エンタープライズ キューを使用すると、コール タイプ、スキル グループ、およびサービス レポーティングに影響を与えます。
影響を受けるレポート メトリックには、キューイング メトリック、応答メトリック、サービス レベル メトリック、放棄メトリックが含まれます。
これらのメトリックのレポーティングは、ACD への送信時にコールがルーティングされたかどうかによっても影響を受けます。詳細については、「トランスレーションルーティング」を参照してください。
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スキル グループとコール タイプのレポート メトリックの中には、コールがトランスレーション ルーティングされる場合のみ適用されるものがあります。
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トランスレーション ルーティングは、レポーティングの精度に重要な役割を果たします。コール タイプおよびスキル グループ用に収集されたレポート メトリックの中には、コールがトランスレーション ルーティングされる場合のみ適用されるものがあります。コールをトランスレーション
ルーティングできる接続先は、VRU Peripheral または ACD のいずれかです。
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トランスレーションルーティングは、主に、従来の ACD へのエンタープライズルーティングに Webex CCE ソフトウェアを使用する場合に適用されます。これには、Aspect PG などのサポートされている TDM PG を使用して従来の ACD に接続された展開や、Webex CCE ゲートウェイ PG を使用して Cisco Unified System Contact Center に接続された展開が含まれます。トランスレーションルーティングにより、Webex CCE では、コールの存続期間の最初から最後までを通したレポーティングが可能になります。
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エンタープライズルーティング用に Webex CCE が ACD への統合を提供する環境では、次の動作が適用されます。
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Webex CCE システムは、ACD キューメトリックについてレポートします。
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Webex CCE ソフトウェアを使用して初期コール処理やエンタープライズキューイングを提供する場合は、Webex CCE ソフトウェアがエンタープライズキューメトリックについてレポートします。ただし、コールがいったん ACD にルーティングされると、その ACD でコールがキューイングされる可能性があります。この場合は、Webex CCE ソフトウェアがエンタープライズキューメトリックと ACD キューメトリックの両方についてレポートします。
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Webex CCE システムは、サービス制御 VRU をエンタープライズキューイング用のテレフォニープラットフォームとして使用します。
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Webex CCE スクリプトが [VRU転送(Send To VRU)] ノードと [VRUトランスレーションルート(Translation Route To VRU)] ノードのどちらを使用する場合でも、レポーティングは同じです。
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コールタイプメトリック
コールがトランスレーションルーティングされる場合:
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AnswerWaitTime、ASA、およびサービスレベルには、エンタープライズキューでの経過時間と ACD キューでの経過時間の両方が含まれます。
コールがキューイングされると、そのコールの AnswerWaitTime の測定が開始されます。コールがルーティング スクリプトに到達するか、コール タイプが変更されると、サービス レベルの測定が開始されます。
つまり、コールがエージェントにキューイングされる前に、コールにセルフサービスを実行する場合は、セルフサービスの完了時にコール タイプを変更するようにルーティング スクリプトを設定しておく必要があります。この設定を行わない場合、セルフサービスに要した時間によって、サービス
レベルにマイナスの影響があります。
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放棄の統計は次の 3 つに分類されます。
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エージェント デスクトップでの呼び出し中に放棄されたコール。
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応答可能なエージェントを待機している間にエンタープライズ キュー内で放棄されたコール。
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放棄されたコールの合計数。この数値には、VRU(プロンプト)で放棄されたコール、エンタープライズ キューおよび ACD キューで放棄されたコール、エージェントで放棄されたコールが含まれます。
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合計放棄数には ACD で放棄されたコールが含まれますが、ACD で放棄されたコールのみが別個にカウントされることはありません。
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コールがトランスレーションルーティングされない場合:
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コールタイプの放棄メトリックにより、対応可能なエージェントの待機中にエンタープライズキューで放棄されたコールの数と、セルフサービス中に放棄されたコールの数を特定できます。
ただし、コールが VRU を出てからエージェントがそれに応答するまでの間に放棄されたコール数は特定できません。
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コールタイプの応答メトリックは常にゼロになり、適用されません。
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コールタイプのサービスレベルメトリックは適用されません。
スキルグループメトリック
コールがトランスレーションルーティングされる場合:
コールがトランスレーションルーティングされない場合:
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スキルグループのキューイングメトリックが適用されます。
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スキルグループの放棄メトリックにより、対応可能なエージェントの待機中にエンタープライズキューで放棄されたコールの数を特定できますが、VRU を出てからエージェントが応答するまでの間に放棄されたコールの数は特定できません。ACD レポートには、ACD に到達した後で放棄されたコールが表示されます。
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スキルグループの応答メトリックには、エンタープライズキューでの経過時間は含まれません。したがって、このメトリックは適用されません。
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セルフサービスで消費された時間、およびセルフサービス中に終了したコールは、どのスキル グループ メトリックにも含まれません。コールは、キューイングされるまではスキル グループに関連付けられません。セルフサービスが完了すると、コールがキューイングされます。
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サービス メトリック
サービス制御 VRU が VRU アプリケーションで使用される場合、サービス メトリックを使用して VRU サービスのパフォーマンスを測定できます。VRU のタイプと設定によって、VRU サービスについてレポートされるメトリックの情報と有用性が決まります。
ACD 周辺機器に定義された Webex CCE サービスについてレポートされるメトリックには、エンタープライズキューでの経過時間は含まれません。したがって、エンタープライズ キューを使用する場合、サービス メトリックは役に立ちません。