コンソールポート、Telnet、および SSH の処理、およびリセットボタン

この章の内容は、次のとおりです。

コンソールポート、Telnet、および SSH に関する注意事項と制約事項

  • トランスポート マップがイーサネット管理インターフェイスに適用されるとき、トランスポート マップでの Telnet および Secure Shell(SSH)設定は、他のすべての Telnet および SSH 設定をオーバーライドします。

  • イーサネット管理インターフェイスを開始するユーザの認証には、ローカル ユーザ名とパスワードだけを使用できます。持続性 Telnet または持続性 SSH を使用してイーサネット管理インターフェイス経由でデバイスにアクセスするユーザーは、AAA 認証を使用できません。

  • アクティブな Telnet または SSH セッションがあるイーサネット管理インターフェイスにトランスポート マップを適用すると、アクティブ セッションが切断される可能性があります。しかし、インターフェイスからトランスポート マップを削除すると、アクティブな Telnet セッションまたは SSH セッションの接続は切断されません。

  • 診断バナーおよび待機バナーの設定は任意ですが、設定することを推奨します。バナーは、特に Telnet または SSH 試行ステータスをユーザに示すインジケータとして役立ちます。

コンソール ポート

デバイス上のコンソールポートは、EIA/TIA-232 非同期、フロー制御なしのシリアル接続で、RJ-45 コネクタを使用します。コンソールポートは、デバイスへのアクセスに使用され、ルートプロセッサの前面パネルに位置しています。

コンソールポートを使用したデバイスへのアクセスについては、Cisco IOS XE ソフトウェアの使用を参照してください。

コンソールポートの処理

コンソール ポートを使用してルータにアクセスする場合は、自動的に Cisco IOS Command-Line Interface (CLI)へ誘導されます。

コンソールポートを介したルータへのアクセス試行で、CLI に接続する前にブレーク信号を送った場合(Ctrl-C または Ctrl-Shift-6 を押すか、Telnet プロンプトで send break コマンドを入力)、非 RPIOS サブパッケージにアクセス可能であれば、診断モードに誘導されます。これらの設定を変更するには、コンソール ポートに設定したトランスポート マップをコンソール インターフェイスに適用します。

コンソールポートのトランスポートマップの設定

このタスクでは、デバイス上のコンソール ポート インターフェイスにトランスポートマップを設定する方法について説明します。

手順


ステップ 1

enable

例:


Router> enable

特権 EXEC モードを有効にします。

パスワードを入力します(要求された場合)。

ステップ 2

configure terminal

例:


Router# configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 3

transport-map type console transport-map-name

例:


Router(config)# transport-map type console consolehandler

コンソール接続を処理するためのトランスポート マップを作成して名前を付け、トランスポート マップ コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 4

connection wait [allow [interruptible] | none [disconnect]]

例:


Router(config-tmap)# connection wait none

コンソール接続を処理する方法を、このトランスポート マップで指定します。

  • allow interruptible:コンソール接続は Cisco IOS VTY 回線が使用可能になるのを待機します。また、ユーザは Cisco IOS VTY 回線が使用可能になるのを待機しているコンソール接続に割り込むことにより、診断モードを開始できます。これがデフォルト設定です。

    (注)  

     
    Ctrl+C キーまたは Ctrl+Shift+6 キーを入力すると、ユーザは待機中の接続に割り込むことができます。
  • none:コンソール接続はただちに診断モードを開始します。

ステップ 5

(任意) banner [diagnostic | wait] banner-message

例:


Router(config-tmap)# banner diagnostic X
Enter TEXT message. End with the character 'X'.
--Welcome to Diagnostic Mode--
X
Router(config-tmap)#

(オプション)診断モードを開始しているユーザ、またはコンソール トランスポート マップ設定のために Cisco IOS VTY 回線を待機しているユーザに表示されるバナー メッセージを作成します。

  • diagnostic:コンソール トランスポート マップ設定のために診断モードに誘導されたユーザに表示されるバナー メッセージを作成します。

    (注)  

     
    Ctrl+C キーまたは Ctrl+Shift+6 キーを入力すると、ユーザは待機中の接続に割り込むことができます。
  • wait:Cisco IOS VTY が使用可能になるのを待機しているユーザに表示されるバナー メッセージを作成します。

  • banner-message:同じデリミタで開始および終了するバナー メッセージ。

ステップ 6

exit

例:


Router(config-tmap)# exit

トランスポート マップ コンフィギュレーション モードを終了して、グローバル コンフィギュレーション モードを再開します。

ステップ 7

transport type console console-line-number input transport-map-name

例:


Router(config)# transport type console 0 input consolehandler

トランスポート マップで定義された設定をコンソール インターフェイスに適用します。

このコマンドの transport-map-name は、transport-map type console コマンドで定義された transport-map-name と一致する必要があります。


次に、コンソール ポートのアクセス ポリシーを設定し、コンソール ポート 0 に接続するためにトランスポート マップを作成する例を示します。

Router(config)# transport-map type console consolehandler
Router(config-tmap)# connection wait allow interruptible
Router(config-tmap)# banner diagnostic X
Enter TEXT message. End with the character 'X'.
--Welcome to diagnostic mode--
X
Router(config-tmap)# banner wait X
Enter TEXT message. End with the character 'X'.
Waiting for IOS vty line
X
Router(config-tmap)# exit
Router(config)# transport type console 0 input consolehandler

コンソールポートおよび SSH の処理設定の表示

コンソールポート、SSH、および Telnet の処理設定を表示するには、次のコマンドを使用します。

  • show transport-map

  • show platform software configuration access policy

トランスポート マップ設定を表示するには、show transport-map コマンドを使用します。

show transport-map [all | name transport-map-name | type [console [ssh ]]

このコマンドは、ユーザ EXEC モードまたは特権 EXEC モードで使用可能です。

次に、デバイスで設定されたトランスポートマップの例(コンソールポート(consolehandler)、持続性 SSH(sshhandler)、持続性 Telnet トランスポート(telnethandler))を示します。

Router# show transport-map all
Transport Map:
Name: consolehandler
Type: Console Transport
 
Connection:
Wait option: Wait Allow Interruptable
Wait banner:
 
Waiting for the IOS CLI
 
bshell banner:
 
Welcome to Diagnostic Mode
 
 
Transport Map:
Name: sshhandler
Type: Persistent SSH Transport
 
Interface:
GigabitEthernet0/0/0
 
Connection:
Wait option: Wait Allow Interruptable
Wait banner:
 
Waiting for IOS prompt
 
Bshell banner:
Welcome to Diagnostic Mode
 
 

 
Router# show transport-map type console
Transport Map:
Name: consolehandler
Type: Console Transport
 
Connection:
Wait option: Wait Allow Interruptable
Wait banner:
 
Waiting for the IOS CLI
 
Bshell banner:
 
Welcome to Diagnostic Mode
 
 
Router# show transport-map type persistent ssh
Transport Map:
Name: sshhandler
Type: Persistent SSH Transport
 
Interface:
GigabitEthernet0
 
Connection:
Wait option: Wait Allow Interruptable
Wait banner:
 
Waiting for IOS prompt
 
Bshell banner:
 
Welcome to Diagnostic Mode
 
 
SSH:
Timeout: 120
Authentication retries: 5
RSA keypair: sshkeys
  

 
Router# show transport-map name consolehandler
Transport Map:
Name: consolehandler
Type: Console Transport
 
Connection:
Wait option: Wait Allow Interruptable
Wait banner:
 
Waiting for the IOS CLI
 
Bshell banner:
 
Welcome to Diagnostic Mode
 
 

着信コンソール ポート、SSH、および Telnet 接続の処理に関する現行設定を表示するには、show platform software configuration access policy コマンドを使用します。このコマンドの出力には、各接続タイプ(Telnet、SSH、およびコンソール)の現在の待機ポリシーと、現在設定されているバナーの情報が示されます。

show transport-map コマンドとは異なり、show platform software configuration access policy コマンドは診断モードで使用可能です。このため、トランスポート マップ設定情報が必要であるにもかかわらず Cisco IOS CLI にアクセスできない場合に、このコマンドを入力できます。

Router# show platform software configuration access policy
The current access-policies
 
Method : telnet
Rule : wait
Shell banner:
Wait banner :
 
Method : ssh
Rule : wait
Shell banner:
Wait banner :
 
Method : console
Rule : wait with interrupt
Shell banner:
Wait banner :

この例では、SSH 用の新しいトランスポートマップが設定される前と後の両方で発行される show platform software configuration access policy コマンドを示します。設定時に、持続性 SSH トランスポート マップの接続ポリシーとバナーが設定され、SSH のトランスポート マップがイネーブル化されます。

Router# show platform software configuration access policy
The current access-policies
 
Method : telnet
Rule : wait with interrupt
Shell banner:
Welcome to Diagnostic Mode
 
Wait banner :
Waiting for IOS Process
 
 
Method : ssh
Rule : wait
Shell banner:
Wait banner :
 
Method : console
Rule : wait with interrupt
Shell banner:
Wait banner :
 
Router# configure terminal
Enter configuration commands, one per line. End with CNTL/Z.
Router(config)# transport-map type persistent ssh sshhandler
Router(config-tmap)# connection wait allow interruptible
Router(config-tmap)# banner diagnostic X
Enter TEXT message. End with the character 'X'.
Welcome to Diag Mode
X
Router(config-tmap)# banner wait X
Enter TEXT message. End with the character 'X'.
Waiting for IOS
X
Router(config-tmap)# rsa keypair-name sshkeys
Router(config-tmap)# transport interface gigabitethernet 1
Router(config-tmap)# exit
Router(config)# transport type persistent ssh input sshhandler
Router(config)# exit
 
Router# show platform software configuration access policy
The current access-policies
 
Method : telnet
Rule : wait with interrupt
Shell banner:
Welcome to Diagnostic Mode
 
Wait banner :
Waiting for IOS process
 
 
Method : ssh
Rule : wait with interrupt
Shell banner:
Welcome to Diag Mode
 
Wait banner :
Waiting for IOS
 
 
Method : console
Rule : wait with interrupt
Shell banner:
Wait banner :

リセットボタンの概要

リセットボタン機能は、すべての Cisco 8300 シリーズ セキュアルータにデフォルトで設定されています。リセットボタンを使用すると、設定不備が原因で応答しなくなったり、ユーザーがログイン情報を間違ってログインできなくなったりしたときに、Cisco 8300 シリーズ セキュアルータを回復できます。

リセットボタン機能について

デフォルトでは、リセットボタンの機能は有効になっています。この機能を無効にするには、no service password-recovery strict コマンドを使用します。

デバイスが初期化されているときに、前面パネルのリセットボタンを押すと、この機能をトリガーできます。

次の表では、サービスパスワード回復ありとサービスパスワード回復なしの条件で、さまざまな組み合わせでのリセットボタン機能の動作を示します。

表 1. Service password-recovery

リセットボタンを押すステータス

動作

番No

ゴールデンイメージ

ゴールデン構成

スタートアップ構成

イメージ

Config

追加情報

1

あり

あり

あり

ゴールデン

ゴールデン

-

2

あり

あり

なし

ゴールデン

ゴールデン

-

3

あり

なし

あり

ゴールデン

PnP

スタートアップの削除

4

あり

なし

なし

ゴールデン

PnP

-

5

なし

あり

あり

標準

ゴールデン

-

6

なし

あり

なし

標準

ゴールデン

-

7

なし

なし

あり

標準

PnP

スタートアップの削除

8

なし

なし

なし

標準

PnP

-

表 2. No service password-recovery

リセットボタンを押すステータス

動作

番No

ゴールデンイメージ

ゴールデン構成

スタートアップ構成

イメージ

Config

追加情報

1

あり

NVRAM 内

あり

ゴールデン

PnP

消去

2

あり

ブートフラッシュ内

あり

ゴールデン

ゴールデン

消去

3

あり

NVRAM 内

なし

ゴールデン

PnP

消去

4

あり

ブートフラッシュ内

なし

ゴールデン

ゴールデン

消去

5

あり

なし

あり

ゴールデン

PnP

消去

6

あり

なし

なし

ゴールデン

PnP

消去

7

なし

NVRAM 内

あり

標準

PnP

消去

8

なし

ブートフラッシュ内

あり

標準

ゴールデン

消去

9

なし

NVRAM 内

なし

標準

PnP

消去

10

なし

ブートフラッシュ内

なし

標準

ゴールデン

消去

11

なし

なし

あり

標準

PnP

消去

12

なし

なし

なし

標準

PnP

消去

リセットボタン機能を有効にするための前提条件

  • デバイスの ROMmon バージョンが 17.18(1.5r)以上であることを確認します。

  • golden.bin イメージと golden.cfg を必ず設定してください。

コントローラモードのリセットボタンに関する制約事項

  • リセットボタンを使用すると、すべての SD-WAN 設定を消去したり、Cisco 8300 シリーズ セキュアルータのデフォルト設定として使用可能な ciscosdwan.cfg 設定を適用したりできます。リセットボタンは、最初に golden.bin イメージを起動しようとします(使用可能な場合)。golden.bin イメージが使用できない場合、次にデフォルトのブートアップ設定を試行します。リセット機能では、golden.bin イメージは必須ではありません。

  • デバイスが起動を開始している場合は、リセットボタンを押す必要があります。システムが ROMMON モードまたは IOS モードに設定されている場合、リセット機能は動作しません。

リセットボタン機能を有効にする方法

ここでは、Cisco 8100 シリーズ セキュアルータでリセットボタン機能を有効にする方法について説明します。

手順の概要

  1. configure terminal
  2. service password-recovery
  3. no service password-recovery
  4. exit
  5. no service recovery-service strict

手順の詳細

  コマンドまたはアクション 目的

ステップ 1

configure terminal

例:


Device# configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

service password-recovery

例:


Device(config)# service password-recovery

デバイスでパスワード回復サービスを設定します。

ステップ 3

no service password-recovery

例:


Device(config)# no service password-recovery

応答しないデバイスを回復できます。ただし、すべてのユーザー設定とキーが削除されるため、デバイスは再設定されます。

(注)  

 

IOS NVRAM の startup-config ファイルが削除されないように、リカバリメカニズムとしてデバイスに golden.bin と golden.cfg の設定があることを確認します。

ステップ 4

exit

例:


Device(config)# exit

コンフィギュレーション モードを終了し、特権 EXEC モードに戻ります。

ステップ 5

no service recovery-service strict

例:

Device(config)# no service recovery-service strictexit

デバイスでリセットボタン機能を無効にします。

(注)  

 

Cisco IOS XE 17.18.x リリース以降では、デバイスに golden.bin や golden.cfg の設定があっても、no service recovery-service strict コマンドを使用するとデバイスを回復できないため、シスコへの返品許可(RMA)を通じた返品や交換が必要になります。

リセットボタン機能の有効化と無効化

Device# configure terminal
Enter configuration commands, one per line. End with CNTL/Z. 

Device(config)# service password-recovery
Executing this command enables the password recovery mechanism.
Device(config)#
Device# configure terminal
Enter configuration commands, one per line. End with CNTL/Z. 
Device(config)# no service password-recovery strict

WARNING:
Executing this command will disable the password recovery mechanism.
Do not execute this command without another plan for password recovery.

Are you sure you want to continue? [yes]: yes 
Device(config)#