目次
この章では、コールまたは接続されている回線についてどのような情報を表示するかを、コールを行っているユーザに応じて選択することができる、コール表示の制限機能について説明します。
Cisco Unified Communications Manager の管理ページの特定の設定項目を使用すると、各コールに関する情報を表示するか制限するかを選択できます。
たとえば、ホテル環境で、客室とフロント デスクとの間で行われたコールの情報は表示し、客室間で行われたコールについては、いずれの電話機でもコール情報を表示しないとします。 コール表示の制限機能を使用すると、このような表示が可能になります。
コール表示の制限の設定
コール表示の制限機能を使用すると、コールまたは接続されている回線についてどのような情報を表示するかを、コールを行っているユーザに応じて選択することができます。
Cisco Unified Communications Manager の管理ページの特定の設定項目を使用すると、各コールに関する情報を表示するか制限するかを選択できます。
たとえば、ホテル環境で、客室とフロント デスクとの間で行われたコールの情報は表示し、客室間で行われたコールについては、いずれの電話機でもコール情報を表示しないとします。 コール表示の制限機能を使用すると、このような表示が可能になります。
コール表示の制限を設定するには、次の手順を実行します。
手順
ステップ 1 |
客室、フロント デスク、クラブ、および PSTN にパーティションを設定します。 詳細については、パーティションに関連するトピックおよび
『Cisco Unified Communications Manager アドミニストレーション ガイド』を参照してください。 |
ステップ 2 |
コール パークの電話番号を設定するか、またはコール パークの電話番号の範囲を定義します。 客室からのコール パーク取得用に、各コール パークの電話番号にトランスレーション パターンを設定します。 詳細については、コール パークに関連するトピックおよび
『Cisco Unified Communications Manager アドミニストレーション ガイド』を参照してください。 |
ステップ 3 |
コーリング サーチ スペース内にパーティションを持つユーザだけがパーティションを使用できるようにコール パーク電話番号のパーティションを設定します。 詳細については、パーティションおよびコール パークに関連するトピック、ならびに
『Cisco Unified Communications Manager アドミニストレーション ガイド』を参照してください。 |
ステップ 4 |
客室、フロント デスク、クラブ、PSTN のコーリング サーチ スペースと、客室のパーク範囲(コール パーク用)を設定します。 詳細については、コーリング サーチ スペースに関連するトピックおよび
『Cisco Unified Communications Manager アドミニストレーション ガイド』を参照してください。 |
ステップ 5 |
客室、フロント デスク、クラブの電話、および PSTN のゲートウェイを設定します。 詳細については、デバイスおよびゲートウェイに関連するトピック、ならびに
『Cisco Unified Communications Manager アドミニストレーション ガイド』を参照してください。 |
ステップ 6 |
トランスレーション パターンとルート パターンを設定します。 詳細については、トランスレーション パターンに関連するトピックと、
『Cisco Unified Communications Manager アドミニストレーション ガイド』および
『Cisco Unified Communications Manager システム ガイド』を参照してください。 |
コール表示の制限機能
コール表示の制限機能は、
Cisco Unified Communications Manager 5.0 以降のバージョンを実行している
Cisco Unified Communications Manager クラスタ内、または
Cisco Unified Communications Manager 6.0 以降のバージョンを実行している
Cisco Unified Communications Manager サーバ内で動作します。 コール表示の制限機能を有効にするには、次のパラメータを設定する必要があります。
サービス パラメータ
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Always Display Original Dialed Number
トランスレーション パターンのパラメータ
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Name Display for Original Dialed Number When Translated
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Calling Line ID Presentation
-
Connected Line ID Presentation
電話機の設定およびユーザ デバイス プロファイルのパラメータ
-
Ignore Presentation Indicators (internal calls only)
これらの設定を組み合わせることによって、各コールの情報表示を許可するか制限するか、および接続先番号をどのように表示するかを決定できます。
コール表示の制限機能の概要
コール表示の制限を使用すると、コールまたは接続回線の情報を選択的に表示または制限できます。 次のようなニーズがあると思われるホテル環境では、この機能が頻繁に必要になります。
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客室とフロント デスクとの間のコールについては、客室とフロント デスクの両方で互いのコール情報を表示する必要がある。
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客室間のコールについては、互いにコール情報を表示しない。
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客室とホテルの他の内線(クラブ ハウスなど)との間のコールについては、客室だけにコール情報が表示されるようにする。
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構内電話システム(PSTN)からフロント デスクまたは客室にかかってきた外部コールの場合は、表示設定が制限されている発信者のコール情報は表示しないようにする。
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フロント デスクにかかってくるすべてのコールについては、内部コールのコール情報を表示する。
-
フロント デスクで客室からのコールをセキュリティに転送する場合、客室の電話機にはフロント デスクのダイヤル番号だけが表示されるようにする。
コール表示の制限の有効化
コール表示の制限機能は、さまざまなトランスレーション パターンを通じたコールのルーティングを行ってから実際のデバイスに送達することを基盤にしています。 ユーザが適切なトランスレーション パターン番号をダイヤルすることによって表示が制限されます。
トランスレーション パターンの設定
コール表示の制限を有効にするには、[発呼者回線IDの表示(Calling Line ID Presentation)] パラメータと [接続側回線IDの表示(Connected Line ID Presentation)] パラメータに適切なオプションを選択して、表示制限のレベルが異なるトランスレーション パターンを設定します。
 ヒント |
トランスレーション パターンに加えて、パーティションとコーリング サーチ スペースも設定する必要があります。 これらの設定の詳細については、トランスレーション パターンの設定に関連するトピックおよび
『Cisco Unified Communications Manager アドミニストレーション ガイド』を参照してください。
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電話機の設定およびユーザ デバイス プロファイルの設定
次に [プレゼンテーションインジケータを無視(内線コールのみ)(Ignore Presentation Indicators (internal calls only))] パラメータを有効にして、内部コールに関して受け取る表示制限を無視するように設定し、デバイスがリモート ユーザのコール情報を表示するようにします。
エクステンション モビリティが有効になっている電話機にログインするユーザについては、
Cisco Unified Communications Manager の管理ページの [デバイスプロファイルの設定(Device Profile Configuration)] ウィンドウでも、この項目を設定します。
接続先番号の表示
コールがトランスレーション パターンまたはルート パターンを介してルーティングされた場合や、不在転送または話中転送の宛先にルーティングされた場合、あるいはコール転送または CTI アプリケーションによってリダイレクトされた場合は、接続先番号の表示が更新され、変更後の番号またはリダイレクト先の番号が表示されます。
電話機で表示の更新をオフにして、ダイヤル番号だけが表示されるようにするには、Cisco CallManager サービス パラメータの Always Display Original Dialed Number を [True] に設定します。 このサービス パラメータが [True] に設定されている場合、コール期間中は、発信側の電話機にダイヤル番号だけが表示されるようになります。
元のダイヤル番号の名前と変換された番号のどちらを表示するのかは、Cisco CallManager の Name Display for Original Dialed Number When Translated サービス パラメータで指定できます。 デフォルトの設定では、変換前の元のダイヤル番号の名前が表示されます。 Always Display Original Dialed Number サービス パラメータが [False] に設定されている場合、このパラメータは適用されません。
コール表示の制限のシステム要件
コール表示の制限をサポートしているソフトウェア コンポーネントは、次のとおりです。
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Cisco Unified Communications Manager
コール表示の制限をサポートしているデバイスは、次のとおりです。
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Cisco Unified IP Phone 6900 シリーズ(6901 と 6911 を除く)
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Cisco Unified IP Phone 7900 シリーズ
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Cisco Unified IP Phone 8900 シリーズ
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Cisco Unified IP Phone 9900 シリーズ
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H.323 クライアント
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CTI ポート
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Cisco IP Communicator
コール表示の制限の例
次のシナリオで、コール表示の制限の使用例を示します。
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フロント デスクから客室 1 にコール:両方の電話機に互いのコール情報が表示される。
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フロント デスクから客室 1 にコールし、さらにフロント デスクは客室 2 にコールを転送:最後に接続された客室 1 と客室 2 では、互いにコール情報が表示されない。
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外部(PSTN)からフロント デスクにコール:フロント デスクは外部発信者の表示設定を順守する。
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外部(PSTN)から客室 1 にコール:客室 1 では外部発信者の表示設定を順守し、外部発信者には客室 1 のコール情報は表示されない。
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客室 1 からフロント デスクにコール:両方の電話機に互いの情報が表示される。
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客室 1 から客室 2 にコール:いずれの電話機にも互いの情報は表示されない。
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客室 1 からフロント デスクにコールし、フロント デスクはこのコールを客室 2 に転送:最後に接続された客室 1 と客室 2 では、互いにコール情報は表示されない。
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客室 1 からフロント デスク 1 にコールし、フロント デスク 1 はこのコールをフロント デスク 2 に転送:最後に接続された客室 1 とフロント デスク 2 では、互いにコール情報が表示される。
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客室 1 から客室 2 にコールし、客室 2 はこのコールをフロント デスクに転送:客室 1 とフロント デスクでは、互いにコール情報が表示される。
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クラブ ハウスから客室 1 にコール:クラブ ハウスではコール情報は表示されないが、客室 1 ではコール情報が表示される。
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会議コールのすべての参加者:すべての電話機のコール情報表示は [会議] になる。
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客室 1 からクラブ ハウスにコールし、クラブ ハウスのマネージャはすべてのコールを自分の携帯電話に自動転送:客室 1 ではクラブ ハウスの番号だけが表示される。
インタラクション
この項では、コール表示の制限機能が
Cisco Unified Communications Manager のアプリケーションと通信する方法およびコール処理機能について説明します。
接続先番号の表示制限は、システムで発信されるすべてのコールに適用されます。 この設定は、[True] に設定されている場合、既存の
Cisco Unified Communications Manager アプリケーション、機能、およびコール処理と透過的に通信します。 設定は、システムの内部または外部で終端するコールすべてに適用されます。
コール パーク
コール表示の制限機能とコール パークを併用する場合は、コール表示の制限機能を維持するように、各コール パーク番号について関連するトランスレーション パターンを設定する必要があります。コール パーク番号の範囲に対応するように単一のトランスレーション パターンを設定することはできません。
次のシナリオを例として検討してください。
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システム管理者は範囲が 77x のコール パークを作成し、P_ParkRange という名前のパーティションに配置しました (客室の電話では、P_ParkRange パーティションが電話機のコーリング サーチ スペースに含まれていることによって客室の電話から可視になっていることを表示できます(CSS_FromRoom))。
-
管理者は、各コール パークの電話番号に個別のトランスレーション パターンを設定し、表示設定には [非許可(Restricted)] を指定しました (このシナリオでは、管理者は 770、771、772 ... 779 のトランスレーション パターンを作成しています)。
 (注) |
コール表示の制限機能が正しく動作するためには、単一のトランスレーション パターンで番号の範囲に対応する(77x や 77[0-9])のではなく、管理者は個別のトランスレーション パターンを設定する必要があります。
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客室 1 が客室 2 にコールしました。
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客室 2 はコールに応答し、客室 1 はコールをパークしました。
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客室 1 がコールを取ると、客室 2 には客室 1 のコール情報は表示されません。
コール パーク機能の使用方法の詳細については、コール パークとダイレクト コール パークを参照してください。
会議リスト
コール表示の制限を使用する場合は、会議の参加者リストの情報表示を制限します。 会議リストの詳細については、『
Cisco Unified Communications Manager システム ガイド』を参照してください。
会議とボイスメール
会議やボイスメールなどの機能とコール表示の制限を併用する場合は、電話機のコール情報表示にステータスが反映されます。 たとえば、会議機能を起動すると、[会議] というコール情報が表示されます。 [メッセージ] ボタンを選択してボイスメールにアクセスすると、[ボイスメール] というコール情報が表示されます。
エクステンション モビリティ
コール表示の制限とエクステンション モビリティを併用するには、
Cisco Unified Communications Manager の管理ページの [電話の設定(Phone Configuration)] ウィンドウと
Cisco Unified Communications Manager の管理ページの [デバイスプロファイルの設定(Device Profile Configuration)] ウィンドウで [プレゼンテーションインジケータを無視(内線コールのみ)(Ignore Presentation Indicators (internal calls only))] パラメータを有効にする必要があります。
エクステンション モビリティでコール表示の制限を有効にすると、デバイスにログインしたユーザに関連付けられている回線プロファイルによってコール情報が表示または制限されます。 つまり、ユーザ デバイス プロファイルに入力された(ユーザに関連付けられている)設定は、電話機設定で入力された設定(エクステンション モビリティが有効になっている電話機のもの)に優先します。
コール表示の制限の設定
コール表示の制限を使用するには、
Cisco Unified Communications Manager を次のように設定する必要があります。
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パーティションとコーリング サーチ スペースを設定してからトランスレーション パターンを追加する。
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異なるレベルの表示制限によるトランスレーション パターンを設定する。
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[電話の設定(Phone Configuration)] ウィンドウで、[表示制限を無視(内線コールのみ)(Ignore Presentation Indicators (internal calls only))] チェックボックスをオンにして、内部コールのコール情報が常に表示されるようにする。
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個々のコール パークの電話番号に、個別のトランスレーション パターンを関連付けて設定することで、コール パーク機能と連携する。
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Always Display Original Dial Number サービス パラメータを [True] に設定することで、プライバシーを確保し、リダイレクトされたコールに対する接続先番号の更新をブロックする。
 ヒント |
コール表示の制限を設定する前に、コール表示の制限を設定するためのタスクを確認してください。
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トランスレーション パターンのパラメータ設定
Cisco Unified Communications Manager の管理ページの [トランスレーションパターンの設定(Translation Pattern Configuration)] ウィンドウで、次のパラメータを設定します。
 ヒント |
発信コールについては、着信側のトランスレーション パターン設定が、発信側の
Cisco Unified Communications Manager の設定よりも優先される場合があります。
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[発呼者回線IDの表示(Calling Line ID Presentation)]
Cisco Unified Communications Manager は補助的なサービスとして、[発呼者回線 ID の表示(Calling Line ID Presentatiion)] を使用します。これは、コールごとに発信者の電話番号を許可、または制限します。 次のいずれかのオプションを選択することによって、このトランスレーション パターンで発呼側の電話番号を着信側の電話機に表示するか制限するかを決定できます。
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[デフォルト(Default)]: このオプションは、[発呼者回線IDの表示(Calling Line ID Presentation)] を変更しません。
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[許可(Allowed)]:
Cisco Unified Communications Manager によって発信側の番号の表示が許可されます。
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[非許可(Restricted)]:
Cisco Unified Communications Manager によって発信側の番号の表示がブロックされます。
 (注) |
着信コールがトランスレーション パターンまたはルート パターンを経由し、[発呼者回線IDの表示(Calling Line ID Presentation)] の設定が [許可(Allowed)] または [非許可(Restricted)] になっている場合、発呼者回線の表示はトランスレーション パターンまたはルート パターンの設定によって変更されます。
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[接続側回線IDの表示(Connected Line ID Presentation)]
Cisco Unified Communications Manager では、コールごとに着信側の電話番号を表示または制限するための補足サービスとして、[接続側回線IDの表示(Connected Line ID Presentation)] を使用します。 次のいずれかのオプションを選択することによって、このトランスレーション パターンで着信側の電話番号を発呼側の電話機に表示するか制限するかを決定できます。
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[デフォルト(Default)]:このオプションは、[接続側回線IDの表示(Connected Line ID Presentation)] を変更しません。
-
[許可(Allowed)]:このオプションは接続側の電話番号を表示します。
-
[非許可(Restricted)]:
Cisco Unified Communications Manager によって発信側の電話番号の表示がブロックされます。
 (注) |
着信コールがトランスレーション パターンまたはルート パターンを経由し、[接続側回線IDの表示(Connected Line ID Presentation)] フィールドの設定が [許可(Allowed)] または [非許可(Restricted)] になっている場合、着信回線の表示インジケータはトランスレーション パターンまたはルート パターンの設定によって変更されます。
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 (注) |
接続先番号の表示制限が有効の場合、接続先番号の表示は、変更後の番号またはリダイレクト先コールでは更新されません。
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例
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ある客室から別の客室にかけられたコールについては、コール情報が表示されないように [発呼者回線IDの表示(Calling Line ID Presentation)] と [接続側回線IDの表示(Connected Line ID Presentation)] を [非許可(Restricted)] に設定します。
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フロント デスクから客室にかけられたコールについては、両方にコール情報が表示されるように [発呼者回線IDの表示(Calling Line ID Presentation)] を [許可(Allowed)] に設定し、[接続側回線IDの表示(Connected Line ID Presentation)] を [非許可(Restricted)] に設定します。
 ヒント |
[発呼側トランスフォーメーション(Calling Party Transformations)] と [接続側トランスフォーメーション(Connected Party Transformations)] の詳細については、『
Cisco Unified Communications Manager システム ガイド』のコール表示の制限の設定の章を参照してください。
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電話機の設定
コール表示の制限機能の設定を完了するには、
Cisco Unified Communications Manager の管理ページの [電話の設定(Phone Configuration)] ウィンドウで [プレゼンテーションインジケータを無視(内線コールのみ)(Ignore Presentation Indicators (internal calls only))] チェックボックスをオンにします。
エクステンション モビリティと併用する場合は、
Cisco Unified Communications Manager の管理ページの [デバイスプロファイルの設定(Device Profile Configuration)] ウィンドウでも、この項目を設定する必要があります。
[プレゼンテーションインジケータを無視(内線コールのみ)(Ignore Presentation Indicators (internal calls only))] フィールドの設定では、次のことに注意してください。
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通話相手が内部である場合、
Cisco Unified Communications Manager は常にリモート側のコール情報を表示します。
-
通話相手が外部で表示が制限されている場合、
Cisco Unified Communications Manager はリモート側のコール情報を表示しません。
 (注) |
[発呼者回線IDの表示(Calling Line ID Presentation)] および [接続側回線IDの表示(Connected Line ID Presentation)] では、
Cisco Unified Communications Manager が内部発信者の表示設定を無視するように [プレゼンテーションインジケータを無視(内線コールのみ)(Ignore Presentation Indicators (internal calls only))] パラメータを設定してください。 外部からの着信コールについては、[プレゼンテーションインジケータを無視(内線コールのみ)(Ignore Presentation Indicators (internal calls only))] パラメータが設定されていても、受信した表示インジケータが維持されます。
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-
ホテルのフロント デスクで使用されている電話機では [プレゼンテーションインジケータを無視(内線コールのみ)(Ignore Presentation Indicators (internal calls only))] チェックボックスがオンになっているため、フロント デスクでは内部コールのコール情報を常に表示できます。
 ヒント |
[電話の設定(Phone Configuration)] と [デバイスプロファイルの設定(Device Profile Configuration)] の詳細については、『
Cisco Unified Communications Manager アドミニストレーション ガイド』を参照してください。
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コール表示の制限の設定チェックリストの例
この項ではコール表示の制限機能を有効にするための設定例について説明します。
パーティション
Cisco Unified Communications Manager の管理ページの [パーティションの設定(Partition Configuration)] ウィンドウで、次のパーティションを設定します。
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実パーティション P_Room の挿入
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実パーティション P_FrontDesk の挿入
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実パーティション P_Club の挿入
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実パーティション P_PSTN の挿入
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トランスレーション パーティション P_CallsFromRoomToRoom の挿入
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トランスレーション パーティション P_CallsFromRoomToFrontDesk の挿入
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トランスレーション パーティション P_CallsFromRoomToClub の挿入
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トランスレーション パーティション P_CallsFromRoomToPSTN の挿入
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トランスレーション パーティション P_CallsFromFrontDeskToRoom の挿入
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トランスレーション パーティション P_CallsFromFrontDeskToFrontDesk の挿入
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トランスレーション パーティション P_CallsFromFrontDeskToClub の挿入
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トランスレーション パーティション P_CallsFromFrontDeskToPSTN の挿入
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トランスレーション パーティション P_CallsFromPSTN の挿入
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トランスレーション パーティション P_CallsFromClubToRoom の挿入
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トランスレーション パーティション P_CallsFromClubToFrontDesk の挿入
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トランスレーション パーティション P_FrontDeskToParkNumber の挿入
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トランスレーション パーティション P_RoomToParkNumber の挿入
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トランスレーション パーティション P_ParkNumberRange の挿入
コーリング サーチ スペース
Cisco Unified Communications Manager の管理ページの [コーリングサーチスペースの設定(Calling Search Space Configuration)] ウィンドウで、次のコーリング サーチ スペースを設定します。
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コーリング サーチ スペース CSS_Room の挿入 {P_Room}
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コーリング サーチ スペース CSS_FrontDesk の挿入 {P_FrontDesk}
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コーリング サーチ スペース CSS_Club の挿入 {P_Club}
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コーリング サーチ スペース CSS_PSTN の挿入 {P_PSTN}
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コーリング サーチ スペース CSS_FromRoom の挿入
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{ P_CallsFromRoomToFrontDesk, P_CallsFromRoomToRoom, P_CallsFromRoomToClub, P_CallsFromRoomToPSTN, P_RoomToParkNumber, P_ParkNumberRange}
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コーリング サーチ スペース CSS_FromFrontDesk の挿入
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{ P_CallsFromFrontDeskToRoom, P_CallsFromFrontDeskToClub, P_CallsFromFrontDeskToPSTN, P_CallsFromFrontDeskToFrontDesk }
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コーリング サーチ スペース CSS_FromPSTN の挿入
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{ P_CallsFromPSTN}
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コーリング サーチ スペース CSS_FromClub の挿入
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{ P_CallsFromClubToRoom, P_CallsFromClubToFrontDesk}
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コーリング サーチ スペース CSS_RoomParkRange の挿入
-
{P_ParkNumberRange }
デバイスとゲートウェイ
Cisco Unified Communications Manager の管理ページの [電話の設定(Phone Configuration)] ウィンドウおよび
Cisco Unified Communications Manager の管理ページの [ゲートウェイの設定(Gateway Configuration)] ウィンドウで、次の電話機とゲートウェイを設定します。
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電話機 A(Room-1)にパーティション P_Room とデバイス/回線コーリング サーチ スペース CSS_FromRoom を設定
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{ P_Phones, CSS_FromRoom} : 221/Room-1
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電話機 B(Room-2)にパーティション P_Room とデバイス/回線コーリング サーチ スペース CSS_FromRoom を設定
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{ P_Phones, CSS_FromRoom} : 222/Room-2
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電話機 C(Front Desk-1)にパーティション P_FrontDesk とデバイス/回線コーリング サーチ スペース CSS_FromFrontDesk を設定し、[プレゼンテーションインジケータを無視(Ignore Presentation Indicators)] チェックボックスをオンにする
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{ P_FrontDesk, CSS_FromFrontDesk, IgnorePresentationIndicators set} : 100/Reception
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電話機 D(Front Desk-2)にパーティション P_FrontDesk とデバイス/回線コーリング サーチ スペース CSS_FromFrontDesk を設定し、[プレゼンテーションインジケータを無視(Ignore Presentation Indicators)] チェックボックスをオンにする
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{ P_FrontDesk, CSS_FromFrontDesk, IgnorePresentationIndicators set} : 200/Reception
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電話機 E(Club)にパーティション P_Club とコーリング サーチ スペース CSS_FromClub を設定
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{ P_Club, CSS_FromClub) : 300/Club
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PSTN ゲートウェイ E にルート パターン P_PSTN とコーリング サーチ スペース CSS_FromPSTN を設定
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{CSS_FromPSTN}, RoutePattern {P_PSTN}
トランスレーション パターン
Cisco Unified Communications Manager の管理ページの [トランスレーションパターンの設定(Translation Pattern Configuration)] ウィンドウで、次のトランスレーション パターンを設定します。
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トランスレーション パターン TP1 を 1XX として挿入
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[パーティション(Partition)]: P_CallsFromRoomToFrontDesk
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CSS: CSS_FrontDesk
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[発呼者回線IDの表示(Calling Line ID Presentation)] および [発呼者名の表示(Calling Name Presentation)]: [非許可(Restricted)]
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[接続側回線IDの表示(Connected Line ID Presentation)] および [接続先名の表示(Connected Name Presentation)]: [許可(Allowed)]
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{P_CallsFromRoomToFrontDesk, CSS_FrontDesk, Calling Line/Name - Restricted, Connected Line/Name - Allowed}
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トランスレーション パターン TP2 を 2XX として挿入
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[パーティション(Partition)]: P_CallsFromRoomToRoom
-
CSS: CSS_Room
-
[発呼者回線IDの表示(Calling Line ID Presentation)] および [発呼者名の表示(Calling Name Presentation)]: [非許可(Restricted)]
-
[接続側回線IDの表示(Connected Line ID Presentation)] および [接続先名の表示(Connected Name Presentation)]: [非許可(Restricted)]
-
{P_CallsFromRoomToRoom, CSS_Room, Calling Line/Name - Restricted, Connected Line/Name - Restricted}
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トランスレーション パターン TP3 を 3XX として挿入
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[パーティション(Partition)]: P_CallsFromRoomToClub
-
CSS: CSS_Club
-
[発呼者回線IDの表示(Calling Line ID Presentation)] および [発呼者名の表示(Calling Name Presentation)]: [非許可(Restricted)]
-
[接続側回線IDの表示(Connected Line ID Presentation)] および [接続先名の表示(Connected Name Presentation)]: [許可(Allowed)]
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{P_CallsFromRoomToClub, CSS_Club, Calling Line/Name - Restricted, Connected Line/Name - Allowed}
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トランスレーション パターン TP4 を 9XXXX とし、着信側トランスフォーメーション マスクを XXX として挿入
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[パーティション(Partition)]: P_CallsFromRoomToPSTN
-
CSS: CSS_PSTN
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[発呼者回線IDの表示(Calling Line ID Presentation)] および [発呼者名の表示(Calling Name Presentation)]: [非許可(Restricted)]
-
[接続側回線IDの表示(Connected Line ID Presentation)] および [接続先名の表示(Connected Name Presentation)]: [デフォルト(Default)]
-
{P_CallsFromRoomToPSTN, CSS_PSTN, Calling Line/Name - Restricted, Connected Line/Name - Default}
-
ルート パターン RP5 を 9.XXXXXX として挿入し、数字は PreDot として破棄
-
(DDI : PreDot)
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[パーティション(Partition)]: P_CallsFromRoomToPSTN
-
CSS: CSS_PSTN
-
[発呼者回線IDの表示(Calling Line ID Presentation)] および [発呼者名の表示(Calling Name Presentation)]: [非許可(Restricted)]
-
[接続側回線IDの表示(Connected Line ID Presentation)] および [接続先名の表示(Connected Name Presentation)]: [デフォルト(Default)]
-
{P_CallsFromRoomToPSTN, CSS_PSTN, Calling Line/Name - Restricted, Connected Line/Name - Default}
-
トランスレーション パターン TP6 を 2XX として挿入
-
[パーティション(Partition)]: P_CallsFromFrontDeskToRoom
-
CSS: CSS_Room
-
[発呼者回線IDの表示(Calling Line ID Presentation)] および [発呼者名の表示(Calling Name Presentation)]: [許可(Allowed)]
-
[接続側回線IDの表示(Connected Line ID Presentation)] および [接続先名の表示(Connected Name Presentation)]: [非許可(Restricted)]
-
{P_CallsFromFrontDeskToRoom, CSS_Room, Calling Line/Name - Allowed, Connected Line/Name - Restricted}
-
トランスレーション パターン TP7 を 1XX として挿入
-
[パーティション(Partition)]: P_CallsFromFrontDeskToFrontDesk
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CSS: CSS_FrontDesk
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[発呼者回線IDの表示(Calling Line ID Presentation)] および [発呼者名の表示(Calling Name Presentation)]: [許可(Allowed)]
-
[接続側回線IDの表示(Connected Line ID Presentation)] および [接続先名の表示(Connected Name Presentation)]: [許可(Allowed)]
-
{P_CallsFromFrontDeskToFrontDesk, CSS_FrontDesk, Calling Line/Name - Allowed, Connected Line/Name - Allowed}
-
トランスレーション パターン TP8 を 3XX として挿入
-
[パーティション(Partition)]: P_CallsFromFrontDeskToClub
-
CSS: CSS_Club
-
[発呼者回線IDの表示(Calling Line ID Presentation)] および [発呼者名の表示(Calling Name Presentation)]: [許可(Allowed)]
-
[接続側回線IDの表示(Connected Line ID Presentation)] および [接続先名の表示(Connected Name Presentation)]: [許可(Allowed)]
-
{P_CallsFromFrontDeskToClub, CSS_Club, Calling Line/Name - Allowed, Connected Line/Name - Allowed}
-
トランスレーション パターン TP9 を 9XXXX として挿入
-
[パーティション(Partition)]: P_CallsFromFrontDeskToPSTN
-
CSS: CSS_PSTN
-
[発呼者回線IDの表示(Calling Line ID Presentation)] および [発呼者名の表示(Calling Name Presentation)]: [許可(Allowed)]
-
[接続側回線IDの表示(Connected Line ID Presentation)] および [接続先名の表示(Connected Name Presentation)]: [デフォルト(Default)]
-
{P_CallsFromFrontDeskToPSTN, CSS_PSTN, Calling Line/Name - Allowed, Connected Line/Name - Default}
-
ルート パターン RP10 を 9.XXXX として挿入し、数字は PreDot として破棄
-
[パーティション(Partition)]: P_CallsFromFrontDeskToPSTN
-
CSS: CSS_PSTN
-
[発呼者回線IDの表示(Calling Line ID Presentation)] および [発呼者名の表示(Calling Name Presentation)]: [非許可(Restricted)]
-
[接続側回線IDの表示(Connected Line ID Presentation)] および [接続先名の表示(Connected Name Presentation)]: [デフォルト(Default)]
-
{P_CallsFromFrontDeskToPSTN, CSS_PSTN, Calling Line/Name - Restricted, Connected Line/Name - Default}
-
トランスレーション パターン TP11 を 1XX として挿入
-
[パーティション(Partition)]: P_CallsFromClubToFrontDesk
-
CSS: CSS_FrontDesk
-
[発呼者回線IDの表示(Calling Line ID Presentation)] および [発呼者名の表示(Calling Name Presentation)]: [許可(Allowed)]
-
[接続側回線IDの表示(Connected Line ID Presentation)] および [接続先名の表示(Connected Name Presentation)]: [許可(Allowed)]
-
{P_CallsFromClubToFrontDesk, CSS_FrontDesk, Calling Line/Name - Allowed, Connected Line/Name - Allowed}
-
トランスレーション パターン TP12 を 2XX として挿入
-
[パーティション(Partition)]: P_CallsFromClubToRoom
-
CSS: CSS_Room
-
[発呼者回線IDの表示(Calling Line ID Presentation)] および [発呼者名の表示(Calling Name Presentation)]: [許可(Allowed)]
-
[接続側回線IDの表示(Connected Line ID Presentation)] および [接続先名の表示(Connected Name Presentation)]: [非許可(Restricted)]
-
{ P_CallsFromClubToRoom, CSS_Room, Calling Line/Name - Allowed, Connected Line/Name - Restricted}
-
トランスレーション パターン TP13 を 1XX として挿入
-
[パーティション(Partition)]: P_CallsFromPSTN
-
CSS: CSS_FrontDesk
-
[発呼者回線IDの表示(Calling Line ID Presentation)] および [発呼者名の表示(Calling Name Presentation)]: [非許可(Restricted)]
-
[接続側回線IDの表示(Connected Line ID Presentation)] および [接続先名の表示(Connected Name Presentation)]: [許可(Allowed)]
-
{ P_CallsFromPSTN, CSS_FrontDesk, Calling Line/Name - Restricted, Connected Line/Name - Allowed}
コール パーク
Cisco Unified Communications Manager の管理ページの [コールパーク番号の設定(Call Park Number Configuration)] ウィンドウで、コール パーク機能の次の項目を設定します。
-
コール パーク電話番号 888X を挿入
-
[コールパーク番号/範囲(Call Park Number/Range)]: P_ParkNumberRange/888X
-
次からのコール パーク取得に対してトランスレーション パターンを設定
-
客室:TP(11 ~ 20):8880 ~ 8889
-
[パーティション(Partition)]:P_RoomToParkNumber
-
[CSS]:CSS_RoomParkRange
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[発呼者回線IDの表示(Calling Line ID Presentation)] および [発呼者名の表示(Calling Name Presentation)]:[非許可(Restricted)]
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[接続側回線IDの表示(Connected Line ID Presentation)] および [接続先名の表示(Connected Name Presentation)]:[非許可(Restricted)]
コール フローの例
次の図に、単純なコール フローの例を示します。また、このシナリオでどのようにコール表示の制限機能が動作するかを説明します。
図 1. コール フローの例
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客室 1 が客室 2(電話番号 222)にコールします。
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客室 1 には CSS_FromRoom が設定されているため、客室 1 は P_CallsFromRoomToRoom パーティション内の電話機だけにアクセスできます。
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P_CallsFromRoomToRoom パーティションには 2XX が含まれていますが、電話番号 222(客室 2)は含まれていません。
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コールは情報表示が制限されたトランスレーション パターン TP:2XX にルーティングされます。
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トランスレーション パターン TP:2XX には、コーリング サーチ スペース CSS_Room が設定されているため、パーティション P_Room にアクセスできます。
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コーリング サーチ スペース CSS_Room には、電話番号 222(客室 2)が含まれています。
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コールは客室 2 に接続されますが、トランスレーション パターン TP:2XX によって情報表示は制限されます。
接続先番号の表示制限に関するサービス パラメータの設定
接続先番号の表示制限では、接続側の回線 ID 表示がダイヤル番号だけに制限されます。 このオプションを使用すると、お客様のプライバシー問題や、接続先番号の表示が電話機ユーザに不要である場合に対処できます。
手順
ステップ 1 |
Cisco Unified Communications Manager の管理ページで、 を選択します。 |
ステップ 2 |
Cisco CallManager サービスが実行されているサーバを選択し、次に Cisco CallManager サービスを選択します。 |
ステップ 3 |
この機能を有効にするには、Always Display Original Dialed Number サービス パラメータを [True] に設定します。 デフォルト設定は [False] です。 |
ステップ 4 |
(任意)Original Dialed Number When Translated サービス パラメータの Name Display を設定します。 Original Dialed Number When Translated サービス パラメータの Name Display のデフォルト設定は、トランスレーション前のオリジナル ダイヤル番号のアラート名の表示です。 このパラメータを変更して、トランスレーション後のオリジナル ダイヤル番号のアラート名を表示することができます。 Always Display Original Number サービス パラメータが [False] に設定されている場合、このパラメータは適用されません。 |
ステップ 5 |
[保存(Save)] をクリックします。 |