この製品のマニュアルセットは、偏向のない言語を使用するように配慮されています。このマニュアルセットでの偏向のない言語とは、年齢、障害、性別、人種的アイデンティティ、民族的アイデンティティ、性的指向、社会経済的地位、およびインターセクショナリティに基づく差別を意味しない言語として定義されています。製品ソフトウェアのユーザーインターフェイスにハードコードされている言語、RFP のドキュメントに基づいて使用されている言語、または参照されているサードパーティ製品で使用されている言語によりドキュメントに例外が存在する場合があります。シスコのインクルーシブランゲージに対する取り組みの詳細は、こちらをご覧ください。
このドキュメントは、米国シスコ発行ドキュメントの参考和訳です。リンク情報につきましては、日本語版掲載時点で、英語版にアップデートがあり、リンク先のページが移動/変更されている場合がありますことをご了承ください。あくまでも参考和訳となりますので、正式な内容については米国サイトのドキュメントを参照ください。
この章では、Cisco ONS 15454 Dense Wavelength Division Multiplexing(DWDM)ネットワークで使用されるレガシー マルチプレクサ カードおよびレガシー デマルチプレクサ カードについて説明します。カードの装着と起動の手順については、『 Cisco ONS 15454 DWDM Procedure Guide 』を参照してください。カードの安全保護と準拠については、『 Cisco Optical Transport Products Safety and Compliance Information 』を参照してください。
(注) 特に指定のないかぎり、[ONS 15454] は ANSI と ETSI の両方のシェルフ アセンブリを意味します。
• 「カードの概要」
(注) 32DMX、32DMX-L、40-DMX-C、40-DMX-CE、40-MUX-C、40-WSS-C、40-WSS-CE、および 40-WXC-C カードの説明については、第7章「ROADM カード」を参照してください。
ここでは、レガシー マルチプレクサおよびレガシー デマルチプレクサ カードの概要、互換性、インターフェイス クラス、およびチャネル割り当て計画の情報について説明します。
(注) 各カードには、ONS 15454 シェルフ アセンブリのスロットに対応する記号が記載されています。同じ記号が表示されているスロットに、カードを装着します。スロットと記号のリストについては、「カード スロットの要件」 を参照してください。
表5-1 に、32MUX-O、32DMX-O、および 4MD-xx.x カードの機能一覧および概要を示します。
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32MUX-O には、前面プレートに 5 セットのポートがあります。このカードは、スロット 1 ~ 5 および 12 ~ 16 で動作します。 |
「32MUX-O カード」を参照してください。 |
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32DMX-O には、前面プレートに 5 セットのポートがあります。このカードは、スロット 1 ~ 5 および 12 ~ 16 で動作します。 |
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4MD-xx.x カードには、前面プレートに 5 セットのポートがあります。このカードは、スロット 1 ~ 6 および 12 ~ 17 で動作します。 |
「4MD-xx.x カード」を参照してください。 |
表5-2 に、各カードに関する CTC ソフトウェアの互換性一覧を示します。
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32MUX-O、32DMX-O、および 4MD-xx.x カードは、入力信号の発生元のインターフェイス カードに応じて入力および出力の光チャネル信号が異なります。入力インターフェイス カードは、 表5-3 に示すクラスに分類されています。以降の表には、各インターフェイス クラスの光パフォーマンスと出力電力の値を示します。
表5-4 に、マルチプレクサおよびデマルチプレクサ カードに入力信号を供給する 10 Gbps カードの光パフォーマンス パラメータを示します。
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制約 |
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制約 |
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最大 BER 2 |
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OSNR 1 感度 |
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伝送パワー範囲 3 |
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1.OSNR = Optical Signal-to-Noise Ratio(光信号対雑音比) |
表5-5 に、マルチプレクサおよびデマルチプレクサ カードに入力信号を供給する 2.5 Gbps カードの光インターフェイス パフォーマンス パラメータを示します。
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制約 |
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制約 |
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制約 |
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制約 |
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制約 |
伝送パワー範囲 4 |
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ONS 15454 DWDM マルチプレクサおよびデマルチプレクサ カードは、C 帯域および L 帯域の特定のチャネルで使用するように設計されています。これらのカードのチャネルはほとんどの場合、1 ~ 32 や 1 ~ 40 のように番号がついているか、偶数、奇数で区別されています。クライアントのインターフェイスは、これらのチャネル割り当てに準拠して ONS 15454 システムと互換性を持つ必要があります。
表5-6 に、C 帯域の DWDM チャネルに割り当てられたチャネル ID および波長を示します。
(注) カードが 1 つの帯域(C 帯域または L 帯域)のみを使用し、帯域に一覧表示されているチャネルの一部またはすべてのチャネルを使用する場合があります。また、カードの中には 100 GHz ITU グリッド上のチャネルを使用しているものや、50 GHz ITU グリッド上のチャネルを使用しているものもあります。詳細については、特定のカードの説明または付録 A「ハードウェア仕様」を参照してください。
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表5-7 に、L 帯域チャネルに割り当てられたチャネル ID および波長を示します。
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ここでは、いくつかのカードに添付されているセーフティ ラベルの重要性について説明します。カードの前面プレートには、各カードのレーザー光線のレベルに関する警告が表示されています。ユーザは、あらかじめすべての警告ラベルの内容を理解している必要があります。
32MUX-O カードにはクラス 1 レーザーが搭載されています。このカードに表示されているラベルは、以下の内容について記述しています。
クラス 1 レーザー製品ラベルは、図5-1 のとおりです。
クラス 1 レーザーは、放射照度が Maximum Permissible Exposure(MPE; 最大許容露光量)を超えていない製品です。したがって、クラス 1 レーザー製品では、出力パワーが眼に損傷を与えるとされるレベルを下回っています。クラス 1 レーザーの光線にさらされても、眼が損傷することはないので、安全と考えられています。ただし、クラス 1 レーザー製品の中には、より高いクラスのレーザー システムが含まれている可能性がありますが、特殊なことをしなければ光線に触れることがないようにするための適切な技術的調整基準があります。より高いクラスのレーザー システムを含むクラス 1 レーザー製品を解体する場合は、危険なレーザー光線にさらされる危険性があります。
図5-2 に危険度 1 ラベルを示します。
このラベルでは、ユーザが IEC60825-1 Ed.1.2 に従って算出されたクラス 1 限度のレーザー光線にさらされる危険性があることを警告しています。
図5-3 にレーザー ソース コネクタのラベルを示します。
図5-4 に FDA 準拠ラベルを示します。
このラベルは、FDA 規格に対する準拠を示しており、危険度の分類が IEC60825-1 Am.2 または Ed.1.2 に従っていることを示します。
図5-5 に感電の危険性を示すラベルを示します。
このラベルは、カードの扱いによって感電する危険性を警告しています。感電事故の可能性があるのは、メンテナンス時に隣接カードを取り外す際に、カード上にある電気回路の露出部分に触れた場合です。
32DMX-O および 4MD-xx.x カードにはクラス 1M レーザーが搭載されています。これらのカードに表示されているラベルは、以下の内容について記述しています。
図5-6 にクラス 1M レーザー製品ラベルを示します。
クラス 1M レーザーは、広く拡散する光線や直径の大きな光線を生成する製品です。したがって、レーザー光線の一部を見ただけで眼に入る可能性があります。ただし、これらのレーザー製品が危険なのは、拡大光学機器を使用して光線を見た場合です。
図5-7 に危険度 1M ラベルを示します。
このラベルでは、ユーザが IEC60825-1 Ed.1.2 に従って算出されたクラス 1 限度のレーザー光線にさらされる危険性があることを警告しています。
図5-8 にレーザー ソース コネクタのラベルを示します。
図5-9 に FDA 準拠ラベルを示します。
このラベルは、FDA 規格に対する準拠を示しており、危険度の分類が IEC60825-1 Am.2 または Ed.1.2 に従っていることを示します。
図5-10 に感電の危険性を示すラベルを示します。
このラベルは、カードの扱いによって感電する危険性を警告しています。感電事故の可能性があるのは、メンテナンス時に隣接カードを取り外す際に、カード上にある電気回路の露出部分に触れた場合です。
(注) ハードウェア仕様については、「32MUX-O カードの仕様」を参照してください。
32 チャネル マルチプレクサ(32MUX-O)カードは、チャネル計画で示された 32 の 100 GHz 間隔のチャネルを多重化します。32MUX-O カードは ONS 15454 の 2 スロットを占有し、スロット 1~5 および 12~16 に装着できます。
• チャネルの完全多重化機能を可能にする Arrayed Waveguide Grating(AWG)装置
• 各シングルチャネル ポートに VOA を装備。これにより多重化を行う前に自動光パワー調整を行います。電源障害時には、VOA が安全のために最大減衰に設定されます。手動による VOA の設定も可能です。
• 各シングルチャネル ポートはフォトダイオードを使用してモニタリングされ、自動電源調整が行われます。
分配比 1:99 の追加の光モニタリング ポートが利用可能です。
図5-11 に、32MUX-O の前面プレートを示します。
カードのセーフティ ラベルの詳細については、「クラス 1 レーザー製品ラベル」を参照してください。
図5-12 に、32MUX-O カードのブロック図を示します。
32MUX-O カードの前面パネルには、クライアント入力インターフェイス用 Multifiber Push-On(MPO)ケーブルを受け入れる 4 つの受信コネクタがあります。MPO ケーブルは、8 つのケーブルに分かれます。また 32MUX-O カードには、LC-PC-II 光コネクタが 2 つあり、1 つが主出力用、もう 1 つがモニタ ポート用です。
図5-13 に、32MUX-O 光モジュールの機能ブロック図を示します。
32MUX-O は、通常、ハブ ノードで使用し、回線での増幅および伝送の前に、100 GHz 間隔の 32 のチャネルを 1 本のファイバに多重化します。 表5-8 に、チャネル計画を示します。
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5.チャネル番号のカラムは単なる参照用です。チャネル ID は ONS 15454 と一貫性を持ち、カード ID としても使用されます。 |
物理フォトダイオード P1~P32 は、32MUX-O カードの電力をモニタリングします。 表5-9 に示すように、返された電力レベル値は、ポートに対して較正されます。
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32MUX-O カードには、3 つのカードレベルの LED インジケータがあります( 表5-10 参照)。
カードのポートのステータスは、ONS 15454 のファン トレイ アセンブリの LCD 画面を使用して確認できます。LCD を使用して、ポートまたはカード スロットのステータスを確認できます。画面には、指定されたポートまたはスロットの番号とアラームの重大度が表示されます。32MUX-O カードには、前面プレートに 5 セットのポートがあります。
COM TX は回線出力ポートです。COM MON は光モニタリング ポートです。xx.x ~ yy.y の RX ポートは、チャネル計画に応じた波長 xx.x から yy.y までの範囲の 8 チャネルの 4 グループを表します。
(注) ハードウェア仕様については、「32DMX-O カードの仕様」を参照してください。
32 チャネル デマルチプレクサ(32DMX-O)カードは、チャネル計画で示された 32 の 100 GHz 間隔のチャネルを逆多重化します。32DMX-O は ONS 15454 の 2 スロットを占有し、スロット 1 ~ 5 および 12 ~ 16 に装着できます。
• 各シングルチャネル ポートに VOA を装備。これにより逆多重化を行ったあとに自動光パワー調整を行います。電源障害時には、VOA が安全のために最大減衰に設定されます。手動による VOA の設定も可能です。
• 32 DXM-O カードの前面パネルに、クライアント入力インターフェイス用 MPO ケーブルを受け入れる 4 つの物理受信コネクタを装備。MPO ケーブルは、8 つのケーブルに分かれます。
(注) これに対して、シングルスロット 32DMX カードの各ドロップ ポートには、光パワー調整のための VOA がありません。32DMX 光デマルチプレクサ モジュールは、ONS 15454 の Multiservice Transport Platform(MSTP)ノードで、32WSS カードと組み合わせて使用します。
• 各シングルチャネル ポートはフォトダイオードを使用してモニタリングされ、自動電源調整が行われます。
図5-14 に、32DMX-O の前面プレートを示します。
カードのセーフティ ラベルの詳細については、「クラス 1M レーザー製品カード」を参照してください。
図5-15 に、32DMX-O カードのブロック図を示します。
図5-16 に、32DMX-O 光モジュールの機能ブロック図を示します。
物理フォトダイオード P1~P33 は、32DMX-O カードの電力をモニタリングします。 表5-11 に示すように、返された電力レベル値は、ポートに対して較正されます。
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32DMX-O カードには、3 つのカードレベルの LED インジケータがあります( 表5-12 参照)。
カードのポートのステータスは、ONS 15454 のファン トレイ アセンブリの LCD 画面を使用して確認できます。LCD を使用して、ポートまたはカード スロットのステータスを確認できます。画面には、指定されたポートまたはスロットの番号とアラームの重大度が表示されます。32DMX-O カードには、前面プレートに 5 セットのポートがあります。MON は出力モニタ ポートです。COM RX は回線入力ポートです。xx.x ~ yy.y の TX ポートは、チャネル計画に応じて波長 xx.x から yy.y までの範囲の 8 チャネルの 4 グループを表します。
(注) ハードウェア仕様については、「4MD-xx.x カードの仕様」を参照してください。
4 チャネル マルチプレクサ/デマルチプレクサ(4MD-xx.x)カードは、チャネル計画で示された 4 つの 100 GHz 間隔のチャネルを多重化および逆多重化します。4MD-xx.x カードは帯域 OADM(AD-1B-xx.x と AD-4B-xx.x の両方)とともに使用するように設計されています。
このカードは双方向です。デマルチプレクサ機能およびマルチプレクサ機能が、1 枚のカードの 2 つのセクションに別々に実装されています。これによって、逆方向に流れる信号を 1 枚のカードで管理できます。
このカードには、8 つのバージョンがあり、これは表5-13 に示す 8 つのサブ帯域に対応しています。4MD-xx.x は、スロット 1~6 および 12~17 に装着できます。
4MD-xx.x は、プラグイン光モジュール内に次の機能が実装されています。
• 干渉フィルタのパッシブ カスケード。チャネル多重化/逆多重化機能を実行します。
• 各多重化セクションのすべてのポートでのソフトウェア制御 VOA。多重化された各チャネルの光パワーを調整します。
• マルチプレクサおよびデマルチプレクサの入出力ポートのフォトダイオード。電力制御と安全性のためソフトウェアでモニタリングされます。
• 共通 DWDM 入出力ポートでのソフトウェア モニタリング仮想フォトダイオード。仮想フォトダイオードは、当該ポートでの光パワーを計算するファームウェアです。この計算は、シングル チャネル フォトダイオードの読み取り値と、対応するパスの挿入損失に基づいて行われます。
図5-17 に、4MD-xx.x の前面プレートを示します。
カードのセーフティ ラベルの詳細については、「クラス 1M レーザー製品カード」を参照してください。
図5-18 に、4MD-xx.x カードのブロック図を示します。
図5-19 に、4MD-xx.x 光モジュールの機能ブロック図を示します。
図5-19 の光モジュールは光学的にパッシブであり、チャネルの多重化および逆多重化機能を実行する干渉フィルタ カスケードで構成されています。
多重化セクションのすべての入力パスには、多重化された各チャネルの光パワーを調整するために VOA があります。一部の光入出力ポートは、電力制御と安全の両目的で実装されたフォトダイオードによってモニタリングされます。内部制御によって、VOA 設定と機能、フォトダイオード検出、およびアラームしきい値が管理されます。主入出力ポートの電力は、仮想フォトダイオードを使用してモニタリングされます。仮想フォトダイオードは、プラグイン モジュールのファームウェアに実装されています。このファームウェアは、ポートの電力を算出し、すべてのシングル チャネル ポートの測定値を合計(および適切なパス挿入損失を適用)して得られた値を、TCC2/TCC2P カードに渡します。
表5-13 に、4MD-xx.x カードの帯域 ID とアド/ドロップ チャネル ID を示します。
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物理フォトダイオード P1~P8 および仮想フォトダイオード V1~V2 は、4MD-xx.x カードの電力をモニタリングします。 表5-14 に示すように、返された電力レベル値は、ポートに対して較正されます。
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4MD-xx.x カードには、3 つのカードレベルの LED インジケータがあります( 表5-15 参照)。
カードのポートのステータスは、ONS 15454 のファン トレイ アセンブリの LCD 画面を使用して確認できます。LCD を使用して、ポートまたはカード スロットのステータスを確認できます。画面には、指定されたポートまたはスロットの番号とアラームの重大度が表示されます。4MD-xx.x カードには、前面プレートに 5 セットのポートがあります。COM RX は回線入力ポートです。COM TX は回線出力ポートです。15xx.x TX ポートは逆多重化されたチャネルの出力 1~4 ポートを表します。15xx.x RX ポートは多重化されたチャネルの入力 1~4 ポートを表します。