トラブルシューティング

問題の診断

スイッチの LED は、スイッチに関するトラブルシューティング情報を提供します。これにより、ブート ファストの失敗、ポート接続の問題、およびスイッチ全体のパフォーマンスを把握できます。Web UI、CLI または SNMP ワークステーションから統計情報を入手することもできます。詳細については、『Cisco Catalyst IE3x00 Rugged Switch Software Configuration Guide』、または SNMP アプリケーションに付属のマニュアルを参照してください。

スイッチのブート ファスト

ブートファストの詳細については、「スイッチ動作の確認」セクションを参照してください。


(注)  


ブート ファストが失敗すると、通常は回復不可能です。スイッチのブート ファストが正常に完了しなかった場合は、シスコ TAC の担当者にお問い合わせください。



(注)  


ブートファストを無効にして POST を実行するには、Cisco IOS CLI を使用します。詳細については、『Cisco IE 3X00 スイッチ ソフトウェア コンフィギュレーション ガイド』を参照してください。


スイッチ LED

スイッチのトラブルシューティングを行う際は、LED を確認します。LED の色とそれらの意味については「LED」を参照してください。

スイッチの接続状態

不良または破損したケーブル

ケーブルにわずかでも傷や破損がないか必ず確認してください。物理層の接続に問題がないように見えるケーブルでも、配線やコネクタのごくわずかな損傷が原因でパケットが破損することがあります。ポートでパケット エラーが多く発生したり、ポートがフラッピング(リンクの切断および接続)を頻繁に繰り返したりする場合は、ケーブルにこのような破損がある場合があります。

  • 銅線ケーブルまたは光ファイバ ケーブルを問題がないことがわかっているケーブルに交換します。

  • ケーブル コネクタで破損または欠落したピンがないか確認します。

  • 発信元と宛先の間のパッチ パネルの接続やメディア コンバータに問題がないことを確認します。可能な場合は、パッチ パネルをバイパスするか、メディア コンバータ(光ファイバ/銅線)を除去します。

  • ケーブルを別のポートに接続して、問題が発生するかどうかを確認します。

イーサネット ケーブルと光ファイバケーブル

ケーブルが適切であることを確認します。

  • イーサネットの場合、10 Mb/s UTP 接続にはカテゴリ 3 の銅線ケーブルを使用します。10/100、10/100/1000 Mbps、PoE 接続には、カテゴリ 5、カテゴリ 5e、またはカテゴリ 6 の UTP を使用します。

  • 距離やポート タイプに適した光ファイバ ケーブルであることを確認します。接続先の装置のポートが一致しており、同じタイプの符号化、光周波数、およびファイバ タイプを使用していることを確認します。

  • 銅線のストレート ケーブルを使用すべきところにクロス ケーブルが使用されていたり、クロス ケーブルを使用すべきところにストレート ケーブルが使用されていたりしないかを確認します。スイッチの Auto-MDIX を有効にするか、ケーブルを交換します。

リンクステータス

両側でリンクが確立されていることを確認します。配線が切れていたり、ポートがシャットダウンしていたりすると、片側ではリンクが表示されても反対側では表示されない可能性があります。

ポート LED が点灯していても、ケーブルが正常なことを示しているわけではありません。物理的な圧力がかかっている場合は、限界レベルで動作している可能性があります。ポート LED が点灯しない場合は、次のことを確認します。

  • ケーブルをスイッチから外して、問題のない装置に接続します。

  • ケーブルの両端が正しいポートに接続されていることを確認します。

  • 両方の装置の電源が入っていることを確認します。

  • 正しいケーブル タイプが使用されていることを確認します。詳細については、「ケーブルとコネクタ」を参照してください。

  • 接触不良がないか確認します。完全に接続されているように見えても、そうでないことがあります。ケーブルをいったん外して、接続し直してください。

10/100/1000 ポートの接続

ポートが異常を示している場合は、次のことを確認します。

  • LED を調べて、すべてのポートのステータスを確認します。詳細については、スイッチ LEDを参照してください。

  • show interfaces 特権 EXEC コマンドを使用して、ポートが error-disabled、disabled、または shutdown の状態になっていないかどうかを確認します。必要に応じて、ポートを再び有効化します。

  • ケーブル タイプを確認します。

SFP モジュール

Cisco SFP モジュール以外は使用しないでください。各シスコ製モジュールには、セキュリティ情報が符号化されたシリアル EEPROM が組み込まれています。この符号化によって、モジュールがスイッチの要件を満たしていることが確認されます。

  • SFP モジュールを調査します。疑わしい SFP モジュールを故障していないことがわかっているモジュールに交換します。

  • モジュールが使用するプラットフォームでサポートされていることを確認します。(Cisco.com にあるスイッチのリリース ノートに、スイッチがサポートする SFP モジュールの一覧が示されています)。

  • show interfaces 特権 EXEC コマンドを使用して、ポートまたはモジュールが error-disabled、disabled、または shutdown の状態になっていないかどうかを確認します。必要に応じて、ポートを再度有効にします。

  • 光ファイバの接続部分がクリーンな状態で、しっかりと接続されていることを確認します。

インターフェイスの設定

インターフェイスが無効になっていないか、電源がオフになっていないかを確認してください。リンクの片側でインターフェイスを手動でシャットダウンした場合は、そのインターフェイスが再度有効にされるまで復活しません。show interfaces 特権 EXEC コマンドを使用して、インターフェイスが errordisabled、disabled、または shutdown の状態になっていないかどうかを確認します。必要に応じて、インターフェイスを再度有効にします。

エンド デバイスへの ping

ping を使用して、最初は直接接続されているスイッチから始めて、接続できない原因となっている箇所を突き止めるまで、ポートごと、インターフェイスごと、トランクごとに段階的にさかのぼって調べます。各スイッチの連想メモリ(CAM)テーブル内に、エンド デバイスの MAC アドレスが存在していることを確認します。

スパニングツリーのループ

スパニングツリー プロトコル(STP)にループが発生すると、重大な性能上の問題が引き起こされ、その状況がポートやインターフェイスの問題のように見えることがあります。

ループは、単方向リンクによって引き起こされることがあります。つまり、スイッチから送信されたトラフィックがネイバーで受信されるが、ネイバーからのトラフィックがスイッチで受信されない場合に発生します。破損したケーブル、その他のケーブル配線の問題、またはポートの問題によって、この単方向通信が引き起こされる可能性があります。

スイッチで単方向リンク検出(UDLD)を有効にすると、単方向リンク問題の特定に役立ちます。スイッチで UDLD を有効にする方法の詳細については、Cisco.com にあるスイッチ ソフトウェア コンフィギュレーション ガイドの「UDLD の概要」の項を参照してください。

スイッチの性能

速度、デュプレックス、および自動ネゴシエーション

ポートの統計情報に、アライメント エラー、フレーム チェック シーケンス(FCS)、またはレイト コリジョン エラーが大量に表示される場合は、速度またはデュプレックスの不一致を示している可能性があります。

2 台のスイッチ間、スイッチとルータ間、またはスイッチとワークステーション/サーバー間でデュプレックスと速度の設定が一致しない場合は、共通の問題が発生します。この不一致は、速度およびデュプレックスを手動で設定した場合や、2 台の装置間における自動ネゴシエーションの問題が原因となることがあります。

スイッチの性能を最大限に引き出してリンクを保証するには、次のいずれかのガイドラインに従ってデュプレックスまたは速度の設定を変更してください。

  • 両方のポートで、速度とデュプレックスの両方を自動ネゴシエーションします。

  • 接続の両端でインターフェイスの速度とデュプレックスのパラメータを手動で設定します。

  • リモート デバイスが自動ネゴシエートしない場合は、2 つのポートのデュプレックス設定を同じにします。速度パラメータは、接続先ポートが自動ネゴシエーションを実行しない場合でも自動的に調整されます。

自動ネゴシエーションと NIC

スイッチとサードパーティ製ネットワーク インターフェイス カード(NIC)間で問題が発生する場合があります。デフォルトで、スイッチ ポートとインターフェイスは自動ネゴシエートします。一般的にはラップトップ コンピュータやその他の装置も自動ネゴシエーションに設定されていますが、それでも問題が発生することがあります。

自動ネゴシエーションの問題をトラブルシューティングする場合は、接続の両側で手動設定を試してください。それでも問題が解決しない場合は、NIC 上のファームウェアまたはソフトウェアに問題がある可能性があります。その場合は、NIC ドライバを最新バージョンにアップグレードして問題を解決してください。

ケーブル接続の距離

ポート統計情報に、過剰な FCS、レイト コリジョン、またはアライメント エラーが示されている場合は、スイッチから接続先の装置までのケーブル長が推奨ガイドラインに従っていることを確認してください。「ケーブルおよびアダプタ」を参照してください。

スイッチのリセット

次の場合、スイッチのスタートアップ設定を工場出荷時設定にリセットすることをお勧めします。

  • スイッチをネットワークに設置したが、誤った IP アドレスを割り当てたため、スイッチに接続できない。

  • スイッチのパスワードをリセットする必要がある。


    (注)  


    スイッチをリセットすると、設定が削除されてスイッチが再起動されます。すべてのデータを安全に消去するには、セキュアデータワイプの有効化を参照してください。



    注意    


    スイッチの電源をオンにする際に Express Setup ボタンを押すと、自動ブート シーケンスが停止され、ブートローダ モードが開始されます。


スイッチをリセットするには、次の手順を実行します。

  1. ペーパー クリップまたは類似のもので [Express Setup] ボタン(前面プレートの小さな穴の後ろに埋め込み)を約 15 秒間押し続けます。Express Setup LED は、埋め込みボタンが押し込まれている間、赤/緑色に点滅します。

  2. スイッチがリブートします。スイッチのリブートが完了すると、システム LED が緑色に点灯します。

  3. もう一度 [Express Setup] ボタンを 3 秒間押します。スイッチのイーサネットポートが緑色に点滅します。

これで、このスイッチは未設定のスイッチと同様に動作します。スイッチの設定は、「CLI ベースのセットアッププログラムによるスイッチの設定」で説明されている CLI セットアップ手順に従って行うことができます。

緊急リカバリインストール

スイッチプロンプトでスタックしている Cisco Catalyst IE3x00 高耐久性スイッチおよび IE3400 Heavy Duty スイッチの回復については、「緊急リカバリインストール」を参照してください。

フラッシュまたは USB ドライブ上の別の有効なイメージを使用するなどの他の回復方法が失敗した場合は、緊急リカバリ手順を実行すると、リリースされた有効なイメージをダウンロードできます。

セキュアデータワイプの有効化

セキュアデータワイプは、すべての IOS XE ベースのプラットフォーム上のストレージデバイスが NIST SP 800-88r1 準拠の安全な消去コマンドを使用して適切に消去されるようにするためのシスコ全体のイニシアチブです。

この機能は、すべてのライセンスレベルの次の IoT スイッチで Cisco IOS XE 17.10.1 以降でサポートされています。

  • IE3200

  • IE3300

  • IE3400

  • IE3400H

  • ESS3300

セキュアデータワイプが有効になっている場合、内部フラッシュメモリ内のすべてが消去されます。これには次が含まれます。

  • ユーザー設定とパスワード

  • Cisco IOS XE イメージ

  • Embedded MultiMediaCard(eMMC)

  • rommon 変数

  • ACT2 セキュアストレージ


(注)  


安全な消去では、SD カードまたは USB デバイスの内容は消去されません。外部ストレージデバイスは手動で消去または再フォーマットする必要があります。


コマンドの実行後、スイッチは工場出荷時のデフォルト設定(ボーレート 9600)で rommon プロンプトになります。内部フラッシュメモリは、IOS イメージが再起動されるまでフォーマットされません。


(注)  


有効なイメージの入った sdflash/usbflash が挿入されている場合、デバイスは起動の優先順位に基づいて外部メディア内のイメージで起動します。イメージを含む外部メディアがデバイスに挿入されていない場合にのみ、デバイスは rommon になります。


セキュアデータワイプの実行

セキュアデータワイプを有効にするには、次の例に示すように、特権 EXEC モードで factory-reset all secure コマンドを入力します。

Switch#factory-reset ?
  all                  All factory reset operations
  keep-licensing-info  Keep license usage info
Switch#factory-reset all ?
secure  Securely reset all
Switch#factory-reset all secure
The factory reset operation is irreversible for securely reset all. Are you sure? [confirm]Y

factory-reset コマンドオプション:

  • factory-reset all:フラッシュからすべてを削除します。

  • factory-reset keep-licensing-info:工場出荷時状態へのリセット後もライセンス情報を保持し、他のすべてをフラッシュから削除します。

  • factory-reset all secure:フラッシュからすべてを削除し、マウントを解除してパーティションをサニタイズしてからマウントし直します。これにより、これらのパーティションのデータを回復できないようにします。


重要


factory-reset all secure 操作には時間がかかる場合があります。電源を入れ直さないでください。


スイッチがコマンドを実行した後にログを確認するには、IOS XE を起動し、次の show コマンドを入力します。

Switch#show platform software factory-reset secure log
Factory reset log:
#CISCO DATA SANITIZATION REPORT:# IE3200
Purge ACT2 chip at 12-08-2022, 15:17:28
ACT2 chip Purge done at 12-08-2022, 15:17:29
mtd and backup flash wipe start at 12-08-2022, 15:17:29
mtd and backup flash wipe done at 12-08-2022, 15:17:29.

スイッチのシリアル番号の確認

シスコの技術サポートに問い合わせを行う場合は、スイッチのシリアル番号を確認する必要があります。または、show version 特権 EXEC コマンドを使用して、スイッチのシリアル番号を取得することもできます。

また、スイッチのシリアル番号は、デバイスのラベルに記載されています。

パスワードの回復方法

スイッチのデフォルト設定では、スイッチを直接操作するエンド ユーザが、スイッチの電源投入時に起動プロセスを中断して新しいパスワードを入力することにより、パスワードを紛失した状態から回復できます。ここで紹介する回復手順を実行するには、スイッチを直接操作してください。


(注)  


これらのデバイスでは、システム管理者はデフォルト設定に戻す場合に限りエンドユーザーによるパスワードのリセットを許可することによって、この機能の一部を無効にできます。パスワード回復が無効になっている場合に、エンド ユーザーがパスワードをリセットしようとすると、ステータス メッセージで回復プロセスの間はデフォルトの設定に戻すように指示されます。


スイッチをリセットして新しいパスワードを入力する手順については、スイッチのリセットを参照してください。