VRU について
音声応答装置(VRU)とは、録音されたアナウンスを再生し、発信者が入力したタッチトーン番号に応答する通信デバイスです。対話式音声自動応答装置(IVR)と呼ばれることもあります。VRU には、自動音声認識(ASR)機能や音声合成(TTS)機能を備えているものもあります。
Webex CCE から見た VRU は、周辺機器に対応付けられ、PG によって統合されるデバイスです。一般的な設定は、VRU および PG(デュプレックスの場合は 2 つの PG)で構成されます。
ネットワーク VRU では、Webex CCE ソフトウェアのサービス制御インターフェイスがサポートされます。Webex CCE ソフトウェアがコールの最終的な宛先を決定する前に、Webex CCE ルーティングスクリプトによってコールをネットワーク VRU に転送し、特定の処理を実行するように VRU に指示できます。ネットワーク VRU には複数のタイプがあり、それぞれは『isco Unified ICM/Contact Center Enterprise スクリプティングおよびメディア ルーティング ガイ』で説明されています。
Webex CCE でサポートされる VRU には、Cisco Customer Voice Portal(CVP)と Cisco IP-IVR の 2 つがあります。これらの VRU は異なる機能がサポートされ、動作も異なるため、レポート データはシステムに展開されている IVR のタイプによって影響を受けます。
VRU の用途
企業では、初期コール処理とエンタープライズキューイングを提供する目的で、1 つ以上のタイプの VRU アプリケーションを実装することがあります。
これらの VRU アプリケーションは次のように使用できます。
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セルフサービスアプリケーションでは、顧客が一連の VRU プロンプトを通じて情報を取得できます。トランザクション全体は VRU 内で行われます。たとえば、顧客が銀行に電話をした場合、セルフサービス アプリケーションによって口座番号とパスワードの入力が求められた後に、口座残高の確認、最近の支払いの確認、および PIN 番号の変更などが可能になります。
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情報収集アプリケーションでは、VRU のプロンプトを通じて、発信者から特定の情報(連絡を取ろうとしている部署など)を取得し、その情報をルーティングの決定に使用できます。情報をエージェントデスクトップに渡すこともできます。
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VRU は、エージェントが対応可能になるまで顧客が待機する間、コールをエンタープライズキューに入れるためにも使用されます。キューイング中は、VRU の構成により、保留音を再生するか VRU アプリケーションを実行することができます。