Cisco IOS XE ソフトウェアのインストール方法

この章は、次の項で構成されています。

インストールモードのサポート

次の表に、バンドルモードとインストールモードの違いを示します。

IoT ルータで実行されている Cisco IOS XE は、通常、バンドル起動モードを使用しています。バンドル起動モードは統合起動とも呼ばれ、単一の圧縮イメージを使用します。一般的な命名規則は、<product>-universalk9.<release>.SPA.bin です。

このモードでは、ローカル(ハードディスク、フラッシュ)またはリモート(TFTP)の .bin イメージを使用して、統合されたブートプロセスが提供されます。.bin イメージ経由で起動するということは、ルータは、起動する前にまずイメージを解凍する必要があることを意味します。これにより、ルータを起動するためにより長い時間がかかっていました。

ルータを新しいバージョンの IOS XE にアップグレードするには、「boot system」が新しいソフトウェアイメージをポイントするようにします。この方法はよく知られており、製品設定ガイドに詳細が記載されています。

IOS XE リリース 17.9.1 以降、インストールモードと呼ばれる新しい起動モードが IoT ルータに追加されました。インストールモードでは、packages.conf ファイルによって読み取られるブートフラッシュにロードされたパッケージが使用されます。この方法では、ソフトウェアのインストールプロセスをより正確に制御できます。


(注)  


SMU のインストールは、バンドル起動モードとインストールモードの両方でサポートされていました。Cisco IOS XE リリース 17.9.x 以降、ルータがバンドルモードで起動された場合、SMU のインストールは停止されます。ルータがインストールモードで起動された場合、SMU のインストールは以前のリリースと同様に機能します。
表 1. バンドルモードとインストールモード

バンドルモード

インストールモード

このモードでは、ローカル(ハードディスク、フラッシュ)またはリモート(TFTP)の .bin イメージを使用して、統合されたブートプロセスが提供されます。

このモードでは、ブートプロセスにローカル(ブートフラッシュ)の packages.conf ファイルを使用します。

このモードでは、1 つの .bin ファイルを使用します。

このモードでは、.bin ファイルは拡張された .pkg ファイルに置き換えられます。

CLI:
Router(config)#boot system bootflash:<filename>
CLI:
#install add file bootflash: [activate commit]

このモードでアップグレードするには、boot system が新しいソフトウェアイメージをポイントするようにします。

このモードでアップグレードするには、install コマンドを使用します。

イメージの自動アップグレード:新しい Field Replaceable Unit(FRU)がモジュラ型シャーシに挿入された場合、アクティブな FRU と同じバージョンで新しい FRU を実行するには、手動による作業が必要です。

イメージの自動アップグレード:新しい FRU がモジュラ型シャーシに挿入された場合、結合する FRU は、アクティブな FRU と同期してイメージバージョンに自動アップグレードされます。

ロールバック:複数のソフトウェアメンテナンスの更新(SMU)を使用して以前のイメージにロールバックするには、複数回のリロードが必要になる場合があります。

ロールバック:1 回のリロードで、複数のパッチを含む、Cisco IOS XE ソフトウェアの以前のバージョンへのロールバックを有効にします。

詳細については、「Cisco IOS XE Installation Methods」を参照してください。

バンドルモードとインストールモード

IoT ルータで実行されている Cisco IOS XE は、通常、バンドル起動モードを使用しています。バンドル起動モードは統合起動とも呼ばれ、単一の圧縮イメージを使用します。一般的な命名規則は、<product>-universalk9.<release>.SPA.bin です。

このモードでは、ローカル(ハードディスク、フラッシュ)またはリモート(TFTP)の .bin イメージを使用して、統合されたブートプロセスが提供されます。.bin イメージ経由で起動するということは、ルータは、起動する前にまずイメージを解凍する必要があることを意味します。これにより、ルータを起動するためにより長い時間がかかっていました。

ルータを新しいバージョンの IOS XE にアップグレードするには、「boot system」が新しいソフトウェアイメージをポイントするようにします。この方法はよく知られており、製品設定ガイドに詳細が記載されています。

IOS XE リリース 17.9.1 以降、インストールモードと呼ばれる新しい起動モードが IoT ルータに追加されました。インストールモードでは、packages.conf ファイルによって読み取られるブートフラッシュにロードされたパッケージが使用されます。この方法では、ソフトウェアのインストールプロセスをより正確に制御できます。

インストールモードでは、ファイル用にブートフラッシュにより多くのスペースが必要です。パッケージは .bin イメージよりわずかに大きく、製品ごとにサイズが異なります。

インストールコマンドを使用したソフトウェアのインストール

Cisco IOS XE 17.9.1 以降、Cisco IoT ルータはデフォルトでインストールモードで出荷されます。ユーザーは、一連の install コマンドを使用して、プラットフォームを起動し、Cisco IOS XE ソフトウェアバージョンにアップグレードまたはダウングレードできます。

インストールコマンドを使用したソフトウェアのインストールに関する制約事項

  • インストールモードでは、システムの再起動が必要です。

  • SMU のインストールは、バンドル起動モードとインストールモードの両方でサポートされていました。Cisco IOS XE リリース 17.9.x 以降、ルータがバンドルモードで起動された場合、SMU のインストールは停止されます。ルータがインストールモードで起動された場合、SMU のインストールは以前のリリースと同様に機能します。

インストールコマンドを使用したソフトウェアのインストールに関する情報

Cisco IOS XE 17.9.1 リリースから、IoT ルータはバンドルモードではなくインストールモードで出荷されます。したがって、工場からの新しいルータはすべてインストールモードで起動します。

IOS XE の以前のリリースを使用している既存のインストールには、必要に応じて、バンドルモードでデバイスを引き続き使用するオプションがあります。または、デバイスをインストールモードに変換できます。

インストールモードは、自律モードとコントローラモードの両方に適用できます。

新しいリリースは、vManage を使用してインストールモードでインストールできます。

次の表に、バンドルモードとインストールモードの違いを示します。

表 2. バンドルモードとインストールモード

バンドルモード

インストールモード

このモードでは、ローカル(ハードディスク、フラッシュ)またはリモート(TFTP)の .bin イメージを使用して、統合されたブートプロセスが提供されます。

このモードでは、ブートプロセスにローカル(ブートフラッシュ)の packages.conf ファイルを使用します。

このモードでは、1 つの .bin ファイルを使用します。

このモードでは、.bin ファイルは拡張された .pkg ファイルに置き換えられます。

CLI:
Router(config)#boot system bootflash:<filename> 
CLI:
#install add file bootflash: [activate commit]

このモードでアップグレードするには、boot system が新しいソフトウェアイメージをポイントするようにします。

このモードでアップグレードするには、install コマンドを使用します。

イメージの自動アップグレード:新しい Field Replaceable Unit(FRU)がモジュラ型シャーシに挿入された場合、アクティブな FRU と同じバージョンで新しい FRU を実行するには、手動による作業が必要です。

イメージの自動アップグレード:新しい FRU がモジュラ型シャーシに挿入された場合、結合する FRU は、アクティブな FRU と同期してイメージバージョンに自動アップグレードされます。

ロールバック:複数のソフトウェアメンテナンスの更新(SMU)を使用して以前のイメージにロールバックするには、複数回のリロードが必要になる場合があります。

ロールバック:1 回のリロードで、複数のパッチを含む、Cisco IOS XE ソフトウェアの以前のバージョンへのロールバックを有効にします。

インストールモードのプロセスフロー

インストールモードのプロセスフローは、プラットフォームでソフトウェアのインストールとアップグレードを実行するための次の 3 つのコマンドで構成されています:install addinstall activate、および install commit

次のフローチャートは、install コマンドを使用したインストールプロセスを説明しています。

install add コマンドは、ソフトウェアパッケージをローカルまたはリモートの場所からプラットフォームにコピーします。このコマンドは、パッケージファイルの個々のコンポーネントをサブパッケージと packages.conf ファイルに展開します。またファイルを検証して、イメージファイルがこれからインストールする先のプラットフォーム用のものであることを確認します。

次のコマンドの出力に示されているように、ソフトウェアパッケージはいくつかの場所に置いておけます。

IR1831#install add file ?
bootflash: Package name
crashinfo: Package name
flash: Package name
ftp: Package name
http: Package name
https: Package name
pram: Package name
rcp: Package name
scp: Package name
sftp: Package name
tftp: Package name
webui: Package name

install activate コマンドは、必要な検証を実行し、install add コマンドを使用して前段で追加されたパッケージをプロビジョニングします。また、システムのリロードをトリガーします。

install commit コマンドは、install activate コマンドを使用して前段でアクティブ化されたパッケージを確認し、リロード後も更新が持続されるようにします。


(注)  


更新をインストールすると、以前にインストールしたソフトウェア イメージが置換されます。どんな時でも、1 つのデバイスにインストールできるのは 1 つのイメージのみです。

次の一連のインストールコマンドが使用できます。

表 3. インストールコマンド一覧

コマンド

構文

目的

install add

install add file location:filename.bin

イメージ、パッケージ、および SMU の内容をソフトウェアリポジトリにコピーします。ファイルの場所はローカルでもリモートでもかまいません。このコマンドは次のことを行います。

  • ファイルのチェックサム、プラットフォームの互換性チェックなどを検証します。

  • パッケージの個々のコンポーネントをサブパッケージと packages.conf に展開します。

  • イメージをローカルインベントリにコピーし、次の手順で使用できるようにします。

install activate

install activate

install add コマンドを使用して追加されたパッケージをアクティブ化します。

  • show install summary コマンドを使用して、非アクティブなイメージを確認します。このイメージがアクティブ化されます。

  • このコマンドを実行すると、システムがリロードされます。アクティベーションを続行するかどうかを確認します。確認プロンプトを自動的に無視するには、このコマンドと prompt-level none キーワードを使用します。

(install activate) auto abort-timer

install activate auto-abort timer <30-1200>

auto-abort timer は自動的に開始され、デフォルト値は 120 分です。指定された時間内に install commit コマンドが実行されない場合、アクティベーションプロセスは中止され、システムは最後にコミットされた状態に戻ります。

  • install activate コマンドを実行しながらタイマーの値を変更できます。

  • install commit コマンドはタイマーを停止し、インストールプロセスを続行します。

  • install activate auto-abort timer stop コマンドは、パッケージをコミットせずにタイマーを停止します。

  • 確認プロンプトを自動的に無視するには、このコマンドと prompt-level none キーワードを使用します。

  • このコマンドは、3 ステップインストールのバリアントでのみ有効です。

install commit

install commit

install activate コマンドを使用してアクティブ化されたパッケージをコミットし、リロード後も持続するようにします。

  • show install summary コマンドを使用して、コミットされていないイメージを確認します。このイメージがコミットされます。

install abort

install abort

インストールを中止し、システムを最後にコミットされた状態に戻します。

  • このコマンドは、パッケージがアクティブ化された状態(コミットされていない状態)の場合にのみ適用されます。

  • install commit コマンドを使用してイメージをすでにコミットしている場合は、install rollback to コマンドを使用して望みのバージョンに戻ります。

install remove

install remove {file <filename> | inactive}

プラットフォームリポジトリから非アクティブなパッケージを削除します。このコマンドを使用して、スペースを解放します。

  • file:指定されたファイルを削除します。

  • inactive:非アクティブなファイルをすべて削除します。

install rollback to

install rollback to {base | label | committed | id}

保存されているインストールポイントか、最後にコミットされたインストールポイントに、ソフトウェアセットをロールバックします。このコマンドには次のような特長があります。

  • リロードが必要です。

  • パッケージがコミットされた状態の場合にのみ適用されます。

  • 確認プロンプトを自動的に無視するには、このコマンドと prompt-level none キーワードを使用します。

(注)  

 
以前のイメージへのインストールのロールバックを実行する場合は、以前のイメージはインストールモードでインストールされている必要があります。バンドルモードでは SMU ロールバックのみが可能です。

install deactivate

install deactivate file <filename>

プラットフォームリポジトリからパッケージを削除します。このコマンドは、SMU でのみサポートされています。

  • 確認プロンプトを自動的に無視するには、このコマンドと prompt-level none キーワードを使用します。

次の show コマンドも使用できます。

表 4. show コマンドの一覧

コマンド

構文

目的

show install log

show install log

プラットフォームがブートされた後に実行されたすべてのインストール操作の履歴と詳細を提供します。

show install package

show install package <filename>

指定された .pkg/.bin ファイルに関する詳細を提供します。

show install summary

show install summary

イメージバージョンとそれに対応するインストール状態の概要を提供します。

show install active

show install active

アクティブなパッケージに関する情報を提供します。

show install inactive

show install inactive

非アクティブなパッケージに関する情報を提供します。

show install committed

show install committed

コミットされたパッケージに関する情報を提供します。

show install uncommitted

show install uncommitted

コミットされていないパッケージに関する情報を提供します。

show install rollback

show install rollback {point-id | label}

保存されているインストールポイントに関連付けられたパッケージを表示します。

show version

show version [rp-slot] [installed [user-interface] | provisioned | running]

ハードウェアとプラットフォームの情報とともに、現在のパッケージに関する情報を表示します。

プラットフォームをインストールモードで起動

単一のコマンド(1 ステップインストール)または複数の個別のコマンド(3 ステップインストール)を使用してソフトウェアパッケージをインストールして、アクティブ化し、コミットできます。

プラットフォームがバンドルモードで動作している場合、1 ステップインストールの手順を使用して、最初にバンドルモードからインストールモードに変換する必要があります。その後のプラットフォームでのインストールとアップグレードは、1 ステップまたは 3 ステップのバリアントのいずれかで実行できます。

show romvar および show bootvar コマンドを使用して、デバイスがどのように起動するように設定されているかを確認できます。

Router#show romvar 
ROMMON variables:
PS1 = rommon ! > 
CM = IR1100
DEVICE_MANAGED_MODE = autonomous
LICENSE_SUITE = 
RET_2_RTS = 
THRPUT = 250
BOOT = flash:packages.conf,12;
LICENSE_BOOT_LEVEL = network-advantage,all:IR1101;
BSI = 0
RET_2_RCALTS = 
RANDOM_NUM = 212626522
Router#

Router#show bootvar 
BOOT variable = flash:packages.conf,12;
CONFIG_FILE variable does not exist
BOOTLDR variable does not exist
Configuration register is 0x2102

Standby not ready to show bootvar

Router#

1 ステップインストールまたはバンドルモードからインストールモードへの変換


(注)  


  • すべての CLI アクション(追加、アクティブ化など)が実行されます。

  • 保存されていない設定が検出されると、設定保存プロンプトが表示されます。

  • このワークフローの 2 番目のステップの後に、リロードプロンプトが表示されます。確認プロンプトを自動的に無視するには、prompt-level none キーワードを使用します。

  • プロンプトレベルが [None] に設定されていて、保存されていない設定がある場合、インストールは失敗します。コマンドを再発行する前に、設定を保存する必要があります。


以下で説明する 1 ステップインストールの手順を使用して、バンドルブートモードで実行されているプラットフォームをインストールモードに変換します。コマンドの実行後、プラットフォームはインストールブートモードでリブートします。

後で、1 ステップインストールの手順を使用してプラットフォームをアップグレードすることもできます。

この手順では、特権 EXEC モードで install add file activate commit コマンドを使用して、ソフトウェアパッケージをインストールし、プラットフォームを新しいバージョンにアップグレードします。

手順

  コマンドまたはアクション 目的

ステップ 1

enable

例:

Device>enable

特権 EXEC モードを有効にします。プロンプトが表示されたらパスワードを入力します。

ステップ 2

install add file location: filename [activate commit]

例:

Device#install add file bootflash:<router_image>.SSA.bin activate commit

ソフトウェア インストール パッケージをローカルまたはリモートの場所(FTP、HTTP、HTTPs、または TFTP 経由)からプラットフォームにコピーし、.package ファイルの個々のコンポーネントをサブパッケージおよび packages.conf ファイルに展開します。プラットフォームおよびイメージバージョンの検証および互換性チェックを実行し、パッケージをアクティブ化し、そのパッケージをコミットして複数回リロードしても維持されるようにします。

このコマンドを実行すると、プラットフォームがリロードされます。

ステップ 3

exit

例:

Device#exit

特権 EXEC モードを終了し、ユーザー EXEC モードに戻ります。

3 ステップインストール


(注)  


  • すべての CLI アクション(追加、アクティブ化など)が実行されます。

  • 保存されていない設定が検出されると、設定保存プロンプトが表示されます。

  • このワークフローの install activate ステップの後に、リロードプロンプトが表示されます。確認プロンプトを自動的に無視するには、prompt-level none キーワードを使用します。


3 ステップインストール手順は、プラットフォームがインストールモードになった後でのみ使用できます。このオプションにより、インストール時により多くの柔軟性と制御がもたらされます。

この手順では、個別の install add, install activate、および install commit コマンドを使用して、ソフトウェアパッケージをインストールし、プラットフォームを新しいバージョンにアップグレードします。

手順

  コマンドまたはアクション 目的

ステップ 1

enable

例:

Device>enable

特権 EXEC モードを有効にします。プロンプトが表示されたらパスワードを入力します。

ステップ 2

install add file location: filename

例:

Device#install add file bootflash:<router_image>.SSA.bin 

ソフトウェア インストール パッケージをリモートの場所(FTP、HTTP、HTTPs、または TFTP 経由)からプラットフォームにコピーし、.package ファイルの個々のコンポーネントをサブパッケージおよび packages.conf ファイルに展開します。

ステップ 3

show install summary

例:

Device#show install summary

(オプション)イメージバージョンとそれに対応するインストール状態の概要を提供します。

ステップ 4

install activate auto-abort-timer <time>

例:

Device# install activate auto-abort-timer 120

以前に追加されたパッケージをアクティブ化し、プラットフォームをリロードします。

  • ソフトウェアの完全インストールを実行する場合は、パッケージ ファイル名を指定しないでください。

  • 3 ステップインストールのバリアントでは、install activate コマンドで auto-abort-timer が自動的に開始されます。タイマーのデフォルトは 120 分です。タイマーの期限が切れる前に install commit コマンドが実行されない場合、インストールプロセスは自動的に中止されます。プラットフォームがリロードされ、最後にコミットされたバージョンで起動します。

ステップ 5

install abort

例:

Device#install abort

(オプション)ソフトウェアインストールのアクティブ化を中止し、プラットフォームを最後にコミットされたバージョンに戻します。

  • このコマンドは、イメージがアクティブ化されている状態でのみ使用できます。イメージがコミットされた状態の場合は使用できません。

ステップ 6

install commit

例:

Device#install commit

新しいパッケージのインストールをコミットし、リロード後も変更が持続されるようにします。

ステップ 7

install rollback to committed

例:

Device#install rollback to committed

(オプション)最後にコミットした状態にプラットフォームをロールバックします。

ステップ 8

install remove {file filesystem: filename | inactive}

例:

Device#install remove inactive

(オプション)ソフトウェア インストール ファイルを削除します。

  • file:特定のファイルを削除します

  • inactive:未使用および非アクティブ状態のインストールファイルを削除します。

ステップ 9

show install summary

例:

Device#show install summary

(オプション)現在のシステムの状態に関する情報を表示します。このコマンドの出力は、このコマンドよりも先に実行された install コマンドに応じて変化します。

ステップ 10

exit

例:

Device#exit

特権 EXEC モードを終了し、ユーザー EXEC モードに戻ります。

インストール モードでのアップグレード

1 ステップインストールまたは 3 ステップインストールを使用して、インストールモードでプラットフォームをアップグレードします。

インストールモードでのダウングレード

ダウングレード先のイメージがインストールモードでインストールされている場合、install rollback コマンドを使用して適切なイメージをポイントすることにより、プラットフォームを以前のバージョンにダウングレードします。

この install rollback コマンドはプラットフォームをリロードし、以前のイメージで起動します。


(注)  


install remove inactive コマンドを使用して前のファイルを削除していない場合にのみ、install rollback コマンドは成功します。

または、install コマンドを使用して古いイメージをインストールすることでダウングレードすることもできます。

ソフトウェアインストールの中止

ソフトウェアパッケージのアクティブ化は次の方法で中止できます。

  • 新しいイメージをアクティブ化した後にプラットフォームをリロードすると、3 ステップインストールのバリアントでは auto-abort-timer がトリガーされます。install commit コマンドを発行する前にタイマーが期限切れになった場合、インストールプロセスが中止されます。プラットフォームはリロードし、最後にコミットしたバージョンのソフトウェアイメージで起動します。

    または、install commit コマンドを使用せずに、install auto-abort-timer stop コマンドを使用してこのタイマーを停止します。このプロセスでは、新しいイメージはコミットされていないままです。

  • install abort コマンドを使用すると、プラットフォームが新しいソフトウェアのインストール前に実行していたバージョンに戻ります。このコマンドは、install commit コマンドを発行する前に使用します。

設定例

このセクションでは、インストールコマンドの使用例を示します。

1 ステップインストール

以下は、1 ステップインストールまたはバンドルモードからインストールモードへの変換の例です。

Router# install add file flash:ir1101-universalk9.SSA.bin activate commit
install_add_activate_commit: START Mon May 30 20:45:11 UTC 2022
install_add: Adding IMG
--- Starting initial file syncing ---
Copying flash:ir1101-universalk9.SSA.bin from  R0 to  R0
Info: Finished copying to the selected
Finished initial file syncing

--- Starting Add ---
Performing Add on all members
 [1] Finished Add package(s) on  R0
Checking status of Add on [R0]
Add: Passed on [R0]
Finished Add

Image added. Version: 17.09.01.0.157857

install_activate: Activating IMG
Following packages shall be activated:
/flash/ir1101-mono-universalk9.SSA.pkg
/flash/ir1101-rpboot.SSA.pkg

This operation may require a reload of the system. Do you want to proceed? [y/n]y


--- Starting Activate ---
Performing Activate on all members
Building configuration...
[OK] [1] Activate package(s) on  R0
 [1] Finished Activate on  R0
Checking status of Activate on [R0]
Activate: Passed on [R0]
Finished Activate

--- Starting Commit ---
Performing Commit on all members
 [1] Commit package(s) on  R0
 [1] Finished Commit on  R0
Checking status of Commit on [R0]
Commit: Passed on [R0]
Finished Commit operation

SUCCESS: install_add_activate_commit Mon May 30 20:48:01 UTC 2022
%PMAN-5-EXITACTION: R0/0: pvp: Process manager is exiting: reload action requested
watchdog: watchdog0: watchdog did not stop!
reboot: Restarting system


System Bootstrap, Version 3.3(REL), RELEASE SOFTWARE
Copyright (c) 1994-2021  by cisco Systems, Inc.

IR1101-K9 platform with 4169728 Kbytes of main memory

MCU Version - Bootloader: 4, App: 6
MCU is in application mode.


........


Loading: bootflash:packages.conf
#

#####################################################################################
#####################################################################################
#################################

%BOOT-5-OPMODE_LOG: R0/0: binos: System booted in AUTONOMOUS mode
Press RETURN to get started!

Router# show install summary
[ R0 ] Installed Package(s) Information:
State (St): I - Inactive, U - Activated & Uncommitted,
            C - Activated & Committed, D - Deactivated & Uncommitted
--------------------------------------------------------------------------------
Type  St   Filename/Version
--------------------------------------------------------------------------------
IMG   C    17.09.01.0.157857

--------------------------------------------------------------------------------
Auto abort timer: inactive
--------------------------------------------------------------------------------


3 ステップインストール

以下は、3 ステップインストールの例です。

Install Add

Router# install add file flash:ir1101-universalk9.17.09.01.SPA.bin
install_add: START Tue May 31 01:35:40 UTC 2022
install_add: Adding IMG
--- Starting initial file syncing ---
Copying flash:ir1101-universalk9.17.09.01.SPA.bin from  R0 to  R0
Info: Finished copying to the selected
Finished initial file syncing

--- Starting Add ---
Performing Add on all members
 [1] Finished Add package(s) on  R0
Checking status of Add on [R0]
Add: Passed on [R0]
Finished Add

Image added. Version: 17.09.01.0.1

SUCCESS: install_add /flash1/ir1101-universalk9.17.09.01.SPA.bin Tue May 31 01:37:10 UTC 2022
Router#

Router# show install summary
[ R0 ] Installed Package(s) Information:
State (St): I - Inactive, U - Activated & Uncommitted,
            C - Activated & Committed, D - Deactivated & Uncommitted
--------------------------------------------------------------------------------
Type  St   Filename/Version
--------------------------------------------------------------------------------
IMG   I    17.09.01.0.1

--------------------------------------------------------------------------------
Auto abort timer: inactive
--------------------------------------------------------------------------------

Install Activate

Router#install activate
install_activate: START Tue May 31 01:37:14 UTC 2022
install_activate: Activating IMG
Following packages shall be activated:
/flash/ir1101-mono-universalk9_iot.17.09.01.SPA.pkg
/flash/ir1101-rpboot.17.09.01.SPA.pkg

This operation may require a reload of the system. Do you want to proceed? [y/n]y


--- Starting Activate ---
Performing Activate on all members
 [1] Activate package(s) on  R0
 [1] Finished Activate on  R0
Checking status of Activate on [R0]
Activate: Passed on [R0]
Finished Activate

SUCCESS: install_activate Tue May 31 01:41:03 UTC 2022
Router#
May 31 01:41:08.684: %PMAN-5-EXITACTION: R0/0: pvp: Process manager is exiting:
 reload action requested

watchdog: watchdog0: watchdog did not stop!
reboot: Restarting system

System Bootstrap, Version 3.3(REL), RELEASE SOFTWARE
Copyright (c) 1994-2021  by cisco Systems, Inc.

IR1101-K9 platform with 4169728 Kbytes of main memory

MCU Version - Bootloader: 4, App: 6
MCU is in application mode.

........


Loading: bootflash:packages.conf
#

#########################################################################
#########################################################################
#######################

Press RETURN to get started!

Router# show install summary
[ R0 ] Installed Package(s) Information:
State (St): I - Inactive, U - Activated & Uncommitted,
            C - Activated & Committed, D - Deactivated & Uncommitted
--------------------------------------------------------------------------------
Type  St   Filename/Version
--------------------------------------------------------------------------------
IMG   U    17.09.01.0.1

--------------------------------------------------------------------------------
Auto abort timer: inactive
--------------------------------------------------------------------------------

Install Commit

Router#install commit
install_commit: START Tue May 31 01:47:56 UTC 2022
--- Starting Commit ---
Performing Commit on all members
 [1] Commit packages(s) on  R0
 [1] Finished Commit packages(s) on  R0
Checking status of Commit on [R0]
Commit: Passed on [R0]
Finished Commit operation


SUCCESS: install_commit Tue May 31 01:48:04 UTC 2022

Router# show install summary
[ R0 ] Installed Package(s) Information:
State (St): I - Inactive, U - Activated & Uncommitted,
            C - Activated & Committed, D - Deactivated & Uncommitted
--------------------------------------------------------------------------------
Type  St   Filename/Version
--------------------------------------------------------------------------------
IMG   C    17.09.01.0.1

--------------------------------------------------------------------------------
Auto abort timer: inactive
--------------------------------------------------------------------------------

インストール済みパッケージの表示

Router# show install package flash:ir1101-universalk9.17.09.01.SPA.bin
  Package: ir1101-universalk9.17.09.01.SPA.bin
    Size: 674114352
    Timestamp:
  Canonical path: /flash1/ir1101-universalk9.17.09.01.SPA.bin

    Raw disk-file SHA1sum:
      e54ba5a59824156af7515eaf4367ebe51b920316
  Header size:     1148 bytes
  Package type:    30000
  Package flags:   0
  Header version:  3

  Internal package information:
    Name: rp_super
    BuildTime: 2022-04-27_00.47
    ReleaseDate: 2022-04-27_07.05
    BootArchitecture: arm64
    RouteProcessor: IR1101
    Platform: IR1101
    User: mcpre
    PackageName: universalk9
    Build: 17.09.01
    CardTypes:

  Package is bootable from media and tftp.
  Package contents:

  Package: ir1101-mono-universalk9_iot.17.09.01.SPA.pkg
    Size: 673776700
    Timestamp:

    Raw disk-file SHA1sum:

    Header size:     1084 bytes
    Package type:    30000
    Package flags:   0
    Header version:  3

    Internal package information:
      Name: mono
      BuildTime: 2022-04-27_00.47
      ReleaseDate: 2022-04-27_07.05
      BootArchitecture: arm64
      RouteProcessor: IR1101
      Platform: IR1101
      User: mcpre
      PackageName: mono-universalk9_iot
      Build: 17.09.01
      CardTypes:

    Package is bootable from media and tftp.
    Package contents:

show install active コマンドを使用して、アクティブなパッケージを判別できます。

Router#show install active 
[ R0 ] Active Package(s) Information:
State (St): I - Inactive, U - Activated & Uncommitted,
C - Activated & Committed, D - Deactivated & Uncommitted
--------------------------------------------------------------------------------
Type St Filename/Version
--------------------------------------------------------------------------------
IMG C 17.09.01.0.1193

--------------------------------------------------------------------------------
Auto abort timer: inactive
--------------------------------------------------------------------------------

コミット済みパッケージと非コミットパッケージの表示

これらの 2 つの show コマンドは、コミットされているパッケージとコミットされていないパッケージに関する情報を提供します。

Router# show install committed
[ R0 ] Committed Package(s) Information:
State (St): I - Inactive, U - Activated & Uncommitted,
            C - Activated & Committed, D - Deactivated & Uncommitted
--------------------------------------------------------------------------------
Type  St   Filename/Version
--------------------------------------------------------------------------------
IMG   C    17.09.01.0.1

--------------------------------------------------------------------------------
Auto abort timer: inactive
--------------------------------------------------------------------------------
Router#show install uncommitted
[ R0 ] Uncommitted Package(s) Information:
State (St): I - Inactive, U - Activated & Uncommitted,
            C - Activated & Committed, D - Deactivated & Uncommitted
--------------------------------------------------------------------------------
Type  St   Filename/Version
--------------------------------------------------------------------------------
No Uncommitted Packages

非アクティブパッケージの削除

このコマンドは、未使用のインストールファイル(.conf/.pkg/.bin)をインストールメディアから削除します。


(注)  


このコマンドは、未使用のインストールファイルの起動ディレクトリをクリーンアップするために使用されます。ブート可能イメージは削除しません。
Router#install remove inactive
install_remove: START Tue May 31 01:49:10 UTC 2022
install_remove: Removing IMG
Cleaning up unnecessary package files
No path specified, will use booted path /bootflash/packages.conf

Cleaning /flash
  Scanning boot directory for packages ... done.
  Preparing packages list to delete ...
    [R0]: /flash/packages.conf File is in use, will not delete.
    [R0]: /flash/ir1101-mono-universalk9_iot.17.09.01.SPA.pkg File is in use, will not delete.
    [R0]: /flash/ir1101-universalk9.17.09.01.SPA.conf File is in use, will not delete.
    [R0]: /flash/ir1101-rpboot.17.09.01.SPA.pkg File is in use, will not delete.

The following files will be deleted:
    [R0]: /flash/ir1101-universalk9.17.09.01.SPA.bin
    [R0]: /flash/ir1101-mono-universalk9_iot.SSA.pkg
    [R0]: /flash/ir1101-universalk9.SSA.conf
    [R0]: /flash/ir1101-rpboot.SSA.pkg

Do you want to remove the above files? [y/n]y


Deleting file /flash/ir1101-universalk9.17.09.01.SPA.bin ... done.
Deleting file /flash/ir1101-mono-universalk9_iot.SSA.pkg ... done.
Deleting file /flash/ir1101-universalk9.SSA.conf ... done.
Deleting file /flash/ir1101-rpboot.SSA.pkg ... done.
Deleting /bootflash/.images/17.09.01.0.1.1651045630 ... done.
SUCCESS: Files deleted.

--- Starting Post_Remove_Cleanup ---
Performing REMOVE_POSTCHECK on all members
Finished Post_Remove_Cleanup
SUCCESS: install_remove Tue May 31 01:49:14 UTC 2022

Router#show install inactive
[ R0 ] Inactive Package(s) Information:
State (St): I - Inactive, U - Activated & Uncommitted,
            C - Activated & Committed, D - Deactivated & Uncommitted
--------------------------------------------------------------------------------
Type  St   Filename/Version
--------------------------------------------------------------------------------
No Inactive Packages


インストールコマンドを使用したソフトウェアインストールのトラブルシューティング

問題 ソフトウェアインストールのトラブルシューティング

解決法 インストールの概要、ログ、およびソフトウェアバージョンを表示するには、次の show コマンドを使用します。

  • show install summary

  • show install log

  • show version

  • show version running

問題 インストールに関するその他の問題

解決法 インストールに関する問題を解決するには、次のコマンドを使用します。

  • dir <install directory>

  • more location:packages.conf

  • show tech-support install:このコマンドはインストール情報に固有の情報を表示する show コマンドを自動的に実行します。

  • request platform software trace archive target bootflash <location>:このコマンドは、最後のリロード以降にシステム上で実行されているすべてのプロセスに関連するすべてのトレースログをアーカイブし、この情報を指定された場所に保存します。