LED |
TNC カードが障害モードであることを示します。この LED はリセット中に点灯し、この LED は、ブート中および書き込みプロセス中は点滅します。FAIL LED が消灯しない場合は、カードを交換してください。 |
ACT/STBY LED グリーン(アクティブ) オレンジ(スタンバイ) |
TNC カードがアクティブ モード(グリーン)かスタンバイ モード(オレンジ)かを示します。ACT/STBY LED は、タイミング基準とシェルフ制御も提供します。アクティブな TNC が自分のデータベースまたはスタンバイ TNC のデータベースに書き込んでいる場合、カードの LED が点滅します。メモリの破損を避けるために、アクティブまたはスタンバイの LED が点滅しているときに TNC カードを取り外さないでください。 |
2.6.6 ネットワークレベル インジケータ
表 2-12 では、TNC 前面プレートの 6 つのネットワークレベル LED について説明します。
表 2-12 TNC ネットワークレベル インジケータ
|
|
レッドの CRIT LED |
ローカル端末でのネットワークの重大なアラームを示します。 |
レッドの MAJ LED |
ローカル端末でのネットワークのメジャー アラームを示します。 |
イエローの MIN LED |
ローカル端末でのネットワークのマイナー アラームを示します。 |
レッドの REM LED |
第 1 レベル アラーム分離を提供します。1 つまたは複数のリモート端末に Critical、Major、または Minor アラームが存在する場合、リモート(REM)LED がレッドで点灯します。 |
グリーンの SYNC LED |
同期ステータスを示します。ノード タイミングが外部基準と同期されることを示します。 |
グリーンの ACO LED |
アラーム カットオフ ステータスを示します。ACO ボタンを押すと、ACO LED はグリーンで点灯します。ACO ボタンにより、バックプレーンの可聴アラーム クローズ機能が動作します。新しいアラームが発生すると ACO は停止します。発信元のアラームがクリアされると、ACO LED および可聴アラーム制御はリセットされます。 |
2.6.7 電力レベル インジケータ
表 2-13 では、TNC 前面プレートの 2 つの電力レベル LED について説明します。
表 2-13 TNC 電力レベル インジケータ
|
|
グリーン/レッドの PWR A LED |
カードへの電力のステータスを示します。供給入力 A の電圧が、低バッテリ電圧(LWBATVG)と高バッテリ電圧(HIBATVG)のしきい値の間に収まっている場合、PWR A LED はグリーンです。供給入力 A の電圧が高バッテリ電圧または超高バッテリ電圧(EHIBATVG)のしきい値を上回るか、低バッテリ電圧または超低バッテリ電圧(ELWBATVG)のしきい値を下回る場合、LED はレッドです。供給入力 A の電圧が 0 の場合、LED はレッドです。 |
グリーン/レッドの PWR B LED |
カードへの電力のステータスを示します。供給入力 B の電圧が、低バッテリ電圧と高バッテリ電圧のしきい値の間に収まっている場合、PWR B LED はグリーンです。供給入力 B の電圧が高バッテリ電圧または超高バッテリ電圧(EHIBATVG)のしきい値を上回るか、低バッテリ電圧または超低バッテリ電圧(ELWBATVG)のしきい値を下回る場合、LED はレッドです。供給入力 B の電圧が 0 の場合、LED はレッドです。 |
2.6.8 イーサネット ポート インジケータ
表 2-14 では、TNC 前面プレートの 2 つのポートレベル LED について説明します。
表 2-14 TNC ポートレベル インジケータ
|
|
グリーンの LINK LED |
接続ステータスを示します。 |
オレンジの ACT LED |
データ受信を示します。 |
2.6.9 SFP インジケータ
表 2-15 では、SFP LED インジケータについて説明します。
表 2-15 TNC SFP インジケータ
|
|
|
OC3 |
• レッド - リンクなし • グリーン - リンク |
-- |
FE |
• レッド - リンクなし • グリーン - リンク |
パケット フローで点滅 |
GE |
• レッド - リンクなし • グリーン - リンク |
パケット フローで点滅 |
2.6.10 保護スキーム
TNC カードは、アクティブおよび冗長アーキテクチャをサポートします。ONS 15454 M6 シェルフは、1 枚の TNC カードをアクティブとして、もう 1 枚の TNC カードを冗長として使用する、1:1 の装置保護をサポートします。
ONS 15454 M2 シェルフは、シンプレックス制御モードをサポートします。このモードでは、アクティブな TNC カードが冗長 TNC カードなしで動作します。
ONS 15454 M6 シェルフは、シンプレックスと冗長両方の制御モードをサポートします。冗長制御モードでは、アクティブな TNC カードは冗長 TNC カードをバックアップとして使用して動作します。アクティブな TNC カードが取り外されると、システムのトラフィックは冗長 TNC カードに切り替えられます。冗長 TNC カードが存在しないか、スタンバイ状態ではない場合、アクティブな TNC カードを取り外すと、システム トラフィックや管理接続の損失につながります。
冗長制御モードでは、TNC カードは別の TNC カードを保護できます。ただし、TNC カードと TSC カードの間で保護は機能しません。
2.6.11 TNC でサポートされているカード
TNC カードは、次のカードを除く 15454 MSTP ライン カードをサポートします。
• OSCM
• ISC
• AIC
• AIC-I
TNC カードには、TCC2 /TCC2P/TCC3 カードとの相互運用性はありません。TNC カードと TCC カードは同じシェルフに装着できません。
トランスポンダ カードやマックスポンダ カードなどのライン カードは、TNC カードとともに ONS 15454 M2 および ONS 15454 M6 シェルフに装着できます。
2.7 TSC カード
(Cisco ONS 15454 M2 および ONS 15454 M6 のみ)
TSC カードは、TCC2P、ISC、AIC-I などの複数のカードの機能を組み合わせています。カードのルック アンド フィールは TCC2/TCC2P/TCC3 カードと似ています。
(注) TSC カードの仕様については、「TSC カードの仕様(ONS 15454 M2 と ONS 15454 M6)」を参照してください。
TSC カードは、ONS 15454 M6 シェルフではマスターおよびスレーブとして、ONS 15454 M2 シェルフではスタンドアロン カードとしてプロビジョニングできます。TSC カードは、ノードのプロセッサ カードとして機能します。
ONS 15454 M6 シェルフで、スロット 1 と 8 に冗長 TSC カードを装着します。アクティブな TSC カードで障害が発生すると、システムのトラフィックは冗長 TSC カードに切り替えられます。TSC カードは、スロット 2 ~ 7 でラインカードをサポートします。
ONS 15454 M2 シェルフのスロット 1 にスタンドアロン TSC カードを装着します。TSC カードは、スロット 2 と 3 でラインカードをサポートします。
TSC カードは、15454-M6 シェルフ上の両方の供給電圧入力をモニタします。供給電圧入力の 1 つで指定範囲外の電圧になると、アラームが生成されます。15454-M2 シェルフには、デュアル電源があります。
システムがオンラインの場合でも、システム トラフィックに影響を与えることなく TSC カードを装着したり取り外したりすることができます。
TSC カードは、Optical Service Channel(OSC; 光サービス チャネル)および SFP ポートをサポートしません。
TSC カードを TNC カードにアップグレードできます。アップグレード中、TNC カードは、UDC、VoIP、DCC、タイミング機能などの OSC 機能をサポートしません。ただし、アップグレード中も TNC カードで SFP ポートをプロビジョニングできます。TNC カードと TSC カードは同じシェルフに装着できません。
TSC カードは、TCC2P および AIC-I カードでサポートされているすべてのアラームをサポートします。カードは、温度に従ってファン速度を調整し、ファン障害アラームを報告します。
(注) TSC カードの LAN インターフェイスは、32 ~ 149 ºF(0 ~ 65 ºC)でケーブル長 328 フィート(100 メートル)をサポートすることで、標準のイーサネット仕様を満たしています。インターフェイスは、-40 ~ 32 ºF(-40 ~ 0 ºC)の温度で、最大 32.8 フィート(10 メートル)のケーブル長で動作させることができます。
2.7.1 TSC の機能
次の項からは、TSC カードの機能について説明します。
2.7.1.1 通信と制御
TSC カードはシェルフ コントローラとして動作します。制御タスクには、システムの初期化、プロビジョニング、アラーム報告、メンテナンス、診断、IP アドレスの検出と解決が含まれます。また、制御タスクには、ONS 15454 M2 および ONS 15454 M6 シェルフの SONET および SDH Data Communications Channel(DCC; データ通信チャネル)の終端、84 のセクション SDCC およびマルチプレックス セクション MSDCC の終端、28 の SDCC トンネルまたは SDCC からライン LDCC の終端、システム障害の検出も含まれます。
システムの初期化タスクには、システムへのネットワーク パラメータの割り当て、およびシステムへのデータベースに保存されているプロビジョニング データのロードも含まれます。システムのライン カードは、TSC カードがないとブートしません。
TSC カードは、次のものをサポートし、提供します。
• 15454-M2 および 15454-M6 シェルフでの外部デバイスのパッシブ インベントリ。
• 15454-M6 シェルフでの 100 Mbps UDC。
15454-M2 および 15454-M6 シェルフでは、TSC カードは SDCC/LDCC の割り当てについて次のルールに従う必要があります。
• SDCC + SDCC トンネル <= 68
• LDCC <= 28
• IP トンネル <= 10
• SDCC + SDCC トンネル + (LDCC * 3) <= 84
2.7.1.2 タイミングと同期
TSC カードは、15454-M2 および 15454-M6 シェルフのすべてのシステムタイミング機能を実行します。この機能には、短期クロックリカバリが含まれ、停電後のカレンダおよび時間帯設定をリセットする必要性が低減されます。
TSC カードは、システムがストラタム 3(Telcordia GR-253-CORE)タイミングおよび同期要件を維持していることを確認します。TSC カードは、外部、ライン、および内部タイミング入力をサポートします。
TSC カードは、64KHz+8KHz 複合クロックと 6.312 MHz タイミング出力をサポートします。
(注) TSC カードは、15454-M6 シェルフで BITS-1 および BITS-2 外部タイミング インターフェイスをサポートします。カードは、15454-M2 シェルフで BITS-1 インターフェイスをサポートします。
TSC カードは、各トラフィック カードから受信したクロックと Building Integrated Timing Supply(BITS-1 および BITS-2)ポートをモニタして、周波数の正確さを確認します。カードは、システムタイミング基準として、再生クロック、OC-N/STM-N、または内部ストラタム 3 基準を選択します。プライマリまたはセカンダリのタイミング ソースとして、任意のクロック入力をプロビジョニングできます。低速のタイミング基準トラッキング ループでは、TSC カードは、基準が失われたときにホールドオーバーを提供する再生クロックと同期できます。
カードは、システムのリブート、カードのリセット、ソフトウェアのアップグレード後に、ノードでシステム クロックを基準 SNMP サーバと自動的に同期させることができる SNTP 操作をサポートしています。
タイミング機能の詳細については、 「タイミング リファレンス」 を参照してください。
2.7.1.3 マルチシェルフの管理
TSC カードは、ノード コントローラを含む最大 30 のシェルフのサポートにより、マルチシェルフ管理をサポートします。カードは最大 29 のサブテンド シェルフをサポートします。サブテンド シェルフは 15454-M6 または 15454-DWDM シェルフにすることができます。これで、ネットワーク管理者は、障害を分離し、DWDM ネットワーク全体にわたって新しいサービスをプロビジョニングできます。
15454-M6 シェルフには、ECU 上に 6 つの FE RJ45 ポートがあります。各 TSC カードは、サブテンド シェルフと接続する 3 つの FE RJ45 接続をサポートします。
2.7.1.4 データベース ストレージ
TSC カードは、通信、プロビジョニング、システム制御用に 4 GB の不揮発データベース ストレージ(IDE コンパクト フラッシュ モジュール)を提供します。これにより、電源障害中も、完全にデータベースを復元できます。
TSC カードは、外部の不揮発性メモリ デバイスとの間での読み書きをサポートします。また、カードは、USB 2.0 標準インターフェイスを通して不揮発性メモリ デバイスと通信します。
(注) 設定の詳細は、TSC カードのデータベースに保存されます。TSC カードと TNC カードの間でのデータベースの復元はサポートされていません。
2.7.1.5 インターフェイス ポート
TSC カードには、3 つの内蔵インターフェイス ポートがあります。
• RJ-45 LAN ポート
• RJ-45 コンソール ポート
• RS-232 ポート(シリアル ポート)
RJ-45 LAN ポートと RS-232 ポートは、TSC カードの前面プレートにあります。RJ-45 コンソール ポートは、TSC カードの前面プレートの後ろにあります。
フロント アクセスの RJ-45 LAN ポートは、システムに 10/100 BASE-T イーサネット接続を提供します。RJ-45 LAN ポートには、リンクおよびアクティビティのステータスを示す LED があります。RJ-45 LAN ポートは、共通 Web インターフェイスを通して Cisco Transport Controller へのローカルおよびリモート アクセスを提供します。
RJ-45 コンソール ポートは、TSC カードでのデバッグ セッションの起動に使用されます。
RS-232 ポートは、TL1 管理インターフェイスへの接続に使用されます。TL1 モードでは、RS-232 ポートは、フロー制御なしで 9.6 Kbps で動作します。
フロント アクセス LAN ポートおよび RJ-45 EMS LAN ポートは、CTC を使用してセキュア モードで TSC カードを設定することで、異なる IP アドレスでプロビジョニングできます。15454 M2 では、EMS ポートは電源モジュールにあります。15454 M6 では、EMS ポートは ECU にあります。
2.7.1.6 外部アラームと制御
TSC カードは、ONS 15454 M6 シェルフで、ユーザ定義(環境)アラームと外部制御を提供します。カードには、入出力アラーム接点があります。TSC カードは次の 2 つのモードで動作します。
• 外部アラーム モード:デフォルト モードです。最大 14 のアラーム入力ポートを設定できます。外部アラーム(入力接点)は、一般に開いたドア、温度センサー、洪水センサーなどの外部センサーやその他の環境条件に使用されます。
• 外部制御モード:最大 10 の入力ポートと 4 つのアラーム出力ポートを設定できます。外部制御(出力接点)は、一般に、ベルやライトなどの視覚または可聴デバイスの駆動に使用されますが、ジェネレータ、ヒータ、ファンなどの他のデバイスも制御できます。
外部アラームと外部制御を設定するには、CTC ノードのビューで [Provisioning] > [Alarm Extenders] タブを選択します。外部アラームと外部制御を表示するには、CTC ノードのビューで [Maintenance] > [Alarm Extenders] タブを選択します。外部アラームと外部制御の設定および表示方法の詳細については、『 Cisco ONS 15454 DWDM Procedure Guide 』の「 Manage Alarms 」を参照してください。
(注) ECU、ファントレイ アセンブリ、電源モジュールからアラームをプロビジョニングするには、ONS 15454 M6 シェルフ アセンブリに LCD モジュールが必要です。
外部アラームおよび外部制御のピン配置の詳細については、『 Cisco ONS 15454 Hardware Installation Guide 』の「ONS 15454 ANSI Alarm, Timing, LAN, and Craft Pin Connections」を参照してください。
2.7.1.7 デジタル イメージ署名(DIS)
TSC カードは、Cisco ONS 15454 M2 および Cisco ONS 15454 M6 プラットフォームで実行されるソフトウェアの作成者を認証するサービスを提供します。詳細については、「デジタル イメージ署名」を参照してください。
2.7.2 前面プレートとブロック図
TSC カードの前面プレートは、イーサネット ポートにアクセスしながらケーブルを挿入したり取り外したりできる十分なスペースを確保できるように設計されています。
TSC カードは、15454-M6 シェルフのスロット 1 または 8、および 15454-M2 シェルフのスロット 1 にのみ装着できます。TSC カードの前面プレートには、シェルフの識別子と一致する識別子があります。また、シェルフの識別子として、バックプレーン インターフェイス コネクタにはキーも提供されています。
TSC カードは、バックプレーン インターフェイス用の Field Programmable Gate Array(FPGA)もサポートしています。TSC カードには、TCCA および SYNIDE の 2 つの FPGA があります。
図 2-6 に、TSC カードの前面プレートとブロック図を示します。
図 2-6 TSC の前面プレートとブロック図
2.7.3 ランプ テスト
TSC カードは、前面プレートまたは CTC から Lamp Test ボタンを押すと起動されるランプ テスト機能をサポートしています。ランプ テスト機能では、ユーザは LED の作動状態をテストし、すべての LED が機能していることを確認できます。ランプ テスト機能を起動すると、すべてのポート LED が数秒間同時に点灯します。
2.7.4 TSC カードの装着(ONS 15454 M6)
ONS 15454 M6 シェルフで、TSC カードはシンプレックスまたはデュプレックス(冗長)制御モードで動作します。冗長制御モードでは、高い可用性が得られます。
冗長 TSC カードをノードに装着すると、ソフトウェア、バックアップ ソフトウェアおよびデータベースがアクティブな TSC カードと同期されます。ソフトウェア バージョンが一致しない場合は、冗長 TSC カードがアクティブな TSC カードからコピーします。完了までの所要時間は 15 ~ 20 分です。ソフトウェア バージョンが一致する場合、冗長 TSC カードは、アクティブな TSC カードからバックアップ ソフトウェアをコピーします。所要時間は 15 ~ 20 分です。アクティブな TSC カードからのデータベースのコピーに要する時間は 3 分程度です。冗長 TSC カードの起動に使用されたソフトウェア バージョンとバックアップ バージョンに応じて、プロセス全体に 3 ~ 40 分かかります。
2.7.5 カードレベル インジケータ
TSC 前面プレートには 12 個の LED があります。 表 2-16 では、TSC 前面プレートの 2 つのカードレベル LED について説明します。
表 2-16 TSC カードレベル インジケータ
|
|
レッドの FAIL LED |
TSC カードが障害モードであることを示します。ブート中および書き込みプロセス中に点滅します。FAIL LED が消灯しない場合は、カードを交換してください。 |
ACT/STBY LED グリーン(アクティブ) オレンジ(スタンバイ) |
TSC カードがアクティブ モード(グリーン)かスタンバイ モード(オレンジ)かを示します。ACT/STBY LED は、タイミング基準とシェルフ制御も提供します。アクティブな TSC が自分のデータベースまたはスタンバイ TSC のデータベースに書き込んでいる場合、カードの LED が点滅します。メモリの破損を避けるために、アクティブまたはスタンバイの LED が点滅しているときに TSC カードを取り外さないでください。 |
2.7.6 ネットワークレベル インジケータ
表 2-17 では、TSC 前面プレートの 6 つのネットワークレベル LED について説明します。
表 2-17 TSC ネットワークレベル インジケータ
|
|
レッドの CRIT LED |
ローカル端末でのネットワークの重大なアラームを示します。 |
レッドの MAJ LED |
ローカル端末でのネットワークのメジャー アラームを示します。 |
イエローの MIN LED |
ローカル端末でのネットワークのマイナー アラームを示します。 |
レッドの REM LED |
第 1 レベル アラーム分離を提供します。1 つまたは複数のリモート端末に Critical、Major、または Minor アラームが存在する場合、リモート(REM)LED がレッドで点灯します。 |
グリーンの SYNC LED |
同期ステータスを示します。ノード タイミングが外部基準と同期されることを示します。 |
グリーンの ACO LED |
アラーム カットオフ ステータスを示します。ACO ボタンを押すと、ACO LED はグリーンで点灯します。ACO ボタンにより、バックプレーンの可聴アラーム クローズ機能が動作します。新しいアラームが発生すると ACO は停止します。発信元のアラームがクリアされると、ACO LED および可聴アラーム制御はリセットされます。 |
2.7.7 電力レベル インジケータ
表 2-18 では、TSC 前面プレートの 2 つの電力レベル LED について説明します。
表 2-18 TSC 電力レベル インジケータ
|
|
グリーン/レッドの PWR A LED |
カードへの電力のステータスを示します。供給入力 A の電圧が、低バッテリ電圧(LWBATVG)と高バッテリ電圧(HIBATVG)のしきい値の間に収まっている場合、PWR A LED はグリーンです。供給入力 A の電圧が高バッテリ電圧または超高バッテリ電圧(EHIBATVG)のしきい値を上回るか、低バッテリ電圧または超低バッテリ電圧(ELWBATVG)のしきい値を下回る場合、LED はレッドです。供給入力 A の電圧が 0 の場合、LED はレッドです。 |
グリーン/レッドの PWR B LED |
カードへの電力のステータスを示します。供給入力 B の電圧が、低バッテリ電圧と高バッテリ電圧のしきい値の間に収まっている場合、PWR B LED はグリーンです。供給入力 B の電圧が高バッテリ電圧または超高バッテリ電圧(EHIBATVG)のしきい値を上回るか、低バッテリ電圧または超低バッテリ電圧(ELWBATVG)のしきい値を下回る場合、LED はレッドです。供給入力 B の電圧が 0 の場合、LED はレッドです。 |
2.7.8 イーサネット ポート インジケータ
表 2-19 では、TSC 前面プレートの 2 つのポートレベル LED について説明します。
表 2-19 TSC ポートレベル インジケータ
|
|
グリーンの LINK LED |
接続ステータスを示します。 |
オレンジの ACT LED |
データ受信を示します。 |
2.7.9 保護スキーム
TSC カードは、アクティブおよび冗長アーキテクチャをサポートします。ONS 15454 M6 シェルフは、1 枚の TSC カードをアクティブとして、もう 1 枚の TSC カードを冗長として使用する、1:1 の装置保護をサポートします。
15454-M2 シェルフは、シンプレックス制御モードをサポートします。このモードでは、アクティブな TSC カードが冗長 TSC カードなしで動作します。
15454-M6 シェルフは、シンプレックスと冗長両方の制御モードをサポートします。冗長制御モードでは、アクティブな TSC カードは情報 TSC カードをバックアップとして使用して動作します。アクティブな TSC カードが取り外されると、システムのトラフィックは冗長 TSC カードに切り替えられます。冗長 TSC カードが存在しないか、スタンバイ状態ではない場合、アクティブな TSC カードを取り外すと、システム トラフィックや管理接続の損失につながります。
冗長制御モードでは、TSC カードは別の TSC カードを保護できます。ただし、TSC カードと TNC カードの間で保護は機能しません。
2.7.10 TSC でサポートされているカード
TSC カードは、次のカードを除く 15454 MSTP ライン カードをサポートします。
• OSCM
• ISC
• AIC
• AIC-I
TSC カードには、TCC2 /TCC2P/TCC3 カードとの相互運用性はありません。TSC カードと TCC カードは同じシェルフに装着できません。
トランスポンダ カードやマックスポンダ カードなどのライン カードは、TSC カードとともに 15454-M2 および 15454-M6 シェルフに装着できます。
2.9 AIC-I カード
(Cisco ONS 15454 のみ)
(注) ハードウェアの仕様については、「AIC-I カードの仕様」を参照してください。
オプションの Alarm Interface Controller-International(AIC-I)カードは、ユーザ定義(環境)アラームを提供し、ローカルおよびエクスプレス オーダーワイヤを制御し、サポートします。12 のユーザ定義入力と 4 つのユーザ定義入出力接点を提供します。物理的な接続は、バックプレーンのワイヤラップ ピン端子から行います。追加の Alarm Expansion Panel(AEP; アラーム拡張パネル)を使用すると、AIC-I カードは、最大 32 の入力と 16 の出力をサポートできます。これらは、AEP コネクタで接続されます。AEP は ANSI シェルフのみと互換性があります。電力モニタリング機能は、供給電圧(-48 VDC)をモニタします。図 2-7 に AIC-I の前面プレートとカードのブロック図を示します。
図 2-7 AIC-I の前面プレートとブロック図
2.9.1 AIC-I カードレベル インジケータ
表 2-21 では、AIC-I カード前面プレートの 8 つのカードレベル LED について説明します。
表 2-21 AIC-I カードレベル インジケータ
|
|
レッドの FAIL LED |
カードのプロセッサの準備ができていないことを示します。FAIL LED はリセット中に点灯し、起動処理中は点滅します。レッドの FAIL LED が消えない場合は、カードを交換してください。 |
グリーンの ACT LED |
AIC-I カードがプロビジョニングされ動作していることを示します。 |
グリーン/レッドの PWR A LED |
供給入力 A で供給電圧が指定された範囲内で感知された場合、PWR A LED はグリーンです。供給入力 A の入力電圧が範囲外になるとレッドになります。 |
グリーン/レッドの PWR B LED |
供給入力 B で供給電圧が指定された範囲内で感知された場合、PWR B LED はグリーンです。供給入力 B の入力電圧が範囲外になるとレッドになります。 |
イエローの INPUT LED |
少なくとも 1 つのアラーム入力でアラーム状態が発生している場合、INPUT LED は黄色になります。 |
イエローの OUTPUT LED |
少なくとも 1 つのアラーム出力でアラーム状態が発生している場合、OUTPUT LED は黄色になります。 |
グリーンの RING LED |
ローカル オーダーワイヤ(LOW)でコールを受信した場合、LOW 側の RING LED がグリーンで点滅します。 |
グリーンの RING LED |
エクスプレス オーダーワイヤ(EOW)でコールを受信した場合、EOW 側の RING LED がグリーンで点滅します。 |
2.9.2 外部アラームと制御
AIC-I カードには、入出力アラーム接点があります。最大 12 の外部アラーム入力と、4 つの外部アラーム入出力(ユーザ定義可能)を定義できます。物理的な接続は、バックプレーンのワイヤラップ ピンまたは FMEC 接続を使用して行います。入出力接点の増設の詳細については、『 Cisco ONS 15454 Hardware Installation Guide 』の「ONS 15454 ANSI Alarm Expansion Panel」を参照してください。
AIC-I の前面パネルの LED は、アラーム ラインのステータスを示します。1 つの LED はすべての入力を、もう 1 つの LED はすべての出力を表します。外部アラーム(入力接点)は、一般に開いたドア、温度センサー、洪水センサーなどの外部センサーやその他の環境条件に使用されます。外部制御(出力接点)は、一般に、ベルやライトなどの視覚または可聴デバイスの駆動に使用されますが、ジェネレータ、ヒータ、ファンなどの他のデバイスも制御できます。
12 の入力アラーム接点それぞれを別々にプログラミングできます。16 の入力アラーム接点それぞれを別々にプログラミングできます。次のオプションがあります。
• アラーム クローズまたはアラーム オープン
• 任意のレベルのアラーム重大度(Critical、Major、Minor、Not Alarmed、Not Reported)
• Service Affecting または Non-Service Affecting アラームサービス レベル
• アラーム ログの CTC 表示に 63 文字のアラームの説明
アラームにファントレイの略語を割り当てることはできません。略語は入力接点の総称名を反映します。外部入力が接点の駆動を停止するか、アラーム入力をプロビジョニングするまで、アラーム状態は継続します。
トリガーまたは手動で閉じるように出力設定をプロビジョニングできます。トリガーとして、ローカル アラーム重大度しきい値、リモート アラーム重大度、または仮想ワイヤを使用できます。
• ローカル NE アラーム重大度:Not Reported、Not Alarmed、Minor、Major、または Critical という階層のアラーム重大度で出力クローズを行うように設定できます。たとえば、トリガーが Minor に設定されている場合、Minor アラーム以上がトリガーになります。
• リモート NE アラーム重大度:ローカル NE アラーム重大度と同じですが、リモート アラームのみに適用されます。
• 仮想ワイヤ エンティティ:アラーム入力がイベントのときに、外部出力 1 ~ 4 の仮想ワイヤで信号を発生するように環境アラーム入力をプロビジョニングできます。任意の仮想ワイヤで外部制御出力のトリガーとして信号をプロビジョニングできます。
出力アラーム接点(外部制御)を別々にプログラミングすることもできます。プロビジョニング可能なトリガーだけでなく、各外部出力接点を手動で開閉させることができます。手動操作は、プロビジョニング済みのトリガー(設定されている場合)より優先されます。
(注) ANSI シェルフの場合、入出力の数は、AEP を使用して増やすことができます。AEP はシェルフのバックプレーンに接続され、外部ワイヤラップ パネルが必要です。
2.9.3 オーダーワイヤ
オーダーワイヤでは、技術者がフォーンセットを ONS 15454 に差し込み、他の ONS 15454 や他の施設で作業している人と通信できます。オーダーワイヤは、セクションまたはライン オーバーヘッドで E1 または E2 バイトを使用する、Pulse Code Modulation(PCM; パルス符号変調)暗号化音声チャネルです。
AIC-I では、SONET/SDH リングまたは特定の光施設でローカル(セクション オーバーヘッド信号)とエクスプレス(ライン オーバーヘッド チャネル)両方のオーダーワイヤ チャネルを同時に使用できます。また、エクスプレス オーダーワイヤでは、リジェネレータがシスコ デバイスではない場合に、再生成サイトを経由して通信できます。
現在の DCC/GCC チャネル用プロビジョニング モデルと同様の CTC を使用してオーダーワイヤ機能をプロビジョニングできます。CTC では、リング上のすべての NE で互いに通信できるように、リングのターンアップ中にオーダーワイヤ通信ネットワークをプロビジョニングします。オーダーワイヤ終端(オーダーワイヤ チャネルを受信および処理する光施設)はプロビジョン可能です。エクスプレス オーダーワイヤとローカル オーダーワイヤはどちらも、特定の SONET/SDH 施設でオンまたはオフに設定できます。ONS 15454 は、シェルフごとに最大 4 つのオーダーワイヤ チャネル終端をサポートします。これで、線形、シングル リング、デュアル リング、スモール ハブアンドスポーク構成が可能になります。オーダーワイヤは、双方向ライン スイッチ型リング(BLSR)、Multiplex Section-Shared Protection Ring(MS-SPRing; 多重化セクション共有保護リング)、パス保護、Subnetwork Connection Protection(SNCP; サブネットワーク接続保護)リングなどのリング トポロジでは保護されません。
注意 オーダーワイヤ ループを設定しないでください。オーダーワイヤ ループは、オーダーワイヤ チャネルを無効にするフィードバックの原因となります。
ローカル オーダーワイヤとエクスプレス オーダーワイヤの ONS 15454 実装はどちらも基本的にブロードキャストです。回線はパーティ ラインとして動作します。オーダーワイヤ チャネルの受信者は、接続されたオーダーワイヤ サブネットワークの他の参加者全員と通信できます。ローカル オーダーワイヤのパーティ ラインは、エクスプレス オーダーワイヤのパーティ ラインと分離されます。各ローカルおよびエクスプレス オーダーワイヤに、オーダーワイヤ パスとして最大 4 つの OC-N/STM-N 施設をプロビジョニングできます。
AIC-I は、テレフォニー接続に選択的 Dual Tone Multifrequency(DTMF; デュアルトーン多重周波数)ダイヤリングをサポートします。これにより、1 枚の AIC-I カードまたはオーダーワイヤ サブネットワーク上のすべての ONS 15454 AIC-I カードが「鳴ります」。AIC-I にはリンガー/ブザーがあります。AIC-I リンガーを模倣する「リング」LED もあります。この LED は、オーダーワイヤ サブネットワーク上でコールを受信すると点滅します。パーティ ライン コールは、DTMF パッドで *0000 を押すと開始します。個々のダイヤリングは、DTMF パッドで * とそれぞれの 4 桁の番号を押すと始まります。
表 2-22 に、チップ アンド リング オーダーワイヤ割り当てに対応するオーダーワイヤ コネクタのピンを示します。
表 2-22 オーダーワイヤのピン割り当て
|
|
1 |
4 ワイヤ受信リング |
2 |
4 ワイヤ送信チップ |
3 |
2 ワイヤ リング |
4 |
2 ワイヤ チップ |
5 |
4 ワイヤ送信リング |
6 |
4 ワイヤ受信チップ |
オーダーワイヤ サブネットワークをプロビジョニングする場合、オーダーワイヤ ループが存在しないようにしてください。ループは振動や不安定なオーダーワイヤ チャネルの原因となります。
図 2-8 に、オーダーワイヤ ポートに使用される標準 RJ-11 コネクタを示します。
図 2-8 RJ-11 コネクタ
2.9.4 電力モニタリング
AIC-I カードは、-48 VDC の供給電圧について存在、低電圧、過電圧をモニタする電力モニタリング回路を備えています。
2.9.5 ユーザ データ チャネル
User Data Channel(UDC; ユーザ データ チャネル)は、ONS 15454 ネットワークの 2 つのノードを結ぶ 64 kbps(F1 バイト)の専用データ チャネルです。各 AIC-I カードは、AIC-I カードの前面の個別 RJ-11 コネクタから 2 つのユーザ データ チャネル UDC-A と UDC-B を提供します。各 UDC は、ONS 15454 の個々の光インターフェイスにルーティングできます。手順については、『 Cisco ONS 15454 DWDM Procedure Guide 』を参照してください。
UDC ポートは標準 RJ-11 レセプタクルです。 表 2-23 に UDC のピン割り当てを示します。
表 2-23 UDC のピン割り当て
|
|
1 |
未使用 |
2 |
TXN |
3 |
RXN |
4 |
RXP |
5 |
TXP |
6 |
未使用 |
2.9.6 データ通信チャネル
DCC は、ONS 15454 ネットワークの 2 つのノードを結ぶ 576 kbps(D4 ~ D12 バイト)の専用データ チャネルです。各 AIC-I カードは、AIC-I カードの前面の個別 RJ-45 コネクタから 2 つのデータ通信チャネル DCC-A と DCC-B を提供します。各 DCC は、ONS 15454 の個々の光インターフェイスにルーティングできます。手順については、『 Cisco ONS 15454 DWDM Procedure Guide 』を参照してください。
DCC ポートは標準 RJ-45 レセプタクルです。 表 2-24 に DCC のピン割り当てを示します。
表 2-24 DCC のピン割り当て
|
|
1 |
TCLKP |
2 |
TCLKN |
3 |
TXP |
4 |
TXN |
5 |
RCLKP |
6 |
RCLKN |
7 |
RXP |
8 |
RXN |