OFDM 電力プロファイルは、電力レベルをより細かい粒度で補正することにより、ケーブル モデムの出力電力レベルを安定化させます。また OFDM チャネルの帯域幅でケーブル損失量の差異を低減します。
この機能により、 Cisco cBR シリーズ コンバージド ブロードバンド ルータはケーブルによる伝送損失を出荷時に修正できます。
OFDM 電力プロファイル(ofdm-power-profile)は、OFDM チャネルの送信電力レベルを 6 Mhz ごとに調整します。OFDM チャネル幅は 24 Mhz ~ 192 Mhz の範囲になるため、プロファイルでのバンド数は 4 ~ 32 となります。
各 6 MHz のバンドは、ゼロで始まるバンド インデックス(band-index)で参照されます。192 MHz OFDM チャネルでは最大バンド範囲が 0 ~ 31 になります。OFDM チャネル内のバンドごとに、固有の電力レベルを設定できます。OFDM 電力プロファイルで可能なバンド調整範囲は合計 8 dB です。OFDM チャネルのダウンストリーム コントローラのベース チャネル電力が DRFI 仕様の最大電力レベルを超えて設定されている場合、特定の条件下では OFDM 電力プロファイルの調整範囲が最大 9 dB になることもあります。
電力プロファイルでは、電力レベル(power-adjust-default)をデフォルト値に設定できます。このデフォルト値は、他の方法で設定されていないバンドすべてに適用されます。
バンド電力レベルを設定する方法には 2 通りあります。1 つはパワー チルト設定(power-tilt-linear)で、もう 1 つはバンド/バンド範囲の電力レベルの設定(band-index)です。1 つの OFDM 電力プロファイル内で、この 2 つの方法を同時に使用してバンド電力レベルを設定できます。
パワー チルト設定は、バンド インデックス 0 に適用される power-adjust-default 値と、プロファイルの最大バンド インデックスに適用される power-tilt-linear 調整値との間で線形に power-adjust 値を適用します。たとえば、96 Mhz の OFDM 電力プロファイルで power-tilt-linear が 4dB に設定され、power-adjust-default が 0 dB に設定されているとします。プロファイルには 0 ~ 15 までの 16 個のバンドがあり、バンド インデックス 0 は +0 dB、バンド インデックス 15 は +4 dB です。バンド 1 ~ 14 の電力レベル設定では、バンド 0 ~ バンド 15 までの dB 値が 1/10 刻みで線形に割り当てられます。
band-index 設定は、指定したバンドに特定の値を適用します。band-index 設定では単一のバンドまたは複数バンドの範囲を指定できます。power-adjust 設定を使用して、バンドの電力レベル(dB)値を 1/10 刻みで指定します。
パワー チルトとバンド インデックスの両方を同時に使用できます。この場合、band-index が最後に適用されます。この両方を使用する場合、band-index power-adjust 値を使用して power-tilt-linear 値をオーバーライドできます。
Cisco cBR ルータには、番号 1 ~ 64 までの最大 64 個の OFDM 電力プロファイルを設定できます。設定時の検証テストに合格する限り、複数のライン カードにわたる複数のコントローラ OFDM チャネルに単一の OFDM 電力プロファイルを適用できます。設定エラーまたは警告が発生した場合は、それを示すエラー メッセージがルータのコンソールに表示されます。