ダイバース パス機能は単一のクラスタ内に含まれます。つまり、ダイバース パスのアドバタイズ対象として設定できるのは、ルート リフレクタのクライアントだけです。ダイバース パスは、ルート リフレクタのクライアントのみにアドバタイズされます。また、そのクライアントは追加パスを取得するように設定されている必要もあります。
追加パスを計算してアドバタイズするシャドウ ルート リフレクタを追加することも、追加パスを計算してアドバタイズするように既存のルート リフレクタを設定することもできます。下の図では、シャドウ ルート リフレクタを追加するのではなく、追加パスを計算して特定のネイバーにアドバタイズするように
RR2(既存のバックアップ RR)を設定しています。
下の図では、ルート リフレクタから CE1 への PE1 経由のパスが PE2 経由のパスよりも優先されると仮定しています。ダイバース パス機能がない場合、両方のルート リフレクタが、CE1 へのパスは PE1 経由であることを PE3 にアドバタイズします。RR1
と PE1 の間の接続で障害が発生した場合(または PE1 と CE1 の間のパスで障害が発生した場合)、他のパスはありません。
上の図に基づく次の設定例では、追加パス(バックアップ パス)を使用して RR2 が設定されています。
RR1 と RR2 が同じ場所に配置されていない場合は、追加パスを計算する前に bgp bestpath igp-metric ignore コマンドを設定する必要があります(RR1 と RR2 が同じ場所に配置されている場合は、このコマンドを設定しないでください)。
bgp additional-paths select backup コマンドは、バックアップ パス(PE2 経由のパス)の計算を RR2 でトリガーします。
RR2 がフォワーディング プレーンにある場合は、bgp additional-paths install コマンドによってバックアップ パスがインストールされます(RR2 がコントロール プレーンにある場合は、このコマンドを設定しないでください)。
PE3 のアドレスは 10.1.1.1 で、このアドレスが RR2 の neighbor advertise diverse-path backup コマンドで使用されます。このコマンドは、PE3 へのバックアップ パスのアドバタイズをトリガーします。PE3 は、RR1 からベスト パス(PE1 経由のパス)を学習し、RR2 からバックアップ パスを学習します。
RR2
router bgp 1
neighbor 10.1.1.1 remote-as 1
address-family ipv4 unicast
neighbor 10.1.1.1 activate
maximum-paths ibgp 4
bgp bestpath igp-metric ignore
bgp additional-paths select backup
bgp additional-paths install
neighbor 10.1.1.1 route-reflector-client
neighbor 10.1.1.1 advertise diverse-path backup