この製品のマニュアルセットは、偏向のない言語を使用するように配慮されています。このマニュアルセットでの偏向のない言語とは、年齢、障害、性別、人種的アイデンティティ、民族的アイデンティティ、性的指向、社会経済的地位、およびインターセクショナリティに基づく差別を意味しない言語として定義されています。製品ソフトウェアのユーザーインターフェイスにハードコードされている言語、RFP のドキュメントに基づいて使用されている言語、または参照されているサードパーティ製品で使用されている言語によりドキュメントに例外が存在する場合があります。シスコのインクルーシブランゲージに対する取り組みの詳細は、こちらをご覧ください。
このドキュメントは、米国シスコ発行ドキュメントの参考和訳です。リンク情報につきましては、日本語版掲載時点で、英語版にアップデートがあり、リンク先のページが移動/変更されている場合がありますことをご了承ください。あくまでも参考和訳となりますので、正式な内容については米国サイトのドキュメントを参照ください。
(注) 「Unidirectional Path Switched Ring(単方向パス スイッチ型リング)」および「UPSR」という用語がシスコの文書に使用される場合があります。これらの用語は、単方向パス スイッチ型リング構成で ONS 15xxx 製品を使用することを意味してはいません。正確には、これらは、「Path Protected Mesh Network(パス保護メッシュ ネットワーク)」および「PPMN」と同様、シスコのパス保護機能を一般に意味するもので、どのトポロジ ネットワークでも使用できます。シスコは、特定のトポロジ ネットワーク構成でシスコのパス保護機能を使用することを推奨しません。
この章では、Cisco ONS 15454 のトランスポンダ(TXP)、マックスポンダ(MXP)、GE_XP、10GE_XP、および ADM-10G カード、ならびに関連するプラグイン モジュール(Small Form-factor Pluggable [SFP または XFP])について説明します。カードの装着と起動の手順については、『 Cisco ONS 15454 DWDM Procedure Guide 』を参照してください。カードの安全保護と準拠については、『 Cisco Optical Transport Products Safety and Compliance Information 』を参照してください。
(注) 特に指定のないかぎり、[ONS 15454] は ANSI と ETSI の両方のシェルフ アセンブリを意味します。
• 「カードの概要」
• 「TXP_MR_10E_C および TXP_MR_10E_L カード」
• 「TXP_MR_2.5G カードおよび TXPP_MR_2.5Gカード」
• 「MXP_2.5G_10E_C および MXP_2.5G_10E_L カード」
• 「MXP_MR_2.5G カードおよび MXPP_MR_2.5G カード」
• 「MXP_MR_10DME_C カードおよび MXP_MR_10DME_L カード」
• 「終端モード」
ここでは、この章で説明するカードの一覧を示し、互換性に関する情報について説明します。
(注) 各カードには、ONS 15454 シェルフ アセンブリのスロットに対応する記号が記載されています。同じ記号が表示されているスロットに、カードを装着します。スロットと記号のリストについては、「カード スロットの要件」 を参照してください。
TXP、MXP、GE_XP、10GE_XP、または ADM-10G カードの目的は、「グレー」の光クライアント インターフェイス信号を「色分けされた」Dense Wavelength Division Multiplexing(DWDM; 高密度波長分割多重)波長範囲で動作するトランク信号に変換することです。クライアント側のグレーの光信号は、一般的により短い波長で動作します。一方、DWDM の色分けされた光信号は、より長い波長範囲内にあります(たとえば、1490 nm = バイオレット、1510 nm = ブルー、1530 nm = グリーン、1550 nm = イエロー、1570 nm = オレンジ、1590 nm = レッド、1610 nm = ブラウン)。ただし、より新しいクライアント側の一部の SFP は、色分けされたリージョンで動作します。トランスポンディングまたはマックスポンディングは、信号をクライアントとトランクの間で変換するプロセスです。
MXP は、一般的に複数のクライアント信号を処理します。より低いレートのクライアント信号を集約または多重化し、これらの信号をより高いレートのトランク ポートに送信します。同様に、トランクからの光信号を逆多重化し、これらの信号を個々のクライアント ポートに送信します。TXP は、1 つのクライアント信号を 1 つのトランク信号に変換し、1 つの着信トランク信号を 1 つのクライアント信号に変換します。GE_XP および 10GE_XP カードを、TXP、MXP、または レイヤ 2 スイッチとしてプロビジョニングすることができます。
すべての TXP および MXP カードは、光から電気へ、電気から光へ(OEO)の変換を行います。したがって、これらのカードは、光学的に透過的なカードではありません。その理由は、これらのカードが通過する信号により動作する必要があるため、OEO 変換を行わなければならないということです。
一方、すべての TXP および MXP の終端モードは、電気レベルで行われるため、透過的に変換できます。この場合、ラインもセクション オーバーヘッドも終端されていません。これらのカードは、ラインとセクション オーバーヘッドのどちらか、またはその両方を終端させるような設定もできます。
(注) MXP_2.5G_10G カードは、設計により、透過的な終端モードに設定されている場合、実際に一部のバイトを終端させます。詳細については、表8-39 を参照してください。
表8-1 に TXP、TXPP、MXP、および MXPP カードの概要と機能を示します。
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「TXP_MR_10G カード」を参照してください。 |
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「TXP_MR_10E カード」を参照してください。 |
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「TXP_MR_10E_C および TXP_MR_10E_L カード」を参照してください。 |
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「TXP_MR_2.5G カードおよび TXPP_MR_2.5Gカード」を参照してください。 |
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「TXP_MR_2.5G カードおよび TXPP_MR_2.5Gカード」を参照してください。 |
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「MXP_2.5G_10G カード」を参照してください。 |
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「MXP_2.5G_10E カード」を参照してください。 |
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MXP_2.5G_10E_L |
MXP_2.5G_10E_C および MXP_2.5G_10E_L カードには、前面プレートに 9 セットのポートがあります。 |
「MXP_2.5G_10E_C および MXP_2.5G_10E_L カード」を参照してください。 |
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「MXP_MR_2.5G カードおよび MXPP_MR_2.5G カード」を参照してください。 |
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「MXP_MR_2.5G カードおよび MXPP_MR_2.5G カード」を参照してください。 |
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MXP_MR_10DME_C および MXP_MR_10DME_L カードには、前面プレートに 8 セットのポートがあります。 |
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「GE_XP カードおよび 10GE_XP カード」を参照してください。 |
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10GE_XP には、2 つの 10 ギガビット イーサネット(GE)クライアント ポートと 2 つの 10GE トランク ポートがあります。 |
「GE_XP カードおよび 10GE_XP カード」を参照してください。 |
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「ADM-10G カード」を参照してください。 |
表8-2 に、TXP、TXPP、MXP、MXPP、10GE_XP、GE_XP、および ADM-10G カードに関する Cisco Transport Controller(CTC)ソフトウェアの互換性一覧を示します。
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ここでは、いくつかのカードに添付されているセーフティ ラベルの重要性について説明します。カードの前面プレートには、各カードのレーザー光線のレベルに関する警告が表示されています。ユーザは、あらかじめすべての警告ラベルの内容を理解している必要があります。
MXP_2.5G_10G、MXP_2.5G_10E、MXP_2.5G_10E_C、MXP_2.5G_10E_L、ADM-10G、GE_XP、および 10GE_XP カードにはクラス 1 レーザーが搭載されています。これらのカードに表示されているラベルは、以下の内容について記述しています。
クラス 1 レーザー製品ラベルは、図8-1 のとおりです。
クラス 1 レーザーは、放射照度が Maximum Permissible Exposure(MPE; 最大許容露光量)を超えていない製品です。したがって、クラス 1 レーザー製品では、出力パワーが眼に損傷を与えるとされるレベルを下回っています。クラス 1 レーザーの光線にさらされても、眼が損傷することはないので、安全と考えられています。ただし、クラス 1 レーザー製品の中には、より高いクラスのレーザー システムが含まれている可能性がありますが、特殊なことをしなければ光線に触れることがないようにするための適切な技術的調整基準があります。より高いクラスのレーザー システムを含むクラス 1 レーザー製品を解体する場合は、危険なレーザー光線にさらされる危険性があります。
図8-2 に危険度 1 ラベルを示します。
このラベルでは、ユーザが IEC60825-1 Ed.1.2 に従って算出されたクラス 1 限度のレーザー光線にさらされる危険性があることを警告しています。
図8-3 にレーザー ソース コネクタのラベルを示します。
図8-4 に FDA 準拠ラベルを示します。
このラベルは、FDA 規格に対する準拠を示しており、危険度の分類が IEC60825-1 Am.2 または Ed.1.2 に従っていることを示します。
図8-5 に感電の危険性を示すラベルを示します。
このラベルは、カードの扱いによって感電する危険性を警告しています。感電事故の可能性があるのは、メンテナンス時に隣接カードを取り外す際に、カード上にある電気回路の露出部分に触れた場合です。
TXP_MR_10G、TXP_MR_10E、TXP_MR_10E_C、TXP_MR_10E_L、TXP_MR_2.5G、TXPP_MR_2.5G、MXP_MR_2.5G、MXPP_MR_2.5G、MXP_MR_10DME_C、および MXP_MR_10DME_L カードにはクラス 1 レーザーが搭載されています。
図8-6 にクラス 1M レーザー製品ラベルを示します。
クラス 1M レーザーは、広く拡散する光線や直径の大きな光線を生成する製品です。したがって、レーザー光線の一部を見ただけで眼に入る可能性があります。ただし、これらのレーザー製品が危険なのは、拡大光学機器を使用して光線を見た場合です。
図8-7 に危険度 1M ラベルを示します。
このラベルでは、ユーザが IEC60825-1 Ed.1.2 に従って算出されたクラス 1 限度のレーザー光線にさらされる危険性があることを警告しています。
図8-8 にレーザー ソース コネクタのラベルを示します。
図8-9 に FDA 準拠ラベルを示します。
このラベルは、FDA 規格に対する準拠を示しており、危険度の分類が IEC60825-1 Am.2 または Ed.1.2 に従っていることを示します。
図8-10 に感電の危険性を示すラベルを示します。
このラベルは、カードの扱いによって感電する危険性を警告しています。感電事故の可能性があるのは、メンテナンス時に隣接カードを取り外す際に、カード上にある電気回路の露出部分に触れた場合です。
TXP_MR_10G は、1 つの 10 Gbps の信号(クライアント側)を 1 つの 10 Gbps、100 GHz DWDM 信号(トランク側)に加工します。各カードには 10 Gbps のポートが 1 つあります。このポートは、ITU-T G.707、ITU-T G.709、ITU-T G.691、および Telcordia GR-253-CORE に準拠する、STM-64/OC-192 短距離(1310 nm)信号用、または IEEE 802.3 に準拠する 10GBASE-LR 信号用に、プロビジョニングできます。
TXP_MR_10G カードは、1550 nm、ITU-100 GHz の範囲内の 2 つの隣接する波長間で調整可能です。このカードには 16 のバージョンがあり、それぞれが 2 つの波長に対応し、1550 nm 範囲内で合計 32 の波長に対応しています。
(注) ITU-T G.709 では、「ラッパー」方式を使用する Forward Error Correction(FEC)の形式を指定しています。デジタル ラッパーを使用すると、クライアント側で信号を透過的に受け入れ、その信号の周りでフレームをラップし、元の形式に復元できます。FEC では、距離による光信号の劣化が原因で発生したエラーが修正されるため、ファイバ リンクの距離を延ばすことができます。
このトランク ポートは、C-SMF や、損失または分散(またはその両方)により制限される分散補償ファイバなどの各種ファイバを使用する、最大 50 マイル(80 km)の非増幅距離間で、9.95328 Gbps(ITU-T G.709 のデジタル ラッパー/FEC を使用する場合は 10.70923 Gbps)および 10.3125 Gbps(ITU-T G.709 のデジタル ラッパー/FEC を使用する場合は 11.095 Gbps)で動作します。
TXP_MR_10G カードは、スロット 1~6 および 12~17 に装着できます。このカードは、線形構成でプロビジョニングできます。このカードは、Bidirectional Line Switched Ring(BLSR; 双方向ライン スイッチ型リング)/Multiplex Section - Shared Protection Ring(MS-SPRing; 多重化セクション共有保護リング)、パス保護/Single Node Control Point(SNCP; サブネットワーク接続保護)、または再生器としてプロビジョニングすることはできません。これらのカードを BLSR/MS-SPRing または 1+1 スパンの中間で使用できるのは、カードを透過的な終端モードに設定する場合に限ります。
TXP_MR_10G ポートは、トランク ポート側で 1550 nm のレーザー、クライアント ポート側で 1310 nm のレーザーを使用します。カードの前面プレートには、2 つの送信および受信用コネクタのペア(ラベル付き)があります。
図8-11 に、TXP_MR_10G カードの前面プレートとブロック図を示します。
図8-11 TXP_MR_10G カードの前面プレートとブロック図
カードのセーフティ ラベルの詳細については、「クラス 1M レーザー製品カード」を参照してください。
Automatic Laser Shutdown(ALS)手順は、クライアント インターフェイスとトランク インターフェイスの両方でサポートされています。クライアント インターフェイスでは、ALS は ITU-T G.664(6/99)に準拠します。データ アプリケーションおよびトランク インターフェイスでは、スイッチ オン/オフのパルス間隔は 60 秒超で、ユーザ設定可能です。カードの ALS プロビジョニングの詳細については、『Cisco ONS 15454 DWDM Procedure Guide』を参照してください。
表8-3 に、TXP_MR_10G カードに装備されたカードレベルの 3 つの LED を示します。
表8-4 に、TXP_MR_10G カードに装備されたポートレベルの 4 つの LED を示します。
TXP_MR_10E カードは、OSN 15454 プラットフォームのマルチレート トランスポンダです。このカードには、TXP_MR_10G カードとの完全な下位互換性があります。このカードは、1 つの 10 Gbps の信号(クライアント側)を 1 つの 10 Gbps、100 GHz DWDM の信号(トランク側)に加工します。加工後の信号は、C 帯域の場合 4 つの波長チャネル間(ITU グリッドで 100 GHz 間隔)で、L 帯域の場合 8 つの波長チャネル間(ITU グリッドで 50 GHz 間隔)で、それぞれ調整可能です。C 帯域カードには 8 つのバージョンがあり、それぞれが 4 つの波長に対応し、合わせて 32 の波長をカバーします。L 帯域カードには 5 つのバージョンがあり、それぞれが 8 つの波長に対応し、合わせて 40 の波長をカバーします。
TXP_MR_10E カードは、スロット 1 ~ 6 および 12 ~ 17 に装着できます。このカードは、線形構成、BLSR/MS-SPRing、パス保護/SNCP、または再生器でプロビジョニングできます。このカードを BLSR/MS-SPRing または 1+1 スパンの中間で使用できるのは、カードを透過的な終端モードに設定した場合です。
TXP_MR_10E カードは、トランク ポート側で 1550 nm(C 帯域の場合)または 1580 nm(L 帯域の場合)の調整可能なレーザーを使用し、クライアント ポート側で別途発注可能な ONS-XC-10G-S1 1310 nm または ONS-XC-10G-L2 1550 nm レーザー XFP モジュールを使用します。
(注) ONS-XC-10G-L2 XFP が装着されている場合、TXP_MR_10E カードは、スロット 6、7、12、または 13 に装着する必要があります。
TXP_MR_10E カードの前面プレートには、2 つの送信および受信用コネクタのペアがあり、一方がトランク ポート用、もう一方がクライアント ポート用です。各コネクタ ペアにはラベルが付いています。
• 3 種類のレートを持つクライアント インターフェイス(別途発注可能な ONS-XC-10G-S1 XFP で使用可能)
図8-12 に、TXP_MR_10E カードの前面プレートとブロック図を示します。
図8-12 TXP_MR_10E カードの前面プレートとブロック図
カードのセーフティ ラベルの詳細については、「クラス 1M レーザー製品カード」を参照してください。
クライアント インターフェイスは別途発注可能な XFP モジュールを使用して個別に実装されます。モジュールは 3 種類のレートを持つトランシーバで、単一のポートを提供します。このトランシーバは、OC-192 SR-1(Telcordia GR-253-CORE)または STM-64 I-64.1(ITU-T G.691)の光インターフェイスや、10GE LAN PHY(10GBASE-LR)、10GE WAN PHY(10GBASE-LW)、10G FC 信号をサポートするように現場で設定できます。
クライアント側の XFP の着脱可能モジュールは LC コネクタをサポートし、1310 nm レーザーを搭載しています。
トランク側では、TXP_MR_10E カードで 10 Gbps STM-64/OC-192 インターフェイスが提供されます。DWDM インターフェイスの 50 GHz ITU グリッドで、1550 nm 帯域には 4 つ、1580 nm 帯域には 8 つの、調整可能なチャネルがあります。TXP_MR_10E カードには、この 10 Gbps トランク インターフェイスに対する Retime, Reshape and Regenerate(3R; 時間再調整、再整形、および再生)トランスポンダ機能があります。このため、このカードは、長距離の増幅システムでの使用に適しています。DWDM インターフェイスは、ITU-T G.707、ITU-T G.709、および Telcordia GR-253-CORE の規格に準拠しています。
DWDM トランク ポートの動作レートは、入力信号によって、また ITU-T G.709 のデジタル ラッパー/FEC を使用するかどうかによって異なります。次のトランク レートが可能です。
• 10GE(10.3125 Gbps)、または 10GE の OTU2 変換(非標準 11.0957 Gbps)
• 10G FC(10.51875 Gbps)、または 10G FC の OTU2 変換(非標準 11.31764 Gbps)
光増幅または再生器を使用しないフィルタレス アプリケーションの最大システム距離は、C-SMF ファイバ経由の公称レートで 23 dB です。このレートは製品仕様ではなく参考情報であるため、変更される可能性があります。
TXP_MR_10E の主な機能は、Forward Error Correction(FEC; 前方エラー訂正)を設定できる機能で、3 つのモード(NO FEC、FEC、E-FEC)に FEC を設定できます。出力ビット レートは ITU-T G.709 の定義に従って常に 10.7092 Gbps ですが、エラー コーディング パフォーマンスは次のようにプロビジョニングできます。
TXP_MR_10E カードをパススルーするクライアント側トラフィックは、FEC モードまたは E-FEC モードを使用して、またはエラー訂正なしでデジタル ラップできます。カードを FEC モードに設定すると、E-FEC モードに設定した場合よりも低いレベルのエラー検出および訂正が行われます。その結果 E-FEC モードでは、FEC モードに比べて、低い BER で高感度(低 Optical Signal-to-Noise Ratio[OSNR; 光信号対雑音比])を実現できます。E-FEC では、FEC を使用した場合よりも長距離のトランク側伝送が可能です。
E-FEC 機能は、FEC 動作の 3 つの基本モードのうちの 1 つです。FEC をオフにすることも、FEC をオンにすることも、または E-FEC をオンにして広範囲な、低 BER を実現することもできます。デフォルトのモードでは、FEC がオン、E-FEC がオフです。E-FEC は CTC を使用してプロビジョニングされます。
TXP_MR_10E カードは、Optical Data Channel Unit 2(ODU2)から Optical Channel(OCh)へマッピングできます。この機能を使用すると、10 Gbps の光リンクを介して、標準的な方法によるデータ ペイロードのプロビジョニングが可能となります。
クライアント側インターフェイスを定義するデジタル ラッパーは、ITU-T G.709 では ODU2 エンティティと呼ばれます。トランク側インターフェイスを定義するデジタル ラッパーは、ITU-T G.709 では OCh と呼ばれます。クライアント インターフェイスとペイロード プロトコルを定義するため、ODU2 のデジタル ラッパーには、ITU-T G.709 に対する Generalized Multiprotocol Label Switching(G-MPLS)信号拡張(Least Significant Part [LSP] 値や Generalized Payload Identifier [G-PID] 値など)を含めることができます。
ALS 手順は、クライアント インターフェイスとトランク インターフェイスの両方でサポートされています。クライアント インターフェイスでは、ALS は ITU-T G.664(6/99)に準拠します。データ アプリケーションおよびトランク インターフェイスでは、スイッチ オン/オフのパルス間隔は、60 秒超です。オン/オフのパルス間隔は、ユーザ設定が可能です。このカードの ALS プロビジョニングの詳細については、『Cisco ONS 15454 DWDM Procedure Guide』を参照してください。
表8-5 に、TXP_MR_10E カードに装備されたカードレベルの 3 つの LED を示します。
表8-6 に、TXP_MR_10E カードに装備されたポートレベルの 2 つの LED を示します。
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TXP_MR_10E_C および TXP_MR_10E_L カードは、OSN 15454 プラットフォームのマルチレート トランスポンダです。このカードには、TXP_MR_10G および TXP_MR_10E カードとの完全な下位互換性があります。これらのカードは、1 つの 10 Gbps の信号(クライアント側)を 1 つの 10 Gbps、100 GHz DWDM 信号(トランク側)に加工します。TXP_MR_10E_C は、C 帯域波長チャネル セット全体(ITU グリッドで 50 GHz 間隔の 82 のチャネル)で調整可能です。TXP_MR_10E_L は、L 帯域波長チャネル セット全体(ITU グリッドで 50 GHz 間隔の 80 個のチャネル)で調整可能で、特に DS ファイバまたは SMF-28 シングルモード ファイバを採用しているネットワークでの使用に最適です。
従来のバージョン(TXP_MR_10G およびTXP_MR_10E)に対するこれらのカードの長所は、各帯域に対応するために、複数のバージョンが必要になるのではなく、1 バージョンのみ(1 つの C 帯域バージョンおよび 1 つの L 帯域バージョン)しか必要ないことです。
TXP_MR_10E_C および TXP_MR_10E_L カードは、スロット 1 ~ 6 および 12 ~ 17 に装着できます。このカードは、線形構成、BLSR/MS-SPRing、パス保護/SNCP、または再生器でプロビジョニングできます。これらのカードを BLSR/MS-SPRing または 1+1 スパンの中間で使用できるのは、カードを透過的な終端モードに設定した場合です。
TXP_MR_10E_C および TXP_MR_10E_L カードは、トランク ポート側で Universal Transponder 2(UT2; ユニバーサル トランスポンダ 2)1550 nm(C 帯域の場合)または UT2 1580 nm(L 帯域の場合)の調整可能なレーザーを使用し、クライアント ポート側で別途発注可能な ONS-XC-10G-S1 1310 nm レーザー XFP モジュールまたは ONS-XC-10G-L2 1550 nm レーザー XFP モジュールを使用します。
(注) ONS-XC-10G-L2 XFP が装着されている場合、TXP_MR_10E_C または TXP_MR_10E-L カードを高速スロット(スロット 6、7、12、または 13)に装着する必要があります。
TXP_MR_10E_C および TXP_MR_10E_L カードの前面プレートには、2 つの送信および受信用コネクタのペアがあり、一方がトランク ポート用、もう一方がクライアント ポート用です。各コネクタ ペアにはラベルが付いています。
TXP_MR_10E_C および TXP_MR_10E_L カードの主な機能は、次のとおりです。
• 3 種類のレートを持つクライアント インターフェイス(別途発注可能な ONS-XC-10G-S1 XFP で使用可能)
• C 帯域(TXP_MR_10E_C カード)または L 帯域(TXP_MR_10E_L カード)全体で調整可能な UT2 モジュール。チャネルは ITU グリッドで 50 GHz 間隔です。
図8-13 に、TXP_MR_10E_C および TXP_MR_10E_L カードの前面プレートとブロック図を示します。
図8-13 TXP_MR_10E_C および TXP_MR_10E_L カードの前面プレートとブロック図
カードのセーフティ ラベルの詳細については、「クラス 1M レーザー製品カード」を参照してください。
クライアント インターフェイスは別途発注可能な XFP モジュールを使用して個別に実装されます。モジュールは 3 種類のレートを持つトランシーバで、単一のポートを提供します。このトランシーバは、OC-192 SR-1(Telcordia GR-253-CORE)または STM-64 I-64.1(ITU-T G.691)の光インターフェイスや、10GE LAN PHY(10GBASE-LR)、10GE WAN PHY(10GBASE-LW)、10G FC 信号をサポートするよう設計されています。
クライアント側の XFP の着脱可能モジュールは LC コネクタをサポートし、1310 nm レーザーを搭載しています。
トランク側では、TXP_MR_10E_C および TXP_MR_10E_L カードで 10 Gbps STM-64/OC-192 インターフェイスが提供されます。DWDM インターフェイスの 50 GHz ITU グリッドで、1550 nm C 帯域には 80、1580 nm L 帯域には 82 の、調整可能なチャネルがあります。TXP_MR_10E_C および TXP_MR_10E_L カードには、この 10 Gbps トランク インターフェイスに対する 3R トランスポンダ機能があります。このため、このカードは、長距離の増幅システムでの使用に適しています。DWDM インターフェイスは、ITU-T G.707、ITU-T G.709、および Telcordia GR-253-CORE の規格に準拠しています。
DWDM トランク ポートの動作レートは、入力信号によって、また ITU-T G.709 のデジタル ラッパー/FEC を使用するかどうかによって異なります。次のトランク レートが可能です。
• 10GE(10.3125 Gbps)、または 10GE の OTU2 変換(非標準 11.0957 Gbps)
• 10G FC(10.51875 Gbps)、または 10G FC の OTU2 変換(非標準 11.31764 Gbps)
光増幅または再生器を使用しないフィルタレス アプリケーションの最大システム距離は、C-SMF ファイバ経由の公称レートで 23 dB です。このレートは製品仕様ではなく参考情報であるため、変更される可能性があります。
TXP_MR_10E_C および TXP_MR_10E_L の主な機能は、Forward Error Correction(FEC; 前方エラー訂正)を設定できる機能で、3 つのモード(NO FEC、FEC、E-FEC)に FEC を設定できます。出力ビット レートは ITU-T G.709 の定義に従って常に 10.7092 Gbps ですが、エラー コーディング パフォーマンスは次のようにプロビジョニングできます。
TXP_MR_10E_C および TXP_MR_10E_L カードをパススルーするクライアント側トラフィックは、FEC モードまたは E-FEC モードを使用して、またはエラー訂正なしでデジタル ラップできます。カードを FEC モードに設定すると、E-FEC モードに設定した場合よりも低いレベルのエラー検出および訂正が行われます。その結果 E-FEC モードでは、FEC モードに比べて、低い BER で高感度(低 OSNR)を実現できます。E-FEC では、FEC を使用した場合よりも長距離のトランク側伝送が可能です。
E-FEC 機能は、FEC 動作の 3 つの基本モードのうちの 1 つです。FEC をオフにすることも、FEC をオンにすることも、または E-FEC をオンにして広範囲な、低 BER を実現することもできます。デフォルトのモードでは、FEC がオン、E-FEC がオフです。E-FEC は CTC を使用してプロビジョニングされます。
TXP_MR_10E_C および TXP_MR_10E_L カードは、ODU2 から OCh へマッピングできます。この機能を使用すると、10 Gbps の光リンクを介して、標準的な方法によるデータ ペイロードのプロビジョニングが可能となります。
クライアント側インターフェイスを定義するデジタル ラッパーは、ITU-T G.709 では ODU2 エンティティと呼ばれます。トランク側インターフェイスを定義するデジタル ラッパーは、ITU-T G.709 では OCh と呼ばれます。クライアント インターフェイスとペイロード プロトコルを定義するため、ODU2 デジタル ラッパーには、ITU-T G.709 の G-MPLS信号拡張(LSP および G-PID 値など)を含めることができます。
ALS 手順は、クライアント インターフェイスとトランク インターフェイスの両方でサポートされています。クライアント インターフェイスでは、ALS は ITU-T G.664(6/99)に準拠します。データ アプリケーションおよびトランク インターフェイスでは、スイッチ オン/オフのパルス間隔は、60 秒超です。オン/オフのパルス間隔は、ユーザ設定が可能です。TXP_MR_10E_C および TXP_MR_10E_L カードの ALS プロビジョニングの詳細については、『Cisco ONS 15454 DWDM Procedure Guide』を参照してください。
表8-7 に、TXP_MR_10E_C カードおよび TXP_MR_10E_L カードの 3 つのカードレベル LED を示します。
表8-8 に、TXP_MR_10E_C カード および TXP_MR_10E_C カードに装備されたポートレベルの 2 つの LED を示します。
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TXP_MR_2.5G カードは、1 つの 8 Mbps ~ 2.488 Gbps の信号(クライアント側)を 1 つの 8 Mbps ~ 2.488 Gbps、100 GHz DWDM 信号(トランク側)に加工します。このカードには、それぞれ ITU-T G.707、ITU-T G.709、ITU-T G.957、および Telcordia GR-253-CORE に準拠する 1 つの長距離 STM-16/OC-48 ポートがあります。
TXPP_MR_2.5G カードは、1 つの 8 Mbps ~ 2.488 Gbps の信号(クライアント側)を 1 つの 8 Mbps、100 GHz DWDM 信号(トランク側)に加工します。このカードには、それぞれ ITU-T G.707、ITU-T G.957、および Telcordia GR-253-CORE に準拠する 2 つの長距離 STM-16/OC-48 ポートがあります。
TXP_MR_2.5G カードおよび TXPP_MR_2.5G カードは、1550 nm、ITU-100 GHz の範囲内の 4 つの波長間で調整可能です。このカードには 8 つのバージョンがあり、それぞれが 4 つの波長に対応し、1550 nm 範囲内で合計 32 の波長に対応しています。
(注) ITU-T G.709 では、「ラッパー」方式を使用する FEC の形式を指定しています。デジタル ラッパーを使用すると、クライアント側で信号を透過的に受け入れ、その信号の周りでフレームをラップし、元の形式に復元できます。FEC では、距離による光信号の劣化が原因で発生したエラーが修正されるため、ファイバ リンクの距離を延ばすことができます。
このトランク/回線ポートは、C-SMF や、分散補償を使用する場合はそれ以上のファイバなどの各種ファイバを使用する、最大 223.7 マイル(360 km)の非増幅距離間で、最高 2.488 Gbps(ITU-T G.709 のデジタル ラッパー/FEC を使用する場合は最高 2.66 Gbps)で動作します。
TXP_MR_2.5G カードおよび TXPP_MR_2.5G カードは、クライアント信号を ITU-T G.709 フレームにマップするための、Retime, Regenerate(2R; 時間再調整、再生)および 3R の各動作モードをサポートしています。このマッピング機能は、デジタル ラッパーをクライアント信号の周りに配置することによって実行されます。ITU-T G.709 に完全に準拠しているのは OC-48/STM-16 クライアント信号だけであり、出力ビット レートは、入力クライアント信号により異なります。 表8-9 に、クライアント インターフェイス、入力ビット レート、2R および 3R の各モード、および ITU-T G.709 モニタリングの可能な組み合わせを示します。
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3R 1 |
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トランク ビット レートの出力ビット レートは、OTU1 用の ITU-T G.709 で定義されている 255/238 の比率を使用して計算されます。 表8-10 に、ITU-T G.709 がイネーブルになっているクライアント インターフェイスのトランク ビット レートの計算値を示します。
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2R 動作モードでは、TXP_MR_2.5G カードおよび TXPP_MR_2.5G カードは、クライアント側のインターフェイスから ITU グリッド上にあるトランク側インターフェイスにデータを透過的に渡すことができます。ESCON およびビデオ信号などのデータによって、ビット レートは 200 Mbps~2.38 Gbps の範囲内で変わる可能性があります。このようなパススルー モードでは、着信側信号の Performance Monitoring(PM; パフォーマンス モニタリング)やデジタル ラッピングは行われません。ただし、SFP からの通常の PM 出力を除きます。同様に、これらのカードはトランク側のインターフェイスからクライアント側のインターフェイスへ、200 Mbps~2.38 Gbps の範囲のビット レートで、データを透過的に渡すことができます。このパススルー モードでも、受信信号の PM やデジタル ラッピングは行われません。
3R 動作モードでは、TXP_MR_2.5G カードおよび TXPP_MR_2.5G カードは、着信側のクライアント インターフェイス信号(OC-N/STM-N、1G-FC、2G-FC、GE)にデジタル ラッパーを適用します。2G-FC を除き、これらの信号のすべてに対して PM が利用できますが、その内容は信号のタイプによって異なります。OC-48/STM-16 以外のクライアント入力では、デジタル ラッパーが適用されます。ただし、適用後の信号は ITU-T G.709 に準拠したものではありません。カードは、入力信号の周波数に合わせてデジタル ラッパーを適用します。
TXP_MR_2.5G カードおよび TXPP_MR_2.5G カードでは、トランク インターフェイスからデジタル ラップされた信号を取得し、デジタル ラッパーを取り除き、ラップされていないデータをクライアント インターフェイス経由で送信できます。ITU-T G.709 OH および SONET/SDH OH の PM が実装されています。
図8-14 に、TXP_MR_2.5G カードおよび TXPP_MR_2.5G カードの前面プレートを示します。
図8-14 TXP_MR_2.5G および TXPP_MR_2.5G カードの前面プレート
カードのセーフティ ラベルの詳細については、「クラス 1M レーザー製品カード」を参照してください。
図8-15 に、TXP_MR_2.5G カードおよび TXPP_MR_2.5G カードのブロック図を示します。
図8-15 TXP_MR_2.5G カードおよび TXPP_MR_2.5G カードのブロック図
TXP_MR_2.5G カードおよび TXPP_MR_2.5G カードは、スロット 1~6 およびスロット 12~17 に装着できます。このカードは、線形構成でプロビジョニングできます。TXP_MR_10G カードおよび TXPP_MR_2.5G カードは、BLSR/MS-SPRing、パス保護/SNCP、または再生器としてプロビジョニングすることはできません。これらのカードを BLSR/MS-SPRing または 1+1 スパンの中間で使用できるのは、カードを透過的な終端モードに設定する場合に限ります。
TXP_MR_2.5G カードは、トランク/回線ポート側で 1550 nm のレーザー、クライアント ポート側で 1310 nm のレーザーを使用します。カードの前面プレートには、2 つの送信および受信用コネクタのペア(ラベル付き)があります。このカードは、光ケーブル終端でデュアル LC コネクタを使用します。
TXPP_MR_2.5G カードは、トランク/回線ポート側で 1550 nm のレーザー、クライアント ポート側で 1310 nm または 850 nm(SFP による)のレーザーを使用します。カードの前面プレートには、3 つの送信および受信用コネクタのペア(ラベル付き)があります。このカードは、光ケーブル終端でデュアル LC コネクタを使用します。
ALS 手順は、クライアント インターフェイスとトランク インターフェイスの両方でサポートされています。クライアント インターフェイスでは、ALS は ITU-T G.664(6/99)に準拠します。データ アプリケーションおよびトランク インターフェイスでは、スイッチ オン/オフのパルス間隔は、60 秒超です。オン/オフのパルス間隔は、ユーザ設定が可能です。TXP_MR_2.5G および TXPP_MR_2.5G カードの ALS プロビジョニングの詳細については、『Cisco ONS 15454 DWDM Procedure Guide』を参照してください。
表8-11 に、TXP_MR_2.5G カードおよび TXPP_MR_2.5G カードの 3 つのカードレベル LED を示します。
表8-12 に、TXP_MR_2.5G カードおよび TXPP_MR_2.5G カードの、ポートレベルの 4 つの LED を示します。
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グリーンの DWDM LED A LED は、DWDM A ポートが稼働中であり、認識可能な信号を受信していることを示します。 |
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MXP_2.5G_10G カードは、4 つの 2.5 Gbps 信号(クライアント側)を 1 つの 10 Gbps、100 GHz DWDM 信号(トランク側)に多重化および逆多重化します。このカードには、各カードのトランク側に 1 つの拡張長距離用 STM-64/OC-192 ポート(ITU-T G.707、ITU-T G.709、ITU-T G.957、および Telcordia GR-253-CORE に準拠)があり、各カードのクライアント側に 4 つの中距離または短距離の OC-48/STM-16 ポートがあります。このポートは、C-SMF や、損失または分散により制限される分散補償ファイバなどの各種ファイバを使用する最大 50 マイル(80 km)の非増幅距離間で、9.95328 Gbps で動作します。
MXP_2.5G_10G カードのクライアント ポートもまた、Telcordia GR-253-CORE で定義されている SONET OC-1(STS-1)光ファイバ信号と相互運用が可能です。1 つの OC-1 信号は、光ファイバを介して伝送される DS-3 チャネル 1 つと同等です。OC-1 は、主に米国の電話交換用のトランク インターフェイスで使用されています。SDH には、SONET OC-1 に相当するものがありません。
MXP_2.5G_10G カードは、1550 nm、ITU 100 GHz 範囲内の隣接する 2 つの波長間で調整可能です。このカードには 16 のバージョンがあり、それぞれが 2 つの波長に対応し、1550 nm 範囲内で合計 32 の波長に対応しています。
(注) ITU-T G.709 では、「ラッパー」方式を使用する FEC の形式を指定しています。デジタル ラッパーを使用すると、クライアント側で信号を透過的に受け入れ、その信号の周りでフレームをラップし、元の形式に復元できます。FEC では、距離による光信号の劣化が原因で発生したエラーが修正されるため、ファイバ リンクの距離を延ばすことができます。
ポートは、10.70923 Gbps の ITU-T G.709 のデジタル ラッパー/FEC モードで動作させることもできます。
MXP_2.5G_10G カードは、スロット 1~6 およびスロット 12~17 に装着できます。
このカードは、線形構成でプロビジョニングできます。MXP_2.5G_10G カードは、BLSR/MS-SPRing、パス保護/SNCP、または再生器としてプロビジョニングすることはできません。これらのカードを BLSR/MS-SPRing または 1+1 スパンの中間で使用できるのは、カードを透過的な終端モードに設定する場合に限ります。
MXP_2.5G_10G ポートでは、トランク ポート側で 1550 nm のレーザー、クライアント ポート側で 1310 nm のレーザーを使用します。カードの前面プレートには、5 つの送信および受信用コネクタのペア(ラベル付き)があります。このカードは、光ケーブル終端用に、トランク側でデュアル LC コネクタを使用し、クライアント側で SFP コネクタを使用します。
図8-16 に、MXP_2.5G_10G の前面プレートを示します。
カードのセーフティ ラベルの詳細については、「クラス 1 レーザー製品カード」を参照してください。
図8-17 に、MXP_2.5G_10G カードのブロック図を示します。
通常の状態で、MXP_2.5G_10G カードは TCC2/TCC2P のクロックに同期し、このクロックを使用して ITU-T G.709 フレームを伝送します。TCC2/TCC2P カードは、外部の Building Integrated Timing Supply(BITS)クロック、内部の Stratum 3 クロック、または 4 つの有効なクライアント クロックのうち 1 つから再生されたクロックから動作できます。TCC2/TCC2P カードのどちらのクロックも使用できない場合、MXP_2.5G_10G カードは自動的に、SONET クロック要件を満たしていない 19.44 MHz の内部クロックに切り替えます(エラーとなり、無中断にはなりません)。この結果、クロック アラームが発生します。
ALS 手順は、クライアント インターフェイスとトランク インターフェイスの両方でサポートされています。クライアント インターフェイスでは、ALS は ITU-T G.664(6/99)に準拠します。データ アプリケーションおよびトランク インターフェイスでは、スイッチ オン/オフのパルス間隔は、60 秒超です。オン/オフのパルス間隔は、ユーザ設定が可能です。MXP_2.5G_10G カードの ALS プロビジョニングの詳細については、『Cisco ONS 15454 DWDM Procedure Guide』を参照してください。
表8-13 に、MXP_2.5G_10G カードに装備されたカードレベルの 3 つの LED を示します。
表8-14 に、MXP_2.5G_10G カードに装備されたポートレベルの 4 つの LED を示します。
このカードの前面プレートは [4x2.5G 10E MXP] と指定してあります。MXP_2.5G_10E カードは、クライアント側で完全に透過的な終端をサポートする ONS 15454 プラットフォームの DWDM マックスポンダです。このカードは、4 つの 2.5 Gbps クライアント信号(4×OC48/STM-16 SFP)を、トランク側の 1 つの 10 Gbps DWDM 光信号に多重化します。MXP_2.5G_10E は、4 つの着信 2.5 Gbps クライアント インターフェイスに対して、波長伝送サービスを提供します。MXP_2.5G_10E マックスポンダは、すべての SONET/SDH オーバーヘッド バイトを透過的に通します。
デジタル ラッパー機能(ITU-T G.709 準拠)は、DWDM 波長をフォーマットして、データ通信用の Generic Communication Channel(GCC)の設定、FEC のイネーブル化、または PM の促進に使用できるようにします。
MXP_2.5G_10E は、ITU-T G.709 に規定された Optical Transport Network(OTN)装置と相互運用します。このカードは、SONET/SDH ペイロードをデジタル ラップされたエンベロープに非同期マッピングするための業界標準方式である、ODU1 から OTU2 への多重化をサポートしています。
「多重化機能」を参照してください。
MXP_2.5G_10E カードは、完全に透過的な終端をサポートしない MXP_2.5G_10G カードとは、互換性がありません。MXP_2.5G_10E カードは、スロット 1 ~ 6 および 12 ~ 17 に装着できます。このカードは、BLSR/MS-SPRing、パス保護/SNCP、または再生器として線形構成でプロビジョニングできます。このカードを BLSR/MS-SPRing または 1+1 スパンの中間で使用できるのは、カードを透過的な終端モードに設定した場合です。
MXP_2.5G_10E では、トランク ポート側で 1 つの 1550 nm のレーザー、クライアント ポート側で 4 つの 1310 nm のレーザーを使用します。カードの前面プレートには、5 つの送信および受信用コネクタのペア(ラベル付き)があります。このカードは、光ケーブル終端用に、トランク側でデュアル LC コネクタを使用し、クライアント側で SFP モジュールを使用します。SFP 着脱可能モジュールは Short Reach(SR; 短距離)または Intermediate Reach(IR; 中距離)で、LC ファイバ コネクタをサポートしています。
MXP_2.5G_10E カードには次の上位レベルの機能があります。
• 4 つの 2.5 Gbps クライアント インターフェイス(OC-48/STM-16)および 1 つの10 Gbps トランク。標準的な ITU-T G.709 多重化を使用した、4 つの OC-48 信号が 1 つの ITU-T G.709 OTU2 信号にマッピングされます。
• オンボードの E-FEC プロセッサ ― このプロセッサは、標準的な Reed-Solomon(RS)(ITU-T G.709 で規定)および E-FEC の両方をサポートします。E-FEC を使用すると、トランク インターフェイスのゲインが向上し、伝送範囲の拡張につながります。E-FEC 機能は、トランスポンダの訂正能力を高め、パフォーマンスを改善するため、標準的な RS(237,255)訂正アルゴリズムに比べて低い OSNR での運用を可能にします。E-FEC に新しく実装されたブロック コード(BCH)アルゴリズムでは、最大 1E-3 までの入力 BER の回復が可能になります。
• 着脱可能なクライアント インターフェイスの光モジュール ― MXP_2.5G_10E カードには、モジュラ インターフェイスが搭載されています。カードに接続できる光モジュールは 2 種類あります。公称範囲 4.3 マイル(7 km)の OC-48/STM 16 SR-1(短距離のオフィス内アプリケーション用)と、24.9 マイル(40 km)までの IR-1 インターフェイスです。SR-1 は、Telcordia GR-253-CORE および I-16(ITU-T G.957)で定義されています。IR-1 は、Telcordia GR-253-CORE および S-16-1(ITU-T G.957)で定義されています。
• ハイレベルなプロビジョニング サポート ― MXP_2.5G_10E カードは、Cisco TransportPlanner ソフトウェアを使用して最初にプロビジョニングされます。それ以降は、CTC ソフトウェアを使用した、カードのモニタリングとプロビジョニングが可能です。
• リンクのモニタリングと管理 ― MXP_2.5G_10E カードは、標準 OC-48 OH(オーバーヘッド)バイトを使用して、着信インターフェイスのモニタリングと管理を行います。カードは着信 SDH/SONET データ ストリームとそのオーバーヘッド バイトを、透過的に通します。
• レイヤ SONET/SDH の送信オーバーヘッドの制御 ― カードは、再生器セクション オーバーヘッドを終端するようにプロビジョニングできます。これは、不要なレイヤ オーバーヘッドの転送をなくすために使用します。それにより、アラーム数の削減やネットワーク障害の分離を可能にします。
• 自動タイミング ソース同期 ― MXP_2.5G_10E は、通常 TCC2/TCC2P カードと同期します。メンテナンスやアップグレード アクティビティなど何らかの理由で TCC2/TCC2P が使用できない場合、MXP_2.5G_10E は、入力クライアント インターフェイス クロックの 1 つと自動的に同期します。
• 設定可能なスケルチ ポリシー ― DWDM レシーバーで LOS が発生した場合またはリモート障害が起きた場合に、クライアント インターフェイス出力をスケルチするように、カードを設定できます。リモート障害の際には、Multiplex Section Alarm Indication Signal(MS-AIS; 多重化セクション アラーム表示信号)の挿入をカードで管理します。
図8-18 に、MXP_2.5G_10E の前面プレートを示します。
カードのセーフティ ラベルの詳細については、「クラス 1 レーザー製品カード」を参照してください。
図8-19 に、MXP_2.5G_10E カードのブロック図を示します。
MXP_2.5G_10E には、クライアント側のカードごとに 4 つの中距離または短距離の OC-48/STM-16 ポートがあります。SR-1 と IR-1 の両方の光カードがサポートされ、ポートには SFP コネクタが使用されています。クライアント インターフェイスでは、1310 nm、ITU 100 MHz 間隔のチャネル グリッドで、4 つの波長が使用されます。
MXP_2.5G_10E は OTN マルチプレクサとして機能し、ODU1 に対して非同期的に、4 つの OC-48 チャネルを 1 つの 10 Gbps トランクへ透過的にマッピングします。DWDM トランクは、1550 nm、ITU-100 GHz 間隔のチャネル グリッドの、4 つの波長間の伝送用に調整可能です。
マックスポンダは、Reconfigurable Optical Add/Drop Multiplexer(ROADM)ネットワークに不可欠な要素です。MXP_2.5G_10E の主な機能は、4 つの OC-48/STM16 信号から 1 つの ITU-T G.709 OTU2 光信号(DWDM 伝送)への多重化です。多重化メカニズムを使用すると、別の MXP_2.5G_10E カードによって、遠端ノードで信号を終端できます。
マックスポンダの終端モードの透過性は、OTUx および ODUx OH バイトを使用して設定できます。ITU-T G.709 仕様で定義されている OH バイト形式は、フレーム アライメント、FEC モード、セクション モニタリング、タンデム接続モニタリング、および終端モードの透過性を、設定したりモニタリングしたりするために使用します。
MXP_2.5G_10E カードは、ODU から OTU への多重化を ITU-T G.709 の定義に従って実行します。ODU は、MXP_2.5G_10E の SONET/SDH クライアント インターフェイスの 1 つに着信するデータ ペイロードを定義するために使用する、フレーム構造およびバイト定義(ITU-T G.709 デジタル ラッパー)です。ODU1 とは、2.5 Gbps の回線レートで動作する ODU です。MXP_2.5G_10E には 4 つのクライアント インターフェイスがあり、これらは、ITU-T G.709 デジタル ラッパーをアサートすることによって、ODU1 のフレーム構造および形式を使用して定義できます。
マックスポンダの出力は、OTU2 を使用して定義された、単一の 10 Gbps DWDM トランク インターフェイスです。これは OTU2 のフレーム構造内に存在し、そこに FEC または E-FEC の情報が付加されて、エラーのチェックと訂正が可能になります。
通常の状態では、MXP_2.5G_10E カードは TCC2/TCC2P のクロックに同期し、このクロックを使用して ITU-T G.709 フレームを伝送します。ホールドオーバー機能は実装されていません。TCC2/TCC2P カードに使用できるクロックがない場合、MXP_2.5G_10E は自動的に(中断なく)、4 つの有効なクライアント クロックのうち最初のクロックに切り替えます。このクロックでの実行には、時間制限はありません。MXP_2.5G_10E は TCC2/TCC2P カードのモニタリングを続けます。TCC2/TCC2P カードのどちらかが動作可能な状態に戻ると、MXP_2.5G_10E は、TCC2/TCC2P のクロックを使用する通常の動作モードに復帰します。有効な TCC2/TCC2P クロックがなく、クライアント チャネルもすべて無効になる場合、TCC2/TCC2P カードのどちらかから有効なクロックが供給されるまでカードは待機します(有効なフレーム処理は行われません)。さらに、アクティブで有効なクライアント チャネルからの再生クロックを選択して、それを TCC2/TCC2P カードに供給することもできます。
MXP_2.5G_10E は、3 つのモード(NO FEC、FEC、E-FEC)に FEC を設定できます。出力ビット レートは ITU-T G.709 の定義に従って常に 10.7092 Gbps ですが、エラー コーディング パフォーマンスは次のようにプロビジョニングできます。
• FEC ― 標準の ITU-T G.975 Reed-Solomon アルゴリズム
• E-FEC ― 標準の ITU-T G.975.1。2 つの直交連結された BCH スーパー FEC コードです。この FEC 方式には、2 つの直交インターリーブされた BCH の同じ方式の 3 つのパラメータ化が含まれます。作成されたコードを反復的にデコードし、目的のパフォーマンスを達成します。
MXP_2.5G_10E カードをパススルーするクライアント側トラフィックは、FEC モードまたは E-FEC モードのエラー訂正を使用して(またはまったくエラー訂正を行わずに)デジタル ラップできます。カードを FEC モードに設定すると、E-FEC モードに設定した場合よりも低いレベルのエラー検出および訂正が行われます。その結果 E-FEC モードでは、FEC モードに比べて、低い BER で高感度(低 OSNR)を実現できます。E-FEC では、FEC を使用した場合よりも長距離のトランク側伝送が可能です。
E-FEC 機能は、FEC 動作の 3 つの基本モードのうちの 1 つです。FEC をオフにすることも、FEC をオンにすることも、または E-FEC をオンにして広範囲な、低 BER を実現することもできます。デフォルトのモードでは、FEC がオン、E-FEC がオフです。E-FEC は CTC を使用してプロビジョニングされます。
このカードは、着信 SDH/SONET データ ストリームとそのクライアント信号用オーバーヘッド バイトを、透過的に通します。カードは、再生器セクション オーバーヘッドを終端するようにプロビジョニングできます。これは、不要なレイヤ オーバーヘッドの転送をなくすために使用します。それにより、アラーム数の削減やネットワーク障害の分離を可能にします。
MXP_2.5G_10E カードでは、次のパラメータがモニタリングされます。
次のパラメータは、リアルタイム モード(1 秒)でモニタリングされます。
DWDM レシーバーで Loss of Communication(LOC)が発生した場合、または遠端 LOS が発生した場合の、クライアント インターフェイス動作を設定できます。AIS を呼び出すか、クライアント信号をスケルチできます。
このカードは、波長が固定されたトランク レーザーを使用します。これにより、トランク トランスミッタが ITU グリッド上で効率的に動作できます。 表8-15 に、必要なトランク伝送レーザー波長を示します。レーザーは、50 GHz 間隔では 8 つの波長間、100 GHz 間隔では 4 つの波長間で調整可能です。
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ALS 手順は、クライアント インターフェイスとトランク インターフェイスの両方でサポートされています。クライアント インターフェイスでは、ALS は ITU-T G.664(6/99)に準拠します。データ アプリケーションおよびトランク インターフェイスでは、スイッチ オン/オフのパルス間隔は、60 秒超です。オン/オフのパルス間隔は、ユーザ設定が可能です。MXP_2.5G_10E カードの ALS プロビジョニングの詳細については、『Cisco ONS 15454 DWDM Procedure Guide』を参照してください。
SONET 信号と SDH 信号については、MXP_2.5G_10E カードは、ジッタの生成、ジッタ許容値、およびジッタ転送に関して、Telecordia GR-253-CORE、ITU-T G.825、および ITU-T G.873 に準拠します。詳細は、「ジッタに関する考慮事項」を参照してください。
MXP_2.5G_10E カードは、ランプ テスト機能をサポートしています。この機能は、ONS 15454 の前面パネルまたは CTC から起動でき、すべての LED が機能するかどうかの確認に使用します。
MXP_2.5G_10E カードでは、Pseudo-Random Bit Sequence(PRBS)、SONET/SDH、または ITU-T G.709 に基づくテスト用に、内部トラフィック生成が可能です。
表8-16 に、MXP_2.5G_10E カードに装備されたカードレベルの 3 つの LED を示します。
表8-17 に、MXP_2.5G_10E カードに装備されたポートレベルの LED を示します。
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グリーンのクライアント LED は、クライアント側のポートが稼働中であり、認識可能な信号を受信していることを示します。このカードには 4 つのクライアント ポートがあるため、クライアント LED も 4 つあります。 |
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MXP_2.5G_10E_C カードと MXP_2.5G_10E_L カードは、クライアント側で透過的な終端モードをサポートする ONS 15454 プラットフォームの DWDM マックスポンダです。これらのカードの前面プレートには、MXP_2.5G_10E_C カードの場合 [4x2.5G 10E MXP C]、MXP_2.5G_10E_L カードの場合 [4x2.5G 10E MXP L] という表示があります。これらのカードは、4 つの 2.5 Gbps クライアント信号(4×OC48/STM-16 SFP)を、トランク側の 1 つの 10 Gbps DWDM 光信号に多重化します。MXP_2.5G_10G_10E_C カードおよび MXP_2.5G_10E_L カードは、4 つの着信 2.5 Gbps クライアント インターフェイスに対して、波長伝送サービスを提供します。MXP_2.5G_10E_C および MXP_2.5G_10E_L マックスポンダは、すべての SONET/SDH オーバーヘッド バイトを透過的に通します。
デジタル ラッパー機能(ITU-T G.709 準拠)は、DWDM 波長をフォーマットして、データ通信用の GCC の設定、FEC のイネーブル化、または PM の促進に使用できるようにします。
MXP_2.5G_10E_C カードおよび MXP_2.5G_10E_L カード は、ITU-T G.709 に規定された OTN 装置と相互運用します。これらのカードは、SONET/SDH ペイロードをデジタル ラップされたエンベロープに非同期マッピングするための業界標準方式である、ODU1 から OTU2 への多重化をサポートしています。「多重化機能」を参照してください。
MXP_2.5G_10E_C および MXP_2.5G_10E_L カードは、MXP_2.5G_10G カードと互換性がありません。MXP_2.5G_10G カードは透過的な終端モードをサポートしていません。
MXP_2.5G_10E_C カードおよび MXP_2.5G_10E_L カードは、スロット 1 ~ 6 および 12 ~ 17 に装着できます。これらのカードは、BLSR/MS-SPRing、パス保護/SNCP、または再生器として線形構成でプロビジョニングできます。これらのカードを BLSR/MS-SPRing または 1+1 スパンの中間で使用できるのは、カードを透過的な終端モードに設定した場合です。
MXP_2.5G_10E_C カードは、トランク ポートに調整可能な 1550 nm C 帯域レーザーを使用します。レーザーは、50 GHz の波長間隔の ITU グリッドで 82 の波長間で調整可能です。MXP_2.5G_10E_L カードには、トランク ポートに調整可能な 1580 nm L 帯域レーザーを使用します。レーザーは、50 GHz の波長間隔の ITU グリッドで 80 の波長間で調整可能です。各カードには、クライアント ポートに 4 つの 1310 nm レーザーがあり、カードの前面プレートに 5 つの送受信コネクタ ペア(ラベル付き)があります。これらのカードは、光ケーブル終端用に、トランク側でデュアル LC コネクタを使用し、クライアント側で SFP モジュールを使用します。SFP 着脱可能モジュールは、SR または IR で、LC ファイバ コネクタをサポートします。
MXP_2.5G_10E_C カードおよび MXP_2.5G_10E_L カードには次の上位レベルの機能があります。
• 4 つの 2.5 Gbps クライアント インターフェイス(OC-48/STM-16)および 1 つの10 Gbps トランク。標準的な ITU-T G.709 多重化を使用した、4 つの OC-48 信号が 1 つの ITU-T G.709 OTU2 信号にマッピングされます。
• オンボードの E-FEC プロセッサ ― このプロセッサは、標準的な RS(ITU-T G.709 で規定)および E-FEC の両方をサポートします。E-FEC を使用すると、トランク インターフェイスのゲインが向上し、伝送範囲の拡張につながります。E-FEC 機能は、トランスポンダの訂正能力を高め、パフォーマンスを改善するため、標準的な RS(237,255)訂正アルゴリズムに比べて低い OSNR での運用を可能にします。E-FEC に新しく実装された BCH アルゴリズムでは、最大 1E-3 までの入力 BER の回復が可能になります。
• 着脱可能なクライアント インターフェイスの光モジュール ― MXP_2.5G_10E_C カードおよび MXP_2.5G_10E_L カードには、モジュラ インターフェイスが搭載されています。カードに接続できる光モジュールは 2 種類あります。公称範囲 4.3 マイル(7 km)の OC-48/STM 16 SR-1(短距離のオフィス内アプリケーション用)と、24.9 マイル(40 km)までの IR-1 インターフェイスです。SR-1 は、Telcordia GR-253-CORE および I-16(ITU-T G.957)で定義されています。IR-1 は、Telcordia GR-253-CORE および S-16-1(ITU-T G.957)で定義されています。
• ハイレベルなプロビジョニング サポート ― 各カードは、Cisco TransportPlanner ソフトウェアを使用して最初にプロビジョニングされます。それ以降は、CTC ソフトウェアを使用した、カードのモニタリングとプロビジョニングが可能です。
• リンクのモニタリングと管理 ― 各カードは、標準 OC-48 OH(オーバーヘッド)バイトを使用して、着信インターフェイスのモニタリングと管理を行います。カードは着信 SDH/SONET データ ストリームとそのオーバーヘッド バイトを、透過的に通します。
• レイヤ SONET/SDH の送信オーバーヘッドの制御 ― 再生器セクションのオーバーヘッドを終端するようにカードをプロビジョニングできます。これは、不要なレイヤ オーバーヘッドの転送をなくすために使用します。それにより、アラーム数の削減やネットワーク障害の分離を可能にします。
• 自動タイミング ソース同期 ― MXP_2.5G_10E_C カードおよび MXP_2.5G_10E_L カードは、通常 TCC2/TCC2P カードと同期します。メンテナンスやアップグレード アクティビティなど何らかの理由で TCC2/TCC2P が使用できない場合、カードは、入力クライアント インターフェイス クロックの 1 つと自動的に同期します。
• 設定可能なスケルチ ポリシー ― DWDM レシーバーで LOS が発生した場合またはリモート障害が起きた場合に、クライアント インターフェイス出力をスケルチするように、カードを設定できます。リモート障害の場合、カードは MS-AIS 挿入を管理します。
• カードは全 C 帯域(MXP_2.5G_10E_C)または全 L 帯域(MXP_2.5G_10E_L)で調整可能なので、各カードで帯域内の特定の波長を調整するのに異なるバージョンを使用する必要がありません。
図8-20 に、MXP_2.5G_10E_C カードと MXP_2.5G_10E_L カードの前面プレートとブロック図を示します。
図8-20 MXP_2.5G_10E _C カードおよび MXP_2.5G_10E_L カードの前面プレートとブロック図
カードのセーフティ ラベルの詳細については、「クラス 1 レーザー製品カード」を参照してください。
MXP_2.5G_10E_C カードおよび MXP_2.5G_10E_L カードには、クライアント側のカードごとに 4 つの中距離または短距離の OC-48/STM-16 ポートがあります。SR-1 と IR-1 の両方の光カードがサポートされ、ポートには SFP コネクタが使用されています。クライアント インターフェイスでは、1310 nm、ITU 100 MHz 間隔のチャネル グリッドで、4 つの波長が使用されます。
MXP_2.5G_10E_C カードおよび MXP_2.5G_10E_L カードは OTN マルチプレクサとして機能し、ODU1 に対して非同期的に、4 つの OC-48 チャネルを 1 つの 10 Gbps トランクへ透過的にマッピングします。MXP_2.5G_10E_C カードの場合、DWDM トランクが C 帯域全体の伝送用に調整可能で、MXP_2.5G_10E_L カードの場合、DWDM トランクが L 帯域全体の伝送用に調整可能です。チャネルは ITU グリッドで 50 GHz 間隔です。
マックスポンダは ROADM ネットワークに不可欠な要素です。MXP_2.5G_10E_C カードおよび MXP_2.5G_10E_L カードの主な機能は、4 つの OC-48/STM16 信号を 1 つの ITU-T G.709 OTU2 光信号(DWDM 伝送)に多重化することです。多重化メカニズムを使用すると、別の類似カードによって、遠端ノードで信号を終端できます。
マックスポンダの透過的な終端は、OTUx および ODUx OH バイトを使用して設定できます。ITU-T G.709 仕様で定義されている OH バイト形式は、フレーム アライメント、FEC モード、セクション モニタリング、タンデム接続モニタリング、および透過的な終端モードを、設定したりモニタリングしたりするために使用します。
MXP_2.5G_10E カードおよび MXP_2.5G_10E_L カードは、ODU から OTU への多重化を ITU-T G.709 の定義に従って実行します。ODU は、これらのカードの SONET/SDH クライアント インターフェイスの 1 つに着信するデータ ペイロードを定義するために使用する、フレーム構造およびバイト定義(ITU-T G.709 デジタル ラッパー)です。ODU1 とは、2.5 Gbps の回線レートで動作する ODU です。これらのカードには 4 つのクライアント インターフェイスがあり、これらは、ITU-T G.709 デジタル ラッパーをアサートすることによって、ODU1 のフレーム構造および形式を使用して定義できます。
マックスポンダの出力は、OTU2 を使用して定義された、単一の 10 Gbps DWDM トランク インターフェイスです。これは OTU2 のフレーム構造内に存在し、そこに FEC または E-FEC の情報が付加されて、エラーのチェックと訂正が可能になります。
通常の状態では、MXP_2.5G_10E_C カードおよび MXP_2.5G_10E_L カードは TCC2/TCC2P のクロックに同期し、このクロックを使用して ITU-T G.709 フレームを伝送します。ホールドオーバー機能は実装されていません。TCC2/TCC2P カードに使用できるクロックがない場合、カードは自動的に(中断なく)、4 つの有効なクライアント クロックのうち最初のクロックに切り替えます。このクロックでの実行には、時間制限はありません。カードは TCC2/TCC2P カードのモニタリングを続けます。TCC2/TCC2P カードのどちらかが動作可能な状態に戻ると、カードは、TCC2/TCC2P のクロックを使用する通常の動作モードに復帰します。有効な TCC2/TCC2P クロックがなく、クライアント チャネルもすべて無効になる場合、TCC2/TCC2P カードのどちらかから有効なクロックが供給されるまでカードは待機します(有効なフレーム処理は行われません)。さらに、アクティブで有効なクライアント チャネルからの再生クロックを選択して、それを TCC2/TCC2P カードに供給することもできます。
MXP_2.5G_10E_C カードおよび MXP_2.5G_10E_L カードは、3 つのモード(NO FEC、FEC、E-FEC)に FEC を設定できます。出力ビット レートは ITU-T G.709 の定義に従って常に 10.7092 Gbps ですが、エラー コーディング パフォーマンスは次のようにプロビジョニングできます。
• FEC ― 標準の ITU-T G.975 Reed-Solomon アルゴリズム
• E-FEC ― 標準の ITU-T G.975.1。2 つの直交連結された BCH スーパー FEC コードです。この FEC 方式には、2 つの直交インターリーブされたブロック コード(BCH)の同じ方式の 3 つのパラメータ化が含まれます。作成されたコードを反復的にデコードし、目的のパフォーマンスを達成します。
カードをパススルーするクライアント側トラフィックは、FEC モードまたは E-FEC モードのエラー訂正を使用して(またはまったくエラー訂正を行わずに)デジタル ラップできます。カードを FEC モードに設定すると、E-FEC モードに設定した場合よりも低いレベルのエラー検出および訂正が行われます。その結果 E-FEC モードでは、FEC モードに比べて、低い BER で高感度(低 OSNR)を実現できます。E-FEC では、FEC を使用した場合よりも長距離のトランク側伝送が可能です。
E-FEC 機能は、FEC 動作の 3 つの基本モードのうちの 1 つです。FEC をオフにすることも、FEC をオンにすることも、または E-FEC をオンにして広範囲な、低 BER を実現することもできます。デフォルトのモードでは、FEC がオン、E-FEC がオフです。E-FEC は CTC を使用してプロビジョニングされます。
このカードは、着信 SDH/SONET データ ストリームとそのクライアント信号用オーバーヘッド バイトを、透過的に通します。カードは、再生器セクション オーバーヘッドを終端するようにプロビジョニングできます。これは、不要なレイヤ オーバーヘッドの転送をなくすために使用します。それにより、アラーム数の削減やネットワーク障害の分離を可能にします。
MXP_2.5G_10E_C カードおよび MXP_2.5G_10E_L カードでは、次のパラメータがモニタリングされます。
次のパラメータは、リアルタイム モード(1 秒)でモニタリングされます。
DWDM レシーバーで LOC が発生した場合、または遠端 LOS が発生した場合の、クライアント インターフェイス動作を設定できます。AIS を呼び出すか、クライアント信号をスケルチできます。
カードでは、波長が固定されたトランク レーザーを使用します。これにより、トランク トランスミッタが ITU グリッド上で効率的に動作することができます。MXP_2.5G_10E_C カードと MXP_2.5G_10E_L カードにはいずれも UT2 モジュールが実装されています。MXP_2.5G_10E_C カードは UT2 の C 帯域バージョン、MXP_2.5G_10E_L カードは L 帯域バージョンを使用しています。
表8-18 に、MXP_2.5G_10E_C カードで必要なトランク伝送レーザー波長を示します。レーザーは ITU グリッド上で 50 GHz 間隔の C 帯域の 82 の波長間で調整可能です。
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表8-19 に、MXP_2.5G_10E_L カードで必要なトランク伝送レーザー波長を示します。レーザーは ITU グリッド上で 50 GHz 間隔の L 帯域の 80 の波長間で完全に調整可能です。
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ALS 手順は、クライアント インターフェイスとトランク インターフェイスの両方でサポートされています。クライアント インターフェイスでは、ALS は ITU-T G.664(6/99)に準拠します。データ アプリケーションおよびトランク インターフェイスでは、スイッチ オン/オフのパルス間隔は、60 秒超です。オン/オフのパルス間隔は、ユーザ設定が可能です。MXP_2.5G_10E_C カードおよび MXP_2.5G_10E_L カードの ALS プロビジョニングの詳細については、『Cisco ONS 15454 DWDM Procedure Guide』を参照してください。
SONET 信号と SDH 信号については、MXP_2.5G_10E_C カードおよび MXP_2.5G_10E_L カードは、ジッタの生成、ジッタ許容値、およびジッタ転送に関して、Telecordia GR-253-CORE、ITU-T G.825、および ITU-T G.873 に準拠します。詳細は、「ジッタに関する考慮事項」を参照してください。
MXP_2.5G_10E_C および MXP_2.5G_10E_L カードは、ランプ テスト機能をサポートしています。この機能は、ONS 15454 の前面パネルまたは CTC から起動でき、すべての LED が機能するかどうかの確認に使用します。
MXP_2.5G_10E_C カードおよび MXP_2.5G_10E_L カードでは、PRBS、SONET/SDH、または ITU-T G.709 に基づくテスト用に、内部トラフィック生成が可能です。
表8-20 に、MXP_2.5G_10E_C カードおよび MXP_2.5G_10E_L カードに装備されたカードレベルの 3 つの LED を示します。
表8-21 に、MXP_2.5G_10E_C カードおよび MXP_2.5G_10E_L カードに装備されたポートレベルの LED を示します。
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グリーンのクライアント LED は、クライアント側のポートが稼働中であり、認識可能な信号を受信していることを示します。このカードには 4 つのクライアント ポートがあるため、クライアント LED も 4 つあります。 |
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MXP_MR_2.5Gカードは、クライアント Storage Area Network(SAN; ストレージ エリア ネットワーク)サービスのさまざまなクライアント入力(GE、FICON、ファイバ チャネル、および ESCON)を、トランク側の 1 つの 2.5 Gbps STM-16/OC-48 DWDM 信号に集約します。このカードには、Telcordia GR-253-CORE に準拠する 1 つの長距離の STM-16/OC-48 ポートがあります。
(注) Software Release 7.0 以降では、ピュア ESCON(8 ポートすべてが ESCON を実行)、および混合モード(ポート1 が FC/GE/FICON を実行し、ポート 5 ~ 8 が ESCON を実行)の 2 つの追加動作モードをユーザが使用できるようになりました。カードが Software Release 6.0 以前を実行しているシステムの一部である場合、使用できる動作モードは 1 つ(FC/GE)のみです。
2.5 Gbps マルチレート マックスポンダ保護 100 GHz 調整可能 15xx.xx ~ 15yy.yy(MXPP_MR_2.5G)カードは、クライアント SAN サービスのさまざまなクライアント入力(GE、FICON、ファイバ チャネル、ESCON)を、トランク側の 1 つの 2.5 Gbps STM-16/OC-48 DWDM 信号に集約します。このカードには、2 つの長距離の STM-16/OC-48 ポートがあり、ITU-T G.957 および Telcordia GR-253-CORE に準拠しています。
これらのカードは、100 GHz 間隔で隣接する 4 つのグリッド チャネルのうちの 1 つに対して調整可能です。このため、各カードにはそれぞれ 8 つのバージョンがあり、カード上で使用可能な 4 つの波長のうち、最初の波長を [15xx.xx]、最後の波長を [15yy.yy] で表します。ITU-T 100 GHz グリッド基準 G.692、および Telcordia GR-2918-CORE の Issue 2 に従って、合計 32 の DWDM 波長に対応しています。 表8-22 に、カードのバージョンとそれに対応する波長を示します。
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マックスポンダは、長距離の DWDM のメトロまたはリージョナルの非再生スパンを持つアプリケーションで使用します。フラット ゲイン光増幅器を使用すると、長距離の伝送を実現できます。
クライアント インターフェイスでは、次のペイロード タイプがサポートされます。
(注) クライアントのペイロードはトランクをオーバーサブスクライブできないため、最大 2.5 Gbps まで、複数のクライアント信号の処理が可能です。
表8-23 に、各クライアント インターフェイスの入力データ レートとカプセル化方式を示します。ITU-T Transparent Generic Framing Procedure(GFP-T)G.7041 の現行バージョンでは、ギガビット イーサネット、ファイバ チャネル、FICON などの、8B/10B ブロック コード プロトコルの透過的マッピングがサポートされます。
GFP マッピングのほかに、高速 Serializer/Deserializer(SERDES; シリアライザ/デシリアライザ)のポート 1 またはポート 2 にある 1 Gbps のトラフィックが、STS-24c チャネルにマッピングされます。SERDES のポート 1 とポート 2 に、1 Gbps クライアント信号が 2 つある場合は、ポート 1 の信号が 1 番めの STS-24c チャネルに、ポート 2 の信号が 2 番めの STS-24c チャネルに、それぞれマッピングされます。その後、これらの 2 つのチャネルは、1 つの OC-48 トランク チャネルにマッピングされます。
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表8-24 に、さまざまなクライアント ポートを組み合わせた使用例を示します。この表では、カードの完全なクライアント ペイロード 構成を示します。
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GFP-T Performance Monitoring(GFP-T PM)は、Remote Monitoring(RMON)を介して利用可能です。トランクの PM は、Telcordia GR-253-CORE および ITU G.783/826 に従って管理されます。クライアントの PM は、FC および GE の RMON によって実現できます。
バッファ間のクレジット管理方式では、FC のフロー制御が可能です。この機能をイネーブルにすると、送信者が伝送を停止して [ready] 通知を待機する必要が生じた場合に、そのポートに対する送信可能フレーム数(バッファ クレジット)が表示されます。MXP_MR_2.5G カードと
MXPP_MR_2.5 カードは、バッファ間クレジットを使用して、1G FC で最大 994.2 マイル(1600 km)、2G FC で最大 497.1 マイル(800 km)までの距離を延長する FC クレジット ベースのフロー制御をサポートします。この機能は、イネーブルまたはディセーブルにできます。
MXP_MR_2.5G カードおよび MXPP_MR_2.5G カードは、スロット 1~6 および 12~17 に装着できます。これらのマックスポンダ カードと併用する必要のあるカードは、TCC2/TCC2P カードだけです。クロスコネクト カードはマックスポンダ カードの動作に影響しません。
MXP_MR_2.5G カードおよび MXPP_MR_2.5G カードでは、各ファイバ チャネル/FICON インターフェイスに文字列(ポート名)をプロビジョニングできます。こうすることにより、MDS Fabric Manager で、カードの SAN ポートと Cisco MDS 9000 スイッチとの間にリンク アソシエーションを確立できます。
MXP_MR_2.5G カードは、トランク/回線ポート側で 1550 nm のレーザー、クライアント ポート側で 1310 nm または 850 nm(SFP により異なる)のレーザーを使用します。このカードには、クライアント インターフェイス用に、12.5 度下に傾斜した 8 つの SFP モジュールがあります。各 SFP は、光終端用に 2 つの LC コネクタを使用します。これらの前面パネルには、[TX] および [RX] というラベルが付いています。トランク ポートは、45 度下に傾斜したデュアル LC コネクタです。
MXPP_MR_2.5G カードは、トランク/回線ポート側で 1550 nm のレーザー、クライアント ポート側で 1310 nm または 850 nm(SFP により異なる)のレーザーを使用します。このカードには、クライアント インターフェイス用に、12.5 度下に傾斜した 8 つの SFP モジュールがあります。各 SFP は、光終端用に 2 つの LC コネクタを使用します。これらの前面パネルには、[TX] および [RX] というラベルが付いています。トランク ポートのコネクタは 2 つあります(現用と保護に 1 つずつ)。どちらも、45 度下に傾斜したデュアル LC コネクタです。
図8-21 に、MXP_MR_2.5G カードおよび MXPP_MR_2.5G カードの前面プレートを示します。
図8-21 MXP_MR_2.5G および MXPP_MR_2.5G カードの前面プレート
カードのセーフティ ラベルの詳細については、「クラス 1M レーザー製品カード」を参照してください。
図8-22 に、MXP_MR_2.5G カードのブロック図を示します。このカードには 8 つの SFP クライアント インターフェイスが搭載されています。ポート 1 およびポート 2 は、GE、FC、FICON、または ESCON に使用できます。ポート 3 ~ 8 は ESCON クライアント インターフェイスで使用します。高速インターフェイス(GE、FC、FICON、および ESCON)専用の 2 つの SERDES ブロックと、ESCON インターフェイス用の 2 つの SERDES ブロックがあります。FPGA は、さまざまな動作モードのさまざまな設定をサポートするために提供されています。FPGA には、Universal Test and Operations Physical Interface for ATM(UTOPIA)インターフェイスがあります。Transceiver Add-Drop Multiplexer(TADM)チップは、フレーム構成をサポートします。最後に、出力信号がシリアル化されて、直接変調レーザーでトランクのフロント エンドに接続されます。トランクの受信信号は、Avalanche Photodiode(APD)で電気信号に変換され、デシリアル化されてから、TADM フレーマと FPGA に送信されます。
MXPP_MR_2.5G は、50/50 スプリッタがトランク インターフェイスで電力を分割すること以外は同じです。受信方向には、2 つの APD、2 つの SERDES ブロック、および 2 つの TADM フレーマがあります。これは、現用パスと保護パスの両方をモニタリングするために必要です。2 つのパスのうちのどちらをクライアント インターフェイスに接続するかを、スイッチで選択します。
図8-22 MXP_MR_2.5G カードおよび MXPP_MR_2.5G カードのブロック図
ALS 手順は、クライアント インターフェイスとトランク インターフェイスの両方でサポートされています。クライアント インターフェイスでは、ALS は ITU-T G.664(6/99)に準拠します。データ アプリケーションおよびトランク インターフェイスでは、スイッチ オン/オフのパルス間隔は、60 秒超です。オン/オフのパルス間隔は、ユーザ設定が可能です。MXP_MR_2.5G および MXPP_MR_2.5G カードの ALS プロビジョニングの詳細については、『Cisco ONS 15454 DWDM Procedure Guide』を参照してください。
表8-25 に、MXP_MR_2.5G カードおよび MXPP_MR_2.5G カードのカードレベル LED を示します。
表8-26 に、MXP_MR_2.5G カードおよび MXPP_MR_2.5G カードのポートレベル LED を示します。
MXP_MR_10DME_C カードおよび MXP_MR_10DME_L カードは、クライアント SAN サービスの複数のクライアント入力(GE、FICON、およびファイバ チャネル)を、トランク側の 1 つの 10.0 Gbps STM-64/OC-192 DWDM 信号に集約します。このカードには、Telcordia GR-253-CORE および ITU-T G.957 に準拠する 2 つの長距離の STM-64/OC-192 ポートがあります。
(注) カードの前面プレートには、MXP_MR_10DME_C カードおよび MXP_MR_10DME_L カードがそれぞれ 10DME_C と 10DME_L として表示されています。
MXP_MR_10DME_C および MXP_MR_10DME_L マックスポンダは、すべての SONET/SDH オーバーヘッド バイトを透過的に通します。
デジタル ラッパー機能(ITU-T G.709 準拠)は、DWDM 波長をフォーマットして、データ通信用の GCC の設定、FEC のイネーブル化、または PM の促進に使用できるようにします。
MXP_MR_10DME_C カードおよび MXP_MR_10DME_L カード は、ITU-T G.709 に規定されている OTN 装置を使用して動作します。これらのカードは、SONET/SDH ペイロードをデジタル ラップされたエンベロープに非同期マッピングするための業界標準方式である、ODU1 から OTU2 への多重化をサポートしています。「多重化機能」を参照してください。
(注) クライアントのペイロードはトランクをオーバーサブスクライブできないため、最大 10 Gbps まで、複数のクライアント信号の処理が可能です。
MXP_MR_10DME_C カードおよび MXP_MR_10DME_L カードは、スロット 1 ~ 6 およびスロット 12 ~ 17 に装着できます。
(注) MXP_MR_10DME_C および MXP_MR_10DME_L カードは、MXP_2.5G_10G カードと互換性がありません。MXP_2.5G_10G カードは透過的な終端モードをサポートしていません。
MXP_MR_10DME_C カードには、トランク ポートに調整可能な 1550 nm C 帯域レーザーがあります。レーザーは、50 GHz の波長間隔の ITU グリッドで 82 の波長間で調整可能です。
MXP_MR_10DME_L カードには、トランク ポートに調整可能な 1580 nm L 帯域レーザーがあります。レーザーは、50 GHz の波長間隔の ITU グリッドで 80 の波長間で調整可能です。各カードには、クライアント ポートに 4 つの 1310 nm レーザーがあり、カードの前面プレートに 5 つの送受信コネクタ ペア(ラベル付き)があります。これらのカードは、光ケーブル終端用に、トランク側でデュアル LC コネクタを使用し、クライアント側で SFP モジュールを使用します。SFP 着脱可能モジュールは、SR または IR で、LC ファイバ コネクタをサポートします。
表8-27 に、各クライアント インターフェイスの入力データ レートとカプセル化方式を示します。GFP-T G.7041 の現行バージョンでは、ギガビット イーサネット、ファイバ チャネル、ISC、FICON などの、8B/10B ブロック コード プロトコルの透過的マッピングがサポートされます。
GFP マッピングのほかに、高速 SERDES のポート 1 またはポート 2 にある 1 Gbps のトラフィックが、STS-24c チャネルにマッピングされます。高速 SERDES のポート 1 とポート 2 に、1 Gbps クライアント信号が 2 つある場合は、ポート 1 の信号が 1 番めの STS-24c チャネルに、ポート 2 の信号が 2 番めの STS-24c チャネルに、それぞれマッピングされます。その後、これらの 2 つのチャネルは、1 つの OC-48 トランク チャネルにマッピングされます。
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カプセル化 |
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各 MXP_MR_10DME_C および MXP_MR_10DME_L に 2 つの FPGA があり、4 つのポート グループが各 FPGA にマッピングされます。グループ 1 はポート 1 ~ 4 で構成され、グループ 2 はポート 5 ~ 8 で構成されています。 表8-28 に、ポート 1 ~ 4、およびポート 5 ~ 8 のさまざまなクライアント データ レートの組み合わせを示します。○は、データ レートがポートでサポートされていることを示します。
(グループ 1) |
(グループ 2) |
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GFP-T PMは、RMON を介して利用可能です。トランクの PM は、Telcordia GR-253-CORE および ITU G.783/826 に従って管理されます。クライアントの PM は、FC および GE の RMON によって実現できます。
バッファ間のクレジット管理方式では、FC のフロー制御が可能です。この機能をイネーブルにすると、送信者が伝送を停止して [ready] 通知を待機する必要が生じた場合に、そのポートに対する送信可能フレーム数(バッファ クレジット)が表示されます。MXP_MR_10DME_C カードと MXP_MR_10DME_L カードは、バッファ間クレジットを使用して、1G FC で最大 1600 km(994.1 マイル)、2G FC で最大 497.1 マイル(800 km)、4G FC で最大 248.5 マイル(400 km)までの距離を延長する FC クレジット ベース フロー制御をサポートします。この機能は、イネーブルまたはディセーブルにできます。
MXP_MR_10DME_C カードおよび MXP_MR_10DME_L カードは、トランク/回線ポート側で 1550 nm のレーザー、クライアント ポート側で 1310 nm または 850 nm(SFP により異なる)のレーザーを使用します。このカードには、クライアント インターフェイス用に、12.5 度下に傾斜した 8 つの SFP モジュールがあります。各 SFP は、光終端用に 2 つの LC コネクタを使用します。これらの前面パネルには、[TX] および [RX] というラベルが付いています。トランク ポートは、45 度下に傾斜したデュアル LC コネクタです。
MXP_MR_10DME_C カードおよび MXP_MR_10DME_L カードには次のハイレベルな機能があります。
• オンボードの E-FEC プロセッサ ― このプロセッサは、標準的な RS(ITU-T G.709 で規定)および E-FEC の両方をサポートします。E-FEC を使用すると、トランク インターフェイスのゲインが向上し、伝送範囲の拡張につながります。E-FEC 機能は、トランスポンダの訂正能力を高め、パフォーマンスを改善するため、標準的な RS(237,255)訂正アルゴリズムに比べて低い OSNR での運用を可能にします。E-FEC に新しく実装された BCH アルゴリズムでは、最大 1E-3 までの入力 BER の回復が可能になります。
• 着脱可能なクライアント インターフェイスの光モジュール ― MXP_MR_10DME_C カードおよび MXP_MR_10DME_L カードには、モジュラ インターフェイスが搭載されています。カードに接続できる光モジュールは 2 種類あります。公称範囲 4.3 マイル(7 km)の OC-48/STM 16 SR-1(短距離のオフィス内アプリケーション用)と、24.9 マイル(40 km)までの IR-1 インターフェイスです。SR-1 は、Telcordia GR-253-CORE および I-16(ITU-T G.957)で定義されています。IR-1 は、Telcordia GR-253-CORE および S-16-1(ITU-T G.957)で定義されています。
• Y 字ケーブル保護 ― 同じポート番号と信号レートを持つポート上で、同じカード タイプ間のみでの Y 字ケーブル保護をサポートします。詳細は、「Y 字ケーブル保護」を参照してください。
• ハイレベルなプロビジョニング サポート ― 各カードは、Cisco TransportPlanner ソフトウェアを使用して最初にプロビジョニングされます。それ以降は、CTC ソフトウェアを使用した、カードのモニタリングとプロビジョニングが可能です。
• ALS ― ファイバ切断時の安全機構。MXP_MR_10DME_C および MXP_MR_10DME_L カードの ALS プロビジョニングの詳細については、『Cisco ONS 15454 DWDM Procedure Guide』を参照してください。
• リンクのモニタリングと管理 ― 各カードは、標準 OC-48 OH バイトを使用して、着信インターフェイスのモニタリングと管理を行います。カードは着信 SDH/SONET データ ストリームとその OH バイトを、透過的に通します。
• レイヤ SONET/SDH の送信オーバーヘッドの制御 ― 再生器セクションのオーバーヘッドを終端するようにカードをプロビジョニングできます。これは、不要なレイヤ オーバーヘッドの転送をなくすために使用します。それにより、アラーム数の削減やネットワーク障害の分離を可能にします。
• 自動タイミング ソース同期 ― MXP_MR_10DME_C カードおよび MXP_MR_10DME_L カードは、通常 TCC2/TCC2P カードと同期します。メンテナンスやアップグレード アクティビティなど何らかの理由で TCC2/TCC2P が使用できない場合、カードは、入力クライアント インターフェイス クロックの 1 つと自動的に同期します。
• 設定可能なスケルチ ポリシー ― DWDM レシーバーで LOS が発生した場合またはリモート障害が起きた場合に、クライアント インターフェイス出力をスケルチするように、カードを設定できます。リモート障害の場合、カードは MS-AIS 挿入を管理します。
• カードは全 C 帯域(MXP_MR_10DME_C)または全 L 帯域(MXP_MR_10DME_L)で調整可能なので、各カードで帯域内の特定の波長を調整するのに異なるバージョンを使用する必要がありません。
• MXP_MR_10DME_C カードおよび MXP_MR_10DME_L カードでは、各ファイバ チャネル/FICON インターフェイスに文字列(ポート名)をプロビジョニングできます。こうすることにより、MDS Fabric Manager で、カードの SAN ポートと Cisco MDS 9000 スイッチとの間にリンク アソシエーションを確立できます。
図8-23 に、MXP_MR_10DME_C カードおよび MXP_MR_10DME_L カードの前面プレートとブロック図を示します。
図8-23 MXP_MR_10DME_C カードおよび MXP_MR_10DME_L カードの前面プレートとブロック図
カードのセーフティ ラベルの詳細については、「クラス 1M レーザー製品カード」を参照してください。
カードでは、波長が固定されたトランク レーザーを使用します。これにより、トランク トランスミッタが ITU グリッド上で効率的に動作することができます。MXP_MR_10DME_C カードと MXP_MR_10DME_L カードにはいずれも UT2 モジュールが実装されています。
MXP_MR_10DME_C カードは UT2 の C 帯域バージョン、MXP_MR_10DME_L カードは L 帯域バージョンを使用しています。
表8-29 に、MXP_MR_10DME_C カードで必要なトランク伝送レーザー波長を示します。レーザーは ITU グリッド上で 50 GHz 間隔の C 帯域の 82 の波長間で調整可能です。
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表8-30 に、MXP_MR_10DME_L カードで必要なトランク伝送レーザー波長を示します。レーザーは ITU グリッド上で 50 GHz 間隔の L 帯域の 80 の波長間で完全に調整可能です。
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表8-31 に、MXP_MR_10DME_C カードおよび MXP_MR_10DME_L カードに装備されたカードレベルの 3 つの LED を示します。
表8-32 に、MXP_MR_10DME_C カードおよび MXP_MR_10DME_L カードに装備されたポートレベルの LED を示します。
GE_XP および 10GE_XP カードは、ONS 15454 ANSI および ETSI プラットフォームのギガビット イーサネット(GE)トランスポンダです。このカードは、クライアント ポートで受信したイーサネット パケットを集約し、100 GHz グリッドで動作する C 帯域のトランク ポートで転送します。各ポートは ITU-T G.709 フレーム同期と FEC または E-FEC のどちらかを使用して動作します。このカードは、Video-on-Demand(VOD; ビデオ オンデマンド)の 10GE LAN PHY 波長を介した GE ポイントツーポイントの一括転送用に、または保護 10GE LAN PHY 波長を介したブロードキャスト ビデオ用に設計されています。
GE_XP および 10GE_XP カードは、スロット 1 ~ 6 または 12 ~ 17 に装着します。GE_XP はダブルスロット カードで、20 の GE クライアント ポートおよび 2 つの 10GE トランク ポートを備えています。10GE_XP はシングルスロット カードで、2 つの 10GE クライアント カードおよび 2 つの 10GE トランク ポートを備えています。クライアント ポートは、SX、LX、および ZX の各 SFP、ならびに SR XFP および 10GBASE LR XFP をサポートします。(LR2 XFP はサポートされません)。トランク ポートは DWDM XFP をサポートします。
GE_XP および 10GE_XP カードは、GE 転送で異なる役割を実行するようにプロビジョニングできます。両カードは、いずれもレイヤ 2 イーサネット スイッチとして動作できます。それに加えて、10GE_XP は 10GE TXP としても動作することができ、GE_XP は 10GE または 20GE MXP としても動作することができます。 表8-33 に、各カードでサポートされるカード モードを示します。
(注) GE_XP および 10GE_XP のカード モードを変更する場合は、各ポートが OOS-DSBL サービス ステート(ANSI の場合)または Locked-disabled サービス ステートになっている必要があります。さらに、モードを変更しているときはカード上で回線をプロビジョニングすることはできません。
GE_XP カードおよび 10GE_XP カードには次のハイレベルな機能があります。
• ONS 15454 DWDM プラットフォームでの GE MXP、TXP、および レイヤ 2 スイッチ機能
• TXP_MR_10E カードと TXP_MR_10E_C カードの相互運用が可能です。また、Cisco Catalyst 6500 および Cisco 7600 シリーズの GE と 10GE インターフェイスの相互運用が可能です。
• ONS 15454 ANSI 高密度シェルフ アセンブリ、ETSI ONS 15454 シェルフ アセンブリ、および ETSI ONS 15454 高密度シェルフ アセンブリと互換性があります。TCC2 および TCC2P カードで互換性があります。
• ポート ― GE_XP には、20 の GE クライアント ポートと 2 つの 10GE トランク ポートがあります。10GE_XP には、2 つの 10GE クライアント ポートと 2 つの 10GE トランク ポートがあります。クライアント GE 信号は、標準の ITU-T G.709 多重化方式を使用して ITU-T G.709 OTU2 信号にマッピングされます。
• FEC および E-FEC ― 標準の Reed-Soloman(RS)(255,237)FEC による ITU-T G.709 フレーム同期。Performance Monitoring(PM; パフォーマンス モニタリング)、および ITU-T G.709 Optical Data Unit(ODU)の同期および非同期マッピング。ITU-T G.709 ODU による EFC および 8 dB を上回るコーディング ゲインの 2.7 Gbps
• VOD およびブロードキャスト ビデオ アプリケーションに対応するブロードキャストのドロップ アンド コンティニュー機能
• レイヤ 2 スイッチ モードにおける VLAN 変換、QinQ、入力 CoS、出力 QoS、ファスト イーサネット保護切り替え、およびその他のレイヤ 2 イーサネット サービスの提供
• 10GE インターフェイスにおける IEEE 802.3 フレーム形式のサポート。最小フレーム サイズは 64 バイト。最大フレーム サイズはユーザがプロビジョニング可能
• 設定が可能な SVLAN および Customer VLAN(CVLAN)
• レイヤ 2 スイッチ モードではポートを Network-to-Network Interface(NNI)または User-Network Interface(UNI)としてプロビジョニングできるため、サービス プロバイダーによる顧客のトラフィック管理が容易になります。
• ポートが UNI モードにある場合、タギングを透過的または選択的に設定できます。透過モードは、ノードの VLAN データベース内の SVLAN のみ設定できます。選択モードは、CVLAN と SVLAN の関係を定義できます。
• レイヤ 2 VLAN ポート マッピングを使用することにより、カードを GE TXP および MXP として設定できます。
• プラグイン可能なクライアント インターフェイス光モジュール(SFP および XFP)。クライアント ポートは 3 種類のレートを持つ SX、LX、および ZX の各 SFP、および 10 Gbps の SR1 XFP をサポートします。
図8-24 に、GE_XP の前面プレートとブロック図を示します。
図8-25 に、10GE_XP の前面プレートとブロック図を示します。
カードのセーフティ ラベルの詳細については、「クラス 1M レーザー製品カード」を参照してください。
クライアント インターフェイスは、別途発注可能な SFP または XFP モジュールを使用して個別に実装されます。このインターフェイスは、デュアル LC コネクタとマルチモード ファイバを使用して、次の 3 種類のレートを持つ SFP または XFP をサポートします。
• SFP- GE/1G-FC/2G-FC - 850 nm - MM - LC(PID ONS-SE-G2F-SX)
• SFP - GE/1G-FC/2G-FC 1300 nm - SM - LC(PID ONS-SE-G2F-LX)
• SFP - GE/1G-FC/2G-FC 1300 nm - SM - LC(PID ONS-SE-G2F-ZX)
• SFP - GE/1G-FC/2G-FC 1300 nm - SM - LC(PID ONS-SE-ZE-EL)
• XFP - OC-192/STM-64/10GE/10-FC/OTU2 - 1310 SR - SM LC(PID:ONS-XC-10G-S1)
クライアント インターフェイスは、デュアル LC コネクタとマルチモード ファイバを使用して、次の 2 種類のレートを持つ XFP をサポートします。
• XFP - OC-192/STM-64/10GE/10-FC/OTU2 - 1310 SR - SM LC(PID:ONS-XC-10G-S1)
GE_XP および 10GE_XP カードは、10GE(10.3125 Gbps)または 10GE OTU2 変換(非標準 10.0957 Gbps)で動作する 2 つの 10GE トランク ポートを備えています。各ポートは ITU-T G.707、ITU-T G.709、および Telcordia GR-253-CORE の規格に準拠しています。DWDM XFP を挿入すると、ポートは C 帯域および L 帯域の波長を伝送することが可能です。1550 nm の C 帯域 100 GHz ITU グリッドでは 40 のチャネルを使用することが可能で、L 帯域では 40 のチャネルを使用することが可能です。
光増幅または再生器を使用しないフィルタレス アプリケーションの最大システム距離は、C-SMF ファイバ経由の公称レートで 23 dB です。このレートは製品仕様ではなく参考情報であるため、変更される可能性があります。
GE_XP および 10GE_XP カードは、次のコンフィギュレーション管理パラメータをサポートしています。
• Admin State/Service State ― ポートの状態を管理および表示するための管理およびサービスのステート
• MTU ― プロビジョニング可能な Maximum Transfer Unit(MTU)。ポートで受け入れるフレーム当たりの最大バイト数を設定
• Mode ― プロビジョニング可能なポート モード。自動ネゴシエーションまたはポート速度のいずれかを指定
• Flow Control ― IEEE 802.1x ポーズ フレーム仕様に基づいたフロー制御。TX と RX ポートでイネーブルまたはディセーブルにすることが可能
• Bandwidth ― ポートに許容されるプロビジョニング可能な最大帯域幅
• Ingress CoS ― ポートに 0(最高優先度)~ 7(最低優先度)の CoS 値を指定し、着信するフレームの CoS を受け入れ
• Egress QoS ― 出力ポートに QoS 機能を定義
• NIM ― Metro Ethernet Forum の仕様に基づいてポートのネットワーク インターフェイス管理タイプを定義。ポートは User-to-Network Interface(UNI; ユーザネットワーク インターフェイス)またはNetwork-to-Network Interface(NNI; ネットワーク間インターフェイス)として定義できます。
• MAC Learning ― スイッチの処理を容易にする MAC アドレス ラーニング
• IEEE 802.1Q 規格に従った VLAN タギングの提供
(注) GE_XP および 10GE_XP カードを MXP または TXP モードにプロビジョニングした場合は、Port Name、State、MTU、Mode、Flow control、および Bandwidth のパラメータのみを使用できます。
GE_XP および 10GE_XP カードのポートをプロビジョニングして、ユーザが定義した一連の MAC アドレスからのトラフィックをブロックさせることができます。ほかのトラフィックは正常にスイッチングされます。ブロックさせる MAC アドレスをポートごとに手動で設定できます。カードの各ポートは、あらかじめ定義された一連の MAC アドレスのトラフィックに限定して受信できます。ほかのトラフィックはドロップされます。この機能は Cisco IOS の「ポート セキュリティ」機能の一部です。
GE_XP カードを 10GE または 20GE MXP カード モードにプロビジョニングすると、Y 字ケーブル保護をサポートします。10GE_XP カードを 10GE TXP カード モードにプロビジョニングすると、Y 字ケーブル保護をサポートします。2 枚のカードが Y 字ケーブルの保護グループに加入できます。このとき、片方を現用カード、もう一方を保護カードとして割り当てます。この保護メカニズムでは、冗長な双方向パスを使用します。詳細は、「Y 字ケーブル保護」を参照してください。Y 字型保護メカニズムはプロビジョニング可能であり、オンまたはオフに設定できます(デフォルト モードはオフ)。信号障害(ITU-T G.709 モードの場合は、DWDM レシーバー ポートでの LOS、LOF、SD、または SF を検出すると、この保護メカニズム ソフトウェアは自動的にパスを切り替えます。
GE_XP および 10GE_XP が L2 over DWDM カード モードにある場合、保護機能はハードウェアのレイヤ 1 およびレイヤ 2 レベルで処理されます。障害の検出および障害の伝播には、ITU-T G.709 フレームのオーバーヘッド バイトを使用します。保護 VLAN の場合、トラフィックは 10GE DWDM リングの周囲でフラッディングされます。レイヤ 2 保護を設定するには、カード ビューの Provisioning > Protection タブで、VLAN リングのマスター ノードとポートとして機能するノードと GE_XP ポートまたは 10GE_XP ポートを定義します(図8-26 を参照)。障害が発生した場合は、このノードとポートが VLAN ループの開始と終了の役割を担います。
図8-26 GE_XP および 10GE_XP の L2 over DWDM Provisioning > Protection タブ
表8-34 に、GE_XP カードおよび 10GE_XP カードに装備されたカードレベルの 3 つの LED を示します。
表8-35 に、GE_XP カードおよび 10GE_XP カードに装備されたポートレベルの 3 つの LED を示します。
ADM-10G カードは ONS 15454 SONET、ONS 15454 SDH、および DWDM ネットワーク上で動作し、光信号およびギガビット イーサネット信号を DWDM 波長を介して転送します。このカードは、クライアントの低速ビット レートの SONET 信号または SDH 信号(OC-3/STM-1、OC-12/STM-4、OC-48/STM-16、またはギガビット イーサネット)を、より高速の OC-192/STM-64 で動作する調整可能な C 帯域 DWDM トランクに集約します。DWDM ネットワークでは、ADM-10G カードはギガビット イーサネットおよび SONET または SDH 回線を、複数の保護オプションを使用して同じ波長にマッピングすることで、DWDM を介してトラフィックを転送します。
ADM-10G カードはダブルスロットのカードで、高密度 SONET シェルフ(15454-SA-ANSI または 15454-SA-HD)、ETSI ONS 15454 標準シェルフ アセンブリ、または ETSI ONS 15454 高密度シェルフ アセンブリのスロット 1 ~ 5 または 12 ~ 16 に装着できます。これらのどのスロットにも装着することができます。
(注) 推奨されるスロットは、1-2、3-4、5-6、および 12-13、14-15、16-17 です。
このカードは SDH 信号に関する ITU-T G.825 および ITU-T G.783 に準拠しています。さらに、ITU-T G.707 の規定に従って、連結および非連結 AU-4 マッピングによる STM-1、STM-4、STM-16 の各信号をサポートします。また、Telcordia GR-253-CORE Section 5.6 に準拠し、同規格に従って Synchronous Transport Signal(STS)マッピングによる OC-3、OC-12、OC-48 の各信号をサポートします。
クライアント SFP およびトランク XFP は、Telcordia GR-253-CORE、ITU-T G.957、および ITU-T G.959.1、ならびに IEEE 802.3 に規定されるインターフェイス要件に準拠しています。
• クライアント、トランク、STS などの組み込み OC-192/STM-64 ADM 機能
• デュアルカードの冗長性をパス保護および 1+1 クライアント保護スキームで提供
• クライアント SFP の SONET、SDH、およびギガビット イーサネット プロトコルのサポート
• XFP の DWDM トランク インターフェイス信号波長のサポート
• TCC2 または TCC2P カードがアクティブからスタンバイに切り替わった場合、または手動または強制的に保護切り替えが発生した場合に、ゼロのビット エラーを返します。
• 16 の SFP ベース クライアント インターフェイス(グレー、色分け、および CWDM 光カードを使用可能)
• クライアントによる STM1/STM4/STM16/GE クライアント信号のサポート(最大 8 つのギガビット イーサネット)
• E-FEC/FEC および ITU-T G.709 をサポートする 1 つの XFP ベース トランク インターフェイス
• 保護ボードおよびパススルー トラフィックによる冗長接続をサポートする 2 つの SR XFP インターリンク インターフェイス
• Ethernet over SONET または SDH の Frame-mapped Generic Framing Procedure(GFP-F)マッピング
ADM-10G カードは、デフォルトで ITU-T G.7041 に準拠した GFP-F カプセル化モードに設定されます。このモードでは、ADM-10G カードが ONS 15310-CL、ONS 15310-MA、または ONS 15454 のデータ カード(ONS 15454 CE100T-8 または ML1000-2)とともに動作することができます。GFP カプセル化を使用することで、ADM-10G カードは ITU-T G.7041 規格に準拠する他のベンダーのギガビット イーサネット インターフェイスとの相互運用も可能になります。
図8-27 に、ADM-10G カードの前面プレートを示します。
図8-27 ADM-10G カードの前面プレートとブロック図
図8-28 に、ADM-10G カードのクライアントおよびトランク ポートの容量を示します。
図8-28 に示すように、ADM-10G カードは LC 光ポート コネクタを使用し、OC-N/STM-N トラフィックに使用可能な最大 16 の SFP をサポートします。これらの SFP の 8 つはギガビット イーサネットに使用できます。このインターフェイスは OC-3/STM-1、OC-12/STM-4、OC-48/STM-16、または任意の距離(SX、LX、ZX、SR、IR、または LR)のギガビット イーサネットを、任意に組み合わせて使用することができます。インターフェイスは次の容量をサポートします。
–1000Base-SX SFP 850 nm(ONS-SE-G2F-SX=)
–1000Base-LX SFP 1310 nm(ONS-SE-G2F-LX=)
–OC48/STM16 IR1、OC12/STM4 SR1、OC3/STM1 SR1、GE-LX マルチレート SFP 1310 nm(ONS-SE-Z1=)
–OC3/STM1 IR1、OC12/STM4 IR1 マルチレート SFP 1310 nm(ONS-SI-622-I1=)
–OC48/STM16 SR1 SFP 1310 nm(ONS-SI-2G-S1=)
–OC48/STM16 IR1 SFP 1310 nm(ONS-SI-2G-I1=)
–1000Base-ZX SFP 1550 nm(ONS-SI-GE-ZX=)
–OC3/STM1 LR2 SFP 1550 nm(ONS-SI-155-L2=)
–OC48/STM16 LR2 SFP 1550 nm(ONS-SI-2G-L2=)
ILK1 および ILK2 と呼ばれる 2 つの 2R インターリンク インターフェイスが各 ADM-10G カード上で自動的に作成され、IS/Unlocked サービス ステートになります。同じシェルフ上に搭載された 2 つの ADM-10G カード間でこれらのポートをケーブル配線することで、ADM ピア グループとして設定できます。ILK ポートはそれぞれ 10 G のトラフィックを伝送します。
ADM-10G カードは、OC-192/STM-64 信号の転送と ITU-U G.709 規格に従った ITU-T G.709 のデジタル ラッパーをサポートします。また、ダブルスロット構成では一度に 1 つの DWDM トランク XFP をサポートします。
サポートされる DWDM トランク XFP は、次のとおりです。
OC-48/STM-16 トラフィックを使用する場合、表8-36 に示すように、連続ポート構成の中にはハードウェアの制限により使用できないものがあります。ギガビット イーサネットのペイロードは、この制限による影響を受けません。
(注) 同じシェルフ内で ADM-10G カードと SONET または SDH クロスコネクト カードを併用することはできません。
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(注) 各トランクの合計トラフィック レートは、各 ADM-10G カード上、または各 ADM ピア グループの OC-192/STM-64 を超えることができません。
(注) ポート 9 および ポート 10 はギガビット イーサネットをサポートしません。ポート 11 および ポート 12 では OC-3/STM-1 または OC-12/STM-4 のみをサポートします。
ADM-10G カードには、さらに次の注意事項が適用されます。
• トランク ポートは OC-192/STM-64 および OTU2 をサポートします。
• インターリンク ポートは OC-192/STM-64 をサポートします。
• 1 台のシェルフに最大 6 枚の ADM-10G カードを搭載できます。
• カードはすべての 15454-SA-ANSI および 15454-SA-HD シェルフ内、ならびに ETSI ONS 15454 標準シェルフおよび高密度シェルフ内で使用できます。
• ランプ テスト機能を CTC から起動して、すべての LED が動作することを確認できます。
• 現用保護カードまたは現用非保護カードとして動作できます。
• 冗長構成では、アクティブ カードのハードウェア障害またはソフトウェア障害がトリガーとなって、スタンバイ カードに切り替わります。この切り替えは、10 ミリ秒以内に検出され 50 ミリ秒以内に完了します。
• ADM-10G カードは、64 ~ 10,000 バイトの MTU サイズ(最大 9,216)を持つジャンボ フレームをサポートします。
SFP または XFP が接続される ADM-10G カードには、ベンダー ID およびシリアル番号をキーとして使用する Cisco Standard Security Code Check Algorithm が実装されています。
PPM がカードのポートに接続されていても、Cisco の PPM でない理由でこのセキュリティ チェックに合格しない場合、マイナー レベルの NON-CISCO-PPM アラームが発生します。
認定されていない製品 ID を持つ PPM が ADM-10G カードに接続された場合は、Cisco PPM としてセキュリティ コード チェックに合格しても ADM-10G カードでの使用は認定されていないことを意味し、マイナー レベルの UNQUAL-PPM アラームが発生します。
ADM-10G カードは、Telcordia GR-253-CORE、Telcordia GR-1400-CORE、および ITU-T G.841 仕様に準拠する、1+1 保護および SONET パス保護ならびに SDH SNCP 保護アーキテクチャをサポートしています。
ADM-10G カードは、パス保護/SNCP 回線を STS/VC4(高次)レベルでサポートしており、信号劣化計算に基づいて切り替えを実行するように設定できます。
このカードでは、他のベンダー製の機器も使用したオープンエンドのパス保護/SNCP 構成が可能です。オープンエンドのパス保護/SNCP では、1 つのソース ポイントと 2 つの可能なエンドポイント(または 2 つの可能なソース ポイントと 1 つのエンドポイント)を指定し、先には他のベンダー製の機器を含めることができます。ソースおよびエンドポイントは、CTC により検出されるネットワークの一部です。
パス保護構成、SNCP、および PPMN の詳細については、『 Cisco ONS 15454 Reference Manual 』を参照してください。
1+1 光クライアント ポート保護の場合、同じ ADM-10G カード上または異なるカード上で収集された類似するファシリティ インターフェイスの任意のペアを使用するようにシステムを設定できます。1+1 保護スキームは、単方向(非保護)または双方向(保護)でも動作できます。光ポート保護の詳細については、『 Cisco ONS 15454 Reference Manual 』を参照してください。
表8-37 に、ADM-10G カードに装備されたカードレベルの LED を示します。
表8-38 に、ADM-10G カードに装備されたポートレベルの LED を示します。
(注) 各クライアント ポートまたはトランク ポートは、特定の保護タイプに関連するセクションの定義に従ったアクティブ モードまたはスタンバイ モードになります。たとえば、光スイッチ保護の場合はアクティブ ポートまたはスタンバイ ポートがあり、1+1 APS 保護の場合はアクティブまたはスタンバイ クライアント ポートがありますが、クライアント 1+1 保護の場合はアクティブ ポートもスタンバイ ポートもありません。
Y 字ケーブルおよびスプリッタ保護は、TXP および XMP カードで使用できるカード保護の 2 つの主要方式です。これは GE_XP および 10GE_XP カードが TXP または MXP モードにプロビジョニングされた場合も同様です。Y 字ケーブル保護はクライアント ポートのレベルで提供されます。スプリッタ保護はトランク ポートのレベルで提供されます。
(注) GE_XP および 10GE_XP は、L2 over DWDM モードにプロビジョニングされていると VLAN 保護を使用します。詳細については、「L2 over DWDM 保護」を参照してください。ADM-10G カードは、パス保護および 1+1 保護を使用します。詳細については、「保護」を参照してください。
Y 字ケーブル保護は、次の ONS 15454 TXP、MXP、GE_XP、および 10GE_XP カードで使用できます。
• GE_XP(10GE または 20GE MXP カード モードにある場合)
• 10GE_XP(10GE TXP カード モードにある場合)
Y 字ケーブル保護を作成するには、CTC ソフトウェアを使用して、2 枚の TXP、MXP、GE_XP、または 10GE_XP カード用の Y 字ケーブル保護グループを作成します。次に、この 2 枚のカードのクライアント ポートを Y 字ケーブルで物理的に接続します。1 つのクライアント信号は RX Y 字ケーブルに送り込まれ、2 枚の TXP、MXP、GE_XP、または 10GE_XP カードに分割されます。TXP、MXP、GE_XP、または 10GE_XP カードのクライアント側からの 2 つの Tx 信号は、TX Y 字ケーブルで単一のクライアント信号に結合されます。アクティブ カードの信号だけが、単一の TX クライアント信号としてパススルーします。もう一方のカードのレーザーは、Y 字ケーブルの結合部分での信号劣化を避けるため、オフにしておく必要があります。
(注) Y 字ケーブル コネクタとの接続に銅線 SFP を使用することはできません。Y 字ケーブルが光コネクタで構成されているため、銅線 SFP とは物理的に接続できないからです。
(注) 保護グループのどちらかのカードで GCC を作成すると、スイッチの状態に関係なく、トランク ポートは永久にアクティブな状態になります。GCC のプロビジョニングでは、オーバーヘッド バイトは保護されません。GCC は保護グループで保護されません。
図8-29 に、Y 字ケーブルの信号フローを示します。
(注) ポートが Y 字ケーブル保護グループに含まれていない場合、分割された信号で Loss of Signal-
Payload(LOS-P)アラームが発生することがあります。このアラームは、着信ペイロード信号不在アラームとも呼ばれます。
スプリッタ保護(図8-30 を参照)は、TXPP カードおよび MXPP カードで使用できます。スプリッタ保護を実装すると、クライアントが単一の信号をクライアントの RX ポートに送り込みます。次に、カード内部の光スプリッタが、この信号を 2 つの信号に分割し、2 つの TX トランク ポートにルーティングします。この 2 つの信号は、さまざまな光パスを通して送信されます。遠端の MXPP または TXPP カードは、2 つの RX トランク ポート信号のどちらかを光スイッチで選択し、TX クライアント ポートへ送り込みます。2 枚の MXPP または TXPP カードでスプリッタ保護を使用する場合は、各方向に 2 つの異なる光信号が、ダイバース パスを通して伝送されます。障害が発生した場合、遠端のスイッチは、内蔵光スイッチを使用して適切な信号を選択する必要があります。保護スイッチのトリガーとなるのは、LOS、LOF、SF、または SD です。
15454 DWDM カードの透過モードでは、クライアント入力信号が遠端のクライアント出力信号へ正確に伝送されます。クライアント信号は通常、DWDM 信号のペイロードとして伝送されます。ただし、クライアント信号にはペイロードとして伝送できないものもあります。特に、クライアントの LOS または LOF は伝送できません。Far-End Laser Control(FECL;遠端レーザー制御)は、LOS または LOF を、近端クライアント入力から遠端クライアント出力に伝送する機能です。
近端クライアント入力で LOS が検出された場合、近端トランクは、DWDM ラインの OTN オーバーヘッドに適切なバイトを設定します。これらのバイトが遠端トランクで受信されると、遠端クライアント レーザーがオフになります。レーザーがオフになると、スケルチされたことになります。近端の LOS がクリアされると、近端トランクは OTN オーバーヘッド内の適切なバイトをクリアし、遠端でこのバイトの変更が検出され、遠端クライアントのスケルチが解除されます。
FELC は、トランク ポートがポート上に無効な信号があることを検出した場合にも対応できます。無効な信号を伝播しないように、クライアントはスケルチされます。
2R モードのペイロード タイプでは、OTN オーバーヘッド バイトを使用できません。2R モードでは、クライアント ポートに LOS が発生した場合、トランクのレーザーがオフになります。遠端では、トランク レシーバーで LOS を検出し、クライアントをスケルチします。
FELC はプロビジョニングされません。DWDM カードが透過的な終端モードにある場合、FELC は必ずイネーブルです。ただし、遠端への FELC シグナリングが可能なのは、ITU-T G.709 がトランク スパンの両端でイネーブルの場合だけです。
複数のカードをカスケードする場合は、トランスポンダおよびマックスポンダで SFP を使用することによって起きるジッタについて考慮する必要があります。TXP_MR_2.5G、TXPP_MR_2.5G、MXP_MR_2.5G、MXPP_MR_2.5G、および TXP_MR_10E の各カードでは、累積ジッタがジッタ仕様を超えない範囲で、何枚かのトランスポンダをカスケードできます。推奨するカード数の限度は 20 枚です。TXP_MR_10G カードでも複数のカードのカスケードが可能ですが、推奨するカード数の限度は 12 枚です。MXP_2.5G_10G カードおよび MXP_2.5G_10E カードでは、2 枚のカード間が最大距離を超えてないものがあるかぎり、何枚でもカスケードが可能です。これは、信号が逆多重化されるたびに、ジッタが限定要因として除去されるためです。
Y 字ケーブルを使用する場合は、2 枚のトランスポンダ間の最大距離を半分にする必要があります。Y 字ケーブル操作の詳細は、「Y 字ケーブル保護」を参照してください。
トランスポンダおよびマックスポンダ カードには、CTC を使用して設定できるさまざまな SONET および SDH 終端モードがあります(『 Cisco ONS 15454 DWDM Procedure Guide 』の「Provision Transponder and Muxponder Cards」の章を参照)。 表8-39 に、終端モードの要約を示します。
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SONET Transport Overhead(TOH)セクションのバイトおよび SDH 再生器セクションのオーバーヘッド(SOH)バイトが終端されます。これらの SOH バイトがパススルーすることはありません。SONET TOH の Section DCC(SDCC)のバイト、および SDH の Regenerator Section DCC(RS-DCC)のバイトも含めて、これらはすべて再生されます。セクション終端モードでは、SONET TOH 回線および SDH 多重化セクションのオーバーヘッド バイトが透過的に渡されます。 |
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回線終端モードでは、SONET のセクション オーバーヘッドと回線オーバーヘッドおよび SDH 多重化セクションと再生器セクションのオーバーヘッド バイトが終端されます。これらのオーバーヘッド バイトがパススルーされることはありません。SONET の SDCC と Line DCC(LDCC)のバイト、および SDH の RS-DCC と Multiplexer Section DCC(MS-DCC)のバイトも含めて、これらはすべて再生されます。 |
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MXP_2.5G_10G 2 |
すべてのクライアント バイトは特定の条件以外(B1 の再構築時、S1 の再書き込み時、A1 と A2 の再生時、H1 と H3 の再生時)、透過的にパススルーします。 |
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SONET TOH セクションのバイトおよび SDH 再生器セクションのオーバーヘッド バイトが終端されます。これらのセクション オーバーヘッド バイトがパススルーされることはありません。SONET TOH のセクション DCC のバイト、および SDH の RS-DCC のバイトも含めて、これらはすべて再生されます。セクション終端モードでは、SONET TOH 回線および SDH 多重化セクションのオーバーヘッド バイトが透過的に渡されます。 |
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回線終端モードでは、SONET のセクション オーバーヘッドと回線オーバーヘッドおよび SDH 多重化セクションと再生器セクションのオーバーヘッド バイトが終端されます。これらのオーバーヘッド バイトがパススルーされることはありません。SONET の SDCC と LDCC のバイト、および SDH の RS-DCC と MS-DCC のバイトも含めて、これらはすべて再生されます。 |
2.OC48/STM16 のレートで動作するクライアントは、OC192/STM64 フレームに多重化されてから、OTN または DWDM へ送られます。 |
ここでは、一部のトランスポンダ カードやマックスポンダ カードで使用される SFP および 10 Gbps SFP(XFP)について説明します。CTC では、SFP および XFP は Pluggable Port Module(PPM)とも呼ばれます。SFP/XFP をプロビジョニングしてマルチレートの PPM の回線レートを変更するには、『 Cisco ONS 15454 DWDM Procedure Guide 』を参照してください。
表8-40 に、トランスポンダおよびマックスポンダの各カード、およびそれらと互換性のある SFP/XFP を示します。
警告 電磁適合性および安全性のための Telcordia GR-1089 Network Equipment Building Systems(NEBS)規格に準拠するため、銅線イーサネット ポートは建物内または屋内の配線およびケーブルにのみ接続するようにしてください。
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(Cisco 製品 ID) |
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MXP_2.5G_10E(ONS 15454 SONET/SDH) |
15454-SFP-OC48-IR= |
10-1975-01 |
15454-SFP-GE+-LX= |
10-1832-03 |
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TXP_MR_2.5G(ONS 15454 SONET/SDH) |
15454-SFP3-1-IR= |
10-1828-01 |
ONS-XC-10G-S1= |
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ONS-SE-4G-MM= |
10-2259-01 |
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ONS-SE-G2F-SX= |
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ONS-SE-ZE-EL= |
10-2351-01 |
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ONS-SE-G2F-SX= |
10-2272-01 |
表8-41 に、GE_XP および 10GE_XP カードのトランク ポートに装着できる XFP の XFP Transceiver Module Group(TMG)および PID を示します。
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SFP および XFP は、統合された光ファイバ トランシーバで、ポートまたはスロットからネットワークへの高速シリアル リンクを提供します。SFP モジュールでは、さまざまなラッチ メカニズムを使用できます。ラッチ タイプとモデル タイプ(SX、LX/LH など)、またはラッチ タイプとテクノロジー タイプ(ギガビット イーサネットなど)との間に、相互関係はありません。テクノロジー タイプおよびモデルについては、SFP または XFP のラベルを参照してください。
SFP では、次の図に示す複数のラッチを使用します。1 つめのラッチ タイプは、マイラー タブです(図8-31)。
2 番めのラッチ タイプは、アクチュエータ/ボタンです(図8-32)。
3 番めのラッチ タイプは、ベイル クラスプです(図8-33)。
• COM ― 商用動作温度範囲:23~158°F(-5~70°C)
• EXT ― 拡張動作温度範囲:23~185°F(-5~85°C)
• IND ― 工業動作温度範囲:-40~185°F(-40~85°C)
XFP では、ベイル クラスプ ラッチ メカニズムを使用します。図8-34 にラッチ解除された状態を、図8-35 にラッチされた状態を、それぞれ示します。テクノロジー タイプおよびモデルについては、XFP のラベルを参照してください。
図8-34 ベイル クラスプ XFP(ラッチ解除された状態)
• COM ― 商用動作温度範囲:23~158°F(-5~70°C)