この製品のマニュアルセットは、偏向のない言語を使用するように配慮されています。このマニュアルセットでの偏向のない言語とは、年齢、障害、性別、人種的アイデンティティ、民族的アイデンティティ、性的指向、社会経済的地位、およびインターセクショナリティに基づく差別を意味しない言語として定義されています。製品ソフトウェアのユーザーインターフェイスにハードコードされている言語、RFP のドキュメントに基づいて使用されている言語、または参照されているサードパーティ製品で使用されている言語によりドキュメントに例外が存在する場合があります。シスコのインクルーシブランゲージに対する取り組みの詳細は、こちらをご覧ください。
このドキュメントは、米国シスコ発行ドキュメントの参考和訳です。リンク情報につきましては、日本語版掲載時点で、英語版にアップデートがあり、リンク先のページが移動/変更されている場合がありますことをご了承ください。あくまでも参考和訳となりますので、正式な内容については米国サイトのドキュメントを参照ください。
コラボレーションは、共通の目標を達成するための共同作業を意味します。最近まで、コラボレーションする最適な方法は同じ時間に同じ場所に居て、お互いに直接対話することでした。ビジネス リソースやアウトソーシングされたサービスが分散され、オフィス設備や出張のコストが増加している現在のグローバル化された経済では、物理的に同じ場所に人を集めることはコラボレーションするための最も効率的で効果的な方法とは言えなくなりました。Cisco Collaboration Solutions を使用すると、時間と経費を大幅に節約しながら、いつでもどこでもお互いにコラボレーションすることができます。
Cisco Collaboration Solutions は、モバイル通信やソーシャル メディアの最新技術など、音声、ビデオ、およびデータ通信を完全にサポートしています。Cisco Collaboration Solutions には、社内またはクラウドに配置できるアプリケーションとサービスの広範囲にわたるセットも用意されています。
Cisco Collaboration Technology は、あらゆる規模と種類の企業に対する完全なエンドツーエンドのコラボレーション ソリューションを作成するための多数の製品で構成されています。Cisco Collaboration Solutions は、概念的な形式で図 1-1 に示されているように、次の主な要素で構成されています。
図 1-1 Cisco Collaboration アーキテクチャ(概念図)
シスコはルーティングおよびスイッチング テクノロジーのリーダー企業として、長年評価されてきました。このテクノロジーによって、Cisco Collaboration Solutions のネットワーク インフラストラクチャの中核が形成されます。Cisco スイッチおよびルータで使用できる Quality of Service(QoS)メカニズムにより、ネットワーク全体で、最高品質の音声、ビデオ、およびデータ通信が提供されます。さらに、Cisco ゲートウェイには、企業の内部ネットワークを、外部のワイド エリア ネットワーク(WAN)に加え、公衆電話交換網(PSTN)や PBX などのレガシー システムに接続するための多数の方法が備わっています。また、Cisco Hosted Collaboration Solution(HCS)を使用して、Cisco パートナーはお客様にクラウド ベースでホストされたコラボレーション サービスを提供できます。これらのサービスは安全で、柔軟性があり、低コストで、拡張可能であり、最新テクノロジーが常に取り入れられています。
Cisco Collaboration システム リリース 12. x は、VMware vSphere ESXi ハイパーバイザとの仮想化を使用して展開されます。Cisco Collaboration アプリケーションのノードは、サーバ上で 1 つまたは複数のアプリケーション ノードとして動作可能な仮想マシンとして展開されます。これらの仮想アプリケーションは中小企業にコラボレーション サービスを提供します。また、シスコなどの大規模なグローバル企業に対処できるように拡張できます。
通常、コラボレーション セッションは保護される必要があります。そのため、ネットワークの中核部分からエンド ユーザのデバイスまで、コラボレーション パスの各レベルを保護するために、シスコは多数のセキュリティ メカニズムを開発しました。
コラボレーション ソリューションが実行されると、それを監視および管理する必要があります。シスコは、コラボレーション ソリューションをプロビジョニング、運用、監視、および保守するシステム管理者を支援するために、さまざまなツール、アプリケーション、および製品を開発してきました。これらのツールを使用して、システム管理者はネットワーク コンポーネントの動作ステータスを監視し、システムに関する統計情報を収集および分析して、カスタム レポートを生成できます。
Cisco Collaboration Solutions には、次のような多数の高度なアプリケーションおよびサービスが含まれています。
コラボレーションとは、つまりユーザ エクスペリエンスです。ユーザがコラボレーション テクノロジーに関して良いエクスペリエンスを体験すると、ユーザはそのテクノロジーをより頻繁に使用し、それを使用してより良い成果を達成するようになります。コラボレーション テクノロジーを採用した企業は、これによってより大きな投資回収率(ROI)を得ることができます。そのため、シスコはコラボレーション テクノロジーを簡単、便利、および有益に使用できるようにすること目標に、特に次の拡張機能に重点を置いています。
このマニュアルは、Cisco Collaboration ソリューション向けのソリューション リファレンス ネットワーク デザイン(SRND)ガイドです。ビジネス ニーズを満たすコラボレーション ソリューションを設計するためのシステム レベルの要件、推奨事項、ガイドライン、およびベスト プラクティスが示されています。
このマニュアルは、過去 10 年以上にわたりシスコが作成してきた SRND から発展したものです。シスコの音声、ビデオ、およびデータ コミュニケーションのテクノロジーが時間とともに発展し、成熟するにつれて、こうしたテクノロジーの進展を文書に反映するように SRND の改訂と更新が行われています。SRND の旧バージョンでは、シスコの Voice over IP(VoIP)テクノロジーのみに重点を置いていました。以降のバージョンでは、Cisco Unified Communications が文書化され、モバイル ボイス通信、会議、インスタント メッセージ(IM)、プレゼンス、ビデオ テレフォニーの新技術情報が追加されました。SRND のこの最新バージョンには、Cisco Spark、TelePresence およびすべてのタイプのエンド ユーザ デバイス(Bring Your Own Device、すなわち BYOD)に対するサポートなど、シスコ コラボレーション テクノロジーのすべての範囲が含まれています。シスコはコラボレーション テクノロジーの開発と機能強化を継続的に行っており、それに伴って、コラボレーション ソリューションを作成するための最新のガイドライン、推奨事項、およびベスト プラクティスを提供するため、この SRND は引き続き発展し、更新されます。
このマニュアルは、次の 4 つの主要部分で構成されています。
マニュアルのこの部分の各章では、シスコ コラボレーション テクノロジーの主な構成要素が示されており、これらの構成要素がどのように連動して、完全なエンドツーエンドのコラボレーション ソリューションが形成されるかが説明されています。主な構成要素には、ネットワーク インフラストラクチャ、セキュリティ、ゲートウェイ、トランク、メディア リソース、エンドポイント、呼処理エージェント、配置モデル、およびリッチ メディア会議などがあります。詳細については、Cisco Collaboration システム コンポーネントとアーキテクチャの概要を参照してください。
マニュアルのこの部分の各章では、音声およびビデオ コールがコラボレーション システムでどのように確立、ルーティング、および管理されるかが説明されています。この部分で扱うトピックには、帯域幅管理、ダイヤル プラン、緊急サービス、ディレクトリ統合およびアイデンティティの管理などがあります。詳細については、呼制御およびルーティングの概要を参照してください。
マニュアルのこの部分の各章では、コラボレーション ソリューションに組み込めるコラボレーション クライアント、アプリケーション、およびサービスが説明されています。この部分で扱うトピックには、Cisco Unified Communications Manager 組み込みアプリケーション、音声メッセージ、IM およびプレゼンス、モバイル コラボレーション、コンタクト センター、およびコール録音などがあります。詳細については、コラボレーション アプリケーションとサービスの概要を参照してください。
マニュアルのこの部分の各章では、コラボレーション ソリューションのコンポーネントをサイズ調整する方法、そのソリューションに移行する方法、およびそれを管理する方法が説明されています。この部分で扱うトピックには、サイジングの考慮事項、移行オプション、およびネットワーク管理などがあります。詳細については、コラボレーション システムのプロビジョニングと管理の概要を参照してください。
このマニュアルには、Cisco Collaboration 製品と可能なソリューション設計の全範囲が含まれているため、個々の製品、機能、または設定の詳細をすべて説明することはできません。そのような詳細情報については、次の Web サイトで入手可能な特定の製品マニュアルを参照してください。
このマニュアルには、シスコ コラボレーション テクノロジーを使用して独自のコラボレーション ソリューションを設計する方法に関する一般的なガイドラインが記載されています。また、シスコは、コラボレーション、音声およびビデオの導入に必要な特定の推奨されるアーキテクチャに関する開発、試験、および文書化も行ってきました。推奨されるアーキテクチャ(PA)では、エンジニアリングのベスト プラクティスに基づく規範的なソリューション設計が提供されており、それらは次の Web サイトで文書化されています。