Unified Communications Manager は、ハント メンバーが発信者に応答可能になるまで、発信者をキューに入れるための Call Queuing を備えています。管理者は、コールがエージェントに接続される前に発信者が初期グリーティング アナウンスを受信するようにデフォルトを設定することも、発信者がキューに入った後にのみ初期アナウンスを再生し、続いて保留音または保留トーンが流れるようにデフォルトを変更することもできます。発信者が一定期間キューに残る場合、コールが応答されるか最長待機タイマーが期限切れになるまで、設定済みの間隔でセカンダリ アナウンスが再生され続けます。

着信コールがハント パイロットに到達すると、次の機能が提供されます。

• 発信者は、次の段階に進む前にカスタマイズ可能な初期グリーティング アナウンスに接続される場合があります。

• 1 つ以上の回線メンバーがハント パイロットにログインしており、アイドル状態でコールがキューに入れられていない場合、コールはアイドル状態が最長の回線メンバーに接続されます。

• 回線メンバーがコールに応答しない場合、発信者はキューには入りません。コールは、ハント メンバーが応答しない場合の設定（ログインまたは登録）に基づいて、新しい接続先にルーティングされるか、切断されます。

• キューが有効なコールに回線メンバーが応答しない場合、[回線グループ（Line Group）] 設定ウィンドウで [無応答時にハント メンバーを自動的にログアウト(Automatically Logout Hunt Member on No Answer)] が選択されているときのみ、回線メンバーはハント グループからログオフされます。

• コールは、すべてのメンバーが話中の場合のみキューに入れられます。

• キューで待機している発信者には、保留音が流され、（カスタマイズ可能で）定期的なアナウンスが繰り返される場合があります。

• 回線メンバーがアイドル状態になった後、複数のハント グループで待機時間が最長の発信者がアイドル状態の回線メンバーに接続されます。アイドル状態の回線メンバーがコールに応答しない場合、発信者はキュー内の以前の位置に戻されます。

• キューに入っているコールが最長待機時間を超過するか、またはキューで許容される最大発信者数を超えると、コールは、ハント パイロットの設定方法に応じて、代替番号にルーティングされるか、切断されます。代替番号は、次のいずれかになります。

  • キューイングが有効または無効のいずれかのハント パイロット DN

  • ボイスメール DN

  • 回線 DN

  • 共有 DN

• 回線メンバーは、キューが有効なハント パイロットのキュー ステータスを表示できます。キュー ステータス表示には、次のタイプの情報が含まれます。

  • ハント パイロット パターン

  • 各ハント パイロットのキューに入っている発信者数

  • 最長待機時間

コール キューイングは既存のハント パイロットと連携して動作しますが、ハント パイロットのキューイング機能の有無に関係なく、ハント操作の動作は同じです。コール キューイングが有効なハント パイロットは、次の機能を提供します。

• キューイングが有効なハント パイロットのコールの場合、回線メンバーは一度に 1 コールしか受信できません。キューイングが有効なハント パイロットの 2 つのコールを 1 つの回線メンバーに提供することはできません。回線メンバーは、DN への直接コール、またはキューイング機能のないハント パイロットからのコールを受信できます。

• ハント パイロットによってルーティングされたコールに応答しない回線メンバーは、自動的にログアウトされます。回線メンバーが、キューイングが有効なハント パイロットのコールを受信し、タイムアウトになる前にコールに応答しない場合、回線メンバーは自動的にデバイスからログアウトされます。共有回線を導入している場合は、同じ共有回線に設定されているすべてのデバイスがログアウトされます。この動作は、[回線グループ（Line Group）] 設定ウィンドウで、[無応答時にハント メンバーを自動的にログアウト(Automatically Logout Hunt Member on No Answer)] を選択することで、設定できます。回線メンバーは、このチェックボックスがオンの場合のみ、ログアウトされます。

コール キューイングのモニタリングとアナウンスのモニタリングの詳細については、『Cisco Unified Real Time Monitoring Tool Administration Guide』を参照してください。

着信コールが、キューイングが有効なハント パイロットのハント メンバーに接続されている間、キューイング アナウンスを再生する前に、そのコールの状態を接続済みに変更するように設定できます。

• クラスタ内の 1 つ以上のノードでアクティブ化されている Cisco IP Voice Media Streaming（IPVMS）Application

• クラスタ内の 1 つ以上のサーバで実行されている Cisco CallManager サービス

• Cisco CallManager サービスと同じサーバで実行されている Cisco RIS Data Collector サービス

• Cisco Unified Communications Manager ロケール インストーラ（英語以外の電話ロケールまたは国独自のトーンを使用する場合）。

次の一般的な制限は、発信のキューイングに適用されます:

• H.323 Fast Start は発信のキューイングをサポートしません。

• キューステータス PLK がサポートされるのは、SCCP と SIP：6921、6941、6945、6961、7911G、79 31G、7945G 42G、7965G、7962G、75G、8961、8945、8941、9951、9971、7800、および 8800 シリーズの両方で次の LCD ディスプレイ電話機のみです。

• ハント グループ（HLog）からのログアウトは、Cisco Extension Mobility Cross Cluster（EMCC）とは互換性がありません。コール キューイングは EMCC とともに導入することはできません。

• Cisco Unified Communications Manager は、Call Queuing のある Unified Mobility に対応していません。

• H323 から SIP へのインターワーキング シナリオでは、インターワーキング遅延のために、ユーザがネイティブ コール キューイング フローで初期アナウンスメント、MoH、定期アナウンスを聞いたり、コール失敗を見ることがないことがあります。このようなシナリオでは、SIP プロトコルだけを使用することを勧めします。

次のパフォーマンスと拡張性の制限事項が適用されます。

• 単一の Unified CM クラスタは、最大 15,000 のハント リスト デバイスをサポートします。

• 単一の Unified CM サブスクライバは、コール キューイングが有効になっている状態でノードごとに最大 100 のハント パイロットをサポートします。

• ハント リスト デバイスは、各ハント リストに 10 台の IP フォンを含む 1500 のハント リスト、各ハント リストに 20 台の IP フォンを含む 750 のハント リストの組み合わせ、または同様の組み合わせにすることができます。

  （注）	コール カバレッジにブロードキャスト アルゴリズムを使用する場合、ハント リスト デバイスの数は、Busy Hour Call Attempts（BHCA）の数によって制限されます。ブロードキャスト アルゴリズムを使用して、10 台の電話機を含むハント リストまたはハント グループを指すハント パイロットに対して 10 回の BHCA を行うことは、10 回の BHCA を行う 10 台の電話機と同じです。

• 各ハント パイロットのキューに設定できる同時発信者の最大数は 1 ～ 100 です（デフォルトは 32）。

• 各ハント パイロットのキューに設定できる最大待機時間は 0 ～ 3600 秒です（デフォルトは 900）。ハント リストの数が増えると、Unified Communications Manager のサービス パラメータで指定するダイヤル プラン初期化タイマーの値を大きくする必要があります。1500 のハント リストを設定している場合は、ダイヤル プラン初期化タイマーを 600 秒に設定することを推奨します。

• コール キューイングとともにブロードキャスト アルゴリズムを使用している場合は、単一の回線グループに対して 35 を超える電話番号を設定しないでください。また、ブロードキャスト回線グループの数は、Busy Hour Call Completion（BHCC）レートによって異なります。Unified CM システム内に複数のブロードキャスト回線グループがある場合、1 回線グループの電話番号の最大数は 35 未満にする必要があります。すべてのブロードキャスト回線グループの最繁時呼数（BHCA）の数が、1 秒あたり 35 コール セットアップを超えないようにします。