Web ユーザーインターフェイスの設定とアクセス

Cisco ASR 1000 シリーズ ルータには、他のシスコルータで使用可能な Web ユーザーインターフェイスの機能を拡張した Web ユーザーインターフェイスが導入されています。

この章では、この Web ユーザーインターフェイスを取り上げており、次のトピックについて説明します。

Web ユーザーインターフェイスの概要

この項では、次のトピックについて取り上げます。

Web ユーザーインターフェイスの概要

Web ユーザーインターフェイスは、Cisco IOS XE リリース 2.1.1 以降の Cisco ASR 1000 シリーズ ルータで使用できます。Web ユーザーインターフェイスは、Cisco IOS XE リリース 2.1.0 では使用できません。

Cisco ASR 1000 シリーズ ルータには、Web ユーザーインターフェイスを使用してアクセスできます。Web ユーザーインターフェイスでは、わかりやすいグラフィカル インターフェイスを使用してルータのパフォーマンスをモニターできます。Cisco ASR 1000 シリーズ ルータのほとんどの側面は、Web ユーザーインターフェイスを使用してモニターできます。

Web ユーザーインターフェイスには、次の機能があります。

  • 読みやすいグラフィカル形式で情報を表示するインターフェイス。
  • Cisco IOS XE 統合パッケージ内の IOS および非 IOS サブパッケージに関連したプロセスを含む、ほとんどのソフトウェアプロセスをモニターできるインターフェイス。
  • ルータにインストールされているすべての RP、ESP、SIP、SPA など、ほとんどのハードウェアコンポーネントをモニターできるインターフェイス。
  • 拡張 Web ユーザーインターフェイスに加えて、レガシー Web ユーザーインターフェイスへのアクセス。
  • Web ユーザーインターフェイスから show コマンドの出力を収集する機能。

レガシー Web ユーザーインターフェイスの概要

以前の Cisco ルータには、ルータのモニターに使用できるレガシー Web ユーザーインターフェイスが搭載されています。このレガシー Web ユーザーインターフェイスは、グラフィックを使用せずに直接的な方法で情報を表示します。Cisco ASR 1000 シリーズ ルータでは、このインターフェイスはより大きな Web ユーザーインターフェイスの一部であり、左側メニューの [IOS Web UI] オプションをクリックしてアクセスできます。

Cisco ASR 1000 シリーズ ルータでは、レガシー Web ユーザーインターフェイスは、IOS サブパッケージの設定とモニターにのみ使用できます。一部のシナリオでは、特に ip http コマンドが正常に入力されて HTTP または HTTPS サーバーが有効になっている場合、適切に設定された Web ユーザー インターフェイス トランスポート マップが Cisco ASR 1000 シリーズ ルータにまだ適用されていない場合、レガシー Web ユーザーインターフェイスにはアクセスできますが、グラフィックベースの Web ユーザーインターフェイスにはアクセスできません。

レガシー Web ユーザーインターフェイスのホームページの例については、次の図を参照してください。

図 1. レガシー Web ユーザーインターフェイスのホームページ

グラフィックベース Web ユーザーインターフェイスの概要

Cisco ASR 1000 シリーズ ルータの Web ユーザーインターフェイスは、表示される情報に応じて、読みやすいグラフィックベースの表、グラフ、またはチャートで情報を表示することで、他のプラットフォームで使用可能な従来の Web ユーザーインターフェイスを拡張します。Cisco ASR 1000 シリーズ ルータの Web ユーザーインターフェイスでは、IOS サブパッケージと非 IOS サブパッケージの両方に保存されているモニタリング情報を表示することもできます。この機能により、Web ユーザーインターフェイスを使用しているルータの全面的な表示が可能になります。

グラフィックベースの Web ユーザーインターフェイスのホームページの例については、次の図を参照してください。

図 2. グラフィックベースの Web ユーザーインターフェイスのホームページ

持続性 Web ユーザー インターフェイス トランスポート マップの概要

グラフィックベースの Web ユーザーインターフェイスを有効にするには、持続的な Web ユーザー インターフェイス トランスポート マップを設定する必要があります。持続的な Web ユーザー インターフェイス トランスポート マップは、正常に設定されてルータに適用されると、ルータが着信 Web ユーザーインターフェイス要求を処理する方法を定義します。持続的な Web ユーザー インターフェイス トランスポート マップで、ユーザーは、HTTP、HTTPS、またはこれら両方のプロトコルを使用してグラフィックベースの Web ユーザーインターフェイスにアクセスできるようにするかどうかを定義します。Cisco ASR 1000 シリーズ ルータに一度に適用できる持続的な Web ユーザー インターフェイス トランスポート マップは 1 つのみです。

持続的な Web ユーザー インターフェイス トランスポート マップの設定は、ip http コマンドセットを使用して設定されるレガシー Web ユーザーインターフェイスの設定に加えて実行する必要があります。ip http コマンド設定は、レガシーとグラフィックベース両方の Web ユーザーインターフェイスの HTTP または HTTPS で使用されるポートを定義します。

Web ユーザー インターフェイス アクセスのためのルータ設定

Cisco ASR 1000 シリーズ ルータのいずれかの Web ユーザーインターフェイスにアクセスする機能は、デフォルトで無効になっています。

グラフィックベースの Web ユーザーインターフェイスを有効にする前に、レガシー Web ユーザーインターフェイスを設定する必要があります。


(注)  


管理イーサネット インターフェイスが設定されていないか、機能していない場合、Web ユーザーインターフェイスは機能しません。具体的には、Web ユーザーインターフェイスを設定する前に、管理イーサネット VRF でデフォルトルートを指定する必要があります。

Web ユーザーインターフェイス全体を有効にするには、次のタスクを実行します。

手順の概要

  1. (オプション)show clock コマンドを入力して、ルータのクロック設定が正確であることを確認します。
  2. ルータに接続し、configure terminal コマンドを入力してグローバル コンフィギュレーション モードを開始します。
  3. ip http authentication local コマンドを入力して、HTTP サーバーの認証方式をローカルに設定します。
  4. 次のいずれかのグローバル コンフィギュレーション コマンドを入力して、レガシー Web ユーザーインターフェイスを有効にします。
  5. transport-map type persistent webui transport-map-name コマンドを入力して、持続的な Web ユーザー インターフェイス トランスポート マップを作成し、名前を付けます。
  6. トランスポート マップ コンフィギュレーション モードで次のコマンドを入力して、HTTP、HTTPS、またはその両方を有効にします。
  7. (オプション)show transport-map name transport-map-name 特権 EXEC コマンドを入力して、トランスポートマップが正しく設定されていることを確認します。
  8. transport type persistent webui input transport-map-name グローバル コンフィギュレーション コマンドを入力して、トランスポートマップを有効にします。

手順の詳細


ステップ 1

(オプション)show clock コマンドを入力して、ルータのクロック設定が正確であることを確認します。

例:


Router# show clock
*13:56:59.257 DST Mon May 5 2008

ルータの時刻が正しく設定されていない場合は、clock set コマンドと clock timezone コマンドを使用してルータのクロックを設定します。

ステップ 2

ルータに接続し、configure terminal コマンドを入力してグローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 3

ip http authentication local コマンドを入力して、HTTP サーバーの認証方式をローカルに設定します。

ステップ 4

次のいずれかのグローバル コンフィギュレーション コマンドを入力して、レガシー Web ユーザーインターフェイスを有効にします。

  • ip http server :デフォルトの HTTP ポートであるポート 80 で HTTP を有効にします。
  • ip http port port-number :デフォルト以外のユーザー指定ポートで HTTP を有効にします。
  • ip http secure-server :デフォルトの HTTPS ポートであるポート 443 で HTTPS を有効にします。
  • ip http secure-port port-number :デフォルト以外のユーザー指定ポートで HTTPS を有効にします。

手順のこの時点で、レガシー Web ユーザーインターフェイスが使用可能になります。このステップの完了後に Web ユーザーインターフェイスにアクセスしようとするユーザーには、レガシー Web ユーザーインターフェイスのみが表示されます。

グラフィックベースの Web ユーザーインターフェイスを有効にするには、ステップ 5 に進み、この手順の残りのステップを完了します。

ステップ 5

transport-map type persistent webui transport-map-name コマンドを入力して、持続的な Web ユーザー インターフェイス トランスポート マップを作成し、名前を付けます。

ステップ 6

トランスポート マップ コンフィギュレーション モードで次のコマンドを入力して、HTTP、HTTPS、またはその両方を有効にします。

  • server :HTTP を有効にします。
  • secure-server :HTTPS を有効にします。

トランスポートマップ内でポート番号を設定することはできません。ステップ 4 で定義したポート番号は、持続的な Web ユーザー インターフェイス トランスポート マップでの設定でも使用されます。

ステップ 7

(オプション)show transport-map name transport-map-name 特権 EXEC コマンドを入力して、トランスポートマップが正しく設定されていることを確認します。

ステップ 8

transport type persistent webui input transport-map-name グローバル コンフィギュレーション コマンドを入力して、トランスポートマップを有効にします。


次のタスク

次の例では、HTTP サーバーの認証方式がローカルに設定されています。


Router# configure terminal
Enter configuration commands, one per line.  End with CNTL/Z.
Router(config)# ip http authentication local

Router(config)#exit

次の例では、デフォルトの HTTP ポートを使用する Web ユーザーインターフェイスが有効になっています。


Router# configure terminal
Enter configuration commands, one per line.  End with CNTL/Z.
Router(config)# ip http server
Router(config)# transport-map type persistent webui http-webui
Router(config-tmap)# server
Router(config-tmap)# exit
Router(config)# exit
Router# show transport-map name http-webui
Transport Map:
  Name: http-webui
  Type: Persistent Webui Transport
Webui:
  Server:        enabled
  Secure Server: disabled
Router# configure terminal
Router(config)# transport type persistent webui input http-webui
*Apr 22 02:43:55.798: %UICFGEXP-6-SERVER_NOTIFIED_START: R0/0: psd:  Server wui has been notified to start  

次の例では、デフォルトの HTTPS ポートを使用する Web ユーザーインターフェイスが有効になっています。


Router# configure terminal
Enter configuration commands, one per line.  End with CNTL/Z.
Router(config)# ip http secure-server
Router(config)# transport-map type persistent webui https-webui
        
Router(config-tmap)# secure-server
Router(config-tmap)# exit
Router(config)# transport type persistent webui input https-webui
*Apr 22 02:38:43.597: %UICFGEXP-6-SERVER_NOTIFIED_START: R0/0: psd:  Server wui has been notified to start

次の例では、デフォルトの HTTP ポートと HTTPS ポートを使用する Web ユーザーインターフェイスが有効になっています。


Router# configure terminal
Enter configuration commands, one per line.  End with CNTL/Z.
Router(config)# ip http server
Router(config)# ip http secure-server
Router(config)# transport-map type persistent webui http-https-webui
Router(config-tmap)# server
Router(config-tmap)# secure-server
Router(config-tmap)# exit
Router(config)# transport type persistent webui input http-https-webui
*Apr 22 02:47:22.981: %UICFGEXP-6-SERVER_NOTIFIED_START: R0/0: psd:  Server wui has been notified to start

認証と Web ユーザーインターフェイス

ルータの Web ユーザーインターフェイスにアクセスしようとするユーザーは、そのルータに設定されている認証要件と同じ要件を満たすよう求められます。Web ブラウザは、すべてのユーザーに名前とパスワードの組み合わせを入力するよう求めます。Web ブラウザはルータの設定を調べて、ユーザーに Web ユーザーインターフェイスへのアクセスを許可すべきかどうか確認します。

Web ユーザーインターフェイスにアクセスできるのは、権限レベルが 15 のユーザーだけです。それ以外の場合、Web ユーザー インターフェイス トラフィックの認証は、その他すべてのトラフィックの認証設定によって制御されます。

ルータで認証を設定するには、「{start cross reference}Configuring Authentication{end cross reference}」を参照してください。{start hypertext} http://www.cisco.com/en/US/docs/ios/12_2/security/configuration/guide/scfathen.html {end hypertext} [英語]

ドメインネームシステムと Web ユーザーインターフェイス

ドメイン ネーム システム(DNS)は、DNS サーバから DNS プロトコルを使用してホスト名を IP アドレスにマッピングできる分散データベースです。

ルータがドメインネームシステムに参加するように設定されている場合、ユーザーは Web ブラウザアドレスとして http:// <dns-hostname > と入力して Web ユーザーインターフェイスにアクセスできます。

DNS の設定については、「{start cross reference}Configuring DNS{end cross reference}」を参照してください。{start hypertext}http://www.cisco.com/en/US/docs/ios/ipaddr/configuration/guide/iad_config_dns_ps6922_TSD_Products_Configuration_Guide_Chapter.html{end hypertext} [英語]

クロックと Web ユーザ インターフェイス

特定のWeb ブラウザで表示される時刻がルータで表示される時刻と 1 時間以上異なる場合、Web ユーザーインターフェイスを表示する要求がその Web ブラウザで拒否されることがあります。

そのため、ルータを設定する前に、show clock コマンドを使用してルータの時刻を確認することを推奨します。ルータの時刻が正しく設定されていない場合は、clock set コマンドと clock timezone コマンドを使用してルータのクロックを設定します。

同様に、Web ユーザーインターフェイスに適切にアクセスするには、Web ブラウザのクロックソース(通常はパーソナルコンピュータ)の時刻も正確であることが必要です。

Web ブラウザとルータのクロックが 1 時間以上ずれている場合は、次のメッセージが表示されます。


Your access is being denied for one of the following reasons:. Your previous session has timed-out, or. You have been logged out from elsewhere, or. You have not yet logged in, or. The resource requires a higher privilege level login.

このメッセージが表示された場合、他の考えられる問題の原因を修正しても Web ユーザーインターフェイスにアクセスできないなら、ルータのクロックと PC のクロックの両方が正確な日時を反映していることを確認してから、Web ユーザーインターフェイスへの接続を再試行します。

また、1 つのクロックが夏時間に変更されたのに、別のクロックが変更されていない場合、クロック関連の問題が発生する可能性があることにも注意してください。

Web ユーザーインターフェイスへのアクセス

Web ユーザーインターフェイスにアクセスするには、次のタスクを実行します。

手順の概要

  1. Web ブラウザを開きます。Web ユーザーインターフェイスは、次の Web ブラウザをサポートしています。
  2. Web ブラウザのアドレスフィールドにルータのアドレスを入力します。アドレスフィールドでのルータのアドレスの形式は、http:// <routername or management-ethernet-ip-address> : http-port ] または https:// <routername or management-ethernet-ip-address> : https-port ] です。許容されるアドレスは、Web ブラウザのユーザーインターフェイスの設定と、ルータが DNS に参加しているかどうかによって異なります。次に、許容されるアドレスフィールド Web ブラウザエントリの例を示します。
  3. 入力画面が表示されたら、ユーザー名とパスワードを入力します。Web ユーザーインターフェイスにアクセスするために必要なユーザー名とパスワードの組み合わせは、ルータにアクセスするために必要な組み合わせと同じです。
  4. 類似のグラフィックベース Web ユーザーインターフェイスが Web ブラウザに表示されます。

手順の詳細


ステップ 1

Web ブラウザを開きます。Web ユーザーインターフェイスは、次の Web ブラウザをサポートしています。

  • Microsoft Internet Explorer 6 以降

  • Mozilla Firefox 2.0 以降

ステップ 2

Web ブラウザのアドレスフィールドにルータのアドレスを入力します。アドレスフィールドでのルータのアドレスの形式は、http:// <routername or management-ethernet-ip-address> : http-port ] または https:// <routername or management-ethernet-ip-address> : https-port ] です。許容されるアドレスは、Web ブラウザのユーザーインターフェイスの設定と、ルータが DNS に参加しているかどうかによって異なります。次に、許容されるアドレスフィールド Web ブラウザエントリの例を示します。

例:


HTTP Using Default Port Example
http://198.51.100.1
HTTPS Using Default Port Example
https://198.51.100.1
HTTP Using NonDefault Port Example
http://198.51.100.1:94
HTTPS Using NonDefault Port Example
https://198.51.100.1:530/
HTTP Using Default Port Participating in DNS Example
http://router1
HTTPS Using Default Port Participating in DNS Example
https://router1
HTTP Using NonDefault Port Participating in DNS Example
http://router1:94
HTTPS Using NonDefault Port Participating in DNS Example
https://router1:530/

ステップ 3

入力画面が表示されたら、ユーザー名とパスワードを入力します。Web ユーザーインターフェイスにアクセスするために必要なユーザー名とパスワードの組み合わせは、ルータにアクセスするために必要な組み合わせと同じです。

ステップ 4

類似のグラフィックベース Web ユーザーインターフェイスが Web ブラウザに表示されます。


自動更新の使用

Web ユーザーインターフェイスは、デフォルトでは内容を自動的に更新しません。

自動更新間隔を設定するには、次の手順を実行します。

手順の概要

  1. グラフィカル Web ユーザーインターフェイスのホームページで [Refresh every ] チェックボックスをオンにします。チェックボックスにチェックマークが表示されます。
  2. ドロップダウンメニューを使用して、自動更新の頻度を設定します。
  3. ドロップダウンメニューの右にある [Start ] ボタンをクリックします。このボタンを押すと、[Start ] ボタンが [Stop ] ボタンに変わり、[Stop ] ボタンの右側にあるカウントダウンタイマーの値が増加し始めます。

手順の詳細


ステップ 1

グラフィカル Web ユーザーインターフェイスのホームページで [Refresh every ] チェックボックスをオンにします。チェックボックスにチェックマークが表示されます。

図 3. [Auto Refresh] チェックボックスをオンにする

ステップ 2

ドロップダウンメニューを使用して、自動更新の頻度を設定します。

ステップ 3

ドロップダウンメニューの右にある [Start ] ボタンをクリックします。このボタンを押すと、[Start ] ボタンが [Stop ] ボタンに変わり、[Stop ] ボタンの右側にあるカウントダウンタイマーの値が増加し始めます。

図 4. 自動更新カウンタの例

Web ユーザーインターフェイスの画面は、このカウンタが 0 秒に達するたびに更新されます。

自動更新を停止する場合は、[Stop ] ボタンをクリックして、自動更新なしのデフォルト設定に戻します。


Web ユーザーインターフェイスについてのヒントとアドバイス

このセクションでは、インターフェイスにアクセスした後の Web ユーザーインターフェイスの使用に関するいくつかの有用な情報を提供します。

  • Web ユーザーインターフェイスを使用して収集できない情報を収集するための Cisco IOS コマンド ライン インターフェイス コマンドがわかっている場合は、[IOS Web UI ] をクリックし、その後 [Monitor the Router ] をクリックしてコマンドを入力できます。
  • Web ユーザーインターフェイスを使用して収集できない情報を収集するための診断モードコマンドがわかっている場合は、[WebCLI ] をクリックして show コマンドを入力できます。
  • WebCLI コマンドラインには、ドロップダウンメニューを使用して特定のキーワードシーケンスで使用可能なオプションを表示する状況依存ヘルプ機能があります。次の図に、このドロップダウンメニューの状況依存ヘルプ機能の例を示します。
図 5. Web CLI ドロップダウンメニュー

Cisco IOS XE 16 リリースでの Web ユーザーインターフェイスの設定

Web ユーザ インターフェイス

Web ユーザーインターフェイス(WebUI)は、デバイスのプロビジョニング、モニター、および最適化を可能にするグラフィカル ユーザー インターフェイスです。このセクションでは、Web ユーザーインターフェイスにアクセスしてデバイスを起動する方法について説明します。

Web UI を使用した工場出荷時のデフォルト状態であるデバイスの設定

クイック セットアップ ウィザードを使用して、基本的なルータ設定を実行できます。ルータを設定するには、以下の手順を実行します。

始める前に

  • Web UI にアクセスする前に、デバイスで基本設定を行う必要があります。

手順


ステップ 1

シリアルケーブルの RJ-45 側をルータの RJ-45 コンソールポートに接続します。

ステップ 2

デバイスの初期設定ウィザードが表示された後、次のシステムメッセージがルータに表示されたら、「No」と入力してデバイスプロンプトを表示します。

Would you like to enter the initial configuration dialog? [yes/no]: no

ステップ 3

コンフィギュレーション モードで、次の設定パラメータを入力します。

!
ip dhcp pool WEBUIPool
network 192.168.1.0 255.255.255.0
default-router 192.168.1.1
username webui privilege 15 password cisco
!
interface gig 0/0/1
ip address 192.168.1.1 255.255.255.0
!

ステップ 4

イーサネットケーブルでデバイスとルータを接続し、gig 0/0/1 インターフェイスに接続します。

ステップ 5

システムを DHCP クライアントとして設定し、ルータの IP アドレスを自動的に取得します。

ステップ 6

ブラウザを起動し、ブラウザのアドレス行にデバイスの IP アドレスを入力します。セキュアな接続の場合は、「https://192.168.1.1/#/dayZeroRouting」と入力します。あまりセキュアではない接続の場合は、「http://192.168.1.1/#/dayZeroRouting」と入力します。

ステップ 7

デフォルトのユーザー名(webui)とデフォルトのパスワード(cisco)を入力します。


基本または詳細モード セットアップ ウィザードの使用

基本モードまたは詳細モードのセットアップを使用してルータを設定するには、次の手順を実行します。

手順


ステップ 1

[Basic Mode] または [Advanced Mode] を選択し、[Go To Account Creation Page] をクリックします。

ステップ 2

ユーザ名とパスワードを入力します。確認のためにパスワードを再入力します。

ステップ 3

[Create and Launch Wizard] をクリックします。

ステップ 4

デバイス名とドメイン名を入力します。

ステップ 5

[Time Zone] ドロップダウンリストから、適切なタイムゾーンを選択します。

ステップ 6

[Date and Time] ドロップダウンリストから、適切な日時モードを選択します。

ステップ 7

[LAN Settings] をクリックします。

基本または詳細モード セットアップ ウィザードの使用手順


LAN 設定を行います。

手順

ステップ 1

[Web DHCP Pool/DHCP Pool] 名または [Create and Associate Access VLAN] オプションを選択します。

  1. [Web DHCP Pool] を選択した場合は、次を指定します。

    [Pool Name]:DGCP プール名を入力します。 [Network]:ネットワークアドレスおよびサブネットマスクを入力します。
  2. [Create and Associate Access VLAN] オプションを選択した場合は、次を指定します。

    [Access VLAN]:アクセス VLAN の識別番号を入力します。指定できる範囲は 1 ~ 4094 です。 [Network]:VLAN の IP アドレスを入力します。 [Management Interfaces]:インターフェイスを選択し、右矢印と左矢印を使用して選択したリストボックスに移動します。ダブルクリックするかドラッグアンドドロップして、選択したリストボックスにインターフェイスを移動することもできます。

ステップ 2

[Primary WAN Settings] をクリックします。

LAN 設定の指定手順

プライマリ WAN 設定を行います。

手順

ステップ 1

プライマリ WAN タイプを選択します。プライマリ WAN は、ルータがサポートする WAN のタイプに応じて、シリアル、3G/4G、イーサネット、またはブロードバンド(xDSL)を設定できます。

ステップ 2

ドロップダウン リストからインターフェイスを選択します。

ステップ 3

サービス プロバイダーから DNS サーバ情報を直接取得するには、[Get DNS Server info directly from ISP] チェックボックスをオンにします。プライマリ DNS とセカンダリ DNS は手動で入力することもできます。

ステップ 4

[Get IP automatically from ISP] チェックボックスをオンにして、サービスプロバイダーから IP アドレス情報を直接取得します。IP アドレスおよびサブネット マスクを入力します。

ステップ 5

[Enable NAT] チェックボックスをオンにして、NAT を有効にします。NAT を有効にすることをお勧めします。

ステップ 6

[Enable PPPoE] チェックボックスをオンにして、PPPoE を有効にします。PPPoE を有効にする場合は、必要な認証モードを選択します。オプションは PAPCHAP です。

ステップ 7

サービスプロバイダーから提供されたユーザー名とパスワードを入力します。

ステップ 8

[Security/APP Visibility WAN Settings] をクリックします。


セカンダリ WAN 設定を行います。

詳細設定では、セカンダリ WAN 接続を設定する必要があります。

手順

ステップ 1

セカンダリ WAN タイプを選択します。ルータがサポートする WAN のタイプに応じて、シリアル、3G/4G、イーサネット、またはブロードバンド(xDSL)をセカンダリ WAN として設定できます。

ステップ 2

ドロップダウン リストからインターフェイスを選択します。

ステップ 3

サービス プロバイダーから DNS サーバ情報を直接取得するには、[Get DNS Server info directly from ISP] チェックボックスをオンにします。プライマリ DNS とセカンダリ DNS は手動で入力することもできます。

ステップ 4

[Get IP automatically from ISP] チェックボックスをオンにして、サービス プロバイダーから IP アドレス情報を直接取得します。IP アドレスおよびサブネット マスクを入力します。

ステップ 5

[Enable NAT] チェックボックスをオンにして、NAT を有効にします。NAT を有効にすることをお勧めします。

ステップ 6

[Enable PPPoE] チェックボックスをオンにして、PPPoE を有効にします。PPPoE を有効にする場合は、必要な認証モードを選択します。オプションは PAPCHAP です。

ステップ 7

サービスプロバイダーから提供されたユーザー名とパスワードを入力します。

ステップ 8

[Security/APP Visibility WAN Settings] をクリックします。


セキュリティ設定の構成

手順

ステップ 1

すべてのパスワードがプレーン テキストで表示されないようにするには、[Enable Recommended Settings)] チェックボックスをオンにします。パスワードは暗号化されます。

ステップ 2

[Day 0 Config Summary] をクリックします。

ステップ 3

設定をプレビューするには、[CLI preview] をクリックします。

ステップ 4

[Finish] をクリックして、デイゼロセットアップを完了します。