この製品のマニュアルセットは、偏向のない言語を使用するように配慮されています。このマニュアルセットでの偏向のない言語とは、年齢、障害、性別、人種的アイデンティティ、民族的アイデンティティ、性的指向、社会経済的地位、およびインターセクショナリティに基づく差別を意味しない言語として定義されています。製品ソフトウェアのユーザーインターフェイスにハードコードされている言語、RFP のドキュメントに基づいて使用されている言語、または参照されているサードパーティ製品で使用されている言語によりドキュメントに例外が存在する場合があります。シスコのインクルーシブランゲージに対する取り組みの詳細は、こちらをご覧ください。
このドキュメントは、米国シスコ発行ドキュメントの参考和訳です。リンク情報につきましては、日本語版掲載時点で、英語版にアップデートがあり、リンク先のページが移動/変更されている場合がありますことをご了承ください。あくまでも参考和訳となりますので、正式な内容については米国サイトのドキュメントを参照ください。
Cisco Unified Communications Manager CDR Analysis and Reporting(CAR)ツールは、QoS、トラフィック、ユーザのコール量、課金、およびゲートウェイについての情報のレポートを生成します。
次の表に、CDR Analysis and Reporting を設定する手順の概要を示します。
CAR は一連の補完サービスで構成されており、これらのサービスは、Cisco Unified Serviceability の [サービス アクティベーション(Service Activation)] ウィンドウでアクティブにできます。Cisco Unified Serviceability の [ツール(Tools)] メニューから CAR を起動できるようにするには、次の手順に従って、CAR サービスをアクティブにする必要があります。
CDR Repository Manager は FTP/SFTP を使用することにより、設定した最大 3 つの接続先(課金サーバ)に CDR ファイルを送信します。また、ストレージ使用率が事前定義済みの制限を超えないように、ディスク上のファイルのメンテナンスも行います。事前定義済みの制限を超えた場合、CDR Repository Manager は古いファイルを削除することにより、事前定義済みの下限までディスク使用率を下げます。ファイルは、コンフィギュレーションに基づく一定の日数にわたり保持されます。保持期間の範囲外に達した古いファイルは、自動的に削除されます。
シスコでは社内テストに次のサーバを使用しています。いずれかのサーバを使用できますが、サポートについては各ベンダーにお問い合わせください。
(注) | CTDP プロセスでまだ認定されていないサードパーティ製品で問題が発生した場合、サポートについてはそのサードパーティ ベンダーに問い合わせてください。 |
シスコでは、CAR 課金サーバに対して次のバージョンの FTP または SFTP をテストし、サポートしています。
Cisco Unified Serviceability の [CDR 管理(CDR Management)] 設定ウィンドウを使用して、次の項目を設定します。
コール詳細レコード(CDR)ファイルおよびコール管理レコード(CMR)ファイルに割り当てるディスク領域を設定する。
上限(HWM)と下限(LWM)を設定する。
削除されるまでの CDR/CMR ファイルの保持日数を設定する。
HWM に基づく CDR/CMR ファイルの削除をディセーブルにする。
[CDR Repository Manager] 設定ウィンドウにアクセスするには、Cisco Unified Serviceability を開き、 を選択します。
詳細については、『Cisco Unified Serviceability Administration Guide』の「"CDR Repository Manager"」の章を参照してください。
これらの CDR パラメータは、Cisco Communications Manager Administration の [エンタープライズパラメータ設定(Enterprise Parameters Configuration)] ウィンドウで設定します。[エンタープライズ パラメータ設定(Enterprise Parameters Configuration)] ウィンドウにアクセスするには、Cisco Unified Communications Manager を開き、 を選択します。
CDR パラメータ
CDR File Time Interval:このパラメータでは、CDR データを収集する時間間隔を指定します。たとえば、この値を 1 に設定すると、各ファイルには 1 分間の CDR データ(イネーブルに設定されている場合は、CDR と CMR)が含まれます。この間隔が経過するまで、CAR データベースは各ファイルのデータを受信しません。したがって、このパラメータに設定する間隔を決める際には、どのくらい早く CDR データにアクセスする必要があるかを考慮してください。たとえば、このパラメータを 60 に設定すると、各ファイルには 60 分のデータが含まれますが、60 分が経過してレコードが CDR データベースに書き込まれるまで、そのデータは使用できません。デフォルト値は 1 です。最小値は 1 で、最大値は 1440 です。この必須フィールドの測定単位は分です。必要なときに CDR データを収集するようにパラメータの時間間隔を設定できます。新しく設定された値は、直前のパラメータ値を持つ最後のフラットファイルを生成した後に有効になります。新しい値でフラットファイルを生成するために Cisco CallManager サービスを再起動する必要はありません。Cisco CallManager サービスが特定のシステムで再起動した場合、Progress 状態のフラット ファイルは、既存の間隔に関係なく正常に書き込まれます。Cisco CallManager サービスが再開されると、新たに設定された値を使用してフラットファイルが生成されます。
Cluster ID:このパラメータでは、サーバまたはクラスタの一意の ID を指定します。このパラメータは CDR で使用されるため、複数のクラスタから収集された CDR をソースまでトレースできます。デフォルト値は StandAloneCluster です。最大長は 50 文字で、A ~ Z、a ~ z、0 ~ 9 の任意の文字で構成される有効なクラスタ ID を指定します。-.
CCM Web サービス パラメータ
Allowed CDRonDemand get_file Queries Per Minute:このパラメータでは、1 分あたりにシステムで許容される、CDRonDemand get_file クエリーの最大値を指定します。この必須フィールドのデフォルト値は 10 です。最小値は 1 で、最大値は 20 です。
Allowed CDRonDemand get_file_list Queries Per Minute:このパラメータでは、1 分あたりにシステムで許容される、CDRonDemand get_file_list クエリーの最大値を指定します。この必須フィールドのデフォルト値は 20 です。最小値は 1 で、最大値は 40 です。
関連項目を参照してください。
CAR は、CAR および CDR のレポートを生成するために、CDR レコードと CMR レコードに含まれているデータを利用しています。CAR では、CAR にアクセスするサーバ上のフラット ファイルから CDR レコードを入手できることが要件になります。CDR レコードを生成し、特定のシステムで使用できるようにするには、Cisco Unified Communications Manager の特定のサービス パラメータをイネーブルにする必要があります。
これらのパラメータは、Cisco Unified CM の管理の [サービスパラメータ設定(Service Parameters Configuration)] ウィンドウで設定できます。[サービスパラメータ設定(Service Parameters Configuration] ウィンドウにアクセスするには、Cisco Unified CM の管理を開き、 を選択します。[詳細設定(Advanced)] ボタンを選択して、サービス パラメータのすべてのリストを表示します。次に示すサービス パラメータは、CDR/CMR レコードに影響を及ぼすことがあります。
システム パラメータ
CDR Enabled Flag:CDR を生成するかどうかを決定します。有効な値は、True(CDR を生成する)または False(CDR を生成しない)です。この必須フィールドのデフォルト値は False です。すべてのサーバ上で、このパラメータをイネーブルにします。
CDR Log Calls With Zero Duration Flag:接続されなかったコール、または接続時間が 1 秒未満のコールに関する CDR のロギングをイネーブルまたはディセーブルにします。Cisco Unified Communications Manager は、このフラグの設定に関係なく、失敗したコール(転送ディレクティブの失敗や使用中のトランクを経由しようとしたコールなどが原因で結果的にリオーダーになったコール)をログに記録します。これは必須フィールドです。デフォルト値は False です。
クラスタ全体のパラメータ(デバイス~全般)
Call Diagnostics Enabled:コール管理レコード(CMR、診断レコードとも呼ばれる)を生成するかどうかを決定します。有効な値は、Disabled(CMR を生成しない)、Enabled Only When CDR Enabled Flag is True(CDR Enabled Flag サービス パラメータが True に設定されている場合のみ CMR を生成する)、または Enabled Regardless of CDR Enabled Flag(CDR Enabled Flag サービス パラメータの設定値に関係なく CMR を生成する)です。これは必須フィールドです。デフォルトでは、無効になっています。
Display FAC in CDR:コールに関連付けられた強制承認コード(FAC)を CDR に表示するかどうかを決定します。この必須フィールドの有効な値は True(CDR に承認コードを表示する)または False(CDR に承認コードを表示しない)です。デフォルト値は False です。
Show Line Group Member DN in finalCalledPartyNumber CDR Field:CDR の [finalCalledPartyNumber] フィールドに、コールに応答した回線グループ メンバの電話番号(DN)を表示するか、またはハント パイロット DN を表示するかを決定します。有効な値は、True(CDR の [finalCalledPartyNumber] にコールに応答した電話の DN を表示する)または False(CDR の [finalCalledPartyNumber] にハント パイロット DN を表示する)です。このパラメータは、機能インタラクション(転送、会議、コール バックなど)が含まれない、ハント リストを介してルーティングされる基本コールにのみ適用されます。このパラメータは、Cisco Unified Communications Manager Attendant Console には適用されません。この必須フィールドのデフォルト値は False です。
クラスタ全体のパラメータ(デバイス - 電話機)
Add Incoming Number Prefix to CDR:Cisco Unified Communications Manager がそのコールの CDR の発呼側番号に(National Number Prefix、International Number Prefix、Subscriber Number Prefix、および Unknown Number Prefix サービス パラメータに指定されている)着信プレフィックスを追加するかどうかを決定します。プレフィックスがコールの着信側に適用される場合、このパラメータが False に設定されている場合でも、プレフィックスは常にそのコールの CDR 内の発呼側番号に追加されます。プレフィックスがコールの発呼側に適用される場合、このパラメータが True に設定されている場合にのみ、プレフィックスはそのコールの CDR 内の発呼側番号に追加されます。コールの接続先がゲートウェイの場合、Cisco Unified Communications Manager は、このパラメータがイネーブルになっている場合でも、プレフィックスを CDR に追加しません。このパラメータはクラスタ全体に適用されます。この必須フィールドのデフォルト値は False です。
次の表に、このサービス パラメータの動作に関する例を示します。表に、コールのインバウンド側およびアウトバウンド側に適用されるプレフィックスの値を示します。
コールの番号のタイプが次の項目に該当する場合、サービス パラメータ applyIncomingPrefixToCDR が無効になっている場合は、発呼側番号に追加されるプレフィックスが CDR に含まれます。
CDR Analysis and Reporting では、すべてのシステム パラメータがデフォルト値に設定されます。CAR のレコードを生成する前に、いくつかのシステム パラメータをカスタマイズすることを推奨します。すべてのシステム パラメータにはデフォルト値が用意されているため、カスタマイズは推奨されますが必須ではありません。
(注) | 次のシステム パラメータは、CAR のサービス パラメータを指しています。これらは、前項で説明した Cisco Unified Communications Manager のエンタープライズ パラメータおよびサービス パラメータとは個別の異なるパラメータであることに注意してください。 |
メール サーバ基準:CAR は、この情報を使用して電子メール サーバに正常に接続し、アラートおよびレポートを電子メールで送信します。アラートやレポートを電子メールで送信しない場合は、この情報を指定する必要はありません。
ダイヤル プラン:CAR のデフォルト ダイヤル プランには、北米番号計画(NANP)が指定されています。レポートのコール分類を正しくするため、ダイヤル プランが適切に設定されていることを確認してください。Cisco Unified CM の管理が提供するデフォルトの NANP を変更した場合、または NANP の外にいる場合は、Cisco Unified Communications Manager のダイヤル プランに従いダイヤル プランを設定してください。
ゲートウェイ:ゲートウェイ レポートを利用するには、CAR でゲートウェイを設定する必要があります。これは、Cisco IP テレフォニー システム内のすべての既存のゲートウェイを設置した後、およびシステムにゲートウェイを追加したときに行う必要があります。システムによりゲートウェイが削除された場合、CAR はゲートウェイの最新のリストを取得し、削除されたゲートウェイに対して CAR において指定されているすべての設定が削除されます。CAR は、市外局番情報を使用して、コールがローカルか長距離かを判断します。CAR で使用状況レポートを生成できるようにするには、各ゲートウェイのポート数の情報を指定する必要があります。
システム プリファレンス:Company Name パラメータに関する CAR のシステム プリファレンスを設定できます。
関連項目を参照してください。
どのユーザでも CAR 管理者(アプリケーション ユーザを含む)になることができますが、Cisco Unified CM の管理で、該当のエンド ユーザを Cisco CAR 管理者ユーザ グループ(標準の CAR 管理者ユーザ)に追加する必要があります。CAR 管理者として識別されたエンド ユーザは、CAR システムを完全に制御できます。管理者はシステムとレポートに関連するすべてのパラメータを変更できます。CAR 管理者として識別されていないエンド ユーザは、指定された CAR レポートにのみアクセスできます。
(注) | CAR 管理者として行動するアプリケーション ユーザは、すべてのレポート(個人用課金レポートを除く)を設定できます。CAR 管理者として行動するアプリケーション ユーザは、エンド ユーザ(CCM ユーザ)のウィンドウにアクセスできません。アプリケーション ユーザのメール ID は存在しないため、CAR 通知はアプリケーション ユーザには送信されません。 |
ヒント | CAR を使用するには、Cisco Unified Communications Manager データベースに少なくとも CAR 管理者が 1 名存在することを確認してください。 |
CAR にログインするには、管理特権を持つ CAR ユーザを CAR に少なくとも 1 名設定しておく必要があります。CAR 管理者、マネージャ、およびユーザを設定するには、次の手順を実行します。
ステップ 1 | Cisco Unified CM の管理で、 を選択して、エンド ユーザを追加します。このタスクの実行方法の詳細については、『Cisco Unified Communications Manager Administration Guide』を参照してください。マネージャを作成する場合は、[マネージャのユーザ ID(Manager User ID)] フィールドに必ず値を入力してください。
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ステップ 2 | をクリックします。
を選択し、[検索(Find)] [ユーザ グループの検索と一覧表示(Find and List User Groups)] ウィンドウが表示されます。 | ||||
ステップ 3 | [標準の CAR 管理ユーザ(Standard CAR Admin Users)] をクリックします。
[CAR ユーザ グループ(CAR User Group)] ウィンドウが表示されます。 | ||||
ステップ 4 | [グループにエンドユーザを追加(Add End Users to Group)] ボタンをクリックします。 | ||||
ステップ 5 | グループに追加するユーザのチェックボックス(複数可)をオンにし、[選択項目の追加(Add Selected)] をクリックします。
[グループ内のユーザ(Users in Group)] グループ ボックスにユーザが表示されます。
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CAR の Web インターフェイスにログインできるのは、CAR 管理者と通常のエンド ユーザだけです。ユーザは、CAR 管理者になるために、標準の CAR 管理者グループのメンバである必要はありません。「Standard Admin Rep Tool Admin」ロールがユーザ ID に関連付けられているユーザは、CAR 管理者として CAR にアクセスできます。ユーザ ID とロールの関連付けは、目的のロールが関連付けられているユーザ グループにユーザを追加することにより行います。「Standard CAR Admin Group」と「Standard CCM Super Users」は、それらに関連付けられた「Standard Admin Rep Tool Admin」ロールを持つ 2 つのグループを構成します。インストール時には、デフォルトのアプリケーション ユーザが作成されます。このユーザは「Standard CCM Super Users」グループのメンバであり、CAR 管理者として CAR にログインできますが、アプリケーション ユーザとしてのみログインできます。このユーザは、個人用課金レポートにはアクセスできません。
CAR では、カスタムの CAR 管理者グループがサポートされています。「"Standard CAR Admin Group"」ロールが関連付けられているカスタム グループを使用すると、CAR の Web インターフェイスへのログイン時に CAR 管理者として見なされるユーザを追加できます。
CAR 管理者ではないエンド ユーザが CAR にログインできるのは、エンド ユーザに「"Standard CCM End Users"」ロールが関連付けられている場合だけです。このようなユーザ ID とロールの関連付けを行うには、「"Standard CCM End Users"」グループ、または指定したロールが関連付けられている他のグループに、目的のエンド ユーザを追加します。「"Standard CCM End Users"」グループに関連付けられていないエンド ユーザは、CAR の Web インターフェイスにログインできません。
「"Standard CCM End Users"」または「"Standard Admin Rep Tool Admin"」ロールがないエンド ユーザは、CAR にログインできません。このユーザが CAR へのログインを試みると、403 エラーが生成され、エラー メッセージが表示されていないログイン ウィンドウに戻ります。また、アプリケーションへのアクセスを試みたユーザのユーザ名が、CAR Web サービスのトレースに記録されます。
CAR ではユーザ パスワードの有効期限が切れた場合、[パスワードの変更(Change Password)] ウィンドウからパスワードを簡単に変更できます。パスワードの期限が切れているユーザが CAR にログインしようとすると、IMS_Error_Code 5、6、または 8 が表示されます。上記のいずれかのエラー コードを受信した場合、CAR は ccmadmin の ChangePasswordFilter を使用して、ユーザを change-password.jsp にリダイレクトします。
(注) | データベース スロットルでは、同時ユーザ数を 100 に制限します。この制限のために、IMS はログイン速度が約 112 ミリ秒の 100 人のユーザしかサポートしていません。 |
ユーザ パスワードをリセットしている間にエラーが発生した場合は、[パスワードの変更(Change-Password)] ウィンドウに次のメッセージが表示されます。「ユーザのパスワードの変更中にシステムエラーが発生しました。システム管理者にお問い合わせください。("System error while changing password for user.Please contact system administrator.)」"
CAR 管理者のステータスは「"Standard Admin Rep Tool Admin"」ロールが関連付けられた任意のユーザに拡張されますが、CAR の通知、アラート、および事前生成レポートは、「"Standard CAR Admin Group"」グループのメンバに対してのみ送信されます。すべての CAR 管理者に送信されるわけではありません。
ステップ 1 | CAR のウィンドウで、[ログアウト(Logout)] を選択します。 |
ステップ 2 | プロンプト メッセージ「"セキュリティ上の理由から、ログアウト時にブラウザウィンドウを閉じることをお勧めします。ブラウザのウィンドウを閉じますか。"(For security reasons, it is advisable to close the browser window on Logout. Do you want to close the browser window?)」が表示されます。CAR のウィンドウ(ブラウザ)を閉じるには、[OK] をクリックします。[キャンセル(Cancel)] をクリックすると、CAR のログイン ウィンドウが表示されます。 |