Cisco 拡張サービス モジュールおよびネットワーク インターフェイス モジュールの管理

ルータは Cisco 拡張サービス モジュールおよび Cisco ネットワーク インターフェイス モジュール(NIM)をサポートしています。これらのモジュールは、アダプタ(キャリア カード)を使用して、ルータのさまざまなスロットに装着されます。詳細については、次のマニュアルを参照してください。

  • Hardware Installation Guide for Cisco 8300 Series Secure Routers

この章の内容は、次のとおりです。

Cisco サービスモジュールおよびネットワーク インターフェイス モジュールに関する情報

ルータは、アーキテクチャに組み込まれているモジュール管理機能を使用して、サポートされている Cisco サービスモジュール(SM)、ネットワーク インターフェイス モジュール(NIM)および PIM(着脱可能インターフェイスモジュール)を設定、管理、制御します。この新しい一元化されたモジュール管理機能により、システムのすべてのモジュールを、そのタイプや用途とは無関係に共通の方法で制御および監視できます。ルータでサポートされるすべての Cisco 拡張サービス モジュールとネットワーク インターフェイス モジュールは、標準 IP プロトコルを使用してホスト ルータと通信します。Cisco IOS ソフトウェアは、モジュール間の切り替えに異種データ パス統合を使用します。

ネットワーク インターフェイス モジュールと拡張サービスモジュール

サポートされているネットワーク インターフェイス モジュールとサービスモジュールの詳細については、Cisco 8300 シリーズ セキュアルータのデータシートを参照してください。

プラットフォームでの SM および NIM の導入

モジュールファームウェアのダウンロード

サービス モジュールを使用できるようにするには、ルータにモジュール ファームウェアをロードする必要があります。

ファームウェアをダウンロードするために、モジュールは内部 eth0 インターフェイスを介して RP に接続します。最初に、モジュールは BOOTP を介して自身の IP アドレスを取得します。また、BOOTP はイメージのダウンロードに使われる TFTP サーバのアドレスも提供します。イメージがロードされ、モジュールが起動された後、モジュールは DHCP を介して実行中のイメージの IP アドレスを提供します。

コンソール接続または Telnet 経由でのモジュールへのアクセス

モジュールにアクセスするには、その前にルータ コンソールまたは Telnet 経由でホスト ルータに接続する必要があります。ルータに接続したら、モジュールに接続されているギガビット イーサネット インターフェイスで IP アドレスを設定する必要があります。ルータ上で特権 EXEC モードで hw-module session コマンドを使用して、モジュールへのセッションを開始します。

モジュールへの接続を確立するには、Telnet またはセキュアシェル(SSH)を使用してルータコンソールに接続し、ルータ上で特権 EXEC モードで hw-module session slot/subslot コマンドを使用して、スイッチへのセッションを開始します。

次の設定例を使用して、接続を確立します。

  • 次に、hw-module session コマンドを使用してルータからセッションを開始する例を示します。

    Router# hw-module session slot/card
    Router# hw-module session 0/1 endpoint 0
     
    Establishing session connect to subslot 0/1
  • 次に、キーボードで Ctrl-A を押した後に Ctrl-Q を押して、ルータからセッションを終了する例を示します。

    type ^a^q
    picocom v1.4
    
    port is        : /dev/ttyDASH2
    flowcontrol    : none
    baudrate is    : 9600
    parity is      : none
    databits are   : 8
    escape is      : C-a
    noinit is      : no
    noreset is     : no
    nolock is      : yes
    send_cmd is    : ascii_xfr -s -v -l10
    receive_cmd is : rz -vv

ホットスワップ(OIR)

ルータは Cisco 拡張サービス モジュールおよび Cisco ネットワーク インターフェイス モジュールの活性挿抜(OIR)をサポートしています。OIR 機能を使用して、次の作業を実行できます。


(注)  


ルータはモジュールの OIR をサポートしますが、モジュールのホットリムーブとホットインサーションはサポートしていません。挿入するか取り外す前に、これらのモジュールでトラフィックを停止してください。


モジュールの活性挿抜の準備

ルータでは、装着されている別のモジュールの取り外しに関係なく、モジュールの活性挿抜(OIR)がサポートされています。つまり、アクティブなモジュールをルータに装着したままで、別のモジュールをいずれかのサブスロットから取り外すことができます。モジュールを直ちに交換する予定がない場合は、サブスロットにブランク フィラー プレートを必ず取り付けてください。

モジュールの非アクティブ化

モジュールは、ルータから取り外す前に非アクティブ化する必要があります。正常に非アクティブにするには、EXEC モードで hw-module subslot slot/subslot stop コマンドを実行します。


(注)  


モジュールの OIR を準備しているときには、モジュールを非アクティブ化する前に各インターフェイスを個別にシャット ダウンする必要はありません。EXEC モードで hw-module subslot slot/subslot stop コマンドを実行すると、インターフェイスのトラフィックが自動的に停止し、OIR に備えてモジュールと共にこれらのインターフェイスが非アクティブ化されます。同様に、OIR の後にモジュールのインターフェイスを個別に再起動する必要はありません。


次の例では、show facility-alarm status コマンドを使用して、モジュールがシステムから取り外された時点でクリティカルアラームが生成されるかどうかを確認します。

Router# show facility-alarm status
System Totals  Critical: 18  Major: 0  Minor: 0

Source                     Time                   Severity      Description [Index]
------                     ------                 --------      -------------------

Power Supply Bay 1         Sep 28 2020 10:02:34   CRITICAL      Power Supply/FAN Module Missing [0]
POE Bay 0                  Sep 28 2020 10:02:34   INFO          Power Over Ethernet Module Missing [0]
POE Bay 1                  Sep 28 2020 10:02:34   INFO          Power Over Ethernet Module Missing [0]
GigabitEthernet0/0/2       Sep 28 2020 10:02:46   INFO          Physical Port Administrative State Down [2]
GigabitEthernet0/0/3       Sep 28 2020 10:02:46   INFO          Physical Port Administrative State Down [2
xcvr container 0/0/4       Sep 28 2020 10:02:46   INFO          Transceiver Missing - Link Down [1]
TenGigabitEthernet0/0/5    Sep 28 2020 10:02:54   CRITICAL      Physical Port Link Down [1]
TenGigabitEthernet0/1/0    Sep 28 2020 10:03:26   INFO          Physical Port Administrative State Down [2]
GigabitEthernet1/0/0       Sep 28 2020 10:07:35   CRITICAL      Physical Port Link Down [1]
GigabitEthernet1/0/1       Sep 28 2020 10:07:35   CRITICAL      Physical Port Link Down [1]
GigabitEthernet1/0/2       Sep 28 2020 10:07:35   CRITICAL      Physical Port Link Down [1]
GigabitEthernet1/0/3       Sep 28 2020 10:07:35   CRITICAL      Physical Port Link Down [1]
GigabitEthernet1/0/4       Sep 28 2020 10:07:35   CRITICAL      Physical Port Link Down [1]
GigabitEthernet1/0/5       Sep 28 2020 10:07:35   CRITICAL      Physical Port Link Down [1]
TwoGigabitEthernet1/0/16   Sep 28 2020 10:07:35   INFO          Physical Port Administrative State Down [2]
TwoGigabitEthernet1/0/17   Sep 28 2020 10:07:35   INFO          Physical Port Administrative State Down [2]
TwoGigabitEthernet1/0/18   Sep 28 2020 10:07:35   INFO          Physical Port Administrative State Down [2]
TwoGigabitEthernet1/0/19   Sep 28 2020 10:07:35   INFO          Physical Port Administrative State Down [2]
xcvr container 1/0/20      Sep 28 2020 10:04:00   INFO          Transceiver Missing - Link Down [1]
xcvr container 1/0/21      Sep 28 2020 10:04:00   INFO          Transceiver Missing - Link Down [1]1]

(注)  


正しい非アクティブ化の後にモジュールを取り外した場合でも、クリティカル アラーム(Active Card Removed OIR Alarm)が生成されます。


異なるコマンドモードでのモジュールおよびインターフェイスの非アクティブ化

次のいずれかのモードで hw-module subslot コマンドを使用して、モジュールとそのインターフェイスを非アクティブにできます。

  1. hw-module subslot slot/subslot shutdown unpowered

    グローバル コンフィギュレーション モードで hw-module subslot slot/subslot shutdown unpowered コマンドを実行してモジュールとそのインターフェイスを非アクティブにする場合は、ルータを何度リブートしてもモジュールがブートしないように設定を変更することができます。リモート場所に設置されているモジュールをシャットダウンする必要がある場合、ルータのリブート時にモジュールが自動的にブートしないようにするには、このコマンドが役立ちます。

    Router(config)# hw-module subslot 0/2 shutdown unpowered

    ルータの指定のスロットおよびサブスロットに装着されているモジュールを非アクティブにします。ここで、

    • slot:モジュールが装着されているシャーシスロット番号を指定します。

    • subslot:モジュールが装着されているシャーシのサブスロット番号を指定します。

    • shutdown:指定したモジュールをシャットダウンします。

    • unpowered:実行コンフィギュレーションからモジュールのすべてのインターフェイスを削除し、モジュールの電源をオフにします。

  2. hw-module subslot slot/subslot [reload | stop | start]

    EXEC モードで hw-module subslot slot/subslot stop コマンドを使用すると、モジュールが正常にシャットダウンされます。hw-module subslot slot/subslot start コマンドを実行すると、モジュールがリブートされます。

    Router# hw-module subslot 0/2 stop

    指定のスロットおよびサブスロットに装着されたモジュールを非アクティブにします。ここで、

    • slot:モジュールが装着されているシャーシスロット番号を指定します。

    • subslot:モジュールが装着されているシャーシのサブスロット番号を指定します。

    • reload:指定したモジュールを停止してから再起動します。

    • stop:モジュールからすべてのインターフェイスを削除し、モジュールの電源をオフにします。

    • start:指定のスロットに物理的に装着されたモジュールの場合と同様に、モジュールの電源をオンにします。モジュール ファームウェアがリブートし、モジュール初期化シーケンス全体が IOMd および Input/Output Module daemon(IOSd)プロセスで実行されます。

モジュールの再アクティブ化

hw-module subslot slot/subslot stop コマンドを使用してモジュールを非アクティブにした後に、OIR を実行せずにモジュールを再アクティブ化するには、次のいずれかのコマンドを(特権 EXEC モードで)使用します。

  • hw-module subslot slot/subslot start

  • hw-module subslot slot/subslot reload

モジュールの非アクティブ化およびアクティブ化の確認

モジュールを非アクティブにすると、対応するインターフェイスも非アクティブになります。そのため、これらのインターフェイスは show interface コマンドの出力に表示されなくなります。

  1. モジュールが非アクティブになったかどうかを確認するには、特権 EXEC コンフィギュレーション モードで show hw-module subslot all oir コマンドを入力します。

    確認するモジュールに対応した [Operational Status] フィールドを調べます。次の例では、ルータのサブスロット 1 に装着されているモジュールが管理上、ダウン状態になっています。

    Router# show hw-module subslot all oir
    
      Module                  Model              Operational Status
    ----------------------- -------------------- ------------------------                                                  
    subslot 0/0             4M-2xSFP+            ok                                                                         
    subslot 0/1             C-NIM-8M             ok  
    subslot 0/4             VDSP-CC              ok  
    
  2. モジュールがアクティブ化されて適切に動作していることを確認するには、show hw-module subslot all oir コマンドを入力して、次の例のように [Operational Status] フィールドに「ok」と表示されるかどうかを調べます。

    Router# show hw-module subslot all oir
    
     Module                  Model              Operational Status
    ----------------------- -------------------- ------------------------                                                  
    subslot 0/0             4M-2xSFP+            ok                                                                         
    subslot 0/1             C-NIM-8M             ok  
    subslot 0/4             VDSP-CC              ok  
    

モジュールおよびインターフェイスの管理

ルータはさまざまなモジュールをサポートしています。サポートされるモジュールの一覧については、サポートされるモジュールを参照してください。モジュール管理プロセスでは、モジュールのリソースを利用できるよう、モジュールを起動する操作が行われます。このプロセスは、モジュールの検出、認証、クライアントによる設定、ステータス の報告、リカバリなどのタスクから成ります。

ルータでサポートされる Small Form-Factor Pluggable(SFP)モジュールの一覧については、『Hardware Installation Guide for Cisco 8300 Series Secure Routers』の「Installing and Upgrading Internal Modules and FRUs」の項を参照してください。

ここでは、モジュールとインターフェイスの管理に関する追加情報を示します。

モジュールインターフェイスの管理

モジュールの稼動後に、そのモジュール インターフェイスを制御および監視できます。インターフェイス管理には、shut または no shut コマンドを使用したクライアントの設定や、インターフェイスの状態およびインターフェイスレベルの統計情報のレポートが含まれます。

設定例

ここでは、モジュールを非アクティブおよびアクティブにする例を示します。

モジュール設定の非アクティブ化:例

モジュールを非アクティブにして、そのモジュールの OIR を実行できます。次に、モジュール(およびそのインターフェイス)を非アクティブにしてモジュールの電源を切断する例を示します。この例では、モジュールはルータのサブスロット 0 に装着されています。

Router(config)# hw-module subslot 1/0 shutdown unpowered

モジュール設定のアクティブ化:例

以前にモジュールを非アクティブにした場合は、そのモジュールをアクティブ化できます。OIR 実行中にモジュールとそのインターフェイスを非アクティブにしなかった場合は、ルータを再アクティブ化するとモジュールが自動的に再アクティブ化されます。

次に、モジュールをアクティブにする例を示します。この例では、ルータのスロット 1 にあるサブスロット 0 にモジュールが装着されています。

Router(config)# no hw-module subslot 1/0 shutdown unpowered