この製品のマニュアルセットは、偏向のない言語を使用するように配慮されています。このマニュアルセットでの偏向のない言語とは、年齢、障害、性別、人種的アイデンティティ、民族的アイデンティティ、性的指向、社会経済的地位、およびインターセクショナリティに基づく差別を意味しない言語として定義されています。製品ソフトウェアのユーザーインターフェイスにハードコードされている言語、RFP のドキュメントに基づいて使用されている言語、または参照されているサードパーティ製品で使用されている言語によりドキュメントに例外が存在する場合があります。シスコのインクルーシブランゲージに対する取り組みの詳細は、こちらをご覧ください。
このドキュメントは、米国シスコ発行ドキュメントの参考和訳です。リンク情報につきましては、日本語版掲載時点で、英語版にアップデートがあり、リンク先のページが移動/変更されている場合がありますことをご了承ください。あくまでも参考和訳となりますので、正式な内容については米国サイトのドキュメントを参照ください。
この章では、Cisco ONS 15454 Dense Wavelength Division Multiplexing(DWDM)ネットワークの Optical Service Channel(OSC)について説明します。カードの装着と起動の手順については、『 Cisco ONS 15454 DWDM Procedure Guide 』を参照してください。カードの安全保護と準拠については、『 Cisco Optical Transport Products Safety and Compliance Information 』を参照してください。
(注) 特に指定のないかぎり、[ONS 15454] は ANSI と ETSI の両方のシェルフ アセンブリを意味します。
• 「カードの概要」
ここでは、カードの概要および互換性に関する情報について説明します。
(注) 各カードには、ONS 15454 シェルフ アセンブリのスロットに対応する記号が記載されています。同じ記号が表示されているスロットに、カードを装着します。スロットと記号のリストについては、「カード スロットの要件」 を参照してください。
OSC は、DWDM リング内で隣接する 2 つのノードを接続する双方向チャネルです。各 DWDM ノード(端末ノードを除く)ごとに 2 つの異なる OSC 終端があります。1 つはウェスト側、もう 1 つはイースト側にあります。このチャネルでは、ONS 15454 DWDM ネットワークを管理するために使用する OSC オーバーヘッドを伝送します。OSC 信号は、波長 1510 nm を使用するためクライアントのトラフィックには影響しません。このチャネルの主な目的は、DWDM ネットワークのクロック同期とオーダーワイヤ チャネル通信を搬送することです。また、このチャネルは、ネットワークの各ノード間のトランスペアレント リンクも提供します。OSC は OC-3/STM-1 形式の信号です。
OSC モジュールには、2 つのバージョン(OSCM、OSC-CSM)があります。OSC-CSM には、OSC モジュールに加えて、OSC 波長コンバイナとセパレータ コンポーネントが組み込まれています。
Mesh/Multiring Upgrade(MMU; メッシュ/マルチリング アップグレード)カードは、3R 再生なしでネットワークやリングのあるセクションから別のセクションへ指定した波長を光学的にバイパスするために使用します。
表3-1 に、各カードの機能一覧と概要を示します。
|
|
|
---|---|---|
|
OSCM カードには、前面プレートに 1 セットの光ポートと 1 つのイーサネット ポートがあります。このカードは、スロット 8 および 10 で動作します。 |
「OSCM カード」を参照してください。 |
|
OSC-CSM カードには、前面プレートに 3 セットの光ポートと 1 つのイーサネット ポートがあります。このカードは、スロット 1~6 および 12~17 で動作します。 |
「OSC-CSM カード」を参照してください。 |
表3-2 に、OSC および OSCM カードに関する CTC ソフトウェアの互換性一覧を示します。
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
ここでは、OSCM および OSC-CSM カードに添付されているセーフティ ラベルの重要性について説明します。カードの前面プレートには、各カードのレーザー光線のレベルに関する警告が表示されています。ユーザは、あらかじめすべての警告ラベルの内容を理解している必要があります。
クラス 1 レーザー製品ラベルは、図3-1 のとおりです。
クラス 1 レーザーは、放射照度が Maximum Permissible Exposure(MPE; 最大許容露光量)を超えていない製品です。したがって、クラス 1 レーザー製品では、出力パワーが眼に損傷を与えるとされるレベルを下回っています。クラス 1 レーザーの光線にさらされても、眼が損傷することはないので、安全と考えられています。ただし、クラス 1 レーザー製品の中には、より高いクラスのレーザー システムが含まれている可能性がありますが、特殊なことをしなければ光線に触れることがないようにするための適切な技術的調整基準があります。より高いクラスのレーザー システムを含むクラス 1 レーザー製品を解体する場合は、危険なレーザー光線にさらされる危険性があります。
図3-2 に危険度 1 ラベルを示します。
このラベルでは、ユーザが IEC60825-1 Ed.1.2 に従って算出されたクラス 1 限度のレーザー光線にさらされる危険性があることを警告しています。
図3-3 にレーザー ソース コネクタのラベルを示します。
図3-4 に FDA 準拠ラベルを示します。
このラベルは、FDA 規格に対する準拠を示しており、危険度の分類が IEC60825-1 Am.2 または Ed.1.2 に従っていることを示します。
図3-5 に感電の危険性を示すラベルを示します。
このラベルは、カードの扱いによって感電する危険性を警告しています。感電事故の可能性があるのは、メンテナンス時に隣接カードを取り外す際に、カード上にある電気回路の露出部分に触れた場合です。
ここでは、OSC カードについて説明します。OSC は、DWDM リング内で隣接する 2 つのノードを接続する双方向チャネルです。各 DWDM ノード(端末ノードを除く)ごとに 2 つの異なる OSC 終端があります。1 つはウェスト側、もう 1 つはイースト側にあります。このチャネルでは、ONS 15454 DWDM ネットワークを管理するために使用する OSC オーバーヘッドを伝送します。OSC 信号は、波長 1510 nm を使用するためクライアントのトラフィックには影響しません。このチャネルの主な目的は、DWDM ネットワークのクロック同期とオーダーワイヤ チャネル通信を搬送することです。また、このチャネルは、ネットワークの各ノード間のトランスペアレント リンクも提供します。OSC は OC-3/STM-1 形式の信号です。
OSC モジュールには、2 つのバージョン(OSCM、OSC-CSM)があります。OSC-CSM には、OSC モジュールに加えて、OSC 波長コンバイナとセパレータ コンポーネントが組み込まれています。
(注) OSCM カードの仕様については、「OSCM カードの仕様」を参照してください。
OSCM カードは、OPT-BST、OPT-BST-E、または OPT-BST-L のブースター増幅器を含む増幅ノードで使用します。OPT-BST、OPT-BST-E、および OPT-BST-L カードには、必要な OSC 波長コンバイナおよびセパレータのコンポーネントが備わっています。OSCM は、OC-N/STM-N カード、電気回路カード、またはクロスコネクト カードを使用するノードでは使用できません。OSCM はクロスコネクト カード スロットでもあるスロット 8 および 10 を使用します。
• TCC2/TCC2P カードに転送され処理される、Supervisory Data Channel(SDC)
• 100BaseT Far-End(FE; 遠端)ユーザ チャネル
• オーバーワイヤ サポートや光安全性などのモニタリング機能
OC-3/STM-1 Section Data Communications Channel(SDCC または RS-DCC)のオーバーヘッド バイトは、ネットワーク通信に使用されます。OC-3/STM-1 は、光トランシーバで終端、再生され、電気信号に変換されます。SDCC バイトまたは RS-DCC バイトは、バックプレーンの System Communication Link(SCL)バスを介して、アクティブおよびスタンバイの TCC2/TCC2P カードに転送され処理されます。オーダーワイヤ バイト(E1、E2、F1)もまた、SCL バスを介して TCC2/TCC2P に転送され、さらに AIC-I カードに転送されます。
OC-3/STM-1 のペイロード部分はファースト イーサネット UC を運ぶのに使用されます。フレームは Packet over SONET/SDH(POS)処理ブロックに送信されます。そこでイーサネット パケットが抽出され、RJ-45 コネクタで利用できるように処理されます。
OSCM は、基準クロック情報を、入力 OC-3/STM-1 信号から取り出し、DWDM カードに送信することで配布します。DWDM カードは次に、このクロック情報をアクティブおよびスタンバイ TCC2/TCC2P カードに転送します。
図3-6 に、OSCM カードの前面プレートとブロック図を示します。
カードのセーフティ ラベルの詳細については、「クラス 1 レーザー セーフティ ラベル」を参照してください。
図3-7 に、OSCM 内の Variable Optical Attenuator(VOA; 可変光減衰器)のブロック図を示します。
物理フォトダイオード P1 は、OSCM カードの電力をモニタリングします。返された電力レベル値は、OSC TX ポートに対して較正されます( 表3-3 )。
|
|
|
---|---|---|
OSCM カードには、3 つのカードレベルの LED インジケータがあります( 表3-4 参照)。
カードのポートのステータスは、ONS 15454 のファン トレイ アセンブリの LCD 画面を使用して確認できます。LCD を使用して、ポートまたはカード スロットのステータスを確認できます。画面には、指定されたポートまたはスロットの番号とアラームの重大度が表示されます。OSCM には、前面プレートに OC-3/STM-1 光ポートが 1 つあります。そのうちの長距離 OSC ポートでは、OSC を別の DWDM ノードとの間で送受信します。DCN データと FE ペイロードの両方がこのリンクで搬送されます。
(注) OSC-CSM カードの仕様については、「OSC-CSM カードの仕様」を参照してください。
OSC-CSM カードは、増幅器のないノードで使用します。これは、OSC-CSM の動作には OSC 波長コンバイナおよびセパレータを使用したブースター増幅器が必要ないことを意味します。OSC-CSM は、スロット 1~6 および 12~17 に装着できます。OSC-CSM カードをハイブリッド モードで使用するには、クロスコネクト カードと併用する必要があります。クロスコネクト カードによって、OC-N/STM-N カードと電気回路カード上の機能をイネーブルにすることができます。
• 光コンバイナおよびセパレータ モジュール。光サービス チャネルと Wavelength Division Multiplexing(WDM; 波長分割多重)信号間で多重化と逆多重化を行います。
• TCC2/TCC2P カードに転送され処理される SDC
• 光安全 ― 信号損失検出と警告、光 1×1 切り替えによる高速伝送パワー シャットダウン
• Optical Safety Remote Interlock(OSRI) ― 光出力電力を遮断する機能
• Automatic Laser Shutdown(ALS) ― ファイバ切断時の安全機構。カードの ALS プロビジョニングの詳細については、『Cisco ONS 15454 DWDM Procedure Guide』を参照してください。カードを使用してネットワークに ALS を実装する場合の詳細については、「ネットワークの光安全性」を参照してください。
回線から着信した WDM 信号は、OSC コンバイナおよびセパレータに渡され、そこで WDM 信号から OSC 信号が抽出されます。WDM 信号は残りのチャネルとともに COM ポート(前面パネルに表示あり)に送られ、OADM または増幅器ユニットにルーティングされます。OSC 信号は光トランシーバに送られます。
OSC は OC-3/STM-1 形式の信号です。OC-3/STM-1 SDCC または RS-DCC のオーバーヘッド バイトは、ネットワーク通信に使用されます。OC-3/STM-1 は、光トランシーバで終端、再生され、電気信号に変換されます。SDCC バイトまたは RS-DCC バイトは、バックプレーンの SCL バスを介して、アクティブおよびスタンバイ TCC2/TCC2P カードに転送され処理されます。オーダーワイヤ バイト(E1、E2、F1)もまた、SCL バスを介して TCC2/TCC2P に転送され、さらに AIC-I カードに転送されます。
OC-3/STM-1 のペイロード部分はファースト イーサネット UC を運ぶのに使用されます。フレームは POS 処理ブロックに送られます。そこでイーサネット パケットが抽出され、RJ-45 前面パネル コネクタで使用できるように処理されます。
OSC-CSM は、基準クロック情報を、入力 OC-3/STM-1 信号から取り出してアクティブおよびスタンバイ TCC2/TCC2P カードに送信することで配布します。OSC-CSM はスロット 8 または 10(クロスコネクト カード スロット)を使用しないため、OSCM カードとはクロックの配布方法が異なります。
(注) S1 および S2(OSC-CSM 光モジュールの機能ブロック図)は、スプリッタ比 2:98 の光スプリッタです。その結果、MON TX ポートの電力は、対応する COM RX ポートの電力に比べて約 17 dB 低く、MON RX ポートの電力は、COM TX ポートの電力に比べて約 20 dB 低くなります。この差は、P1 フォトダイオードにタップ カプラがあるためです。
図3-8 に、OSC-CSM の前面プレートを示します。
カードのセーフティ ラベルの詳細については、「クラス 1 レーザー セーフティ ラベル」を参照してください。
図3-9 に、OSC-CSM カードのブロック図を示します。
図3-10 に、OSC-CSM 光モジュールの機能ブロック図を示します。
物理フォトダイオード P1、P2、P3、および P5 は、OSC-CSM カードの電力をモニタリングします。機能は次のとおりです。
• P1 および P2 ― 返された電力の値は、LINE RX ポートに対して較正されます。この値には、前のフィルタの挿入損失も含まれています(この電力ダイナミック レンジの読み取り値は、LINE RX 出力へ戻されています)。
• P3 ― 返された値は、COM RX ポートに対して較正されます。
• P5 ― 返された値は、LINE TX ポートに対して較正されます。この値には、次のフィルタの挿入損失も含まれています。
表3-5 に示すように、返された電力レベル値は、ポートに対して較正されます。
|
|
|
---|---|---|
OSC-CSM カードには、3 つのカードレベルの LED インジケータがあります( 表3-6 参照)。
カードのポートのステータスは、ONS 15454 のファン トレイ アセンブリの LCD 画面を使用して確認できます。LCD を使用して、ポートまたはカード スロットのステータスを確認できます。画面には、指定されたポートまたはスロットの番号とアラームの重大度が表示されます。OSC-CSM カードの前面プレートには、OC3 ポートに加えて、さらに 3 つのポート セットがあります。