外部 BGP(eBGP)セッションでは、デフォルトで、ルータがルートの送信時に BGP ルートのネクスト ホップ属性を(自身のアドレスに)変更します。BGP ネクスト ホップ非変更機能が設定されている場合、BGP はネクスト ホップ属性を変更せずに
eBGP マルチホップ ピアにルートを送信します。ネクスト ホップ属性は変更されません。
 (注) |
ルータがルートを送信するとき、BGP ルートのネクスト ホップ属性を変更するルータのデフォルト動作の例外があります。ネクスト ホップが eBGP ピアのピアリング アドレスと同じサブネットにある場合、ネクスト ホップは変更されません。これは、サード
パーティのネクスト ホップと呼ばれます。
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BGP ネクスト ホップ非変更機能により、ネットワークの設計および移行を柔軟に実効できます。これは、マルチホップとして設定された eBGP ピア間だけで使用できます。2 つの自律システム間のさまざまなシナリオで使用できます。たとえば、同じ IGP
を共有する複数の自律システムが接続される場合、または少なくともルータに互いのネクスト ホップに到達するための別の方法がある(このため、ネクスト ホップを変更しないままにできる)場合などが挙げられます。
この機能の一般的な用途は、RR 間で VPNv4 のマルチホップ MP-eBGP を持つマルチプロトコル ラベル スイッチング(MPLS)Inter-AS を設定することです。
この機能のもう 1 つの一般的な用途は、RFC4364、Section 10 で定義されている VPNv4 Inter-AS オプション C の設定です。この設定では、VPNv4 ルートは、自律システム間で(異なる自律システムの RR 間で)渡されます。RR
は複数ホップ離れており、neighbor next-hop unchanged が設定されています。異なる自律システムの PE によって、その PE 間に LSP が確立されます(一般的な IGP 経由によって、または ASBR 間のラベル付きルート(1 ホップ離れた異なる自律システムからのルート)経由で PE に接続されたネクスト
ホップのアドバタイズによって)。PE は、LSP 経由で別の AS 内の PE のネクスト ホップに到達でき、したがって VRF RIB に VPNv4 ルートをインストールできます。
制約事項
BGP ネクスト ホップ非変更機能は、マルチホップ eBGP ピア間だけで設定できます。直接接続されたネイバーにこの機能を設定しようとすると、次のエラー メッセージが表示されます。
%BGP: Can propagate the nexthop only to multi-hop EBGP neighbor