モビリティ アンカーは WLAN のアンカーとして定義されたコントローラです。クライアント(ラップトップなどの 802.11 モバイル ステーション)は、常にいずれかのアンカーに接続しています。
モビリティ アンカーを使用すると、クライアントのネットワーク エントリ ポイントに関係なく、WLAN を単一のサブネットに制限できます。ユーザは企業全体にわたりパブリック WLAN やゲスト WLAN にアクセスできますが、引き続き特定のサブネットに制限されます。また、WLAN
は建物の特定のセクション(ロビー、レストランなど)を表すことができるため、ゲスト WLAN で地理的ロード バランシングを実現できます。
クライアントが WLAN のモビリティ アンカーとして事前設定されているモビリティ グループのコントローラに最初に関連付けると、クライアントはローカルでそのコントローラに関連付けし、クライアントのローカル セッションが作成されます。クライアントは、WLAN
の事前設定されたアンカー コントローラにのみアンカーできます。指定された WLAN の場合、モビリティ グループのすべてのコントローラ上で同じセットのアンカー コントローラを設定する必要があります。
クライアントが、WLAN のモビリティ アンカーとして設定されていないモビリティ グループのコントローラに最初に関連付けすると、クライアントはローカルでそのコントローラに関連付けし、ローカル セッションがクライアントのために作成され、コントローラは同じモビリティ
グループの別のコントローラへ通知されます。その通知に対する回答がない場合、コントローラは WLAN に設定されたいずれかのアンカー コントローラに連絡をとり、ローカル スイッチ上のクライアントに対する外部セッションを作成します。クライアントからのパケットは暗号化され、有線ネットワークに配信されます。クライアントへのパケットは、アンカー
コントローラで受信され、EtherIP を使用してモビリティ トンネルを介して外部コントローラへ転送されます。外部コントローラはパケットをカプセル化してクライアントへ転送します。
2000 シリーズ コントローラを WLAN のアンカーとして指定することはできません。ただし、2000 シリーズ コントローラ上に作成された WLAN に 4100 シリーズ コントローラまたは 4400 シリーズ コントローラをアンカーとして指定できます。
L2TP レイヤ 3 セキュリティ ポリシーは、モビリティ アンカーで設定された WLAN には使用できません。