-
- ダウンストリーム インターフェイス設定
- アップストリーム インターフェイス設定
- DOCSIS インターフェイスとファイバ ノードの設定
- サービス グループ ベースの Cisco cBR ルータの設定
- DOCSIS ロード バランシング グループ
- DOCSIS ロード バランシング移動
- DOCSIS 3.0 ダウンストリーム ボンディング
- DOCSIS 2.0 A-TDMA 変調プロファイル
- ダウンストリーム復元力ボンディング グループ
- ダウンストリーム チャネル ID 割り当て
- アップストリーム チャネル ボンディング
- 動的ボンディング グループ
- スペクトル管理と高度なスペクトル管理
- アップストリーム スケジューラ モード
- 総称ルーティング カプセル化
- Transparent LAN Service over Cable
- バッテリ バックアップ モードでのチャネル ボンディングのダウングレード
- D-PON のアップストリーム ボンディング サポート
- エネルギー管理モード
-
- DOCSIS 3.1 OFDM チャネルの設定
- OFDM チャネルの電力プロファイル
- DOCSIS 3.1 パス選択
- DOCSIS 3.1 ダウンストリーム プロファイルの選択
- アップストリーム SC QAM に対する DOCSIS 3.1 規定電力
- OFDM チャネルの DOCSIS3.1 ダウンストリーム復元力
- DOCSIS 3.1 OFDMA チャネルの設定
- Time and Frequency Division Multiplexing の設定
- DOCSIS 3.1 アップストリーム プロファイルの選択
- ダウンストリーム パワー チルト
- コントローラ プロファイルの設定
- AC 電源モジュール モード コントロールの電圧しきい値
-
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- IP アクセス リストの作成とインターフェイスへの適用
- IP オプション、TCP フラグ、非隣接ポートをフィルタする IP アクセス リストの作成
- IP アクセス リストの精緻化
- IP 名前付きアクセス コントロール リスト
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- 共通 ACL による IPv6 ACL チェーニング
- 注釈付きの IP アクセス リスト エントリ
- 標準 IP アクセス リストのロギング
- IP アクセス リスト エントリ シーケンス番号
- ACL IP オプションの選択的ドロップ
- ACL Syslog 相関
- IPv6 アクセス コントロール リスト
- IPv6 テンプレート ACL
- ホップ バイ ホップ フィルタリングに対応するための IPv6 ACL の拡張
- Index
Cisco cBR コンバージド ブロードバンド ルータ DOCSIS ソフトウェア コンフィギュレーション ガイド（Cisco IOS XE Fuji 16.7.x 用）
偏向のない言語
この製品のマニュアルセットは、偏向のない言語を使用するように配慮されています。このマニュアルセットでの偏向のない言語とは、年齢、障害、性別、人種的アイデンティティ、民族的アイデンティティ、性的指向、社会経済的地位、およびインターセクショナリティに基づく差別を意味しない言語として定義されています。製品ソフトウェアのユーザーインターフェイスにハードコードされている言語、RFP のドキュメントに基づいて使用されている言語、または参照されているサードパーティ製品で使用されている言語によりドキュメントに例外が存在する場合があります。シスコのインクルーシブランゲージに対する取り組みの詳細は、こちらをご覧ください。
翻訳について
このドキュメントは、米国シスコ発行ドキュメントの参考和訳です。リンク情報につきましては、日本語版掲載時点で、英語版にアップデートがあり、リンク先のページが移動/変更されている場合がありますことをご了承ください。あくまでも参考和訳となりますので、正式な内容については米国サイトのドキュメントを参照ください。
- Updated:
- 2018年2月17日
章のタイトル： ケーブル L2VPN 用 MPLS 擬似回線
- 機能情報の確認
- Cisco cBR シリーズ ルータに関するハードウェア互換性マトリクス
- ケーブル L2VPN 用 MPLS 擬似回線の前提条件
- ケーブル L2VPN 用 MPLS 擬似回線の制限事項
- ケーブル L2VPN 用 MPLS 擬似回線の情報
- L2VPN 疑似回線冗長化
- MPLS 擬似回線のプロビジョニング方法
ケーブル L2VPN 用 MPLS 擬似回線
ケーブル レイヤ 2 バーチャル プライベート ネットワーク（L2VPN）用マルチプロトコル ラベル スイッチング（MPLS）擬似回線機能により、サービス プロバイダーは、単一の収束されたインターネット プロトコル（IP）/MPLS ネットワーク インフラストラクチャを使用して、2 つまたはそれ以上の VPN の顧客サイトにイーサネット データリンク層（レイヤ 2）を提供できるようになります。
- 機能情報の確認
- Cisco cBR シリーズ ルータに関するハードウェア互換性マトリクス
- ケーブル L2VPN 用 MPLS 擬似回線の前提条件
- ケーブル L2VPN 用 MPLS 擬似回線の制限事項
- ケーブル L2VPN 用 MPLS 擬似回線の情報
- L2VPN 疑似回線冗長化
- MPLS 擬似回線のプロビジョニング方法
- Cisco CMTS ルータでの MPLS を有効にする方法
- MPLS 擬似回線のプロビジョニング方法
- L2VPN 擬似回線冗長性の設定方法
- ケーブル L2VPN 用 MPLS 擬似回線の設定例
- MPLS 擬似回線の設定の確認
- その他の参考資料
- ケーブル L2VPN 用 MPLS 擬似回線に関する機能情報
機能情報の確認
機能情報の確認
ご使用のソフトウェア リリースでは、このモジュールで説明されるすべての機能がサポートされているとは限りません。最新の機能情報と注意事項については、ご使用のプラットフォームとソフトウェア リリースに対応したリリース ノートを参照してください。このモジュールに記載されている機能の詳細を検索し、各機能がサポートされているリリースのリストを確認する場合は、このマニュアルの最後にある機能情報の表を参照してください。
プラットフォームのサポートおよびシスコ ソフトウェア イメージのサポートに関する情報を検索するには、Cisco Feature Navigator を使用します。Cisco Feature Navigator には、http://tools.cisco.com/ITDIT/CFN/ からアクセスできます。http://www.cisco.com/ のアカウントは必要ありません。
Cisco cBR シリーズ ルータに関するハードウェア互換性マトリクス
 （注） | Cisco IOS-XE の特定のリリースで追加されたハードウェア コンポーネントは、特に明記しない限り、以降のすべてのリリースでもサポートされます。 |
ケーブル L2VPN 用 MPLS 擬似回線の前提条件
-
ベースライン プライバシー インターフェイス プラス（BPI+）をイネーブルにして、ケーブル ネットワーク上のデータに、ケーブル モデムで送受信されるデータを保護するための単純なデータ暗号化方式を提供します。
-
Cisco Express Forwarding（CEF）をイネーブルにしてネットワーク パフォーマンスを最適化します。
-
リモート プロバイダー エッジ（PE）ルータのプライマリおよびバックアップ擬似回線が Cisco ケーブル モデム終端システム（CMTS）と同じ擬似回線タイプであることを確認します。
-
CMTS が擬似回線タイプとして VLAN を使用している場合は、リモート PE のインターワーキングとして VLAN に pw-class を使用してリモート擬似回線を作成します。
ケーブル L2VPN 用 MPLS 擬似回線の制限事項
ケーブル L2VPN 用 MPLS 擬似回線の一般的な制限事項は次のとおりです。
- 1 つの RFC 4448 あたり、1 つの Ethernet over MPLS（EoMPLS）擬似回線のみがサポートされます。
- ポイントツーポイント転送のみをサポートします。イーサネット スイッチングはサポートされません。
- DOCSIS 2.0 および 3.0 認定ケーブル モデム（CM）が必要です。この機能は DOCSIS 1.0 認定ケーブル モデムではサポートされません。
- 1 ケーブル モデムあたり最大 4 VPN をサポートします。
- 最大 8 のアップストリーム サービス フローと 8 のダウンストリーム分類子をサポートします。
- 1 つの Cisco CMTS ルータで 最大 16000 の EoMPLS 擬似回線をサポートします。
- Cisco CMTS がスイッチオーバーするには、リモート PE にバックアップ擬似回線が設置されている必要があります。
- プライマリ擬似回線に障害が発生した場合のみ、バックアップ擬似回線が Cisco CMTS でアクティブになる必要があります。
（注） | CLI ベース（静的プロビジョニング）L2VPN は、プライマリ アップストリームおよびダウンストリーム サービス フローのみの VPN へのトラフィック転送をサポートします。したがって、ケーブル モデムのコンフィギュレーション ファイルでは、プライマリ アップストリームおよびダウンストリーム サービス フローのみを設定する必要があります。 |
ケーブル L2VPN 用 MPLS 擬似回線の情報
ケーブル L2VPN 用 MPLS 擬似回線機能では、擬似回線（PW）上でレイヤ 2 プロトコル データ ユニット（PDU）をカプセル化して送信することにより、MPLS ネットワーク上でイーサネット ベースのレイヤ 2 VPN サービスを実現します。この機能を使用すると、サービス プロバイダーは自社の業務や企業や官公庁のお客様にサイト間接続を提供することができます。
MPLS ネットワーク上でエミュレートされるレイヤ 2 サービスは、MPLS ベースの L2VPN、または MPLS L2VPN と呼ばれます。さらに、MPLS ネットワーク上でエミュレートされるイーサネット サービスは、Ethernet over MPLS（EoMPLS）サービスと呼ばれます。
ケーブル L2VPN 用 MPLS 擬似回線機能は、CableLabs Business Services over DOCSIS（BSOD）L2VPN 仕様に完全に準拠しており、Cisco CMTS ルータでサポートされる既存の DOCSIS L2VPN 機能を拡張したものです。
ケーブル L2VPN 用 MPLS 擬似回線機能は、次の機能を提供します。
- MPLS ネットワーク上でイーサネット フレームを送信します。
- DOCSIS サービス フローを EoMPLS 擬似回線にマッピングされた接続回線として処理します。
- Cisco CMTS ルータが MPLS プロバイダー エッジ（PE）ルータとして機能できるようにします。
- DOCSIS 上の（CM と Cisco CMTS ルータの間の）イーサネット フレームを MPLS に（そこからさらにメトロポリタン エリア ネットワークまたはワイドエリア ネットワークに）転送できるようにします。
- MPLS ネットワーク上でサポートされるレイヤ 2 トラフィック タイプをカプセル化して送信するための共通フレームワークを提供します。
ケーブル L2VPN 用 MPLS 擬似回線機能は、802.1q ベースの L2VPN（L2VPN Support over Cable）のような既存の DOCSIS L2VPN 機能とは異なります。ケーブル L2VPN 用 MPLS 擬似回線機能では IP/MPLS ネットワークを使用してレイヤ 2 プロトコル データ ユニット（PDU）を送信しますが、802.1q ベースの L2VPN 機能ではレイヤ 2 イーサネット ネットワークを使用して PDU を送信します。
- MPLS によるレイヤ 2 パケットの転送方法
- UNI でサポートされるイーサネット カプセル化
- MPLS 擬似回線
- bundle254 インターフェイス
- イングレス プロセス
- イーグレス プロセス
- MPLS 擬似回線コントロール プレーン プロセス
MPLS によるレイヤ 2 パケットの転送方法
MPLS サブシステムは、レイヤ 2 イーサネット フレームの DOCSIS カプセル化を除去して、入力プロバイダー エッジ（PE）Cisco CMTS ルータで MPLS ラベルを追加します。その後、MPLS サブシステムは、擬似回線のもう一方の端にある対応する PE ルータに対して、得られた MPLS パケットを送信します。PE ルータは、2 つの PE ルータ間で IP/MPLS パケットを正常に送信できるように設定する必要があります。
ケーブル モデムは、アップストリーム分類子を使用して、アップストリーム方向の顧客宅内機器（CPE）からのイーサネット フレームを分類します。次に、これらのフレームに DOCSIS ヘッダーが追加され、特定のアップストリーム サービス フローで異なるサービス識別子を使用して送信されます。Cisco CMTS ルータでは、ケーブル インターフェイスおよびサービス識別子に基づき、アップストリーム パケットが L2VPN パケットとして分類されます。Cisco CMTS ルータは DOCSIS ヘッダーを取り除き、MPLS ヘッダーを追加します。MPLS ヘッダーには 2 つの MPLS ラベルが含まれます。リモートの PE ルータに対応する外部ラベルと、擬似回線ラベルに対応する内部ラベルです。Cisco CMTS ルータは、MPLS パケットを MPLS ネットワークを介して PE ルータ（擬似回線のもう一方の端）に転送します。
ダウンストリーム方向では、Cisco CMTS ルータは MPLS ヘッダーを 1 つのみ含む MPLS パケットを受信します。この MPLS ヘッダーには、Cisco CMTS ルータが対応する EoMPLS 擬似回線に対して以前に割り当てたラベルが含まれています。Cisco CMTS ルータは、いずれかの L2VPN ケーブル モデムを特定するために MPLS ラベルを使用します。次に Cisco CMTS ルータは、受信した MPLS パケットの MPLS ヘッダー内にある MPLS Experimental（MPLS-EXP）ビットに基づき、L2VPN ダウンストリーム分類子を使用して MPLS パケットを分類してから、MPLS ヘッダーを削除します。その後、Cisco CMTS ルータは DOCSIS ヘッダーを追加することで分類されたダウンストリーム サービス フロー上でパケットを送信します。ケーブル モデムは、DOCSIS ヘッダーを取り除き、CPE にイーサネット フレームを配送します。
ケーブル モデム MAC アドレス、VPN ID（CM コンフィギュレーション ファイル内に存在する場合）、ピア IP アドレス、および仮想回線 ID（VCID）の独自の組み合わせにより、Cisco CMTS ルータにおける MPLS 擬似回線を識別します。
DOCSIS ベースのケーブル コミュニケーション システムで MPLS がレイヤ 2 パケットを転送する方法について、次の表で説明します。
|
1 |
ルータは、タグなしイーサネット フレームを送信します。 |
6 |
MPLS パケットは、ラベル スイッチドです。 |
|
2 |
CM は、フレームに DOCSIS ヘッダーを追加します。 |
7 |
Cisco CMTS ルータは、MPLS パケットを受信し、MPLS ヘッダー内のラベル値を使用して MPLS 転送テーブルを検索します。 |
|
3 |
Cisco CMTS ルータは、フレームから DOCSIS ヘッダーを取り除きます。 |
8 |
Cisco CMTS ルータは、MPLS ヘッダーを DOCSIS ヘッダー（適切な SID 値を含む）に置き換えます。 |
|
4 |
Cisco CMTS ルータは、DOCSIS ヘッダーから SID 値を使用してサービス ID（SID）データベースを検索し、MPLS ヘッダーを探します。 |
9 |
DOCSIS ヘッダーが削除されます。 |
|
5 |
Cisco CMTS ルータは、フレームに MPLS ヘッダーを追加します。 |
10 |
イーサネット フレームはタグなしで配送されます。 |
UNI でサポートされるイーサネット カプセル化
イーサネット ユーザ ネットワーク インターフェイス（UNI）は、ケーブル モデムとルータやスイッチなどの顧客宅内機器間の接続です。サービス プロバイダーは、UNI でカプセル化を使用している場合としていない場合があります。
ケーブル L2VPN 用 MPLS 擬似回線機能は、イーサネット UNI で次の転送タイプをサポートします。
- ポートベースの UNI（VLAN に非依存）：ポートベースの UNI は、Metro Ethernet Forum（MEF）で定義されているイーサネット プライベート回線（EPL）サービスを提供します。この転送タイプでは、MPLS 擬似回線はイーサネット ポートにマッピングされます。
- VLAN ベースの UNI：802.1q カプセル化を使用するイーサネット VLAN（スタック構成の VLAN を含む）。VLAN ベースの UNI は、MEF で定義されているイーサネット バーチャル プライベート回線（EVPL）サービスを提供します。この転送タイプでは、MPLS 擬似回線は 802.1q VLAN にマッピングされます。
（注） | イーサネット UNI はケーブル モデムのイーサネット ポートに接続する必要があります。 |
この機能を設定する前に、次の概念を理解する必要があります。
MPLS 擬似回線
擬似回線は 2 つの PE ルータ間のポイントツーポイント レイヤ 2 接続です。ケーブル L2VPN 機能の MPLS 擬似回線は、次の擬似回線タイプをサポートします。
- タイプ 4 擬似回線：VLAN タグ付きレイヤ 2 イーサネット フレームの転送にのみ使用されます。
- タイプ 5 擬似回線：VLAN タグ付きとタグなしのレイヤ 2 イーサネット フレームの転送に使用されます。これがデフォルトの擬似回線タイプです。
bundle254 インターフェイス
bundle254（Bu254）インターフェイスは、すべての MPLS 擬似回線の回線識別子として使用される、Cisco CMTS ルータ上の内部バンドル インターフェイスです。この内部バンドル インターフェイスは、cable l2-vpn-service xconnect コマンドを使用して MPLS 擬似回線機能を有効にすると、Cisco CMTS ルータ上で自動的に作成されます。Cisco CMTS ルータで使用可能なすべての MPLS 擬似回線を処理するために作成される Bu254 インターフェイスは 1 つのみです。
show xconnect or show cable l2-vpn xconnect command displays コマンドの出力には、Cisco CMTS ルータがすべての MPLS 疑似回線用に作成した回線識別子が表示されます。.
イングレス プロセス
Cisco CMTS ルータのケーブル インターフェイスから受信したアップストリーム パケットがケーブル モデム インターフェイスおよびサービス ID（SID）に基づく L2VPN パケットであることが識別されると、パケットはイングレス プロセスに進みます。イングレス プロセスで、パケットは DOCSIS ヘッダーを削除されて MPLS 擬似回線設定に従う MPLS ラベル ヘッダーを追加され、Cisco CMTS ルータのイーサネット インターフェイスから送信されます。イングレス プロセスは、ラベル インポジション プロセスとしても知られています。
イーグレス プロセス
Cisco CMTS ルータのイーサネット インターフェイスから受信したダウンストリーム パケットが最深部の MPLS ラベルに基づいて L2VPN パケットであることが識別されると、パケットはイーグレス プロセスに進みます。イーグレス プロセスでは、MPLS ラベル ヘッダーがパケットから削除され、DOCSIS ヘッダーがこのパケットに追加されるようにします。その後、パケットは Cisco CMTS ルータのケーブル インターフェイスから送信されます。イーグレス プロセスは、ラベル ディスポジション プロセスとしても知られています。
MPLS 擬似回線コントロール プレーン プロセス
L2VPN 準拠 CM を Cisco CMTS ルータに登録し、ルータに L2VPN 関連パラメータを伝送すると、ルータは標準のラベル配布プロトコル（LDP）手順に従い、リモートの PE ルータを使用して Ethernet over MPLS 擬似回線をセットアップします。L2VPN 準拠 CM がオフラインになると、Cisco CMTS ルータにより擬似回線もダウンします。Cisco CMTS ルータに L2VPN 準拠 CM が登録されていない場合は、ルータはリモートの PE ルータでターゲット LDP セッションを切断します。
L2VPN 疑似回線冗長化
L2VPN 擬似回線冗長性機能を使用して、PE ルータが擬似回線の障害を検出し、サービスの提供を続行できるバックアップ擬似回線にレイヤ 2 サービスを再ルーティングするようにできます。擬似回線冗長性は、Cisco CMTS ルータまたは PE ルータとしての汎用ルータに実装できます。プライマリ擬似回線が障害から回復すると、L2VPN 擬似回線冗長性機能はレイヤ 2 サービスをプライマリ擬似回線に戻すオプションを提供します。
各プライマリ擬似回線には、一意のプライオリティを持つバックアップ擬似回線を最大 3 つ設定できます。たとえば、バックアップ リスト中の 2 つの異なる擬似回線にプライオリティ 1 を設定することはできません。プライマリ擬似回線がダウンすると、Cisco CMTS は、最もプライオリティが高いバックアップ擬似回線にトラフィックを送信します。サービス転送を成功させるには、バックアップ擬似回線のリモート状態がすでに「up」であることが必要です。モデムが BPI オンラインの場合、アクティブな擬似回線のローカル状態のみが「up」となります。同様に、バックアップ擬似回線が使用中である場合、そのバックアップ擬似回線のみのローカル状態が「up」となります。
アクティブなバックアップ擬似回線がダウンすると、Cisco CMTS は、次にプライオリティが高くリモート状態が「up」のバックアップ擬似回線を使用します。ただし、最もプライオリティの高いバックアップ擬似回線が「up」になっている場合は、Cisco CMTS は低プライオリティの擬似回線からの高プライオリティの擬似回線へのスイッチオーバーを行いません。これは、バックアップ擬似回線間の不要なスイッチオーバーを防ぐためです。
プライマリ擬似回線が障害から回復すると、L2VPN 擬似回線冗長性機能は backup delay コマンドを使用して、設定された期間を待機した後、プライマリ擬似回線にサービスを戻します。プライマリ擬似回線が確立されると、アクティブなバックアップ擬似回線のローカル状態は「down」としてマーキングされます。
MPLS 擬似回線のプロビジョニング方法
ケーブル L2VPN 機能の MPLS 擬似回線は、次の擬似回線のプロビジョニング方法をサポートします。
（注） | MPLS 擬似回線の静的または動的プロビジョニングを実行する前に、Cisco CMTS ルータで MPLS を有効にする必要があります。MPLS を有効にするために必要なタスクの詳細については、「Cisco CMTS ルータでの MPLS を有効にする方法」を参照してください。 |
MPLS 擬似回線の静的プロビジョニング方法
静的プロビジョニング方法では、コマンド ライン インターフェイス（CLI）を使用して、MPLS 擬似回線を CMTS で静的にプロビジョニングする必要があります。このタイプのプロビジョニングでは、CM コンフィギュレーション ファイルが BSOD L2VPN 準拠の TLV を使用する必要はありません。MPLS 擬似回線の静的プロビジョニング方法の詳細については、『Static Provisioning of MPLS Pseudowires』を参照してください。
MPLS 擬似回線の動的プロビジョニング方法
動的プロビジョニング方法は、CM コンフィギュレーション ファイル ベースのプロビジョニング方法であり、MPLS 擬似回線を作成するための推奨プロビジョニング方法です。MPLS 擬似回線を動的にプロビジョニングする方法の詳細については、MPLS 擬似回線の動的プロビジョニングを参照してください。
擬似回線を動的にプロビジョニングする利点は次のとおりです。
- CM コンフィギュレーション ファイルでは複数の VPN を指定でき、擬似回線は VPN ごとにプロビジョニングできます。
- 複数のアップストリーム サービス フローおよびダウンストリーム分類子を各 VPN に関連付けることができます。
- 各アップストリーム サービス フローは出力 WAN トラフィックの MPLS Experimental（EXP）レベルにタグ付けできます。
- ダウンストリームの入力 WAN トラフィックはダウンストリーム分類子ごとに指定されるダウンストリーム MPLS-EXP 範囲に基づいて分類できます。
- Cisco CMTS ルータは、ケーブル インターフェイスおよび WAN インターフェイス上で MPLS Quality of Service（QoS）を詳細に制御します。
MPLS 擬似回線の動的プロビジョニングでは、Trivial File Transfer Protocol（TFTP）サーバに保存されている L2VPN 準拠の CM コンフィギュレーション ファイルを使用します。CM コンフィギュレーション ファイルを作成するには、CableLabs Config File Editor などの一般的な CM コンフィギュレーション ファイル エディタ、または Broadband Access Center for Cable（BACC）などの高度なプロビジョニング バックエンド システムを使用します。
このプロビジョニング方法は、CM コンフィギュレーション ファイル内のタイプ、長さ、値（TLV）オブジェクトなど、CableLabs で定義された L2VPN エンコーディングを使用することが必要です。これらの L2VPN エンコーディングは、アップストリームおよびダウンストリーム イーサネット フレームの L2VPN 転送を制御します。
L2VPN エンコーディングは次の方法で指定できます。
- CM ごと
- ダウンストリーム分類子ごと
- サービス フローごと
- アップストリーム分類子ごと
（注） | CM L2VPN エンコーディングは必須です。 |
CM L2VPN エンコーディングには多くの TLV が含まれます。そのうち最も重要な 2 つの TLV は、VPN 識別子および NSI カプセル化です。MPLS 擬似回線を設定するには、NSI カプセル化を MPLS に設定します。その他の TLV は、Source Attachment Individual Identifier（SAII）、Target Attachment Individual Identifier（TAII）、および Attachment Group Identifier（AGI）の形式で擬似回線識別子を指定するために使用されます。
L2VPN エンコーディング パラメータは、CM コンフィギュレーション ファイルの一般拡張情報（GEI）パラメータとしてエンコードされます。これは、ベンダー ID（0xFFFFFF）を使用したベンダー固有情報タイプパラメータのサブタイプとしてパラメータがエンコードされることを示します。
ケーブル L2VPN 用 MPLS 擬似回線機能用に CM コンフィギュレーション ファイルの最上位で使用される、CableLabs で定義された重要な TLV を次の表に示します。CableLabs で定義された TLV の完全なリストについては、CableLabs の BSOD 仕様『Business Services over DOCSIS (BSOD) Layer 2 Virtual Private Networks』を参照してください。
|
TLV 名 |
タイプ |
長さ |
値と説明 |
|---|---|---|---|
|
ダウンストリーム非暗号化トラフィック（DUT）制御 |
45.1 |
1 |
ビット 0 DUT フィルタリング DUT フィルタリング = 0：無効（デフォルト） DUT フィルタリング = 1：DUT フィルタリング有効 |
|
ダウンストリーム非暗号化トラフィック（DUT）CMIM |
45.2 |
N |
DUT CMIM（任意） DUT トラフィックの発信インターフェイスを制限する CM インターフェイス マスク（CMIM）。DUT CMIM が省略されると、デフォルト値には eCM とすべての実装された eSAFE インターフェイスが含まれますが、CPE インターフェイスは含まれません。 |
|
VPN 識別子 |
43.5.1 |
1 対 N |
L2VPN を特定する不透明オクテット文字列。N はベンダー固有であり、有効な範囲は 6 ～ 255 です。 |
|
NSI カプセル化のサブタイプ |
43.5.2 |
n |
単一 NSI カプセル化形式のコード/長さ/値のタプル。この TLV は、次のいずれかの値を使用します。 NSI カプセル化 = 0：その他 NSI カプセル化 = 1：IEEE 802.1Q（VLAN ID を指定） NSI カプセル化 = 2：IEEE 802.1AD（Q-in-Q を指定） NSI カプセル化 = 3：MPLS ピア（IPv4 または IPv6 アドレスを指定） MPLS 擬似回線を確実に使用するには、値を 3 に設定する必要があります。このアドレスは（ループバック インターフェイスに割り当てられた IP アドレスによって）リモート PE を特定する必要があります。 |
|
Attachment Group ID |
43.5.5 |
0 ～ 16 |
IETF レイヤ 2 VPN シグナリング プロトコルの接続回線として CM または SF を特定する不透明バイト文字列。 |
|
Source Attachment Individual ID |
43.5.6 |
0 ～ 16 |
IETF レイヤ 2 VPN シグナリング プロトコルの SAII 回線としてシグナリングされる不透明バイト文字列。 |
|
Target Attachment Individual ID |
43.5.7 |
0 ～ 16 |
IETF レイヤ 2 VPN シグナリング プロトコルの接続回線として CM または SF を特定する不透明バイト文字列。 |
|
イングレス ユーザ プライオリティ |
43.5.8 |
1 |
最下位 3 ビットで符号化される 0 ～ 7 の範囲のイングレス IEEE 802.1 ユーザ プライオリティ値。値が大きいほど、プライオリティが高いことを意味します。 |
|
ユーザ プライオリティの範囲 |
43.5.9 |
2 |
ユーザ プライオリティ範囲で低いユーザ プライオリティ値は、1 バイト目の最下位 3 ビットでエンコードされます。範囲で高い値は、2 バイト目の最下位 3 ビットでエンコードされます。 |
Cisco 専用 L2VPN TLV
CableLabs で定義される L2VPN TLV は MPLS 擬似回線の、ダイナミック プロビジョニングに十分ですが、CMTS オペレータは追加機能を有効にするために CM コンフィギュレーション ファイルのトップレベルで Cisco 専用 TLV を使用できます。
この表は、ケーブル L2VPN 機能用に MPLS 擬似回線向けに定義された新しい Cisco 専用 TLV を示しています。
|
TLV 名 |
タイプ |
長さ |
値 |
説明 |
|---|---|---|---|---|
|
MPLS-PW-TYPE |
43.5.43.36 |
1 |
Cisco CMTS ルータは、このサブタイプを MPLS 擬似回線タイプ（タイプ 4 またはタイプ 5）であると解釈します。この TLV 値を指定しない場合、ルータはタイプ 5 のデフォルト値（5）を受け入れます。 |
|
|
MPLS-VCID |
43.5.43.38 |
4 |
4 バイトの符号なし数 = MPLS VCID |
このサブタイプは MPLS VCID であると解釈されます。 次の条件が満たされる場合、この TLV は無視され、TAII の値が擬似回線用の VCID として使用されます。 |
|
MPLS-PEERNAME |
43.5.43.39 |
N |
ASCII エンコードされたデータ |
Cisco CMTS ルータは、ASCII エンコードされたデータでこのオプションのサブタイプを MPLS ピア名として解釈します。 |
この表は、L2VPN 擬似回線冗長性機能向けに定義された新しいシスコ専用タイプ、長さ、値（TLV）を示しています。
|
TLV 名 |
タイプ |
長さ |
値 |
説明 |
|---|---|---|---|---|
|
BACKUP-PW |
45.5.43.40 |
N |
バックアップ擬似回線関連パラメータ |
Cisco CMTS ルータは、このサブタイプを MPLS バックアップ擬似回線の関連パラメータとして解釈します。この TLV は、新しいバックアップ擬似回線の開始を示します。 |
|
BACKUP-PEERIP |
43.5.43.40.1 |
4 |
バックアップ ピアの IP アドレスです（IPv4）。 |
Cisco CMTS ルータは、このオプションのサブタイプを MPLS バックアップ擬似回線のピア IP アドレスとして解釈します。この TLV は IPv4 アドレスです。 |
|
BACKUP-PEERNAME |
43.5.43.40.2 |
N |
ASCII エンコードされたデータ |
Cisco CMTS ルータは、ASCII エンコードされたデータでこのオプションのサブタイプを MPLS バックアップ ピア名として解釈します。 この TLV は DNS によって IPv4 アドレスに解決されます。 |
|
BACKUP-MPLS-VCID |
43.5.43.40.3 |
4 |
4 バイトの符号なし数 = バックアップ擬似回線の MPLS VCID |
Cisco CMTS ルータは、このサブタイプをバックアップ擬似回線の VCID として解釈します。 次の条件が満たされる場合、この TLV は無視され、TAII の値が擬似回線用の VCID として使用されます。
|
|
BACKUP-MPLS-PRIORITY |
43.5.43.40.4 |
1 |
1 バイトの符号なし数 = バックアップ擬似回線のプライオリティ |
Cisco CMTS ルータは、このサブタイプを MPLS プライオリティとして解釈します。 各プライマリ擬似回線には、一意のプライオリティを持つバックアップ擬似回線を最大 3 つ設定できます。プライオリティは、プライマリ ピアがダウンしているときに CMTS がバックアップ ピアに切り替える順序を示します。 |
|
BACKUP-ENABLE-DELAY |
43.5.43.41
|
1 |
1 バイトの符号なし数 = 秒数
|
Cisco CMTS ルータは、このサブタイプをプライマリ擬似回線がダウンしてからバックアップ擬似回線が引き継ぐまで待機する秒数として解釈します。 この TLV 値を指定しない場合、ルータはデフォルト値の 0 秒を使用します。 |
|
BACKUP-DISABLE-DELAY |
43.5.43.42 |
1 |
1 バイトの符号なし数 = 秒数 |
Cisco CMTS ルータは、このサブタイプをプライマリ擬似回線のリモート状態が起動してからプライマリ擬似回線が引き継ぐまで待機する秒数として解釈します。 この TLV 値を指定しない場合、ルータはデフォルト値の 0 秒を使用します。 |
|
BACKUP-DISABLE-NEVER |
43.5.43.43 |
1 |
1 バイトの符号なし数 = バックアップ擬似回線を無効化しない |
Cisco CMTS ルータは、このサブタイプをプライマリ擬似回線が起動した後であってもバックアップ擬似回線を無効にしてはいけないことを示すフラグとして解釈します。 この TLV が存在しない場合、ルータはプライマリ擬似回線に戻すというデフォルトのアクションを実行します。 |
Cisco CMTS ルータでの MPLS を有効にする方法
Cisco CMTS ルータで MPLS を有効にするには、次のタスクを順序通りに実行します。
（注） | MPLS 擬似回線の静的または動的プロビジョニングを実行する前に、Cisco CMTS ルータで MPLS を有効にする必要があります。 |
- LDP ルータ ID の設定
- ギガビット イーサネット インターフェイスでの MPLS の設定
- MPLS ラベル配布プロトコルの設定
- ケーブル L2VPN 用 MPLS 擬似回線の Cisco CMTS サポートの有効化
LDP ルータ ID の設定
mplsldprouter-id コマンドを使用すると、LDP ルータ ID としてインターフェイス IP アドレスを割り当てることができます。
LDP ルータ ID を決定する通常のプロセスは次のとおりです。
- ルータは、すべての動作インターフェイスのすべての IP アドレスを考慮します。
- これらのアドレスにループバック インターフェイス アドレスが含まれている場合、ルータは最大のループバック アドレスを選択します。ループバック アドレスの状態は変わらないため、ループバック アドレスを設定すると、ルータに安定した LDP ID を確保できます。ただし、各ルータでループバック インターフェイスと IP アドレスを設定する必要はありません。
次のような場合、ループバック IP アドレスは、ローカル LDP ID のルータ ID とは考えられません。
- ループバック インターフェイスが明示的にシャットダウンされた場合
- mplsldprouter-id コマンドで、別のインターフェイスを LDP ルータ ID として使用するように指定し場合
- ループバック インターフェイスを使用する場合は、ループバック インターフェイスの IP アドレスが /32 ネットワーク マスクで設定されていることを確認します。さらに、使用中のルーティング プロトコルが対応する /32 ネットワークをアドバタイズするように設定されていることを確認します。それ以外の場合、ルータは最大のインターフェイス アドレスを選択します。
ルータは、特定の状況で使用できないルータ ID を選択する場合があります。たとえば、ルータは、ルーティング プロトコルがネイバー ルータにアドバタイズできない IP アドレスを選択する場合があります。ルータは、次回 LDP ルータ ID の選択が必要になったときにルータ ID を実装します。mplsldprouter-id コマンドの効果は、LDP ルータ ID の選択が必要になる時点までは反映されません。これは次回にインターフェイスがシャットダウンされるか、またはアドレスが設定解除されるときです。
mplsldprouter-id コマンドで force キーワードを使用すると、ルータ ID の効果がより素早く表れます。ただし、ルータ ID の実装は、指定したインターフェイスの現在の状態に応じて、次のように異なります。
- インターフェイスがアップ状態（動作中）の場合、およびその IP アドレスが現在 LDP ルータ ID ではない場合、LDP ルータ ID は、強制的にそのインターフェイスの IP アドレスに変更されます。LDP ルータ ID のこの強制的な変更によって、既存の LDP セッションが切断され、LDP セッションを通じて学習されたラベル バインディングが解放されます。また、バインディングに関連付けられていた MPLS 転送アクティビティが中断されます。
- インターフェイスがダウンしている場合、インターフェイスがアップ状態に移行すると、LDP ルータ ID は、強制的にそのインターフェイスの IP アドレスに変更されます。LDP ルータ ID のこの強制的な変更によって、既存の LDP セッションが切断され、LDP セッションを通じて学習されたラベル バインディングが解放されます。また、バインディングに関連付けられていた MPLS 転送アクティビティが中断されます。
LDP ルータ ID として指定する前に、指定したインターフェイスが動作していることを確認します。
| コマンドまたはアクション | 目的 | |
|---|---|---|
| ステップ 1 | enable 例： Router> enable |
特権 EXEC モードをイネーブルにします。
|
| ステップ 2 | configure terminal 例： Router# configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
| ステップ 3 | mplsip 例： Router(config)# mpls ip |
指定したギガビット イーサネット インターフェイスで動的 MPLS 転送機能をイネーブルにします。 |
| ステップ 4 | mplsldprouter-idloopbackinterface-number [force] 例： Router(config)# mpls ldp router-id loopback 2030 force |
LDP ルータ ID としてのループバック インターフェイスの IP アドレスを指定します。 |
| ステップ 5 | exit 例： Router(config)# exit |
グローバル コンフィギュレーション モードを終了し、特権 EXEC モードを開始します。 |
ギガビット イーサネット インターフェイスでの MPLS の設定
MPLS 転送およびラベル配布プロトコルは、ルータがリモート PE ルータに対して MPLS ラベルスイッチド パス（LSP）を確立できるように、Cisco CMTS ルータの 1 ポートまたは 10 ポート GE インターフェイスで有効にする必要があります。このセクションでは、ギガビット イーサネット インターフェイスで MPLS 転送および LDP を有効にする方法について説明します。
（注） | 設定手順は、1 ポートおよび 10 ポート GE インターフェイスの場合と似ています。 |
MPLS ラベル配布プロトコルの設定
MPLS ラベル配布プロトコル（LDP）により、複数のサービス レベルをサポートする、拡張性と柔軟性に優れた IP VPN の構築を実現します。このセクションでは、ギガビット イーサネット インターフェイスで MPLS ラベル配布プロトコルを設定する方法について説明します。
また、LDP セッションの中断後に L2VPN トラフィック リカバリを高速化できるように、MPLS LDP のグレースフル リスタートを設定できる場合もあります。詳細については、『 MPLS LDP Graceful Restart』ガイドを参照してください。
（注） | MPLS ラベル配布プロトコルを設定する前に showipinterfacebrief コマンドを使用して、IP アドレスを持つループバック インターフェイスが各 PE ルータ上にあることを確認します。このループバック インターフェイスは、擬似回線のピア IP アドレスとして Cisco CMTS ルータを特定します。 |
ケーブル L2VPN 用 MPLS 擬似回線の Cisco CMTS サポートの有効化
Cisco CMTS ルータで MPLS 擬似回線の設定をサポートするには、インターフェイスのネットワーク側で MPLS トンネル トラフィックをイネーブルにする必要があります。
MPLS 擬似回線のプロビジョニング方法
MPLS 擬似回線は、次の方法でプロビジョニングできます。
（注） | MPLS 擬似回線の静的または動的プロビジョニングを実行する前に、Cisco CMTS ルータで MPLS を有効にする必要があります。 |
MPLS 擬似回線の動的プロビジョニング
動的プロビジョニング方法は、次のタイプの構成をサポートします。
- BSOD 仕様ベースの MPLS 擬似回線のプロビジョニング
- CM コンフィギュレーション ファイルを使用するタイプ 4 MPLS 擬似回線のプロビジョニング
- CM コンフィギュレーション ファイルを使用するタイプ 5 MPLS 擬似回線のプロビジョニング
CM コンフィギュレーション ファイルを使用する動的プロビジョニング方法については、『Configuration Examples for Dynamic Provisioning of MPLS Pseudowires』を参照してください。
（注） | MPLS 擬似回線用に静的プロビジョニング方法ではなく動的プロビジョニング方式を使用することを推奨します。 |
MPLS 擬似回線の静的プロビジョニング方法
静的プロビジョニング方法では、コマンド ライン インターフェイス（CLI）を使用して、MPLS 擬似回線を CMTS で静的にプロビジョニングする必要があります。このタイプのプロビジョニングでは、CM コンフィギュレーション ファイルが BSOD L2VPN 準拠の TLV を使用する必要はありません。MPLS 擬似回線の静的プロビジョニング方法の詳細については、『Static Provisioning of MPLS Pseudowires』を参照してください。
L2VPN 擬似回線冗長性の設定方法
L2VPN 擬似回線冗長性機能により、プライマリ擬似回線に障害が発生した場合、バックアップ擬似回線に切り替えることができます。また、この機能により、Cisco CMTS はプライマリ擬似回線が回復したらこれに操作を再開させることができます。
バックアップ擬似回線の設定
プライマリ擬似回線に最大 3 つのバックアップ擬似回線を設定できます。各バックアップ擬似回線のプライオリティは異なる必要があります。
バックアップ擬似回線は、IP アドレスまたはホスト名と VCID を組み合わせて独自に指定します。バックアップ ピアで設定できるのは、IP アドレスまたはホスト名と VCID のみで、残りのパラメータはプライマリ擬似回線と同じです。
バックアップ擬似回線は、DOCSIS コンフィギュレーション ファイルを使用して設定することもできます。
バックアップ擬似回線を設定するには、次の手順を実行します。
バックアップ遅延の設定
プライマリ擬似回線がダウンしてから、バックアップ擬似回線に引き継ぐまでの待機時間を設定するには、次の手順を実行します。また、プライマリ擬似回線がアクティブになった後、バックアップ擬似回線から引き継ぐまでの待機時間を指定することもできます。
手動による切り替え
プライマリまたはバックアップ擬似回線に手動で切り替えるには、次の手順を実行します。また、xconnectbackupforce-switchover コマンドを使用すると、プライマリ リモート ピアの計画停電用のバックアップ擬似回線に強制的に切り替えることができます。
（注） | 手動切り替えは、冗長グループで利用可能なメンバーに対してのみ実行できます。コマンドで指定した擬似回線が利用できない場合は、このコマンドは拒否されます。
|
| コマンドまたはアクション | 目的 |
|---|
トラブルシューティングのヒント
次のコマンドは、不適切な MPLS 擬似回線設定のトラブルシューティングに役立ちます。
- showipinterface brief：IP アドレスを持つループバック インターフェイスが各 PE ルータに存在するかを確認するのに役立ちます。
- show mpls l2transport vc：ルータ上でレイヤ 2 パケットをルーティングするためにイネーブルにされているプライマリおよびバックアップ擬似回線に関する情報の確認に役立ちます。
- show xconnect all：すべての xconnect 接続回線とプライマリおよびバックアップ擬似回線に関する情報の確認に役立ちます。
- show cable l2-vpn xconnect mpls-vc-map：プライマリおよびバックアップ擬似回線が正しく設定されていることを確認するのに役立ちます。
ケーブル L2VPN 用 MPLS 擬似回線の設定例
ここでは、静的および動的なプロビジョニング方法における MPLS 擬似回線の設定例を示します。
MPLS 擬似回線の静的プロビジョニングの設定例
次の例は、CLI ベースの MPLS 擬似回線のプロビジョニングを示しています。
Router> enable Router# configure terminal Router(config)# cable l2vpn 0000.396e.6a68 customer2 Router(config-l2vpn)# service instance 2000 ethernet Router(config-ethsrv)# xconnect 101.1.0.2 221 encapsulation mpls pw-type 4 Router(config-ethsrv)# cable set mpls-experimental 7
MPLS 擬似回線の動的プロビジョニングの設定例
ここでは、CM コンフィギュレーション ファイルを使用した BSOD CableLabs 仕様、タイプ 4、およびタイプ 5 の TLV に基づく MPLS 擬似回線プロビジョニングの例を示します。
- BSOD 仕様ベースの MPLS 擬似回線のプロビジョニング例
- CM コンフィギュレーション ファイルを使用したタイプ 4 MPLS 擬似回線のプロビジョニング
- CM コンフィギュレーション ファイルを使用したタイプ 5 MPLS 擬似回線のプロビジョニング例
BSOD 仕様ベースの MPLS 擬似回線のプロビジョニング例
次に、BSOD CableLabs の仕様に基づいた MPLS 擬似回線の設定例を示します。
03 (Net Access Control) = 1
43 (Vendor Specific Options)
S08 (Vendor ID) = ff ff ff
S005 (L2VPN sub-type)
=
T01 (VPN Id) = 02 34 56 00 02 # VPNID=0234650002
T02 (NSI) = 04 05 01 0a 4c 01 01# [04=mpls] [05=len][01=ipv4][IP=10.76.1.1]
T05 (AGI) = 01 01 07 d1 # AGI = 0x010107d1
T06 (SAII) = 00 00 07 d1 # SAII = TAII = VCID = 0x7d1 = 2001
T07 (TAII) = 00 00 07 d1
18 (Maximum Number of CPE) = 16
24 (Upstream Service Flow Encodings)
S01 (Service Flow Reference) = 1
S06 (QoS Parameter Set Type) = 7
S43 (Vendor Specific Options)
T08 (Vendor ID) = ff ff ff
T005 (L2VPN sub-type) =
S01 (VPNID) = 02 34 56 00 02
S08 (UserPrio) = 01
24 (Upstream Service Flow Encodings)
S01 (Service Flow Reference) = 2
S06 (QoS Parameter Set Type) = 7
S43 (Vendor Specific Options)
T08 (Vendor ID) = ff ff ff
T005 (L2VPN sub-type) =
S01 (VPNID) = 02 34 56 00 02
S08 (UserPrio) = 04
24 (Upstream Service Flow Encodings)
S01 (Service Flow Reference) = 3
S06 (QoS Parameter Set Type) = 7
S43 (Vendor Specific Options)
T08 (Vendor ID) = ff ff ff
T005 (L2VPN sub-type) =
S01 (VPNID) = 02 34 56 00 02
S08 (UserPrio) = 05
24 (Upstream Service Flow Encodings)
S01 (Service Flow Reference) = 4
S06 (QoS Parameter Set Type) = 7
S43 (Vendor Specific Options)
T08 (Vendor ID) = ff ff ff
T005 (L2VPN sub-type) =
S01 (VPNID) = 02 34 56 00 02
S08 (UserPrio) = 06
22 (Upstream Packet Classification Encoding Block)
S01 (Classifier Reference) = 2
S03 (Service Flow Reference) = 2
S05 (Rule Priority) = 3
S09 (IP Packet Encodings)
T01 (IP Type of Srv Rng & Mask) = 00 20 ff
22 (Upstream Packet Classification Encoding Block)
S01 (Classifier Reference) = 3
S03 (Service Flow Reference) = 3
S05 (Rule Priority) = 3
S09 (IP Packet Encodings)
T01 (IP Type of Srv Rng & Mask) = 21 40 ff
22 (Upstream Packet Classification Encoding Block)
S01 (Classifier Reference) = 4
S03 (Service Flow Reference) = 4
S05 (Rule Priority) = 3
S09 (IP Packet Encodings)
T01 (IP Type of Srv Rng & Mask) = 41 ff ff
25 (Downstream Service Flow Encodings)
S01 (Service Flow Reference) = 11
S06 (QoS Parameter Set Type) = 7
25 (Downstream Service Flow Encodings)
S01 (Service Flow Reference) = 12
S06 (QoS Parameter Set Type) = 7
25 (Downstream Service Flow Encodings)
S01 (Service Flow Reference) = 13
S06 (QoS Parameter Set Type) = 7
25 (Downstream Service Flow Encodings)
S01 (Service Flow Reference) = 14
S06 (QoS Parameter Set Type) = 7
23 (Downstream Packet Classification Encoding Block)
S01 (Classifier Reference) = 12
S03 (Service Flow Reference) = 12
S05 (Rule Priority) = 3
S11 (IEEE 802.1P/Q Packet Classification Encodings)
T01 (IEEE 802.1P UserPriority) = 00 02
S43 (Vendor Specific Options)
T08 (Vendor ID) = ff ff ff
T005 (L2VPN sub-type)
S01 (VPNID) = 02 34 56 00 02
23 (Downstream Packet Classification Encoding Block)
S01 (Classifier Reference) = 13
S03 (Service Flow Reference) = 13
S05 (Rule Priority) = 3
S11 (IEEE 802.1P/Q Packet Classification Encodings)
T01 (IEEE 802.1P UserPriority) = 03 04
S43 (Vendor Specific Options)
T08 (Vendor ID) = ff ff ff
T005 (L2VPN sub-type)
S01 (VPNID) = 02 34 56 00 02
23 (Downstream Packet Classification Encoding Block)
S01 (Classifier Reference) = 14
S03 (Service Flow Reference) = 14
S05 (Rule Priority) = 3
S11 (IEEE 802.1P/Q Packet Classification Encodings)
T01 (IEEE 802.1P UserPriority) = 05 06
S43 (Vendor Specific Options)
T08 (Vendor ID) = ff ff ff
T005 (L2VPN sub-type)
S01 (VPNID) = 02 34 56 00 02
CM コンフィギュレーション ファイルを使用したタイプ 4 MPLS 擬似回線のプロビジョニング
次の例では、タイプ 4 MPLS 擬似回線の CM コンフィギュレーション ファイルベースのプロビジョニングを示します。
03 (Net Access Control) = 1
43 (Vendor Specific Options)
S08 (Vendor ID) = ff ff ff
S005 (L2VPN Options) =
T001 (VPN ID) = 02 34 56 00 02 # VPN-ID = "0234560002"
T043 (Cisco Vendor Specific) = 2b 16
S008 (Vendor ID) = 00 00 0c # Vendor ID = "00 00 0C" - CISCO
S036 (MPLSPWTYPE) = 24 01 04 # MPLSPWTYPE= Type4 - Ethernet-vlan Type
S039 (MPLSPEERNAME) = 27 06 63 37 36 30 30 32 MPLSPEERNAME= "c76002" in ascii
S038 (MPLSVCID) = 26 04 00 00 07 d1 = 2001 VCID
43 (Vendor Specific Options)
S08 (Vendor ID) = ff ff ff
S005 (L2VPN Options) =
T001 (VPN ID) = 02 34 56 00 03 # VPN-ID = "0234560003"
T043 (Cisco Vendor Specific) = 2b 16
S008 (Vendor ID) = 00 00 0c Vendor ID = "00 00 0C" - CISCO
S036 (MPLSPWTYPE) = 24 01 04 MPLSPWTYPE= Type4 - Ethernet-vlan Type
S039 (MPLSPEERNAME) = 27 06 63 37 36 30 30 32 # MPLSPEERNAME= "c76002" in ascii
S038 (MPLSVCID) = 26 04 00 00 0b b9 # = 3001 VCID
43 (Vendor Specific Options)
S08 (Vendor ID) = ff ff ff
S005 (L2VPN Options) =
T001 (VPN ID) = 02 34 56 00 04 # VPN-ID = "0234560004"
T043 (Cisco Vendor Specific) = 2b 16
S008 (Vendor ID) = 00 00 0c # Vendor ID = "00 00 0C" - CISCO
S036 (MPLSPWTYPE) = 24 01 04 # MPLSPWTYPE= Type4 - Ethernet-vlan Type
S039 (MPLSPEERNAME) = 27 06 63 37 36 30 30 32 # MPLSPEERNAME= "c76002" in ascii
S038 (MPLSVCID) = 26 04 00 00 0f a1 # = 4001 VCID
18 (Maximum Number of CPE) = 16
24 (Upstream Service Flow Encodings)
S01 (Service Flow Reference) = 1
S06 (QoS Parameter Set Type) = 7
24 (Upstream Service Flow Encodings)
S01 (Service Flow Reference) = 2
S06 (QoS Parameter Set Type) = 7
S43 (Vendor Specific Options)
T08 (Vendor ID) = ff ff ff
T001 (VPN ID) = 02 34 56 00 02
T043 (Cisco Vendor Specific) = 2b 0A
S008 (Vendor ID) = 00 00 0c # Vendor ID = "00 00 0C" - CISCO
S034 (MPLS-EXP-SET) = 22 05 # MPLSEXP-INGRESS= 5
24 (Upstream Service Flow Encodings)
S01 (Service Flow Reference) = 3
S06 (QoS Parameter Set Type) = 7
S43 (Vendor Specific Options)
T08 (Vendor ID) = ff ff ff
T001 (VPN ID) = 02 34 56 00 03
T043 (Cisco Vendor Specific) = 2b 0A
S008 (Vendor ID) = 00 00 0c
# Vendor ID = "00 00 0C" - CISCO
S034 (MPLS-EXP-SET) = 22 06
# MPLSEXP-INGRESS= 6
24 (Upstream Service Flow Encodings)
S01 (Service Flow Reference) = 4
S06 (QoS Parameter Set Type) = 7
S43 (Vendor Specific Options)
T08 (Vendor ID) = ff ff ff
T001 (VPN ID) = 02 34 56 00 04
T043 (Cisco Vendor Specific) = 2b 0A
S008 (Vendor ID) = 00 00 0c
# Vendor ID = "00 00 0C" - CISCO
S034 (MPLS-EXP-SET) = 22 04
# MPLSEXP-INGRESS= 4
22 (Upstream Packet Classification Encoding Block)
S01 (Classifier Reference) = 2
S03 (Service Flow Reference) = 2
S11 (IEEE 802.1P/Q Packet Classification Encodings)
T02 (IEEE 802.1Q VLAN ID) = 7d 00
S05 (Rule Priority) = 2
22 (Upstream Packet Classification Encoding Block)
S01 (Classifier Reference) = 3
S03 (Service Flow Reference) = 3
S11 (IEEE 802.1P/Q Packet Classification Encodings)
T02 (IEEE 802.1Q VLAN ID) = bb 80
S05 (Rule Priority) = 3
22 (Upstream Packet Classification Encoding Block)
S01 (Classifier Reference) = 4
S03 (Service Flow Reference) = 4
S11 (IEEE 802.1P/Q Packet Classification Encodings)
T02 (IEEE 802.1Q VLAN ID) = fa 00
S05 (Rule Priority) = 4
25 (Downstream Service Flow Encodings)
S01 (Service Flow Reference) = 11
S06 (QoS Parameter Set Type) = 7
25 (Downstream Service Flow Encodings)
S01 (Service Flow Reference) = 12
S06 (QoS Parameter Set Type) = 7
25 (Downstream Service Flow Encodings)
S01 (Service Flow Reference) = 13
S06 (QoS Parameter Set Type) = 7
25 (Downstream Service Flow Encodings)
S01 (Service Flow Reference) = 14
S06 (QoS Parameter Set Type) = 7
23 (Downstream Packet Classification Encoding Block)
S01 (Classifier Reference) = 12
S03 (Service Flow Reference) = 12
S11 (IEEE 802.1P/Q Packet Classification Encodings)
T02 (IEEE 802.1Q VLAN ID) = 7d 00
S43 (Vendor Specific Options)
T08 (Vendor ID) = ff ff ff
T001 (VPN ID) = 02 34 56 00 02
T043 (Cisco Vendor Specific) = 2b 0B
S008 (Vendor ID) = 00 00 0c # Vendor ID = "00 00 0C" - CISCO
S035 (MPLS-EXP_RANGE) = 23 02 03 # MPLSEXP-EGRESS_RANGE= 2 - 3
S05 (Rule Priority) = 2
23 (Downstream Packet Classification Encoding Block)
S01 (Classifier Reference) = 13
S03 (Service Flow Reference) = 13
S11 (IEEE 802.1P/Q Packet Classification Encodings)
T02 (IEEE 802.1Q VLAN ID) = bb 80
S43 (Vendor Specific Options)
T08 (Vendor ID) = ff ff ff
T001 (VPN ID) = 02 34 56 00 03
T043 (Cisco Vendor Specific) = 2b 0B
S008 (Vendor ID) = 00 00 0c # Vendor ID = "00 00 0C" - CISCO
S035 (MPLS-EXP-RANGE) = 23 04 05 # MPLSEXP-EGRESS_RANGE= 4 - 5
S05 (Rule Priority = 3
23 (Downstream Packet Classification Encoding Block)
S01 (Classifier Reference) = 14
S03 (Service Flow Reference) = 14
S11 (IEEE 802.1P/Q Packet Classification Encodings)
T02 (IEEE 802.1Q VLAN ID) = fa 00
S43 (Vendor Specific Options)
T08 (Vendor ID) = ff ff ff
T001 (VPN ID) = 02 34 56 00 04
T043 (Cisco Vendor Specific) = 2b 0B
S008 (Vendor ID) = 00 00 0c # Vendor ID = "00 00 0C" - CISCO
S035 (MPLS-EXP-RANGE) = 23 00 01 # MPLSEXP-EGRESS_RANGE= 0 - 1
S05 (Rule Priority) = 4
CM コンフィギュレーション ファイルを使用したタイプ 5 MPLS 擬似回線のプロビジョニング例
次の例では、タイプ 5 MPLS 擬似回線の CM コンフィギュレーション ファイルベースのプロビジョニングを示します。
03 (Net Access Control) = 1
43 (Vendor Specific Options)
S08 (Vendor ID) = ff ff ff
S005 (L2VPN Options) =
T001 (VPN ID) = 02 34 56 00 02 # VPN-ID = "0234560002"
T043 (Cisco Vendor Specific) = 2b 16
S008 (Vendor ID) = 00 00 0c # Vendor ID = "00 00 0C" - CISCO
S036 (MPLSPWTYPE) = 24 01 05 # MPLSPWTYPE= Type5 - Ethernet-Port Type
S039 (MPLSPEERNAME) = 27 06 63 37 36 30 30 32 # MPLSPEERNAME= "c76002" in ascii
S038 (MPLSVCID) = 26 04 00 00 07 d1 # = 2001 VCID
45 (L2VPN CMIM) = 02 04 ff ff ff ff 01 01 01
18 (Maximum Number of CPE) = 16
24 (Upstream Service Flow Encodings)
S01 (Service Flow Reference) = 1
S06 (QoS Parameter Set Type) = 7
S43 (Vendor Specific Options)
T08 (Vendor ID) = ff ff ff
T001 (VPN ID) = 02 34 56 00 02 # VPN-ID = "0234560002"
T043 (Cisco Vendor Specific) = 2b 0A
S008 (Vendor ID) = 00 00 0c # Vendor ID = "00 00 0C" - CISCO
S034 (MPLS-EXP-SET) = 22 04 # MPLS-EXP-SET at INGRESS= 4
25 (Downstream Service Flow Encodings)
S01 (Service Flow Reference) = 12
S06 (QoS Parameter Set Type) = 7
L2VPN 擬似回線冗長性の設定例
ここでは、CM コンフィギュレーション ファイルを使用した、L2VPN 擬似回線冗長性機能の設定例を示します。
例：バックアップ擬似回線ピアと VC ID の設定
次に、CM 設定に基づいてファイルベースのバックアップ ピア ルータをプロビジョニングする方法について説明します。
PE ルータ 1
cable l2vpn 0025.2e2d.7252 service instance 1 ethernet encapsulation default xconnect 10.76.2.1 400 encapsulation mpls backup peer 10.76.2.1 600 priority 4
PE ルータ 2
cable l2vpn 0011.0011.0011 service instance 1 ethernet encapsulation default xconnect 10.2.2.2 22 encapsulation mpls backup peer 10.3.3.3 33 priority 2 backup delay 10 10
例：バックアップ遅延の設定
次に、一時回線ステータスの変更後、二次回線ステータスが変更されるまでの時間を決定するため、バックアップ遅延の設定方法について説明します。
cable l2vpn 0011.0011.0011 service instance 1 ethernet encapsulation default xconnect 10.2.2.2 22 encapsulation mpls backup delay 10 10
例：CM コンフィギュレーション ファイルを使用した L2VPN バックアップ MPLS 擬似回線のプロビジョニング
次に、CM コンフィギュレーション ファイルに基づいて L2VPN バックアップ MPLS 擬似回線をプロビジョニングする方法について説明します。
03 (Net Access Control) = 1
18 (Maximum Number of CPE) = 3
43 (Vendor Specific Options)
S08 (Vendor ID) = ff ff ff
S005 (Unknown sub-type) = 01 04 32 30 32 30 02 07 04 05 01 0a 4c 02 01 2b 15 26 04 00 00 00 14 28 10 01 05 01 0a 4c 02 01 03 04 00 00 07 08 04 01 05 28 0d 01 05 01 0a 4c 02 03 03 04 00 00 00 15 28 10 01 05 01 0a 4c 02 01 03 04 00 00 b1 8e 04 01 01 29 01 03 2a 01 01
24 (Upstream Service Flow Encodings)
S01 (Service Flow Reference) = 4
S06 (QoS Parameter Set Type) = 7
S08 (Max Sustained Traffic Rate) = 2000000
S09 (Max Traffic Burst) = 3200
S15 (Service Flow Sched Type) = 2
S43 (Vendor Specific Options)
T08 (Vendor ID) = ff ff ff
T005 (Unknown sub-type) = 01 04 32 30 32 30
25 (Downstream Service Flow Encodings)
S01 (Service Flow Reference) = 2
S06 (QoS Parameter Set Type) = 7
S08 (Max Sustained Traffic Rate) = 3000000
S09 (Max Traffic Burst) = 250000
29 (Privacy Enable) = 1
MPLS 擬似回線の設定の確認
次の show コマンドを使用すると、MPLS 擬似回線の設定を確認できます。
すべてのケーブル モデムの MPLS 擬似回線と仮想回線間のマッピングを確認するには、次の例に示すように showcablel2-vpnxconnect コマンドを使用します。
Router# show cable l2-vpn xconnect mpls-vc-map MAC Address Peer IP Address VCID Type Prio CktID Cable Intf SID Customer Name/VPNID 0023.bee1.eb48 123.1.1.1 30 Prim* Bu254:4101 Cable3/0/0 3 38c8.5cac.4a62 123.1.1.1 20 Prim* Bu254:4100 Cable3/0/0 4 customer1 602a.d083.2e1c 123.1.1.1 60 Prim* Bu254:4102 Cable3/0/0 5
擬似回線冗長性が設定されていない場合、すべてのケーブル モデムの MPLS 擬似回線と仮想回線間のマッピングを確認するには、次の例に示すように showcablel2-vpnxconnectmpls-vc-map コマンドを使用します。
Router# show cable l2-vpn xconnect mpls-vc-map MAC Address Peer IP Address VCID Type Prio CktID Cable Intf SID Customer Name/VPNID 0025.2e2d.7252 10.76.2.1 400 Prim* Bu254:400 Cable8/0/3 1 0014.f8c1.fd46 10.2.3.4 1000 Prim* Bu254:1000 Cable8/0/0 1 2020 0014.f8c1.fd46 10.76.2.1 1800 Prim* Bu254:1800 Cable8/0/0 1 2021
擬似回線冗長性が設定されている場合、すべてのケーブル モデムの MPLS 擬似回線と仮想回線間のマッピングを確認するには、次の例に示すように showcablel2-vpnxconnectmpls-vc-map コマンドを使用します。
Router# show cable l2-vpn xconnect mpls-vc-map
MAC Address Peer IP Address VCID Type Prio CktID Cable Intf SID Customer Name/VPNID
602a.d083.2e1c 123.1.1.1 60 Prim* Bu254:4102 Cable3/0/0 5
38c8.5cac.4a62 123.1.1.1 20 Prim* Bu254:4103 Cable3/0/0 4 000232303230
156.1.3.1 30 Bkup 3 Bu254:4103
123.1.1.1 50 Bkup 8 Bu254:4103
38c8.5cac.4a62 156.1.3.1 56 Prim* Bu254:4104 Cable3/0/0 4 000232303231
123.1.1.1 40 Bkup 1 Bu254:4104
擬似回線冗長性が設定されていない場合、MPLS 擬似回線に関連付けられたすべての仮想回線の状態を取得するには、次の例に示すように showcablel2-vpnxconnectmpls-vc-mapstate コマンドを使用します。
Router# show cable l2-vpn xconnect mpls-vc-map state MAC Address Peer IP Address VCID Type Prio State Customer Name/VPNID State 602a.d083.2e1c 123.1.1.1 60 Prim* UP UP 38c8.5cac.4a62 123.1.1.1 20 Prim* UP 000232303230 UP 38c8.5cac.4a62 156.1.3.1 56 Prim* UP 000232303231 UP
擬似回線冗長性が設定されている場合、MPLS 擬似回線に関連付けられたすべての仮想回線の状態を取得するには、次の例に示すように showcablel2-vpnxconnectmpls-vc-mapstate コマンドを使用します。
Router# show cable l2-vpn xconnect mpls-vc-map state
MAC Address Peer IP Address VCID Type Prio State Customer Name/VPNID State
602a.d083.2e1c 123.1.1.1 60 Prim* UP UP
38c8.5cac.4a62 123.1.1.1 20 Prim* UP 000232303230 UP
156.1.3.1 30 Bkup 3 UP 000232303230 STDBY
123.1.1.1 50 Bkup 8 DOWN 000232303230 STDBY
38c8.5cac.4a62 156.1.3.1 56 Prim* UP 000232303231 UP
123.1.1.1 40 Bkup 1 UP 000232303230 STDBY
When the local state of the modem is DOWN, the L2VPN is not configured on the WAN interface and the remote state of the L2VPN will be shown as OFF.
Router#show cable l2-vpn xconnect mpls-vc-map state
MAC Address Peer IP Address VCID Type Prio State Customer Name/VPNID State
602a.d083.2e1c 123.1.1.1 60 Prim* OFF DOWN
38c8.5cac.4a62 123.1.1.1 20 Prim* UP 000232303230 UP
38c8.5cac.4a62 156.1.3.1 56 Prim* UP 000232303231 UP
擬似回線冗長性が設定されている場合、CM の特定の MAC アドレスについて MPLS 擬似回線マッピングの情報を確認するには、次の例に示すように showcablel2-vpnxconnectmpls-vc-map コマンドを使用します。
Router# show cable l2-vpn xconnect mpls-vc-map 0025.2e2d.7252
MAC Address Peer IP Address VCID Type Prio CktID Cable Intf SID Customer Name/VPNID
0025.2e2d.7252 10.76.2.1 400 Prim* Bu254:400 Cable8/0/3 1
10.76.2.1 600 Bkup 4 Bu254:600
擬似回線冗長性が設定されている場合、CM の MPLS 擬似回線マッピングの詳細情報を確認するには、次の例に示すように showmplsl2-vpnxconnectmpls-vc-mapverbose コマンドを使用します。
次の例では、バックアップ ピア コマンドを使用して設定した擬似回線のモデムの情報を示しています。
Router# show cable l2-vpn xconnect mpls-vc-map 0025.2e2d.7252 verbose MAC Address : 0025.2e2d.7252 Customer Name : Prim Sid : 1 Cable Interface : Cable8/0/3 MPLS-EXP : 0 PW TYPE : Ethernet Backup enable delay : 0 seconds Backup disable delay : 0 seconds Primary peer Peer IP Address (Active) : 10.76.2.1 XConnect VCID : 400 Circuit ID : Bu254:400 Local State : UP Remote State : UP Backup peers Peer IP Address : 10.76.2.1 XConnect VCID : 600 Circuit ID : Bu254:600 Local State : STDBY Remote State : UP Priority : 4 Total US pkts : 0 Total US bytes : 0 Total US pkts discards : 0 Total US bytes discards : 0 Total DS pkts : 0 Total DS bytes : 0 Total DS pkts discards : 0 Total DS bytes discards : 0
次の例では、モデム コンフィギュレーション ファイルを使用して作成した擬似回線のモデムの情報を示しています。
Router# show cable l2-vpn xconnect mpls-vc-map 0014.f8c1.fd46 verbose
MAC Address : 0014.f8c1.fd46
Prim Sid : 3
Cable Interface : Cable8/0/0
L2VPNs provisioned : 1
DUT Control/CMIM : Disable/0x8000FFFF
VPN ID : 2020
L2VPN SAID : 12289
Upstream SFID Summary : 15
Downstream CFRID[SFID] Summary : Primary SF
CMIM : 0x60
PW TYPE : Ethernet
MPLS-EXP : 0
Backup enable delay : 3 seconds
Backup disable delay : 1 seconds
Primary peer
Peer IP Address (Active) : 10.2.3.4
XConnect VCID : 1000
Circuit ID : Bu254:1000
Local State : UP
Remote State : UP
Backup peers
Peer IP Address : 10.2.3.4
XConnect VCID : 21
Circuit ID : Bu254:21
Local State : STDBY
Remote State : DOWN
Priority : 2
Peer IP Address : 10.76.2.1
XConnect VCID : 1800
Circuit ID : Bu254:1800
Local State : STDBY
Remote State : DOWN
Priority : 5
Peer IP Address : 10.76.2.1
XConnect VCID : 45454
Circuit ID : Bu254:45454
Local State : STDBY
Remote State : DOWN
オンライン モデムのすべての接続回線および擬似回線の情報を確認するには、次の例に示すように showxconnect コマンドを使用します。
Router# show xconnect all Legend: XC ST=Xconnect State S1=Segment1 State S2=Segment2 State UP=Up DN=Down AD=Admin Down IA=Inactive SB=Standby RV=Recovering NH=No Hardware XC ST Segment 1 S1 Segment 2 S2 ------+---------------------------------+--+---------------------------------+-- UP ac Bu254:2001(DOCSIS) UP mpls 10.76.1.1:2001 UP UP ac Bu254:2002(DOCSIS) UP mpls 10.76.1.1:2002 UP UP ac Bu254:2004(DOCSIS) UP mpls 10.76.1.1:2004 UP DN ac Bu254:22(DOCSIS) UP mpls 101.1.0.2:22 DN
Cisco CMTS ルータ上のレイヤ 2 パケットのルーティングが有効になっている MPLS 仮想回線と静的擬似回線の情報を確認するには、次の例に示すように showmplsl2transportvc コマンドを使用します。
Router# show mpls l2transport vc Local intf Local circuit Dest address VC ID Status ------------- -------------------------- --------------- ---------- ---------- Bu254 DOCSIS 2002 10.76.1.1 2002 UP Bu254 DOCSIS 2003 10.76.1.1 2003 UP Bu254 DOCSIS 2004 10.76.1.1 2004 DOWN Bu254 DOCSIS 2017 10.76.1.1 2017 UP Bu254 DOCSIS 2018 10.76.1.1 2018 UP Bu254 DOCSIS 2019 10.76.1.1 2019 UP
その他の参考資料
標準
|
規格 |
タイトル |
|---|---|
|
CM-SP-L2VPN-I08-080522 |
『Business Services over DOCSIS (BSOD) Layer 2 Virtual Private Networks』 |
|
L2VPN-N-10.0918-2 |
『L2VPN MPLS Update』 |
MIB
|
MIB |
MIB のリンク |
|---|---|
|
選択したプラットフォーム、Cisco IOS リリース、およびフィーチャ セットに関する MIB を探してダウンロードするには、次の URL にある Cisco MIB Locator を使用します。 |
RFC
|
RFC |
タイトル |
|---|---|
|
RFC 3985 |
『Pseudo Wire Emulation Edge-to-Edge (PWE3) Architecture』 |
|
RFC 4385 |
『Pseudowire Emulation Edge-to-Edge (PWE3) Control Word for Use over an MPLS PSN』 |
|
RFC 4446 |
『IANA Allocations for Pseudowire Edge-to-Edge Emulation (PWE3)』 |
|
RFC 4447 |
『Pseudowire Setup and Maintenance Using the Label Distribution Protocol (LDP)』 |
|
RFC 4448 |
『Encapsulation Methods for Transport of Ethernet over MPLS Networks』 |
|
RFC 5085 |
『Pseudowire Virtual Circuit Connectivity Verification (VCCV): A Control Channel for Pseudowires』 |
シスコのテクニカル サポート
|
説明 |
リンク |
|---|---|
|
右の URL にアクセスして、シスコのテクニカル サポートを最大限に活用してください。これらのリソースは、ソフトウェアをインストールして設定したり、シスコの製品やテクノロジーに関する技術的問題を解決したりするために使用してください。この Web サイト上のツールにアクセスする際は、Cisco.com のログイン ID およびパスワードが必要です。 |
ケーブル L2VPN 用 MPLS 擬似回線に関する機能情報
Cisco Feature Navigator を使用すると、プラットフォームおよびソフトウェア イメージのサポート情報を検索できます。Cisco Feature Navigator を使用すると、ソフトウェア イメージがサポートする特定のソフトウェア リリース、フィーチャ セット、またはプラットフォームを確認できます。Cisco Feature Navigator には、http://www.cisco.com/go/cfn からアクセスします。Cisco.com のアカウントは必要ありません。
（注） | 次の表は、特定のソフトウェア リリース トレインで各機能のサポートが導入されたときのソフトウェア リリースのみを示しています。その機能は、特に断りがない限り、それ以降の一連のソフトウェア リリースでもサポートされます。 |
|
機能名 |
リリース |
機能情報 |
|---|---|---|
|
ケーブル L2VPN 用 MPLS 擬似回線 |
Cisco IOS XE Everest 16.6.1 |
この機能は、 Cisco cBR シリーズ コンバージド ブロードバンド ルータ上の Cisco IOS XE Everest 16.6.1 に統合されました。 |
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