MCID:クライアントからルートを受信しても、RR は、クライアント間のリフレクションが無効になっているクラスタに両方のクライアントが属している場合には、もう一方のクライアントには反映しません。つまり、ルート リフレクションは、クラスタ内(指定されたクラスタ内)のみで無効になります。リフレクションのその他のケース(クライアントから非クライアント、非クライアントからクライアント、クラスタ間)は維持されます。この機能は、通常、特定のクラスタのすべてのクライアントがそれらの間(他のクラスタのクライアントは含まない)で完全にメッシュ化されている場合に設定されます。特定のクラスタでクライアント間のルート
リフレクションを無効にするコマンドは、ルータ コンフィギュレーション モードで入力し、すべてのアドレス ファミリにグローバルに適用されます。
no bgp client-to-client reflection intra-cluster cluster-id {any | cluster-id1 cluster-id2... }
any キーワードは、どのクラスタでもクライアント間のリフレクションを無効にするために使用します。
以前にリリースされたコマンド Classic(すべてのクライアント間のリフレクションを無効にする)も、この MCID 導入後のリリース タイムフレームでも使用できます。
no bgp client-to-client reflection [all]
(オプションの all キーワードは、コマンドの肯定形式にも否定形式にも影響を及ぼすことはなく、コンフィギュレーション ファイルにも表示されません。このキーワードは、単にクラスタ間とクラスタ内の両方でクライアント間のリフレクションが有効または無効になっていることをネットワーク管理者に明示するために用意されています。)
要約すると、複数クラスタ ID 機能の導入後は、3 つの設定レベルで、クライアント間のリフレクションを無効にすることができるということです。この無効化は、最も固有性の低いものから最も固有性の高いものまで、次の順序で実行されます。
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最も低い固有性:no bgp client-to-client reflection [all] クラスタ内とクラスタ間のクライアント間リフレクションを無効にします。
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より高い固有性:no bgp client-to-client reflection intra-cluster cluster-id any あらゆるクラスタ ID についてクラスタ内のクライアント間リフレクションを無効にします。
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最も高い固有性:no bgp client-to-client reflection intra-cluster cluster-id cluster-id1 cluster-id2 ... 指定したクラスタについてクラスタ内のクライアント間リフレクションを無効にします。
BGP がアップデートをアドバタイズする際、各設定レベルが順に評価されます。いずれかの設定レベルでクライアント間のリフレクションが無効化されている場合は、より固有性の高いポリシーをさらに評価する必要はありません。
上記の 3 つのコマンドの基本(肯定)形式と否定(no )形式の結果に注意してください。
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否定設定(no キーワードあり)は、より固有性の低いすべての設定を上書きします。
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肯定設定(no キーワードなし)は、より固有性の低い設定によって(デフォルトで)置き換えられます。
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どのレベルの設定も、否定形式の場合にのみコンフィギュレーション ファイルに表示されます。
すべてのレベルは個別に設定でき、すべてのレベルは他のレベルの設定とは独立してコンフィギュレーション ファイルに表示されます。
否定設定を使用すると、より固有性の高い設定はすべて不要になります(より固有性の高い設定が肯定の場合は、否定設定の後には処理されず、より固有性の高い設定が否定の場合は、前の否定設定と機能的に同じであるため)。以下の各例で、この動作を示します。
例 1
no bgp client-to-client reflection
no bgp client-to-client reflection intra-cluster cluster-id any
クラスタ間とクラスタ内のリフレクションは無効になります(最初のコマンドに基づきます)。2 番目のコマンドは、クラスタ内のリフレクションを無効にしますが、クラスタ内のリフレクションは最初のコマンドですでに無効になっているため不要です。
例 2
no bgp client-to-client reflection intra-cluster cluster-id any
bgp client-to-client reflection intra-cluster cluster-id 1.1.1.1
最初のコマンドを使用してアップデートが評価されるため、クラスタ ID 1.1.1.1 ではクラスタ内のルート リフレクションは無効になります(2 番目のコマンドが肯定の場合でも)。最初のコマンドが否定であり、いずれかの設定レベルでクライアント間のリフレクションが無効化されると、それ以上評価は実行されません。
この例で注目すべきもう 1 つの点は、2 番目のコマンドです。2 番目のコマンドは肯定形式であるため、デフォルトで最初のコマンドの動作(より固有性の低い設定)になります。したがって、この 2 番目のコマンドは不要です。
また、2 番目のコマンドは、否定のコマンドではないため、コンフィギュレーション ファイルには表示されません。