AS-SIP の概要
Assured Services SIP(AS-SIP)エンドポイントは、MLPP、DSCP、TLS/SRTP、および IPv6 要件に準拠しています。AS-SIP は、Unified Communications Manager 上で複数のエンドポイント インターフェイスを実現します。
多くの Cisco IP 電話は、AS-SIP をサポートしています。加えて、サードパーティ製の AS-SIP エンドポイント デバイス タイプを使用すれば、サードパーティ製の AS-SIP 準拠のエンドポイントを設定して Cisco Unified Communications Manager で使用できるようになります。加えて、サードパーティ製の AS-SIP エンドポイント デバイス タイプを使用すれば、サードパーティ製の AS-SIP 準拠の汎用エンドポイントを設定して Cisco Unified Communications Manager で使用できるようになります。
AS-SIP の機能
AS SIP エンドポイントに対しては、次の機能が実装されているか使用可能になっています。
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MLPP
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TLS
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SRTP
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優先レベルの DSCP
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エラー応答
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V.150.1 MER
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Conference Factory フローのサポート
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AS-SIP Line Early Offer
サードパーティ AS-SIP 電話
サードパーティの電話機は、サードパーティ製 AS-SIP エンドポイント デバイス タイプを使用して、Cisoc Unified Communications Manager でプロビジョニングすることができます。
AS-SIP を実行しているサードパーティ製電話機は、Cisco Unified Communications Manager TFTP サーバを使用して設定されません。お客様が、ネイティブ電話機設定メカニズム(通常は、Web ページまたは TFTP ファイル)を使用して、電話機を設定する必要があります。お客様は、Cisco Unified Communications Manager データベース内のデバイスおよび回線の設定と、ネイティブ電話機設定の同期を保つ必要があります(たとえば、電話機の内線番号 1002 と Cisco Unified Communications Manager の 1002)。また、回線のディレクトリ番号が変更された場合、Unified CM の管理ページとネイティブ電話機設定メカニズムの両方でそのディレクトリ番号が変更されていることを確認する必要があります。
サードパーティの電話機の識別
SIP を実行しているサードパーティ製の電話機は MAC アドレスを送信しないため、ユーザ名を使用して自分自身の身元を証明する必要があります。REGISTER メッセージには次のヘッダーが含まれています。
Authorization: Digest
username=”swhite”,realm=”ccmsipline”,nonce=”GBauADss2qoWr6k9y3hGGVDAqnLfoLk5”,uri =”sip:172.18.197.224”,
algorithm=MD5,response=”126c0643a4923359ab59d4f53494552e”
ユーザ名 swhite は、Cisco Unified Communications Manager の [エンド ユーザの設定(End User Configuration)] ウィンドウで設定されたユーザと一致する必要があります。管理者は、[電話機の設定(Phone Configuration)] ウィンドウの [ダイジェスト ユーザ(Digest User)] フィールド内のたとえば swhite を使用して、サードパーティ製 SIP 電話機を設定します。
(注) |
各ユーザ ID は、1 つのサードパーティの電話機にのみ割り当てることができます。同じユーザ ID がダイジェスト ユーザとして複数の電話機に割り当てられている場合、そのエンド ユーザ ID が割り当てられているサードパーティ製電話機は正しく登録されません。 |
サードパーティ AS-SIP 電話および Cisco IP 電話の設定
下の表は、Cisco Unified IP Phone と AS-SIP を実行しているサードパーティ製の電話機の設定上の違いを比較したものです。
AS-SIP を実行している電話機 | 中央集中型 TFTP との統合 | MAC アドレスの送信 | ソフトキー ファイルのダウンロード | ダイヤル プラン ファイルのダウンロード | Unified Communications Manager のフェールオーバーとフォールバックのサポート | リセットと再起動のサポート |
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Cisco IP 電話 | 対応 | 対応 | 対応 | 対応 | 対応 | 対応 |
サードパーティ製 AS-SIP デバイス | なし | なし | なし | なし | なし | なし |
(注) |
すべての Cisco IP 電話が AS-SIP をサポートしているわけではありません。音声品質情報については、電話機モデルの『アドミニストレーション ガイド』を参照してください。 |
[Cisco Unified CM Administration] を使用して、SIP が実行されているサードパーティ製の電話機を設定します(詳細は、『Cisco Unified Communications Manager のシステム構成ガイド』の「SIP プロファイルの設定」を参照してください)。
the ). また、管理者は、SIP を実行しているサードパーティ製の電話機上で設定手順を実行する必要もあります。次の例を参照してください。
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電話機のプロキシ アドレスを Cisco Unified Communications Manager の IP アドレスまたは完全修飾ドメイン名(FQDN)にします。
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電話機のディレクトリ番号を、[Cisco Unified CM Administration] のデバイスで設定したディレクトリ番号と一致さます。
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電話機のダイジェスト ユーザ ID(認可 ID とも呼ばれる)を、[Cisco Unified CM Administration] のダイジェスト ユーザ ID と一致させます。
詳細については、サードパーティ製の電話機に付属のマニュアルを参照してください。
AS-SIP 会議
機能の呼び出し元(保留元、転送元、または会議開催者)でシスコ独自の機能シグナリングがサポートされている場合は、MOH がそのターゲット(保留先、転送直前の転送先、または参加直前の会議出席者)に適用されます。機能の呼び出し元でシスコ独自の機能シグナリングがサポートされていない場合は、MOH がそのターゲットに適用されません。また、エンドポイントが会議ミキサーであることを明示的に伝達する場合は、MOH がそのターゲットで再生されません。AS-SIP 会議には次の 2 つの形態があります。
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Local mixing
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会議ファクトリ
Local mixing
Unified CM からは、会議開催者が他の会議参加者のそれぞれに対してアクティブ コールを同時に確立したようにしか見えません。会議はイニシエータによってローカルでホストされ、そこで音声が混合されます。会議開催者からのコールには MOH ソースへの接続を拒否する特殊なシグナリングが含まれています。
会議ファクトリ
会議イニシエータは SIP トランクの外側に設置された Conference Factory サーバを呼び出します。そして、IVR シグナリングを通して、会議ブリッジを予約するように Conference Factory に指示します。Conference Factory から会議イニシエータに数値アドレス(ルーティング可能な DN)が返され、会議開催者はブリッジとの登録を確立して、参加者を追跡するための会議リスト情報を受け取ります。Conference Factory により、MOH ソースへの接続を拒否する特殊なシグナリングが送信されます。