スイッチの初期設定

初期設定のオプション

ハードウェアの取り付けが完了したら、トラフィックがネットワークを通過できるようにスイッチを設定する必要があります。新しいデバイスを使用する初日には、いくつかのタスクを実行することにより、デバイスがオンラインになっていること、到達可能であること、容易に設定できることを確認できます。

スーパーバイザ モジュールの出荷時は、工場出荷時の設定として MANUAL_BOOT が no に設定されています。つまり、初めてデバイスの電源を入れると、必ず自動的に起動します。以下は、初期設定に利用できる最初のオプションです。

  • Web ユーザ インターフェイスを使用したスイッチの設定

  • CLI を使用したスイッチの設定

  • ROMmon モードでのスイッチの設定

    このオプションでは、自動起動(工場出荷時の設定)を中断し、ROMmon プロンプトを入力して、必要な設定を入力する必要があります。TFTP サーバ上にあるイメージを使用してシステムを起動する場合は、このオプションを使用します。

Web ユーザー インターフェイスを使用したスイッチの設定

WebUI を使用してスイッチを設定する手順については、ソフトウェア コンフィギュレーション ガイドの必要なバージョンを参照してください。ガイドで、 Web ユーザーインターフェイスを使用したスイッチの設定を参照してください。

CLI を使用したスイッチの設定

端末エミュレーション ソフトウェアの起動

端末エミュレーション ソフトウェアを起動するには、次の手順を実行します。

始める前に

端末エミュレーション ソフトウェア(その多くは、ハイパーターミナルや Procomm Plus などの PC アプリケーション)によって、スイッチと PC または端末間の通信が可能になります。

手順


ステップ 1

PC または端末を使用している場合、端末エミュレーション プログラムを起動します。

ステップ 2

ターミナル エミュレーション セッションを開始します。

ステップ 3

次のコンソール ポートのデフォルト特性に一致するように、PC または端末のボー レートと文字フォーマットを設定します。

  • 9600 ボー

  • 8 データ ビット

  • フロー制御なし

  • 1 ストップ ビット

  • パリティなし


次のタスク

電源に接続します。

電源の接続

電源に接続するには、次の手順に従います。

手順


ステップ 1

付属の国特有の AC 電源コードの一端をスイッチの電源コネクタに接続します。

ステップ 2

アースされた 100 ~ 240 VAC 50-60 Hz の AC コンセントに、電源コードの反対側を差し込みます。

スイッチの電源を入れます。

スイッチの電源を入れる前にターミナル エミュレーション プログラムを起動した場合は、PC または端末にブートローダ シーケンスが表示されます。セットアップ プログラムのプロンプトを表示するには、Enter キーを押す必要があります。


次のタスク

ネットワーク管理者から IP 設定を取得します。

RJ-45 コンソール ポートの接続

コンソール ポートを使用するには、初期設定を実行して、スイッチのコンソール ポートを VT-100 ターミナル エミュレータを使用して PC に接続します。これには RJ-45/DB-9 アダプタ ケーブルを使用します。

スイッチに PC または端末を接続するには、次の手順に従ってください。

手順


ステップ 1

RJ-45/DB-9 アダプタ ケーブルを使用して、スーパーバイザ モジュールの前面パネルにあるコンソール ポートに RJ-45 コネクタを差し込みます。

ステップ 2

アダプタ ケーブルの DB-9 メス DTE を PC のシリアル ポートに接続するか、該当するアダプタを端末に接続します。


USB コンソール ポートの接続

手順


ステップ 1

(注)  

 

スイッチ上の USB タイプ A ポートはファイル システムのサポートを提供し、コンソール ポートではありません。「USB タイプ A ポート」セクションを参照してください。

ステップ 2

USB ケーブルを PC の USB ポートに接続します。ケーブルのもう一方の端をスイッチのミニ B(5 ピン コネクタ)USB コンソール ポートに接続します。

ステップ 3

PC または端末上で端末エミュレーション ソフトウェアを起動します。プログラム(通常、Putty または TeraTerm などの PC アプリケーション)によって、スイッチと PC または端末との通信が可能になります。

ステップ 4

コンソール ポートのデフォルト特性に合わせて、PC または端末のボーレートおよびキャラクタ フォーマットを次のように設定します。

  • 9600 ボー

  • 8 データ ビット

  • 1 ストップ ビット

  • パリティなし

  • なし(フロー制御)

ステップ 5

スイッチのクイック スタート ガイドを参照して、スイッチの電源を入れます。

ステップ 6

PC または端末にブートローダ シーケンスが表示されます。Enter を押してセットアップ プロンプトを表示します。セットアップ プログラムの手順に従います。


IP 設定

スイッチをセットアップするには、IP アドレスおよび、スイッチがローカル ルータおよびインターネットと通信するために必要なその他の設定情報を割り当てる必要があります。

次の情報をネットワーク管理者から入手する必要があります。

  • スイッチの IP アドレス

  • サブネット マスク(IP ネットマスク)

  • デフォルト ゲートウェイ(ルータ)

  • TFTP サーバ

初期設定の実行

起動スクリプトが構成ウィザードを実行し、基本設定の入力を求められます。どの時点でも疑問符「?」を入力してヘルプを表示することができます。設定ダイアログを終了するには、プロンプトで Ctrl+C キーを押します。デフォルト設定は角カッコ「[]」に囲まれています。

手順


ステップ 1

初期設定ダイアログを入力するかどうかに応答します。

例:

Would you like to enter the initial configuration dialog? [yes/no]: yes

ステップ 2

基本的な管理設定を入力するかどうかに応答します。

例:

Would you like to enter basic management setup? [yes/no]: yes

ステップ 3

基本的な管理設定を入力するかどうかに応答します。

例:

Would you like to enter basic management setup? [yes/no]: yes
Configuring global parameters:
Enter host name [Switch]: Switch

  The enable secret is a password used to protect access to
  privileged EXEC and configuration modes. This password, after
  entered, becomes encrypted in the configuration.
  Enter enable secret: examplesecret

  The enable password is used when you do not specify an
  enable secret password, with some older software versions, and
  some boot images.
  Enter enable password: exampleenable

  The virtual terminal password is used to protect
  access to the router over a network interface.
  Enter virtual terminal password: examplevtp
Setup account for accessing HTTP server? [yes]: yes
    Username  [admin]: 
    Password  [cisco]: 
    Password is UNENCRYPTED.
  

ステップ 4

HTTP サーバにアクセスするアカウントを設定するかどうかに応答します。

例:

Setup account for accessing HTTP server? [yes]: yes
    Username  [admin]: 
    Password  [cisco]: 
    Password is UNENCRYPTED.
  

ステップ 5

SNMP ネットワーク管理を設定するかどうかに応答します。

例:

Configure SNMP Network Management? [no]: no 

ステップ 6

インターフェイスの概要が表示されます。リストから管理ネットワークへの接続に使用されるインターフェイスの名前を入力し、インターフェイスの IP アドレスとサブネット マスクを入力します。

例:


Current interface summary
Any interface listed with OK? value "NO" does not have a valid configuration

Interface              IP-Address      OK? Method Status                Protocol
Vlan1                  unassigned      NO  unset  up                    up      
GigabitEthernet0/0     unassigned      NO  unset  up                    up      
GigabitEthernet1/0/1   unassigned      YES unset  down                  down    
<output truncated>

Enter interface name used to connect to the
management network from the above interface summary: GigabitEthernet0/0

Configuring interface GigabitEthernet0/0:
  Configure IP on this interface? [yes]: 
    IP address for this interface: 192.168.247.10
    Subnet mask for this interface [255.255.255.0] : 255.255.0.0
    Class C network is 192.168.247.0, 16 subnet bits; mask is /16

The following configuration command script was created:
hostname Switch
enable secret 5 $1$2EYv$CSkmxAlgDon2AKcfXNNwT/
enable password exampleenable
line vty 0 4
password examplevtp
username admin privilege 15 password cisco
no snmp-server
!
!
interface Vlan1
shutdown
no ip address
!
interface GigabitEthernet0/0
no shutdown
ip address 192.168.247.10 255.255.0.0
!
interface GigabitEthernet1/0/1
!
interface GigabitEthernet1/0/2
<output truncated>
end

ステップ 7

設定を保存し、実行中の設定を確認します。

例:


[0] Go to the IOS command prompt without saving this config.
[1] Return back to the setup without saving this config.
[2] Save this configuration to nvram and exit.

Enter your selection [2]: 2
Building configuration...
[OK]
Use the enabled mode 'configure' command to modify this configuration.

Press RETURN to get started!

*Aug 17 21:16:56.780: %PKI-4-NOCONFIGAUTOSAVE: Configuration was modified.  Issue "write memory" to save new IOS PKI configuration
Switch> enable
Password: exampleenable
Switch#
Switch# show running-config interface GigabitEthernet0/0
Building configuration...

Current configuration : 118 bytes
!
interface GigabitEthernet0/0
 vrf forwarding Mgmt-vrf
 ip address 192.168.247.10 255.255.0.0
 negotiation auto

end

ステップ 8

VRF を介してイーサネット管理インターフェイスを使用してインターフェイスに ping を実行します。

Switch# ping vrf Mgmt-vrf 192.168.0.1
Type escape sequence to abort.
Sending 5, 100-byte ICMP Echos to 192.168.0.1, timeout is 2 seconds:
.!!!!
Success rate is 80 percent (4/5), round-trip min/avg/max = 1/1/1 ms
Switch#
*Aug 17 21:18:45.152: %PNP-6-PNP_DISCOVERY_STOPPED: PnP Discovery stopped (Config Wizard)

これで、スイッチの初期設定が完了となり、ネットワーク接続経由でその他のインターフェイスおよび機能を設定できます。スーパーバイザ モジュールのコンソール ポートに直接接続する必要はありません。

CLI を使用して、さらに設定および管理作業を実行するには、ターミナル プログラムを使用してコンソール ポート経由で、または、Telnet を使用してネットワーク経由で、Switch> プロンプトにコマンドを入力します。設定情報については、スイッチのソフトウェア コンフィギュレーション ガイドをスイッチのコマンド リファレンスとともに参照してください。

ROMmon モードでのスイッチの設定

手順


ステップ 1

システムは自動ブートに設定されています。ROMmon でネットワーク パラメータを変更するには、システムにコンソールを接続し、システムが起動して、プロンプトが表示されたら、Ctrl+C キーを押して起動を停止し、ROMmon プロンプトにアクセスします。

例:

Initializing Hardware...

System Bootstrap, Version 16.6.1r [FC2], RELEASE SOFTWARE (P)
Compiled Sat 07/15/2017 10:06:12.23 by rel

Current image running: 
Primary Rommon Image

Last reset cause: SoftwareResetTrig
C9400-SUP-1 platform with 16777216 Kbytes of main memory

Preparing to autoboot. [Press Ctrl-C to interrupt]  0     
<output truncated>
rommon1>

ステップ 2

ネットワーク パラメータを設定します。ここで入力している値は例に過ぎません。

例:


rommon 2> set IP_ADDRESS=192.168.247.10
rommon 3> set IP_SUBNET_MASK=255.255.0.0
rommon 4> set DEFAULT_GATEWAY=172.20.52.35
rommon 5> set TFTP_SERVER=198.51.100.2

ステップ 3

set コマンドを入力して設定が保存されていることを確認した後で、システムを起動します。

例:


rommon 6> set
rommon 7> boot

USB ドライバのインストールとアンインストール

Microsoft Windows USB デバイスドライバのインストール

Microsoft Windows ベースの PC をスイッチの USB コンソール ポートに最初に接続するときに、USB デバイス ドライバをインストールする必要があります。

Cisco Microsoft Windows USB ドライバのインストール

手順


ステップ 1

Cisco.com の Web サイトから Cisco USB コンソール ドライバ ファイルを入手し、解凍します。

(注)  

 

スイッチ ソフトウェアのダウンロード用の Cisco.com サイトから、ドライバ ファイルをダウンロードできます。

Windows 10 には USB-RS232 ドライバが含まれています。ただし、追加機能については、cisco.com にある ソフトウェア ダウンロード センターから USB コンソールソフトウェアをダウンロードしてください。

ステップ 2

32 ビット Windows を使用している場合は、Windows_32 フォルダ内の setup.exe ファイルをダブルクリックします。64 ビット Windows を使用している場合は、Windows_64 フォルダ内の setup(x64).exe ファイルをダブルクリックします。

ステップ 3

Cisco Virtual Com InstallShield Wizard が起動します。[次へ(Next)] をクリックします。

ステップ 4

[プログラムをインストールする準備ができました(Ready to Install the Program)] ウィンドウが表示されます。[インストール(Install)] をクリックします。

(注)  

 

User Account Control 警告が表示された場合は、[許可する - ここれは信頼できるプログラムです(Allow - I trust this program)] をクリックして先に進みます。

ステップ 5

[InstallShield ウィンザードが完了しました(InstallShield Wizard Completed)] ウィンドウが表示されます。[終了(Finish)] をクリックします。

ステップ 6

USB ケーブルを、PC とスイッチのコンソール ポートに接続します。USB コンソール ポートの LED が緑で点灯し、Found New Hardware ウィザードが表示されます。指示に従って、ドライバのインストールを完了します。


Cisco Microsoft Windows USB ドライバのアンインストール

Cisco Microsoft Windows USB ドライバのアンインストール

始める前に

ドライバをアンインストールする前に、スイッチとコンソール端末を切り離します。

手順


ステップ 1

32 ビット Windows の場合は setup.exe を、64 ビット Windows の場合は setup(x64).exe を実行します。[次へ(Next)] をクリックします。

ステップ 2

Cisco Virtual Com の InstallShield Wizard が表示されます。[次へ(Next)] をクリックします。

ステップ 3

[プログラムのメンテナンス(Program Maintenance)] ウィンドウが表示されたら、[削除(Remove)] オプション ボタンを選択します。[次へ(Next)] をクリックします。

ステップ 4

[プログラムの削除(Remove the Program)] ウィンドウが表示されたら、[削除(Remove)] をクリックします。

(注)  

 

User Account Control 警告が表示された場合は、[許可する - これは信頼できるプログラムです(Allow - I trust this program)] をクリックして先に進みます。

ステップ 5

[InstallShield ウィザードが完了しました(InstallShield Wizard Completed)] ウィンドウが表示されたら、[終了(Finish)] をクリックします。