一部の
Cisco Unified Communications Manager 機能は、[IPアドレッシングモード(IP Addressing Mode)] が [IPv6のみ(IPv6 Only)] のデバイスでは動作しません。 デバイスに対して [IPv6のみ(IPv6 Only)] を設定する前に、IPv6 での
Cisco Unified Communications Manager 機能のインタラクションおよび制限事項を記載した次のセクションを確認してください。
注意 |
Cisco Unified Communications オペレーティング システムで IPv6 を有効にし、Enable IPv6 エンタープライズ パラメータを [True] に設定する必要があります。これらの作業の両方を実行しない場合、Cisco CallManager サービスは IPv4 で実行され、[IPアドレッシングモード(IP Addressing Mode)] が [IPv6のみ(IPv6 Only)] に設定された電話機は
Cisco Unified Communications Manager に登録できません。 これらの作業を実行した後、サーバを再起動してください。 IPv6 について作業を実行する順序については、IPv6 の設定を参照してください。
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注意 |
Cisco Unified Communications Manager Release 7.0(x) から Release 8.5(1) へのアップグレードを実行する前に、IPv6 用の DNS サーバをプロビジョニングできます。 ただし、Release 8.5(1) をアップグレードしてから、IPv6 の
Cisco Unified Communications Manager DNS レコードを設定してください。 Release 8.5(1) にアップグレードする前に
Cisco Unified Communications Manager の DNS レコードを IPv6 用に設定すると、アップグレードが失敗し、リブート後システムが機能しなくなる原因となります。
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アナンシエータ
アナンシエータは IPv4 をサポートします。[IPアドレッシングモード(IP Addressing Mode)] が [IPv6のみ(IPv6 Only)] のデバイスにアナンシエータが接続すると、
Cisco Unified Communications Manager は IPv4 を IPv6 へ変換できる MTP を挿入します。 IP アドレス バージョンを変換できる MTP を使用できない場合、電話機でアナウンスは再生されません。
一括管理ツール
Bulk Administration Tool(BAT)による IPv6 のサポートについては、『
Cisco Unified Communications Manager Bulk Administration ガイド』を参照してください。
呼詳細レコード
コールに IPv6 が使用される場合、呼詳細レコード(CDR)に IPv6 アドレスを表示できます。 CDR の詳細については、
『Cisco Unified Communications Manager Call Detail Records Administration Guide』を参照してください。
Cisco Certificate Authority Proxy Function
IPv6 での Cisco Certificate Authority Proxy Function の機能については、『
Cisco Unified Communications Manager セキュリティ ガイド』を参照してください。
Cisco Extension Mobility
Cisco Extension Mobility では IPv4 がサポートされるため、[IPアドレッシングモード(IP Addressing Mode)] が [IPv6のみ(IPv6 Only)] の電話機は
Cisco Extension Mobility で使用できません。 その電話機で
Cisco Extension Mobility を使用する場合は、その電話機の [IPアドレッシングモード(IP Addressing Mode)] を [IPv4のみ(IPv4 Only)] または [IPv4とIPv6(IPv4 and IPv6)] に設定します。
Cisco Unified Communications Manager CDR Analysis and Reporting
Cisco Unified Communications Manager CDR Analysis and Reporting については、
『Cisco Unified Communications Manager CDR Analysis and Reporting Administration Guide』を参照してください。
Cisco Unified サービスアビリティ
ネットワークでの設定に応じて、IPv4 アドレスを報告するアラームが IPv6 アドレスも報告する場合があります。
Cisco Unified サービスアビリティでのアラームの設定方法およびアラーム定義の表示方法については、
『Cisco Unified Serviceability Administration Guide』を参照してください。
CISCO-CCM-MIB には IPv6 アドレスや設定などのためのカラムおよびストレージが含まれていますが、SNMP は IPv4 をサポートします。
Cisco Unity Connection および
Cisco Unity
Cisco Unity Connection および
Cisco Unity は、IPv4 を使用して
Cisco Unified Communications Manager と通信します。
Cisco Unified Communications Manager Assistant
Cisco Unified Communications Manager Assistant では IPv6 がサポートされないため、[IPアドレッシングモード(IP Addressing Mode)] が [IPv6のみ(IPv6 Only)] の電話機は
Cisco Unified Communications Manager Assistant で使用できません。 その電話機で
Cisco Unified Communications Manager Assistant を使用する場合は、その電話機の [IPアドレッシングモード(IP Addressing Mode)] を [IPv4のみ(IPv4 Only)] または [IPv4とIPv6(IPv4 and IPv6)] に設定します。
リアルタイム監視ツール
リアルタイム監視ツール(RTMT)では、IPv6 アドレスを使用する CTI アプリケーション、CTI デバイス、および CTI 回線を監視できます。 CTI アプリケーション、CTI デバイス、または CTI 回線を検索するときは、IPv6 アドレスを入力し、属性ウィンドウで [AppIpv6Addr] チェックボックスをオンにします。
また、IPv6 アドレスを使用する電話機または SIP トランクでデバイス検索を実行できます。 (または [SIP Trunks] を選択するときは、IPv6 アドレスを指定し、属性ウィンドウで [Ipv6Address] チェックボックスをオンにします。
ネットワークでの設定に応じて、ログ ファイルには IPv4 アドレスおよび IPv6 アドレスが表示されます。
RTMT では、IP6 オブジェクトに対してパフォーマンス モニタリング カウンタが表示されます。
Cisco WebDialer
Cisco WebDialer は IPv4 をサポートします。したがって、CTI Manager に接続するために、
Cisco WebDialer は IPv4 アドレスを使用します。
Cisco WebDialer は、[IPアドレッシングモード(IP Addressing Mode)] が [IPv4とIPv6(IPv4 and IPv6)] のデバイスで動作します。
会議
Cisco Unified Communications Manager は、会議ブリッジが IPv6 を使用する場合でも、会議に IPv4 を使用します。 会議中、
Cisco Unified Communications Manager は、[IPアドレッシングモード(IP Addressing Mode)] が [IPv6のみ(IPv6 Only)] のデバイスごとに IPv4 を IPv6 に変換できる MTP を 1 つ挿入します。したがって、IPv6 を使用する各電話機は会議に参加できます。
MTP デバイスでセキュリティをサポートするには、MTP を passthru モードで設定する必要があります。これは、コール中に MTP がパケットを変換しないことを意味します。 MTP を passthru モードで設定すると、MTP は暗号化されたパケットを 1 つのコール レッグで受信し、同じパケットを別のコール レッグで送信します。 セキュアな会議ブリッジと [IPアドレッシングモード(IP Addressing Mode)] が [IPv6のみ(IPv6 Only)] の暗号化されたデバイスによるセキュアな会議のために、会議の一部のデバイスが IPv4 をサポートする場合、
Cisco Unified Communications Manager は IPv4 を IPv6(またはその逆)に変換する MTP を会議に挿入します。 MTP を passthru モードで設定した場合、暗号化された IPv6 電話機は SRTP を介して会議ブリッジと通信します。 MTP を passthru モードで設定しない場合、メディアは RTP にダウングレードされます。
デバイス モビリティ
デバイス モビリティでは IPv4 アドレスだけがサポートされるため、[IPアドレッシングモード(IP Addressing Mode)] が [IPv6のみ(IPv6 Only)] の電話機はデバイス モビリティで使用できません。
Differentiated Services Control Point(DSCP)
Differentiated Services Control Point(DSCP)の値は、IPv6 と IPv4 で同じです。
ディザスタ リカバリ システム
ディザスタ リカバリ システムについては、
『Disaster Recovery System Administration Guide』を参照してください。
H.323 デバイス
H.323 クライアント、ゲートウェイ、および H.225 クラスタ間トランクは IPv6 をサポートしません。 これらのゲートウェイに接続している [IPv6のみ] デバイスと通信するために、
Cisco Unified Communications Manager はコール中に IPv4 を IPv6 に変換できる MTP を挿入します。
インターコム
インターコムは、[IPアドレッシングモード(IP Addressing Mode)] が [IPv4のみ(IPv4 Only)] または [IPv4とIPv6(IPv4 and IPv6)] の電話機をサポートできます。 インターコム コール中に、トークバック モードにより、発信側がインターコムを開始したときに使用されるメディア ストリームと同じ IP バージョンのメディア ストリームが確立されます。
モバイル コネクトおよびモバイル ボイス アクセス
モバイル コネクトやモバイル ボイス アクセスなどの
Cisco Unified Communications Manager の Cisco Unified Mobility 機能は、IPv4 をサポートします。 コールで、携帯電話が IPv4 を使用し、別の電話機が IPv6 を使用している場合、
Cisco Unified Communications Manager は IPv4 を IPv6 に変換できる MTP をコールに挿入します。
モニタリングと録音
モニタリングと録音では、電話機はお客様からエージェントへのコールの IPv4 メディア ストリームを処理でき、一方で録音とモニタリングの IPv6 メディア ストリームを処理します(またはその逆)。
保留音
Cisco IP Voice Media Streaming Application サービスは IPv4 をサポートしています。 Cisco Unified Communications Manager はマルチキャスト保留音の IPv6 をサポートしないため、[IPアドレッシングモード(IP Addressing Mode)] が [IPv6のみ(IPv6 Only)] のデバイスはマルチキャスト保留音をサポートできません。 この場合、Cisco Unified Communications Manager は電話の保留時に音ではなくトーンを再生します。 ユニキャスト保留音を使用する [IPv6のみ] デバイスの場合、Cisco Unified Communications Manager は IPv4 を IPv6 (またはその逆)へ変換できる MTP をメディア ストリームに挿入します。
NTP サーバ
互換性、精度、およびネットワーク ジッタに関する潜在的な問題を回避するには、プライマリ ノードに指定した外部 NTP サーバが NTP v4(バージョン 4)である必要があります。
QRT
[IPアドレッシングモード(IP Addressing Mode)] が [IPv6のみ(IPv6 Only)] の電話機のユーザは、電話機の [品質] ソフトキーを押して音声などの問題を報告できません。 また、QRT レポートには、[IPアドレッシングモード(IP Addressing Mode)] が [IPv6のみ(IPv6 Only)] の電話機のストリーミング統計情報は含まれていません。
RSVP
コール アドミッション制御メカニズムとして RSVP をネットワークに配置する場合、IPv6 は配置しないでください。 RSVP 機能は IPv6 をサポートしません。 RSVP コールは IPv4 をサポートします。 RSVP がコールに必要であり、コール内のデバイスが IPv6 アドレス用に設定されているか IPv6 アドレスを使用する場合、
Cisco Unified Communications Manager はコールを拒否し、発信側はビジー トーンを受信します。
SDL
SDL TCP 接続は IPv6 をサポートしますが、SDL リンクは IPv4 をサポートします。
Cisco Unified Communications Manager の管理ページの [サーバの設定(Server Configuration)] ウィンドウでホスト名を設定した場合、SDL は IPv4 が使用されることを指定する DNS A レコードをクエリーします。 IP アドレスを指定した場合、IPv4 アドレスが SDL 層に渡されます。
セキュリティ(TLS および SRTP)
IPv6 での TLS および SRTP の機能については、『
Cisco Unified Communications Manager セキュリティ ガイド』を参照してください。
SIP 電話機および TFTP
SIP を実行する電話機は IPv6 アドレスをサポートしません。 SIP を実行する電話機の [IPアドレッシングモード(IP Addressing Mode)] として [IPv6のみ(IPv6 Only)] を設定する場合、Cisco TFTP サービスによって [IPアドレッシングモード(IP Addressing Mode)] 設定は上書きされ、設定ファイルで [IPv4のみ(IPv4 Only)] が使用されます。
T.38 ファクス
T.38 ファクス コールが IPv4 を使用するか IPv6 を使用するかは、
Cisco Unified Communications Manager の設定およびコール内のデバイスの機能によって決まります。 コール内のデバイスの 1 つが IPv6 を使用し、他のデバイスが IPv4 と IPv6 を使用できる場合、コールは
Cisco Unified Communications Manager の管理ページのシグナリングおよびメディアのエンタープライズ パラメータの設定に関係なく、IPv6 を使用します。
Cisco Unified Communications Manager は、次のタイプの T.38 ファクス コールをサポートします。
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IPv6 を使用する SIP から SIP へのコール
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IPv4 を使用する SIP から SIP へのコール
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IPv4 を使用する SIP から非 SIP へのコール
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SIP デバイスが IPv6 を使用し、非 SIP デバイスが IPv4 を使用する SIP から非 SIP へのコール(IP アドレス バージョンを変換できる MTP を使用) T.38 ファクス コールの途中で、
Cisco Unified Communications Manager は IP バージョン タイプを変換する MTP を挿入しません。MTP はコール内にすでに存在している必要があります。
転送
Cisco Unified Communications Manager の転送コンポーネントは、デバイスの [IPアドレッシングモード(IP Addressing Mode)] および IP アドレスを使用して転送の処理方法を決定します。 コールを転送するときに IP 機能が一致しない場合、
Cisco Unified Communications Manager は転送できるように IP バージョンを変換できる MTP を割り当てます。
電話機の Web ブラウザ
Cisco Unified IP Phone では、Web ブラウザの HTTP インターフェイスは IPv4 アドレスをサポートするため、電話機から IPv6 アドレスを使用するサーバへの Web アクセスはできません。
ビデオ
Cisco Unified Communications Manager Release 9.0 はビデオ IPv6 コールをサポートしていません。
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Cisco Unified Video Advantage は IPv6 をサポートしていないため、ビデオは常に IPv4 を使用します。
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コールの音声およびビデオ部分は、常に同じ IP タイプを使用する必要があります。Cisco Unified Video Advantage に関連付けられた IPv6 またはデュアルスタックの電話機の場合、ビデオは無効になります。