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目次
この章の内容は、次のとおりです。
Cisco UCS ドメイン内のファブリック インターコネクトへの初回アクセス時には、セットアップ ウィザードでシステム設定に必要な次の情報の入力を求められます。
システム設定を既存のバックアップ ファイルから復元するか、セットアップ ウィザードを実行してシステムを手動でセットアップするか、選択できます。 システムを復元する場合は、バックアップ ファイルが、管理ネットワークから到達可能な場所に存在する必要があります。
スタンドアロン設定で単一のファブリック インターコネクトを使用するように、またはクラスタ設定でファブリック インターコネクトの冗長ペアを使用するように、Cisco UCS ドメインを設定できます。
クラスタ設定では、ハイ アベイラビリティが提供されます。 一方のファブリック インターコネクトが使用不可能になっても、もう一方が代わりを務めます。 クラスタ設定をサポートするには、管理ポート(Mgmt0)接続が 1 つだけあれば十分です。しかし、リンクレベルの冗長性を実現するには、両方の Mgmt0 ポートを接続する必要があります。
さらに、クラスタ設定では、冗長仮想インターフェイス(VIF)接続のフェールオーバー リカバリ時間が大きく向上します。 アダプタに、1 つのファブリック インターコネクトへのアクティブ VIF 接続および第 2 のファブリック インターコネクトへのスタンバイ VIF 接続がある場合、アクティブ VIF 上で学習した MAC アドレスがレプリケートされますが、2 つめのファブリック インターコネクトにはインストールされません。 アクティブ VIF で障害が発生した場合、第 2 のファブリック インターコネクトは複製された MAC アドレスをインストールし、それらを Gratuitous ARP メッセージを介してネットワークへブロードキャストして、切り替え時間を短縮します。
(注) |
クラスタ設定では、管理プレーンの冗長性だけを提供します。 データの冗長性はユーザ設定に依存するものであり、データの冗長性をサポートするサードパーティ製のツールが必要になる可能性があります。 |
クラスタ設定を使用するには、2 つのファブリック インターコネクトが、イーサネット ケーブルを使用して、L1(L1 から L1)および L2(L2 から L2)ハイ アベイラビリティ ポート間で他のファブリック インターコネクトを挟まずにじかに相互接続される必要があります。 これにより、2 つのファブリック インターコネクトは、互いのステータスを継続的にモニタし、一方で故障が発生しても素早く検知できます。
クラスタ設定内の両方のファブリック インターコネクトに対して初期セットアップ プロセスを実行する必要があります。 先に設定されるファブリック インターコネクトは、クラスタ設定用にイネーブルにされる必要があります。 その後、2 つめのファブリック インターコネクトが設定されると、クラスタ内のピア ファブリック インターコネクトとして最初のファブリック インターコネクトを検出します。
詳細については、『Cisco UCS 6100 Series Fabric Interconnect Hardware Installation Guide』を参照してください。
スタンドアロン設定では、ファブリック インターコネクトの単一の管理ポートに対し、IP アドレスとサブネット マスクをそれぞれ 1 つだけ指定します。
クラスタ設定では、同じサブネット内で次の 3 つの IP アドレスを指定します。
ファブリック インターコネクトにおける次の物理接続を確認します。
第 1 のファブリック インターコネクトのコンソール ポートが、コンピュータ端末またはコンソール サーバに物理的に接続されている。
管理イーサネット ポート(mgmt0)が外部のハブ、スイッチ、またはルータに接続されている。
両方のファブリック インターコネクトの L1 ポートが互いに直接接続されている。
両方のファブリック インターコネクトの L2 ポートが互いに直接接続されている。
詳細については、お使いのファブリック インターコネクトに関する『Cisco UCS Hardware Installation Guide』を参照してください。
初期設定で入力する必要がある次の情報を収集します。
システム名。
admin アカウントのパスワード。 Cisco UCS Manager のパスワードのガイドラインに適合する強力なパスワードを選択します。 このパスワードは空にできません。
3 つの固定 IP アドレス:両方のファブリック インターコネクトの管理ポートに 2 つ(各ファブリック インターコネクトに 1 つずつ)、および Cisco UCS Manager によって使用されるクラスタ IP アドレスに 1 つ。
3 つの固定 IP アドレスのサブネット マスク。
デフォルト ゲートウェイの IP アドレス。
DNS サーバの IP アドレス(任意)。
システムのドメイン名(任意)。
ステップ 1 | コンソール ポートに接続します。 | ||||||||||||||||||
ステップ 2 |
ファブリック インターコネクトの電源を入れます。 ファブリック インターコネクトが起動すると、電源投入時セルフテスト メッセージが表示されます。 |
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ステップ 3 | インストール方式プロンプトに gui と入力します。 | ||||||||||||||||||
ステップ 4 | システムが DHCP サーバにアクセスできない場合は、次の情報を入力するよう求められます。 | ||||||||||||||||||
ステップ 5 | プロンプトから、Web ブラウザに Web リンクをコピーし、Cisco UCS Manager GUI 起動ページに移動します。 | ||||||||||||||||||
ステップ 6 | Cisco UCS Manager GUI 起動ページで [Express Setup] を選択します。 | ||||||||||||||||||
ステップ 7 | [Express Setup] ページで [Initial Setup] を選択し、[Submit] をクリックします。 | ||||||||||||||||||
ステップ 8 | [Cluster and Fabric Setup] 領域で次の手順を実行します。 | ||||||||||||||||||
ステップ 9 |
[System Setup] 領域で、次のフィールドに値を入力します。
|
||||||||||||||||||
ステップ 10 |
[Submit] をクリックします。 セットアップ操作の結果がページに表示されます。 |
次の項目を確認しておく必要があります。
ステップ 1 | コンソール ポートに接続します。 |
ステップ 2 |
ファブリック インターコネクトの電源を入れます。 ファブリック インターコネクトが起動すると、電源投入時セルフテスト メッセージが表示されます。 |
ステップ 3 | インストール方式プロンプトに gui と入力します。 |
ステップ 4 | システムが DHCP サーバにアクセスできない場合は、次の情報を入力するよう求められます。 |
ステップ 5 | プロンプトから、Web ブラウザに Web リンクをコピーし、Cisco UCS Manager GUI 起動ページに移動します。 |
ステップ 6 | Cisco UCS Manager GUI 起動ページで [Express Setup] を選択します。 |
ステップ 7 |
[Express Setup] ページで [Initial Setup] を選択し、[Submit] をクリックします。 ファブリック インターコネクトは、第 1 ファブリック インターコネクトの設定情報を検出します。 |
ステップ 8 | [Cluster and Fabric Setup] 領域で次の手順を実行します。 |
ステップ 9 | [System Setup] 領域の [Admin Password of Master] フィールドに、Admin アカウントのパスワードを入力します。 |
ステップ 10 |
[Submit] をクリックします。 セットアップ操作の結果がページに表示されます。 |
1 つのスタンドアロン ファブリック インターコネクトを使用する既存の Cisco UCS ドメインに、別のファブリック インターコネクトを追加できます。 これには、クラスタの仮想 IP アドレスを使用して、クラスタ操作用にスタンドアロン ファブリック インターコネクトをイネーブルにし、次にクラスタに第 2 のファブリック インターコネクトを追加します。
コマンドまたはアクション | 目的 | |
---|---|---|
ステップ 1 | UCS-A# connect local-mgmt | ローカル管理モードを開始します。 |
ステップ 2 | UCS-A(local-mgmt) # enable cluster virtual-ip-addr | 指定の IP アドレスを持つスタンドアロン ファブリック インターコネクトでクラスタ動作をイネーブルにします。 このコマンドを入力すると、クラスタ動作をイネーブルにすることを確認するプロンプトが表示されます。 確認するには、yes と入力します。 IP アドレスは、クラスタに追加するファブリック インターコネクトに割り当てられている IP アドレスではなく、クラスタ設定用の仮想 IP アドレスである必要があります。 |
次に、仮想 IP アドレス 192.168.1.101 のスタンドアロン ファブリック インターコネクトのクラスタ動作をイネーブルにする例を示します。
UCS-A# connect local-mgmt UCS-A(local-mgmt)# enable cluster 192.168.1.101 This command will enable cluster mode on this setup. You cannot change it back to stand-alone. Are you sure you want to continue? (yes/no): yes UCS-A(local-mgmt)#
クラスタに第 2 のファブリック インターコネクトを追加します。
イーサネット スイッチング モードにより、サーバとネットワークの間のスイッチング装置としてファブリック インターコネクトがどのように動作するかが決定されます。 ファブリック インターコネクトは、次のイーサネット スイッチング モードのいずれかで動作します。
エンドホスト モードでは、ファブリック インターコネクトはネットワークへのエンド ホストとして、vNIC を介して接続されているすべてのサーバ(ホスト)の代表として動作するようになります。 これは、vNIC をアップリンク ポートにピン接続することにより実現されます(動的なピン接続または固定のピン接続のいずれか)。これにより、ネットワークに対して冗長性が提供され、これらのアップリンク ポートはファブリックの残りの部分に対してサーバ ポートとなります。 エンドホスト モードの場合、ファブリック インターコネクトでスパニングツリー プロトコル(STP)は実行されません。ループは、アップリンク ポートがトラフィックを相互に転送するのを拒否すること、および同時に複数のアップリンク ポート上に存在する出力サーバ トラフィックを拒否することにより回避されます。 エンドホスト モードは、デフォルトのイーサネット スイッチング モードであり、次のいずれかがアップストリームで使用される場合に使用する必要があります。
(注) |
エンドホスト モードがイネーブルになっている場合、vNIC がアップリンク ポートに固定ピン接続されていて、このアップリンク ポートがダウンすると、システムはその vNIC をピン接続し直すことはできず、その vNIC はダウンしたままになります。 |
スイッチ モードは従来のイーサネット スイッチング モードです。 ループを回避するためにファブリック インターコネクトで STP が実行され、ブロードキャスト パケットとマルチキャスト パケットは従来の方法で処理されます。 スイッチ モードは、デフォルトのイーサネット スイッチング モードではありません。ファブリック インターコネクトをルータに直接接続する場合、または次のいずれかがアップストリームで使用される場合に限り使用する必要があります。
(注) |
どちらのイーサネット スイッチング モードの場合でも、サーバ アレイ内のすべてのサーバ間ユニキャスト トラフィックは、ファブリック インターコネクトを介してだけ送信され、アップリンク ポートを介して送信されることはありません。vNIC がアップリンク ポートに固定ピン接続されていたとしても同様です。 サーバ間のマルチキャスト トラフィックとブロードキャスト トラフィックは、同じ VLAN 内のすべてのアップリンク ポートを介して送信されます。 |
イーサネット スイッチング モードを変更すると、Cisco UCS Manager により自動的にログアウトとファブリック インターコネクトの再起動が実行されます。 クラスタ設定では、Cisco UCS Manager により両方のファブリック インターコネクトが順番に再起動されます。 2 つめのファブリック インターコネクトがイーサネット スイッチング モードに変更され、システムが使用できるようになるまでには数分間かかります。 設定が保持されます。
ステップ 1 | [Navigation] ペインの [Equipment] タブをクリックします。 |
ステップ 2 | [Equipment] タブで、 を展開します。 |
ステップ 3 | [Work] ペインの [General] タブをクリックします。 |
ステップ 4 |
[General] タブの [Actions] 領域で、次のリンクのいずれかをクリックします。
現在のモードのリンクはグレー表示されます。 |
ステップ 5 |
ダイアログボックスで、[Yes] をクリックします。 Cisco UCS Manager はファブリック インターコネクトを再起動し、ユーザをログアウトし、Cisco UCS Manager GUI との接続を解除します。 |
ファイバ チャネル スイッチング モードでは、ファブリック インターコネクトがサーバとストレージ デバイス間のスイッチング デバイスとしてどのように動作するかを決定します。 ファブリック インターコネクトは、次のファイバ チャネル スイッチング モードのいずれかで動作します。
エンドホスト モードでは、ファブリック インターコネクトは接続されているファイバ チャネル ネットワークへのエンド ホストとして、vHBA を介して接続されているすべてのサーバ(ホスト)の代表として動作するようになります。 これは、vHBA をファイバ チャネル アップリンク ポートにピン接続すること(動的なピン接続または固定のピン接続のいずれか)により実現されます。これにより、これらのファイバ チャネル アップリンク ポートはファブリックの残りの部分に対してサーバ ポート(N ポート)となります。 エンドホスト モードでは、ファブリック インターコネクトは、互いにトラフィックを受信しないようにアップリンク ポートの拒否によってループを回避します。
エンドホスト モードは、NPV モードと同義語です。 これがデフォルトのファイバ チャネル スイッチング モードです。
(注) |
エンドホスト モードがイネーブルになっている場合、vHBA がアップリンク ファイバ チャネル ポートに固定ピン接続されていて、このアップリンク ポートがダウンすると、システムはその vHBA をピン接続し直すことはできず、その vHBA はダウンしたままになります。 |
(注) |
ファイバ チャネル スイッチ モードでは、SAN ピン グループは無関係です。 既存の SAN ピン グループはすべて無視されます。 |
スイッチ モードはデフォルトのファイバ チャネル スイッチング モードではありません。
ファイバ チャネル スイッチング モードを変更すると、Cisco UCS Manager により自動的にログアウトとファブリック インターコネクトの再起動が実行されます。 クラスタ設定では、Cisco UCS Manager により両方のファブリック インターコネクトが順番に再起動されます。 2 つめのファブリック インターコネクトがファイバ チャネル スイッチング モードに変更され、システムが使用できるようになるまでには数分間かかります。
ステップ 1 | [Navigation] ペインの [Equipment] タブをクリックします。 |
ステップ 2 | [Equipment] タブで、 を展開します。 |
ステップ 3 | [Work] ペインの [General] タブをクリックします。 |
ステップ 4 |
[General] タブの [Actions] 領域で、次のリンクのいずれかをクリックします。
現在のモードのリンクはグレー表示されます。 |
ステップ 5 |
ダイアログボックスで、[Yes] をクリックします。 Cisco UCS Manager はファブリック インターコネクトを再起動し、ユーザをログアウトし、Cisco UCS Manager GUI との接続を解除します。 |
(注) |
Cisco UCS ドメインのサブネットを変更するには、すべてのサブネット、Cisco UCS Manager へのアクセスに使用される仮想 IP アドレス、およびすべてのファブリック インターコネクトの IP アドレスを同時に変更する必要があります。 |
ステップ 1 | [Navigation] ペインの [Admin] タブをクリックします。 |
ステップ 2 | [Admin] タブで [ALL] をクリックします。 |
ステップ 3 | [Work] ペインの [General] タブをクリックします。 |
ステップ 4 | [Actions] 領域で [Management Interfaces] をクリックして、[Management Interfaces] ダイアログボックスを開きます。 |
ステップ 5 | Cisco UCS Manager にアクセスするために使用する仮想 IP アドレスだけを変更するには、[Virtual IP] 領域の[IP Address] フィールドに目的の IP アドレスを入力します。 |
ステップ 6 | Cisco UCS ドメインに割り当てられた名前だけを変更するには、[Virtual IP] 領域の[Name] フィールドに必要な名前を入力します。 |
ステップ 7 |
ファブリック インターコネクトに割り当てられたサブネット、IP アドレス、およびデフォルト ゲートウェイを変更するには、次のフィールドをアップデートします。
|
ステップ 8 | [OK] をクリックします。 |
ステップ 9 | Cisco UCS Manager GUI からログアウトし、再びログインして変更を確認します。 |
ステップ 1 | [Navigation] ペインの [Equipment] タブをクリックします。 |
ステップ 2 | [Equipment] タブで、 を展開します。 |
ステップ 3 | ロールを識別するファブリック インターコネクトをクリックします。 |
ステップ 4 | [Work] ペインの [General] タブをクリックします。 |
ステップ 5 | [General] タブで、[High Availability Details] バーの下矢印をクリックしてこの領域を展開します。 |
ステップ 6 | [Leadership] フィールドを表示して、このファブリック インターコネクトがプライマリ ファブリック インターコネクトか、従属ファブリック インターコネクトかを決定します。 |
目次
- ファブリック インターコネクトの設定
- 初期システム セットアップ
- セットアップ モード
- システム設定タイプ
- 管理ポートの IP アドレス
- スタンドアロン設定用の初期システム セットアップの実行
- クラスタ設定の初期システム セットアップ
- 第 1 ファブリック インターコネクトでの初期システム セットアップの実行
- 第 2 ファブリック インターコネクトでの初期システム セットアップの実行
- スタンドアロン ファブリック インターコネクトに対するクラスタ設定のイネーブル化
- イーサネット スイッチング モード
- イーサネット スイッチング モードの設定
- ファイバ チャネル スイッチング モード
- ファイバ チャネル スイッチング モードの設定
- ファブリック インターコネクトのプロパティの変更
- ファブリック インターコネクトのリーダーシップ ロールの決定
この章の内容は、次のとおりです。
- 初期システム セットアップ
- スタンドアロン設定用の初期システム セットアップの実行
- クラスタ設定の初期システム セットアップ
- スタンドアロン ファブリック インターコネクトに対するクラスタ設定のイネーブル化
- イーサネット スイッチング モード
- イーサネット スイッチング モードの設定
- ファイバ チャネル スイッチング モード
- ファイバ チャネル スイッチング モードの設定
- ファブリック インターコネクトのプロパティの変更
- ファブリック インターコネクトのリーダーシップ ロールの決定
初期システム セットアップ
セットアップ モード
システム設定を既存のバックアップ ファイルから復元するか、セットアップ ウィザードを実行してシステムを手動でセットアップするか、選択できます。 システムを復元する場合は、バックアップ ファイルが、管理ネットワークから到達可能な場所に存在する必要があります。
システム設定タイプ
スタンドアロン設定で単一のファブリック インターコネクトを使用するように、またはクラスタ設定でファブリック インターコネクトの冗長ペアを使用するように、Cisco UCS ドメインを設定できます。
クラスタ設定では、ハイ アベイラビリティが提供されます。 一方のファブリック インターコネクトが使用不可能になっても、もう一方が代わりを務めます。 クラスタ設定をサポートするには、管理ポート(Mgmt0)接続が 1 つだけあれば十分です。しかし、リンクレベルの冗長性を実現するには、両方の Mgmt0 ポートを接続する必要があります。
さらに、クラスタ設定では、冗長仮想インターフェイス(VIF)接続のフェールオーバー リカバリ時間が大きく向上します。 アダプタに、1 つのファブリック インターコネクトへのアクティブ VIF 接続および第 2 のファブリック インターコネクトへのスタンバイ VIF 接続がある場合、アクティブ VIF 上で学習した MAC アドレスがレプリケートされますが、2 つめのファブリック インターコネクトにはインストールされません。 アクティブ VIF で障害が発生した場合、第 2 のファブリック インターコネクトは複製された MAC アドレスをインストールし、それらを Gratuitous ARP メッセージを介してネットワークへブロードキャストして、切り替え時間を短縮します。
(注)
クラスタ設定では、管理プレーンの冗長性だけを提供します。 データの冗長性はユーザ設定に依存するものであり、データの冗長性をサポートするサードパーティ製のツールが必要になる可能性があります。
クラスタ設定を使用するには、2 つのファブリック インターコネクトが、イーサネット ケーブルを使用して、L1(L1 から L1)および L2(L2 から L2)ハイ アベイラビリティ ポート間で他のファブリック インターコネクトを挟まずにじかに相互接続される必要があります。 これにより、2 つのファブリック インターコネクトは、互いのステータスを継続的にモニタし、一方で故障が発生しても素早く検知できます。
クラスタ設定内の両方のファブリック インターコネクトに対して初期セットアップ プロセスを実行する必要があります。 先に設定されるファブリック インターコネクトは、クラスタ設定用にイネーブルにされる必要があります。 その後、2 つめのファブリック インターコネクトが設定されると、クラスタ内のピア ファブリック インターコネクトとして最初のファブリック インターコネクトを検出します。
詳細については、『Cisco UCS 6100 Series Fabric Interconnect Hardware Installation Guide』を参照してください。
スタンドアロン設定用の初期システム セットアップの実行
はじめる前に手順
ステップ 1 コンソール ポートに接続します。 ステップ 2 ファブリック インターコネクトの電源を入れます。 ファブリック インターコネクトが起動すると、電源投入時セルフテスト メッセージが表示されます。
ステップ 3 インストール方式プロンプトに gui と入力します。 ステップ 4 システムが DHCP サーバにアクセスできない場合は、次の情報を入力するよう求められます。 ステップ 5 プロンプトから、サポートされる Web ブラウザに Web リンクをコピーし、Cisco UCS Manager GUI 起動ページに移動します。 ステップ 6 Cisco UCS Manager GUI 起動ページで [Express Setup] を選択します。 ステップ 7 [Express Setup] ページで [Initial Setup] を選択し、[Submit] をクリックします。 ステップ 8 [Cluster and Fabric Setup] 領域で、[Standalone Mode] オプションを選択します。 ステップ 9 [System Setup] 領域で、次のフィールドに値を入力します。
フィールド
説明
[System Name] フィールド
Cisco UCS ドメインに割り当てられている名前。
スタンドアロン設定では、システム名に「-A」が追加されます。 クラスタ設定では、ファブリック A に割り当てられたファブリック インターコネクトに「-A」が、ファブリック B に割り当てられたファブリック インターコネクトに「-B」が追加されます。
[Admin Password] フィールド
ファブリック インターコネクト上の Admin アカウントに使用されるパスワード。
Cisco UCS Manager のパスワードのガイドラインに適合する強力なパスワードを選択します。 このパスワードは空にできません。
[Confirm Admin Password] フィールド
ファブリック インターコネクト上の Admin アカウントに使用されるパスワード。
[Mgmt IP Address] フィールド
ファブリック インターコネクト上の管理ポートの固定 IP アドレス。
[Mgmt IP Netmask] フィールド
ファブリック インターコネクト上の管理ポートのサブネット マスク。
[Default Gateway] フィールド
ファブリック インターコネクト上の管理ポートに割り当てられるデフォルト ゲートウェイの IP アドレス。
[DNS Server IP] フィールド
ファブリック インターコネクトに割り当てられる DNS サーバの IP アドレス。
[Domain Name] フィールド
ファブリック インターコネクトが存在するドメインの名前。
ステップ 10 [Submit] をクリックします。 セットアップ操作の結果がページに表示されます。
第 1 ファブリック インターコネクトでの初期システム セットアップの実行
はじめる前に手順
ファブリック インターコネクトにおける次の物理接続を確認します。
第 1 のファブリック インターコネクトのコンソール ポートが、コンピュータ端末またはコンソール サーバに物理的に接続されている。
管理イーサネット ポート(mgmt0)が外部のハブ、スイッチ、またはルータに接続されている。
両方のファブリック インターコネクトの L1 ポートが互いに直接接続されている。
両方のファブリック インターコネクトの L2 ポートが互いに直接接続されている。
詳細については、お使いのファブリック インターコネクトに関する『Cisco UCS Hardware Installation Guide』を参照してください。
初期設定で入力する必要がある次の情報を収集します。
システム名。
admin アカウントのパスワード。 Cisco UCS Manager のパスワードのガイドラインに適合する強力なパスワードを選択します。 このパスワードは空にできません。
3 つの固定 IP アドレス:両方のファブリック インターコネクトの管理ポートに 2 つ(各ファブリック インターコネクトに 1 つずつ)、および Cisco UCS Manager によって使用されるクラスタ IP アドレスに 1 つ。
3 つの固定 IP アドレスのサブネット マスク。
デフォルト ゲートウェイの IP アドレス。
DNS サーバの IP アドレス(任意)。
システムのドメイン名(任意)。
ステップ 1 コンソール ポートに接続します。 ステップ 2 ファブリック インターコネクトの電源を入れます。 ファブリック インターコネクトが起動すると、電源投入時セルフテスト メッセージが表示されます。
ステップ 3 インストール方式プロンプトに gui と入力します。 ステップ 4 システムが DHCP サーバにアクセスできない場合は、次の情報を入力するよう求められます。 ステップ 5 プロンプトから、Web ブラウザに Web リンクをコピーし、Cisco UCS Manager GUI 起動ページに移動します。 ステップ 6 Cisco UCS Manager GUI 起動ページで [Express Setup] を選択します。 ステップ 7 [Express Setup] ページで [Initial Setup] を選択し、[Submit] をクリックします。 ステップ 8 [Cluster and Fabric Setup] 領域で次の手順を実行します。 ステップ 9 [System Setup] 領域で、次のフィールドに値を入力します。
フィールド
説明
[System Name] フィールド
Cisco UCS ドメインに割り当てられている名前。
スタンドアロン設定では、システム名に「-A」が追加されます。 クラスタ設定では、ファブリック A に割り当てられたファブリック インターコネクトに「-A」が、ファブリック B に割り当てられたファブリック インターコネクトに「-B」が追加されます。
[Admin Password] フィールド
ファブリック インターコネクト上の Admin アカウントに使用されるパスワード。
Cisco UCS Manager のパスワードのガイドラインに適合する強力なパスワードを選択します。 このパスワードは空にできません。
[Confirm Admin Password] フィールド
ファブリック インターコネクト上の Admin アカウントに使用されるパスワード。
[Mgmt IP Address] フィールド
ファブリック インターコネクト上の管理ポートの固定 IP アドレス。
[Mgmt IP Netmask] フィールド
ファブリック インターコネクト上の管理ポートのサブネット マスク。
[Default Gateway] フィールド
ファブリック インターコネクト上の管理ポートに割り当てられるデフォルト ゲートウェイの IP アドレス。
[DNS Server IP] フィールド
ファブリック インターコネクトに割り当てられる DNS サーバの IP アドレス。
[Domain Name] フィールド
ファブリック インターコネクトが存在するドメインの名前。
ステップ 10 [Submit] をクリックします。 セットアップ操作の結果がページに表示されます。
第 2 ファブリック インターコネクトでの初期システム セットアップの実行
手順
ステップ 1 コンソール ポートに接続します。 ステップ 2 ファブリック インターコネクトの電源を入れます。 ファブリック インターコネクトが起動すると、電源投入時セルフテスト メッセージが表示されます。
ステップ 3 インストール方式プロンプトに gui と入力します。 ステップ 4 システムが DHCP サーバにアクセスできない場合は、次の情報を入力するよう求められます。 ステップ 5 プロンプトから、Web ブラウザに Web リンクをコピーし、Cisco UCS Manager GUI 起動ページに移動します。 ステップ 6 Cisco UCS Manager GUI 起動ページで [Express Setup] を選択します。 ステップ 7 [Express Setup] ページで [Initial Setup] を選択し、[Submit] をクリックします。 ファブリック インターコネクトは、第 1 ファブリック インターコネクトの設定情報を検出します。
ステップ 8 [Cluster and Fabric Setup] 領域で次の手順を実行します。 ステップ 9 [System Setup] 領域の [Admin Password of Master] フィールドに、Admin アカウントのパスワードを入力します。 ステップ 10 [Submit] をクリックします。 セットアップ操作の結果がページに表示されます。
スタンドアロン ファブリック インターコネクトに対するクラスタ設定のイネーブル化
手順1 つのスタンドアロン ファブリック インターコネクトを使用する既存の Cisco UCS ドメインに、別のファブリック インターコネクトを追加できます。 これには、クラスタの仮想 IP アドレスを使用して、クラスタ操作用にスタンドアロン ファブリック インターコネクトをイネーブルにし、次にクラスタに第 2 のファブリック インターコネクトを追加します。
コマンドまたはアクション 目的 ステップ 1 UCS-A# connect local-mgmt ローカル管理モードを開始します。
ステップ 2 UCS-A(local-mgmt) # enable cluster virtual-ip-addr 指定の IP アドレスを持つスタンドアロン ファブリック インターコネクトでクラスタ動作をイネーブルにします。 このコマンドを入力すると、クラスタ動作をイネーブルにすることを確認するプロンプトが表示されます。 確認するには、yes と入力します。
IP アドレスは、クラスタに追加するファブリック インターコネクトに割り当てられている IP アドレスではなく、クラスタ設定用の仮想 IP アドレスである必要があります。
次の作業次に、仮想 IP アドレス 192.168.1.101 のスタンドアロン ファブリック インターコネクトのクラスタ動作をイネーブルにする例を示します。
UCS-A# connect local-mgmt UCS-A(local-mgmt)# enable cluster 192.168.1.101 This command will enable cluster mode on this setup. You cannot change it back to stand-alone. Are you sure you want to continue? (yes/no): yes UCS-A(local-mgmt)#
クラスタに第 2 のファブリック インターコネクトを追加します。
イーサネット スイッチング モード
イーサネット スイッチング モードにより、サーバとネットワークの間のスイッチング装置としてファブリック インターコネクトがどのように動作するかが決定されます。 ファブリック インターコネクトは、次のイーサネット スイッチング モードのいずれかで動作します。
エンドホスト モード
エンドホスト モードでは、ファブリック インターコネクトはネットワークへのエンド ホストとして、vNIC を介して接続されているすべてのサーバ(ホスト)の代表として動作するようになります。 これは、vNIC をアップリンク ポートにピン接続することにより実現されます(動的なピン接続または固定のピン接続のいずれか)。これにより、ネットワークに対して冗長性が提供され、これらのアップリンク ポートはファブリックの残りの部分に対してサーバ ポートとなります。 エンドホスト モードの場合、ファブリック インターコネクトでスパニングツリー プロトコル(STP)は実行されません。ループは、アップリンク ポートがトラフィックを相互に転送するのを拒否すること、および同時に複数のアップリンク ポート上に存在する出力サーバ トラフィックを拒否することにより回避されます。 エンドホスト モードは、デフォルトのイーサネット スイッチング モードであり、次のいずれかがアップストリームで使用される場合に使用する必要があります。
(注)
エンドホスト モードがイネーブルになっている場合、vNIC がアップリンク ポートに固定ピン接続されていて、このアップリンク ポートがダウンすると、システムはその vNIC をピン接続し直すことはできず、その vNIC はダウンしたままになります。イーサネット スイッチング モードの設定
手順重要:イーサネット スイッチング モードを変更すると、Cisco UCS Manager により自動的にログアウトとファブリック インターコネクトの再起動が実行されます。 クラスタ設定では、Cisco UCS Manager により両方のファブリック インターコネクトが順番に再起動されます。 2 つめのファブリック インターコネクトがイーサネット スイッチング モードに変更され、システムが使用できるようになるまでには数分間かかります。 設定が保持されます。
ステップ 1 [Navigation] ペインの [Equipment] タブをクリックします。 ステップ 2 [Equipment] タブで、 を展開します。 ステップ 3 [Work] ペインの [General] タブをクリックします。 ステップ 4 [General] タブの [Actions] 領域で、次のリンクのいずれかをクリックします。 現在のモードのリンクはグレー表示されます。
ステップ 5 ダイアログボックスで、[Yes] をクリックします。 Cisco UCS Manager はファブリック インターコネクトを再起動し、ユーザをログアウトし、Cisco UCS Manager GUI との接続を解除します。
ファイバ チャネル スイッチング モード
ファイバ チャネル スイッチング モードでは、ファブリック インターコネクトがサーバとストレージ デバイス間のスイッチング デバイスとしてどのように動作するかを決定します。 ファブリック インターコネクトは、次のファイバ チャネル スイッチング モードのいずれかで動作します。
エンドホスト モード
エンドホスト モードでは、ファブリック インターコネクトは接続されているファイバ チャネル ネットワークへのエンド ホストとして、vHBA を介して接続されているすべてのサーバ(ホスト)の代表として動作するようになります。 これは、vHBA をファイバ チャネル アップリンク ポートにピン接続すること(動的なピン接続または固定のピン接続のいずれか)により実現されます。これにより、これらのファイバ チャネル アップリンク ポートはファブリックの残りの部分に対してサーバ ポート(N ポート)となります。 エンドホスト モードでは、ファブリック インターコネクトは、互いにトラフィックを受信しないようにアップリンク ポートの拒否によってループを回避します。
エンドホスト モードは、NPV モードと同義語です。 これがデフォルトのファイバ チャネル スイッチング モードです。
(注)
エンドホスト モードがイネーブルになっている場合、vHBA がアップリンク ファイバ チャネル ポートに固定ピン接続されていて、このアップリンク ポートがダウンすると、システムはその vHBA をピン接続し直すことはできず、その vHBA はダウンしたままになります。スイッチ モード
スイッチ モードは従来のファイバ チャネル スイッチング モードです。 スイッチ モードでは、ファブリック インターコネクトがストレージ デバイスに直接接続できます。 ファイバ チャネル スイッチ モードをイネーブルにすると、POD モデルにおいて、SAN が存在しない(たとえば、単一の Cisco UCS システムがストレージに直接接続されている)場合、または SAN が存在する(アップストリーム MDS に対して)場合に役立ちます。
(注)
ファイバ チャネル スイッチ モードでは、SAN ピン グループは無関係です。 既存の SAN ピン グループはすべて無視されます。
スイッチ モードはデフォルトのファイバ チャネル スイッチング モードではありません。
ファイバ チャネル スイッチング モードの設定
手順重要:ファイバ チャネル スイッチング モードを変更すると、Cisco UCS Manager により自動的にログアウトとファブリック インターコネクトの再起動が実行されます。 クラスタ設定では、Cisco UCS Manager により両方のファブリック インターコネクトが順番に再起動されます。 2 つめのファブリック インターコネクトがファイバ チャネル スイッチング モードに変更され、システムが使用できるようになるまでには数分間かかります。
ステップ 1 [Navigation] ペインの [Equipment] タブをクリックします。 ステップ 2 [Equipment] タブで、 を展開します。 ステップ 3 [Work] ペインの [General] タブをクリックします。 ステップ 4 [General] タブの [Actions] 領域で、次のリンクのいずれかをクリックします。 現在のモードのリンクはグレー表示されます。
ステップ 5 ダイアログボックスで、[Yes] をクリックします。 Cisco UCS Manager はファブリック インターコネクトを再起動し、ユーザをログアウトし、Cisco UCS Manager GUI との接続を解除します。
ファブリック インターコネクトのプロパティの変更
手順
(注)
Cisco UCS ドメインのサブネットを変更するには、すべてのサブネット、Cisco UCS Manager へのアクセスに使用される仮想 IP アドレス、およびすべてのファブリック インターコネクトの IP アドレスを同時に変更する必要があります。
ステップ 1 [Navigation] ペインの [Admin] タブをクリックします。 ステップ 2 [Admin] タブで [ALL] をクリックします。 ステップ 3 [Work] ペインの [General] タブをクリックします。 ステップ 4 [Actions] 領域で [Management Interfaces] をクリックして、[Management Interfaces] ダイアログボックスを開きます。 ステップ 5 Cisco UCS Manager にアクセスするために使用する仮想 IP アドレスだけを変更するには、[Virtual IP] 領域の[IP Address] フィールドに目的の IP アドレスを入力します。 ステップ 6 Cisco UCS ドメインに割り当てられた名前だけを変更するには、[Virtual IP] 領域の[Name] フィールドに必要な名前を入力します。 ステップ 7 ファブリック インターコネクトに割り当てられたサブネット、IP アドレス、およびデフォルト ゲートウェイを変更するには、次のフィールドをアップデートします。
ステップ 8 [OK] をクリックします。 ステップ 9 Cisco UCS Manager GUI からログアウトし、再びログインして変更を確認します。
ファブリック インターコネクトのリーダーシップ ロールの決定
手順
ステップ 1 [Navigation] ペインの [Equipment] タブをクリックします。 ステップ 2 [Equipment] タブで、 を展開します。 ステップ 3 ロールを識別するファブリック インターコネクトをクリックします。 ステップ 4 [Work] ペインの [General] タブをクリックします。 ステップ 5 [General] タブで、[High Availability Details] バーの下矢印をクリックしてこの領域を展開します。 ステップ 6 [Leadership] フィールドを表示して、このファブリック インターコネクトがプライマリ ファブリック インターコネクトか、従属ファブリック インターコネクトかを決定します。