19.1 CTC ソフトウェアの配布方法
ONS 15454 のプロビジョニングと管理は、CTC ソフトウェアを使用して実行します。CTC は 2 つの場所にインストールされる Java アプリケーションです。CTC は、TCC2 または TCC2P カードに格納されており、新しいソフトウェア リリースがある ONS 15454 に最初にログインしたときに、ワークステーションにダウンロードされます。
19.1.1 TCC2/TCC2P カードにインストールされる CTC ソフトウェア
CTC ソフトウェアは、ONS 15454 の TCC2/TCC2P カードに事前にロードされています。このため、TCC2/TCC2P カードにソフトウェアを手動でインストールする必要はありません。新しいバージョンの CTC ソフトウェアがリリースされた場合には、そのリリースに対応したソフトウェア アップグレード マニュアルを参照して、TCC2/TCC2P カードの ONS 15454 ソフトウェアをアップグレードしてください。
CTC ソフトウェアをアップグレードすると、CTC の新バージョンは TCC2/TCC2P カードに CTC の保護バージョンとして保存されます。新しい CTC ソフトウェアを有効にすると、CTC の旧バージョンは TCC2/TCC2P カードに CTC の保護バージョンとして保存され、CTC の最新リリースが現用バージョンとなります。ソフトウェア バージョンを確認するには、ノード ビューで Maintenance > Software タブを選択します(図19-1)。
図19-1 CTC ソフトウェア バージョン(ノード ビュー)
ネットワーク ビューで Maintenance > Software タブを選択し、すべてのネットワーク ノードにインストールされているソフトウェア バージョンを表示します(図19-2)。
図19-2 CTC ソフトウェア バージョン(ネットワーク ビュー)
19.1.2 PC または UNIX ワークステーションにインストールされる CTC ソフトウェア
新しいソフトウェア リリースがある ONS 15454 へ初めて接続すると、自動的に CTC ソフトウェアが TCC2/TCC2P カードからダウンロードされ、コンピュータにインストールされます。CTC ソフトウェア ファイルが自動的にダウンロードされることにより、アクセス先の TCC2/TCC2P カードと同じバージョンの CTC ソフトウェア がコンピュータで自動実行されます。CTC ファイルは、コンピュータの OS(オペレーティング システム)で指定された一時ディレクトリに格納されます。Delete CTC Cache ボタンを使用すると、一時ディレクトリに格納されているファイルを削除できます。ファイルが削除されると、次に ONS 15454 に接続したときにファイルがダウンロードされます。CTC の Java Archive(JAR)ファイルのダウンロードには数分かかります。ダウンロード時間は、ワークステーションと ONS 15454 間の接続の帯域幅に応じて変わります。たとえば、モデムまたは Data Communications Channel(DCC; データ通信チャネル)ネットワーク リンクから JAR ファイルをダウンロードする場合は、LAN 接続を介して JAR ファイルをダウンロードするよりも時間がかかります。
19.2 CTC のインストールの概要
CTC を使用して ONS 15454 に接続するには、Netscape Navigator または Microsoft Internet Explorer の URL フィールドに ONS 15454 の IP アドレスを入力します。ONS 15454 に接続すると、次の処理が自動的に行われます。
1. CTC ランチャ アプレットが、TCC2/TCC2P カードからコンピュータへダウンロードされます。
2. ランチャは、コンピュータの CTC リリースが、ONS 15454 の TCC2/TCC2P カードに格納されているリリースと一致するかどうかを確認します。
3. コンピュータに CTC がインストールされていない場合、またはインストールされているリリースが TCC2/TCC2P カードに格納されているバージョンよりも古い場合は、ランチャによって、CTC プログラム ファイルが TCC2/TCC2P カードからダウンロードされます。
4. ランチャが CTC を起動します。CTC セッションは Web ブラウザのセッションとは別のものであるため、Web ブラウザは不要になります。必ず、最新のソフトウェア リリースがインストールされているノードにログインしてください。古いバージョンの CTC が存在する ONS 15454 に接続されている、または Cisco ONS 15327 または Cisco ONS 15600 に接続されている ONS 15454 にログインすると、CTC ファイルが自動的にダウンロードされて、それらのノードと対話できるようになります。CTC ファイルのダウンロードは、初回ログイン時など必要な場合にしか行われません。CTC の起動に使用したノードよりも新しいソフトウェア バージョンが存在するネットワーク上のノードとは対話できません。
各 ONS 15454 は、5 回までの CTC セッションを同時に処理できます。CTC のパフォーマンスは、各セッションのアクティビティ量、ネットワークの帯域幅、TCC2/TCC2P カードの負荷に応じて変わります。
(注) TL1 コマンドを使用して、VT100 ターミナルまたは VT100 エミュレーション ソフトウェアを通じて Cisco ONS 15454 と通信したり、TL1 ポート 3083 を使用して ONS 15454 に Telnet 接続することもできます。TL1 コマンドの詳細なリストについては、『Cisco ONS SONET TL1 Command Guide』または『Cisco ONS 15454 SDH TL1 Command Guide』を参照してください。
19.3 PC および UNIX ワークステーションの要件
ONS 15454 で CTC を使用する場合は、コンピュータに、適切な Java Runtime Environment(JRE; Java ランタイム環境)がインストールされている Web ブラウザが必要です。各 CTC ソフトウェア リリースに対する適切な JRE は、Cisco ONS 15454 ソフトウェア CD と ONS 15454 ドキュメント CD に格納されています。ネットワーク上で複数の CTC ソフトウェア リリースを実行している場合は、コンピュータにインストールされている JRE と各種ソフトウェア リリースとの間の互換性を保証する必要があります。
JRE タブで JRE バージョンを変更した場合、CTC を終了して再起動しなければ、JRE の新バージョンは有効になりません。 表19-1 に、ONS 15454 ソフトウェア リリースと JRE の互換性を示します。
表19-1 JRE の互換性
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ONS 15454 Release 4.5 |
なし |
あり |
なし |
ONS 15454 Release 4.6 |
なし |
あり |
あり |
ONS 15454 Release 4.7 |
なし |
なし |
あり |
ONS 15454 Release 5.0 |
なし |
なし |
あり |
ONS 15454 Release 6.0 |
なし |
なし |
あり |
表19-2 は、PC および UNIX ワークステーションの要件を示しています。JRE に加え、Java のプラグインも ONS 15454 ソフトウェア CD に格納されています。
表19-2 CTC のコンピュータ要件
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プロセッサ |
Pentium III 700 MHz、UltraSPARC、またはそれらと同等のプロセッサ |
700 MHz は推奨するプロセッサ速度です。プロセッサ速度がそれより低いコンピュータも使用できますが、応答時間が長くなったり、パフォーマンスが低下する可能性があります。 |
RAM |
384 MB RAM を推奨、512 MB RAM が最適 |
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ハード ドライブ |
50 MB の空き容量がある 20 GB のハード ドライブ |
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OS |
• PC:Windows 98(1st および 2nd Edition)、Windows ME、Windows NT 4.0(Service Pack 6a)、Windows 2000(Service Pack 3)、または Windows XP Home • ワークステーション:Solaris バージョン 8 または 9 |
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Java ランタイム環境 |
JRE 1.4.2 |
JRE 1.4.2 は、Cisco ONS 15454 ソフトウェア CD とドキュメント CD に格納されている CTC Installation Wizard でインストールされます。JRE 1.4.2 では、特に回線数の多い大規模なネットワークに対して CTC のパフォーマンスが改善されています。 R4.6 よりも前のソフトウェアを実行しているノードから直接 CTC を起動する必要がある場合には、まず JRE 1.4.2 をアンインストールしてから JRE 1.3.1_02 をインストールし直し、その後、R6.0 を実行するため、JRE 1.3.1_02 をアンインストールして JRE 1.4.2 をインストールし直します。 |
Web ブラウザ |
Netscape 7.x または Internet Explorer 6.x |
Netscape 7.x は、次のサイトから入手できます。 http://channels.netscape.com/ns/browsers/default.jsp Internet Explorer 6.x は、次のサイトから入手できます。 http://www.microsoft.com |
ケーブル |
コンピュータを ONS 15454 に直接接続するかまたは LAN を経由して接続するための、両端に RJ-45 コネクタの付いた CAT-5 のストレート型ケーブル(ユーザが用意) |
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19.4 ONS 15454 接続
ONS 15454 に接続するには、複数の方法があります。TCC2/TCC2P カードの RJ-45 ポートを使用するか、ANSI シェルフの場合はバックプレーンの LAN ピンを使用して、PC と ONS 15454 を直接接続(ローカル クラフト接続)することができます(ETSI シェルフの場合は、MIC-T/C/P FMEC の RJ-45 ジャック経由で LAN 接続が可能です)。また、ONS 15454 に接続されたハブやスイッチに PC を接続することや、LAN やモデムを通じて ONS 15454 に接続することや、PC または TL1 端末から TL1 接続を確立することもできます。 表19-3 に、ONS 15454 接続方法と要件を示します。
表19-3 ONS 15454 接続方法
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ローカル クラフト |
次のいずれかを使用した、CTC コンピュータと ONS 15454 のオンサイト ネットワーク接続 • TCC2/TCC2P カードの RJ-45(LAN)ポート • ONS 15454 バックプレーンの LAN ピン(ANSI) • MIC-T/C/P FMEC 上の RJ-45 ジャック(ETSI) • ハブまたはスイッチ(ONS 15454 を接続) |
Dynamic Host Configuration Protocol(DHCP)を使用しない場合、コンピュータの IP アドレス、サブネット マスク、およびデフォルト ルータを変更するか、または自動ホスト検出を使用する必要があります。 |
コーポレート LAN |
企業 LAN または Network Operations Center(NOC)LAN による ONS 15454 への接続 |
• ONS 15454 は、LAN に接続するためのプロビジョニングが必要です(IP アドレス、サブネット マスク、デフォルト ゲートウェイなど)。 • ONS 15454 は、企業 LAN に物理的に接続されている必要があります。 • CTC コンピュータは、ONS 15454 に接続可能な企業 LAN に接続されている必要があります。 |
TL1 |
CTC ではなく TL1 を使用した ONS 15454 への接続。TL1 セッションは CTC から開始できます。または、TL1 端末を使用することもできます。物理的な接続は、クラフト接続、企業 LAN、または TL1 端末になります。 |
『Cisco ONS SONET TL1 Reference Guide』および『Cisco ONS 15454 SDH TL1 Reference Guide』を参照してください。 |
リモート |
モデムを使用した ONS 15454 への接続 |
• モデムは ONS 15454 に接続する必要があります。 • モデムは ONS 15454 用にプロビジョニングする必要があります。CTC を実行するには、イーサネット アクセス用にモデムをプロビジョニングする必要があります。 |
19.5 CTC ウィンドウ
ONS 15454 にログインすると CTC ウィンドウが表示されます(図19-3)。このウィンドウには、メニューバー、ツールバー、および上下のペインがあります。上部のペインには、選択されたオブジェクトに関するステータス情報と、現在のビューの図があります。下部のペインには、タブとサブタブがあります。これらは、ONS 15454 情報を表示したり、ONS 15454 のプロビジョニングとメンテナンスを実行するために使用します。このウィンドウから、ONS 15454 のネットワーク、ノード、カードを表示できます。
図19-3 ノード ビュー(デフォルトのログイン ビュー)
19.5.1 ノード ビュー
図19-3 に示すノード ビューは、ONS 15454 にログインした直後に表示される最初のビューです。ログイン ノードは、最初に表示されるノードで、セッションの「ホーム ビュー」になります。ノード ビューでは、ONS 15454 ノードの管理を行うことができます。ステータス領域には、ノード名、IP アドレス、セッションのブート日付と時刻、クリティカル(CR)アラーム、メジャー(MJ)アラーム、およびマイナー(MN)アラームの数、現在ログインしているユーザの名前とセキュリティ レベル、ソフトウェア バージョン、およびネットワーク要素のデフォルト セットアップが表示されます。
19.5.1.1 CTC カードの色
CTC ウィンドウのグラフィック領域には、ONS 15454 のシェルフ アセンブリが示されます。グラフィック領域に表示されるカードの色は、物理カードおよびスロットの実際のステータスをリアルタイムで表します( 表19-4 )。
表19-4 ノード ビューのカードの色
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グレー |
スロットがプロビジョニングされていません。カードは装着されていません。 |
パープル |
スロットはプロビジョニングされています。カードは装着されていません。 |
ホワイト |
スロットはプロビジョニングされています。機能しているカードが装着されています。 |
イエロー |
スロットはプロビジョニングされています。マイナー アラーム条件が存在します。 |
オレンジ |
スロットはプロビジョニングされています。メジャー アラーム条件が存在します。 |
レッド |
スロットはプロビジョニングされています。クリティカル アラーム条件が存在します。 |
ONS 15454 ETSI では、Front Mount Electrical Connection(FMEC; フロント マウント電気接続)カードの色は、物理 FMEC カードの実際のステータスをリアルタイムで表します。 表19-5 に、FMEC カードの色を示します。CTC に表示される FMEC ポートの色は変化しません。
(注) FMEC はプロビジョニングできません。
表19-5 ノード ビュー FMEC の色
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ホワイト |
機能しているカードが装着されています。 |
イエロー |
マイナー アラーム状態が存在します。 |
オレンジ |
メジャー アラーム状態が存在します。 |
レッド |
クリティカル アラームが存在します。 |
ノード ビューのカードの上に示されている文字列は、カードの状態(アクティブ、待機、ロード中、未プロビジョニング)を示します。 表19-6 に、カードの状態を示します。
表19-6 ノード ビューのカードの状態
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Sty |
カードは待機モードです。 |
Act |
カードはアクティブです。 |
NP |
カードがありません。 |
Ldg |
カードはリセット中です。 |
カード ビューとノード ビューのどちらでも、ポートの色はポートのサービス状態を表します。 表19-7 に、ポートの色とそのサービス状態を示します。ポートのサービス状態の詳細については、 付録 C「DWDM カードの管理状態とサービス状態」 を参照してください。
表19-7 ノード ビューのカードのポートの色とサービス状態
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シアン(ブルー) |
Out-of-Service and Management, Loopback(OOS-MA,LPBK [ANSI]) Locked-enabled,loopback(ETSI) |
ポートは、ループバック状態です。ノード ビューで、カードのポート間に線が表示される場合、そのポートはターミナル ループバック状態かファシリティ ループバック状態にあります(図19-4 および図19-5 を参照)。トラフィックは伝送されますが、アラームの報告は抑制されます。アラームが報告されているかどうかに関係なく、発生した障害状態は、CTC の Conditions タブまたは TL1 RTRV-COND コマンドを使用して確認できます。 |
シアン(ブルー) |
Out-of-Service and Management, Maintenance(OOS-MA,MT [ANSI]) Locked-enabled,maintenance(ETSI) |
ポートは、メンテナンスのためアウト オブ サービスです。トラフィックは伝送され、ループバックは許可されます。アラームの報告は抑制されます。アラームが報告されているかどうかに関係なく、発生した障害状態は、CTC の Conditions タブまたは TL1 RTRV-COND コマンドを使用して確認できます。テストを行ったりアラームを一時的に抑制する場合は、このサービス状態を使用します。テストが完了したら、状態をIS-NR/Unlocked-enabled、 OOS-MA,DSBLD/Locked-enabled,disabled、または OOS-AU,AINS/Unlocked-disabled,automaticInService に変更してください。 |
グレー |
Out-of-Service and Management, Disabled(OOS-MA,DSBLD [ANSI]) Locked-enabled,disabled(ETSI) |
ポートはアウト オブ サービスで、トラフィックを伝送できません。このサービス状態では、ループバックは許可されません。 |
グリーン |
In-Service and Normal(IS-NR [ANSI]) Unlocked-enabled(ETSI) |
ポートは正常に動作中で、プロビジョニングされたとおりに機能しています。ポートは信号を送信し、アラームを表示します。ループバックは許可されません。 |
パープル |
Out-of-Service and Autonomous, Automatic In-Service(OOS-AU,AINS [ANSI]) Unlocked-disabled,automaticInService(ETSI) |
ポートはアウト オブ サービスですが、トラフィックは伝送されます。アラームの報告は抑制されます。ノードは、エラーのない信号がないかどうかポートを監視します。エラーのない信号が検出されると、ソーク時間の間、ポートはこのサービス状態にあり続けます。ソーク期間が終了すると、ポートのサービス状態が IS-NR/Unlocked-enabled に変わります。 アラームが報告されているかどうかに関係なく、発生した障害状態は、CTC の Conditions タブまたは TL1 RTRV-COND コマンドを使用して確認できます。ソーク フィールドでプロビジョニングされた長さの時間、信号を受信すると、AINS ポートは自動的に IS-NR/Unlocked-enabled に移行します。 |
図19-4 ターミナル ループバックの記号
図19-5 ファシリティ ループバックの記号
19.5.1.2 ノード ビューのカードのショートカット
図に表示されているカードの上にマウスを移動すると、該当のカードに関する詳細情報が表示されます。この情報には、カードの種類、カードのステータス(アクティブまたは待機)、(存在する場合は)アラームのタイプ(クリティカル、メジャー、マイナー)、およびカードで使用されるアラーム プロファイルがあります。トランスポンダ(TXP)カードまたはマックスポンダ(MXP)カードの場合は、Dense Wavelength Division Multiplexing(DWDM; 高密度波長分割多重)の波長も表示されます。カードを右クリックすると、ショートカット メニューが表示されます。このメニューを使用して、カードのオープン、リセット、削除、または変更を行うことができます。スロットを右クリックすると、カードを事前にプロビジョニングできます(つまり、カードを装着する前にスロットをプロビジョニングします)。
19.5.1.3 ノード ビューのタブ
表19-8 に、ノード ビューに表示されるタブとサブタブを示します。
表19-8 ノード ビューのタブとサブタブ
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Alarms |
ノードの現在のアラーム(CR、MJ、MN)を示し、それらのアラームをリアルタイムで更新します。 |
-- |
Conditions |
ノードの持続状態が一覧表示されます。 |
-- |
History |
各アラームの日付、タイプ、重大度など、ノードのアラームの履歴が表示されます。Session サブタブには現在のセッションのアラームとイベントが表示されます。Node サブタブには、ノード上の固定サイズのログから取得したアラームとイベントが表示されます。 |
Session、Node |
Circuits |
回線を作成、削除、編集、マップします。 |
-- |
Provisioning |
ONS 15454 ノードをプロビジョニングします。 |
General、Ether Bridge、Network、Protection、BLSR、Security、SNMP、Comm Channels、Timing、Alarm Profiles、Defaults、UCP、WDM-ANS |
Inventory |
ノードに実装されているカードのインベントリ情報(部品番号、シリアル番号、Common Language Equipment Identification [CLEI] コード)を表示します。カードの削除とリセット、およびカードのサービス状態の変更を実行できます。 |
-- |
Maintenance |
ノードのメンテナンス作業を実行します。 |
Database、Ether Bridge、Protection、BLSR(ANSI)、MS-SPRing(ETSI)、Software、Cross-Connect、Overhead XConnect、Diagnostic、Timing、Audit、Routing Table、RIP Routing Table、Test Access、DWDM |
19.5.2 ネットワーク ビュー
ネットワーク ビューでは、ログインしたノードおよび選択したログイン ノード グループに DCC 接続している ONS 15454 を表示および管理できます(図19-6)。
図19-6 CTC ネットワーク ビューに表示されたネットワーク
(注) Login ダイアログボックスで Disable Network Discovery チェックボックスをオンにした場合には、ログイン ノードに DCC 接続しているノードは表示されません。
グラフィック領域には、色分けされた ONS 15454 アイコンが使用されたバックグラウンド イメージが表示されます。スーパーユーザは論理ネットワーク ビュー機能を設定して、各ユーザが同じネットワーク ビューを参照できるようにすることができます。
線は、ノード間の DCC 接続を表します( 表19-9 )。DCC 接続はグリーン(アクティブ)またはグレー(障害)で示されます。また、実線(このリンクによる回線のルーティングが可能)か破線(このリンクによる回線のルーティングは不可)のどちらかで示されます。回線のプロビジョニングでは、アクティブ/ルーティング可能な状態にあるリンクを使用します。グラフィック領域でノードまたはスパンを選択すると、ステータス領域に選択したノードとスパンに関する情報が表示されます。
表19-9 ネットワーク ビューで DCC の状態を示す色
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グリーンの実線 |
アクティブ/ルーティング可能 |
グリーンの破線 |
アクティブ/ルーティング不可 |
グレーの実線 |
障害/ルーティング可能 |
グレーの破線 |
障害/ルーティング不可 |
表19-10 に示すネットワーク ビューのノードの色は、ノードのアラーム状態を表します。
表19-10 ネットワーク ビューに表示されるノードのステータス
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グリーン |
アラームなし |
イエロー |
マイナー アラーム |
オレンジ |
メジャー アラーム |
レッド |
クリティカル アラーム |
グレー(Unknown#) |
最初の初期化中のノード(CTC では Unknown# と表示されます。これは、CTC がノードの名前をまだ検出していないためです) |
表19-11 に、ネットワーク ビューに表示されるタブとサブタブを示します。
表19-11 ネットワーク ビューのタブとサブタブ
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Alarms |
ネットワークの現在のアラーム(CR、MJ、MN)を示し、それらのアラームをリアルタイムで更新します。 |
-- |
Conditions |
ネットワークの持続状態が一覧表示されます。 |
-- |
History |
各アラームの日付、タイプ、重大度など、ネットワークのアラームの履歴が表示されます。 |
-- |
Circuits |
ネットワーク回線の作成、削除、編集、フィルタ処理、および検索を実行します。 |
-- |
Provisioning |
セキュリティ、アラーム プロファイル、Bidirectional Line Switched Ring(BLSR)(ANSI)、Multiplex Section-shared Protection ring(MS-SPRing)(ETSI)、およびオーバーヘッド回線をプロビジョニングします。 |
Security、Alarm Profiles、BLSR(ANSI)、MS-SPRing(ETSI)、Overhead Circuits、Provisionable Patchcords |
Maintenance |
ネットワーク内の機器の種類と各ノードのステータスを表示します。現用ソフトウェアと保護ソフトウェアのバージョンを表示し、ソフトウェアをダウンロードできるようにします。 |
Software |
19.5.3 カード ビュー
カード ビューには、個別の ONS 15454 のカードに関する情報が表示されます。このウィンドウでは、カードに固有のメンテナンスとプロビジョニングを実行します(図19-7)。グラフィック領域には、カードのポートを示す図が表示されます。ステータス領域には、ノード名、スロット、アラーム数、カード タイプ、機器タイプ、カードのステータス(アクティブまたは待機)、カードのサービス状態(カードがある場合のみ)、およびポートのサービス状態(ノード ビューのカードのポートの色とサービス状態 を参照)が表示されます。表示される情報および実行できる作業はカードによって異なります。カードのサービス状態の詳細については、 付録 C「DWDM カードの管理状態とサービス状態」 を参照してください。
図19-7 CTC カード ビューでの 32DMX-O カードの表示
(注) CTC のカード ビューには、TCC2/TCC2P カード以外のすべての ONS 15454 カードが表示されます。
ONS 15454 のプロビジョニングと管理には、 表19-12 に示すカード ビューのタブとサブタブを使用します。各タブの下に表示されるサブタブ、フィールド、および情報は、選択したカード タイプによって異なります。Alarm Interface Controller-International(AIC-I)カードを使用している場合、Performance タブは使用できません。
表19-12 カード ビューのタブとサブタブ
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Alarms |
カードの現在のアラーム(CR、MJ、MN)を示し、それらのアラームをリアルタイムで更新します。 |
-- |
Conditions |
カードの持続状態が一覧表示されます。 |
-- |
History |
各アラームの日付、オブジェクト、ポート、重大度など、カードのアラームの履歴が表示されます。 |
Session(現在のセッションのアラームとイベントを表示)、Card(カードの固定サイズのログから取得したアラームとイベントを表示) |
Circuits |
回線を作成、削除、編集、検索します。 |
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Provisioning |
ONS 15454 カードをプロビジョニングします。 |
DS-N および OC-N カード:Line、Line Thresholds(DS-N カードと OC-N カードに対して、別々のスレッシュホールド オプションが利用可能)、Elect Path Thresholds、SONET Thresholds、SONET STS、Alarm Profiles TXP および MXP カード:Card、Line、Line Thresholds、Optics Thresholds、OTN、Alarm Profiles DWDM カード(サブタブはカード タイプによって異なる):Optical Line、Optical Chn、Optical Amplifier、Parameters、Optics Thresholds、Alarm Profiles |
Maintenance |
カードのメンテナンス作業を実行します。 |
Loopback、Info、Protection、J1 Path Trace、AINS Soak(オプションはカード タイプによって異なる)、Laser Shutdown |
Performance |
カードのパフォーマンス モニタリングを実行します。 |
DS-N および OC-N カード:サブタブなし TXP および MXP カード:Optics PM、Payload PM、OTN PM DWDM カード(サブタブはカード タイプによって異なる):Optical Line、Optical Chn、Optical Amplifier Line、OC3 Line、Parameters、Optics Thresholds |
Inventory |
ポートのインベントリ画面を表示します(TXP および MXP カードのみ)。 |
-- |
19.6 TCC2/TCC2P カードのリセット
ONS 15454 TCC2/TCC2P カードをリセットするには、CTC を使用するか(ソフト リセット)、または物理的に TCC2/TCC2P カードを装着し直します(ハード リセット)。ソフト リセットを実行すると、TCC2/TCC2P カードが再度ブートし、OS とアプリケーション ソフトウェアがリロードされます。また、カードをハード リセットすると、TCC2/TCC2P カードの電源が一時的に切断され、すべてのバッファ メモリがクリアされます。
CTC からソフト リセットを実行すると、トラフィックに影響を与えずに、ステータスがアクティブまたは待機の TCC2/TCC2P カードをリセットできます。アクティブな TCC2/TCC2P カードをハード リセットする必要がある場合は、最初にソフト リセットを実行して TCC2/TCC2P カードを待機モードにします。
(注) アクティブな TCC2/TCC2P カードを CTC でリセットすると、AIC-I カードでは初期化プロセスが実行され、またリセットも行われます。これは、AIC-I カードがアクティブな TCC2/TCC2P カードによって制御されているからです。
19.7 TCC2/TCC2P カードのデータベース
ONS 15454 にデュアル TCC2/TCC2P カードを装着している場合には、各 TCC2/TCC2P カードはそれぞれ別のデータベースを使用します。これにより、現用の TCC2/TCC2P に障害が発生した場合に、保護カードのデータベースが利用できます。また、CTC を実行しているワークステーションにデータベースのバックアップ バージョンを格納することもできます。データベースのバックアップ作業は、約 1 週間おきに通常の ONS 15454 メンテナンス作業の一部として行う必要があります。また、通常のメンテナンス作業とは別に、浸水や火災などの自然災害に備えるために必要に応じてバックアップ作業を行ってください。
(注) ノード名、IP アドレス、サブネット マスク、ゲートウェイ、Internet Inter-ORB Protocol(IIOP)ポートのパラメータはバックアップまたは復元されません。ノード名を変更してから、バックアップしたデータベースを別のノード名で復元すると、回線は新しいノード名にマップされます。古いノード名と新しいノード名を記録しておくことを推奨します。
19.8 ソフトウェアの復元
ソフトウェアをアップグレードしたあとに Activate ボタンをクリックすると、TCC2/TCC2P によって現在の現用データベースがコピーされ、TCC2/TCC2P のフラッシュ メモリ内の予約された場所に保存されます。あとのアップグレード時に保護ソフトウェア ロードから元の現用ソフトウェア ロードに復元する必要がある場合は、保存されているデータベースが自動的にインストールされます。データベースを手動で復元したり、回線を再作成する必要はありません。
復元機能は、CTC ソフトウェアのアップグレードの実行中に、更新を実行していたメンテナンス ウィンドウが終了した場合に有効です。この機能を使用すると、トラフィックを失うことなく、保護ソフトウェア ロードに復元できます。次のメンテナンス ウィンドウで、アップグレードを完了させ、新しいソフトウェア ロードを有効にします。
ソフトウェア ロードが有効化された(つまり、新しいリリースへアップグレードされた)あとに作成された回線または実行されたプロビジョニングは、復元によって失われます。有効化された時点のデータベース構成は、復元後に元の状態に戻ります。これは、R5.0.1 から 5.0.2 のような、メンテナンス復元にはあてはまりません。メンテナンス用のリリースでは、有効化の最中にもデータベースが保持されます。
注意 ノードでプロビジョニングを変更したあとの復元は推奨しません。この場合、変更したプロビジョニングによってはトラフィックに影響することもあります。
ユーザが有効化したソフトウェア リリースからの復元がサポートされている(サービスに影響しない)のは、そのノードで新しいソフトウェアを最初に起動したときに動作していたリリースだけです。サポートされている復元では、前回の有効化の際のノード設定を自動的に復元するため、有効化後に加えた設定の変更は、ソフトウェアの復元の際に失われます。新しいリリースのロードをいったん有効化したあとにもう一度ダウンロードすると、実質的に、以前のリリースへの復元はできなくなります(TCC2/TCC2P はリセットされますが、トラフィックへの影響はなく、データベースも変更されません)。
(注) サポートされているソフトウェアのアップグレードや復元を実行するには、アップグレード(復元)しようとしているリリースのアップグレード マニュアルおよびリリース ノートを参照する必要があります。