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この章では、ONS 15454 Dense Wavelength Division Multiplexing(DWDM; 高密度波長分割多重)のネットワーク適用例とトポロジについて説明します。また、ネットワーク レベルの光パフォーマンスの基準についても説明します。
(注) 特に指定のないかぎり、[ONS 15454] は ANSI と ETSI の両方のシェルフ アセンブリを意味します。
(注) この章では、[OPT-BST] は OPT-BST、OPT-BST-E、OPT-BST-L カード、および OPT-LINE(光ブースター)モードでプロビジョニングされる OPT-AMP-L、OPT-AMP-C、および OPT-AMP-17-C カードを指します。[OPT-PRE] は OPT-PRE カード、および OPT-PRE(プリアンプ)モードでプロビジョニングされる OPT-AMP-L、OPT-AMP-C、および OPT-AMP-17-C カードを指します。
(注) OPT-BST-L、32WSS-L、32DMX-L、および OPT-AMP-L カードは、L 帯域互換のノードとネットワークにのみ装着できます。OPT-BST、OPT-BST-E、32WSS、32DMX、40-DMX-C、40-DMX-CE、40-MUX-C、40-WSS-C、40-WSS-CE、40-WXC-C、OPT-AMP-C、および OPT-AMP-17-C カードは、C 帯域互換のノードとネットワークにのみ装着できます。
• 「APC」
Cisco ONS 15454 ノードは、メトロ コアの DWDM ネットワーク アプリケーション用にプロビジョニングできます。メトロ コア ネットワークには複数のスパンと増幅器が含まれることが多いため、Optical Signal-to-Noise Ratio(OSNR)がチャネル パフォーマンスを制限する要因となります。
DWDM ネットワーク内では、ONS 15454 は Node Services Protocol(NSP)という通信プロトコルを使用して他のノードと通信します。NSP は、ネットワークに変更が生じたときに、ノードを自動的にアップデートします。各 ONS 15454 DWDM ノードでは、次のことが可能です。
ONS 15454 DWDM ネットワーク トポロジには、リング ネットワーク、線形ネットワーク、およびメッシュ ネットワークがあります。
リング ネットワークは、ハブ、マルチハブ、Any-to-Any、およびメッシュ トラフィックのトポロジをサポートします。
ハブ トラフィック トポロジ(図10-1)では、ハブ ノードがすべての DWDM チャネルを終端します。チャネルは、ハブ ノードとリング内のいずれかのノード間で保護トラフィックをサポートするようにプロビジョニングできます。現用トラフィックと保護トラフィックはどちらも、リングの両側で同じ波長を使用します。保護トラフィックは Optical Add/Drop Multiplexing(OADM; 光分岐挿入)ノードのどのペア間でもプロビジョニングできます。ただし、ハブ ノードで現用または保護のいずれかのパスを再生成する必要があります。
保護トラフィックはハブ トポロジ内でチャネルを減衰します。つまり、チャネルの再利用はできません。だだし、非保護のマルチホップ トラフィックをプロビジョニングすることで、同じチャネルをリングのさまざまなセクションで再利用することは可能です。伝送という観点から見ると、このネットワーク トポロジは OADM ノードによる 2 つの双方向ポイントツーポイント リンクに似ています。
ハブ ノードの詳細については、「ハブ ノード」を参照してください。
マルチハブ トラフィック トポロジ(図10-2)は、複数のハブ ノードが追加されていることを除いて、ハブ トラフィック トポロジに基づいています。保護トラフィックは 2 つのハブ ノード間にだけ確立することができます。保護トラフィックは、割り当てられた波長チャネルが別のハブ ノードで再生された場合にだけ、ハブ ノードと他のいずれかの OADM ノード間でプロビジョニングできます。このリングでマルチホップ トラフィックをプロビジョニングできます。伝送という観点から見ると、このネットワーク トポロジは OADM ノードをつなぐ 2 つ以上のポイントツーポイント リンクに似ています。
Any-to-Any トラフィック トポロジ(図10-3)には、Reconfigurable OADM(ROADM; 再設定可能 OADM)ノード(Optical Service Channel[OSC; 光サービス チャネル]再生を持つノードまたは持たないノード)または光増幅ノードだけが含まれます。このトポロジでは、ネットワーク内の任意の送信元ノードから任意の宛先ノードへのあらゆる波長をルーティングすることができます。
詳細は、「ROADM ノード」を参照してください。
図10-3 Any-to-Any リング トラフィック トポロジ
メッシュ トラフィック トポロジ(図10-4)ではハブ ノードは使用しません。増幅ノードおよびパッシブ OADM ノードだけが存在します。保護トラフィックは任意の 2 つのノード間でプロビジョニングできますが、選択したチャネルはリング内で再利用できません。非保護マルチホップ トラフィックは、リング内でプロビジョニングできます。メッシュ リングは、Amplified Spontaneous Emission(ASE; 増幅時自発放射)レージングを防ぐように設計する必要があります。これは、特定のノードを anti-ASE ノードとして構成することで行うことができます。anti-ASE は、次の 2 つの方法で作成できます。
•OADM ノードに 32MUX-O カードと 32DMX-O カードを装着する。この方法は、リングに展開した合計波長数が 10 を超えている場合に使用します。32MUX-O と 32DMX-O カードを装備した OADM ノードはフル OADM ノードと呼ばれます。
•リングに展開した合計波長数が 10 未満の場合、anti-ASE ノードは、ノード内で終端されないすべてのチャネルを「光パススルー」として構成した OADM ノードを使用して構成します。つまり、anti-ASE ノードのどのチャネルも OADM ノードのエクスプレス パスで搬送することはできません。
OADM ノードの詳細については、「OADM ノード」を参照してください。anti-ASE ノードについては、「anti-ASE ノード」を参照してください。
線形構成は、2 つの端末ノード(イーストとウェスト)の使用で特徴付けられます。32 チャネル端末ノードには、32MUX-O カードと 32DMX-O カード、または 32WSS カードと 32DMX カードか 32DMX-O カードを装着できます。40 チャネル端末ノードには、40-MUX-C カードと
40-DMX-C/40-DMX-CE カード、または 40-WSS-C/40-WSS-CE カードと 40-DMX-C/40-DMX-CE カードを装着できます。2 つの端末ノードの間には、OADM または 回線増幅器ノードを配置することができます。線形構成では、非保護トラフィックだけをプロビジョニングできます。図10-5 に、増幅ノードと パッシブ OADM ノードを使用した線形構成内の 5 つの ONS 15454 ノードを示します。
図10-6 に、OADM ノードを使用しない線形構成の 5 つの ONS 15454 ノードを示します。詳細は、「端末ノード」を参照してください。
シングルスパン リンクは、前置増幅と後置増幅をつなぐシングルスパン リンクを特徴とする線形構成の一種です。シングルスパン リンクには、2 つの端末ノード(イーストとウェスト)を使用するという特徴もあります。シングルスパン リンクでは、非保護トラフィックだけをプロビジョニングできます。
図10-7 に、シングルスパン リンクの ONS 15454 を示します。1 つのスパンで 8 つのチャネルを搬送します。シングルスパン リンクの損失は OC-192/STM-64 LR ITU カードに適用されます。OADM パッシブ ノードの挿入損失とスパン損失の合計が 35 dB を超えない場合、光パフォーマンスの値は有効です。
メッシュ ネットワークは、ネイティブまたはマルチリングです。ネイティブ メッシュ ネットワーク(図10-8)では、4 度と 8 度のメッシュ ノードのいかなる組み合わせでも連動できます。4 度メッシュ ノードは光信号を 4 つの方向に伝送し、8 度メッシュ ノードは光信号を 8 つの方向に伝送します。メッシュ ノードの詳細については、「メッシュ DWDM ネットワークの設定」を参照してください。中間ノードは ROADM ノードです。メッシュ ノードでは、すべての波長は、Optical-Electrical-Optical(OEO)再生を持たない 40-WXC-C カードを使用し、4 つ(4 度メッシュ ノード)から 8 つ(8 度メッシュ ノード)の異なる光回線終端ポートを通してルーティングできます。システム パフォーマンスに影響を与えることなく、40-WSS-C/40-WSS-CE、40-WXC-C、および 32WSS カードを同じメッシュ ネットワーク内で組み合わせることができます。32WSS カードが装着されているノードでは、最大システム容量は 32 チャネルです。端末サイトは、拍車としてメッシュ ネットワークに接続されます。
マルチリング メッシュ ネットワーク(図10-9)では、4 度または 8 度のメッシュ ノードに数個のリングが接続されています。中間 ROADM ノードには MMU カードが装着されています。すべての波長は、OEO 再生を持たない 40-WXC-C カードを使用する複数のリングの間でルーティングできます。ネイティブ メッシュ ネットワークとして、システム パフォーマンスに影響を与えることなく、40-WSS-C/40-WSS-CE、40-WXC-C、および 32WSS カードを同じマルチリング ネットワーク内で組み合わせることができます。32WSS カードが装着されているノードでは、最大システム容量は 32 チャネルに制限されます。端末ノードは、拍車としてマルチリング ノードに接続されます。
ネイティブ メッシュおよびマルチリング ネットワークのノード構成の詳細については、「メッシュ DWDM ネットワークの設定」 を参照してください。
ここでは、ONS 15454 DWDM ネットワークの光パフォーマンスについて説明します。パフォーマンス データは、ネットワーク トポロジ、ノード タイプ、クライアント カード、ファイバ タイプ、スパン数、チャネル数に基づく一般的なガイドラインです。1 つの ONS 15454 DWDM ネットワーク内に存在できる最大ノード数は 16 です。サポートされる DWDM のトポロジとノード タイプを 表10-1 に示します。
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SMF-28 1 E-LEAF 2 TW-RS 3 |
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1.SMF-28 = Single-Mode Fiber(シングルモード光ファイバ)28 |
ONS 15454 Automatic Power Control(APC; 自動電力制御)機能は、次のとおりです。
• チャネル数が故意または偶然に変化した場合に、チャネルあたりの電力を一定に維持。チャネルあたりの電力が一定に維持されることにより、光ネットワークの復元力が増大します。
• 増幅器のセットポイントを自動計算することにより、DWDM 光ネットワークの設置とアップグレードを簡素化
(注) APC アルゴリズムにより、OPT-BST、OPT-PRE、OPT-AMP-17-C、32DMX、40-DMX-C、40-DMX-CE、OPT-BST-L、OPT-AMP-L、OPT-AMP-C、および 32DMX-L カードの光パラメータを管理します。
増幅器ソフトウェアでは、チャネル数の変動に関係なくチャネル電力を一定にするために高速過渡抑制機能のあるゲイン制御ループを使用します。増幅器は入力電力の変動をモニタリングし、計算されたゲイン セットポイントに応じて出力電力を変更します。シェルフのコントローラ ソフトウェアは、出力電力制御ループをエミュレートし、ファイバの劣化を調整します。この機能を実行するために、TCC2/TCC2P は、シグナリング プロトコルにより提供されるチャネル分配情報と、ユーザがプロビジョニングするチャネルあたりの電力予測値を得る必要があります。TCC2/TCC2P は実際の増幅器の出力電力と予測される増幅器の出力電力を比較し、一致しない場合にはセットポイントを修正します。
固定ゲイン モードでは、増幅器出力電力制御ループは次の入出力電力の計算を行います。ここで、G はゲインを表し、t は時間を表します。
電力を等化した光システムでは、総入力電力がチャネル数に比例します。増幅器ソフトウェアは、着信信号によって搬送されるチャネル数の変化による入力電力の変動に合わせて補正します。
増幅器のソフトウェアは、2 つの異なるインスタンス t1 および t2 で読み取った入力電力値の変化を、搬送トラフィックの変化として認識します。次に示す式の文字 m および n は、2 つの異なるチャネル数を表します。Pin/ch は、チャネルあたりの入力電力を表します。
増幅器ソフトウェアは、わずか 1 ミリ秒の反応時間で入力電力の変化を出力電力に適用します。これにより、チャネルのアップグレードやファイバの切断があっても、出力増幅器で各チャネルの電力を一定に保つことができます。
チャネルあたりの電力と動作モード(ゲインまたは電力)は、Automatic Node Setup(ANS; 自動ノード設定)により設定されます。プロビジョニングはサイド単位で行われます。サイド i 側のプリアンプまたはブースター増幅器は、ノード データベースにあるサイド i のパラメータを使用してプロビジョニングされます( i = A、B、C、D、E、F、G、または H)。
増幅器は、予測されるチャネルあたりの電力から開始し、最初のチャネルがプロビジョニングされたあとで、ゲインのセットポイントを自動的に計算します。増幅器のゲイン セットポイントは、その増幅器より前方のスパンの損失と一致するように計算されます。ゲインが計算されると、増幅器によってセットポイントは変更されなくなります。増幅器ゲインは、プロビジョニングしたチャネル数がゼロに戻るたびに再計算されます。ゲインを強制的に再計算する必要がある場合は、チャネル数をゼロに戻します。
増幅器は、チャネル数の変化により発生する入力電力の変化を制御するソフトウェアによって管理されます。ソフトウェアは、出力の全電力を調整し、入力チャネルの数が変更された場合にチャネルあたりの一定の電力値を維持します。
ネットワークの特徴の変化は、増幅器の入力電力に影響を与えます。入力電力の変化はスパン損失の変化を意味するため、入力電力の変化は、最初に計算されたゲインを修正することによってのみ補償されます。その結果、増幅器の起動で確立されたゲインとスパン損失はもはや満たされていません(図10-10)。
図10-10 では、ノード 1 とノード 2 にブースター増幅器とプリアンプが取り付けられています。ノード 2(Pin2)のプリアンプで受信される入力電力は、ノード 1 Pout1(n)(n はチャネルの数)のブースター増幅器により起動する全電力と 2 つのノード間のスパン減衰(L)の効果に依存しています。スパン損失は、ファイバやコンポーネントの老朽化や動作環境の変化などで変わります。ノード 2 への電力は、次の式によって求められます。
ノード 2のプリアンプの位相ゲイン(GPre-2)は、スパン損失を補償するためにプロビジョニング中に設定されるため、ノード 2 のプリアンプ出力電力(Pout-Pre-2)は、次の式で示すように、最初に伝送された電力と等しくなります。
Pout-Pre-2 = L × GPre-2 × Pout1(n)
システム劣化の場合、ノード 2 で受信される電力は、スパン挿入損失の変化のために減少します(L から L')。プリアンプのゲイン制御動作モードの結果として、ノード 2 のプリアンプの出力電力(Pout-Pre-2)も減少します。シェルフ コントローラ レイヤでの APC の目的は、単に、チャネルの数またはほかの要因の変化により増幅器出力の変更が必要かどうかを検出することです。チャネル数以外の要因の変化が発生した場合、APC はノード 2 プリアンプでの新しいゲイン(GPre-2')をプロビジョニングし、次の式で示すように、新しいスパン損失を補償します。
GPre-2' = GPre-2(L/ L') = GPre-2 + [Pout-Pre-2 -Exp(Pout-Pre-2)]
上記の関係を簡単に言うならば、APC は、動作中の増幅器のゲインまたは Variable Optical Attenuation(VOA; 可変光減衰)を調整することによりシステム劣化を補償し、フォトダイオードで読み取った電力値と予測される電力値との差をなくすことができます。予測される電力値は、次の値を使用して計算されます。
• チャネル分配(ノード内のエクスプレス チャネル、アド チャネル、およびドロップ チャネルの数)
チャネル分配は、プロビジョニングしたチャネルと失敗したチャネルの合計で決まります。プロビジョニングした波長についての情報は、回線生成時に、適用可能ノードの APC に送信されます。失敗したチャネルについての情報は、適用可能ノード上のポートのアラームをモニタリングするシグナリング プロトコルを通じて収集され、ネットワークの他のすべてのノードに配信されます。
ASE の計算によって、フォトダイオードから報告された電力レベルからノイズが消去されます。各増幅器はそれ自身のノイズを補正できますが、カスケードされた増幅器は、前方のノードが生成した ASE を補正できません。ASE の効果は、チャネル数が減少すると増加します。そのため、ASE の生成を補正するために、リングの各増幅器で修正係数を計算する必要があります。
APC は、異なるノード間に分散されるネットワークレベルの機能です。APC ドメインは、ネットワーク レベルでの APC の同じインスタンスにより制御されるノードのセットです。APC ドメインは、個別に調整できるネットワークの一部を光学的に識別します。光ネットワークは、次の特徴を持ついくつかの異なるドメインに分類できます。
• すべてのドメインは 2 つのノード側により終端されます。ドメインを終端するノード側は、次のとおりです。
• APC ドメインは、Cisco Transport Controller(CTC)と Transaction Language One(TL1)の両方で表示されます。
• CTC では、ドメインはネットワーク ビューに表示され、スパンのリストとして報告されます。各スパンは、次に示すように、ノードとサイドのペアにより識別されます。
APC Domain Node_1 Side A, Node_4 Side B
+ Span 1:Node_1 Side A, Node_2 Side B
+ Span 2:Node_2 Side A, Node_3 Side B
+ Span 3:Node_3 Side A, Node_4 Side B
• APC ドメインは自動で更新されないため、Refresh ボタンを使用して更新します。
ドメイン内の APC のアルゴリズムでは、1 時間ごとに、または新しい回線がプロビジョニングまたは削除されるごとに APC を開始するマスター ノードを指定します。マスター ノードが APC に開始するように通知するたびに、ネットワークのすべてのノードで、ゲインと VOA のセットポイントが評価されます。別のノードに修正が必要な場合は、常にマスター ノードから開始して、光パスを順にたどって修正が行われます。
APC は、電力レベルの変動がヒステリシスしきい値の +/- 0.5 dB を超えたときだけ、電力レベルを修正します。しきい値範囲内の電力レベル変動は、無視できるとみなされるため、スキップされます。APC はスロー タイム イベントに追従するように設計されているため、3 dB を超える値の修正はスキップします。これは、ネットワークの設計段階でプロビジョニングする典型的な総エージング マージンです。最初のチャネルをプロビジョニングしたあとか、増幅器が最初に起動したあとは、APC は 3 dB ルールを適用しません。この場合、APC はノードを起動するためにすべての電力差を修正します。
大きな電力変動を避けるために、APC は電力レベルを徐々に上げて調整します。電力補正の最大値は、+/- 0.5 dB です。最適な電力レベルに達するまで、各反復に適用されます。たとえば、ゲイン偏差 2 dB は、4 ステップで修正されます。4 ステップのそれぞれで、ネットワークのすべてのノードに対して完全な APC チェックが要求されます。APC は、1 時間ごとに 3 dB まで修正できます。長時間の間に劣化が起こった場合、APC は、ユーザがネットワークの設置時にプロビジョニングしたすべてのマージンを使用してこれを補正します。
マージンがまったく利用できなくなると、セットポイントが範囲を超えるため、調整できなくなります。APC はこのイベントを CTC、Cisco Transport Manager(CTM)、および TL1 に APC Fail 状態を通じて報告します。APC は、セットポイントが許容範囲に戻った時点で APC Fail 状態を解除します。
APC は手動で無効にできます。さらに、APC は次の場合に自動的に無効になります。
• Hardware Fail(HF; ハードウェア障害)アラームがいずれかのドメイン ノードのカードで発生した場合
• Mismatch Equipment Alarm(MEA; ミスマッチ機器アラーム)がいずれかのドメイン ノードのカードで発生した場合
• 不適切な取り外し(IMPROPRMVL)アラームがいずれかのドメイン ノードのカードで発生した場合
• ゲイン低下(GAIN-HDEG)、電力低下(OPWR-HDEG)、および 電力障害(PWR-FAIL)のアラームが、いずれかのドメイン ノードの増幅器カードの出力ポートで発生した場合
• VOA の低下または障害アラームがいずれかのドメイン ノードのカードで発生した場合
• シグナリング プロトコルは、いずれかのドメイン ノードのいずれかの APC インスタンスがもはや到達不可能であることを検出した場合
APC の状態(イネーブル/ディセーブル)はすべてのノードに通知され、CTC または TL1 インターフェイスで確認することができます。APC をディセーブルにするようなイベントがネットワーク ノードの 1 つで発生すると、APC は他のすべてのノードでもディセーブルになり、APC の状態は DISABLE - INTERNAL に変わります。トラブルシューティングを容易にするため、状態がディセーブルになるのは、問題が起きたノードだけです。
APC は、CTC、TL1、および SNMP(簡易ネットワーク管理プロトコル)のポートレベルで、次のマイナーでサービスに影響のないアラームを発生させます。
• APC Out of Range ― 新しいセットポイントがパラメータの範囲を超えるため、APC はポートに割り当てられたパラメータに新しいセットポイントを割り当てることができません。
• APC Correction Skipped ― 予想される値と現在の値の差が +/- 3 dB の安全範囲を超えるため、APC はポートに割り当てられた 1 つのパラメータの補正をスキップしました。
• APC Disabled ― APC はユーザまたは内部動作によりディセーブルにされています。
エラー状態が解消されると、シグナリング プロトコルは、ネットワーク上の APC をイネーブルにし、APC の DISABLE - INTERNAL 状態はクリアされます。APC は、チャネルのプロビジョニングのあとに ASE 効果を補正する必要があるため、APC がディセーブルの間にユーザがプロビジョニングしたすべての Optical Channel Network Connection(OCHNC; 光チャネル ネットワーク接続)回線および Optical Channel Client Connection(OCHCC; 光チャネルクライアント接続)回線は、APC がイネーブルになった場合のみ、Out-of-Service and Autonomous, Automatic In-Service(OOS-AU,AINS)(ANSI)サービス状態または Unlocked-disabled,automaticInService(ETSI)サービス ステートに維持されます。APC がイネーブルになると、OCHNC と OCHCC は自動的に In-Service and Normal(IS-NR [ANSI])サービス状態または Unlocked-enabled(ETSI)サービス状態になります。
APC のステータスは、ノード ビューのステータス領域内に 4 つの APC 状態で示されます。
• Disabled ― APC はユーザによって手動でディセーブルにされました。
• Disable - Internal ― APC は内部的な原因により自動的にディセーブルにされています。
• Not Applicable ― ノードは非 DWDM にプロビジョニングされており、APC をサポートしていません。
APC 情報を参照したり、APC を手動でディセーブルまたはイネーブルにするには、Maintenance> DWDM > APC タブを選択します。情報の表示方法の例については、図10-11 を参照してください。
• Position ― 表示されている APC 情報のスロット番号、カード、およびポート
• Last Modification ― APC パラメータのセットポイントが最後に修正された日付と時刻
• Parameter ― APC が最後に修正したパラメータ
• Last Check ― APC パラメータのセットポイントが最後に検証された日付と時刻
ROADM ノードでは、Maintenance > DWDM > ROADM Power Monitoring > Optical Side n - n タブ( n - n は A-B、C-D、E-F、または G-H)で、32WSS、40-WSS-C/40-WSS-CE、および 40-WXC-C カードの等化機能をモニタリングすることができます(図10-12 参照)。このタブには、入力チャネル電力(Padd)、エクスプレスまたはパススルー電力(Ppt)、出力の電力レベル(Pout)が表示されます。
図10-12 ROADM の Power Monitoring サブタブ
スパン損失の測定は、Maintenance > DWDM > WDM Span Check タブで行うことができます(図10-13 参照)。CTC スパン チェックでは、遠端 OSC 電力と近端 OSC 電力が比較されます。測定されたスパン損失が、予測される最大スパン損失を超える場合には、[Span Loss Out of Range] 状態が発生します。この状態は、測定されたスパン損失が予測される最小スパン損失よりも小さく、スパン損失の最大値と最小値の差が 1 dB より大きい場合にも発生します。予測されるスパン損失の最小値および最大値は、ネットワークで Cisco TransportPlanner によって計算され、CTC にインポートされます。ただし、最小値および予測されるスパン損失値は手動で変更することができます。
CTC のスパン損失の測定により、素早くスパン損失をチェックすることができ、機器を設置したあとや、壊れたファイバを修理したあとなど、ネットワークの変更が発生した場合に便利です。CTC のスパン損失の分解能は次のとおりです。
• +/- 1.5 dB(スパン損失の測定値が 0~25 dB の場合)
• +/- 2.5 dB(スパン損失の測定値が 25~38 dB の場合)
ONS 15454 でより分解能の高いスパン損失の測定を行うには、Optical Time Domain Reflectometer(OTDR; オプティカル タイム ドメイン反射率計)を使用する必要があります。
ネットワークでファイバの破損が発生した場合、Automatic Laser Shutdown(ALS; 自動レーザー遮断)が、自動的に OSCM および OSC-CSM OSC レーザー出力電力と、OPT-BST、OPT-BST-E、OPT-BST-L、OPT-AMP-L、OPT-AMP-C、および OPT-AMP-17-C カードに含まれる光増幅器を遮断します。CTC カード ビュー内の Maintenance > ALS タブには、OSCM、OSC-CSM、OPT-BST、OPT-BST-E、OPT-BST-L、OPT-AMP-L、OPT-AMP-C、および OPT-AMP-17-C カード用に以下の ALS 管理オプションが用意されています。
• Disable ― ALS はオフです。トラフィックの停止 Loss of Signal(LOS; 信号消失)が発生した場合に、OSC レーザー トランスミッタおよび光増幅器は、自動的に遮断されません。
• Auto Restart ― ALS はオンです。トラフィックの停止 LOS が発生した場合に、OSC レーザー トランスミッタおよび光増幅器が自動的に遮断されます。停止の原因となった状態が解消されると、レーザーは自動的に再起動されます。Auto Restart は、OSCM、OSC-CSM、OPT-BST、OPT-BST-E、OPT-BST-L、OPT-AMP-L、OPT-AMP-C、および OPT-AMP-17-C カードでデフォルトの ALS プロビジョニングです。
• Manual Restart ― ALS はオンです。トラフィックの停止 LOS が発生した場合に、OSC レーザー トランスミッタおよび光増幅器が自動的に遮断されます。ただし、停止の原因となった状態が解消されるときに、レーザーを手動で再起動する必要があります。
• Manual Restart for Test ― OSC レーザー トランスミッタおよび光増幅器をテスト用に手動で再起動します。
警告 すべての ONS 15454 ユーザは、IEC 60825-2 または ANSI Z136.1 に従って、レーザーの危険性に関する適切なトレーニングを受ける必要があります。
OPT-BST、OPT-BST-E、OPT-BST-L、OPT-AMP-L、OPT-AMP-C、OPT-AMP-17-C、OSCM、および OSC-CSM カードで ALS がイネーブルの場合、ネットワーク安全機構がシステム障害時に発生します。ALS プロビジョニングもトランスポンダ(TXP)カードおよびマックスポンダ(MXP)カードで提供されます。ただし、ALS がイネーブルの OPT-BST、OPT-BST-E、OPT-BST-L、OPT-AMP-L、OPT-AMP-C、OPT-AMP-17-C、OSCM、および OSC-CSM カードをネットワークで使用した場合、ALS を TXP カードと MXP カードでイネーブルにする必要はありません。ALS はデフォルトで TXP カードと MXP カードでディセーブルで、ネットワークの光安全性に影響しません。
TXP カードと MXP カードが DWDM レイヤを通過せずに直接相互接続されている場合、そのカードでALS をイネーブルにする必要があります。ファイバが切断されると ALS プロトコルが有効になり、カード間である程度のネットワーク ポイントツーポイント双方向トラフィック管理が有効になります。
OPT-BST、OPT-BST-E、OPT-BST-L、OPT-AMP-L、OPT-AMP-C、OPT-AMP-17-C、OSCM、および OSC-CSM カードで ALS がディセーブルの場合は(DWDM ネットワーク)、カード間のネットワークでファイバが破損したときにレーザー管理が可能になるように、ALS を TXP カードおよび MXP カードでイネーブルにできます。
Automatic Power Reduction(APR)はソフトウェアで制御され、ユーザは設定できません。システム障害後の増幅器の再起動中に、増幅器(たとえば OTP-BST)がパルス モードで動作し、危険度レベル 1 の電力制約を超過しないように APR レベルが有効になります。これは、作業員の安全を確保するために実行されます。
システム障害が発生して(たとえばファイバの切断や機器の障害)ALS Auto Restart がイネーブルの場合、増幅器レーザー電力を遮断するためのイベント シーケンスが実行され、システムの問題が修正されたあとに増幅器が自動的に再起動します。光ペイロードと OSC の損失が遠端で検出されると、遠端増幅器がただちに遮断されます。遠端増幅器の遮断によりペイロードと OSC の損失が検出されるため、次に、近端増幅器が遮断されます。この時点で、OSC レーザー トランスミッタを使用して近端で遠端との通信を確立しようとします。これを行うには、OSC が超低電力(最大 0 dBm)の 2 秒パルスを発信して、遠端 OSC レーザ トランスミッタから同様の 2 秒パルスの応答を待ちます。100 秒以内に応答を受信しない場合、近端は再びパルスを発信します。この処理は、近端が 2 秒の応答パルスを遠端から受信するまで続きます。これは、システム障害が修正されて両端でファイバの完全な導通があることを示します。
OSC 通信が確立されたあと、近端増幅器が低い電力レベルのパルス モードで動作するようにソフトウェアで設定されます。+8 dBm への APR で 9 秒のレーザー パルスを発信します。このレベルでは、正常な OSC 通信の確立により破損したファイバが確実に修復されている場合でも、作業員の安全を確保する危険レベル 1 を超過しないことが保証されます。遠端増幅器が 100 秒以内に 9 秒パルスで応答した場合、両方の増幅器が低い電力のパルス モードからから通常の動作電力モードに変わります。
TXP カードまたは MXP カード間の直接接続で、ALS Auto Restart がイネーブルで接続が DWDM レイヤを通過しない場合、同様の処理が行われます。ただし、接続はどの増幅器や OSC カードも通過してないので、TXP カードまたは MXP カードはシステム障害後に直接互いに通信を確立しようとします。これは、2 秒の再起動パルスを使用して、OSC と DWDM レイヤ間で説明した方法と同様の方法で行われます。パルス中に発信される電力は、危険度レベル 1 未満です。
警告 ALS がディセーブルになる場合、目に見えない大量のレーザー光が、終端されていないファイバ ケーブルやコネクタの端から放射されている可能性があります。ファイバの端を光学機器で直接見ないでください。光学機器(ルーペ、拡大鏡、顕微鏡など)で 100 mm 以内の距離から放射されるレーザーを見ると、目を痛める恐れがあります。
(注) ALS をディセーブルにしなければならない場合、すべてのファイバが限定された場所に取り付けられていることを確認してください。メンテナンスまたは取り付け処理が終了したらただちに ALS をイネーブルにしてください。
• OPT-BST/OPT-BST-E カードを使用したノード(増幅ノード)
• OSC-CSM カードを使用したノード(パッシブ ノード)
• OPT-BST-L カードを使用したノード(増幅ノード)
図10-14 に、OPT-BST/OPT-BST-E カードを使用したノード間のファイバ切断を示します。
図10-14 OPT-BST/OPT-BST-E カードを使用したノード
ノード B の 2 つのフォトダイオードが、光ペイロードと OSC 信号の受信信号強度をモニタリングします。ファイバが切断されると、両方のフォトダイオードで LOS が検出されます。次に AND 関数が全体の LOS 状態を通知し、OPT-BST/OPT-BST-E トランスミッタ、OPT-PRE トランスミッタ、および OSCM レーザーがシャットダウンされます。これにより、ノード A で光ペイロードと OSC の両方の LOS が発生し、ノード A で OSCM、OPT-PRE トランスミッタ、OPT-BST/OPT-BST-E トランスミッタのレーザーが停止します。ファイバ切断後に次のような順番で処理が発生します(図10-14 内の丸付き番号参照)。
2. ノード B の電力モニタリング フォトダイオードは、OPT-BST/OPT-BST-E カードで Loss of Incoming Payload(LOS-P)を検出します。これらの状態については、『 Cisco ONS 15454 DWDM Troubleshooting Guide 』を参照してください。
3. OPT-BST/OPT-BST-E カードでは、LOS-O と LOS-P が同時に検出されるとコマンドによって、増幅器がシャットダウンされます。LOS-O および LOS-P が降格している間、CTC は LOS アラーム(継続性の損失)を報告します。これらの状態については、『 Cisco ONS 15454 DWDM Troubleshooting Guide 』を参照してください。
4. OPT-BST/OPT-BST-E カード増幅器が 1 秒以内にシャットダウンします。
6. 光パワーが着信しないため、OPT-PRE カードは自動的にシャットダウンします。
7. ノード A の電力モニタリング フォトダイオードは、OPT-BST/OPT-BST-E カードで LOS-Oを検出し、OSCM カードは SONET レイヤで LOS(OCS3)を検出します。これらの状態については、『 Cisco ONS 15454 DWDM Troubleshooting Guide 』を参照してください。
8. ノード A の電力モニタリング フォトダイオードは、OPT-BST/OPT-BST-E カードで LOS-P を検出します。これらの状態については、『 Cisco ONS 15454 DWDM Troubleshooting Guide 』を参照してください。
9. OPT-BST/OPT-BST-E カードでは、LOS-O と LOS-P が同時に検出されるとコマンドによって、増幅器がシャットダウンされます。LOS-O および LOS-P が降格している間、CTC は LOS アラーム(継続性の損失)を報告します。これらの状態については、『 Cisco ONS 15454 DWDM Troubleshooting Guide 』を参照してください。
10. OPT-BST/OPT-BST-E カード増幅器が 1 秒以内にシャットダウンします。
12. 光パワーが着信しないため、ノード A の OPT-PRE カードは自動的にシャットダウンします。
ファイバの修理が完了したら、ノード A の OPT-BST/OPT-BST-E トランスミッタまたはノード B の OPT-BST/OPT-BST-E トランスミッタを自動または手動で再起動する必要があります。シャットダウンされたシステムは、再起動パルスを使用して再度有効になります。このパルスは、光パスが復旧され、伝送を開始できることを通知するために使用します。たとえば、遠端のノード B がパルスを受信する場合には、ノード B の OPT-BST/OPT-BST-E トランスミッタに光信号の伝送を開始するように伝えます。ノード A の OPT-BST/OPT-BST-E レシーバーは信号を受信し、ノード A の OPT-BST/OPT-BST-E トランスミッタに伝送を再開するよう伝えます。
(注) レーザー再起動パルスの間、APR は、レーザー電力がクラス 1 の制限を超えないことを保証します。APR の詳細については、「APR」を参照してください。
図10-15 に、OSC-CSM カードを使用したノード間のファイバ切断を示します。
ノード B の OSC-CSM カード上の 2 つのフォトダイオードは、受信した光ペイロードおよび OSC 信号の受信信号強度をモニタリングします。ファイバが切断されると、両方のフォトダイオードで LOS が検出されます。次に AND 関数が全体の LOS 状態を通知し、ノード B の OSC レーザーがシャットダウンされ、光スイッチがノードに入ってくるトラフィックを遮断します。ノード A の光ペイロードと OSC 信号の両方の LOS が発生し、ノード A が OSC レーザーを停止し、光スイッチが発信トラフィックを遮断します。ファイバ切断後に次のような順番で処理が発生します(図10-15 内の丸付き番号参照)。
2. ノード B の電力モニタリング フォトダイオードは、OSC-CSM カードで LOS-P を検出します。これらの状態については、『 Cisco ONS 15454 DWDM Troubleshooting Guide 』を参照してください。
3. OSC-CSM カードでは、LOS-O と LOS-P が同時に検出されると、光スイッチの位置が入れ替わります。CTC は、LOS-O および LOS-P が降格している間、LOS アラーム(継続性の損失)を報告します。これらの状態については、『 Cisco ONS 15454 DWDM Troubleshooting Guide 』を参照してください。
6. ノード A の電力モニタリング フォトダイオードは、OSC-CSM カードで LOS-O を検出します。これらの状態については、『 Cisco ONS 15454 DWDM Troubleshooting Guide 』を参照してください。
7. ノード A の電力モニタリング フォトダイオードは、OSC-CSM カードで LOS-P を検出します。これらの状態については、『 Cisco ONS 15454 DWDM Troubleshooting Guide 』を参照してください。
8. OSC-CSM カードでは、LOS-O と LOS-P が同時に検出されると、光スイッチの位置が入れ替わります。CTC は、LOS-O および LOS-P が降格している間、LOS アラーム(継続性の損失)を報告します。これらの状態については、『 Cisco ONS 15454 DWDM Troubleshooting Guide 』を参照してください。
ファイバの修理が完了したら、ノード A の OSC-CSM カード OSC またはノード B の OSC-CSM カード OSC を自動または手動で再起動する必要があります。シャットダウンされたシステムは、再起動パルスを使用して再度有効になります。このパルスは、光パスが復旧され、伝送を開始できることを示しています。たとえば、遠端のノード B がパルスを受信する場合には、ノード B の OSC に光信号の伝送を開始するよう通知し、光スイッチに着信トラフィックを通過させるよう通知します。次にノード A の OSC-CSM が信号を受信し、ノード A の OSC に、伝送を再開し、光スイッチに着信トラフィックを通過させるよう指示します。
図10-16 に、OSC-BST-L カードを使用したノード間のファイバ切断を示します。
ノード B の 2 つのフォトダイオードが、光ペイロードと OSC 信号の受信信号強度をモニタリングします。ファイバが切断されると、両方のフォトダイオードで LOS が検出されます。次に AND 関数が全体の LOS 状態を通知し、OPT-BST-L トランスミッタおよび OSCM レーザーがシャットダウンされます。これにより、ノード A で光ペイロードと OSC の両方の LOS が発生し、ノード A で OSCM OSC トランスミッタと OPT-BST-L 増幅器のレーザーが停止します。ファイバ切断後に次のような順番で処理が発生します(図10-16 内の丸付き番号参照)。
2. ノード B の電力モニタリング フォトダイオードは、OPT-BST-L カードで LOS-P を検出します。これらの状態については、『 Cisco ONS 15454 DWDM Troubleshooting Guide 』を参照してください。
3. OPT-BST-L カードでは、LOS-O と LOS-P が同時に検出されるとコマンドによって、増幅器がシャットダウンされます。LOS-O および LOS-P が降格している間、CTC は LOS アラーム(継続性の損失)を報告します。これらの状態については、『 Cisco ONS 15454 DWDM Troubleshooting Guide 』を参照してください。
4. OPT-BST-L カード増幅器が 1 秒以内にシャットダウンします。
6. 光パワーが着信しないため、OPT-AMP-L、OPT-AMP-C、または OPT-AMP-17-C カードは自動的にシャットダウンします。
7. ノード A の電力モニタリング フォトダイオードは、OPT-BST-L カードで LOS-Oを検出し、OSCM カードは SONET レイヤで LOS(OC3)を検出します。これらの状態については、『 Cisco ONS 15454 DWDM Troubleshooting Guide 』を参照してください。
8. ノード A の電力モニタリング フォトダイオードは、OPT-BST-L カードで LOS-P を検出します。これらの状態については、『 Cisco ONS 15454 DWDM Troubleshooting Guide 』を参照してください。
9. OPT-BST-L カードでは、LOS-O と LOS-P が同時に検出されるとコマンドによって、増幅器がシャットダウンされます。LOS-O および LOS-P が降格している間、CTC は LOS アラーム(継続性の損失)を報告します。これらの状態については、『 Cisco ONS 15454 DWDM Troubleshooting Guide 』を参照してください。
10. OPT-BST-L カード増幅器が 1 秒以内にシャットダウンします。
12. 光パワーが着信しないため、ノード A の OPT-AMP-L、OPT-AMP-C、または OPT-AMP-17-C カードは自動的にシャットダウンします。
ファイバの修理が完了したら、ノード A の OPT-BST-L トランスミッタまたはノード B の OPT-BST-L トランスミッタを自動または手動で再起動する必要があります。シャットダウンされたシステムは、再起動パルスを使用して再度有効になります。このパルスは、光パスが復旧され、伝送を開始できることを示しています。たとえば、遠端のノード B がパルスを受信する場合には、ノード B の OPT-BST-L トランスミッタに光信号の伝送を開始するように伝えます。ノード A の OPT-BST-L レシーバーは信号を受信し、ノード A の OPT-BST-L トランスミッタに伝送を再開するよう伝えます。
(注) レーザー再起動パルスの間、APR は、レーザー電力がクラス 1 の制限を超えないことを保証します。APR の詳細については、「APR」を参照してください。
図10-17 に、OPT-AMP-L、OPT-AMP-C、OPT-AMP-17-C(OPT-LINE モード)カードを使用したノード間のファイバ切断を示します。
(注) OPT-AMP カードの一般基準は、OPT-AMP-L、OPT-AMP-17-C、または OPT-AMP-C カードも指します。
ノード B の 2 つのフォトダイオードが、光ペイロードと OSC 信号の受信信号強度をモニタリングします。ファイバが切断されると、両方のフォトダイオードで LOS が検出されます。次に AND 関数が全体の LOS 状態を通知し、OPT-AMP-L カード増幅器トランスミッタおよび OSCM カード OSC レーザーがシャットダウンされます。これにより、ノード A で光ペイロードと OSC の両方の LOS が発生し、ノード A で OSCM カード OSC と OPT-AMP-L カード増幅器のレーザーが停止します。ファイバ切断後に次のような順番で処理が発生します(図10-17 内の丸付き番号参照)。
2. ノード B の電力モニタリング フォトダイオードは、OPT-AMP-L カードで LOS-P を検出します。これらの状態については、『 Cisco ONS 15454 DWDM Troubleshooting Guide 』を参照してください。
3. OPT-AMP-L カードでは、LOS-O と LOS-P が同時に検出されるとコマンドによって、増幅器がシャットダウンされます。LOS-O および LOS-P が降格している間、CTC は LOS アラーム(継続性の損失)を報告します。これらの状態については、『 Cisco ONS 15454 DWDM Troubleshooting Guide 』を参照してください。
4. OPT-AMP-L カード増幅器が 1 秒以内にシャットダウンします。
6. ノード A の電力モニタリング フォトダイオードは、OPT-AMP-L カードで LOS-Oを検出し、OSCM カードは SONET レイヤで LOS(OC3)を検出します。これらの状態については、『 Cisco ONS 15454 DWDM Troubleshooting Guide 』を参照してください。
7. ノード A の電力モニタリング フォトダイオードは、OPT-AMP-L カードで LOS-P を検出します。これらの状態については、『 Cisco ONS 15454 DWDM Troubleshooting Guide 』を参照してください。
8. OPT-AMP-L カードでは、LOS-O と LOS-P が同時に検出されるとコマンドによって、増幅器がシャットダウンされます。LOS-O および LOS-P が降格している間、CTC は LOS アラーム(継続性の損失)を報告します。これらの状態については、『 Cisco ONS 15454 DWDM Troubleshooting Guide 』を参照してください。
9. OPT-AMP-L カード増幅器が 1 秒以内にシャットダウンします。
ファイバの修理が完了したら、ノード A の OPT-AMP-L カード トランスミッタまたはノード B の OPT-AMP-L カード トランスミッタを自動または手動で再起動する必要があります。シャットダウンされたシステムは、再起動パルスを使用して再度有効になります。このパルスは、光パスが復旧され、伝送を開始できることを示しています。たとえば、遠端のノード B がパルスを受信する場合には、ノード B の OPT-AMP-L カード トランスミッタに光信号の伝送を開始するように伝えます。ノード A の OPT-AMP-L カード レシーバーは信号を受信し、ノード A の OPT-AMP-L カード トランスミッタに伝送を再開するよう伝えます。
(注) レーザー再起動パルスの間、APR は、レーザー電力がクラス 1 の制限を超えないことを保証します。APR の詳細については、「APR」を参照してください。
図10-18 に、OSC 接続していないノードのファイバ切断シナリオを示します。このシナリオでは、OPT-BST カードの基準は、OPT-BST、OPT-BST-L、OPT-BST-E、および OPT-LINE モードでプロビジョニングされる OPT-AMP-L、OPT-AMP-C、および OPT-AMP-17-C カードを指します。
ノード B の 2 つのフォトダイオードが、光ペイロードの受信信号強度をモニタリングします。ファイバが切断されると、チャネル フォトダイオードで LOS が検出されますが、もう 1 つのフォトダイオードでは OSC がないため、信号は受信されません。次に AND 関数が全体の LOS 状態を通知し、OPT-BST 増幅器トランスミッタがシャットダウンされます。これにより、ノード A で光ペイロードの LOS が発生し、ノード A で OPT-BST 増幅器のレーザーが停止します。
ファイバ切断後に次のような順番で処理が発生します(図10-18 内の丸付き番号参照)。
2. ノード B の電力モニタリング フォトダイオードは、OPT-BST カードで LOS-P を検出します。LOS-P のトラブルシューティング手順については、『Cisco ONS 15454 DWDM Troubleshooting Guide』を参照してください。
3. OPT-BST カードでは、LOS-P が検出されるとコマンドによって、増幅器がシャットダウンされます。LOS-P が降格している間、CTC は LOS アラーム(継続性の損失)を報告します。アラームのトラブルシューティング手順については、『 Cisco ONS 15454 DWDM Troubleshooting Guide 』を参照してください。
4. OPT-BST カード増幅器が 1 秒以内にシャットダウンします。
5. ノード A の電力モニタリング フォトダイオードは、OPT-BST カードで LOS-P を検出します。アラームのトラブルシューティング手順については、『Cisco ONS 15454 DWDM Troubleshooting Guide』を参照してください。
6. OPT-BST では、LOS-P が検出されるとコマンドによって、増幅器がシャットダウンされます。LOS-P が降格している間、CTC は LOS アラーム(継続性の損失)を報告します。これらの状態については、『 Cisco ONS 15454 DWDM Troubleshooting Guide 』を参照してください。
7. OPT-BST カード増幅器が 1 秒以内にシャットダウンします。
ファイバの修理が完了したら、ノード A の OPT-BST トランスミッタおよびノード B の OPT-BST トランスミッタを 90 秒の再起動パルス時間(MANUAL RESTART FOR TEST)で手動で再起動する必要があります。シャットダウンされたシステムは、90 秒の再起動パルスを使用して再度有効になります。このパルスは、光パスが復旧され、伝送を開始できることを示しています。
たとえば、遠端のノード B がパルスを受信する場合には、ノード B の OPT-BST トランスミッタに光信号の伝送を開始するように伝えます。ノード A の OPT-BST レシーバーは信号を受信し、ノード A の OPT-BST トランスミッタに伝送を再開するよう伝えます。
(注) レーザー再起動パルスの間、APR は、レーザー電力がクラス 1 の制限を超えないことを保証します。APR の詳細については、「APR」を参照してください。
チャネルごとに光パワーの等化を制御および調整できる機能は、ONS 15454 DWDM メトロ コア ネットワーク適用例の最も重要な機能です。DWDM システム全体で光スペクトルの等化を保証するために重要なパラメータは、Erbium-Doped Fiber Amplifier(EDFA; エルビウム添加光ファイバ増幅器)のゲインの平坦度です。
ゲイン チルトとゲイン リプルの 2 つの項目は、OPT-BST や OPT-PRE といった光増幅器カードの電力等化の要素です。図10-19 に、増幅器の出力電力スペクトルと、それがゲイン チルトおよびゲイン リプルによってどのように影響を受けるかのグラフを示します。
図10-19 ゲイン リプルとゲイン チルトによる増幅器出力電力への影響
• ゲイン リプルはランダムで、増幅器の光コンポーネントのスペクトル形状によって異なります。
• ゲイン チルトは系統化されており、光増幅器のゲイン セットポイント(Gstp)によって異なります。このセットポイントは数学関数 F(Gstp)であり、内部増幅器の設計と関連しています。
ゲイン チルトは、カードレベルで補償することができる電力スペクトルの非等化に対する唯一のコントリビューションです。増幅器内部の VOA を使用して、ゲイン チルトを補償することができます。
Optical Spectrum Analyzer(OSA)は、増幅器の出力電力のスペクトルを得るために使用します。OSA は、最大および最小パワー レベルの間でのピーク間の差異を示し、ゲイン チルトとゲイン リプルのコントリビューションを考慮します。
(注) ゲイン リプル自体は実際の測定コンポーネントのため、OSA を使用してピーク間の電力を取得しても、ゲイン チルトの「測定」には使用できません。
OPT-BST および OPT-PRE 増幅器カードには、内部の光学的な設計に基づいて、特定のゲイン値(Gdesign)専用のフラット出力(ゲイン チルトが 0 dB)があります(図10-20 参照)。
図10-20 フラット ゲイン(ゲイン チルト = 0dB)
増幅器の現用ゲイン セットポイントが G 設計と異なると、出力スペクトルはゲイン チルトの変化による影響を受け始めます。
スペクトル チルトの増加の絶対値を補償するため、OPT-BST カードと OPT-PRE カードは自動的に VOA の減衰を調整し、出力の電力特性をフラットに保ちます(図10-21 参照)。
VOA 減衰器の自動調整は、広範囲の可能なゲイン セットポイント値に対して、EDFA 内の「ゼロ チルト」状態を(制限内で)保証します。
表10-2 に、OPT-BST カードおよび OPT-PRE カードの「フラットな出力」ゲイン範囲の制限と、その特定のゲイン範囲で予想されるゲイン チルトおよびゲイン リプルの最大(最悪)値を示します。
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動作上のゲイン値が 表10-2 に示す範囲外の場合は、EDFA はカード自体が直接補償できないチルト コントリビューションを導入します。この状態は、増幅器のカード タイプに応じて、さまざまな方法で管理されます。
• OPT-BST ― OPT-BST 増幅器は、設計上、ゼロ チルトの範囲外で動作することができません。Cisco TransportPlanner ネットワーク設計は、ゲインが 20 dB 以下の場合にだけ OPT-BST 増幅器カードを使用します。
• OPT-PRE ― Cisco TransportPlanner では、動作上のゲイン値が 21 dB 以上の場合でもネットワーク設計が可能です。この場合、DWDM システムによって、システムレベルのチルト補償方式が採用されます。「「システム レベルのゲイン チルト制御」」でより詳しく説明します。
特定の回線方向の OPT-PRE カード(サイド A からサイド B またはサイド B からサイド A)がフラット出力ゲイン範囲外(G > 21 dB)で動作している場合は、調整されていないチルトは、ダウンストリーム方向の 1 つまたは複数の増幅器上で大きさが等しい逆のチルトを構成することによって、ROADM ノードに接続されていないスパンで補償されます。ダウンストリームの増幅器の数は、必要なチルト補償の量と、関係する増幅器のゲイン セットポイントによって異なります。図10-22 を参照してください。
図10-22 ROADM ノードがない場合のシステム チルト補償
適正なチルト基準の値が Cisco TransportPlanner によって計算され、ノードの起動中にインポートされるインストール パラメータ リストに挿入されます(『 Cisco ONS 15454 DWDM Procedure Guide 』の「Turn Up a Node」の章を参照)。OPT-PRE カードと OPT-BST カードでは、プロビジョニング可能なゲイン チルト基準の範囲は -3~+3 dB です。
ANS手順の中で、OPT-BST カードまたは OPT-PRE カードのチルト値が、TCC2/TCCP2 カードによってプロビジョニングされます(図10-23 参照)。プロビジョニングされたチルト基準値が CTC の OPT-PRE または OPT-BST カード ビューで報告されます(Provisioning > Opt.Ampli.Line > Parameters > Tilt Reference タブ)。
図10-23 Cisco TransportPlanner のインストール パラメータ
図10-24 に示すように、ネットワークに ROADM ノードがある場合は、チャネルごとの動的なゲイン等化を行うことができます。次の手法を使用して、ゲイン チルトとゲイン リプルの両方が完全に補償されます。
• 32-WSS カードの内部に存在するチャネルごとの VOA を実装
• Cisco TransportPlanner によって設計された特定の電力セットポイントを使った電力制御モードでの運用
図10-24 ROADM ノードがある場合のシステム チルト補償
ここでは、光ネットワーキングで一般的に使用されるいくつかのデータ レートの導出について説明します。
SONET OC-1 のレートは 51.84 Mbps です。このレートは、8 ビット バイトの 90 のカラムを持つ 9 つの行で構成される標準の SONET フレームから導きます。伝送レートは、1 秒あたり 8000 フレームです(フレームあたり 125 マイクロ秒)。したがって、次に示すように、レートは 51.84 Mbps となります。
(9)×(90 バイト/フレーム)×(8 ビット/バイト)×(8000 フレーム/秒) = 51.84 Mbps
10.3125 Gbps は、標準 10 Gbps イーサネット LAN のレートです。レートが 10.000 Gbps より高いのは、64 ビットから 66 ビットへのデータ符号化を行ったためです。したがって、レートは 10 Gbps × 66/64 = 10.3125 Gbps です。64 ビットを 66 ビットに符号化する理由は、遠端でクロックとデータ復旧回路が正しく動作するように、十分なデータ移行が行われるようにするためです。さらに、符号化により、DC 平衡型のデータ ストリームが保証されます。
ファイバ チャネルのレートは、9.95328 Gbps の OC-192 レートに、64 ビットから 66 ビットへの符号化と WAN Interconnect Sublayer(WIS; WAN 相互接続サブレイヤ)オーバーヘッド バイトを追加したものに基づいています。
レートは、基本の 9.95328 Gbps OC-192 レートから求めます。まず、64 ビットから 66 ビットへの符号化を加えると、10.3125 Gbps レートになります(10 Gbps × 66/64 = 10.3125 Gbps)。さらに、WIS オーバーヘッドを加えます(10.3125 Gbps の 2% を追加)。結果は次のとおりです。
光ネットワーキングのデータ レートを理解するには、ITU-T G.709 フレームの構造(図10-25 参照)を理解する必要があります。
図10-25 の各サブ行には、255 バイト含まれています。16 個が水平にインターリーブされています(16 × 255 = 4080)。これが 4 回繰り返されて、完全な ITU-T G.709 フレームが構成されます。
Reed Solomon(RS)(255,239)の指定は、FEC(forward error correction; 前方誤り訂正)バイトを示します。16 の FEC(パリティ)バイトがあります。ITU-T G.709 プロトコルは、1 つのオーバーヘッド バイトと 238 のデータ バイトを使用して、255 のバイト ブロックを形成する 16 のパリティ バイトを計算します(RS [255,239] アルゴリズム)。情報のインターリーブには、主に 2 つの利点があります。1 つは各ストリームの符号化レートが回線伝送レートに関連して減少することであり、もう 1 つはエラーのバーストに対する感度が低くなることです。インターリーブに RS(255,239)アルゴリズム本来の訂正強度を組み合わせることにより、最大 128 の連続エラー バイトの伝送バーストを訂正することができます。その結果、ITU-T G.709 の連続バースト エラー訂正機能は、RS(255,239)アルゴリズム自体の機能より 16 倍拡張されます。
ITU-T G.709 は、Optical Transport Unit 2(OTU2; 光転送ユニット 2)のレートを 10.70923 Gbps と定義しています。ITU-T G.709 は、次の 3 つの回線レートを定義します。
OTU2 はフレーム内のオーバーヘッドと FEC バイトを伝送する必要があるため、OUT2 のレートは OC-192 より高くなければなりません。OC-192 のレートでペイロードの情報を伝送するために、ビットをより高速に送信する必要があります。
ITU-T G.709 フレームには、次の 2 つの部分があります。この 2 つは、SDH/SONET フレームと類似しています。
この場合、OC-192 フレームは OTU2 G.709 フレームにより転送されるため、FEC の利点が追加されます。OC-192 のデータ レート(9.95328 Gbps)は、同じ時間でより多くのバイト(OC-192 + ITU-T G.709 オーバーヘッド + ITU-T G.709 FEC のバイト)を転送するために高くなければなりません。OTU2 の伝送では、255 バイトのうちの 237 バイトは OC-192 ペイロードです。つまり、データ レートは次のとおりです。
イーサネット データの OUT2 G.709 フレームへのカプセル化は、非標準と考えられています。この目的は、ITU-T G.709 のカプセル化の利点を追加することにより、バースト エラー パフォーマンスを向上させることです。ただし、これはオーバーヘッドと FEC バイトの追加を意味するため、同じ時間でより多くのバイトを伝送する必要があり、データ レートは高くなければなりません。新しいデータ レートは次のとおりです。
ファイバ チャネルの OTU2 フレーム へのカプセル化は、非標準と考えられています。OTU2 には FEC バイトが含まれているため、レートは 10.51875 Gbps より高くなります。標準のファイバ チャネルのレートでペイロードが提供されるように、ビットはより高速のレートで動作する必要があります。レートは次のとおりです。
次のカードの導入により、同じネットワーク内の 72、80、104、または 112 の波長チャネルを転送できるようになりました。
• 40-WSS-CE(40 チャネル波長選択スイッチ、C 帯域、偶数チャネル)
• 40-DMX-CE(40 チャネル デマルチプレクサ、C 帯域、偶数チャネル)
これらの新しいカードを 40-WSS-C カードと 40-DMX-C カード(40 の C 帯域奇数チャネルを処理する)、32WSS カードと 32DMX カード(32 の C 帯域奇数チャネルを処理する)、および 32WSS-L カードと 32DMX-L カード(32 の L 帯域奇数チャネルを処理する)とともに使用することにより、80 の C 帯域チャネル(40 の偶数チャネルと 40 の奇数チャネル)および 32 の L 帯域奇数チャネルに対応し、最大 112 チャネルに対応できます。次のチャネル対応の組み合わせが可能です。
• 72 の C 帯域チャネル、32WSS、32DMX、40-WSS-CE、および 40-DMX-CE カードを使用
• 80 の C 帯域チャネル、40-WSS-C、40-DMX-C、40-WSS-CE、および 40-DMX-CE カードを使用
• 104 のチャネル(32 の L 帯域奇数チャネルと 72 の C 帯域チャネル)、32WSS-L および 32DMX-L カードを 32 の L 帯域奇数チャネルに対応するセットとして使用し、32WSS、32DMX、40-WSS-CE、および 40-DMX-CE カードを 72 の C 帯域奇数および偶数チャネルに対応するセットとして使用
• 112 のチャネル(32 の L 帯域奇数チャネルと 80 の C 帯域偶数チャネル)、32WSS-L および 32DMX-L カードを 32 の L 帯域奇数チャネルに対応するセットとして使用し、40-WSS-C、40-DMX-C、40-WSS-CE、および 40-DMX-CE カードを 80 の C 帯域奇数および偶数チャネルに対応するセットとして使用
次のノード トポロジは、偶数チャネルの管理または奇数および偶数チャネルの管理に使用できます。
外部 ONS 15216-ID-50 モジュールは、奇数および偶数 C 帯域チャネルを結合または分離するために必要な 50 GHz/100 GHz の光インターリーバ/デインターリーバ です。このモジュールは、2 つの光データ ストリームを 1 つのより高密度のストリームに結合することにより、容量を増大させます。モジュールをマルチプレクサ モードで使用して 2 つの 100 GHz 光信号ストリームを 1 つの 50 GHz ストリームに結合したり、デマルチプレクサ モードで使用して 50 GHz ストリームを 2 つの 100 GHz ストリームに分離したりできます。
ONS 15216-SC-CL モジュールは、C 帯域奇数/偶数チャネルおよび L 帯域奇数チャネルの結合と分離を行う外部 C 帯域および L 帯域スプリッタ/コンバイナ モジュールです。
図10-26 に、104 チャネル C 帯域および L 帯域 ROADM ノードの例を示します。72 の C 帯域偶数チャネルと 32 の L 帯域奇数チャネルがあります。図の左側から右側への信号フローは、次の手順で与えられます。右側から左側への信号フローも同じです。
1. すべての C 帯域および L 帯域信号が ONS 15216-SC-CL に入ります。
2. 信号が ONS 15216-SC-CL を出ると、72 の C 帯域偶数および奇数チャネル信号はブロックの上部セットに送信され、32 の L 帯域奇数チャネル信号はブロックの下部セットに送信されます。
3. 72 の C 帯域偶数および奇数チャネル信号は、プリアンプを通過したあと、ONS 15261-ID-50 と波長選択スイッチ(WSS)を通過します。ドロップされるチャネルだけがデマルチプレクサ(DMX)ブロックに送信されます。このようなブロックは 2 セットあります。1 セットは 32 の奇数 C 帯域チャネルのブロックで、1 セットは 40 の偶数 C 帯域チャネルのブロックです。
4. 32 の L 帯域奇数チャネル信号は、プリアンプを通過したあと、2 枚の 32 チャネル波長選択スイッチ(32WSS-L)カードを通過します。ドロップされるチャネルだけが 32 チャネル デマルチプレクサ(32DMX-L)カードに送信されます。
5. ブロックの上部セットでは、ONS 15261-ID-50 が 32 の C 帯域奇数チャネルを 40 の C 帯域偶数チャネルからデインターリーブします。32 の C 帯域奇数チャネルは上部ブロック(2 枚の 32WSS カードと 1 枚の 32DMX カード)を通してルーティングされ、40 の C 帯域偶数チャネルは下部ブロック(2 枚の 40-WSS-CE カードと 1 枚の 40-DMX-CE カード)を通してルーティングされます。
6. 信号が 32WSS-L または 40-WSS-CE カードに入ると、分割されます。信号の一部(ドロップされるチャネル)は、チャネルをクライアント機器で使用するためにドロップできるように、32DMX-L カードまたは 40-DMX-CE カードに送られます。信号のほかの部分は、次の 32WSS-L カードまたは 40-DMX-CE カードに送られます。ここでは、チャネルを通過させるかブロックすることができ、クライアント機器からチャネルをストリームにアドすることもできます。
7. チャネルが最後の 32WSS-L カードまたは 40-WSS-CE カードを出たあと、C 帯域偶数および奇数チャネルは、ONS 15216-ID-50 モジュールにより 1 つのストリームにインターリーブされ、ブースター増幅器により送信され、ONS 15216-SC-CL モジュールに入ります。ここで、チャネルはブロックの下部セットからの L 帯域信号と結合し、光ファイバに送り出されます。
図10-26 104 チャネル C 帯域および L 帯域 ROADM ノード
図10-27 に、112 チャネル C 帯域および L 帯域 ROADM ノードの例を示します。奇数 C 帯域チャネルの数が 32 ではなく 40 であること以外、図10-26 で示した 104 チャネル ROADM ノードと同じように動作します。
図10-27 112 チャネル C 帯域および L 帯域 ROADM ノード