ss7 mtp2-variant 〜 switchover method

ss7 mtp2-variant

Signaling System 7(SS7)シグナリングリンクを設定するには、グローバル コンフィギュレーション モードで ss7 mtp2-variant コマンドを使用します。指定されたデフォルトに戻す場合は、このコマンドの no 形式を使用します。

ss7 mtp2-variant [bellcore channel | itu-white channel | ntt channel | ttc channel] [parameters]

no ss7 mtp2-variant

構文の説明

bellcore

Telcordia Technologies(旧ベルコア)標準規格に合わせてルータを設定します。

channel

Message Transfer Part Layer 2(MTP2)のシリアルチャネル番号。範囲は 0 ~ 3 です。

itu white

ITU ホワイト プロトコル バリアントで SS7 チャネルを設定します。

ntt

NTT(日本)標準規格に合わせてルータを設定します。

(注)   

このキーワードは、PCR 機能では使用できません。

ttc

ルータを日本情報通信技術委員会(TTC)標準規格に合わせて設定します。

(注)   

このキーワードは、PCR 機能では使用できません。

parameters

(任意)特定の標準規格を設定します。入力できるパラメータについては、「使用上のガイドライン」セクションにある表を参照してください。

コマンド デフォルト

bellcore

コマンド モード

グローバル コンフィギュレーション(config)

コマンド履歴

リリース

変更内容

12.0(7)XR

このコマンドが導入されました。

12.1(1)T

このコマンドが Cisco IOS リリース 12.1(1)T に統合されました。

12.3(2)T

このコマンドは、設定可能なすべてのバリアント(bellcore itu white ntt ttc )を含めるよう変更されました。

使用上のガイドライン

MTP2 バリアントには、次の表にリストされている値で設定できる各種タイマーおよびパラメータが備わっています。指定されたデフォルトに戻すには、このコマンドの no 形式または default 形式を使用します(以下の「例」セクションを参照)。


(注)  

bellcore バリアントまたは itu white バリアントが選択されている場合、このコマンドは MTP2 パラメータ設定用の新しい設定モード(ITU コンフィギュレーション モード)を開始します。このモードでの各種 MTP2 パラメータの設定に関する情報は、error correction コマンドリファレンスを参照してください。


表 1. ベルコア(Telcordia Technologies)のパラメータと値

パラメータ

説明

デフォルト

範囲

T1

アライメント完了/準備完了タイマーの時間(ミリ秒)

13000

1000 ~ 65535

T2

アラインメント未完了タイマー(ミリ秒)

11500

1000 ~ 65535

T3

アラインメント完了タイマー(ミリ秒)

11500

1000 ~ 65535

T4 Emergency Proving

緊急証明タイマー(ミリ秒)

1600

1000 ~ 65535

T4 Normal Proving

通常の証明期間(ミリ秒)

2300

1000 ~ 65535

T5

送信ステータス表示ビジー(SIB)タイマー(ミリ秒)

100

80 ~ 65535

T6

リモート輻輳タイマー(ミリ秒)

6000

1000 ~ 65535

T7

過度の遅延タイマー(ミリ秒)

1000

500 ~ 65535

lssu len

リンクステータス信号ユニット(LSSU)フォーマット(1 バイトまたは 2 バイト)

1

1 ~ 2

unacked MSUs

確認応答待ち(ACK)メッセージ信号ユニット(MSU)の最大数

127

16 ~ 127

proving attempts

アライメント証明の最大試行回数

5

3 ~ 8

SUERM threshold

信号ユニットエラーモニター(SUERM)のエラー率のしきい値

64

32 〜 128

SUERM number octets

SUERM オクテットカウントモード

16

8 ~ 32

SUERM number signal units

エラー率モニター(ERM)のデクリメントに必要な信号ユニット(良好または不良)

256

128 ~ 512

Tie AERM Emergency

アライメントエラー率モニター(AERM)の緊急エラー率のしきい値

1

1 ~ 8

Tie AERM Normal

AERM の通常エラー率のしきい値

4

1 ~ 8

表 2. ITU ホワイトのパラメータと値

パラメータ

説明

デフォルト

範囲

T1

アライメント完了/準備完了タイマーの時間(ミリ秒)

40000

1000 ~ 65535

T2

アラインメント未完了タイマー(ミリ秒)

5000

1000 ~ 65535

T3

アラインメント完了タイマー(ミリ秒)

1000

1000 ~ 65535

T4 Emergency Proving

緊急証明タイマー(ミリ秒)

500

1000 ~ 65535

T4 Normal Proving

通常の証明タイマー(ミリ秒)

8200

1000 ~ 65535

T5

SIB 送信タイマー(ミリ秒)

100

80 ~ 65535

T6

リモート輻輳タイマー(ミリ秒)

6000

1000 ~ 65535

T7

過度の遅延タイマー(ミリ秒)

1000

1000 ~ 65535

lssu len

リンクステータス信号ユニット(LSSU)フォーマット(1 バイトまたは 2 バイト)

1

1 ~ 2

msu len

メッセージ信号ユニット(MSU)の長さ

1

1 ~ 2

unacked MSUs

確認応答待ち(ACK)MSU の最大数

127

16 ~ 127

proving attempts

アライメント証明の最大試行回数

5

3 ~ 8

SUERM threshold

信号ユニットエラーモニター(SUERM)のエラー率のしきい値

64

32 〜 128

SUERM number octets

SUERM オクテットカウントモード

16

8 ~ 32

SUERM - number - signal - units

エラー率モニター(ERM)のデクリメントに必要な信号ユニット(良好または不良)

256

128 ~ 512

Tie AERM Emergency

アライメントエラー率モニター(AERM)の緊急エラー率のしきい値

1

1 ~ 8

Tin AERM Normal

AERM の通常エラー率のしきい値

4

1 ~ 8

表 3. NTT のパラメータと値

パラメータ

説明

デフォルト

範囲

T1

アライメント完了/準備完了タイマーの時間(ミリ秒)

15000

1000 ~ 65535

T2

アラインメント未完了タイマー(ミリ秒)

5000

1000 ~ 65535

T3

アラインメント完了タイマー(ミリ秒)

3000

1000 ~ 65535

T4 Emergency Proving

緊急証明タイマー(ミリ秒)

3000

1000 ~ 65535

T5

SIB 送信タイマー(ミリ秒)

200

80 ~ 65535

T6

リモート輻輳タイマー(ミリ秒)

2000

1000 ~ 65535

T7

過度の遅延タイマー(ミリ秒)

3000

1000 ~ 65535

TA

SIE 間隔タイマー(ミリ秒)

20

10 ~ 500

TF

フィルイン信号ユニット(FISU)間隔タイマー(ミリ秒)

20

10 ~ 500

TO

SIO 間隔タイマー(ミリ秒)

20

10 ~ 500

TS

SIOS 間隔タイマー(ミリ秒)

20

10 ~ 500

unacked MSUs

確認応答待ち(ACK)メッセージ信号ユニット(MSU)の最大数

40

16 ~ 40

proving attempts

アライメント証明の最大試行回数

5

3 ~ 8

SUERM threshold

信号ユニットエラーモニター(SUERM)のエラー率のしきい値

64

32 〜 128

SUE RM - number - octets

SUERM オクテットカウントモード

16

8 ~ 32

SUERM - number - signal - units

信号ユニットエラー率モニター(ERM)のデクリメントに必要な信号ユニットエラー率モニター(SUERM)ユニット(良好または不良)

256

128 ~ 512

Tie - AERM - Emergency

アライメントエラー率モニター(AERM)の緊急エラー率のしきい値

1

1 ~ 8

表 4. TTC のパラメータと値

パラメータ

説明

デフォルト

範囲

T1

アライメント完了/準備完了タイマーの時間(ミリ秒)

15000

1000 ~ 65535

T2

アラインメント未完了タイマー(ミリ秒)

5000

1000 ~ 65535

T3

アラインメント完了タイマー(ミリ秒)

3000

1000 ~ 65535

T4 Emergency Proving

緊急証明タイマー(ミリ秒)

3000

1000 ~ 65535

T5

SIB 送信タイマー(ミリ秒)

200

80 ~ 65535

T6

リモート輻輳タイマー(ミリ秒)

2000

1000 ~ 65535

T7

過度の遅延タイマー(ミリ秒)

3000

1000 ~ 65535

TA

SIE 間隔タイマー(ミリ秒)

20

10 ~ 500

TF

FISU 間隔タイマー(ミリ秒)

20

10 ~ 500

TO

SIO 間隔タイマー(ミリ秒)

20

10 ~ 500

TS

SIOS 間隔タイマー(ミリ秒)

20

10 ~ 500

unacked MSUs

確認応答待ち(ACK)メッセージ信号ユニット(MSU)の最大数

40

16 ~ 40

proving attempts

アライメント証明の最大試行回数

5

3 ~ 8

SUERM threshold

信号ユニットエラーモニター(SUERM)のエラー率のしきい値

64

32 〜 128

SUERM number octets

SUERM オクテットカウントモード

16

8 ~ 32

SUERM number signal units

ERM のデクリメントに必要な信号ユニット(良好または不良)

256

128 ~ 512

Tie AERM Emergency

AERM の緊急エラー率のしきい値

1

1 ~ 8

次の例は、強制再送信の開始を設定された状態の Preventive Cyclic Retransmission(PCR)に対して SS7 チャネル(リンク)を設定したものです。この例では、ITU ホワイト プロトコル バリアントで PCR エラー訂正メソッドを使用して SS7 チャネル 0 が設定されています。


Router# configure terminal
Router(config)# ss7 mtp2-variant itu-white 0
 
Router(config-ITU)# error-correction pcr forced-retransmission enabled N2 1000
Router(config-ITU)# end

次の例は、エラー修正を無効化したものです。


Router(config-ITU)# no error-correction

ss7 mtp2-variant bellcore

Telcordia Technologies(旧ベルコア)標準規格に合わせてルータを設定するには、グローバル コンフィギュレーション モードで ss7 mtp2 -variant bellcore コマンドを使用します。

ss7 mtp2-variant bellcore [channel] [parameters]

構文の説明

channel

(任意)チャネル。範囲は 0 ~ 3 です。

parameters

(任意)特定のベルコア標準規格。説明、デフォルト値および範囲については、下の表を参照してください。

コマンド デフォルト

他のバリアントが設定されていない場合、ベルコアがデフォルトのバリアントとなります。各種デフォルトパラメータについては、以下の表を参照してください。

コマンド モード

グローバル コンフィギュレーション(config)

コマンド履歴

リリース

変更内容

12.0(7)XR

このコマンドが導入されました。

12.1(1)T

このコマンドが Cisco IOS リリース 12.1(1)T に統合されました。

使用上のガイドライン

この MTP2 バリアントには、次の表に記載されている値を使用して設定できる各種タイマーおよびパラメータが備わっています。指定されたデフォルトに戻すには、このコマンドの no 形式または default 形式を使用します(以下の例を参照)。


(注)  

タイマー持続時間は 10 ミリ秒単位に変換されます。たとえば、T1 値が 1005 の場合は 100 に変換され、実際のタイムアウト時間は 1000 ミリ秒となります。これは、すべてのタイマーとすべてのバリアントに当てはまります。


表 5. ベルコア(Telcordia Technologies)のパラメータと値

パラメータ

説明

デフォルト

範囲

T1

アライメント完了/準備完了タイマーの時間(ミリ秒)

13000

1000 ~ 65535

T2

アラインメント未完了タイマー(ミリ秒)

11500

1000 ~ 65535

T3

アラインメント完了タイマー(ミリ秒)

11500

1000 ~ 65535

T4 -Emergency -Proving

緊急証明タイマー(ミリ秒)

600

1000 ~ 65535

T4 -Normal -Proving

通常の証明期間(ミリ秒)

2300

1000 ~ 65535

T5

SIB 送信タイマー(ミリ秒)

100

80 ~ 65535

T6

リモート輻輳タイマー(ミリ秒)

6000

1000 ~ 65535

T7

過度の遅延タイマー(ミリ秒)

1000

500 ~ 65535

lssu -len

LSSU 形式(1 バイトまたは 2 バイト)

1

1 ~ 2

unacked -MSUs

ACK 待ち MSU の最大数

127

16 ~ 127

proving -attempts

アライメント証明の最大試行回数

5

3 ~ 8

SUERM -threshold

SUERM エラー率のしきい値

64

32 〜 128

SUERM -number -octets

SUERM オクテットカウントモード

16

8 ~ 32

SUERM -number -signal units

ERM のデクリメントに必要な信号ユニット(良好または不良)

256

128 ~ 512

Tie -AERM -Emergency

AERM の緊急エラー率のしきい値

1

1 ~ 8

Tie -AERM -Normal

AERM の通常エラー率のしきい値

4

1 ~ 8

次の例は、チャネル 0 のアライメント完了/準備完了タイマーの時間を 30,000 ミリ秒に設定したものです。


ss7 mtp2-variant bellcore 0 T1 30000

次の例は、アライメント完了/準備完了タイマーをデフォルト値の 13,000 ミリ秒に戻したものです。


ss7 mtp2-variant bellcore 0 no T1

ss7 mtp2-variant itu

ITU(国際電気通信連合)標準規格に合わせてルータを設定するには、グローバル コンフィギュレーション モードで ss7 mtp2 -variant itu コマンドを使用します。

ss7 mtp-variant itu [channel] [parameters]

構文の説明

channel

チャネル。範囲は 0 ~ 3 です。

parameters

(任意)特定のベルコア標準規格。説明、デフォルト値および範囲については、下の表を参照してください。

コマンド デフォルト

他のバリアントが設定されていない場合、ベルコアがデフォルトのバリアントとなります。ITU のデフォルトパラメータについては、以下の表を参照してください。

コマンド モード

グローバル コンフィギュレーション

コマンド履歴

リリース

変更内容

12.0(7)XR

このコマンドが導入されました。

12.1(1)T

このコマンドが Cisco IOS リリース 12.1(1)T に統合されました。

使用上のガイドライン

ITU MTP2 バリアントには、次の表に記載されている値を使用して設定できる各種タイマーおよびパラメータが備わっています。指定されたデフォルトに戻すには、このコマンドの no 形式または default 形式を使用します(以下の例を参照)。

表 6. ITU(White)のパラメータと値

パラメータ

説明

デフォルト

範囲

T1

アライメント完了/準備完了タイマーの時間(ミリ秒)

40000

1000 ~ 65535

T2

アラインメント未完了タイマー(ミリ秒)

5000

1000 ~ 65535

T3

アラインメント完了タイマー(ミリ秒)

1000

1000 ~ 65535

T4 -Emergency -Proving

緊急証明タイマー(ミリ秒)

500

1000 ~ 65535

T4 -Normal -Proving

通常の証明タイマー(ミリ秒)

8200

1000 ~ 65535

T5

SIB 送信タイマー(ミリ秒)

100

80 ~ 65535

T6

リモート輻輳タイマー(ミリ秒)

6000

1000 ~ 65535

T7

過度の遅延タイマー(ミリ秒)

1000

1000 ~ 65535

lssu -len

LSSU 形式(1 バイトまたは 2 バイト)

1

1 ~ 2

msu -len

unacked -MSUs

ACK 待ち MSU の最大数

127

16 ~ 127

proving -attempts

アライメント証明の最大試行回数

5

3 ~ 8

SUERM -threshold

SUERM エラー率のしきい値

64

32 〜 128

SUERM -number -octets

SUERM オクテットカウントモード

16

8 ~ 32

SUERM -number -signal units

ERM のデクリメントに必要な信号ユニット(良好または不良)

256

128 ~ 512

Tie -AERM -Emergency

AERM の緊急エラー率のしきい値

1

1 ~ 8

Tin -AERM -Normal

AERM の通常エラー率のしきい値

4

1 ~ 8

次の例は、チャネル 1 の緊急証明期間を 10,000 ミリ秒に設定したものです。


ss7 mtp2-variant itu 1
 t4-Emergency-Proving 10000

次の例は、緊急証明期間をデフォルト値である 5,000 ミリ秒に戻したものです。


ss7 mtp2-variant itu 1
 default t4-Emergency-Proving

ss7 mtp2-variant ntt

NTT(日本)標準規格に合わせてルータを設定するには、グローバル コンフィギュレーション モードで ss7 mtp2 -variant ntt コマンドを使用します。

ss7 mtp-variant ntt [channel] [parameters]

構文の説明

channel

チャネル。範囲は 0 ~ 3 です。

parameters

(任意)特定の Telcordia Technologies(旧ベルコア)標準規格。説明、デフォルト値および範囲については、下の表を参照してください。

コマンド デフォルト

他のバリアントが設定されていない場合、ベルコアがデフォルトのバリアントとなります。NTT デフォルトパラメータについては、以下の表を参照してください。

コマンド モード

グローバル コンフィギュレーション

コマンド履歴

リリース

変更内容

12.0(7)XR

このコマンドが導入されました。

12.1(1)T

このコマンドが Cisco IOS リリース 12.1(1)T に統合されました。

使用上のガイドライン

この NTT MTP2 バリアントには、次の表に記載されている値を使用して設定できる各種タイマーおよびパラメータが備わっています。指定されたデフォルトに戻すには、このコマンドの no 形式または default 形式を使用します(以下の例を参照)。

表 7. NTT のパラメータと値

パラメータ

説明

デフォルト

範囲

T1

アライメント完了/準備完了タイマーの時間(ミリ秒)

15000

1000 ~ 65535

T2

アラインメント未完了タイマー(ミリ秒)

5000

1000 ~ 65535

T3

アラインメント完了タイマー(ミリ秒)

3000

1000 ~ 65535

T4 -Emergency -Proving

緊急証明タイマー(ミリ秒)

3000

1000 ~ 65535

T5

SIB 送信タイマー(ミリ秒)

200

80 ~ 65535

T6

リモート輻輳タイマー(ミリ秒)

2000

1000 ~ 65535

T7

過度の遅延タイマー(ミリ秒)

3000

1000 ~ 65535

TA

SIE 間隔タイマー(ミリ秒)

20

10 ~ 500

TF

FISU 間隔タイマー(ミリ秒)

20

10 ~ 500

TO

SIO 間隔タイマー(ミリ秒)

20

10 ~ 500

TS

SIOS 間隔タイマー(ミリ秒)

20

10 ~ 500

unacked -MSUs

ACK 待ち MSU の最大数

40

16 ~ 40

proving -attempts

アライメント証明の最大試行回数

5

3 ~ 8

SUERM -threshold

SUERM エラー率のしきい値

64

32 〜 128

SUERM -number -octets

SUERM オクテットカウントモード

16

8 ~ 32

SUERM -number -signal units

ERM のデクリメントに必要な信号ユニット(良好または不良)

256

128 ~ 512

Tie -AERM -Emergency

AERM の緊急エラー率のしきい値

1

1 ~ 8

次の例は、チャネル 2 の SUERM エラー率のしきい値を 100 に設定したものです。


ss7 mtp2-variant ntt 2
 SUERM-threshold 100

次の例は、SUERM エラー率のしきい値をデフォルト値である 64 に戻したものです。


ss7 mtp2-variant ntt 2
 no SUERM-threshold

ss7 mtp2-variant ttc

TTC(日本テレコム)標準規格に合わせてルータを設定するには、グローバル コンフィギュレーション モードで ss7 mtp2 variant ttc コマンドを使用します。

ss7 mtp-variant ttc [channel] [parameters]

構文の説明

channel

チャネル。範囲は 0 ~ 3 です。

parameters

(任意)特定の Telcordia Technologies(旧ベルコア)標準規格。説明、デフォルト値および範囲については、下の表を参照してください。

コマンド デフォルト

他のバリアントが設定されていない場合、ベルコアがデフォルトのバリアントとなります。TTC の各種デフォルトパラメータについては、以下の表を参照してください。

コマンド モード

グローバル コンフィギュレーション(config)

コマンド履歴

リリース

変更内容

12.0(7)XR

このコマンドが導入されました。

12.1(1)T

このコマンドが Cisco IOS リリース 12.1(1)T に統合されました。

使用上のガイドライン

TTC MTP2 バリアントには、次の表に記載されている値を使用して設定できる各種タイマーおよびパラメータが備わっています。指定されたデフォルトに戻すには、このコマンドの no 形式または default 形式を使用します(以下の例を参照)。

表 8. TTC のパラメータと値

パラメータ

説明

デフォルト

範囲

T1

アライメント完了/準備完了タイマーの時間(ミリ秒)

15000

1000 ~ 65535

T2

アラインメント未完了タイマー(ミリ秒)

5000

1000 ~ 65535

T3

アラインメント完了タイマー(ミリ秒)

3000

1000 ~ 65535

T4 -Emergency -Proving

緊急証明タイマー(ミリ秒)

3000

1000 ~ 65535

T5

SIB 送信タイマー(ミリ秒)

200

80 ~ 65535

T6

リモート輻輳タイマー(ミリ秒)

2000

1000 ~ 65535

T7

過度の遅延タイマー(ミリ秒)

3000

1000 ~ 65535

TA

SIE 間隔タイマー(ミリ秒)

20

10 ~ 500

TF

FISU 間隔タイマー(ミリ秒)

20

10 ~ 500

TO

SIO 間隔タイマー(ミリ秒)

20

10 ~ 500

TS

SIOS 間隔タイマー(ミリ秒)

20

10 ~ 500

unacked -MSUs

ACK 待ち MSU の最大数

40

16 ~ 40

proving -attempts

アライメント証明の最大試行回数

5

3 ~ 8

SUERM -threshold

SUERM エラー率のしきい値

64

32 〜 128

SUERM -number -octets

SUERM オクテットカウントモード

16

8 ~ 32

SUERM -number -signal -units

ERM のデクリメントに必要な信号ユニット(良好または不良)

256

128 ~ 512

Tie -AERM -Emergency

AERM の緊急エラー率のしきい値

1

1 ~ 8

次の例は、チャネル 3 で証明の最大試行回数を 3 に設定したものです。


ss7 mtp2-variant ttc 3
 proving-attempts 3

次の例は、証明の最大試行回数をデフォルト値に戻したものです。


ss7 mtp2-variant ttc 3
 default proving-attempts

ss7 mtp2-variant itu-white

国際電気通信連合(ITU)標準規格に合わせてルータを設定するには、グローバル コンフィギュレーション モードで ss7 mtp2-variant itu-white コマンドを使用します。

ss7 mtp2-variant itu-white [channel] [parameters]

構文の説明

channel

(任意)Message Transfer Part 2(MTP2)のシリアルチャネル番号。範囲は 0 ~ 3 です。

parameters

(任意)特定のベルコア標準規格。説明、デフォルト値および範囲については、下の表を参照してください。

コマンド デフォルト

他のバリアントが設定されていない場合、ベルコアがデフォルトのバリアントとなります。ITU のデフォルトパラメータについては、以下の表を参照してください。

コマンド モード

グローバル コンフィギュレーション(config)

コマンド履歴

リリース

変更内容

12.0(7)XR

このコマンドが導入されました。

12.1(1)T

このコマンドが Cisco IOS リリース 12.1(1)T に統合されました。

使用上のガイドライン

ITU MTP2 バリアントには、次の表に記載されている値を使用して設定できる各種タイマーおよびパラメータが備わっています。指定されたデフォルトに戻す場合は、このコマンドの no 形式または default 形式を使用します。

表 9. ITU(White)のパラメータと値

パラメータ

説明

デフォルト

範囲

T1

アラインメント完了/準備完了タイマーの時間(ミリ秒)

40000

1000 ~ 65535

T2

アラインメント未完了タイマー(ミリ秒)

5000

1000 ~ 65535

T3

アラインメント完了タイマー(ミリ秒)

1000

1000 ~ 65535

T4-Emergency-Proving

緊急証明タイマー(ミリ秒)

500

1000 ~ 65535

T4-Normal-Proving

通常証明タイマー(ミリ秒)

8200

1000 ~ 65535

T5

SIB 送信タイマー(ミリ秒)

100

80 ~ 65535

T6

リモート輻輳タイマー(ミリ秒)

6000

1000 ~ 65535

T7

過度の遅延タイマー(ミリ秒)

1000

1000 ~ 65535

lssu-len

リンクステータス信号ユニット(LSSU)フォーマット(1 バイトまたは 2 バイト)

1

1 ~ 2

msu-len

--

--

--

unacked-MSUs

確認応答待ちメッセージ信号ユニット(MSU)の最大数

127

16 ~ 127

proving-attempts

アライメント証明の最大試行回数

5

3 ~ 8

SUERM-threshold

信号ユニットエラーモニター(SUERM)のエラー率のしきい値

64

32 〜 128

SUERM-number-octets

SUERM オクテットカウントモード

16

8 ~ 32

SUERM-number-signal- units

Embedded Resource Manager(ERM)のデクリメントに必要な信号ユニット(良好または不良)

256

128 ~ 512

Tie-AERM-Emergency

アライメントユニットエラー率モニター(AERM)の緊急エラー率のしきい値

1

1 ~ 8

Tin-AERM-Normal

AERM の通常エラー率のしきい値

4

1 ~ 8

次の例は、チャネル 1 の緊急証明期間を 10000 ミリ秒に設定する方法を示したものです。


Router(config)# ss7 mtp2-variant itu-white 1
Router(config-ITU)# t4-Emergency-Proving 10000

次の例は、緊急証明期間をデフォルト値である 5000 ミリ秒に戻す方法を示したものです。


Router(config)# ss7 mtp2-variant itu-white 1
Router(config-ITU)# default t4-Emergency-Proving 5000

ss7 session

Reliable User Datagram Protocol(RUDP)セッションを作成し、Signaling System 7(SS7)セッションセットに RUDP セッションを明示的に追加するには、グローバル コンフィギュレーション モードで ss7 session コマンドを使用します。セッションを削除するには、このコマンドの no 形式を使用します。

ss7 session session-id address destination-address destinaion-port local-address local-port [session-set session-number]

no ss7 session session-id

構文の説明

session -id

SS7 セッション番号。有効な値は 0 と 1 です。キーワード session の後、かつ後ろにスペースを入れずにハイフンを入力する必要があります。

address destination -address

SS7 セッションの IP アドレスを指定します。

destination -address

4 分割ドット付き 10 進表記で、ルータのローカル IP アドレスを指定します。

ローカル IP アドレスは、セッション 0 とセッション 1 の両方で同一である必要があります。

destination -port

ルータがメディア ゲートウェイ コントローラ(MGC)からのメッセージ受信を待ち受けるローカル UDP ポートの番号。ここでは RFC 1700 の規定に従い、別のプロトコルで使用されておらず、かつネットワーク上で使用されていない任意の UDP ポートを指定してください。

セッション 0 とセッション 1 では、異なるローカル UDP ポートを指定する必要があります。

有効なポート番号の範囲は 1024 ~ 9999 です。

local -address

4 分割ドット付き 10 進表記で、MGC のリモート IP アドレスを指定します。

local -port

MGC がリッスンするよう設定されているリモート UDP ポートの番号。RFC 1700 で規定されているとおり、ここで指定する UDP ポートは、別のプロトコルで使用したりネットワーク上で使用できません。有効なポート番号の範囲は 1024 ~ 9999 です。

session -set session - number

(任意)SS7 セッションセットに SS7 セッションを割り当てます。

コマンド デフォルト

セッションは設定されていない状態です。

コマンド モード

グローバル コンフィギュレーション(config)

コマンド履歴

リリース

変更内容

12.0(7)XR

このコマンドが導入されました。

12.1(1)T

このコマンドが Cisco IOS リリース 12.1(1)T に統合されました。

12.2(15)T

キーワード session -set および引数 session - number が追加されました。

使用上のガイドライン

Cisco 2600 ベースの SLT では、最大 4 つ(各 Cisco SLT ごとに最大 2 つ)のセッションを設定できます。VSC 冗長構成を行う場合、1 つの VSC にセッション 0 およびセッション 2 を構成し、もう 1 つの VSC にセッション 1 およびセッション 3 を構成します。セッション 0/1 とセッション 2/3 は Cisco SLT に対して実行されます。

当該 VSC は、ローカルポートに対してメッセージを送信するように構成するとともに、リモートポートでリッスンするように構成する必要があります。また、セッションを削除したりセッションの各種パラメータを変更するたびに、ルータをリロードする必要があります。

ハードコードされたセッション番号を含む ss7 session -0 address コマンドおよび ss7 session -1 address コマンドは、このコマンドに置き換えられました。この新しいコマンドは、新しいデュアルイーサネット機能用に使用します。

この新しい CLI は、以前の session -0 コマンドおよび session -1 コマンドとの後方互換性を備えているため、単一イーサネット設定とデュアルイーサネット設定の両方をサポートしています。そのため、必要に応じて 2 つではなく 1 つのイーサネットを設定できます。

Cisco 2600 AS5350 ベースおよび Cisco AS5400 ベースの SLT では、最大 2 つ(各シグナリングリンクごとに最大 1 つ)のセッションを設定できます。MGC 冗長構成を行う場合、1 つの MGC にセッション 0 を構成し、もう 1 つの MGC にセッション 1 を構成します。

当該 MGC は、ローカルポートに対してメッセージを送信するように構成するとともに、リモートポートでリッスンするように構成する必要があります。

セッションを削除したりセッションの各種パラメータを変更するたびに、ルータをリロードする必要があります。

デフォルトでは、各 RUDP セッションは SS7 セッションセット 0 に属している必要があります。これにより、既存の SS7 構成との後方互換性が有効になります。

session -set キーワードを省略した場合、セッションはデフォルトの SS7 セッションセット 0 に追加されます。これにより、以前の構成との後方互換性が有効になります。当該 RUDP セッションのセッション ID を削除するには、このコマンドの no 形式を入力するだけで十分です。

セッション帰属先の SS7 セッションセットを変更する場合は、まずセッション全体を削除する必要があります。この手順は、接続および回復ロジックの維持を意図したものです。

次の例は、Cisco 2611 で 2 つのセッションを設定し、セッションセット 2 を作成したものです。


ss7 session-0 address 172.16.1.0 7000 172.16.0.0 7000 session-set 2
ss7 session-1 address 172.17.1.0 7002 172.16.0.0 7001 session-set 2

(注)  

上記の例は、セッション 0 とセッション 1 で同一のローカル IP アドレスを設定しなければならないことを示しています。


ss7 session cumack_t

特定の SS7 シグナリング リンク セッションに Reliable User Datagram Protocol(RUDP)累積確認応答タイマーを設定するには、グローバル コンフィギュレーション モードで ss7 session cumack_t コマンドを使用します。デフォルトにリセットするには、このコマンドの no 形式を使用します。

ss7 session session-number cumack_t milliseconds

no ss7 session session-number cumack_t

構文の説明

session -number

SS7 セッション番号。有効な値は 0 と 1 です。キーワード session の後、かつ後ろにスペースを入れずにハイフンを入力する必要があります。

milliseconds

RUDP がセグメントを受信してから、確認応答を送信するまでの待機間隔(ミリ秒単位)。範囲は 100 ~ 65535 です。この値は、ss7 session-session number retrans_t コマンドで設定された再送信タイマーの値未満である必要があります。

コマンド デフォルト

300 ミリ秒

コマンド モード

グローバル コンフィギュレーション(config)

コマンド履歴

リリース

変更内容

12.0(7)XR

このコマンドが導入されました。

12.1(1)T

このコマンドが Cisco IOS リリース 12.1(1)T に統合されました。

使用上のガイドライン

累積確認応答タイマーは、レシーバが確認応答を送信するタイミングを決定します。当該タイマーがまだ実行中でない場合、当該タイマーは、有効なデータセグメント、null セグメントまたはリセットセグメントを受信すると初期化されます。累積確認応答タイマーが期限切れになると、シーケンス内の最後のセグメントが確認応答されます。RUDP は通常、確認応答を送信中のデータセグメントに「ピギーバック」しようと試行します。ただし、この期間内に送信されるデータセグメントがなかった場合、RUDP はスタンドアロンの確認応答を送信します。


注意    

デフォルト設定を使用してください。シスコテクニカルサポートから指示されていない限り、セッションタイマーを変更しないでください。タイマーを変更すると、サービスの中断や停止の原因となる可能性があります。


次の例は、2 つのセッションを設定し、各セッションの累積確認応答タイマーを 320 ミリ秒に設定したものです。


ss7 session-0 address 255.255.255.251 7000 255.255.255.254 7000
ss7 session-0 cumack_t 320
ss7 session-1 address 255.255.255.253 7002 255.255.255.254 7001
ss7 session-1 cumack_t 320

ss7 session kp_t

特定の SS7 シグナリング リンク セッションの null セグメント(キープアライブ)タイマーを設定するには、グローバル コンフィギュレーション モードで ss7 session kp_t コマンドを使用します。デフォルトにリセットするには、このコマンドの no 形式を使用します。

ss7 session-session number kp_t milliseconds

no ss7 session-session number kp_t milliseconds

構文の説明

session -number

SS7 セッション番号。有効な値は 0 と 1 です。キーワード session の後、かつ後ろにスペースを入れずにハイフンを入力する必要があります。

milliseconds

接続がまだアクティブであるかを確認する目的で Reliable User Datagram Protocol(RUDP)がキープアライブを送信する前に待機する間隔(ミリ秒単位)。有効な値は、0 ~ 65535 です。デフォルトでは 2000 です。

コマンド デフォルト

2000 ミリ秒

コマンド モード

グローバル コンフィギュレーション(config)

コマンド履歴

リリース

変更内容

12.0(7)XR

このコマンドが導入されました。

12.1(1)T

このコマンドが Cisco IOS リリース 12.1(1)T に統合されました。

使用上のガイドライン


注意    

デフォルト設定を使用してください。シスコテクニカルサポートから指示されていない限り、セッションタイマーを変更しないでください。タイマーを変更すると、サービスの中断や停止の原因となる可能性があります。


null セグメントタイマーは、クライアントである Cisco 2600 シリーズ ルータが null セグメント(キープアライブ)を送信するタイミングを決定します。クライアント側では、タイマーは接続が確立されたときに開始し、データセグメントが送信されるたびにリセットされます。null セグメントタイマーが期限切れになると、クライアントはキープアライブをサーバーに送信することにより、接続がまだ機能しているかを確認します。サーバー側では、クライアントからデータまたは null セグメントを受信するたびにタイマーが再開します。

サーバー側の null セグメントタイマーの値は、クライアント側で設定された値の 2 倍です。この期間内にサーバーがセグメントを受信しなかった場合、接続は無効になります。

キープアライブを無効にするには、このパラメータを 0 に設定します。

次の例は、2 つのセッションを設定し、各セッションのキープアライブを 1,800 ミリ秒に設定したものです。


ss7 session-0 address 255.255.255.251 7000 255.255.255.254 7000
ss7 session-0 kp_t 1800
ss7 session-1 address 255.255.255.253 7002 255.255.255.254 7001
ss7 session-1 kp_t 1800

ss7 session m_cumack

特定の SS7 シグナリング リンク セッションで、Reliable User Datagram Protocol(RUDP)が確認応答を送信するまでに受信可能なセグメントの最大数を設定するには、グローバル コンフィギュレーション モードで ss7 session m_cumack コマンドを使用します。デフォルトにリセットするには、このコマンドの no 形式を使用します。

ss7 session-session number m_cumack segments

no ss7 session-session number m_cumack segments

構文の説明

session -number

SS7 セッション番号。有効な値は 0 と 1 です。キーワード session の後、かつ後ろにスペースを入れずにハイフンを入力する必要があります。

segments

Reliable User Datagram Protocol(RUDP)が確認応答を送信する前に受信できるセグメントの最大数。範囲は 0 ~ 255 です。デフォルトは 3 です。

コマンド デフォルト

3 セグメント

コマンド モード

グローバル コンフィギュレーション(config)

コマンド履歴

リリース

変更内容

12.0(7)XR

このコマンドが導入されました。

12.1(1)T

このコマンドが Cisco IOS リリース 12.1(1)T に統合されました。

使用上のガイドライン


注意    

デフォルト設定を使用してください。シスコテクニカルサポートから指示されていない限り、セッションタイマーを変更しないでください。タイマーを変更すると、サービスの中断や停止の原因となる可能性があります。


累積確認応答カウンタでは、トランスミッタに対してデータセグメント、null セグメントもしくはリセットセグメントが送信される前に受信した、未確認応答セグメント、シーケンス内データセグメント、null セグメントまたはリセットセグメントの数が記録されます。このカウンタが設定した最大数に達すると、受信側はスタンドアロン確認応答を送信します(スタンドアロン確認応答とは、確認応答情報のみを含むセグメントです)。スタンドアロン確認応答には、最後に受信したデータセグメント、null セグメントまたはリセットセグメントのシーケンス番号が含まれます。

このパラメータを 0 に設定した場合、データセグメント、null セグメントまたはリセットセグメントの受信直後に確認応答が送信されます。

次の例は、2 つのセッションを設定し、各セッションで、確認応答前に受信するセグメント最大数を 2 に設定したものです。


ss7 session-0 address 255.255.255.251 7000 255.255.255.254 7001
ss7 session-0 m_cumack 2
ss7 session-1 address 255.255.255.253 7002 255.255.255.254 7000
ss7 session-1 m_cumack 2

ss7 session m_outseq

特定の SS7 シグナリング リンク セッションで、Reliable User Datagram Protocol(RUDP)が拡張確認応答を送信するまでに受信可能なシーケンス外セグメントの最大数を設定するには、グローバル コンフィギュレーション モードで ss7 session m_outseq コマンドを使用します。デフォルトにリセットするには、このコマンドの no 形式を使用します。

ss7 session-session number m_outseq segments

no ss7 session-session number m_outseq

構文の説明

session -number

SS7 セッション番号。有効な値は 0 と 1 です。キーワード session の後、かつ後ろにスペースを入れずにハイフンを入力する必要があります。

segments

RUDP が拡張確認応答を送信する前に受信できる、シーケンス外のセグメントの最大数。指定した数のシーケンス外セグメントを受信した場合、どのセグメントが欠落しているかを送信側に通知するために、拡張確認応答セグメントが送信されます。範囲は 0 ~ 255 です。デフォルトは 3 です。

コマンド デフォルト

3 セグメント

コマンド モード

グローバル コンフィギュレーション(config)

コマンド履歴

リリース

変更内容

12.0(7)XR

このコマンドが導入されました。

12.1(1)T

このコマンドが Cisco IOS リリース 12.1(1)T に統合されました。

使用上のガイドライン


注意    

デフォルト設定を使用してください。シスコテクニカルサポートから指示されていない限り、セッションタイマーを変更しないでください。タイマーを変更すると、サービスの中断や停止の原因となる可能性があります。


シーケンス外確認応答カウンタは、間違った順番で着信したデータセグメントの数を記録します。このカウンタが設定された最大値に達すると、受信側が、受信したシーケンス外データセグメント、null セグメントおよびリセットセグメントのシーケンス番号を含む、拡張確認応答セグメントを送信します。送信側は、拡張確認応答セグメントを受信すると、欠落しているデータセグメントを再送信します。

このパラメータを 0 に設定した場合、シーケンス外セグメントの受信直後に確認応答が送信されます。

次の例は、セッションを 2 つ設定し、各セッションでシーケンス外セグメントの最大数を 4 に設定したものです。


ss7 session-0 address 255.255.255.251 7000 255.255.255.254 7001
ss7 session-0 m_outseq 4
ss7 session-1 address 255.255.255.253 7002 255.255.255.254 7000
ss7 session-1 m_outseq 4

ss7 session m_rcvnum

特定の SS7 シグナリング リンク セッションで、リモートエンドで確認応答を受信するまでに送信可能なセグメントの最大数を設定するには、グローバル コンフィギュレーション モードで ss7 session m_rcvnum コマンドを使用します。デフォルトにリセットするには、このコマンドの no 形式を使用します。

ss7 session-session number m_rcvnum segments

no ss7 session-session number m_rcvnum

構文の説明

session -number

SS7 セッション番号。有効な値は 0 と 1 です。キーワード session の後、かつ後ろにスペースを入れずにハイフンを入力する必要があります。

segments

リモート(Cisco IOS ソフトウェア)エンドが確認応答を受信する前に送信できるセグメントの最大数。指定できる値の範囲は 1 ~ 64 です。デフォルトは 32 です。

コマンド デフォルト

32 セグメント

コマンド モード

グローバル コンフィギュレーション(config)

コマンド履歴

リリース

変更内容

12.0(7)XR

このコマンドが導入されました。

12.1(1)T

このコマンドが Cisco IOS リリース 12.1(1)T に統合されました。

使用上のガイドライン


注意    

デフォルト設定を使用してください。シスコテクニカルサポートから指示されていない限り、セッションタイマーを変更しないでください。タイマーを変更すると、サービスの中断や停止の原因となる可能性があります。


未処理セグメントカウンタの値が、当該接続の Cisco IOS ソフトウェア側がレシーバからの確認応答を取得せずに送信できるセグメントの最大数を指します。レシーバは、このカウンタを使用してフロー制御を行います。

次の例は、2 つのセッションを設定し、各セッションで、確認応答前に受信できるセグメント最大数を 36 に設定したものです。


ss7 session-0 address 255.255.255.251 7000 255.255.255.254 7001
ss7 session-0 m_rcvnum 36
ss7 session-1 address 255.255.255.253 7002 255.255.255.254 7000
ss7 session-1 m_rcvnum 36

ss7 session m_retrans

特定の SS7 シグナリング リンク セッションで、Reliable User Datagram Protocol(RUDP)が接続無効を宣言する前にセグメントの再送信を試みる最大試行回数を設定するには、グローバル コンフィギュレーション モードで ss7 session m_retrans コマンドを使用します。デフォルトにリセットするには、このコマンドの no 形式を使用します。

ss7 session-session number m_retrans number

no ss7 session-session number m_retrans

構文の説明

session-number

SS7 セッション番号。有効な値は 0 と 1 です。キーワード session の後、かつ後ろにスペースを入れずにハイフンを入力する必要があります。

number

RRUDP が接続切断を宣言する前にセグメントの再送信を試みる最大試行回数。範囲は 0 ~ 255 です。デフォルト値は 2 です。

コマンド デフォルト

2 倍

コマンド モード

グローバル コンフィギュレーション(config)

コマンド履歴

リリース

変更内容

12.0(7)XR

このコマンドが導入されました。

12.1(1)T

このコマンドが Cisco IOS リリース 12.1(1)T に統合されました。

使用上のガイドライン


注意    

デフォルト設定を使用してください。シスコテクニカルサポートから指示されていない限り、セッションタイマーを変更しないでください。タイマーを変更すると、サービスの中断や停止の原因となる可能性があります。


再送カウンタは、1 つのセグメントが再送された回数を示します。このカウンタが設定された最大数に達すると、トランスミッタが接続をリセットして上位層プロトコルに通知します。

このパラメータを 0 に設定すると、RUDP はセグメントを継続的に再送信を試行し続けます。

次の例は、2 つのセッションを設定し、セッションが無効になる前に各セッションで再送信を試みる最大試行回数を 3 に設定したものです。


ss7 session-0 address 255.255.255.251 7000 255.255.255.254 7001
ss7 session-0 m_retrans 3
ss7 session-1 address 255.255.255.253 7002 255.255.255.254 7000
ss7 session-1 m_retrans 3

ss7 session retrans_t

Reliable User Datagram Protocol(RUDP)が特定の SS7 シグナリング リンク セッションでセグメントに対する確認応答を受信するまでの待機時間を設定するには、グローバル コンフィギュレーション モードで ss7 session retrans_t コマンドを使用します。この時間内に確認応答を受信しなかった場合、RUDP はそのセグメントを再送信します。デフォルトにリセットするには、このコマンドの no 形式を使用します。

ss7 session-session number retrans_t milliseconds

no ss7 session-session number retrans_t

構文の説明

session -number

SS7 セッション番号。有効な値は 0 と 1 です。キーワード session の後、かつ後ろにスペースを入れずにハイフンを入力する必要があります。

milliseconds

RUDP がセグメントに対する確認応答を受信するまで待機する時間(ミリ秒)。範囲は 100 ~ 65535 です。デフォルトは 600 です。

コマンド デフォルト

600 ミリ秒

コマンド モード

グローバル コンフィギュレーション(config)

コマンド履歴

リリース

変更内容

12.0(7)XR

このコマンドが導入されました。

12.1(1)T

このコマンドが Cisco IOS リリース 12.1(1)T に統合されました。

使用上のガイドライン


注意    

デフォルト設定を使用してください。シスコテクニカルサポートから指示されていない限り、セッションタイマーを変更しないでください。タイマーを変更すると、サービスの中断や停止の原因となる可能性があります。


再送信タイマーは、パケットの再送信が必要かどうかを判断するために使用され、データ、null またはリセットセグメントが送信されるたびに初期化されます。再送信タイマーが期限切れになるまでにセグメントに対する確認応答が受信されなかった場合、送信されたものの確認応答が受信されていないセグメントはすべて再送信されます。

この値は、ss7 session cumack_t コマンドで設定された累積確認応答タイマーの値よりも大きな値にする必要があります。

次の例は、2 つのセッションを設定し、各セッションに対する確認応答の待機時間を 550 ミリ秒に指定したものです。


ss7 session-0 address 255.255.255.251 7000 255.255.255.254 7001
ss7 session-0 retrans_t 550
ss7 session-1 address 255.255.255.253 7002 255.255.255.254 7000
ss7 session-1 retrans_t 550

ss7 set


(注)  

Cisco IOS リリース 12.2(15)T 以降、ss7 set failover-timer コマンドは ss7 set コマンドに置き換えられました。


各セッションセットのフェールオーバータイマー値を個別に選択し、SS7 セッションマネージャがアクティブセッションが回復するまで待機する時間、またはスタンバイ メディア ゲートウェイ コントローラー(MGC)によって Cisco シグナリング リンク ターミナル(SLT)がトラフィックをスタンバイセッションに切り替える必要があることが示されるまで SS7 セッションマネージャが待機する時間を指定するには、グローバル コンフィギュレーション モードで ss7 set コマンドを使用します。フェールオーバータイマーをデフォルト値である 5 に戻すには、このコマンドの no 形式を使用します。

ss7 set [session-set session-id] failover-timer ft-value

no ss7 set [session-set session-id] failover-timer

構文の説明

session-set session -id

(任意)各 SS7 セッションセットのフェールオーバータイマー値を選択します。有効値の範囲は 1 ~ 5 です。デフォルト値は 0 です。

failover -timer ft -value

セッションマネージャがセッションの回復を待機する時間(秒単位)。有効な値の範囲は 1 ~ 10 です。デフォルトは 5 です。

コマンド デフォルト

フェイルオーバータイマーは設定されていません。

コマンド モード

グローバル コンフィギュレーション(config)

コマンド履歴

リリース

変更内容

12.2(15)T

このコマンドが導入されました。ss7 set failover -timer コマンドは、このコマンドに置き換えられました。

使用上のガイドライン

failover-timer キーワードと ft-value 引数を使用することにより、アクティブセッションが回復するか、あるいはスタンバイ MGC が SLT によるトラフィックのスタンバイセッションへの切り替えが必要があることを示し、かつそのセッションをアクティブセッションにするまで、セッションマネージャが待機する秒数を指定できます。元のセッションが回復せずにフェールオーバータイマーが期限切れになった場合、またはシステムがスタンバイ MGC からのアクティブメッセージの取得に失敗した場合、そのシグナリングリンクはサービス停止状態となります。

このコマンドの no 形式を使用すると、フェールオーバータイマーをデフォルト値である 5 に戻すことができます。任意の session-set キーワードを省略した場合は、SS7 セッションセットにはデフォルト値である 0 が暗黙的に選択されます。

次の例は、session-set オプションを使用せずにフェールオーバータイマーを 4 秒に設定したものです。


ss7 set failover-timer 4 

次の例は、フェールオーバータイマーを 10 秒に設定し、かつ SS7 セッションセットの値を 5 に設定したものです。


ss7 set session-set 5 failover-timer 10 

ss7 set failover-timer

SS7 セッションマネージャがアクティブセッションが回復するまで待機する時間、またはスタンバイ メディア ゲートウェイ コントローラー(MGC)によって Cisco SLT がトラフィックをスタンバイセッションに切り替える必要があることが示されるまで SS7 セッションマネージャが待機する時間を指定するには、グローバル コンフィギュレーション モードで ss7 set failover -timer コマンドを使用します。デフォルトにリセットするには、このコマンドの no 形式を使用します。

ss7 set failover-timer [seconds]

no ss7 set failover-timer

構文の説明

seconds

セッションマネージャがセッションの回復を待機する時間 (秒単位)。指定できる範囲は 1 ~ 10 です。デフォルトは 3 です。

コマンド デフォルト

3 秒

コマンド モード

グローバル コンフィギュレーション(config)

コマンド履歴

リリース

変更内容

12.0(7)XR

このコマンドが導入されました。

12.1(1)T

このコマンドが Cisco IOS リリース 12.1(1)T に統合されました。

使用上のガイドライン

このコマンドを使用すると、アクティブセッションが回復するまでセッションマネージャが待機する秒数、またはスタンバイ メディア ゲートウェイ コントローラが SLT によるトラフィックのスタンバイセッションへの切り替えが必要があることを示し、かつそのセッションをアクティブセッションにするまでセッションマネージャが待機する秒数を指定できます。元のセッションが回復せずにタイマーが期限切れになった場合、またはスタンバイ メディア ゲートウェイ コントローラからアクティブメッセージを受信せずタイマーが期限切れになった場合、当該シグナリングリンクはサービス停止状態となります。

次の例は、フェールオーバータイマーを 4 秒に設定したものです。


ss7 set failover-timer 4

station-id name

発信者 ID 情報として送信される名前を指定し、発信者 ID を有効にするには、音声ポート コンフィギュレーション モードで、送信側の Foreign Exchange Station(FXS)音声ポート、またはルーティングされた発信者 ID コールが通過する Foreign Exchange Office(FXO)ポートにおいて station-id name コマンドを使用します。名前を削除するには、このコマンドの no 形式を使用します。

station-id name name

no station-id name name

構文の説明

name

ステーション ID 名。1 ~ 15 文字の文字列である必要があります。

コマンド モード

デフォルトではステーション ID 名は設定されていません。

コマンド モード

音声ポート コンフィギュレーション(config-voiceport)

コマンド履歴

リリース

変更内容

12.1(2)XH

このコマンドが Cisco 2600 シリーズ、Cisco 3600 シリーズ、および Cisco MC3810 に導入されました。

12.1(3)T

このコマンドが、Cisco IOS リリース 12.1(3)T に統合されました。

使用上のガイドライン

この任意のコマンドは、オンネットコールの発信に使用される FXS 音声ポートに設定されます。入力した情報は、オンネットコールの相手先の FXS ポートに接続された電話機に表示されます。また、コールがセントラルオフィス(CO)から発信され、FXO インターフェイスを通過してからオンネットコールで引き続き相手先の FXS ポートへと送られる場合は、その状況に合わせて、このコマンドをセントラルオフィス(CO)からの発信者 ID 情報を受信することが想定されているルータの FXO ポートに対して設定することもできます。この状況では、CO 電話回線から発信者 ID 情報を受信しなかった場合、相手先のコール受信者は FXO ポートで設定された情報を受信します。


(注)  

この機能は、電話機への FXS ポート接続による発信者 ID 名の表示にのみ適用されます。ステーション ID 名は、自動番号識別(ANI)コールをサポートしている電話トランク接続を介しては渡されません。ANI で提供されるのは発信番号の識別のみであり、発信番号の名前はサポートされていません。


発信者 ID の標準規格がデュアルトーン多重周波数(DTMF)である場合は、このコマンドを使用しないでください。DTMF 発信者 ID に含むことができるのは、発信者番号のみです。

該当する音声ポートで station-id name station-id number 、または caller -id alerting コマンドが設定されている場合は、発信者 ID が自動的に有効化されるため、 caller -id enable コマンドは必要ありません。

次の例は、発信者 ID 情報の送信元である音声ポートを設定したものです。


voice-port 1/0/1
 cptone US
 station-id name A. Person
 station-id number 4085550111
Router(config-voiceport)#station-id
 ?
  name    A string describing station-id name
  number  A full E.164 telephone number

station-id number

発信者 ID 情報として送信される電話番号または内線番号を指定し、発信者 ID を有効にするには、音声ポート コンフィギュレーション モードで、送信側の Foreign Exchange Station(FXS)音声ポート、またはルーティングされた発信者 ID コールが通過する Foreign Exchange Office(FXO)ポートにおいて station-id number コマンドを使用します。該当する電話番号または内線番号を削除するには、このコマンドの no 形式を使用します。

station-id number number

no station-id number number

構文の説明

number

ステーション ID 番号。1 ~ 15 文字の文字列である必要があります。

コマンド デフォルト

デフォルトは no station-id number です。

コマンド モード

音声ポート コンフィギュレーション(config-voiceport)

コマンド履歴

リリース

変更内容

12.1(2)XH

このコマンドが Cisco 2600 シリーズ、Cisco 3600 シリーズ、および Cisco MC3810 に導入されました。

12.1(3)T

このコマンドが、Cisco IOS リリース 12.1(3)T に統合されました。

使用上のガイドライン

この任意のコマンドは、オンネットコールの発信に使用される FXS 音声ポートに設定されます。入力した情報は、オンネットコールの相手先の FXS ポートに接続された電話機に表示されます。また、コールがセントラルオフィス(CO)から発信され、FXO インターフェイスを通過してからオンネットコールで引き続き相手先の FXS ポートへと送られる場合は、その状況に合わせて、このコマンドをセントラルオフィス(CO)からの発信者 ID 情報を受信することが想定されているルータの FXO ポートに対して設定することもできます。この状況では、CO 電話回線から発信者 ID 情報を受信しなかった場合、相手先のコール受信者は FXO ポートで設定された情報を受信します。

ネットワーク内で、発信側のステーション ID に番号情報が設定されていない場合は、Cisco IOS ソフトウェアが逆ダイヤルピア検索で番号を決定します。


(注)  

この機能は、電話機への FXS ポート接続による発信者 ID 名の表示にのみ適用されます。ステーション ID 名は、自動番号識別(ANI)コールをサポートしている電話トランク接続を介しては渡されません。ANI で提供されるのは発信番号の識別のみであり、発信番号の名前はサポートされていません。


該当する音声ポートで station-id name station-id number 、または caller -id alerting コマンドが設定されている場合は、発信者 ID が自動的に有効化されるため、 caller -id enable コマンドは必要ありません。

次の例は、発信者 ID 情報の送信元である音声ポートを設定したものです。


voice-port 1/0/1
 cptone US
 station-id name A. Person
 station-id number 4085550111
Router(config-voiceport)#station-id
 ?
  name    A string describing station-id name
  number  A full E.164 telephone number

stats

音声アプリケーションの統計情報収集を有効化するには、アプリケーション コンフィギュレーション モニター モードで stats コマンドを使用します。デフォルトにリセットするには、このコマンドの no 形式を使用します。

stats

no stats

構文の説明

このコマンドには引数またはキーワードはありません。

コマンド デフォルト

統計情報の収集は無効になっています。

コマンド モード

アプリケーション コンフィギュレーション モニター

コマンド履歴

リリース

変更内容

12.3(14)T

call application stats コマンドを置き換える目的でこのコマンドが導入されました。

使用上のガイドライン

アプリケーションの統計情報を表示するには、show call application session-level コマンド、show call application app-level コマンドまたは show call application gateway-level コマンドを使用します。履歴のアプリケーションカウンタをゼロにリセットするには、clear call application stats コマンドを使用します。

次の例は、音声アプリケーションの統計情報収集を有効化したものです。


application
monitor
stats

stcapp

SCCP テレフォニー制御アプリケーション(STCAPP)を有効にするには、グローバル コンフィギュレーション モードで stcapp コマンドを使用します。STCAPP を無効にするには、このコマンドの no 形式を使用します。

stcapp

no stcapp

構文の説明

このコマンドには引数またはキーワードはありません。

コマンド デフォルト

Cisco CallManager は、Cisco IOS ゲートウェイに接続されたアナログエンドポイントおよび BRI エンドポイントを制御しません。

コマンド モード

グローバル コンフィギュレーション(config)

コマンド履歴

リリース

変更内容

12.3(14)T

このコマンドが導入されました。

使用上のガイドライン

stcapp コマンドを使用すると、Cisco IOS 音声ゲートウェイ内にある BRI ポートおよび Foreign Exchange Station(FXS)アナログポートの基本的な Skinny Client Call Control(SCCP)呼制御機能を有効にできます。stcapp コマンドにより、Cisco IOS ゲートウェイ アプリケーションで以下の機能がサポートされます。

  • マルチレベル優先順位およびプリエンプション(MLPP)機能の回線側サポート

  • アナログエンドポイントおよび基本速度インターフェイス(BRI)エンドポイントの Cisco CallManager への登録

  • Cisco CallManager のエンドポイント自動設定のサポート

  • モデムパススルーサポート

  • Cisco Survivable Remote Site Telephony(SRST)サポート

次の例は、STCAPP が有効に設定されていることを示しています。


Router(config)# stcapp

stcapp call-control mode

Skinny Client Control Protocol(SCCP)ゲートウェイ補足機能の呼制御モードを設定するには、グローバル コンフィギュレーション モードで stcapp call-control mode コマンドを使用します。呼制御モードを無効にするには、このコマンドの no 形式を使用します。

stcapp call-control mode [feature | standard]

no stcapp call-control mode [feature | standard]

構文の説明

feature

(任意)呼制御をフィーチャモードに設定します。

standard

(任意)呼制御を標準モードに設定します。これはデフォルトです。

コマンド デフォルト

標準モードの呼制御が有効になっている状態です。

コマンド モード

グローバル コンフィギュレーション(config)

コマンド履歴

リリース

変更内容

12.4(6)XE

このコマンドが導入されました。

12.4(11)T

このコマンドが Cisco IOS リリース 12.4(11)T に統合されました。

使用上のガイドライン

このコマンドを使用すると、フィーチャモードの呼制御を有効にできます。フィーチャモードでは、SCCP アナログ電話機ユーザーが機能アクセスコード(FAC)をダイヤルすることにより、機能を呼び出すことができます。次の表に、フィーチャモードで使用できる各機能および FAC を示します。

機能

FAC

最後のアクティブコールのドロップ

#1

コール転送

#2

コール会議

#3

最後の会議参加者のドロップ

#4

2 つのコール間の切り替え

#5

次に示す show running-config コマンドの一部出力では、フィーチャモードの呼制御が有効化されていることが示されています。


Router# show running-config
.
.
.
stcapp call-control mode feature
!

次に示す show running-config コマンドの一部出力では、標準モードの呼制御が有効化されていることが示されています。


Router# show running-config
.
.
.
stcapp call-control mode standard
!
!

stcapp feature callback

話中時コールバックを有効にして、STC アプリケーション機能コールバック コンフィギュレーション モードを開始するには、グローバル コンフィギュレーション モードで stcapp feature callback コマンドを使用します。STC アプリケーションでこの機能を無効にするには、このコマンドの no 形式を使用します。

stcapp feature callback

no stcapp feature callback

構文の説明

このコマンドには引数またはキーワードはありません。

コマンド デフォルト

STC アプリケーションで話中時コールバックが無効になっています。

コマンド モード

グローバル コンフィギュレーション(config)

コマンド履歴

リリース

変更内容

12.4(20)YA

このコマンドが導入されました。

12.4(22)T

このコマンドは Cisco IOS リリース 12.4(22)T に統合されました。

使用上のガイドライン

このコマンドを使用すると、話中時コールバックを有効にするとともに、STC アプリケーション機能コールバック コンフィギュレーション モードを開始することにより、話中時コールバックのコールバック アクティベーション キーおよびタイマーのデフォルト値を変更できます。

次の例は、STC アプリケーションで話中時コールバックを有効化する方法を示しています。


Router(config)# stcapp feature callback
Router(config-stcapp-callback)# 
 

stcapp ccm-group

SCCP テレフォニー制御アプリケーション(STCAPP)で使用する Cisco CallManager グループ番号を設定するには、グローバル コンフィギュレーション モードで stcapp ccm-group コマンドを使用します。STCAPP の Cisco CallManager グループ番号設定を無効にするには、このコマンドの no 形式を使用します。

stcapp ccm-group group-id

no stcapp ccm-group group-id

構文の説明

group-id

Cisco CallManager グループ番号。

コマンド デフォルト

Cisco CallManager グループ番号は設定されていない状態です。

コマンド モード

グローバル コンフィギュレーション(config)

コマンド履歴

リリース

変更内容

12.3(14)T

このコマンドが導入されました。

使用上のガイドライン

Cisco CallManager グループ ID は、sccp ccm-group group-id コマンドを使用してサービス プロバイダー インターフェイス用に設定しておく必要があります。

次の例は、STCAPP で Cisco CallManager グループ 2 を使用するよう設定したものです。


Router(config)# stcapp ccm-group 2

stcapp feature access-code

STC アプリケーションの機能アクセス コード(FAC)を有効にして、STC アプリケーションの機能アクセス コード コンフィギュレーション モードを開始するには、グローバル コンフィギュレーション モードで stcapp feature access-code コマンドを使用します。すべての STC アプリケーション機能アクセスコードの使用を無効にするには、このコマンドの no 形式を使用します。

stcapp feature access-code

no stcapp feature access-code

構文の説明

このコマンドには引数またはキーワードはありません。

コマンド デフォルト

すべての機能アクセスコードが無効になっている状態です。

コマンド モード

グローバル コンフィギュレーション(config)

コマンド履歴

リリース

変更内容

12.4(2)T

このコマンドが導入されました。

使用上のガイドライン

このコマンドを使用すると、SCCP テレフォニー制御(STC)アプリケーションの機能アクセスコード(FAC)を有効化し、STC アプリケーション機能アクセス コード コンフィギュレーション モードを開始して、FAC のプレフィックスおよび機能コードのデフォルト値を変更できます。

このコマンドの no 形式を使用すると、すべてのアナログポートで FAC の使用をブロックできます。

show stcapp feature codes コマンドを使用すると、すべての FAC を一覧表示できます。

次の例は、STC アプリケーションで FAC を有効化する方法を示しています。


Router(config)# stcapp feature access-code
Router(stcapp-fac)# 

stcapp feature callback

話中時コールバックを有効にして、STC アプリケーション機能コールバック コンフィギュレーション モードを開始するには、グローバル コンフィギュレーション モードで stcapp feature callback コマンドを使用します。STC アプリケーションでこの機能を無効にするには、このコマンドの no 形式を使用します。

stcapp feature callback

no stcapp feature callback

構文の説明

このコマンドには引数またはキーワードはありません。

コマンド デフォルト

STC アプリケーションで話中時コールバックが無効になっています。

コマンド モード

グローバル コンフィギュレーション(config)

コマンド履歴

リリース

変更内容

12.4(20)YA

このコマンドが導入されました。

12.4(22)T

このコマンドは Cisco IOS リリース 12.4(22)T に統合されました。

使用上のガイドライン

このコマンドを使用すると、話中時コールバックを有効にするとともに、STC アプリケーション機能コールバック コンフィギュレーション モードを開始することにより、話中時コールバックのコールバック アクティベーション キーおよびタイマーのデフォルト値を変更できます。

次の例は、STC アプリケーションで話中時コールバックを有効化する方法を示しています。


Router(config)# stcapp feature callback
Router(config-stcapp-callback)# 
 

stcapp feature speed-dial

STC アプリケーションの機能短縮ダイヤルコードを有効にして、当該機能のコンフィギュレーション モードを開始するには、グローバル コンフィギュレーション モードで stcapp feature speed-dial コマンドを使用します。すべての STC アプリケーションの短縮ダイヤルコードの使用を無効にするには、このコマンドの no 形式を使用します。

stcapp feature speed-dial

no stcapp feature speed-dial

構文の説明

このコマンドには引数またはキーワードはありません。

コマンド デフォルト

すべての機能短縮ダイヤルコードは無効になっています。

コマンド モード

グローバル コンフィギュレーション(config)

コマンド履歴

リリース

変更内容

12.4(2)T

このコマンドが導入されました。

使用上のガイドライン

このコマンドは SCCP テレフォニー制御(STC)アプリケーションで使用します。このコマンドを使用すると、呼制御に Skinny Client Control Protocol(SCCP)を使用しているアナログ FXS エンドポイントで特定機能を有効化できます。

アナログ FXS ポートでの機能短縮ダイヤル(FSD)プレフィックスおよびコードは、当該 FXS ポートを備えた音声ゲートウェイで設定しますが、ここで設定したコードでダイヤルされる実際の番号は、Cisco CallManager または Cisco CallManager Express システムで設定します。

このコマンドの no 形式を使用すると、すべてのアナログポートで FSD の使用をブロックできます。

すべての STC FSD コードにはデフォルト値が設定されていることに注意してください。このコンフィギュレーション モードでコードをデフォルトに戻すには、個々のコマンドの no 形式を 1 つずつ使用する必要があります。

次の例は、FSD プレフィックスをアスタリスク 3 つ(***)に設定し、短縮ダイヤルコードを 2 ~ 7 の範囲に設定したものです。これらの値の設定後、電話機ユーザーはキーパッドで「***2」を押すと、呼制御システム(Cisco CallManager または Cisco CallManager Express)で短縮ダイヤル 1 として保存されている電話番号に短縮ダイヤルできるようになります。


Router(config)# stcapp feature speed-dial
Router(stcapp-fsd)# prefix ***
Router(stcapp-fsd)# speed dial from 2 to 7
Router(stcapp-fsd)# redial 9
Router(stcapp-fsd)# voicemail 8
Router(stcapp-fsd)# exit

次の例は、上記の例で設定された短縮ダイヤル範囲が、呼制御システムの短縮ダイヤル位置にどのようにマッピングされるかを示しています。2 ~ 7 の範囲が、短縮ダイヤル 1 ~ 6 にマップされます。


Router# show stcapp feature codes
.
.
.
  stcapp feature speed-dial
    prefix ***
    redial ***9
    voicemail ***8
    speeddial1 ***2
    speeddial2 ***3
    speeddial3 ***4
    speeddial4 ***5
    speeddial5 ***6
    speeddial6 ***7

stcapp register capability

SCCP テレフォニー制御アプリケーション(STCAPP)のモデム機能を指定するには、グローバル コンフィギュレーション モードで stcapp register capability コマンドを使用します。モデム機能を無効にするには、このコマンドの no 形式を使用します。

stcapp register capability voice-port [both | modem-passthrough | modem-relay]

no stcapp register capability voice-port

構文の説明

voice-port

音声インターフェイスのスロット番号 1 ~ 4

both

モデムリレーとモデムパススルーの両方をサポートするよう指定します。

modem - passthrough

モデムパススルーをサポートするよう指定します。

modem - relay

V.150.1 モデムリレーをサポートするよう指定します。

コマンド デフォルト

音声ポートのモデム機能は有効になっていない状態です。

コマンド モード

グローバル コンフィギュレーション(config)

コマンド履歴

リリース

変更内容

12.4(4)T

このコマンドが導入されました。

使用上のガイドライン

stcapp register capability コマンドを使用すると、Cisco Call-Manager に登録する STCAPP 制御デバイスのモデム転送メソッドを指定できます。このコマンドの適用時に音声ポートがアイドル状態であった場合、当該ポートは自動的に Cisco CallManager に再登録されます。このコマンドの適用時に音声ポートにアクティブなコールがある場合、当該ポートは再登録されません。 シスコではこの手順を推奨していませんが、デバイスの再登録を強制するには、音声ポート コンフィギュレーション モードで shutdown コマンドを使用することによりデバイスを手動でシャットダウンするか、Cisco CallManager でデバイスをリセットする必要があります。

モデムパススルー機能をグローバルに有効にするには、音声サービス コンフィギュレーションで modem passthrough コマンドを使用します。有効にすると、音声ゲートウェイが秘話装置(STU)またはモデムリレー非対応のゲートウェイと通信するときに、音声帯域データ(モデムパススルー)へのフォールバックが提供されます。

次の例は、音声ポート 1/1/0 に接続されたデバイスで、両方のモデム機能をサポートするよう設定したものです。


Router(config)# stcapp register capability 1/1/0 both

stcapp security mode

Skinny Client Control Protocol(SCCP)テレフォニー制御アプリケーション(STCAPP)エンドポイントのセキュリティを有効化し、Transport Layer Security(TLS)接続の設定に使用するセキュリティモードを指定するには、グローバル コンフィギュレーション モードで stcapp security mode コマンドを使用します。当該エンドポイントのセキュリティを無効化するには、このコマンドの no 形式を使用します。

stcapp security mode [authenticated | encrypted | none]

no stcapp security

構文の説明

mode

すべての STCAPP エンドポイントのグローバル セキュリティモードを設定します。

authenticated

セキュリティモードを認証済みに設定し、TCP ポート 2443 のセキュアな TLS 接続を介した音声ゲートウェイと Cisco Unified CME 間の SCCP シグナリングを有効化します。

encrypted

セキュリティモードを暗号化済みに設定し、Secure Real-Time Transport Protocol(SRTP)を介した音声ゲートウェイと Cisco Unified CME 間の SCCP シグナリングの実行を有効化します。

none

セキュリティモードを、なし(デフォルト)に設定します。

コマンド デフォルト

セキュリティは有効化されていない状態です。

コマンド モード

グローバル コンフィギュレーション(config)

コマンド履歴

リリース

変更内容

12.4(11)XW1

このコマンドが導入されました。

12.4(20)T

このコマンドが Cisco IOS リリース 12.4(20)T に統合されました。

使用上のガイドライン

STCAPP エンドポイントのセキュリティを有効化するには、stcapp security mode コマンドと stcapp security trustpoint コマンドの両方を入力する必要があります。STCAPP サービスを開始するには、stcapp security trustpoint コマンドを設定する必要があります。

ダイヤルピア コンフィギュレーション モードで security mode コマンドを使用すると、ダイヤルピアごとに SCCP シグナリング セキュリティ モードを設定できます。stcapp security mode コマンドと security mode コマンドの両方を使用した場合は、ダイヤルピア単位での security mode コマンドによってグローバル設定が上書きされます。

次の例は、トラストポイント mytrustpoint で STCAPP セキュリティモードを設定したものです。


Router(config)# stcapp ccm-group 1
Router(config)# stcapp security mytrustpoint
Router(config)# stcapp security mode encrypted
Router(config)# stcapp

stcapp security trustpoint

Skinny Client Control Protocol(SCCP)テレフォニー制御アプリケーション(STCAPP)エンドポイントのセキュリティを有効化し、Transport Layer Security(TLS)接続の設定に使用するトラストポイントを指定するには、グローバル コンフィギュレーション モードで stcapp security コマンドを使用します。当該エンドポイントのセキュリティを無効化し、トラストポイントに関連付けられているすべての ID 情報および証明書を削除するには、このコマンドの no 形式を使用します。

stcapp security trustpoint line

no stcapp security

構文の説明

trustpoint

すべての STCAPP エンドポイントに対するセキュリティ トラストポイントのラベル。

line

トラストポイントを識別する説明文。

コマンド デフォルト

セキュリティは有効化されておらず、トラストポイントが指定されていない状態です。

コマンド モード

グローバル コンフィギュレーション(config)

コマンド履歴

リリース

変更内容

12.4(11)XW1

このコマンドが導入されました。

12.4(20)T

このコマンドが Cisco IOS リリース 12.4(20)T に統合されました。

使用上のガイドライン

STCAPP エンドポイントのセキュリティを有効化するには、stcapp security mode コマンドと stcapp security trustpoint コマンドの両方を入力する必要があります。STCAPP サービスを開始するには、stcapp security trustpoint コマンドを設定する必要があります。このコマンドで設定するトラストポイントはデバイス証明書を含んでおり、crypto pki trustpoint コマンドでルータに設定したトラストポイントと一致している必要があります。すべてのアナログ電話は同じ証明書を使用します。Cisco Unified Communications Manager Express では、電話機ごとに異なる証明書は必要ありません。

次の例は、トラストポイント mytrustpoint で STCAPP セキュリティモードを設定したものです。


Router(config)# stcapp ccm-group 1
Router(config)# stcapp security mytrustpoint
Router(config)# stcapp security mode encrypted
Router(config)# stcapp

stcapp supplementary-services

補足サービス コンフィギュレーション モードを開始してアナログ FXS ポートに STC アプリケーション補足サービス機能を設定するには、グローバル コンフィギュレーション モードで stcapp supplementary-services コマンドを使用します。設定を削除するには、このコマンドの no 形式を使用します。

stcapp supplementary-services

no stcapp supplementary-services

構文の説明

このコマンドには引数またはキーワードはありません。

コマンド デフォルト

STC アプリケーション補足サービス機能は設定されていない状態です。

コマンド モード

グローバル コンフィギュレーション(config)

コマンド履歴

リリース

変更内容

12.4(20)YA

このコマンドが導入されました。

12.4(22)T

このコマンドは Cisco IOS リリース 12.4(22)T に統合されました。

使用上のガイドライン

このコマンドを使用すると、補足サービス コンフィギュレーション モードを開始して、Cisco Integrated Services Router(ISR; サービス統合型ルータ)や Cisco VG224 Analog Phone Gateway など、Cisco IOS 音声ゲートウェイ上のアナログ FXS ポートに対する STC アプリケーション補足サービス機能の設定を行えるようになります。

次の出力例は、show run コマンドで、Cisco VG224 のポート 2/0 に接続されたアナログ電話機で STC アプリケーション補足サービス機能「保留/復帰」を有効にする方法を示したものです。


Router(config)# stcapp supplementary-services
Router(config-stcapp-suppl-serv)# port 2/0
Router(config-stcapp-suppl-serv-port)# hold-resume
Router(config-stcapp-suppl-serv-port)# end
 

stcapp timer

SCCP テレフォニー制御アプリケーション(STCAPP)タイマー設定を有効にするには、グローバル コンフィギュレーション モードで stcapp timer コマンドを使用します。STCAPP タイマー設定を無効にするには、コマンドの no 形式を使用します。

stcapp timer roh seconds

no stcapp timer

構文の説明

roh

レシーバのオフフック(ROH)トーンのタイムアウト。

seconds

レシーバのオフキートーン再生時間(秒単位)。範囲は 0 ~ 120 秒です。

コマンド デフォルト

seconds: 45 秒

コマンド モード

グローバル コンフィギュレーション(config)

コマンド履歴

リリース

変更内容

12.3(14)T

このコマンドが導入されました。

使用上のガイドライン

このコマンドを使用すると、ROH トーンの最長再生時間を示す STCAPP ROH タイマーを設定できます。ROH トーンは、アクティブコールがない間に電話機がオフフック状態のままであることをサブスクライバに対して通知します。

次の例は、レシーバのオフフックタイマーを 30 秒に設定したものです。


Router(config)# stcapp timer roh 30

stream-service profile

ストリームサービスに固有の詳細を CUBE のメディアクラスに関連付けるには、メディア クラス コンフィギュレーション モードで stream-service profile tag コマンドを使用します。ストリームサービスの関連付けを元に戻すには、このコマンドの no 形式を使用します。

stream-service profile tag

no stream-service profile tag

構文の説明

tag

ストリーム サービス プロファイルのタグ。範囲は 1 〜 10000 です。

コマンド デフォルト

デフォルトでは、ストリーム サービス プロファイルはメディアクラスに関連付けられていません。

コマンド モード

メディア クラス コンフィギュレーション モード(cfg-mediaclass)

コマンド履歴

リリース

変更内容

Cisco IOS XE Bengaluru 17.6.1a

このコマンドが Cisco Unified Border Element に導入されました。

使用上のガイドライン

stream-service profile tag コマンドは、ストリーム サービス プロファイルをメディアクラスに関連付けます。次に media profile stream-service tag コマンドで、このプロファイルが CUBE のストリームサービスで有効になるよう設定します。

以下に、CUBE のストリーム サービス プロファイルを設定した例を示します。

router(config)#media class 9
csr(cfg-mediaclass)#stream-service ?
profile select media profile stream-service

csr(cfg-mediaclass)#stream-service profile ?
<1-10000> media profile stream-service tag

csr(cfg-mediaclass)#stream-service profile 99

stun

ファイアウォール トラバーサルの各種パラメータを設定するために STUN コンフィギュレーション モードを開始するには、音声サービス voip コンフィギュレーション モードで stun コマンドを使用します。stun パラメータを削除するには、このコマンドの no 形式を使用します。

stun

no stun

構文の説明

このコマンドには引数またはキーワードはありません。

コマンド デフォルト

デフォルトの動作や値はありません。

コマンド モード

音声サービス voip コンフィギュレーション(config-voi-serv)。

コマンド履歴

リリース

変更内容

12.4(22)T

このコマンドが導入されました。

Cisco IOS XE Cupertino 17.7.1a

YANG モデルでのサポートが導入されました。

使用上のガイドライン

このコマンドを使用すると、コンフィギュレーション モードを開始して、VoIP 通信におけるファイアウォール トラバーサルの各種パラメータを設定できます。

次の例は、STUN コンフィギュレーション モードの開始方法を示したものです。


Router(config)#voice service voip
Router(config-voi-serv)#stun

stun flowdata agent-id

stun flowdata エージェント ID を設定するには、STUN コンフィギュレーション モードで stun flowdata agent-id コマンドを使用します。エージェント ID をデフォルト値に戻すには、このコマンドの no 形式を使用します。

stun flowdata agent-id tag [boot-count]

no stun flowdata agent-id tag [boot-count]

構文の説明

tag

0 ~ 255 の範囲の固有の識別子デフォルト値は -1 です。

boot-count

(任意)boot-count の値。指定できる範囲は 0 ~ 65535 です。デフォルトは 0 です。

コマンド デフォルト

ファイアウォール トラバーサルは実行されません。

コマンド モード

STUN コンフィギュレーション(conf-serv-stun)

コマンド履歴

リリース

変更内容

12.4(22)T

このコマンドが導入されました。

使用上のガイドライン

stun flowdata agent-id コマンドを使用すると、トラフィックフローを認証する呼制御エージェントを設定するためのエージェント ID およびブート回数を設定できます。

boot-count キーワードを設定すると、ルータのリロード後のアンチリプレイアタックを防止する上で役立ちます。ブート回数の値を設定しなかった場合、ブート回数はデフォルト値の 0 に初期化されます。初期化後、ブート回数の値は再起動のたびに 1 ずつ自動的に増分し、その値が NVRAM に保存されます。ブート回数の値は、 show running 設定コマンドに反映されます。

次の例は、ルータプロンプトでの stun flowdata agent-id コマンドの使用方法を示したものです。


Router#enable
Router#configure terminal
Router(config)#voice service voip
Router(conf-voi-serv)#stun
Router(conf-serv-stun)#stun flowdata agent-id 35 100

stun flowdata catlife

CAT のライフタイムを設定するには、STUN コンフィギュレーション モードで stun flowdata catlife コマンドを使用します。catlife 値をデフォルトに戻すには、このコマンドの no 形式を使用します。

stun flowdata catlife liftetime keepalive interval

no stun flowdata catlife liftetime keepalive interval

構文の説明

liftetime

CAT のライフタイム(秒単位)。デフォルト値は 1270 秒(21 分 10 秒)です。

interval

キープアライブの間隔時間(秒単位)。範囲は 10 ~ 30 です。デフォルト値は 10 です。

コマンド デフォルト

デフォルトのキープアライブ値は 10 秒です。

コマンド モード

STUN コンフィギュレーション(conf-serv-stun)

コマンド履歴

リリース

変更内容

15.0(1)M

このコマンドが導入されました。

使用上のガイドライン

stun flowdata catlife コマンドを使用すると、トラフィックフローを認証する呼制御エージェントを設定できます。

次の例は、ルータプロンプトでの stun flowdata catlife コマンドの使用方法を示したものです。


Router(config)#voice service voip
Router(conf-voi-serv)#stun
Router(conf-serv-stun)#stun flowdata catlife 150 keepalive 30

stun flowdata keepalive


(注)  

Cisco IOS リリース 15.0(1)M 以降、stun flowdata keepalive コマンドは stun flowdata catlife コマンドに置き換えられました。


キープアライブ間隔を設定するには、STUN コンフィギュレーション モードで stun flowdata keepalive コマンドを使用します。キープアライブ値をデフォルトに戻すには、このコマンドの no 形式を使用します。

stunflowdata keepalive seconds

no stunflowdata keepalive seconds

構文の説明

seconds

秒単位のキープアライブ インターバルです。範囲は 1 ~ 65535 です。デフォルト値は 10 です。

コマンド デフォルト

デフォルトのキープアライブ値は 10 秒です。

コマンド モード

STUN コンフィギュレーション(conf-serv-stun)

コマンド履歴

リリース

変更内容

12.4(22)T

このコマンドが導入されました。

15.0(1)M

このコマンドが置き換えられました。コールアプリケーション stun flowdata keepalive コマンドは stun flowdata catlife コマンドに置き換えられました。stun flowdata keepalive コマンドは、Cisco IOS リリース 15.0(1)M で非表示かつ非推奨になりました。

使用上のガイドライン

stun flowdata keepalive コマンドを使用すると、キープアライブの送信頻度を設定できます。キープアライブとは、ファイアウォールに関連付けられたファイアウォール トラバーサル マッピングを起動し続けるためのアプリケーションメカニズムを指します。

TRP は、ファイアウォール トラバーサルをサポートしているコールエージェントと連携します。このモードでは、コールエージェントが TRP に対してピンホール開通要求を送信します。この要求には、ローカルおよびリモートの IP /ポート、トークン、およびその他の Cisco フローデータパラメータが含まれています。

TRP は要求を処理した後、ファイアウォールに対して Cisco フローデータを含む STUN 指示メッセージを送信します。この指示メッセージには、STUN ヘッダー、STUN ユーザー名および Cisco フローデータが含まれています。ファイアウォールは、STUN パケットの受信後、Cisco フローデータ内のトークンを検証したうえで、検証に成功するとピンホールを開通します。

UDP ピア間の STUN フローのキープアライブによって、ファイアウォールがピンホールの開通状態を維持します。

キープアライブ間隔は stun flowdata catlife コマンド内で設定されるため、このコマンドは Cisco IOS リリース 15.0(1)M で非表示かつ非推奨になりました。このコマンドが設定されているか、あるいはリロード中にこのコマンドがスタートアップ コンフィギュレーション内に存在する場合、次のコマンドは nvgen になり、show run コマンドに表示されます。

さらに、構成中/リロード中に次のメッセージが出力されます。


Deprecated command. Setting catlife=1270 sec and keepalive=30 sec.
Use the following command to configure non-default values:
stun flowdata catlife <lifetime> keepalive <interval>

次の例は、 stun flowdata keepalive interval をデフォルト値(10)から 5 秒に変更する方法を示しています。


Router(config)# voice service voip
 
Router(config-voi-serv)#stun
Router(config-serv-stun)#stun flowdata agent-id 35
Router(config-serv-stun)#stun flowdata shared-secret 123abc123abc
Router(config-serv-stun)#stun flowdata keepalive 5

stun flowdata shared-secret

呼制御エージェントの共有秘密を設定するには、STUN コンフィギュレーション モードで stun flowdata shared secret コマンドを使用します。共有秘密をデフォルト値に戻すには、このコマンドの no 形式を使用します。

stun flowdata shared-secret tag string

no stun flowdata shared-secret

構文の説明

tag

0 -- パスワードをプレーンテキストで定義してから、パスワードを暗号化します。

6-- タイプ 6 の Advanced Encryption Scheme (AES) を使用して、パスワードのセキュアな可逆暗号化を定義します。

(注)   

事前に AES プライマリキーを設定しておく必要があります。

7-- パスワードを hidden 形式で定義し、(暗号化された)パスワードの受け入れ前に検証を実行します。

string

12 〜 80 文字の ASCII 文字。デフォルトは空の文字列です。

コマンド デフォルト

このコマンドのデフォルト値では、共有秘密は空の文字列に設定されています。共有秘密がデフォルト値の場合、ファイアウォール トラバーサルは実行されません。

コマンド モード

STUN コンフィギュレーション(conf-serv-stun)

コマンド履歴

リリース

変更内容

12.4(22)T

このコマンドが導入されました。

15.0(1)M

このコマンドが変更されました。このコマンドに暗号化の値 0 および 7 が追加されました。

IOS XE 16.11.1a

タイプ 6 の Advanced Encryption Scheme(AES)を使用したパスワードのセキュアな可逆暗号化が導入されました。

Cisco IOS XE Dublin 17.10.1

YANG モデルでのサポートが導入されました。

使用上のガイドライン

呼制御エージェントの共有秘密は、呼制御エージェントとファイアウォールとの間での認証に使用される文字列です。共有秘密の値は、呼制御エージェントとファイアウォールにおいて同一である必要があります。この文字列には 12 〜 80 文字を使用できます。このコマンドの no 形式を使用すると、すでに設定されている共有秘密がある場合にはその共有秘密が削除されます。このコマンドのデフォルトの形式では、共有秘密は NULL に設定されています。パスワードの受け入れ前に、パスワードの暗号化および検証を実行できます。共有秘密がデフォルトに設定されている場合、ファイアウォール トラバーサルは実行されません。

共有秘密の暗号化タイプは、必ず指定する必要があります。クリアテキストのパスワード(タイプ 0 )が設定されている場合、そのパスワードは、実行コンフィギュレーションに保存される前にタイプ 6 として暗号化されます。

共有秘密の暗号化をタイプ 6 またはタイプ 7 として指定した場合は、入力したパスワードはタイプ 6 またはタイプ 7 の有効なパスワード形式と照合された上で、それぞれタイプ 6 またはタイプ 7 として保存されます。

タイプ 6 のパスワードは、AES 暗号とユーザー定義のプライマリキーを使用して暗号化されます。このタイプのパスワードは、他と比較してよりセキュアです。プライマリキーは、いかなる場合にも設定には表示されません。プライマリキーを把握していない場合は、タイプ 6 の共有秘密パスワードは使用できません。プライマリキーが変更された場合、タイプ 6 として保存されたパスワードは新しいプライマリキーで再暗号化されます。プライマリキー設定が削除された場合、タイプ 6 の共有秘密パスワードは復号化できなくなるため、コールや登録の認証に失敗する可能性があります。


(注)  

設定のバックアップ時や設定を別のデバイスに移行する際には、プライマリキーはダンプされません。したがって、プライマリキーは手動で再設定する必要があります。


暗号化された事前共有キーを設定するには、『暗号化事前共有キーの設定』を参照してください。


(注)  

暗号化タイプ 7 は IOS XE リリース 16.11.1a ではサポートされていますが、以降のリリースでは廃止されます。暗号化タイプ 7 を設定する際には、次の警告メッセージが表示されます。

警告:タイプ 7 パスワードを使用するコマンドが設定に追加されました。タイプ 7 のパスワードは間もなく廃止されます。サポートされているタイプ 6 のパスワードに移行してください。

次の例は、stun flowdata shared -secret コマンドの使用方法を示したものです。


Router(config)#voice service voip
Router(conf-voi-serv)#stun
Router(config-serv-stun)#stun flowdata shared-secret 6 123cisco123cisco

stun usage firewall-traversal flowdata

stun を使用してファイアウォール トラバーサルを有効にするには、音声クラス stun-usage コンフィギュレーション モードで stun usage firewall -traversal flowdata コマンドを使用します。stun でファイアウォール トラバーサルを無効にするには、このコマンドの no 形式を使用します。

stun usage firewall-traversal flowdata

no stun usage firewall-traversal flowdata

構文の説明

このコマンドには引数またはキーワードはありません。

コマンド デフォルト

ファイアウォール トラバーサルは STUN で有効になっていません。

コマンド モード

音声クラス コンフィギュレーション(config-class)

コマンド履歴

リリース

変更内容

12.4(22)T

このコマンドが導入されました。

Cisco IOS XE Cupertino 17.7.1a

YANG モデルでのサポートが導入されました。

次の例は、STUN を使用してファイアウォール トラバーサルを有効化する方法を示したものです。


Router(config)#voice class stun-usage 10
Router(config-class)#stun usage firewall-traversal flowdata

stun usage ice lite

stun を使用して ICE-lite を有効にするには、音声クラス stun-usage コンフィギュレーション モードで stun usage ice -lite コマンドを使用します。stun で ICE-lite を無効にするには、このコマンドの no 形式を使用します。

stun usage ice lite

no stun usage ice lite

構文の説明

このコマンドには引数またはキーワードはありません。

コマンド デフォルト

デフォルトでは、ICE-lite は有効になっていない状態です。

コマンド モード

音声クラス コンフィギュレーション(config-class)

コマンド履歴

リリース

変更内容

Cisco IOS XE 3.15S

Cisco IOS 15.5(3)M

このコマンドが導入されました。

次の例は、STUN を使用して ICE-lite を有効化する方法を示したものです。


Router(config)#voice class stun-usage 25
Router(config-class)#stun usage ice lite

subaddress

POTS ポートのサブアドレスを設定するには、ダイヤルピア音声コンフィギュレーション モードで subaddress コマンドを使用します。サブアドレスを無効にするには、このコマンドの no 形式を使用します。

subaddress number

no subaddress number

構文の説明

number

POTS ポートの実際のサブアドレス。

コマンド デフォルト

POTS ポートに使用できるサブアドレスがない状態です。

コマンド モード

ダイヤルピア コンフィギュレーション(config-dial-peer)

コマンド履歴

リリース

変更内容

12.2(8)T

このコマンドが Cisco 803、Cisco 804、および Cisco 813 に導入されました。

使用上のガイドライン

このコマンドは、すべてのダイヤルピア音声 POTS ポートに使用できます。各 POTS ポートごとに設定できるサブアドレスは 1 つのみです。各ダイヤルピア音声ポートでは、最後に入力したサブアドレスが保存されます。サブアドレスの設定ステータスを確認するには、show running -config コマンドを使用します。

次の例では、POTS ポート 1 に対してサブアドレス 20 が設定され、POTS ポート 2 に対してサブアドレス 10 が設定されていることが示されています。


dial-peer voice 1 pots
 destination-pattern 5555555
 port 1
 no call-waiting
 ring 0
 volume 4
 caller-number 1111111 ring 3
 caller-number 2222222 ring 1
 caller-number 3333333 ring 1
 subaddress 20
dial-peer voice 2 pots
 destination-pattern 4444444
 port 2
 no call-waiting
 ring 0
 volume 2
 caller-number 6666666 ring 2
 caller-number 7777777 ring 3
 subaddress 10

subcell-mux

Cisco ルータで ATM アダプテーション層 2(AAL2)Common Part Sublayer(CPS)のサブセル多重化を有効化するには、音声サービス コンフィギュレーション モードで subcell -mux コマンドを使用します。デフォルトにリセットするには、このコマンドの no 形式を使用します。

subcell-mux time

no subcell-mux time

構文の説明

time

タイマー値(ミリ秒)。範囲は 5 ~ 1000(1 秒)です。デフォルト値は 10 です。

コマンド デフォルト

10 ミリ秒のサブセル多重化はオフの状態です

コマンド モード

音声サービス コンフィギュレーション

コマンド履歴

リリース

変更内容

12.1(1)XA

このコマンドが Cisco MC3810 に追加されました。

12.1(2)T

このコマンドが Cisco IOS リリース 12.1(2)T に統合されました。

12.2(2)XB

time 引数が Cisco 3660 に導入されました。

12.2(8)T

このコマンドが Cisco IOS リリース 12.2(8)T に統合されました。

使用上のガイドライン

この コマンドを使用すると、Cisco ルータをサブセル多重化を使用する他の機器と相互運用する際に、ATM アダプテーション層 2(AAL2)Common Part Sublayer(CPS)のサブセル多重化を有効化できます。

次の例は、AAL2 CPS のサブセル多重化を 15 ミリ秒に設定したものです。


Router(conf-voi-serv-sess)# subcell-mux 15

subscription asnl session history

アプリケーション Subscribe/Notify 層(ASNL)のサブスクリプション履歴レコードを保持する期間、およびメモリ内に保持する履歴レコードの数を指定するには、グローバル コンフィギュレーション モードで subscription asnl session history コマンドを使用します。デフォルトにリセットするには、このコマンドの no 形式を使用します。

subscription asnl session history {count number | duration minutes}

no subscription asnl session history {count | duration}

構文の説明

count number

1 つのセッション履歴内に保持するレコードの数。

duration minutes

記録を保持する時間(分単位)。

コマンド デフォルト

デフォルトの時間は、10 分です。デフォルトのレコード数は 50 です。

コマンド モード

グローバル コンフィギュレーション(config)

コマンド履歴

リリース

変更内容

12.3(4)T

このコマンドが導入されました。

使用上のガイドライン

ASNL 層は、サブスクリプション情報を保持します。アクティブなサブスクリプションは、システムメモリ内のアクティブ サブスクリプション テーブルに保持されます。サブスクリプションは、終了するとシステムメモリ内のサブスクリプションテーブルに移動されます。

このコマンドは、ASNL 履歴テーブルを制御します。このコマンドを使用すると、サブスクリプションの削除後に履歴レコードが保持される分数、および特定の時点で保持されるレコード数を指定できます。

次の例は、RTSP クライアント履歴に合計 100 件のレコードが保持されるよう指定したものです。


subscription asnl session history count 100

subscription maximum

ゲートウェイが承認または発信する未処理のサブスクリプション最大数を指定するには、音声サービス voip sip コンフィギュレーション モードで subscription maximum コマンドを使用します。設定済みのサブスクリプション最大数を削除するには、このコマンドの no 形式を使用します。

subscription maximum {accept | originate} number

no subscription maximum {accept | originate}

構文の説明

accept

ゲートウェイが承認するサブスクリプション。

originate

ゲートウェイが発信するサブスクリプション。

number

ゲートウェイが承認または発信する未処理のサブスクリプション最大数。

コマンド デフォルト

デフォルトのサブスクリプション数は、当該プラットフォームで設定済みのダイヤルピア数の 2 倍に設定されています。

コマンド モード

音声サービス SIP コンフィギュレーション(conf-serv-sip)

コマンド履歴

リリース

変更内容

12.3(4)T

このコマンドが導入されました。

使用上のガイドライン

このコマンドを使用すると、同時 SIP サブスクリプションの最大数を、設定済みのダイヤルピア数の最大 2 倍の値まで設定できます。

次の例は、サブスクリプションの最大数を設定したものです。


Router(config)# voice service voip
Router(conf-voi-serv)# sip
Router(conf-serv-sip)# subscription maximum originate 10

supervisory answer dualtone

Foreign Exchange Office(FXO)音声ポートでの応答監視を有効化するには、音声ポート コンフィギュレーション モードで supervisory answer dualtone command を使用しますin 。音声ポートでの応答監視を無効化するには、このコマンドの no 形式を使用します。

supervisory answer dualtone [sensitivity {high | medium | low}]

no supervisory answer dualtone

構文の説明

sensitivity

(任意)応答監視の検出感度を指定します。

high

検出感度を上げます。

medium

検出感度のデフォルト設定。

low

検出感度を下げます。

コマンド デフォルト

音声ポートの応答監視は有効化されていない状態です。

コマンド モード

音声ポート コンフィギュレーション(config-voiceport)

コマンド履歴

リリース

変更内容

12.2(2)T

このコマンドが Cisco 1750、Cisco 2600 シリーズ、Cisco 3600 シリーズおよび Cisco MC3810 の各プラットフォームに導入されました。

使用上のガイドライン

このコマンドを使用することにより、コールが応答されたときに、FXO 音声ポートで音声、ファクスおよびモデムのトラフィックを検出するよう設定されます。応答監視が有効になっている場合、応答監視がトリガーされるまで、コールは接続済みとして記録されません。

このコマンドを使用することにより、指定されたリングバック時間の後にコールをドロップする無応答タイムアウトが有効になります。リングバック時間は、timeouts ringing コマンドを使用して設定できます。

まだ supervisory disconnect dualtone コマンドで切断監視が有効化されていない場合、このコマンドを使用することにより、音声ポートにおける事前接続モードでの切断監視が自動的に有効になります。

このコマンドは、ループスタートシグナリングを使用するアナログの FXO 音声ポートに適用されます。

誤った応答が検出された場合は、sensitivity 設定を下げてください。応答が検出されない場合は、sensitivity 設定を上げてください。

次に、音声ポート 0/1/1 で応答監視を有効化した例を示します。


voice-port 0/1/1
 supervisory answer dualtone

supervisory custom-cptone

カスタム コール プログレス トーンのクラスを音声ポートに関連付けるには、音声ポート コンフィギュレーション モードで supervisory custom -cptone command in を使用します。デフォルトにリセットするには、このコマンドの no 形式を使用します。

supervisory custom-cptone cptone-name

no supervisory custom-cptone

構文の説明

cptone -name

音声ポートで検出するカスタム コール プログレス トーンのクラスの記述識別子。ここで入力する名前は、voice class custom -cptone コマンドで定義したトーンクラスの cptone-name と一致している必要があります。

コマンド デフォルト

音声ポートには米国標準規格のコールプログレストーンが関連付けられている状態です。

コマンド モード

音声ポート コンフィギュレーション(config-voiceport)

コマンド履歴

リリース

変更内容

12.1(5)XM

このコマンドが Cisco 2600 シリーズ、Cisco 3600 シリーズ、および Cisco MC3810 に導入されました。

12.2(2)T

このコマンドが Cisco 1750 に導入されました。

使用上のガイドライン

このコマンドを使用すると、voice class custom -cptone コマンドで定義されたカスタム コール プログレス トーンのクラスを音声ポートに関連付けることができます。

同一のカスタム コール プログレス トーンを複数の音声ポートに関連付けることが可能です。

音声ポート 1 つにつき関連付けられるカスタム コール プログレス トーン クラスは 1 つのみです。1 つの音声ポートに対して 2 つ目のカスタム コール プログレス トーン クラスを関連付けた場合、その前に割り当てたクラスは 2 つ目のクラスに置き換えられます。

このコマンドは、ループスタートシグナリングを使用するアナログの Foreign Exchange Office(FXO)音声ポートに適用されます。

次の例は、カスタム コール プログレス トーン クラス「country-x」を音声ポート 1/4 および 1/5 に関連付けたものです。


voice-port 1/4
 supervisory custom-cptone country-x
 exit
voice-port 1/5
 supervisory custom-cptone country-x
 exit

supervisory disconnect

Foreign Exchange Office(FXO)ポートの監視コール切断信号を有効化するには、音声ポート コンフィギュレーション モードで supervisory disconnect コマンドを使用します。信号を無効にするには、このコマンドの no 形式を使用します。

supervisory disconnect

no supervisory disconnect

構文の説明

このコマンドには引数またはキーワードはありません。

コマンド デフォルト

有効

コマンド モード

音声ポート コンフィギュレーション(config-voiceport)

コマンド履歴

リリース

変更内容

11.3(1)MA

このコマンドが Cisco MC3810 に追加されました。

使用上のガイドライン

このコマンドは、FXO ポートで監視コール切断シグナリングが使用可能かどうかを表示します。監視コール切断シグナリングとは、スイッチによる 350 ミリ秒以上続く電力拒否を指します。この状態が検出されると、システムはこれをスイッチからの切断通知として解釈し、コールをクリアします。

スイッチで監視コール切断が利用できない場合は、当該音声ポートに対して no supervisory disconnect を設定してください。


(注)  

音声ポートにコール切断監視が備わっていない場合、相手側が応答する前に発信者がコールを放棄すると、当該インターフェイスがアクティブ状態のままに維持される可能性があります。ルータは、ルータがダイヤル番号を収集した時点から着信側が応答する時点までの間に、トーンディテクタを起動します。トーンディテクタはこの間、発信者が電話を切った場合に発生する各種信号(速いビジー信号など)をリッスンします。当該トーンが発生した場合、ルータは切断指示と解釈してウィンドウを閉じます。


次の例は、音声ポートで監視コール切断を設定したものです。


voice-port 2/1/0
 supervisory disconnect

supervisory disconnect anytone

発信コールが応答される前にルータが PBX または PSTN から送信されたトーンを検出した場合に、Foreign Exchange Office(FXO)音声ポートがオンフックになるよう設定するには、音声ポート コンフィギュレーション モードinsupervisory disconnect anytone command を使用します。この監視式コール切断を無効にするには、コマンドの no 形式を使用します。

supervisory disconnect anytone

no supervisory disconnect anytone

構文の説明

このコマンドには引数またはキーワードはありません。

コマンド デフォルト

この監視式コール切断機能は、音声ポートでは有効になっていません。

コマンド モード

音声ポート コンフィギュレーション(config-voiceport)

コマンド履歴

リリース

変更内容

12.1(5)XM

このコマンドが Cisco 2600 シリーズ、Cisco 3600 シリーズ、および Cisco MC3810 に導入されました。

12.2(2)T

このコマンドは Cisco IOS リリース 12.2(2)T に統合され、Cisco 1750 に導入されました。

使用上のガイドライン

このコマンドを使用すると、PBX または PSTN が監視トーンを提供しない場合にコールが切断されるよう設定できます。切断をトリガーするトーンの例としては、ビジートーン、ファストビジートーン、ダイヤルトーンなどがあります。

このコマンドは、コールセットアップ中(コールが応答される前)にのみ有効です。

必ずエコーキャンセレーションを有効にしておく必要があります。有効にしなかった場合、ルータからのリングバックトーンによって切断が生じる場合があります。

no supervisory disconnect signal コマンドは、このコマンドに置き換えられました。この コマンドを入力すると、supervisory disconnect anytone 機能が有効になり、show コマンドの入力時に supervisory disconnect anytone というメッセージが表示されます。

supervisory disconnect anytone コマンドまたは no supervisory disconnect signal コマンドのいずれかを入力すると、応答監視は自動的に無効になります。

次の例は、コールが応答される前に PBX または PSTN からのトーンが検出された場合に、音声ポート 1/4 および 1/5 がオンフックになるよう設定したものです。


voice-port 1/4
 supervisory disconnect anytone
 exit
voice-port 1/5
 supervisory disconnect anytone
 exit

次の例は、音声ポート 1/5 の切断機能を無効にしたものです。


voice-port 1/5
 no supervisory disconnect anytone
 exit

supervisory disconnect dualtone

Foreign Exchange Office(FXO)音声ポートで切断監視を有効にするには、音声ポート コンフィギュレーション モード insupervisory disconnect dualtone command を使用します。この監視式コール切断を無効にするには、コマンドの no 形式を使用します。

supervisory disconnect dualtone {mid-call | pre-connect}

no supervisory disconnect dualtone

構文の説明

mid -call

切断監視は、コール時間全体を通して動作します。

pre -connect

切断監視は、コールのセットアップ中に動作し、着信側の電話機がオフフックになると停止します。

音声ポートの切断監視は有効化されていない状態です。

コマンド モード

音声ポート コンフィギュレーション(config-voiceport)

コマンド履歴

リリース

変更内容

12.1(5)XM

このコマンドが Cisco 2600 シリーズ、Cisco 3600 シリーズ、および Cisco MC3810 に導入されました。

12.2(2)T

このコマンドが Cisco 1750 に導入されました。

使用上のガイドライン

このコマンドを使用すると、ルータが PBX または PSTN からのコールプログレストーンを検出した場合に、FXO 音声ポートでコールを接続解除するよう設定できます。コールの接続解除は、該当する音声ポートで指定されているリリース待機時間後に発生します。

supervisory answer dualtone コマンドが入力されている場合、自動的に pre-connect モードの切断監視が当該音声ポートで有効化されます。

この機能の適用対象は、ループスタートシグナリングを使用するアナログ FXO 音声ポートです。

次の例は、コール時間全体でトーン検出を指定したものです。


voice-port 1/5
 supervisory disconnect dualtone mid-call
 exit

次の例は、コールセットアップ中のみにトーン検出を指定したものです。


voice-port 0/1/1
 supervisory disconnect dualtone pre-connect
 exit

supervisory disconnect dualtone voice-class

Foreign Exchange Office(FXO)監視上の接続解除音に設定済みの音声クラスを音声ポートに割り当てるには、音声ポート コンフィギュレーション モードで supervisory disconnect dualtone voice -class コマンドを使用します。音声ポートから音声クラスを削除するには、このコマンドの no 形式を使用します。

supervisory disconnect dualtone {mid-call | pre-connect} voice-class tag

no supervisory disconnect dualtone voice-class tag

構文の説明

mid -call

トーン検出は、コール時間全体を通して動作します。

pre -connect

トーン検出は、コールのセットアップ中に動作し、着信側の電話機がオフフックになると停止します。

tag

1 つの音声クラスに割り当てられた固有の識別番号。タグ番号は、グローバル コンフィギュレーション モードで voice class dualtone コマンドを使用して割り当てられたタグ番号にマッピングされます。範囲は 1 ~ 10000 です。

コマンド デフォルト

音声ポートに音声クラスが割り当てられていません。

コマンド モード

音声ポート コンフィギュレーション(config-voiceport)

コマンド履歴

リリース

変更内容

12.1(3)T

このコマンドが Cisco 2600 シリーズ、Cisco 3600 シリーズ、および Cisco MC3810 に導入されました。

使用上のガイドライン

FXO 監視上の接続解除音の音声クラスを、複数の音声ポートに適用できます。1 つの音声ポートにつき、割り当てることができる FXO 監視上の接続解除音の音声クラスは 1 つだけです。2 つ目の音声クラスを音声ポートに割り当てた場合、以前に割り当てられた音声クラスは 2 つ目の音声クラスへと置き換えられます。個別の FXO 監視上の接続解除音コマンドを直接音声ポートに割り当てることはできません。

この機能の適用対象は、ループスタートシグナリングを使用するアナログ FXO 音声ポートです。

次の例は、音声クラス 70 を FXO 音声ポート 0/1/1 に割り当て、トーン検出をコール期間全体に指定したものです。


voice-port 0/1/1
 no echo-cancel enable
 supervisory disconnect dualtone mid-call voice-class 70

次の例は、音声クラス 80 を FXO 音声ポート 0/1/1 に割り当て、トーン検出をコールセットアップ中のみに指定したものです。


voice-port 0/1/1
 no echo-cancel enable
 supervisory disconnect dualtone pre-connect voice-class 80

supervisory disconnect lcfo

FXS ポートの監視コール切断信号を有効化するには、音声ポート コンフィギュレーション モードで supervisory disconnect lcfo コマンドを使用します。信号を無効にするには、このコマンドの no 形式を使用します。

supervisory disconnect lcfo

no supervisory disconnect lcfo

構文の説明

このコマンドには引数またはキーワードはありません。

コマンド デフォルト

有効

コマンド モード

音声ポート コンフィギュレーション(config-voiceport)

コマンド履歴

リリース

変更内容

12.1(5)YD

このコマンドが導入されました。

12.2(8)T

このコマンドが Cisco IOS リリース 12.2(8)T に統合されました。

12.4(2)T

SCCP テレフォニー制御アプリケーション(STCAPP)のアナログ音声ポートに対するサポートが追加されました。

使用上のガイドライン

このコマンドは、ループスタートシグナリングを備えた FXS ポートで loop current feed open(LCFO)信号を発して電力拒否をトリガーする方法で、切断指示を有効にします。自動音声応答(IVR)システムなどの他社製デバイスは、この電力拒否信号を受信すると、切断を検出してコールをクリアできます。切断ステージでの電力拒否を無効にするには、no supervisory disconnect lcfo コマンドを使用します。電力拒否の持続時間は、timeouts power-denial コマンドで設定できます。

次の例は、音声ポート 2/0 の電力拒否指示を無効化したものです。


voice-port 2/0
 no supervisory disconnect lcfo

supervisory dualtone-detect-params

変更済みのトーン検出許容限度のクラスを音声ポートに関連付けるには、音声ポート コンフィギュレーション モードで supervisory dualtone -detect -params command を使用しますin 。デフォルトにリセットするには、このコマンドの no 形式を使用します。

supervisory dualtone-detect-params tag

no supervisory dualtone-detect-params

構文の説明

tag

音声ポートに関連付ける、変更済みのトーン検出許容限度セットのタグ番号。このタグ番号は、voice class dualtone -detect -params コマンドで設定した音声クラスのタグ番号と一致している必要があります。範囲は 1 ~ 10000 です。

コマンド デフォルト

デフォルトのトーン検出許容限界は、音声ポートに関連付けられている状態です。

コマンド モード

音声ポート コンフィギュレーション(config-voiceport)

コマンド履歴

リリース

変更内容

12.1(5)XM

このコマンドが Cisco 2600 シリーズ、Cisco 3600 シリーズ、および Cisco MC3810 に導入されました。

12.2(2)T

このコマンドが Cisco 1750 に導入されました。

使用上のガイドライン

このコマンドを使用すると、voice class dualtone -detect -params コマンドで定義した特定の変更済みトーン検出許容限界のセットを、音声ポートに関連付けることができます。

同一の変更済みトーン検出許容限界クラスを、複数の音声ポートに関連付けることが可能です。

1 つの音声ポートにつき 1 つの変更済みトーン検出許容限界クラスのみを関連付けることができます。1 つの音声ポートに対して 2 つ目の変更済みトーン検出許容限界クラスを関連付けた場合、その前に割り当てたクラスは 2 つ目のクラスに置き換えられます。

このコマンドは、ループスタートシグナリングを使用するアナログの Foreign Exchange Office(FXO)音声ポートに適用されます。

次の例は、タグ番号 70 の変更済みトーン検出許容限界クラスを、音声ポート 1/5 および 1/6 に関連付けたものです。


voice-port 1/5
 supervisory dualtone-detect-params 70
 exit
voice-port 1/6
 supervisory dualtone-detect-params 70
 exit

次の例は、音声ポート 1/5 でデフォルトの各種トーン検出パラメータを復元したものです。


voice-port 1/5
 no supervisory dualtone-detect-params
 exit

supervisory sit us

8 つの米国標準規格の特殊情報トーン(SIT)および特定の非標準規格トーン(AT&T SIT を含みます)の検出を有効化し、検出されたトーンを、接続解除監視のために Foreign Exchange Office(FXO)音声ポートで事前に割り当てられた接続解除原因コードとともに報告するには、音声ポート コンフィギュレーション モードで supervisory sit us コマンドを使用します。検出および接続解除アクティビティを無効化するには、このコマンドの no 形式を使用します。

supervisory sit us [all-tones] [tone-selector value] [immediate-release]

no supervisory sit us

構文の説明

all-tones

(任意)SIT または非標準規格トーンが検出されたときにコールを接続解除します。

tone-selector

(任意)着信コールまたは発信コールで標準規格 SIT または非標準規格トーンが検出された場合における、コール接続解除に対する特定の応答を定義します。

value

設定可能な値は 0、1、2、または 3 です。

  • 0 -- 標準規格 SIT を検出した場合はコールをドロップするが、AT&T SIT または非標準規格トーンを検出した場合はコールを接続解除しない。

  • 1 -- 標準規格 SIT または標準規格トーンのいずれかを検出した場合はコールをドロップするが、AT&T SIT を検出した場合はコールを接続解除しない。

  • 2 -- 標準規格 SIT または AT&T SIT を検出した場合はコールを接続解除するが、その他の非標準規格トーンを検出した場合はコールを接続解除しない。

  • 3 -- 標準規格 SIT、AT&T SIT またはその他の非標準規格トーンを検出した場合、コールを接続解除する。

immediate-release

(任意)着信コールまたは発信コールで SIT が検出された場合、即時コールを接続解除します。非標準規格トーンは無視されます。

コマンド デフォルト

着信コールおよび発信コールの FXO 音声ポートにおいて、8 つの米国標準規格 SIT、非標準規格トーンもしくは AT&T SIT の検出またはコールの接続解除は行われません。

コマンド モード

音声ポート コンフィギュレーション(config-voiceport)

コマンド履歴

リリース

変更内容

12.4(20)YA

このコマンドが導入されました。

12.4(22)T

このコマンドは Cisco IOS リリース 12.4(22)T に統合されました。

12.4(24)T

all-tones キーワード、tone-selector キーワードおよび value 引数が追加されました。

使用上のガイドライン

このコマンドを使用すると、ルータが PBX または PSTN からのコールプログレストーンを検出した場合に、FXO 音声ポートでコールを検出して接続解除するよう設定できます。

Cisco IOS リリース 12.4(24)T より前のリリースでは、このコマンドでは 8 つの米国標準規格 SIT のみを検出できましたが、非標準規格トーンまたは AT&T SIT は検出できませんでした。Cisco IOS リリース 12.4(24)T 以降では、tone-selector value オプションを設定することによって、着信番号が無効な場合にサービスプロバイダーにより再生される非標準規格トーンを検出できるようになりました。

コールの接続解除は、該当する音声ポートで指定されているリリース待機時間後に発生します。immediate-release キーワードを設定した場合、PSTN からの SIT を検出すると、即時コールが接続解除されます。システムで音声ポートをリリースするプロセスが開始されるまでの遅延タイムアウトを設定するには、該当する音声ポートに対して timeouts wait-release コマンドを使用します。

SIT レポートは、ファクスサーバーが各状態を一意に識別できるよう、標準規格の Q.850 メッセージに準拠しています。この機能は、アナログ FXO トランク、および T1/E1 個別線信号方式(CAS)の FXO ループスタートでサポートされています。


(注)  

supervisory sit us コマンドによって有効化する SIT の検出およびレポート機能は、c5510 デジタルシグナルプロセッサ(DSP)および LSI DSP でサポートされます。他の DSP では、この機能はサポートされていません。


以下の表に、8 つの米国標準規格 SIT と、各 SIT に関連付けられている接続解除原因コードを示します。


(注)  

表に示した各トーンの周波数および持続時間に基づき、この 8 つのトーンを標準規格トーンと呼びます。この 8 つののトーンは Telcordia Technologies の仕様 GR-1162-CORE(北米に固有)で定義されています。そのほかにも、非標準規格の SIT が発生する可能性もあります。その他のバリエーションのうち一般的な例の 1 つは、AT&T SIT です。非標準規格 SIT の持続時間および周波数は、下表に示した 8 つのトーンセグメントの公称値に相当する値を示す場合もあれば、ここに示した公称値から大幅に逸脱する場合もあります。Cisco IOS リリース 12.4(24)T において supervisory sit us コマンドが変更され、このような違いを柔軟に処理できるようになりました。


表 10. 8 つの米国 SIT と関連付けられている接続解除原因コード

SIT 名

第 1 トーン(ヘルツ)

ミリ秒

第 2 トーン(ヘルツ)

ミリ秒

第 3 トーン(ヘルツ)

ミリ秒

接続解除原因コード

IC

913.8

274

1370.6

274

1776.7

380

8

VC

985.2

380

1370.6

274

1776.7

380

1

RO

985.2

274

1370.6

380

1776.7

380

86

RO

913.8

274

1428.5

380

1776.7

380

86

NC

913.8

380

1370.6

380

1776.7

380

34

NC

985.2

380

1428.5

380

1776.7

380

34

#1

913.8

380

1428.5

274

1776.7

274

21

#2

985.2

274

1428.5

274

1776.7

380

21

次の例は、8 つの米国標準規格トーンの SIT 検出を有効化して、音声ポートの接続を即時解除する方法を示しています。


Router# configure terminal
Router(config)# voiceport 1/0/1
Router(config-voiceport)# supervisory sit us immediate-release

次の例は、8 つの米国標準規格トーンすべてに対する SIT 検出を有効化して、遅延タイムアウトを 10 秒に設定する方法を示しています。


Router# configure terminal
Router(config)# voiceport 1/0/1
Router(config-voiceport)# supervisory sit us
Router(config-voiceport)# timeouts wait-release 10

次の例は、標準規格 SIT または AT&T SIT の検出を有効化して、音声ポートの接続を即時解除する方法を示しています(この場合、非標準規格 SIT が検出されても接続は解除されません)。


Router# configure terminal
Router(config)# voiceport 1/0/1
Router(config-voiceport)# supervisory sit us tone-selector 2 immediate-release

supplementary-service h225-notify cid-update(ダイヤルピア)

個々のダイヤルピアが発信者 ID の更新を含む H.225 メッセージを送信できるようにするには、ダイヤルピア コンフィギュレーション モードで supplementary-service h225-notify cid-update コマンドを使用します。発信者 ID の更新を含む H.225 メッセージの送信を無効化するには、このコマンドの no 形式を使用します。

supplementary-service h225-notify cid-update

no supplementary-service h225-notify cid-update

構文の説明

このコマンドには引数またはキーワードはありません。

コマンド デフォルト

発信者 ID の更新を含む H.225 メッセージは有効になっている状態です。

コマンド モード

ダイヤルピア コンフィギュレーション(config-dial-peer)

コマンド履歴

リリース

変更内容

12.3(7)T

このコマンドが導入されました。

使用上のガイドライン

このコマンドを使用すると、コールが Cisco CallManager Express と Cisco CallManager システムとの間で転送または自動転送されるときに、個々のダイヤルピアが H.225 通知メッセージで発信者 ID の更新を提供するよう設定できます。この動作はデフォルトで有効になっています。このコマンドの no 形式を使用すると発信者 ID の更新が無効になりますが、推奨されません。この機能をグローバルに設定するには、音声サービス コンフィギュレーション モードで supplementary-service h225-notify cid-update コマンドを使用します。

このコマンドがグローバルに有効化されていて、かつ単一のダイヤルピアに対して有効化されている場合、この機能はそのダイヤルピアで有効になります。これはデフォルトです。

このコマンドがグローバルに有効になっていて、単一のダイヤルピアで無効化されている場合、この機能はそのダイヤルピアで無効になります。

このコマンドがグローバルに無効になっていて、単一のダイヤルピアに対して有効または無効になっている場合、この機能はその単一のダイヤルピアに対して無効になります。

次の例は、H.225 メッセージで発信者 ID の更新を送信する機能をグローバルに有効化し、ダイヤルピア 24 ではその機能を無効化したものです。


Router(config)# voice service voip
Router(config-voi-serv)# supplementary-service h225-notify cid-update
Router(config-voi-serv)# exit
Router(config)# dial-peer voice 24 voip
Router(config-dial-peer)# no
 supplementary-service h225-notify cid-update
Router(config-dial-peer)# exit

supplementary-service h225-notify cid-update(音声サービス)

H.225 メッセージによる発信者 ID 更新の送信をグローバルに有効にするには、音声サービス コンフィギュレーション モードで supplementary-service h225-notify cid-update コマンドを使用します。発信者 ID の更新を含む H.225 メッセージの送信を無効化するには、このコマンドの no 形式を使用します。

supplementary-service h225-notify cid-update

no supplementary-service h225-notify cid-update

構文の説明

このコマンドには引数またはキーワードはありません。

コマンド デフォルト

発信者 ID の更新を含む H.225 メッセージは有効になっている状態です。

コマンド モード

音声サービス コンフィギュレーション(config-voi-serv)

コマンド履歴

リリース

変更内容

12.3(7)T

このコマンドが導入されました。

使用上のガイドライン

このコマンドを使用すると、コールが Cisco CallManager Express と Cisco CallManager システムとの間で転送または自動転送されたときに、H.225 通知メッセージで発信者 ID の更新を送信するよう設定できます。この動作はデフォルトで有効になっています。このコマンドの no 形式を使用すると発信者 ID の更新が無効になりますが、推奨されません。個々のダイヤルピアでこの機能を設定するには、ダイヤルピア コンフィギュレーション モードで supplementary-service h225-notify cid-update コマンドを使用します。

このコマンドがグローバルに有効化されていて、かつ単一のダイヤルピアに対して有効化されている場合、この機能はそのダイヤルピアで有効になります。これはデフォルトです。

このコマンドがグローバルに有効になっていて、単一のダイヤルピアで無効化されている場合、この機能はそのダイヤルピアで無効になります。

このコマンドがグローバルに無効になっていて、単一のダイヤルピアに対して有効または無効になっている場合、この機能はその単一のダイヤルピアに対して無効になります。

次の例は、H.225 メッセージで発信者 ID の更新を送信する機能をグローバルに有効化し、ダイヤルピア 24 ではその機能を無効化したものです。


Router(config)# voice service voip
Router(config-voi-serv)# supplementary-service h225-notify cid-update
Router(config-voi-serv)# exit
Router(config)# dial-peer voice 24 voip
Router(config-dial-peer)# no
 supplementary-service h225-notify cid-update
Router(config-dial-peer)# exit

supplementary-service h450.2(ダイヤルピア)

個々のダイヤルピアで VoIP ネットワークを介したコール転送の H.450.2 補足サービス機能交換を有効にするには、ダイヤルピア コンフィギュレーション モードで supplementary-service h450.2 コマンドを使用します。個々のダイヤルピアで H.450.2 機能を無効にするには、このコマンドの no 形式を使用します。

supplementary-service h450. 2

no supplementary-service h450. 2

構文の説明

このコマンドには引数またはキーワードはありません。

コマンド デフォルト

H.450.2 補足サービス機能交換が有効な状態です。

コマンド モード

ダイヤルピア コンフィギュレーション(config-dial-peer)

コマンド履歴

リリース

変更内容

12.3(7)T

このコマンドが導入されました。

使用上のガイドライン

このコマンドは、個々のダイヤルピアによって処理されるコールで、VoIP ネットワークを介したコール転送に H.450.2 標準プロトコルを使用するよう指定します。H.450.2 機能をグローバルに設定するには、音声サービス コンフィギュレーション モードで supplementary-service h450.2 コマンドを使用します。

このコマンドがグローバルに有効になっていて、ダイヤルピアに対して有効になっている場合、この機能はそのダイヤルピアに対して有効になります。これはデフォルトです。

このコマンドがグローバルに有効になっていて、ダイヤルピアに対して無効になっている場合、この機能はそのダイヤルピアに対して無効になります。

このコマンドがグローバルに無効になっていて、ダイヤルピアに対して有効または無効になっている場合、この機能はそのダイヤルピアに対して無効になります。

次の例は、ダイヤルピア 37 で H.450.2 サービスを無効にしたものです。


Router(config)# dial-peer voice 37 voip
Router(config-dial-peer)# destination-pattern 555....
Router(config-dial-peer)# session target ipv4:10.5.6.7
 
Router(config-dial-peer)# no supplementary-service h450.2
 
Router(config-dial-peer)# exit

supplementary-service h450.2(音声サービス)

VoIP ネットワーク全体における着信転送の H.450.2 補足サービス機能交換をグローバルに有効化するには、音声サービス コンフィギュレーション モードで supplementary-service h450.2 コマンドを使用します。H.450.2 補足サービス機能をグローバルに無効化するには、このコマンドの no 形式を使用します。

supplementary-service h450. 2

no supplementary-service h450. 2

構文の説明

このコマンドには引数またはキーワードはありません。

コマンド デフォルト

H.450.2 補足サービス機能交換が有効な状態です。

コマンド モード

音声サービス コンフィギュレーション(config-voi-serv)

コマンド履歴

リリース

変更内容

12.3(7)T

このコマンドが導入されました。

使用上のガイドライン

このコマンドは、VoIP ネットワーク全体におけるすべてのコールの着信転送に対して H.450.2 標準プロトコルをグローバルに適用するかを指定します。個々のダイヤルピアの H.450.2 機能を無効にするには、ダイヤルピア コンフィギュレーション モードで no supplementary-service h450.2 コマンドを使用します。

このコマンドがグローバルに有効になっていて、ダイヤルピアに対して有効になっている場合、この機能はそのダイヤルピアに対して有効になります。これはデフォルトです。

このコマンドがグローバルに有効になっていて、ダイヤルピアに対して無効になっている場合、この機能はそのダイヤルピアに対して無効になります。

このコマンドがグローバルに無効になっていて、ダイヤルピアに対して有効または無効になっている場合、この機能はそのダイヤルピアに対して無効になります。

次に、H.450.2 機能をグローバルに無効化する例を示します。


Router(config)# voice service voip
Router(config-voi-serv)# no supplementary-service h450.2
 
Router(config-voi-serv)# exit

supplementary-service h450.3(ダイヤルピア)

個々のダイヤルピアで VoIP ネットワークを介したコール自動転送の H.450.3 補足サービス機能交換を有効にするには、ダイヤルピア コンフィギュレーション モードで supplementary-service h450.3 コマンドを使用します。個々のダイヤルピアで H.450.3 機能を無効にするには、このコマンドの no 形式を使用します。

supplementary-service h450. 3

no supplementary-service h450. 3

構文の説明

このコマンドには引数またはキーワードはありません。

コマンド デフォルト

H.450.3 補足サービス機能交換が有効な状態です。

コマンド モード

ダイヤルピア コンフィギュレーション(config-dial-peer)

コマンド履歴

リリース

変更内容

12.3(7)T

このコマンドが導入されました。

使用上のガイドライン

このコマンドは、個々のダイヤルピアによって処理されるコールで、コール自動転送に H.450.3 標準プロトコルを使用するよう指定します。H.450.3 機能をグローバルに設定するには、音声サービス コンフィギュレーション モードで supplementary-service h450.3 コマンドを使用します。

このコマンドがグローバルに有効になっていて、ダイヤルピアに対して有効になっている場合、この機能はそのダイヤルピアに対して有効になります。これはデフォルトです。

このコマンドがグローバルに有効になっていて、ダイヤルピアに対して無効になっている場合、この機能はそのダイヤルピアに対して無効になります。

このコマンドがグローバルに無効になっていて、ダイヤルピアに対して有効または無効になっている場合、この機能はそのダイヤルピアに対して無効になります。

次の例は、ダイヤルピア 37 で H.450.3 機能を無効にしたものです。


Router(config)# dial-peer voice 37 voip
Router(config-dial-peer)# destination-pattern 555....
Router(config-dial-peer)# session target ipv4:10.5.6.7
 
Router(config-dial-peer)# no
 supplementary-service h450.3
 
Router(config-dial-peer)# exit

supplementary-service h450.3(音声サービス)

VoIP ネットワーク全体におけるコール転送の H.450.3 補足サービス機能交換をグローバルに有効化するには、音声サービス コンフィギュレーション モードで supplementary-service h450.3 コマンドを使用します。H.450.3 補足サービス機能をグローバルに無効化するには、このコマンドの no 形式を使用します。

supplementary-service h450. 3

no supplementary-service h450. 3

構文の説明

このコマンドには引数またはキーワードはありません。

コマンド デフォルト

H.450.3 補足サービス機能交換が有効な状態です。

コマンド モード

音声サービス コンフィギュレーション(config-voi-serv)

コマンド履歴

リリース

変更内容

12.3(7)T

このコマンドが導入されました。

使用上のガイドライン

このコマンドは、VoIP ネットワーク全体におけるコール転送に対して H.450.3 標準プロトコルをグローバルに適用するかを指定します。個々のダイヤルピアの H.450.3 機能を無効にするには、ダイヤルピア コンフィギュレーション モードで no supplementary-service h450.3 コマンドを使用します。

このコマンドがグローバルに有効になっていて、ダイヤルピアに対して有効になっている場合、この機能はそのダイヤルピアに対して有効になります。これはデフォルトです。

このコマンドがグローバルに有効になっていて、ダイヤルピアに対して無効になっている場合、この機能はそのダイヤルピアに対して無効になります。

このコマンドがグローバルに無効になっていて、ダイヤルピアに対して有効または無効になっている場合、この機能はそのダイヤルピアに対して無効になります。

次に、H.450.3 機能をグローバルに無効化する例を示します。


Router(config)# voice service voip
Router(config-voi-serv)# no supplementary-service h450.3
 
Router(config-voi-serv)# exit

supplementary-service h450.7

VoIP ネットワーク全体におけるメッセージ待機インジケータ(MWI)の H.450.7 補足サービス機能交換をグローバルに有効化するには、音声サービス コンフィギュレーション モードで supplementary-service h450.7 コマンドを使用します。デフォルトに戻すには、このコマンドの no 形式を使用します。

supplementary-service h450. 7

no supplementary-service h450. 7

構文の説明

キーワードおよび引数はありません。

コマンド デフォルト

H.450.7 補足サービスは無効になっています。

コマンド モード

音声サービス コンフィギュレーション(config-voi-serv)ダイヤルピア コンフィギュレーション(config-dial-peer)

コマンド履歴

Cisco IOS リリース

変更内容

12.4(4)XC

このコマンドが導入されました。

12.4(9)T

このコマンドが、Cisco IOS リリース 12.4(9)T に組み込まれました。

使用上のガイドライン

このコマンドは、H.450.7 標準規格の QSIG 補足サービス機能を実装するときに使用します。

すべてダイヤルピアに対してグローバルに設定を適用するには、音声サービス コンフィギュレーション モードでこのコマンドを使用します。個々のダイヤルピアに設定を適用するには、ダイヤルピア コンフィギュレーション モードでこのコマンドを使用します。

supplementary-service h450.7 コマンドを使用していない場合、デフォルトでは当該サービスはグローバルに無効になっています。

音声サービス コンフィギュレーション モードで supplementary-service h450.7 コマンドを使用していない場合は、ダイヤルピア コンフィギュレーション モードでこのコマンドを使用すると、個々のダイヤルピアに対して当該サービスを有効化できます。

音声サービス コンフィギュレーション モードで supplementary-service h450.7 コマンドを使用している場合、当該サービスはグローバルに有効化され、個々のダイヤルピアに対して当該サービスを無効化することはできません。

次の例は、H.450.7 補足サービスをグローバルに有効化する方法を示しています。


voice service voip
 supplementary-service h450.7

次の例は、ダイヤルピア 256 で H.450.7 補足サービスを有効化する方法を示しています。


dial-peer voice 256 voip
 supplementary-service h450.7

supplementary-service h450.12(ダイヤルピア)

個々のダイヤルピアで VoIP ネットワークを介したコール転送の H.450.12 補足サービス機能交換を有効にするには、ダイヤルピア コンフィギュレーション モードで supplementary-service h450.12 コマンドを使用します。個々のダイヤルピアで H.450.12 機能を無効にするには、このコマンドの no 形式を使用します。

supplementary-service h450. 12

no supplementary-service h450. 12

構文の説明

このコマンドには引数またはキーワードはありません。

コマンド デフォルト

H.450.12 補足サービス機能交換が無効な状態です。

コマンド モード

ダイヤルピア コンフィギュレーション(config-dial-peer)

コマンド履歴

リリース

変更内容

12.3(7)T

このコマンドが導入されました。

使用上のガイドライン

このコマンドは、個々のダイヤルピアによって処理されるコールで、VoIP ネットワークを介したコール転送に H.450.12 標準プロトコルを使用するよう指定します。H.450.12 機能をグローバルに設定するには、音声サービス コンフィギュレーション モードで supplementary-service h450.12 コマンドを使用します。

このコマンドがグローバルに有効になっていて、ダイヤルピアに対して有効になっている場合、この機能はそのダイヤルピアに対して有効になります。

このコマンドがグローバルに有効になっていて、ダイヤルピアに対して無効になっている場合、この機能はそのダイヤルピアに対して有効になります。

このコマンドがグローバルに無効になっていて、ダイヤルピアに対して有効になっている場合、この機能はそのダイヤルピアに対して有効になります。

このコマンドがグローバルに無効になっていて、ダイヤルピアに対して無効になっている場合、この機能はそのダイヤルピアに対して無効になります。これはデフォルトです。

次の例は、ダイヤルピア 37 で H.450.12 機能を有効にしたものです。


Router(config)# dial-peer voice 37 voip
Router(config-dial-peer)# destination-pattern 555....
Router(config-dial-peer)# session target ipv4:10.5.6.7
 
Router(config-dial-peer)# supplementary-service h450.12
 
Router(config-dial-peer)# exit

supplementary-service h450.12(音声サービス)

VoIP ネットワーク全体における着信転送の H.450.12 補足サービス機能交換をグローバルに有効化するには、音声サービス コンフィギュレーション モードで supplementary-service h450.12 コマンドを使用します。H.450.12 補足サービス機能をグローバルに無効化するには、このコマンドの no 形式を使用します。

supplementary-service h450. 12 [advertise-only]

no supplementary-service h450. 12 [advertise-only]

構文の説明

advertise-only

(任意)H.450 機能をリモートエンドにアドバタイズしますが、H.450.12 応答は要求しません。

コマンド デフォルト

H.450.12 補足サービス機能交換が無効な状態です。

コマンド モード

音声サービス コンフィギュレーション(config-voi-serv)

コマンド履歴

リリース

変更内容

12.3(7)T

このコマンドが導入されました。

使用上のガイドライン

H.450.12 標準は、コール単位で音声ゲートウェイエンドポイントの H.450.2 コール転送機能と H.450.3 コール自動転送機能をアドバタイズおよび検出する手段を提供します。H.450.12 を有効にした場合、コールに関与する他のすべての VoIP エンドポイントで H.450.12 が了承された場合を除いて、コール転送およびコール自動転送に対して H.450.2 標準および H.450.3 標準の使用が無効になります。H.450.12 が了承された場合、ルータはコール転送に H.450.2 標準、およびコール自動転送に H.450.3 標準を使用します。H.450.12 が了承されなかった場合、ルータはコール転送およびコール自動転送用に設定済みの代替方法(Cisco CallManager Express(Cisco CME)3.1 システムの場合はヘアピンコールルーティングまたは H.450 タンデムゲートウェイのいずれか)を使用します。このコマンドは、H.450.2 標準および H.450.3 標準をサポートしているエンドポイントと、当該標準をサポートしていない他のエンドポイントが混在するネットワークを使用している場合に役立ちます。

このコマンドでは、VoIP ネットワーク全体のすべてのコールで H.450.12 標準プロトコルをグローバルに使用するよう指定します。個々のダイヤルピアで H.450.12 機能を指定するには、ダイヤルピア コンフィギュレーション モードで supplementary-service h450.12 コマンドを使用します。

このコマンドがグローバルに有効になっていて、ダイヤルピアに対して有効になっている場合、この機能はそのダイヤルピアに対して有効になります。

このコマンドがグローバルに有効になっていて、ダイヤルピアに対して無効になっている場合、この機能はそのダイヤルピアに対して有効になります。

このコマンドがグローバルに無効になっていて、ダイヤルピアに対して有効になっている場合、この機能はそのダイヤルピアに対して有効になります。

このコマンドがグローバルに無効になっていて、ダイヤルピアに対して無効になっている場合、この機能はそのダイヤルピアに対して無効になります。これはデフォルトです。

ご使用のネットワーク中に Cisco CME 3.1 システムに加えて Cisco CME 3.0 システムのみがある場合は、Cisco CME 3.1 システムでキーワード advertise-only を使用します。Cisco CME 3.0 システムは、H.450.2 標準および H.450.3 標準を使用できますが、H.450.12 クエリには応答できません。キーワード advertise-only を使用することにより、Cisco CME 3.1 システムは、コールの転送と自動転送で H.450.2 標準および H.450.3 標準を使用するために求められる、システムによる H.450.12 クエリへの応答要件をバイパスできます。

次に、H.450.12 機能を有効化した例を示します。


Router(config)# voice service voip
Router(config-voi-serv)# supplementary-service h450.12
 
Router(config-voi-serv)# exit

次の例は、ネットワーク内の Cisco CME 3.0 システムで H.450.2 標準を使用したコール転送および H.450.3 標準を使用したコール自動転送を有効にするため、Cisco CME 3.1 システムで advertise-only モードを指定してグローバルレベルで H.450.12 機能を有効にしたものです。


Router(config)# voice service voip
Router(config-voi-serv)# supplementary-service h450.12
 advertise-only
Router(config-voi-serv)# exit

supplementary-service media-renegotiate

補足サービスに対するコール中のメディア再ネゴシエーションをグローバルに有効にするには、音声サービス コンフィギュレーション モードで supplementary-service media-renegotiate コマンドを使用します。補足サービスに対するコール中のメディア再ネゴシエーションを無効にするには、このコマンドの no 形式を使用します。

supplementary-service media-renegotiate

no supplementary-service media-renegotiate

構文の説明

このコマンドには引数またはキーワードはありません。

コマンド デフォルト

補足サービスに対するコール中のメディア再ネゴシエーションは無効の状態です。

コマンド モード

音声サービス コンフィギュレーション(config-voi-serv)

コマンド履歴

リリース

変更内容

12.4(11)XW1

このコマンドが導入されました。

12.4(20)T

このコマンドが Cisco IOS リリース 12.4(20)T に統合されました。

Cisco IOS XE Cupertino 17.7.1a

YANG モデルでのサポートが導入されました。

使用上のガイドライン

このコマンドは、VoIP ネットワーク全体のすべてのコールに対して、コール中のメディア再ネゴシエーション(またはキー再ネゴシエーション)を有効にします。メディア暗号化を実装するには、Cisco Unified Communications Manager Express(Cisco Unified CME)によって制御される 2 つのエンドポイントが、パケットの暗号化と復号化に使用する各キーを交換する必要があります。Secure Real-Time Transport Protocol(SRTP)を使用したセキュアなメディア環境において複数の VoIP スイート間の相互運用および補足サービスをサポートするには、コール中のキー再ネゴシエーションが必要です。


(注)  

音声サービス コンフィギュレーション モードで supplementary-service media-renegotiate コマンドが設定されている場合、ビデオストリームのビデオ部分は再生されません。


次に、補足サービスに対するコール中のメディア再ネゴシエーションをグローバルレベルで有効化した例を示します。


Router(config)# voice service voip
Router(config-voi-serv)# supplementary-service media-renegotiate
Router(config-voi-serv)# exit

supplementary-service qsig call-forward

コールで QSIG を使用中でありコール自動転送補足サービスが必要であることを指定するには、音声サービス コンフィギュレーション モードまたはダイヤルピア コンフィギュレーション モードで supplementary-service qsig call-forward コマンドを使用します。デフォルトに戻すには、このコマンドの no 形式を使用します。

supplementary-service qsig call-forward

no supplementary-service qsig call-forward

構文の説明

このコマンドにはキーワードまたは引数はありません。

コマンド デフォルト

この機能は無効になっている状態です。

コマンド モード

音声サービス コンフィギュレーション モード(config-voi-serv)ダイヤルピア コンフィギュレーション モード(dial-peer-config)

コマンド履歴

Cisco IOS リリース

変更内容

12.4(4)XC

このコマンドが導入されました。

12.4(9)T

このコマンドが、Cisco IOS リリース 12.4(9)T に組み込まれました。

使用上のガイドライン

このコマンドを使用すると、QSIG コール自動転送補足サービス(ISO 13873)を有効にして、必要に応じてコールを別の番号に自動転送できます。

すべての POTS ダイヤルピアに対してグローバルに設定を適用するには、音声サービス コンフィギュレーション モード(voice service pots コマンドで有効化できます)でこのコマンドを使用します。単一の POTS ダイヤルピアに対して設定を適用するには、ダイヤルピア コンフィギュレーション モード(dial-peer voice コマンドで有効化できます)でこのコマンドを使用します。

supplementary-service qsig call-forward コマンドを使用していない場合、デフォルトでは当該サービスはグローバルに無効になっています。

音声サービス コンフィギュレーション モードで supplementary-service qsig call-forward コマンドを使用していない場合は、ダイヤルピア コンフィギュレーション モードでこのコマンドを使用すると、個々の POTS ダイヤルピアに対して当該サービスを有効化できます。

音声サービス コンフィギュレーション モードで supplementary-service qsig call-forward コマンドを使用している場合、この機能はグローバルに有効化され、個々の POTS ダイヤルピアに対してサービスを無効化することはできません。

次の例は、すべての POTS コールに対して QSIG コール自動転送処理を有効化する方法を示したものです。


Router(config)# voice service pots
Router(conf-voi-serv)# supplementary-service qsig call-forward

次の例は、POTS ダイヤルピア 23 でのコールに対して QSIG コール自動転送処理を有効化する方法を示したものです。


Router(config)# dial-peer voice 23 pots
Router(config-dial-peer)# supplementary-service qsig call-forward

supplementary-service sip

SIP ネットワーク全体におけるコール自動転送およびコール転送で SIP 補足サービス機能を有効化するには、ダイヤルピア音声コンフィギュレーション モードまたは音声サービス VOIP コンフィギュレーション モードで supplementary-service sip コマンドを使用します。補足サービス機能を無効化するには、このコマンドの no 形式を使用します。

supplementary-service sip {handle-replaces | moved-temporarily | refer}

no supplementary-service sip {handle-replaces | moved-temporarily | refer}

構文の説明

handle-replaces

Replaces ヘッダーのダイアログ ID をピアのダイアログ ID に置き換えます。

moved-temporarily

コール自動転送の SIP リダイレクト応答を有効にします。

refer

コール転送の SIP REFER メッセージを有効にします。

コマンド デフォルト

SIP 補足サービス機能はグローバルに有効になっています。

コマンド モード

ダイヤルピア音声コンフィギュレーション(config-dial-peer)

音声サービス コンフィギュレーション(config-voi-serv)

コマンド履歴

リリース

変更内容

12.4(11)XJ

このコマンドが導入されました。

12.4(15)T

このコマンドは Cisco IOS リリース 12.4(15)T に統合されました。

15.2(2)T1

このコマンドが変更されました。handle-replaces キーワードが導入されました。

15.3(1)T

このコマンドが変更されました。CSCub47586 では、このコマンドの no supplementary-service sip moved-temporarily 形式が着信コールレッグまたは発信コールレッグのいずれかで有効になっている場合、Diversion ヘッダーを持つ INVITE(着信コールまたは着信転送)を受信すると、当該コールは切断されます。

Cisco IOS XE Amsterdam 17.2.1r

YANG モデルでのサポートが導入されました。

使用上のガイドライン

supplementary-service sip refer コマンドは、ルータで REFER メッセージのパススルーを有効にします。

supplementary-service sip コマンドの no 形式を使用すると、接続先ゲートウェイで補足サービスがサポートされていない場合に、補足サービス機能(コール自動転送またはコール転送)を無効にできます。この機能は、グローバルに無効化することも、特定の SIP トランク(ダイヤルピア)を指定して無効化することもできます。

  • nosupplementary-servicesip handle-replaces コマンドで、Replaces ヘッダーのダイアログ ID をピアのダイアログ ID に置き換えることができます。

  • no supplementary-service sip moved-temporarily コマンドを使用すると、ルータがコール自動転送のためにリダイレクト応答を接続先に送信することを防止できます。SDP パススルーは、302 消費モードまたは REFER 消費モードではサポートされていません。CSCub47586 では、SDP パススルーが着信コールレッグまたは発信コールレッグのいずれかで有効になっている場合、Diversion ヘッダーを持つ INVITE(着信コールまたは着信転送)を受信すると、当該コールは切断されます。

  • no supplementary-service sip refer コマンドを使用すると、ルータがコール転送のために REFER メッセージを接続先に転送することを防止できます。代わりに、ルータは新しいターゲットに対してヘアピンコールの開始を試みます。

このコマンドがグローバルに有効になっていて、ダイヤルピアに対して無効になっている場合、この機能はそのダイヤルピアに対して無効になります。

このコマンドがグローバルに無効になっていて、ダイヤルピアに対して有効または無効になっている場合、この機能はそのダイヤルピアに対して無効になります。

Cisco Unified Communications Manager Express(CME)では、このコマンドは、SIP 電話機間のコールおよび SCCP 電話機間のコールでサポートされています。SCCP 電話機と SIP 電話機が混在している場合はサポートされていません。たとえば SCCP 電話機から SIP 電話機へのコールでは、このコマンドは無効です。Cisco UBE では、このコマンドは SIP トランクから SIP トランクへのコールでサポートされています。

次の例は、ダイヤルピア 37 の SIP コール転送機能を無効にする方法を示しています。

Device(config)# dial-peer voice 37 voip
Device(config-dial-peer)# destination-pattern 555....
Device(config-dial-peer)# session target ipv4:10.5.6.7
 
Device(config-dial-peer)# no supplementary-service sip refer

次の例は、SIP コール転送機能をグローバルに無効にする方法を示しています。

Device(config)# voice service voip
Device(conf-voi-serv)# no supplementary-service sip moved-temporarily

次の例は、Cisco UBE でグローバルに REFER メッセージのパススルーを有効にする方法、および Refer-To ヘッダーの変更を無効にする方法を示しています。

Device(config)# voice service voip
Device(conf-voi-serv)# supplementary-service sip refer
Device(conf-voi-serv)# sip
Device(conf-serv-sip)# referto-passing 

次の例は、Cisco UBE でグローバルに REFER メッセージの消費を有効にする方法を示しています。

Device(config)# voice service voip
Device(conf-voi-serv)# no supplementary-service sip refer

次の例は、Cisco UBE のダイヤルピア 22 で REFER メッセージの消費を有効にする方法を示しています。

Device(config)# dial-peer voice 22 voip
Device(config-dial-peer)# no supplementary-service sip refer

次の例は、Cisco UBE の特定のダイヤルピアで REFER メッセージを有効にして、Replaces ヘッダーのダイアログ ID をピアのダイアログ ID に置き換える方法を示しています。

Device(config)# dial-peer voice 34 voip
Device(config-dial-peer)# no supplementary-service sip handle-replaces [system]

次の例は、Cisco UBE でグローバルに REFER メッセージを有効にして、Replaces ヘッダーのダイアログ ID をピアのダイアログ ID に置き換える方法を示しています。

Device(config)# voice service voip
Device(conf-voi-serv)# no supplementary-service sip handle-replaces

supported language

Session Initiation Protocol(SIP)Accept-Language ヘッダーサポートを設定するには、音声サービス コンフィギュレーション モードまたはダイヤルピア音声コンフィギュレーション モードで supported -language コマンドを使用します。Accept-Language ヘッダーサポートを無効化するには、このコマンドの no 形式を使用します。

supported-language language-code language-param qvalue

no supported-language language-code

構文の説明

language -code

139 のサポート言語のいずれかを、2 文字で構成される ISO-639 国コードで指定します。

qvalue

割り当てられたパラメータ値に基づく言語の優先順位(降順)。有効な値には、0、1、または .001 〜 .999 の範囲の小数が含まれます。デフォルトは 1(最上位の優先順位)です。

language -param

設定中の言語にパラメータを関連付けることにより、言語設定を指定します。

コマンド デフォルト

qvalue:1

コマンド モード

ダイヤルピア音声コンフィギュレーション(config-dial-peer)、音声サービス コンフィギュレーション(config-voi-serv)

コマンド履歴

リリース

変更内容

12.3(1)

このコマンドが導入されました。

使用上のガイドライン

発信 SIP INVITE メッセージに Accept-Language ヘッダーを含め、異なる複数の言語要件を持つ特定のトランクグループにおいて Accept-Language ヘッダーサポートを有効にするには、ダイヤルピア音声コンフィギュレーション モードを使用します。ダイヤルピア音声コンフィギュレーション モードは dial-peer voice コマンドで有効化できます。SIP INVITE メッセージと OPTIONS 応答の両方に Accept-Language ヘッダーを含めるには、音声サービス コンフィギュレーション モードを使用します。音声サービス コンフィギュレーション モードは、voice service pots コマンドで有効化できます。音声サービスモードとダイヤルピア音声モードの両方で Accept-Language サポートが設定されていて、かつダイヤルピアの一致がなかった場合、発信 INVITE メッセージには音声サービスモードで指定した言語が含まれます。それ以外の場合、INVITE メッセージにはダイヤルピアで設定した言語が含まれます。

SIP Accept-Language ヘッダーサポート機能では 139 の言語がサポートされており、各言語は 2 文字の ISO-639 国コードで指定します。次に、サポートされている言語コードおよび言語の一部を示します。完全なリストを表示するには、ヘルプコマンド supported-language ? を使用します。

    • AR -- アラビア語
    • ZH -- 中国語
    • EN -- 英語
    • EO -- エスペラント語
    • DE --ドイツ語
    • EL -- ギリシャ語
    • HE -- ヘブライ語
    • GA -- アイルランド語
    • IT -- イタリア語
    • JA -- 日本語
    • KO -- 韓国語
    • RU -- ロシア語
    • ES -- スペイン語
    • SW -- スワヒリ語
    • SV -- スウェーデン語
    • VI -- ベトナム語
    • YI -- イディッシュ語
    • ZU -- ズールー語

次の例では、イタリア語、その次にギリシャ語を優先言語として設定したものです。


s
upported-language IT language-param .9
supported-language EL language-param .8

suppress

特定のコールレッグのアカウンティングを抑制するには、ゲートウェイ アカウンティング AAA コンフィギュレーション モードで suppress コマンドを使用します。当該レッグのアカウンティングを再度有効にするには、このコマンドの no 形式を使用します。

suppress [pots | rotary | voip]

no suppress [pots | rotary | voip]

構文の説明

pots

(任意)POTS コールレッグ。

rotary

(任意)ロータリーダイヤルピア。

voip

(任意)VoIP コールレッグ。

コマンド デフォルト

アカウントが有効になっている状態です。

コマンド モード

ゲートウェイ アカウンティング AAA コンフィギュレーション(config-gw-accounting-aaa)

コマンド履歴

リリース

変更内容

12.2(11)T

このコマンドが導入されました。

使用上のガイドライン

このコマンドを使用すると、特定のコールレッグのアカウンティングをオフにできます。

着信コールレッグと発信コールレッグの両方が同一タイプである場合、アカウンティングパケットは生成されません。

キーワード rotary を使用すると、過剰な開始アカウンティングレコードおよび終了アカウンティングレコードを抑制します。この設定により、ダイヤルピアを介した接続試行 1 回ごとに 1 ペアのレコードのみが生成されます。

次の例は、POTS コールレッグのアカウンティングを抑制したものです。


suppress pots

survivability single-register

単一の登録要求で Nano CUBE に登録される電話機の耐障害性を有効にするには、音声サービス voip >> sip コンフィギュレーション モードで survivability single-register コマンドを実行します。無効化するには、このコマンドの no 形式を使用します。

survivability single-register

no survivability single-register

構文の説明

このコマンドには引数またはキーワードはありません。

コマンド デフォルト

単一の登録要求を送信する電話機の耐障害性は有効になっていない状態です。

コマンド モード

voice service voip >> sip

コマンド履歴

リリース 変更内容

Cisco IOS 15.6(1)T

このコマンドが導入されました。

使用上のガイドライン

このコマンドを設定すると、Nano CUBE が常にリモート側からの応答をチェックするようになります。WAN 側で要求タイムアウトが発生した場合、または Nano CUBE が SBC から 200、4XX、3XX 以外の応答を受信した場合、耐障害性が有効になります。


Device> enable
Device# configure terminal
Device(config)#  voice service voip
Device(conf-voi-serv)# sip
Device(conf-serv-sip)# survivability single-register

suspend-resume(SIP)

SIP の一時停止と再開機能を有効にするには、SIP ユーザー エージェント コンフィギュレーション モードで suspend -resume コマンドを使用します。SIP の一時停止と再開機能を無効にするには、このコマンドの no 形式を使用します。

suspend-resume

no suspend-resume

構文の説明

このコマンドには引数またはキーワードはありません。

コマンド デフォルト

有効

コマンド モード

SIP UA コンフィギュレーション(config-sip-ua)

コマンド履歴

リリース

変更内容

12.2(15)T

このコマンドが導入されました。

使用上のガイドライン

このコマンドを使用することにより、Session Initiation Protocol(SIP)ゲートウェイが一時停止と再開を使用できるようになります。一時停止と再開は、ISDN および ISDN ユーザー部(ISUP)のシグナリング手順における基本機能です。一時停止(Suspend)メッセージによって一時的に通信を停止(コール保留)し、一時停止メッセージの後に再開(Resume)メッセージを受信することにより、通信が続行されます。

次の例は、一時停止と再開機能を無効化したものです。


Router(config)# sip-ua
Router(config-sip-ua)# no suspend-resume

switchback interval

現在の Cisco Unified CallManager スイッチバック接続が失敗した時に、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)ファームがプライマリ Cisco Unified CallManager システムをポーリングする前に待機する時間を設定するには、SCCP Cisco Unified CallManager コンフィギュレーション モードで switchback interval コマンドを使用します。この待機時間をデフォルト値にリセットするには、このコマンドの no 形式を使用します。

switchback interval seconds

no switchback interval

構文の説明

seconds

時間の値(秒単位)。値の範囲は 1 ~ 3600 です。デフォルト値は 60 です。

コマンド デフォルト

60 秒

コマンド モード

SCCP Cisco Unified CallManager コンフィギュレーション(config-sccp-ccm)

コマンド履歴

リリース

変更内容

12.3(8)T

このコマンドが導入されました。

使用上のガイドライン

このコマンドの最適な設定は、各プラットフォームと使用する個々のネットワーク特性によって異なります。必要に応じてスイッチバック間隔時間を調整してください。

次の例は、DSP ファームがプライマリ Cisco Unified CallManager をポーリングする前に待機する時間を 120 秒(2 分)に設定したものです。


Router(conf-sccp-ccm)# switchback interval 120

switchback method

Cisco Unified CallManager のスイッチバックメソッドを設定するには、Skinny SCCP Cisco Unified CallManager コンフィギュレーション モードで switchback method コマンドを使用します。デフォルト値にリセットするには、このコマンドの no 形式を使用します。

switchback method {graceful | guard [timeout-guard-value] | immediate | uptime uptime-timeout-value}

no switchback method

構文の説明

graceful

グレースフル スイッチバックメソッドを選択します。

guard

ガード付きのグレースフル スイッチバック メソッドを選択します。

guard timeout value

(任意)タイムアウト値(秒単位)。値の範囲は 60 ~ 172800 です。デフォルトは 7200 です。

immediate

即時スイッチバックメソッドを選択します。

uptime

アップタイム遅延スイッチバックメソッドを選択します。

uptime timeout value

(任意)タイムアウト値(秒単位)。値の範囲は 60 ~ 172800 です。デフォルトは 7200 です。

コマンド デフォルト

デフォルトのスイッチバックメソッドはガードで、タイムアウト値は 7200 秒です。

コマンド モード

SCCP Cisco Unified CallManager コンフィギュレーション(config-sccp-ccm)

コマンド履歴

リリース

変更内容

12.3(8)T

このコマンドが導入されました。

使用上のガイドライン

このコマンドを使用すると、Cisco Unified CallManager のスイッチバックメソッドを設定できます。セカンダリ Cisco Unified CallManager へのスイッチオーバーが発生すると、その上位 Cisco Unified CallManager でスイッチバックプロセスが開始されます。使用可能なスイッチバックメソッドは次のとおりです。

  • graceful -- Cisco Unified CallManager のスイッチバックは、すべてのアクティブセッションが正常に終了した後にのみ実施されます。

  • guard -- アクティブセッションの正常終了、またはガードタイマーの期限切れのいずれかが発生したときに、Cisco Unified CallManager のスイッチバックが実行されます。

  • immediate -- アクティブな接続があるかどうかに関係なく、タイマーが時間切れになるとすぐに、Cisco Unified CallManager が上位の CiscoUnified CallManager にスイッチバックします。

  • uptime -- 上位の Cisco Unified CallManager が起動すると、稼働時間タイマーが開始されます。


(注)  

このコマンドの最適な設定は、各プラットフォームと使用する個々のネットワーク特性によって異なります。ニーズに合わせてスイッチバックメソッドを調整してください。


次の例では、Cisco Unified CallManager のスイッチバックメソッドを、すべてのアクティブセッションが正常に終了した後のみに実施するよう設定しています。


Router(config-sccp-ccm)# switchback method graceful

switchover method

アクティブな Cisco Unified CallManager と Skinny Call Control Protocol(SCCP)クライアント間の通信リンクがダウンした際に、SCCP クライアントが使用するスイッチオーバーメソッドを設定するには、SCCP Cisco Unified CallManager コンフィギュレーション モードで switchover method コマンドを使用します。スイッチオーバーメソッドをデフォルトにリセットするには、このコマンドの no 形式を使用します。

switchover method {graceful | immediate}

no switchover method

構文の説明

graceful

アクティブなセッションがすべて正常に終了した場合のみ、終了後にスイッチオーバーします。

immediate

セカンダリ Cisco Unified CallManager のいずれかに即時スイッチオーバ―します。

コマンド デフォルト

Graceful

コマンド モード

SCCP Cisco Unified CallManager コンフィギュレーション(config-sccp-ccm)

コマンド履歴

リリース

変更内容

12.3(8)T

このコマンドが導入されました。

使用上のガイドライン

アクティブな Cisco Unified CallManager と SCCP クライアント間の通信リンクがダウンすると、SCCP クライアントは次のいずれかのスイッチオーバーメソッドを使用してセカンダリ Cisco Unified CallManagers の 1 つに接続しようと試みます。

  • graceful -- Cisco Unified CallManager のスイッチオーバーは、すべてのアクティブセッションが正常に終了した後にのみ実行されます。

  • immediate -- アクティブな接続があるかどうかにかかわらず、SCCP クライアントが即時セカンダリ Cisco Unified CallManager のいずれかにスイッチオーバーします。SCCP クライアントがセカンダリ Cisco Unified CallManager に接続できない場合、そのクライアントは CiscoUnified CallManager の接続にポーリングし続けます。


(注)  

このコマンドの最適な設定は、各プラットフォームと使用する個々のネットワーク特性によって異なります。必要に応じてスイッチバックメソッドを調整してください。


次の例では、すべてのアクティブセッションが正常に終了した後にのみ、SCCP クライアントがセカンダリ Cisco Unified CallManager 接続時のスイッチバックメソッドを実行するよう設定したものです。


Router (config-sccp-ccm)# switchover method graceful