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このドキュメントは、米国シスコ発行ドキュメントの参考和訳です。リンク情報につきましては、日本語版掲載時点で、英語版にアップデートがあり、リンク先のページが移動/変更されている場合がありますことをご了承ください。あくまでも参考和訳となりますので、正式な内容については米国サイトのドキュメントを参照ください。
iBGP ローカル AS に対する BGP サポート機能が導入される前は、eBGP ネイバーに対してネゴシエートされる AS を変更するため、および送受信される AS_PATH を変更するために、BGP スピーカーで neighbor local-as コマンドを使用していました。現在では、neighbor local-as コマンドを使用して、iBGP セッションで同じ操作を実行できます。AS ネゴシエーションによって iBGP セッションが作成された後、このセッションで iBGP 属性（LOCAL_PREF、ORIGINATOR_ID、CLUSTER_LIST）を送信し、このセッションから iBGP 属性を受信して受け入れることができます。この機能は、2 つの自律システムを 1 つに結合する場合に便利です。
ご使用のソフトウェア リリースでは、このモジュールで説明されるすべての機能がサポートされているとは限りません。最新の機能情報および警告については、「Bug Search Tool」およびご使用のプラットフォームおよびソフトウェア リリースのリリース ノートを参照してください。このモジュールで説明される機能に関する情報、および各機能がサポートされるリリースの一覧については、機能情報の表を参照してください。
プラットフォームのサポートおよびシスコ ソフトウェア イメージのサポートに関する情報を検索するには、Cisco Feature Navigator を使用します。Cisco Feature Navigator にアクセスするには、www.cisco.com/go/cfn に移動します。Cisco.com のアカウントは必要ありません。
この機能は、コンフェデレーションに属するピアではサポートされていません。
単一の AS 内にある非ローカル AS iBGP ネイバーは、iBGP ローカル AS 機能を使用して設定されている iBGP ネイバーとは別のアップデート グループに配置されます。
2 つの異なる自律システム内にあり、iBGP ローカル AS ネイバーとして設定されている 2 つの iBGP ネイバーは、別々のアップデート グループに配置されます。
iBGP ローカル AS に対するサポートに関する情報
iBGP ローカル AS に対するサポート機能が導入される前は、同じ AS 番号を指定した neighbor local-as コマンドと neighbor remote-as コマンドを使用してピア（またはピア グループ）が設定されている場合、セッションは iBGP セッションとしてネゴシエートされていました（この動作は、両方の OPEN メッセージ内のアドバタイズされる AS が同じである場合に発生します）。しかし、アップデートは eBGP セッション内として伝播されるため（LOCAL_PREF、ORIGINATOR_ID、CLUSTER_LIST は伝播されません）、このセッションで受信するとエラーが発生する可能性がありました。つまり、iBGP ローカル AS は完全にはサポートされていませんでした。
iBGP ローカル AS に対するサポート機能では、これらの iBGP 属性がすべて伝播されます。また、どの iBGP セッション内でも、AS は、iBGP ローカル AS セッションへのルートのアドバタイズ時に AS_PATH 属性の前に付加されません。
下の図に、この機能を使用して 2 つの自律システムの結合を促進するシナリオを示します。ルート リフレクタ R3 と R4 は AS 1000 に属しています。R1 と R6 は AS 3000 に属しています。RR は、neighbor local-as 3000 および neighbor remote-as 3000 コマンドを使用して設定されています。2 つの異なる自律システムにルータが属していても、LOCAL_PREF などの属性は、R6 から R4 へのアップデートおよび R6 から R1 へのアップデート（図を参照）で保持され、同様に R4 から R1 へのアップデートおよび R4 から R6 へのアップデート（図には非表示）でも保持されます。
この機能は、異なる自律システム番号を持つ 2 つの ISP を結合する場合に使用します。他の自律システムに伝播されるルートで内部と見なされる属性（LOCAL_PREF、ORIGINATOR_ID、CLUSTER_LIST）は保持することが望ましい動作となります。
iBGP ローカル AS の設定方法
特定のネイバーに対して BGP スピーカーで iBGP ローカル AS 機能を設定すると、そのセッションを完全な iBGP セッションとして動作させることができます。この設定は、通常はルート リフレクタ上で実行しますが、それに限定されるものではありません。ルート リフレクタでは、必要に応じ、allow-policy コマンドによってネイバーに送信される iBGP 属性を変更するように設定できます（このコマンドはこの機能専用ではなく、どの RR でも使用できます）。
| コマンドまたはアクション | 目的 | |
|---|---|---|
| ステップ 1 |
enable 例: |
特権 EXEC モードを有効にします。
|
| ステップ 2 |
configure terminal 例: |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
| ステップ 3 |
ipv6 unicast-routing 例: |
IPv6 ユニキャスト データグラムの転送をイネーブルにします。 |
| ステップ 4 |
router bgp autonomous-system-number 例: |
ルータ コンフィギュレーション モードを開始して、BGP ルーティング プロセスを作成または設定します。 |
| ステップ 5 |
neighbor peer-group-name peer-group 例: |
（任意）ピア グループを識別します。 |
| ステップ 6 |
neighbor {ip-address | ipv6-address} peer-group peer-group-name 例: |
（任意）ピア グループのメンバになるように BGP ネイバーを設定します。 |
| ステップ 7 |
neighbor {ip-address | ipv6-address | peer-group} remote-as as-number 例: |
ネイバーまたはピア グループの AS を識別します。 |
| ステップ 8 |
neighbor {ip-address | ipv6-address | peer-group} local-as as-number 例: |
ネイバーまたはピア グループのローカル AS 機能を設定します。 |
| ステップ 9 |
neighbor {ip-address | ipv6-address | peer-group} route-reflector-client 例: |
ローカル デバイスをルート リフレクタとして設定し、そのクライアントになるようにネイバーまたはピア グループを設定します。 |
| ステップ 10 |
address-family vpnv4 例: |
（任意）ルータを VPNv4 アドレス ファミリ コンフィギュレーション モードにします。 |
| ステップ 11 |
neighbor {ip-address | ipv6-address | peer-group} allow-policy 例: |
（任意）指定したネイバーまたはピア グループの iBGP 属性を変更するように RR を設定できるようにします。 |
| ステップ 12 |
exit 例: |
アドレス ファミリ コンフィギュレーション モードを終了して、ルータ コンフィギュレーション モードを開始します。 |
| ステップ 13 |
address-family vpnv6 例: |
（任意）ルータを VPNv6 アドレス ファミリ コンフィギュレーション モードにします。 |
| ステップ 14 |
neighbor {ip-address | ipv6-address | peer-group} allow-policy 例: |
（任意）指定したネイバーまたはピア グループの iBGP 属性を変更するように RR を設定できるようにします。 |
| ステップ 15 |
end 例: |
アドレス ファミリ コンフィギュレーション モードを終了して、特権 EXEC モードを開始します。 |
| ステップ 16 |
show ip bgp vpnv4 all neighbors {ip-address | ipv6-address} policy 例: |
（任意）ネイバーのローカルに設定されたポリシーを表示します。
|
| ステップ 17 |
show ip bgp vpnv4 all update-group update-group 例: |
（任意）アップデート グループの情報を表示します。
|
| ステップ 18 |
show ip bgp vpnv4 all neighbors {ip-address | ipv6-address} 例: |
（任意）ネイバーに関する情報を表示します。
|
iBGP ローカル AS の設定例
この例では、AS 2500 のピア グループ rr-client-2 との BGP セッションを iBGP セッションとして処理するように、AS 4000 のルート リフレクタ（RR）を設定します。つまり、iBGP 属性（LOCAL_PREF、ORIGINATOR_ID、CLUSTER_LIST）は、このピア グループに属するネイバーとの間のアドバタイズメントでルートからドロップされません。属性は変更されずに渡されます。AS 2500 は、ピア グループとの間のルートの AS_PATH 属性の前に付加されません。
また、 neighbor allow-policy コマンドにより、ネットワーク管理者が RR で iBGP ポリシーを設定できるように設定します。つまり、ダウンストリーム ピアに送信される属性を変更するように発信ルート マップを設定できます。この例では、このコマンドは VPNv4 および VPNv6 アドレス ファミリに適用されます。
router bgp 4000
neighbor rr-client-2 peer-group
neighbor 192.168.1.1 peer-group rr-client-2
neighbor 192.168.4.1 peer-group rr-client-2
neighbor rr-client-2 remote-as 2500
neighbor rr-client-2 local-as 2500
neighbor rr-client-2 route-reflector-client
address-family vpnv4
neighbor rr-client-2 allow-policy
!
address-family vpnv6
neighbor rr-client-2 allow-policy
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関連項目 |
マニュアル タイトル |
|---|---|
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Cisco IOS コマンド |
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BGP コマンド |
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自律システムの移行 |
『IP Routing: BGP Configuration Guide, Cisco IOS XE Release 3S』の「BGP Support for Dual AS Configuration for Network AS Migrations」モジュール |
| 説明 | リンク |
|---|---|
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次の表に、このモジュールで説明した機能に関するリリース情報を示します。この表は、ソフトウェア リリース トレインで各機能のサポートが導入されたときのソフトウェア リリースだけを示しています。その機能は、特に断りがない限り、それ以降の一連のソフトウェア リリースでもサポートされます。
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機能名 |
リリース |
機能情報 |
|---|---|---|
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iBGP ローカル AS に対する BGP サポート |
ローカル AS に対する BGP サポート機能が提供される前は、ルート リフレクタで neighbor local-as コマンドを使用して、eBGP ネイバーから受信したルートの AS_PATH 属性をカスタマイズしていました。現在は、neighbor local-as コマンドを使用して、iBGP ローカル AS セッションでの iBGP 属性（LOCAL_PREF、ORIGINATOR_ID、CLUSTER_ID、CLUSTER_LIST）の送信を有効にすることができます。この機能は、ルートで iBGP 属性を保持することが有効な場合に、2 つの自律システムをマージするのに役立ちます。 iBGP ローカル AS に対する BGP サポート機能が提供される前は、iBGP 属性を変更するように RR を設定することはできませんでした。この機能の導入により、iBGP 属性を変更するように RR を設定できるため、柔軟性が向上します。 次のコマンドが導入されました。
次のコマンドが変更されました。
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