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BFD—BGP マルチホップ クライアント サポート機能により、ボーダー ゲートウェイ プロトコル（BGP）でマルチホップ Bidirectional Forwarding Detection（BFD; 双方向フォワーディング検出）サポートを使用できるようになります。BFD の障害検出時間はほとんどのネットワーク トポロジで内部ゲートウェイ プロトコル（IGP）コンバージェンス時間よりも速くなるため、BGP コンバージェンスが改善されます。
BFD—BGP cBIT 機能は、BFD 障害がコントロール プレーンに依存しているかいないかを BGP で判別できるようにします。これにより、BGP で BFD ダウン イベントをより柔軟に処理できます。
ご使用のソフトウェア リリースでは、このモジュールで説明されるすべての機能がサポートされているとは限りません。最新の機能情報および警告については、「Bug Search Tool」およびご使用のプラットフォームおよびソフトウェア リリースのリリース ノートを参照してください。このモジュールに記載されている機能の詳細を検索し、各機能がサポートされているリリースのリストを確認する場合は、このモジュールの最後にある機能情報の表を参照してください。
プラットフォームのサポートおよびシスコ ソフトウェア イメージのサポートに関する情報を検索するには、Cisco Feature Navigator を使用します。Cisco Feature Navigator にアクセスするには、www.cisco.com/go/cfn に移動します。Cisco.com のアカウントは必要ありません。
BGP IPv4 および BGP IPv6 ピアリング セッションについてのみ、アドレス ファミリ IPv4 および IPv6 ユニキャストの BGP でマルチホップ BFD サポートを使用できます。
IPv6 リンク ローカル アドレスを使用するマルチホップ BGP セッションでは、BFD マルチホップ サポートは使用できません。
現在、BFD ハードウェア オフロードはマルチホップ BFD セッションでサポートされていないため、C-bit はマルチホップ セッションに対しては設定されません。
IPv6 Virtual Routing and Forwarding（VRF）のマルチホップ BFD はサポートされていません。
BGP セッションがシングルホップからマルチホップに変わったときに、BFD の BGP セッション属性は動的に変化しないため、マルチホップ BFD セッションを再度開始するには、既存の BGP セッションをクリアする必要があります。
BFD - BGP マルチホップ クライアント サポート、cBit（IPv4 および IPv6）、ストリクト モードに関する情報
BFD はあらゆるメディア タイプ、カプセル化、トポロジ、およびルーティング プロトコルの高速転送パス障害検出回数を提供するように設計された検出プロトコルです。高速転送パス障害検出に加えて、BFD はネットワーク管理者に整合性のある障害検出方法を提供します。ネットワーク管理者は BFD を使用することで、さまざまなルーティング プロトコルの HELLO メカニズムにより、変動速度ではなく一定速度で転送パス障害を検出できるため、ネットワーク プロファイリングおよびプランニングが容易になります。また、再コンバージェンス時間の整合性が保たれ、予測可能になります。BGP 用の BFD を実装する主な利点は、再コンバージェンス時間が非常に短いことです。シングルホップまたはマルチホップの内部 BGP（iBGP）セッションと外部 BGP（eBGP）セッションでは、BGP でマルチホップ BFD サポートを使用すると、ほとんどのネットワーク トポロジで BFD の障害検出時間が IGP コンバージェンス時間よりも速くなるため、BGP コンバージェンスを改善できます。BGP には、RFC5882『Generic Application of Bidirectional Forwarding Detection (BFD)』に記載されているように、マルチホップ BFD のサポートが必要です。
BGP は、デフォルトでは、BFD ダウン イベントが発生し、それについて BFD から通知を受けると、該当のピアから受信したルートを消去します。BFD がコントロール プレーンに依存しているかいないかは、BFD の cBit によって判別されます。BFD をサポートする高速フォールオーバー機能でピアが有効化されている、BGP などのクライアントは、この BFD cBit サポートを使用して、BGP セッションに対する BFD 高速フォールオーバー サポートとともに BGP グレースフル リスタートが有効化されている場合にノンストップ フォワーディング（NSF）を行うためのより確定的なメカニズムを提供します。
BGP でリモート接続検出用の高速フォールオーバー機能のために BFD を使用している場合は、BFD でそれらの障害の一部を検出できます。BFD がコントロール プレーンに依存していない場合、BFD セッション障害が発生すると、（リンク制御障害により）データをそれ以上は転送できなくなるため、トラフィック ブラックホールを避けるために BGP グレースフル リスタートの手順を中止する必要があります。一方、BFD がコントロール プレーンに依存している場合は、コントロール プレーンで発生している他のイベントから BFD 障害を分離することはできません。コントロール プレーンがクラッシュすると、スイッチオーバーが発生し、BFD が再起動します。クライアント（BGP など）では、グレースフル リスタートの実行によるいかなる中止も避けることをお勧めします。
下の表に、BGP による BFD ダウン イベントの処理について示します。
|
BFD ダウン イベント |
障害—コントロール プレーンは独立しているか? |
NSF に関する BGP のアクション（GR および BFD が有効な場合） |
|---|---|---|
|
BGP コントロール プレーン障害検出が有効 |
対応 |
ルートを消去 |
|
BGP コントロール プレーン障害検出が有効 |
非対応 |
NSF を続行し、ルーティング情報ベース（RIB）内の失効ルートを保持 |
|
BGP コントロール プレーン障害検出が無効（デフォルトの動作） |
対応 |
ルートを消去 |
|
BGP コントロール プレーン障害検出が無効（デフォルトの動作） |
非対応 |
ルートを消去 |
BGP セッションの確立は、高速フォールオーバー検出を除いて、BFD の状態変化とは独立して動作するため、ネクストホップがアクセス不能となり、ベスト パスの再計算が行われます。これは、neighbor fail-over bfd が設定されている場合でも、BFD 状態がダウンまたはダンプニング済みであるときに BGP セッションを確立できることを意味します。
XE 3.17S リリースから、BFD がダウン状態の場合には BGP セッションの確立を許可しない新しいオプションのキーワード strict-mode が導入されています。BFD がダンプニング済みまたはダウン状態の場合は、ルーティング プロトコルの状態またはセッションをアップ状態にすることはできません。
BFD - BGP マルチホップ クライアント サポート、cBit（IPv4 および IPv6）、ストリクト モードの設定方法
 （注） |
再コンバージェンス中にダウン イベントが誤って識別されて、マルチホップ BGP セッションがフラップしないように、マルチホップ BFD の最小検出時間はネットワークでの IGP コンバージェンス時間よりも長くする必要があります。 |
（注） |
BFD ストリクト モードを機能させるには、隣接する両方のデバイスで BFD を設定してください。 |
| コマンドまたはアクション | 目的 | |
|---|---|---|
| ステップ 1 |
enable 例: |
特権 EXEC モードを有効にします。
|
| ステップ 2 |
configure terminal 例: |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
| ステップ 3 |
router bgp autonomous-system-number 例: |
ボーダー ゲートウェイ プロトコル（BGP）ルーティング プロセスを設定し、ルータ コンフィギュレーション モードを開始します。 |
| ステップ 4 |
neighbor ip-address remote-as autonomous-system-number 例: |
BGP ネイバー テーブルまたはマルチプロトコル BGP ネイバー テーブルにエントリを追加します。 |
| ステップ 5 |
neighbor ip-address update-source interface-type interface-number 例: |
BGP セッションが、TCP 接続の動作インターフェイスを使用できるようにします。 |
| ステップ 6 |
neighbor ip-address remote-as autonomous-system-number 例: |
BGP ネイバー テーブルまたはマルチプロトコル BGP ネイバー テーブルにエントリを追加します。 |
| ステップ 7 |
neighbor ip-address ebgp-multihop ttl 例: |
直接接続されていないネットワーク上の外部ピアからの BGP 接続を受け入れ、またそのピアへの BGP 接続を試みます。 |
| ステップ 8 |
neighbor ip-address fall-over bfd [multi-hop ] [check-control-plane-failure ] [ strict-mode ] 例: |
|
| ステップ 9 |
end 例: |
ルータ コンフィギュレーション モードを終了して、特権 EXEC モードに戻ります。 |
BFD - BGP マルチホップ クライアント サポート、cBit（IPv4 および IPv6）、ストリクト モードの設定例
R1 e0/0 ---------------e0/0 R2
Router 1 configuration
hostname R1
!
bfd map ipv4 2.2.2.2/32 1.1.1.1/32 mh1
!
bfd-template multi-hop mh1
interval min-tx 50 min-rx 50 multiplier 3
!
interface Loopback1
ip address 1.1.1.1 255.255.255.255
ip ospf 1 area 0
!
interface Ethernet0/0
ip address 10.0.0.1 255.255.255.0
ip ospf 1 area 0
!
router ospf 1
!
router bgp 1
neighbor 2.2.2.2 remote-as 1
neighbor 2.2.2.2 update-source Loopback1
neighbor 2.2.2.2 fall-over bfd multi-hop check-control-plane-failure strict-mode
!
address-family ipv4
neighbor 2.2.2.2 activate
exit-address-family
!
Router 2 configuration:
hostname R2
!
bfd map ipv4 1.1.1.1/32 2.2.2.2/32 mh1
bfd-template multi-hop mh1
interval min-tx 50 min-rx 50 multiplier 3
!
interface Loopback1
ip address 2.2.2.2 255.255.255.255
ip ospf 1 area 0
!
interface Ethernet0/0
ip address 10.0.0.2 255.255.255.0
ip ospf 1 area 0
!
router ospf 1
!
router bgp 1
neighbor 1.1.1.1 remote-as 1
neighbor 1.1.1.1 update-source Loopback1
neighbor 1.1.1.1 fall-over bfd multi-hop check-control-plane-failure strict-mode
!
address-family ipv4
neighbor 1.1.1.1 activate
exit-address-family
!
次の例は、ネイバー、ピアグループで BFD が有効になっているかどうかを確認する方法を示しています。
R801-ASBR#sh ip bgp neighbor 11.1.0.2 BGP neighbor is 11.1.0.2, remote AS 65000, external link Fall over configured for session BFD is configured. BFD peer is Up. Using BFD to detect fast fallover (single-hop) in strict-mode. BGP version 4, remote router ID 10.10.10.10 BGP state = Established, up for 00:04:12 Last read 00:00:49, last write 00:00:24, hold time is 180, keepalive interval is 60 seconds …
BFD がアップ状態で実行中の場合は、次のように表示されます。
Fall over configured for session BFD is configured. BFD peer is Up. Using BFD to detect fast fallover (single-hop) in strict-mode (will be verified). …
BFD がアップ状態でなく実行されていない場合は、次のように表示されます。
Fall over configured for session BFD is configured. BFD peer is Down. Using BFD to detect fast fallover (single-hop) in strict-mode.
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関連項目 |
マニュアル タイトル |
|---|---|
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Cisco IOS コマンド |
|
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BGP コマンド |
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説明 |
リンク |
|---|---|
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次の表に、このモジュールで説明した機能に関するリリース情報を示します。この表は、ソフトウェア リリース トレインで各機能のサポートが導入されたときのソフトウェア リリースだけを示しています。その機能は、特に断りがない限り、それ以降の一連のソフトウェア リリースでもサポートされます。
プラットフォームのサポートおよびシスコ ソフトウェア イメージのサポートに関する情報を検索するには、Cisco Feature Navigator を使用します。Cisco Feature Navigator にアクセスするには、www.cisco.com/go/cfn に移動します。Cisco.com のアカウントは必要ありません。|
機能名 |
リリース |
機能情報 |
|---|---|---|
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BFD—BGP マルチホップ クライアント サポートおよび cBit（IPv4/IPv6） |
15.2(4)S Cisco IOS XE Release 3.6S Cisco IOS XE リリース 3.7S |
BFD—BGP マルチホップ クライアント サポート機能により、ボーダー ゲートウェイ プロトコル（BGP）でマルチホップ Bidirectional Forwarding Detection（BFD）サポートを使用できるようになります。BFD の障害検出時間はほとんどのネットワーク トポロジで内部ゲートウェイ プロトコル（IGP）コンバージェンス時間よりも速くなるため、BGP コンバージェンスが改善されます。 BFD—BGP cBIT 機能は、BFD 障害がコントロール プレーンに依存しているかいないかを BGP で判別できるようにします。これにより、BGP で BFD ダウン イベントをより柔軟に処理できます。 Cisco IOS XE Release 3.7S では、Cisco ASR 903 ルータのサポートが追加されました。 次のコマンドが変更されました。neighbor fall-over 、show ip bgp neighbors |
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BFD—BGP マルチホップ クライアント サポート、cBit（IPv4/IPv6）、ストリクト モード |
Cisco IOS XE リリース 3.17S |
Cisco IOS XE Release 3.17S では、次のコマンドが変更されました。 neighbor ip-address fall-over bfd [multi-hop|single-hop ] [check-control-plane-failure ] [ strict-mode ] |
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