IPv6 のサポート

概要

UIW リリース 17.15.1 以降、AP は IPv6 アドレスをサポートします。デフォルトでは、AP の IPv6 サービスは無効になっています。CLI または GUI を使用して、AP の IPv6 アドレスの有効化と設定ができます。

IPv6 アドレス タイプ

AP に次の IPv6 アドレスタイプを設定できます。

  • リンクローカル

  • ユニークローカル

  • グローバルユニキャスト

リンクローカル

リンクローカルアドレスは、単一リンクの範囲内で使用され、ルーティングできません。これらのアドレスは、明確に特定の物理リンクを参照し、自動アドレス設定、近隣探索プロトコルなどを目的とした単一のリンクのアドレッシングに使用されます。リンクローカルアドレスは、同じリンクに接続された近隣ノードに到達するために使用できます。

ユニークローカル

ユニークローカルアドレスは、プライベートな組織内ではルーティングできますが、パブリックインターネットを介してルーティングすることはできません。グローバルインターネット上でルーティングされることは想定されていません。ただし、サイトなどの限られたエリア内のルーティングは可能であり、限られたサイト間のルーティングも可能な場合があります。

グローバルユニキャスト

グローバル ユニキャスト アドレスは、パブリック IPv4 アドレス空間と同様に、IPv6 インターネットでルーティング可能なアドレスです。

AP における IPv6 の制約事項

  • IPv6 のサポートは、ホスト機能に限定されます。

  • Fluidity レイヤ 3 ネットワークは IPv6 をサポートしません。

CLI を使用した IPv6 の有効化または無効化

デフォルトでは、AP の IPv6 サポートは無効になっています。IPv6 を有効にすると、AP に自動的にリンクローカルアドレスが割り当てられます。

このコマンドを使用して、AP の IPv6 アドレスを有効または無効にします。
Device#configure ipv6 {enable | disable}

CLI を使用した IPv6 RA 自動設定の有効化または無効化

このコマンドを使用して、AP の IPv6 RA 自動設定を有効または無効にします。

Device#configure ipv6 enable autoconfig-ra {enable | disable}

(注)  


  • enable:ルータアドバタイズメントからの自動設定を有効にします。

  • disable:ルータアドバタイズメントからの自動設定を無効にします。


EUI-64 による静的 IPv6 アドレス、ゲートウェイ、および DNS サーバーアドレスの設定

このコマンドを使用して、AP の EUI-64 による静的 IPv6 アドレス、ゲートウェイ、および DNS サーバーアドレスを設定します。

Device#configure ap address ipv6 static fc00::4236:5aff:xxxx:168/64 eui-64 fc00::1 2001:4860:4860::xxxx 2001:4860:4860::xxxx

EUI-64 による静的 IPv6 アドレス、ゲートウェイ、および DNS サーバーアドレスの確認

AP の EUI-64 による静的 IPv6 アドレス、ゲートウェイ、および DNS サーバーアドレスを確認するには、次の show コマンドを使用します。

Device#show ipv6
IPv6: Enabled
Router Advertisment auto-configuration: Disabled
Static IPv6 config:
Address: fc00::4236:5aff:xxxx:168/64
Gateway: fc00::1
DNS1: 2001:4860:4860::xxxx 
DNS2: 2001:4860:4860::xxxx
Currently assigned addresses:
fc00::4236:5aff:xxxx:168/64 global
fe80::4236:5aff:xxxx:168/64 link

EUI-64 によらない静的 IPv6 アドレス、ゲートウェイ、および DNS サーバーアドレスの設定

このコマンドを使用して、AP の EUI-64 によらない静的 IPv6 アドレス、ゲートウェイ、および DNS サーバーアドレスを設定します。

Device#configure ap address ipv6 static fc00::1234:5678:xxxx:def/64 fc00::1 2001:4860:4860::xxxx 2001:4860:4860::xxxx

EUI-64 によらない静的 IPv6 アドレス、ゲートウェイ、および DNS サーバーアドレスの確認

AP の EUI-64 によらない静的 IPv6 アドレス、ゲートウェイ、および DNS サーバーアドレスを確認するには、次の show コマンドを使用します。

Device#show ipv6
IPv6: Enabled
Router Advertisment auto-configuration: Disabled
Static IPv6 config:
Address: fc00::1234:5678:xxxx:def/64
Gateway: fc00::1
DNS1: 2001:4860:4860::xxxx
DNS2: 2001:4860:4860::xxxx
Currently assigned addresses:
fc00::1234:5678:xxxx:def/64 global
fe80::4236:5aff:xxxx:168/64 link

EUI-64 による静的 IPv6 アドレスの設定

このコマンドを使用して、AP の EUI-64 による静的 IPv6 アドレスを設定します。

Device#configure ap address ipv6 static fc00::4236:5aff:xxxx:168/64 eui-64

EUI-64 による静的 IPv6 アドレスの確認

AP の EUI-64 による静的 IPv6 アドレスを確認するには、次の show コマンドを使用します。

Device#show ipv6
IPv6: Enabled
Router Advertisment auto-configuration: Disabled
Static IPv6 config:
Address: fc00::4236:5aff:xxxx:168/64
Currently assigned addresses:
fc00::4236:5aff:xxxx:168/64 global
fe80::4236:5aff:xxxx:168/64 link

EUI-64 によらない静的 IPv6 アドレスの設定

このコマンドを使用して、AP の EUI-64 によらない静的 IPv6 アドレスを設定します。

Device#configure ap address ipv6 static fc00::1234:5678:xxxx:def

EUI-64 によらない静的 IPv6 アドレスの確認

AP の EUI-64 によらない静的 IPv6 アドレスを確認するには、次の show コマンドを使用します。

Device#show ipv6
IPv6: Enabled
Router Advertisement auto-configuration: Disabled
Static IPv6 config:
Address: fc00::1234:5678:xxxx:def/128
Currently assigned addresses:
fc00::1234:5678:xxxx:def/128 global
fe80::4236:5aff:xxxx:168/64 link 

IPv6 ゲートウェイおよび DNS サーバー設定のクリア

このコマンドを使って、AP の IPv6 ゲートウェイとドメインネームシステム(DNS)サーバーのアドレス設定をクリアします。

Device#configure ap address ipv6 static fc00::1234:5678:xxxx:def/64 :: :: ::

クリアされた IPv6 ゲートウェイと DNS サーバーの設定の確認

AP のクリア済み IPv6 ゲートウェイおよび DNS サーバーのアドレス設定を確認するには、次の show コマンドを使用します。

Device#show ipv6
IPv6: Enabled
Router Advertisment auto-configuration: Disabled
Static IPv6 config:
Address: fc00::1234:5678:xxxx:def/64
Currently assigned addresses:
fc00::1234:5678:xxxx:def/64 global
fe80::4236:5aff:xxxx:168/64 link

(注)  


TFTP などのサービスを IPv6 で機能するよう適応させる場合には、リンクローカル IP アドレスにはネットワーク インターフェイスの指定が求められる場合がある事を考慮する必要があります。


GUI を使用した静的 IPv6 の有効化と設定

手順


ステップ 1

コンピュータの Web ブラウザを起動し、URL を入力してコンフィギュレータのログインページを開きます。

ステップ 2

ユーザー名とパスワードをそれぞれのフィールドに入力します。

ステップ 3

[ログイン(Login)] をクリックします。

GUI にログインすると、URWB コンフィギュレータが表示されます。

ステップ 4

[GENERAL SETTINGS] で、[general mode] をクリックして [General Mode] ウィンドウを開きます。

(注)  

 

GUI では、「ローカル」という用語は、静的に設定された IPv4 または IPv6 アドレスを指します。具体的には、[Local IPv6] にはすべてのタイプの IPv6 アドレスを使用できるため、デバイスの IPv6 アドレスを静的に設定できます。

ステップ 5

[Enable IPv6] チェックボックスをオンにします。[RA Autoconfig] がシステムによって自動的に有効になります。

ステップ 6

[Local IPv6] フィールドに IPv6 アドレスを入力します。

ステップ 7

(オプション)[Use EUI-64] チェックボックスをオンにします。

(注)  

 

IPv6 アドレスは、EUI-64 オプションを使用するかどうかで異なります。

ステップ 8

(オプション)[Default Gateway IPv6] フィールドにゲートウェイ IP アドレスを入力します。

ステップ 9

(オプション)[Local Dns 1 IPv6] フィールドに DNS サーバー 1 の IP アドレスを入力します。

ステップ 10

(オプション)[Local Dns 2 IPv6] フィールドに DNS サーバー 2 の IP アドレスを入力します。

ステップ 11

[Save] をクリックします。


GUI を使用した静的 IPv6 の確認

手順


ステップ 1

[MANAGEMENT SETTINGS] で、[status] をクリックします。

ステップ 2

[STATUS] ページの [DEVICE SETTINGS] セクションで、IPv6 の詳細を確認できます。