次の例は、
Cisco Unified Communications Manager における保留復帰の動作を示しています。
これらの例では、保留復帰をアクティブにするタイミングを定義する保留復帰時間タイマーは 30 に設定されています。また、通知アラートの送信タイミングを定義する保留復帰間隔タイマーは 20 に設定されています。
例:保留復帰機能が無効になっている場合
ユーザ A が、ユーザ A と同じシステム上のユーザ B にコールします。 ユーザ B がコールに応答し、コールを保留にします。 保留中のコール用に MOH が設定されていれば、ユーザ A には音楽が聞こえます。
該当の DN に対して保留復帰が有効になっていないため、ユーザ B は、コールが保留状態であることを示すアラートを受信しません。 クラスタ全体の Maximum Hold Duration Timer システム設定が期限切れになると、
Cisco Unified Communications Manager がコールをクリアします。
例:復帰コールと新しい発信コール
ユーザ A が、ユーザ A と同じ
Cisco Unified Communications Manager システム上のユーザ B にコールします。 ユーザ B がコールに応答し、コールを保留にします。 保留中のコール用に MOH が設定されていれば、ユーザ A には音楽が聞こえます。
Cisco Unified Communications Manager は保留中のコールが復帰状態になった段階でユーザ B に通知します。その 30 秒後、
Cisco Unified Communications Manager は、「保留復帰」というメッセージを電話機に送信し、保留にした DN で電話機の呼び出し音を 1 回鳴らします(またはビープ音を 1 回鳴らすか、1 回点滅させます)。 電話機によっては追加のアラート メカニズムがサポートされている場合があります。
保留中のコールが復帰状態になっているときに、ユーザ B が、コールを発信するために電話機をオフフックにします。
Cisco Unified Communications Manager が保留中のコールを再開します。 ユーザ B は、新しいコールを発信できません。
例:共有回線
ユーザ A とユーザ B が同じシステム上に存在します。 ユーザ A がユーザ B の電話機の共有回線にコールします。 ユーザ B がコールを保留にします。 保留中のコール用に MOH が設定されていれば、ユーザ A には音楽が聞こえます。
Cisco Unified Communications Manager は保留復帰がコールに対してアクティブになった段階でユーザ B に通知します。その 30 秒後、
Cisco Unified Communications Manager は、「保留復帰」というメッセージを電話機に送信し、保留にした DN で電話機の呼び出し音を 1 回鳴らします(またはビープ音を 1 回鳴らすか、1 回点滅させます)。 電話機によっては追加のアラート メカニズムがサポートされている場合があります。共有回線上の他のユーザは、復帰コールのアラートを受信しません。
ユーザ B が復帰コールを取得するまで、
Cisco Unified Communications Manager は、20 秒ごとに定期的な通知アラートを、保留にした DN の電話機に送信します。つまり、
Cisco Unified Communications Manager は、設定された間隔で、「保留復帰」というメッセージを電話機に送信し、保留にした DN で電話機の呼び出し音を 1 回鳴らします(またはビープ音を 1 回鳴らすか、1 回点滅させます)。 電話機によっては追加のアラート メカニズムがサポートされている場合があります。共有回線上の他のユーザは、通知アラートを受信しません。
ユーザ B は、電話機でその他のコールを受信していません。 復帰コールにフォーカスが合っている状態で、ユーザ B が電話機をオフフックにします。 ユーザ B が復帰コールを受信します。
(注) |
保留にされた側が共有回線の場合、他のライン アピアランスには、リモートで使用中のコールに関する通常のインジケータが表示されます。 保留にした側が共有回線の場合、ユーザがコールを保留にすると、リモートで使用中のインジケータは、他のライン アピアランスに表示されなくなります。ユーザがコールに再接続すると、リモートで使用中のインジケータは、他のライン アピアランスに再表示されます。 共有回線上の別のユーザが復帰コールを取得した場合、保留にした側の電話機には、リモートで使用中のインジケータが表示され、保留復帰アラートは表示されなくなります。 保留にした側がコールをドロップした場合(たとえば、アプリケーションによってコールがリリースされた場合)、保留復帰タイマーは無効になります。
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例:同じ回線で複数の復帰コールを受信する場合
ユーザ A とユーザ C が、同じ DN のユーザ B にコールします。ユーザ B は保留復帰を有効にしています。また、コール A は復帰コールです。
ユーザ B がユーザ C からのコールに応答し、コールを保留にします。 保留中のコール用に MOH が設定されていれば、ユーザ C には音楽が聞こえます。
Cisco Unified Communications Manager はコール C が復帰状態になった段階でユーザ B に通知します。その 30 秒後、
Cisco Unified Communications Manager は、「保留復帰」というメッセージを電話機に送信し、保留にした DN で電話機の呼び出し音を 1 回鳴らします(またはビープ音を 1 回鳴らすか、1 回点滅させます)。 電話機によっては追加のアラート メカニズムがサポートされている場合があります。ユーザ B は、20 秒ごとに両方のコールに対する通知アラートを受信します。
コール A にフォーカスが合っている状態で、ユーザ B がユーザ A からのコールを取得します。
例:別々の回線上に複数の復帰コールが存在するときにコールが着信する場合
ユーザ A がユーザ B の回線 B1 にコールします。ユーザ B は B1 と B2 の両方に保留復帰を設定しています。 ユーザ B がユーザ A を保留にします。 保留中のコール用に MOH が設定されていれば、ユーザ A には音楽が聞こえます。
ユーザ C がユーザ B の回線 B2 にコールします。 ユーザ B がユーザ C を保留にします。 保留中のコール用に MOH が設定されていれば、ユーザ C には音楽が聞こえます。
保留中のコールは両方とも、設定済みの時間制限である 30 秒を超えると、復帰状態になります。 ユーザ B が、保留中のコールの両方に対する保留復帰アラートを受信します。
別のコールが回線 B3 に着信します。 着信コールには、フォーカス優先度が設定されています。 ユーザ B が電話機をオフフックにして、着信コールに応答します。 ユーザ B が B3 コールを終了します。
ユーザ B が電話機をオフフックにして、B1 コールを再開します。 ユーザ B は引き続き、20 秒ごとにコール B2 に対する通知アラートを受信します。 ユーザ B が [復帰] ソフトキーを押します。 コール B1 が保留になり、コール B2 が接続されます。
Cisco Unified Communications Manager は、コール B1 に対して保留復帰機能をアクティブにするためのタイマーを再起動します。