ラマン リンク設定でのファイバ損失とコネクタ損失
この付録では、ラマン リンクをラマン インストール ウィザードを使用して設定しているか、CiscoTransport Planner(CTP)XML ファイルを使用して設定しているかに関係なく、従うべき重要なガイドラインを提供します。設定を成功させるためには、必要なゲインとゲインの平坦度を保証する必要があります。
ラマン インストール ウィザードは、警告メッセージを適切に表示することによって、コネクタとファイバのスプライス損失値の逸脱が表 D-1 に示す限度内に収まっている場合に、その逸脱を自動的に処理します。ただし、CTP XML ファイルを使用したラマン リンクの設定は CTP 内部のアルゴリズムに基づいて行われます。コネクタとファイバのスプライス損失値の逸脱は、ラマン チルトと Optical Signal-to-Noise Ratio(OSNR; 光信号対雑音比)に関して、システム全体の予測不能な動作を引き起こします。このような理由から、CTP XML ファイルを使用したラマン リンクの設定よりも、ラマン インストール ウィザードを使用したラマン リンクの設定を推奨します。
表 D-1 は、次のフィールドで構成されています。
• 状態:コネクタ損失の上限は次の状態の下で測定されたものです。
– スプライス損失なし:理想的な状態
– 2 km ごとに 0.1 dB のスプライスまたは 4 km ごとに 0.2 dB のスプライス:ラマン リンクの設定時に検討可能な最大許容値
– 4 km ごとに 0.1 dB のスプライス:コネクタ損失値の上限が現実的な状況を表します。
• ファイバ タイプ:次のようにさまざまなファイバ タイプが使用されています。
– Single Mode Fiber(SMF; シングル モード ファイバ)
– Enhanced Large Effective Area Fiber(ELEAF)
– TrueWave RS(TW-RS)
• 目標ゲイン:予想されるラマン ゲイン
• 最小スパン(dB):ラマン リンク設定を成功させるためには、スパン損失を表 D-1 に示す値以上にする必要があります。
• コネクタ損失の上限:設定を成功させるために超えてはならないコネクタ損失値
(注) 表 D-1 は、理想的なテスト状態の下で予想された値を示しており、実際に使用されたファイバ タイプや距離などによって値は変化します。
表 D-1 コネクタ損失の上限
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スプライス損失なし |
SMF |
21 |
15 |
7 |
8.5 |
1.6 |
ELEAF |
21 |
15 |
7 |
10 |
1.3 |
TW-RS |
24 |
18 |
9 |
13.5 |
1.1 |
2 km ごとに 0.1 dB のスプライスまたは 4 km ごとに 0.2 dB のスプライス |
SMF |
21 |
15 |
7 |
8.5 |
0.7 |
ELEAF |
21 |
15 |
7 |
10 |
0.5 |
TW-RS |
24 |
18 |
9 |
13.5 |
0.2 |
4 km ごとに 0.1 dB のスプライス |
SMF |
21 |
15 |
7 |
8.5 |
1.2 |
ELEAF |
21 |
15 |
7 |
10 |
0.9 |
TW-RS |
24 |
18 |
9 |
13.5 |
0.6 |